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JP6486643B2 - 粉粒体の流量計測方法とそのプログラム - Google Patents
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本発明は、粉粒体の流量を計測する方法とそのプログラムに関する。詳しくは、ベルトコンベヤ等の搬送手段で搬送されている粉粒体を撮像手段で撮影した画像を信号処理して、粉粒体の流量を求める粉粒体の流量計測方法とそのプログラムに関する。
ベルトコンベヤ等の搬送手段は、エンドレスに移動するベルト上に、各種石材、石炭、食品、穀類等の粉粒体を積載して搬送する搬送手段であり、鉱山業界を始め食品加工業界に幅広く利用されている。搬送手段で搬送されている粉粒体の流量を計測することは、搬送手段に続く後工程にとって重要である。粉粒体の流量は、一般的に、粉粒体の粒度分布(密度)、その搬送速度、断面積を用いて求められる。粉粒体の粒度分布(密度)と断面積は、搬送手段で搬送されている粉粒体を撮像装置で撮影し、その撮影された画像を信号処理して求める技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特許文献1、特許文献2等の従来技術は、ベルトコンベヤの真上からベルトコンベヤに積載されて流れる対象物を撮影し、撮影された画像を信号処理して、対象物の粒度分布を求めている。特許文献1の場合、撮影された元画像をフィルタリング処理して、二値化処理を施し、確率論的に最適化処理し、粒径のばらつきを補正している。特許文献2の場合、原画像のぼかし処理を複数回繰り返し、その輝度レベルを調整し、原画像との差分を求め、小粒径のみを強調している。これらの画像処理により粒径分布測定の正確化を図っている。
特開2005−189179号公報 特開2003−83868号公報
しかしながら、上述した従来技術では、粉粒体の流量を正確に測定することができない。例えば、ベルトコンベヤ上の滑りの影響、搬送物の密度変化、異物の混入の影響を正確に求めることができない。
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、粉粒体の流量を測定するとき、より正確な流量を求める粉粒体の流量計測方法とそのプログラムを提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明の粉粒体の流量計測方法は、搬送手段で搬送されている粉粒体を撮像手段で撮影し、前記撮像手段で撮影した原画像を解析手段で、スムージング処理と二値化処理をして、その結果の二値化画像から前記粉粒体を推定して解析することで、前記粉粒体の粒度分布を粒度分布計算処理で求め、前記粒度分布を利用して前記粉粒体の流量を計測する方法であって、前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定し、前記粉粒体の密度及び隙間を推定し、前記撮像手段で撮影した時間差のある2つの前記原画像を信号処理し、前記原画像それぞれの特徴点を抽出し、前記特徴点をオプティカルフロー処理で解析して、前記粉粒体の滑りの影響を求め、前記2つの前記原画像の差分を取得し、前記差分画像中の白ピクセルの数を数えて、前記粉粒体の断面積として近似し、前記密度、前記隙間、前記搬送手段の搬送速度、前記滑りの影響及び前記断面積を用いて、前記粉粒体の前記流量を求めることを特徴とする。
前記原画像は異なる2以上の色認識条件で二値化処理をし、前記色認識条件毎に前記流量を求め、その結果を統計処理して最終的に前記粉粒体の前記流量を求めると良い。
前記撮像手段は、前記搬送手段の搬送面に対して垂直角度で撮影する第1撮像手段と、前記搬送面の端に対して、斜めの角度で前記粉粒体を撮影する第2撮像手段とからなると良い。
前記第1撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して前記滑りの影響を求めると良い。
前記第2撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して、前記断面積、前記密度、及び前記隙間を求めると良い。
前記粉粒体は、石、採掘原石、砂利、砕石、砕砂、及び砂の群から選択される1以上の種類の物体であると良い。
前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定するとき、前記二値化画像の中の連続領域の大きさを求めて、これを前記搬送手段と前記粉粒体と推定すると良い。
前記オプティカルフロー処理はLK法を利用すると良い。
本発明の粉粒体の流量計測システムのプログラムは、搬送手段で搬送されている粉粒体を撮像手段で撮影し、前記撮像手段で撮影した原画像を解析手段で、スムージング処理と二値化処理をして、その結果の二値化画像から前記粉粒体を推定して解析することで、前記粉粒体の粒度分布を粒度分布計算処理で求め、前記粒度分布を利用して前記粉粒体の流量を計測する演算手段を備えた粉粒体の流量計測システムに利用されるプログラムである。
本発明の粉粒体の流量計測システムのプログラムは、前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定し、前記粉粒体の密度及び隙間を推定するステップと、前記撮像手段で撮影した時間差のある2つの前記原画像を信号処理し、前記原画像それぞれの特徴点を抽出し、前記特徴点をオプティカルフロー処理で解析して、前記粉粒体の滑りの影響を求めるステップと、前記2つの前記原画像の差分を取得し、前記差分画像中の白ピクセルの数を数えて、前記粉粒体の断面積として近似するステップと、前記密度、前記隙間、前記搬送手段の搬送速度、前記滑りの影響及び前記断面積を用いて、前記粉粒体の前記流量を求めるステップとを前記演算手段に実行させるためのプログラムを備えたことを特徴とする。
本発明の粉粒体の流量計測システムのプログラムは、前記原画像を異なる2以上の色認識条件で二値化処理する二値化ステップと、前記二値化ステップの結果を用いて前記色認識条件毎に前記流量を求める流量計算ステップと、前記流量計算ステップの結果を統計処理して最終的に前記粉粒体の前記流量を求めるステップとを前記演算手段に実行させるためのプログラムであると良い。
前記撮像手段は、前記搬送手段の搬送面に対して垂直角度で撮影する第1撮像手段と、前記搬送面の端に対して、斜めの角度で前記粉粒体を撮影する第2撮像手段とからなり、前記滑りの影響は、前記第1撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して求められ、前記断面積、前記密度、及び前記隙間は、前記第2撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して求められると良い。
本発明の粉粒体の流量計測システムのプログラムは、前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定するとき、前記二値化画像の中の連続領域の大きさを求めるステップと、これを前記搬送手段と前記粉粒体と推定するステップを前記演算手段に実行させるためのプログラムであると良い。
本発明によると、次の効果が奏される。
本発明の粉粒体の流量計測方法とそのプログラムによると、搬送手段で搬送されている粉粒体の流量を正確に求めることができるようになった。
本発明の粉粒体の流量計測方法によると、2台の撮像手段と、二値化処理を2以上の色条件で行うことで、従来技術より、正確に粉粒体の流量の計測が可能になった。
図1は、本発明の粉粒体計測装置1の概要を図示してブロック図である。 図2は、本発明の粉粒体計測装置1を設置した様子を示す概念図である。 図3は、本発明の粉粒体計測装置1の概要を図示している図で、図3(a)は粉粒体計測装置1の正面図、図3(b)は粉粒体計測装置1の上面図、図3(c)は粉粒体計測装置1の側面図である。 図4は、第1の実施の形態の粉粒体計測装置1で、原画像を解析して粉粒体の滑りの影響を求める信号処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、第1の実施の形態の粉粒体計測装置1で、原画像を解析して粉粒体の断面積を求める信号処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、第1の実施の形態の粉粒体計測装置1で、原画像を解析して粉粒体の密度と隙間を推定する信号処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、オプティカルフロー解析の結果を示す画像である。 図8は、粉粒体の断面積を求めるときの例を示す画像である。 図9は、粒度分布の例を示すグラフである。
図1は、本発明の粉粒体計測装置1の概要を図示したブロック図である。図2は、本発明の粉粒体計測装置1を設置した様子を示す概念図である。図3は、本発明の粉粒体計測装置1の概要を図示している図で、図3(a)は粉粒体計測装置1の正面図、図3(b)は粉粒体計測装置1の上面図、図3(c)は粉粒体計測装置1の側面図である。粉粒体計測装置1は、搬送手段で搬送される粉粒体の流量を計測するための装置である。本実施の形態において、粉粒体とは粉、粒等の集合体を言う。粉粒体はその粒や粉の間に隙間を有する。
粒は、一般に肉眼でその姿形を識別できる程度の大きさのものを言い、粉は粒より小さいものである。本例では、粒は一般的に10-4mオーダー以上の物体を言う。本実施の形態において、粉粒体は、このような粒に加え、小石、石等の数十センチまでの大きさの物体を含む概念とする。本発明の粉粒体計測装置1は、第1カメラ2、第2カメラ3、照明器4、センサー5、信号処理器6等からなる。搬送手段は、本実施の形態において、ベルトコンベヤ8である。
第1カメラ2と第2カメラ3は、ベルトコンベヤ8で搬送される粉粒体10(図2を参照。)を撮影する撮像手段であり、CCDカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ等である。照明器4は、第1カメラ2と第2カメラ3で撮影する箇所を照らすための照明手段である。センサー5は、搬送手段で粉粒体10が搬送されている否かを検知するためのセンサー手段である。これらの第1カメラ2、第2カメラ3、照明器4、センサー5等からなる粉粒体計測装置1は、筐体7に搭載されている。
図2に図示したように、筐体7は、ベルトコンベヤ8の本体の端部に設置されている。信号処理器6は、第1カメラ2と第2カメラ3で撮影した原画像を信号処理し、粉粒体10の流量を計算するためのものであり、詳細は後述する。ベルトコンベヤ8は、脚つきのフレーム(図示せず。)に搭載されたエンドレスに回転するベルト9を備えたベルトコンベア装置であり、粉粒体10を一定速度で搬送するためのものである。ベルトコンベヤ8は、その片方に設けられた駆動用モータ(図示せず。)によってベルト9を回転駆動させ、このベルト9の上に粉粒体10を載せて搬送する。
粉粒体計測装置1は粉粒体10が搬送される搬送路の途中に設置することもできるが、本例では、ベルト9の搬送方向(ベルト9の長さ方向)の終端付近に粉粒体計測装置1が設置されている。ベルトコンベヤ8は、脚つきのフレーム(図示せず。)に搭載されたエンドレス回転するベルト9を備えたベルトコンベア装置であり、粉粒体10を一定速度で搬送するためのものである。
ベルトコンベヤ8は、その片方に設けられた駆動用モータ(図示せず。)によってベルト9を回転駆動させ、このベルト9の上に粉粒体10を載せて搬送する。粉粒体計測装置1は粉粒体10が搬送される搬送路の途中に設置されることができるが、本例では、ベルト9の搬送方向(ベルト9の長さ方向)の終端付近に粉粒体計測装置1が設置されている。センサー5は、粉粒体10が搬送されてその検知範囲を通過するタイミングを検知し、この検知を信号処理器6へ送信する。
本例では、センサー5はレーザセンサー方式を用いており、センサー5はレーザ光線をベルト9の上面に照射し、その反射光を受信している。センサー5は受信した反射光を信号処理して、ベルト9の上面に粉粒体10が搭載されている否かを判定し、その結果を信号処理器6へ送信する。図2の例では、センサー5は、ベルト9の搬送方向で言うと、第1カメラ2の手前に設置されている。また、センサー5は遠隔検知しているので、任意の場所、例えば、第2カメラ3の前後等に設置することができる。
しかし、撮像手段で撮影する前に、粉粒体10を検知する必要があるので、第1カメラ2の手前に設置されることが好ましく、かつ、検知箇所までの最短距離を考慮すると、搬送面の真上に設置することが好ましい。センサー5は粉粒体10の検知ができるものであれば、任意の検知方式の検知器を利用することができる。駆動用モータ(図示せず。)を駆動させ、ヘッドプーリ9bとテールプーリ(図示せず。)を回転させ、従って、ベルト9がヘッドプーリ9a、スナッププーリ9b、及びテールプーリ(図示せず。)の外周に掛けられてエンドレス回転する。
粉粒体10は、ベルト9の一方の端である搭載側(図示せず。)で載せられ、ヘッドプーリ9a側の終端へ搬送される。粉粒体10は、ベルト9の上面に搭載されて搬送され、ベルト9の終端から落下する。粉粒体10は、ベルト9の上面に搭載されて搬送されている間は、ベルト9の上面にほぼ静止しているが、ベルト9の終端付近は斜めの面になり、粉粒体10は静止状態から滑りながら最終的に落下する。粉粒体がベルト9上で搬送され、センサー5の付近を通過するとき、センサー5はそれを検知し、信号処理器6に通知する。
粉粒体10は、通常、大きさが大小の粒や粉の集合体であり、粉粒体10を構成する粒と粒、そして粉の間は隙間を有する。更に、粉粒体10をベルト9の上に搭載するとき、搭載量が多かったり、少なかったり、場合によって無かったりするので、粉粒体10を単位時間当たり搬送量が一定ではない。これは、ベルトコンベヤ8の後段の装置にとっては重要なことであり、ベルトコンベヤ8で搬送される粉粒体10の流量を常に正確に把握することが重要である。
本発明は、ベルトコンベヤ8から搬送され落下し始めるときの粉粒体10の様子を撮像手段(第1カメラ2と第2カメラ3)で撮影して、粉粒体10の流量を正確に計測している。信号処理器6は、センサー5からの信号を受け取り、粉粒体が第1カメラ2、及び第2カメラ3の撮影領域を通過する際の各原画像を信号処理して解析し、粉粒体10の流量を計算する。信号処理器6は、計算された流量を出力信号として出力する。この出力信号は、ベルトコンベヤ8の後段の各装置(図示せず。)、又はラインの管理装置等に送信される。
信号処理器6は、必ずしも筐体7に設置される必要はなく、第1カメラ2、第2カメラ3、センサー5等からの信号を受け取り、この信号を信号処理できる環境であれば任意の場所でも設置しても良い。また、駆動されているベルト9の速度を把握するためには、駆動用モータ(図示せず。)の回転速度等の信号を信号処理器6が受信する。ベルトコンベヤ8は、ベルト9の両側にガイド11を備える。ガイド11はベルト9で搬送される粉粒体10を、ベルト9から搬送途中に落下させないためのものである。
ベルト9で搭載される粉粒体10の量は、ベルトコンベヤ8の設置現場と、粉粒体10の種類等のより様々である。鉱山業等においては、ベルト9の上にガイド11の上辺までに積載することもあれば、ベルト9の上面の真ん中にほんの少しの粉粒体10を搬送することもある。また、粉粒体10は、鉱山の採掘現場等では、数センチから数十センチの大きさの石、鉱石であることもあれば、殆ど砂状の粒や、大きな石と砂の混合体であることもある。
そのような状態で、ガイド11の設置、設置されたガイド11の高さ等は、現場に依存するものであるが、本例では、図2に図示したような一般的なガイド11を用いている。本実施の形態においては、第1カメラ2は、ベルトコンベヤ8の上方に設置されて、これによって撮影された原画像を解析して流速、搬送されている粉粒体10の滑りの影響を求めている。このときの信号処理の流れを図4のフローチャートに示しており、図4を参照しながら説明する。
第1カメラ2は、撮影を行い、撮影された原画像は所定のフォーマットに変換して第1カメラ2のメモリに保存されるか、信号処理器6に直接送信される。第1カメラ2のメモリに保存されたデータは、信号処理器6の要求に従って、第1カメラ2から信号処理器6に送信される。第1カメラ2は、連続して動画で撮影を行うことができる。又は、第1カメラ2は、所定時間ごとに、又、信号処理器の要求に従って撮影を行うことができる。
いずれの場合も、信号処理器6は、1枚の画像毎に信号処理を行うので、動画であっても、その中から1フレームを抽出して信号処理を行う。静止画である場合、連続して撮影された画像は信号処理器6に送信される。そのため、以下、撮影されたフレームと言うと、動画のフレーム、静止画の写真の両方を意味する。まず、信号処理器6は、信号処理が開始されると、信号処理器6は、第1カメラ2から画像データである第1フレームを受信する(ステップ10、11)。
そして、この第1フレームの特徴点を抽出する。特徴点としては、方向の異なる複数のエッジを含むコーナー点を求める。特徴点の抽出は、公知の任意の画像処理技術を用いることが可能である。本例では、勾配法の一種であるLucas-Kanade法(以下、LK法)を利用してコーナー点を抽出する。このとき、画像中のピクセルの輝度勾配からのエッジを抽出した。信号処理器6は、続けて、第1カメラ2から画像データである第2フレームを受信する(ステップ13)。そして、信号処理器6は、この第2フレームの特徴点を抽出する。
第1フレームと第2フレームは同一の場所を異なる時間(以下、時間差という。)、特に経過時間差で撮影した画像である。両画像を比較して、撮影された物体の変化を求めることができる。この時間差は、信号処理器6の信号処理能力、撮像手段の撮影能力等によるが、通常はミリ秒から数秒、場合によって数十秒までの時間差である。この時間差は、ベルトコンベヤ8が設置された現場の特徴によって、自由自在に設定できるものである。
信号処理器6は、第1フレームの特徴点と第2フレームの特徴点をオプティカルフロー解析し、粉粒体10の流速と、その滑りの影響を求める(ステップ15、16)。滑りの影響は、粉粒体10の流量を求める上で、重要であり、ベルト9から粉粒体10が落下し始めるときに、後述する断面積の計算と合わせて利用される。オプティカルフロー解析は、第1フレームと第2フレームの中で物体の動きをベクトルで表すものである。オプティカルフロー解析は、ブロックマッチング法、勾配法等の公知の技術を用いる。
ブロックマッチング法とは、フレームの中の特定のブロックを次のフレーム中に探索して、差分を評価する手法である。勾配法は、物体上の点の明るさを追跡し、画像から対象の動きのパラメータを時空間微分から推定する方法である。本実施の形態では、勾配法の例として、LK法が利用された。本発明はオプティカルフロー解析自体の発明では何での、詳細な説明は省略する。
本実施の形態においては、第2カメラ3は、ベルトコンベヤ8の上方前方に設置されて、これによって撮影された原画像を解析して搬送されている粉粒体の断面積を求めている。このときの信号処理の流れを図5のフローチャートに示しており、図5を参照しながら説明する。まず、信号処理器6は、信号処理が開始されると、信号処理器6は、第2カメラ3で撮影した原画像中で解析対象とする範囲を指定する(ステップ20、21)。
第2カメラ3は撮影するとき、ベルト9上を流れる粉粒体だけではなく、ベルト9の両側に設置したガイド11も含めた広い範囲を撮影する。場合によっては、第2カメラ3からみるとガイド11の外側に見える床も第2カメラ3によって撮影される。そのため、ベルト9の両側又はガイド11を目安にして、原画像の中で解析対象とする区域を設定する。通常、第2カメラ3が筐体7に固定され、撮影中に動かないため、一回設定すれば変更することが殆どない。
しかし、ベルト9上の粉粒体10等の積載量が多く、ガイド11のより高くなる可能性がある。この場合は、現画像を認識し、解析対象の範囲を再設定する。第2カメラ3は、撮影を行い、撮影された原画像は所定のフォーマットに変換されて第2カメラ3のメモリに保存されるか、信号処理器6に直接送信される。第2カメラ3のメモリに保存されたデータは、信号処理器6の要求に従って、第2カメラ3から信号処理器6に送信される。第2カメラ3は、連続して動画で撮影を行うことができる。
又は、第2カメラ3は、所定時間ごとに、又、信号処理器の要求に従って撮影を行うことができる。いずれの場合も、信号処理器6は、1枚の画像毎に信号処理を行うので、動画であってその中から1フレームを抽出して信号処理を行う。静止画である場合、連続して撮影された画像は信号処理器6に送信される。このように、第2カメラ3で撮影した原画像が信号処理器6に送信され、信号処理器6は、原画像を受信し、フレームとして信号処理を開始する(ステップ22)。
ここで、信号処理しているフレームを処理フレームと言い、この処理フレームの直前に信号処理したフレームを前回処理フレームと言う。信号処理器6は、前回処理フレームの画像と、処理フレームの画像を信号処理し、両フレームの差分を取得し、この差分を差分画像として生成する(ステップ23)。差分画像を生成するとき、両フレーム間の輝度差分を取得し、この輝度差分が特定の閾値以上であれば白ピクセルとして変換する。しかし、両フレーム間の差分を、二値化しているので、生成ピクセルは黒でも良いが、本例では、白ピクセルにしている。
そして、差分画像の中のノイズを除去するノイズ除去処理を行う(ステップ24)。ノイズ除去処理は、モルフォロジー演算を利用する。モルフォロジー演算は、膨張処理と収縮処理を組み合わせて2値化画像又はグレースケール画像から画像のノイズ除去を行う信号処理手法である。そして、この差分画像中の白ピクセルの数を数える(ステップ25)。白ピクセルの数から、断面積の近似値を求める(ステップ27)。そして、断面積の近似値である計算結果を出力(ステップ28)。
図6は、信号処理手段6で粉粒体10の密度と隙間を推定するときの信号処理の流れを示すフローチャートであり、詳細はこのフローチャートを参照しながら説明する。まず、信号処理手段6は、第2カメラ3から原画像を取得する(ステップ30,31)。この原画像は、通常、カラー写真である。信号処理手段6は、原画像に対してスムージング処理と二値化処理を行う(ステップ32、33)。
スムージング処理(平滑化フィルタ)は、写真のスペクトルの形状をより滑らかにする処理で、本例では、取得した原画像のエッジ成分を残したぼかし処理になる。言い換えると、スムージング処理で、原画像からノイズをとりつつ、輪郭を保持する。ノイズが取れた原画像は、二値化処理を行う。この二値化処理は、原画像のカラー写真の中で、特定の色認識条件(光の特定の周波数帯域)で行われる。通常は、1つの色条件で行われる。二値化処理後、粒度分布計算処理を行う。
粒度分布計算処理は二値化された原画像の中で、白色のピクセルを数える。連続する白ピクセルは1粒を示すものであり、これを計算することで、粒度分布計算処理で粉粒体の粒度分布ができる。図9に粒度分布を例示しているが、この粒度分布の右側から搬送手段、破砕機、粉粒体を識別する(ステップ35)。この粒度分布のグラフの右側は、識別された物体の粒径が大きいものであるので、搬送手段、破砕機等が基本的に連続して見え、信号処理で認識すると粒径の大きいものになる。
そのため、粒径が所定値より大きい物体を搬送手段、破砕機等と認識し、残りは、粉粒体と認識する。二値化処理では、第2カメラ3で撮影したカラー画像を二値化した後、この画像の輝度値についても行う。二値化処理によって、粉粒体のエッジに相当する部分を黒ピクセルに変換する。本例では、黒にしているが白色に変換することも可能である。
第2カメラ3で撮影する搬送面に対するほぼ垂直な方向から撮影されており、二値化画像自体は、ほぼ搬送面と平面の画像になる。このように二値化された二値化画像は、写真の横方向(x軸方向)、言い換えると搬送方向と直角する方向で走査して連続する白領域の長さの分布を取得する。この分布と、断面積の情報(積み重なりがある場合、連続領域の見え方もかわるため)があれば流れているものの推定ができる。
その後、推定された搬送手段、破砕機、粉粒体と粒度分布から、粉粒体の密度と隙間を推定する(ステップ36)。上述の図4〜5に図示したフローチャートの通り粉粒体の滑りの影響、断面積、密度、隙間の影響が求められる。これによる粉粒体の流量を次の式1の通り求める。
上述の通り、粉粒体10の流量は、2台の撮像装置で粉粒体10を撮影し、信号処理して求めている。2台の撮像装置は、同期しなくとも信号処理し、粉粒体の流量がリアルタイムで行うことができる。しかし、粉粒体10の流量を瞬時に正確に求める場合は、第1カメラ2と第2カメラ3の2台の撮像装置で撮影するとき、同期をとることができる。例えば、第1カメラ2と第2カメラ3で撮影された原画像それぞれにタイムスタンプを付与し、同じタイムスタンプを持つ原画像から流速、断面積等を求め、これらの値から流量を求める。
上述の二値化処理は1つの色認識条件で行っているが、複数の色認識条件で二値化処理し、それぞれについて粒度分布を求めることができる。言い換えると、二値化処理は通常は赤色、緑色、青色のいずれかの1つの色認識条件で行われる。そのため、赤色、緑色、青色の色条件それぞれについて、原画像を二値化処理して二値化画像を生成し、これらの二値化画像それぞれを信号処理し、それぞれについて粒度分布を求める。これらの粒度分布は、統計処理することで、正確な粒度分布を求めることができる。
信号処理器6は、上述の信号処理をするものであれば任意の計算機、電子装置を演算手段として利用することができる。汎用の電子計算機を信号処理器6として利用することができる。このように、二値化処理は汎用の赤色、緑色、青色の色認識条件で行うことができるが、汎用の色識別情報と異なるが、分流体10自体の特徴に合わせた周波数帯域(色条件)で行うことができる。例えば、粉粒体10が黄色の砂の場合は、二値化処理が黄色ではあるが砂に近い2つの黄色で行うことができる。
また、搬送される粉粒体の色に合わせて二値化に用いる色認識(RGBチャネル)の重みを変更することで、粉粒体の流量計測の精度を向上させることができる。信号処理器6は、センサー5からのデータを受信して解析し、ベルト9上に積載された粉粒体10の高さを大まかに把握する。粉粒体10の高さがガイド11より高くなり、撮像手段で撮影するときガイド11の上辺が粉粒体に隠れるような情況になる場合、撮像手段で撮影した原画像の解析対象範囲を変更する必要がある。
そのような場合は、信号処理器6は解析対象範囲を再度設定する必要がある。例えば、図5のフローチャートのステップ21で行われる解析対象の範囲を再設定する。粉粒体10の高さがガイド11より低くなった場合は、設定を元に戻す。図7〜9は、本発明の粉粒体計測装置1を利用して試験した結果を示す図である。図7は、第1カメラ2で撮影した写真を、オプティカルフロー解析によって解析した結果を示す写真である。図7の中で、矢印で粉粒体が移動する方向を示している。
図8は、第2カメラ3で撮影した写真を二値化した画像である。図8の画像の中で、白色で粉粒体を示し、黒色は粉粒体のエッジ、粉粒体間の隙間、粉粒体の影等である。図9は、本発明の粉粒体計測装置1を利用して得た粉粒体の粒度分布である。図9の横軸は、粉粒体の粒径を示し、縦軸は粉粒体の分布を示している。
本発明は、鉱山業、食品加工業等の粉粒体を利用する分野に利用するとよい。
1…粉粒体計測装置
2…第1カメラ
3…第2カメラ
4…照明器
5…センサー
6…信号処理器
7…筐体
8…ベルトコンベヤ
9…ベルト
10…粉粒体
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Claims (10)

  1. 搬送手段で搬送されている粉粒体を撮像手段で撮影し、前記撮像手段で撮影した原画像を解析手段で、スムージング処理と二値化処理をして、その結果の二値化画像から前記粉粒体を推定して解析することで、前記粉粒体の粒度分布を粒度分布計算処理で求め、前記粒度分布を利用して前記粉粒体の流量を計測する方法であって、
    前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定し、前記粉粒体の密度及び隙間を推定し、
    前記撮像手段で撮影した時間差のある2つの前記原画像を信号処理し、前記原画像それぞれの特徴点を抽出し、前記特徴点をオプティカルフロー処理で解析して、前記粉粒体の滑りの影響を求め、
    前記2つの前記原画像の差分を取得し、前記差分画像中の白ピクセルの数を数えて、前記粉粒体の断面積として近似し、
    前記密度、前記隙間、前記搬送手段の搬送速度、前記滑りの影響及び前記断面積を用いて、前記粉粒体の前記流量を求める
    ことを特徴とする粉粒体の流量計測方法。
  2. 請求項1に記載の粉粒体の流量計測方法において、
    前記原画像は異なる2以上の色認識条件で二値化処理をし、前記色認識条件毎に前記流量を求め、その結果を統計処理して最終的に前記粉粒体の前記流量を求める ことを特徴とする粉粒体の流量計測方法。
  3. 請求項1又は2に記載の粉粒体の流量計測方法において、
    前記撮像手段は、前記搬送手段の搬送面に対して垂直角度で撮影する第1撮像手段と、前記搬送面の端に対して、斜めの角度で前記粉粒体を撮影する第2撮像手段とからなり、
    前記第1撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して前記滑りの影響を求め、
    前記第2撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して、前記断面積、前記密度、及び前記隙間を求める
    ことを特徴とする粉粒体の流量計測方法。
  4. 請求項1又は2に記載の粉粒体の流量計測方法において、
    前記粉粒体は、石、採掘原石、砂利、砕石、砕砂、及び砂の群から選択される1以上の種類の物体である
    ことを特徴とする粉粒体の流量計測方法。
  5. 請求項1に記載の粉粒体の流量計測方法において、
    前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定するとき、前記二値化画像の中の連続領域の大きさを求めて、これを前記搬送手段と前記粉粒体と推定する
    ことを特徴とする粉粒体の流量計測方法。
  6. 請求項1に記載の粉粒体の流量計測方法において、
    前記オプティカルフロー処理はLK法を利用する
    ことを特徴とする粉粒体の流量計測方法。
  7. 搬送手段で搬送されている粉粒体を撮像手段で撮影し、前記撮像手段で撮影した原画像を解析手段で、スムージング処理と二値化処理をして、その結果の二値化画像から前記粉粒体を推定して解析することで、前記粉粒体の粒度分布を粒度分布計算処理で求め、前記粒度分布を利用して前記粉粒体の流量を計測する演算手段を備えた粉粒体の流量計測システムにおいて、
    前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定し、前記粉粒体の密度及び隙間を推定するステップと、
    前記撮像手段で撮影した時間差のある2つの前記原画像を信号処理し、前記原画像それぞれの特徴点を抽出し、前記特徴点をオプティカルフロー処理で解析して、前記粉粒体の滑りの影響を求めるステップと、
    前記2つの前記原画像の差分を取得し、前記差分画像中の白ピクセルの数を数えて、前記粉粒体の断面積として近似するステップと、
    前記密度、前記隙間、前記搬送手段の搬送速度、前記滑りの影響及び前記断面積を用いて、前記粉粒体の前記流量を求めるステップと
    を前記演算手段に実行させるためのプログラムを備えたことを特徴とする粉粒体の流量計測システムのプログラム。
  8. 請求項7に記載の粉粒体の流量計測システムのプログラムにおいて、
    前記原画像を異なる2以上の色認識条件で二値化処理する二値化ステップと、
    前記二値化ステップの結果を用いて前記色認識条件毎に前記流量を求める流量計算ステップと、
    前記流量計算ステップの結果を統計処理して最終的に前記粉粒体の前記流量を求めるステップと
    を前記演算手段に実行させるためのプログラムを備えたことを特徴とする粉粒体の流量計測システムのプログラム。
  9. 請求項7又は8に記載の粉粒体の流量計測システムのプログラムにおいて、
    前記撮像手段は、前記搬送手段の搬送面に対して垂直角度で撮影する第1撮像手段と、前記搬送面の端に対して、斜めの角度で前記粉粒体を撮影する第2撮像手段とからなり、
    前記滑りの影響は、前記第1撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して求められ、
    前記断面積、前記密度、及び前記隙間は、前記第2撮像手段で撮影した前記原画像を信号処理して求められる
    ことを特徴とする粉粒体の流量計測システムのプログラム。
  10. 請求項7又は8に記載の粉粒体の流量計測システムのプログラムにおいて、
    前記粒度分布計算処理で、前記粒度分布から前記搬送手段と前記粉粒体を推定するとき、前記二値化画像の中の連続領域の大きさを求めるステップと、これを前記搬送手段と前記粉粒体と推定するステップを前記演算手段に実行させるためのプログラムを備えたことを特徴とする粉粒体の流量計測システムのプログラム。
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