JP6487635B2 - 液状オイル組成物 - Google Patents
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Description
保湿ケア剤としては、スクワランや流動パラフィンなどの炭化水素系の油性成分を含むオイル製剤が提案されている(特許文献1〜3)。これらのオイル製剤は肌表面を油分で覆い、皮膚からの水分の蒸散を制御して、皮膚を柔軟にする効果及び保湿効果を発揮するとされている。また、これらのオイル製剤では、植物由来で、安全性にも優れるホホバ油が頻繁に用いられている。
また、肌表面を覆い、水分の蒸散を抑えるためには、使用感の重い油(固体状の油性成分)が優れているが、溶剤を含有する特許文献4のオイル製剤では、低温での結晶析出などの安定性の問題や、肌なじみの点などから、その利用は困難であった。
本発明は、安定性が良好であるとともに、肌を覆う機能に優れ、なめらかさなどの使用感に優れた液状オイル組成物に関する。
(A)ステロール類 0.01〜1質量%、
(B)20℃で液状の炭素数12〜24の高級脂肪酸 0.1〜10質量%、
(C)エステル油及び/又はエーテル油 0.5〜50質量%、
(D)炭化水素油 8〜80質量%、
(E)25℃における粘度が20mPa・s以下のシリコーン油 5〜80質量%、
(F)炭素数12〜24の高級アルコール 1〜15質量%
を含有する液状オイル組成物に関する。
本発明で用いられる成分(A)のステロール類としては、ステロール骨格を有する物質及びその誘導体であればいずれでも良く、例えば、コレステロール、イソステアリン酸コレステリル、プロビタミンD3、カンベステロール、ステグマスタノール、ステグマステロール、5−ジヒドロコレステロール、α−スピナステロール、パリステロール、クリオナステロール、γ−シトステロール、ステグマステノール、サルガステロール、アペナステロール、エルゴスタノール、シトステロール、コルビステロール、コンドリラステロール、ポリフェラステロール、ハリクロナステロール、ネオスボンゴステロール、フコステロール、アプトスタノール、エルゴスタジエノール、エルゴステロール、22−ジヒドロエルゴステロール、ブラシカステロール、24−メチレンコレステロール、5−ジヒドロエルゴステロール、デヒドロエルゴステロール、フンギステロール、コレスタノール、コプロスタノール、ジモステロール、7−ヘトコレステロール、ラトステロール、22−デヒドロコレステロール、β−シトステロール、コレスタトリエン−3β−オール、コプロスタノール、コレスタノール、エルゴステロール、7−デヒドロコレステロール、24−デヒドロコレスタジオン−3β−オール、エキレニン、エキリン、エストロン、17β−エストラジオール、アンドロスト−4−エン−3β,17β−ジオール、デヒドロエビアンドロステロン、アルケニルコハク酸コレステロール等が挙げられる。
アルケニルコハク酸コレステロールとしては、特開平5−294989号記載のものが好ましく、具体的には、下記一般式(1)で表されるステリン誘導体が好ましい。
M:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、総炭素数2〜9のアルカノールアンモニウム、総炭素数1〜22のアルキルアンモニウムもしくはアルケニルアンモニウム、炭素数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル基で置換されたピリジニウム、又は塩基性アミノ酸を示す。〕
本発明で用いられる成分(B)は、20℃で液状の炭素数12〜24の高級脂肪酸であり、直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基を有するものである。本発明において、20℃で液状とは、ASTM規格 ASTMD4359−90に規定される固液判定基準により、液状と判断されるものである。
成分(B)の高級脂肪酸としては、炭素数12〜24の不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸が挙げられ、例えば、オレイン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸等が挙げられる。また、大豆油、綿実油等の植物油又は硬化油から抽出した分岐脂肪酸や、植物油を原料とするダイマー酸の製造における副産物として生成する分岐脂肪酸などを使用することもできる。
成分(C)のうち、エステル油としては、炭素数8〜28の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸と、炭素数2〜28の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のアルコールとのエステル油が好ましく、例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリン、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、トリカプロイン、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、イソステアリン酸イソステアリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、乳酸セチル、乳酸テトラデシル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸フィトステリル、リンゴ酸ジイソステアリル、パラメトキシケイ皮酸エステル、テトラロジン酸ペンタエリスリット、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)等が挙げられ、これらは天然由来であってもよい。
が好ましく、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールがより好ましい。
エーテル油としては、液状オイル組成物のなめらか感を向上させる観点から、一般式(2):
R11−O−R12 (2)
(式中、R11 及びR12 は同一又は異なって、炭素数4〜24の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基を示し、R11 及びR12 の少なくとも1つは2箇所以上で分岐しているアルキル基であり、かつR11 及びR12 の合計炭素数は16〜32である)
で表わされるジアルキルエーテルを含むのがより好ましい。
成分(D)の炭化水素油は、直鎖又は分岐鎖の炭化水素油のいずれでも良く、例えば、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、流動イソパラフィン、イソドデカン、ポリブテン、スクワラン、スクワレン等が挙げられる。
これらのうち、液状オイル組成物のなめらか感を向上させる観点から、流動パラフィン、流動イソパラフィン、イソドデカン、スクワランが好ましく、流動パラフィン、イソドデカン、スクワランがより好ましい。
成分(E)のシリコーン油は、25℃における粘度が20mPa・s以下のものである。
本発明において、粘度は、B型粘度計TVB−10(ローターNo1,12回転)(東機産業社製)により測定される。
これらのうち、液状オイル組成物のなめらか感を向上させる観点から、粘度が25℃における粘度が20mPa・s以下である、メチルポリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサンが好ましく、メチルポリシロキサンがより好ましい。
本発明で用いられる成分(F)の高級アルコールは、炭素数12〜24のもので、炭素数14〜22のものが好ましい。
成分(F)としては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、リノレニルアルコール、オレイルアルコール、アラキジルアルコール、オクチルドデカノール、ベヘニルアルコール、リグノセリルアルコール等が挙げられる。
また、本発明の液状オイル組成物は、界面活性剤を含有することができるが、均一で外観の良好な組成物を得る観点から、前記成分以外の界面活性剤の含有量は、全組成中に3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましく、0.01質量%以下がさらに好ましく、実質0であるのがよりさらに好ましい。
本発明の液状オイル組成物は、化粧料とする場合、更に通常の化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油性成分、保湿剤、増粘剤、殺菌剤、湿潤剤、着色剤、防腐剤、感触向上剤、粉体、香料、抗炎症剤、美白剤、制汗剤、前記油性成分以外の紫外線吸収剤、酸化防止剤等を、適宜含有することができる。
本発明の液状オイル組成物は、皮膚化粧料とした場合、皮膚、毛髪、顔、身体、手足等のいずれかに塗布することにより、使用することができる。
また、本発明の液状オイル組成物は、皮膚化粧料とした場合、皮膚、毛髪、顔、身体、手足等のいずれかに塗布し、洗い流さない及び/又は拭き取らない態様で使用することができる。
表1に示す組成の液状オイル組成物を製造し、低温安定性、水分量、残留性及びなめらか感を評価した。結果を表1に併せて示す。
なお、実施例7〜12は参考例であって、本発明の範囲に含まれるものではない。
成分(A)、(B)、(C)及び(F)を混合し、60℃で、10分撹拌し、均一混合する。その後、成分(D)及び(E)を加え、30℃まで、冷却しながら(1℃/min)混合し、液状オイル組成物を得た。
(1)低温安定性:
各液状オイル組成物を、−5℃で1ヶ月保存した後、室温(25℃)に戻したときの状態を、目視により、以下の基準で評価した。
4;目視及び顕微鏡で結晶が見られない。
3;結晶が目視では観察されないが、顕微鏡で確認される。
2;目視で白濁が観察される。
1;目視結晶の析出が観察される。
前腕内側を石鹸で洗浄し、タオルドライ後10分経過後、洗浄後の前腕内側部の皮膚水分量をコルネオメータ(Courage + Khazaka electronic GmbH)にて測定する。次に、各液状オイル組成物を20μL/cm2塗布し、6時間後、同じ部位をコルネオメータにて測定する。塗布前後でのコルネオ値の変化量を求めた。コルネオ値の変化量が大きいほど、体内から蒸散される水分が液状オイル組成物に保持されている、すなわち保湿性が優れていることを示す。なお、本試験は、20℃、湿度40%の環境下で行なった。
各液状オイル組成物に油溶性蛍光剤(ナイルレッド)を0.01%となるように加える。これを豚皮(3cm×3cm)に20μL/cm2塗布し、1時間放置(30℃、湿度40%)する。その後、1Lの蒸留水を入れたビーカー内で5分間撹拌洗浄する。タオルドライ後、表面を10mLのエタノールで洗浄し、洗浄液を回収する。回収した溶液を1mLまで濃縮し、高速液体クロマトグラフにより、以下の条件で定量する。
装置:日立F−7000システム
溶離液:アセトニトリル/水=90/10、40℃、1mL/min
検出器:蛍光(Ex:540、 Em:640)
カラム:ODS−2
塗布した組成物のナイルレッド量と、残留評価後に表面に残ったナイルレッド量を定量し、これらの結果より、塗布量に対する残留量の割合を計算して求めた。数値が高いほど皮膚への残留性に優れることを示す。
専門パネル5名により、各液状オイル組成物を皮膚(下腕)に塗布したときのなめらか感を、以下の基準で官能評価し、平均値を求めた。
5;とてもなめらか。
4;非常になめらかである。
3;ややなめらかである。
2;なめらか感が足りない。
1;なめらかでない。
以下に示す組成の液状オイル組成物を製造した。
得られた液状オイル組成物は、低温での保存安定性が良好で、肌へのなじみが良く、なめらかで、皮膚への残留性に優れ、しっとり感を与え、保湿効果の持続性に優れたものであった。
コレステロール、イソステアリン酸コレステリル、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリン酸、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸イソプロピル及びセチル−1,3−ジメチルブチルエーテルを混合し、60℃で、10分撹拌し、均一混合する。その後、残りの成分を加え、30℃まで、冷却しながら(1℃/min)混合し、液状オイル組成物を得た。
コレステロール*1 0.01(質量%)
イソステアリン酸コレステリル*2 0.01
セタノール*3 0.3
ステアリルアルコール*4 0.05
イソステアリン酸*5 1.0
イソノナン酸イソノニル*6 0.5
パルミチン酸イソプロピル*7 20.0
セチル−1,3−ジメチルブチルエーテル*8 0.50
流動パラフィン*9 40.0
メチルポリシロキサン*10 37.52
月見草油 0.01
ラベンダー油 0.01
ホホバ油 0.01
香料 0.08
合計 100.00
*1)海麗マリンコレステロール、日本水産社製
*2)エキセパールIS-CE-A、花王社製
*3)セチルアルコールNX、高級アルコール工業社製
*4)ステアリルアルコールNX、高級アルコール工業社製
*5)イソステアリン酸EX、高級アルコール工業社製
*6)サラコス99、日清オイリオグループ社製
*7)エキセパール IPP、花王社製
*8)ASE166K、花王社製
*9)ハイコールK−350、カネダ社製
*10)シリコーン KF−96L−2CS、信越化学工業社製
以下に示す組成の液状オイル組成物を製造した。
得られた液状オイル組成物は、低温での保存安定性が良好で、肌へのなじみが良く、なめらかで、皮膚への残留性に優れ、しっとり感を与え、保湿効果の持続性にすぐれたものであった。
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、オクチルドデカノール、イソステアリン酸コレステリル、セタノール、イソステアリン酸、パルミチン酸イソプロピル、セチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、イソドデカン、スクワラン及びl−メントールを混合し、60℃で、10分撹拌し、均一混合する。その後、残りの成分を加え、30℃まで、冷却しながら(1℃/min)混合し、液状オイル組成物を得た。
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール*11 1.0(質量%)
オクチルドデカノール*12 6.0
イソステアリン酸コレステリル*2 0.1
セタノール*3 0.3
イソステアリン酸*5 1.0
パルミチン酸イソプロピル*7 5.0
セチル−1,3−ジメチルブチルエーテル*8 0.5
イソドデカン*13 20.0
スクワラン*14 15.5
l−メントール 0.1
メチルポリシロキサン*15 43.5
エタノール 2.0
パラメトキシケイ皮酸−エチルヘキシル 5.0
合計 100.0
*11)エステモールN−01、日清オイリオグループ社製
*12)カルコール200GD、花王社製
*13)マルカゾールR、丸善石油社製
*14)ニッコールスクワラン、日光ケミカルズ社製
*15)シリコーン KF−96A−10CS、信越化学工業社製
Claims (3)
- 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F):
(A)ステロール類 0.01〜1質量%、
(B)20℃で液状の炭素数12〜24の高級脂肪酸 0.1〜10質量%、
(C)エステル油及び/又はエーテル油 0.5〜50質量%、
(D)炭化水素油 8〜80質量%、
(E)25℃における粘度が20mPa・s以下のシリコーン油 5〜80質量%、
(F)炭素数12〜24の高級アルコール 1〜15質量%
を含有し、
成分(D)及び(E)の合計量[(D)+(E)]に対する成分(C)及び(F)の合計量[(C)+(F)]の質量比が、[(C)+(F)]/[(D)+(E)]=0.18〜0.4であり、
成分(B)に対する成分(A)の質量比が、(A)/(B)=0.008〜0.10である液状オイル組成物。 - 成分(C)が、一般式(1):
R11−O−R12 (1)
(式中、R11 及びR12 は同一又は異なって、炭素数4〜24の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基を示し、R11 及びR12 の少なくとも1つは2箇所以上で分岐しているアルキル基であり、かつR11 及びR12 の合計炭素数は16〜32である)
で表わされるジアルキルエーテルを含む請求項1記載の液状オイル組成物。 - 皮膚化粧料である請求項1又は2記載の液状オイル組成物。
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