以下、本発明の一実施形態に係るパワーユニットについて説明する。このパワーユニットは、貨物自動車に搭載された荷受台昇降装置のアクチュエータを駆動させるものである。すなわちパワーユニットは、貨物自動車が備えた荷受台を作動させるための油圧駆動源である。パワーユニットの説明に先立ち、貨物自動車および荷受台昇降装置の概略構成を説明する。
図1を参照して、貨物自動車1には、車体2上に荷台3を有する荷箱4が搭載されている。車体2の後部には、荷台3に荷物を積み降ろしするための荷受台昇降装置5が、車体2の後部に取付けられた取付フレーム6を介して配設されている。荷受台昇降装置5は、左右一対の昇降枠7および方形板状の荷受台8を備えている。荷受台昇降装置5は、左右一対の平行リンク9をさらに備えている。平行リンク9は、左右一対の昇降枠7を一定の姿勢としたまま、荷受台8を、荷台3の上面と略同一高さとする最上昇位置(図1に一点鎖線で示す)と、荷受台8を地面に接地させた最下降位置(図1に二点鎖線で示す)との間で昇降させ得るようになっている。なお、荷受台8の裏面には、荷受台8を補強するための中空の補強支持部材10が、左右一対で固着されている。
荷受台昇降装置5は、昇降用シリンダ(リフトシリンダ)11を備える。昇降用シリンダ11は、昇降枠7を昇降駆動させるためのアクチュエータである。昇降用シリンダ11は、各平行リンク9と取付フレーム6との間に配置されている。左右の各昇降枠7には、荷受台8の基部枠12が軸支されており、荷受台8を、起立格納位置(図1に実線で示す)と、荷台3の上面と略同一高さとする水平張出位置(図1に一点鎖線で示す)との間で回動させ得るようになっている。
荷受台昇降装置5は、起伏用シリンダ(チルトシリンダ)13を備える。起伏用シリンダ13は、荷受台8を起伏させるためのアクチュエータである。起伏用シリンダ13は、荷受台8の裏面に固定された支持ブラケット(図示せず)と昇降枠7との間に配置されている。起伏用シリンダ13の伸長により、荷受台8を起立させ得るようになっている。
荷受台昇降装置5は、クロスメンバ14を備える。クロスメンバ14は、車両前後方向に直交する方向である車幅方向を長手方向として延び、車体2の後部下面に配置されている。クロスメンバ14は、底壁14A、天壁14B、側壁14C,14Dを備え、長手方向一方端が閉じられた中空の断面矩形状に形成されている。クロスメンバ14の天壁14Bの長手方向途中部分が、車体2の後部下面に固定(例えば溶接)されている。クロスメンバ14の長手方向他方端は開放された挿入口14Eとされている。各取付フレーム6には挿通開口6aが形成され、クロスメンバ14の長手方向の各端部寄り部分が挿通開口6aに挿通され、クロスメンバ14の長手方向の各端部寄り部分が挿通開口6aに挿通された状態で、クロスメンバ14および各取付フレーム6が固定(例えば溶接)されている。
図2に示すように、パワーユニット15は、パワーユニット本体16と、パワーユニット本体16を取付けるベース17と、パワーユニット本体16の構成の一部であるバルブブロック23、オイルタンク24、およびポンプ25を一体的に保持する保持部材18と、クロスメンバ14とパワーユニット本体16との干渉を防止する門型カバー19と、パワーユニット本体16を振動から保護する防振ゴム20(図3参照)と、電気配線21および油圧配管22、とを備える。門型カバー19には、パワーユニット15をクロスメンバ14に収納する際に、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2の一部を案内するため、図12(a)(b)に示す配管配線支持部材79が、ブラケット191を介して取り付けられている。
パワーユニット本体16は、クロスメンバ14に対してその長手方向に、所定量(後述するように、保持ボルトB1に規制ボルトB4が当接するまで引き出した量)だけ引出し可能であり、また、パワーユニット本体16は、押込みによってクロスメンバ14に収納可能とされている。パワーユニット本体16は、前記バルブブロック23、オイルタンク24、ポンプ25、電動モータ26、およびコントローラ27を、一列に備えている。
パワーユニット本体16がクロスメンバ14に収納されている状態において、バルブブロック23、オイルタンク24、ポンプ25、電動モータ26、およびコントローラ27は、この順にクロスメンバ14の引出側端である挿入口14E側から挿入側端に向け長手方向に沿うよう、一列(一直線)上に配置されている。引出側とは、クロスメンバ14における、パワーユニット本体16をクロスメンバ14から引出す手前側(図2における左側)C1であり、挿入側とは、クロスメンバ14における、パワーユニット本体16をクロスメンバ14に挿入する奥側(図2における右側)C2と定義される。
バルブブロック23は、オイルタンク24とアクチュエータである昇降用シリンダ11および起伏用シリンダ13との間で作動油の流れを中継する部分である。バルブブロック23は、直方体形状のブロック本体部28と、円柱形状のブロック側蓋部29とを備える。ブロック本体部28は、プラットホーム開閉用のニードルバルブ、荷受台8の下降速度を調整するためのフロコンバルブ、作動油の吐出圧を調整するためのリリーフバルブを備えている。図3および図4に示すように、ブロック本体部28は、その一面である引出側端面(長手方向端面)30に、調整部であるニードルバルブ調整部31(開閉用の二つ)、フロコンバルブ調整部32、リリーフバルブ調整部33、下降用ソレノイドバルブのソレノイドSOLA、起伏切換用ソレノイドバルブのソレノイドSOLB、さらに圧力センサ34を備えている。なお、ソレノイドSOLAおよびソレノイドSOLBはカートリッジ式(例えば、バネ、スプール、Oリング等を組み立てて構成されている)であり、故障時に交換される。
図4に示すように、ブロック側蓋部29は、バルブブロック23の一部であり、したがって、ブロック本体部28に一体的に設けられている。ブロック側蓋部29は、後述する、オイルタンク24のバルブ側小断面部35に嵌合(内嵌)し、バルブブロック23の機能とともに、バルブ側小断面部35に蓋をする機能を兼用している。なお、ブロック側蓋部29の外周面にシールリング36が嵌着され、ブロック側蓋部29をバルブ側小断面部35に嵌合した際の密封性が確保されている。
バルブブロック23の他面、すなわちオイルタンク24と長手方向で対向し、一面に相対する挿入側端面38に、配管接続部が配置されている。この挿入側端面38は、ブロック側蓋部29の端面も含んでいる。ブロック本体部28の挿入側端面38は、バルブ側小断面部35に当接している。
配管接続部は、ポンプ25からバルブブロック23へ作動油を導入する導入配管39を接続するための導入配管接続部40と、図5(a)に示すように、バルブブロック23から各アクチュエータ側へ作動油を導出する導出配管41,42を接続するための導出配管接続部43,44とを備えている。
この場合、導入配管39は、オイルタンク内を挿通するインナパイプであり、その一端側、および他端側が、それぞれポンプ25とバルブブロック23とに接続されている。導入配管接続部40は、バルブブロック23の挿入側端面38に設けられた導入側ねじ穴であり、導入配管39の一端側は、ポンプ25側に設けた導入側ねじ穴45にアダプタ45aを介して接続され、他端側はブロック側蓋部29の端面に設けた導入側ねじ穴40に、アダプタ39aを介して接続されている。
導出配管接続部43,44は、挿入側端面38のうち、オイルタンク24から外れた上部に対応する位置(後述する、オイルタンク24のバルブ側小断面部35よりも上側)に配置されてバルブブロック23に設けられた導出側ねじ穴である。さらに具体的には、導出配管接続部43,44は、挿入側端面38の上部隅部近傍で、且つ幅方向両側端近傍に配置されている。導出配管41の一端側は、挿入側端面38に設けた一方の導出側ねじ穴43にアダプタ43aを介して接続され、導出配管42の一端側は、挿入側端面38に設けた他方の導出側ねじ穴44にアダプタ44aを介して接続されている。
図3に示すように、バルブブロック23の幅方向両側面には、長手方向に亘る溝状凹部が形成されている。具体的に、溝状凹部は、幅方向両側面の高さ方向略中心部に形成された上位凹部46と、上位凹部46の下側に形成された下位凹部47とを備える。上位凹部46の上下方向高さは、下位凹部47に比べて高く設定されている。下位凹部47は、上位凹部46の下方に、上位凹部46に連続して形成され、上位凹部46からさらに深くなるよう設定されている。換言すれば、上位凹部46と下位凹部47とは上下方向途中部の段付面48を介して上下に連続するよう形成されている。
オイルタンク24は、昇降用シリンダ11および起伏用シリンダ13に供給される作動油を貯留するものである。図2に示すように、オイルタンク24は、大断面部49と、前記バルブ側小断面部35と、ポンプ側小断面部50とを備える。大断面部49、バルブ側小断面部35、およびポンプ側小断面部50は、合成樹脂により一体的に形成されている。大断面部49は、長手方向途中部分に配置されており、長手方向に同一断面形状に形成されている。図3および図6に示すように、大断面部49の四隅部には、面取り51,52,53,54が施されることで、大断面部49の断面形状は、八角筒形に形成されている。なお、大断面部49の上面49aには、オイルの注ぎ口である給油口55(図2参照)が設けられており、給油口55はキャップ55aにより塞がれており、キャップ55aに空気吸排のためのブリーザが設けられている。
導出配管41,42は、面取り51,52,53,54のうち、上側の面取り51,52にそれぞれ沿うようにして、クロスメンバ14の長手方向に配置され、それぞれが昇降用シリンダ11、起伏用シリンダ13側に接続される。
バルブ側小断面部35、およびポンプ側小断面部50は、大断面部49に比べて絞られることで、大断面部49に比べて小断面に形成されている。バルブ側小断面部35は、大断面部49に対してバルブブロック側に配置されている。ポンプ側小断面部50は、大断面部49に対してポンプ側に配置されている。
バルブ側小断面部35、およびポンプ側小断面部50の断面形状は、略円筒形状である。バルブ側小断面部35、およびポンプ側小断面部50の円筒中心は、例えば、上下方向に位置ずれされている。バルブ側小断面部35、およびポンプ側小断面部50の円筒中心が上下方向に位置ずれされていることにより、オイルタンク24を回転させる方向の力に対して、オイルタンク24の回転が抑制される。
図6に示すように、大断面部49の幅方向両側面には、長手方向に亘って溝状凹部56が形成されている。溝状凹部56は、オイルタンク24の幅方向中心(径方向内方)に向かって凹となるよう形成されている。溝状凹部56は、上壁部57、下壁部58、および奥壁部59によって形成されており、長手方向に亘って同一断面である。溝状凹部56は、バルブ側小断面部35、およびポンプ側小断面部50には形成されていない。溝状凹部56は、バルブブロック23の上位凹部46および下位凹部47の位置に対応した位置にあって、奥壁部59の奥面59aの深さ位置は、バルブブロック23の上位凹部46よりも深い下位凹部47の奥面47aより更に深く設定されている。これにより、後述するバルブブロック23の溝状凹部とオイルタンク24とポンプ25に長手方向に亘って装着される保持部材18が、オイルタンク24と干渉しないようにされている。
オイルタンク24のバルブ側小断面部35、およびポンプ側小断面部50は略円筒形状で開放された構成である。そこで、バルブ側小断面部35は一方側端部材によって蓋がなされ、ポンプ側小断面部50は他方側端部材によって蓋がなされている。一方側部材はバルブブロック23に相当する。バルブ側小断面部35に蓋をしている部材は、前述したように、ブロック側蓋部29である。他方側部材はポンプ25に相当し、これについては後述する。
ポンプ25は、オイルタンク24内の作動油を吸入して、作動油を導入配管39(バルブブロック23側)に吐出するためのものである。図2に示すように、ポンプ25には、ギヤポンプが用いられている。ポンプ25は、直方体形状のポンプ本体部60と、円柱形状のポンプ側蓋部61とを備える。ポンプ側蓋部61は、オイルタンク24のポンプ側小断面部50に嵌合(内嵌)し、ポンプ25の機能とともに、ポンプ側小断面部50に蓋をする機能を兼用している。なお、ポンプ側蓋部61の外周面にシールリング37が嵌着され、ポンプ側蓋部61をオイルタンク24のポンプ側小断面部50に嵌合した際の密封性が確保されている。ポンプ本体部60の引出側端面60aは、ポンプ側小断面部50に当接している。
なお、図示はしていないが、ポンプ本体部60の上面には、板状の樹脂パッドが取り付けられている。この樹脂パッドにより、クロスメンバ14の内面とパワーユニット15との間隔を小さくできる。このため、貨物自動車1の走行中の振動により、クロスメンバ14内でパワーユニット15が上下動することによってパワーユニット15が損傷したり、クロスメンバ14に異音が生じたりすることを抑制できる。パワーユニット15の上下動を抑制するため、他に例えば、ベース17をクロスメンバ14内に設けられた金具で挟み込むことができる。また、その他種々の手段を採用できる。
なお、オイルタンク24はベース17に対して浮いた状態にあり、前述したように、ブロック側蓋部29が、バルブ側小断面部35に嵌合し、ポンプ側蓋部61が、オイルタンク24のポンプ側小断面部50に嵌合することで、オイルタンク24は、バルブブロック23およびポンプ25に仮に保持されている。
電動モータ26は、ポンプ25を駆動させるためのものであり、ポンプ25の挿入側に隣接して配置されている。コントローラ27は、バルブブロック23のバルブ駆動部、電動モータ26の駆動部を制御するものであり、電動モータ26の挿入側に隣接して配置されている。
コントローラ27の挿入側寄りに、門型カバー19が配置されている。図2および図7に示すように、門型カバー19は、後述するベース17のサイドガード62に固定された一対の側壁部63と、両側壁部63をその上端部で幅方向に連結する天壁部64とを備える。側壁部63はサイドガード62の内面から垂直方向に延長され、その上部で幅方向中心側へ折曲されている。天壁部64は幅方向に沿うよう配置されている。天壁部64の高さ位置は、パワーユニット本体16を構成する他の部材よりも高く設定されている。このような門型カバー19の構成により、パワーユニット15をクロスメンバ14の長手方向に引き出す際に、パワーユニット15がクロスメンバ14の内壁面と干渉するのを防止して、パワーユニット15を保護できる。
図3および図6に示すように、保持部材18は、杆状部65と、カバー部66と、保持ボルトB1とを備えている。この保持部材18は、オイルタンク24の外周方向に離間して少なくとも二つ、一対で設けられている。この場合、保持部材18は、バルブブロック23、オイルタンク24、ポンプ25の長手方向を含む所定の基準面である垂直平面Pに対してその一方側と他方側に分けて配置されており、バルブブロック23(一方側端部材)、およびポンプ25(他方側端部材)の双方を、基準面の一方側および他方側で保持するよう構成されている。
杆状部65は、バルブブロック23でオイルタンク24の長手方向の一方側開口部であるバルブ側小断面部35を封止し、ポンプ25で長手方向の他方側開口部であるポンプ側小断面部50を封止した状態において、少なくともバルブブロック23、オイルタンク24、およびポンプ25の長手方向の長さに対応した長さを有する。具体的には、杆状部65は、バルブブロック23、オイルタンク24、およびポンプ25の長手方向の長さに略等しい長さに形成されており、バルブブロック23、オイルタンク24の溝状凹部に亘って装着される。
杆状部65は、長手方向に直交する断面をU字状に形成したU字状部である。U字状部は、幅方向中心に向けて凸となるよう形成されている。U字状部をオイルタンク24に対応する部分で説明すると、図6に示すように、U字状部は、オイルタンク24の溝状凹部56の上壁部57、奥壁部59、および下壁部58にそれぞれ対向する天壁側保持壁部67、奥壁側保持壁部68、および底壁側保持壁部69を備える。杆状部65をバルブブロック23に対応する部分で説明すると、杆状部65には、溝状凹部から外れた位置でバルブブロック23の幅方向側面に対向する側面保持壁部70が一体的に設けられている。側面保持壁部70は、U字状部の天壁側保持壁部67の上端から上方に向けて延長するよう、一体的に形成されている。
カバー部66は、パワーユニット15を駆動する電力を供給するための電気配線21を覆う部分である。カバー部66は、杆状部65の底壁側保持壁部69に一体的に形成されている。カバー部66は、U字状部における開放側端部に形成されている。具体的には、カバー部66は、側面保持壁部70と面一で、電気配線21を幅方向外側で被覆する外側被覆壁部71と、外側被覆壁部71の下端から、溝状凹部56の下壁部58に対向するよう折曲されて電気配線21をその下側で覆う下側被覆壁部72とを備えている。
図2に示すように、電気配線21は、コントローラ27と電動モータ26を接続する配線21Aと、コントローラ27とバルブブロック23側とを接続する配線21Bと、コントローラ27と圧力センサ34とを接続する配線21Cとを備えている。このうち、配線21Bおよび配線21Cが、配線途中で、バルブブロック23、オイルタンク24、およびポンプ25に形成した溝状凹部に挿入されている(図6参照)。
なお、バルブブロック23には、オイルタンク24と昇降用シリンダ11、オイルタンク24と起伏用シリンダ13を接続する油圧回路の途中に配置されたソレノイドがそれぞれ設けられている。また、バルブブロック23から外れた位置に、緊急時(例えば昇降用シリンダ11の不測の停止)に操作される緊急スイッチSWが配置されている。そして配線21Bは、一端をコントローラ27に接続し、他端を各ソレノイドに接続した配線と、一端をコントローラ27に接続し、他端を緊急スイッチに接続した配線を備える。圧力センサ34は、バルブブロック23から引出側に突出するよう設けられており、配線21Cの一端はコントローラ27に接続され、他端は圧力センサ34に接続されている。
前述したように、電気配線21のうち、配線21Bおよび配線21Cが、配線途中で溝状凹部に挿入され、カバー部66とポンプ本体部60の長手方向に沿う外側面との間、カバー部66とオイルタンク24の長手方向に沿う外側面との間、カバー部66とブロック本体部28の長手方向に沿う外側面との間で、カバー部66に覆われた構成とされている。そして配線21Bおよび配線21Cは、杆状部65(U字状部)に略並行な状態で溝状凹部内に収容されている。
図3に示すように、保持ボルトB1は、バルブブロック23、オイルタンク24、およびポンプ25を組合せた状態において、その引出側端寄りおよび挿入側端寄りに配置されている。すなわち、保持ボルトB1は、杆状部65の奥壁側保持壁部68の、バルブブロック23のブロック本体部28に対応する位置において、奥壁側保持壁部68からブロック本体部28に幅方向で螺合している。換言すれば、保持ボルトB1は、垂直平面Pを介してその両側から一直線上で対向するよう配置され、それぞれバルブブロック23、ポンプ25の中心へ向かう。また、保持ボルトB1は、杆状部65の奥壁側保持壁部68の、ポンプ25のポンプ本体部60に対応する位置において、奥壁側保持壁部68からポンプ本体部60に幅方向で螺合している。このような保持ボルトB1は、両側の杆状部65について設けられており、且つブロック本体部28、ポンプ本体部60のそれぞれの長手方向に離間して一対で設けられている。なお、保持ボルトB1は、オイルタンク24を貫通するものではない。
このように、保持ボルトB1は、バルブブロック23、オイルタンク24、およびポンプ25を組合せた状態において、杆状部65の奥壁側保持壁部68の、バルブブロック23のブロック本体部28に対応する位置で、奥壁側保持壁部68からブロック本体部28に幅方向で螺合し、杆状部65の奥壁側保持壁部68の、ポンプ25のポンプ本体部60に対応する位置で、奥壁側保持壁部68からポンプ本体部60に幅方向で螺合している。これにより、オイルタンク24が、バルブブロック23およびポンプ25に確実に保持された状態となって、オイルタンク24、バルブブロック23およびポンプ25が、偏りなく保持されている。
図3に示すように、パワーユニット本体16は、ベース17に固定されて、まとめて扱うことが可能になっている。すなわち、パワーユニット本体16は、ベース17ごと、クロスメンバ14に対してその長手方向に、引出し、および挿入(収納)が可能とされている。ベース17の長手方向は、クロスメンバ14の長手方向と一致する。
ベース17は、ベース本体部73と、防振ゴム取付部74と、前記サイドガード62とを備えている。ベース本体部73は、クロスメンバ14の底壁14Aの壁面に倣う平板に形成され、パワーユニット本体16を載置するのに充分な長さに設定されている。
防振ゴム取付部74は、ベース本体部73の幅方向一方端(前端)から前方へ向けて上傾斜するよう延長された一方側取付板部75と、ベース本体部73の幅方向他方端(後端)から後方へ向けて上傾斜するよう延長された他方側取付板部76とを備えている。サイドガード62は、一方側取付板部75、他方側取付板部76からそれぞれ上方に向けて延長されており、ベース本体部73と等しい長さに設定された板状に形成されている。一方側取付部75、他方側取付部76、およびサイドガード62は、ベース本体部の端を折曲成形されている。
防振ゴム20は略直方体形状に形成され、一方側取付板部75および他方側取付板部76の上面に、その傾斜に沿うようそれぞれ載置された載置部材77を介して載置されている。載置部材77は、長手方向に所定の長さを有し、防振ゴム20は載置部材77の長手方向に対応した長さに形成されている。特に、載置部材77は、パワーユニット本体16のうち、バルブブロック23、ポンプ25、電動モータ26に対応する位置に配置されている。防振ゴム20は、各載置部材77の長手方向中心部に載置されている。
防振ゴム20は、載置部材77の外側から、載置部材77の傾斜方向に直交する方向に挿入螺合された内側固定ボルトB2によって載置部材77に固定されている。この内側固定ボルトB2の先端側は、バルブブロック23、ポンプ25、電動モータ26の外周部に螺合しており、この構成により、バルブブロック23、ポンプ25、および電動モータ26が、載置部材77および防振ゴム20と一体化されている。
パワーユニット本体16は、ベース17に防振ゴム20および載置部材77を介して固定されている。特に、パワーユニット本体16のうち、バルブブロック23、ポンプ25、電動モータ26に相当する領域が、ベース17に防振ゴム20および載置部材77を介して固定されることで、パワーユニット本体16がベース17に固定されている。
具体的に、一方側取付板部75および他方側取付板部76の、載置部材77が配置された領域において、外側固定ボルトB3が、一方側取付板部75および他方側取付板部76の外側から、これらの傾斜方向に直交する方向に載置部材77に挿入螺合されることで、ベース17に載置部材77が固定されている。外側固定ボルトB3は、内側固定ボルトB2を回避させるために、内側固定ボルトB2に対して長手方向両側に配置されている。このような構成により、パワーユニット本体16がベース17に確実に固定された構成となっている。
図6を参照して、クロスメンバ14の一方の側壁、この場合、車両前方側の側壁14Cには、保持ボルトB1に当接することで、パワーユニット15の、クロスメンバ14からの引出し量を規制する規制ボルトB4が挿通されている。この場合、保持ボルトB1は、ポンプ25のポンプ本体部60に螺合したボルトである。パワーユニット15の、クロスメンバ14からの引出し量、すなわち、規制ボルトB4の長手方向位置は、少なくともオイルタンク24のブリーザ55が露出されるよう設定されている。すなわち、バルブブロック23は全て露出する(図5(b)参照)。
図2、図5、図7において符号78は蓋体を示している。蓋体78は、クロスメンバ14の挿入口14Eを開閉する部材である。蓋体78は、ベース17の長手方向端部に固定されており、パワーユニット本体16をクロスメンバ14に収容した状態で、クロスメンバ14の挿入口14Eを閉じ、パワーユニット本体16をクロスメンバ14から引き出した状態で、クロスメンバ14の挿入口14Eから離間する(挿入口14Eを開放する)。
上記構成のパワーユニット15では、バルブブロック23がクロスメンバ14の引出側端に配置されている。このため、図5(b)に示すように、パワーユニット本体16をクロスメンバ14の長手方向に、ポンプ本体部60側の保持ボルトB1に規制ボルトB4が当接するまで引き出した際に、ニードルバルブ調整部31、フロコンバルブ調整部32、リリーフバルブ調整部33が、クロスメンバ14から露出するので、これらの調整やメンテナンスが施し易い。
また、ブロック本体部28は、その一面である引出側端面(長手方向端面)30に、ニードルバルブ調整部31、フロコンバルブ調整部32、リリーフバルブ調整部33、下降用ソレノイドバルブのソレノイドSOLA、起伏切換用ソレノイドバルブのソレノイドSOLB、さらに圧力センサ34を配置し、導出配管接続部43,44は、挿入側端面38の上部隅部近傍で、且つ幅方向両側端近傍に配置されている。すなわち、ニードルバルブ調整部31、フロコンバルブ調整部32、リリーフバルブ調整部33等を配置した面には、導出配管接続部43,44(導出配管41,42)がない。このため、パワーユニット15をクロスメンバ14の長手方向に引き出して、調整部に調整やメンテナンスを施す際に、調整部の調整やメンテナンスがいっそうし易い。
さらに、ニードルバルブ調整部31、フロコンバルブ調整部32、リリーフバルブ調整部33等は、ブロック本体部28の引出側端面30に配置されている。このため、パワーユニット15をクロスメンバ14の長手方向に引き出す際に、ニードルバルブ調整部31、フロコンバルブ調整部32、リリーフバルブ調整部33等がクロスメンバ14に干渉するのを防止でき、これら調整部が保護できる。
導出配管41,42は、オイルタンク24の面取り51,52,53,54のうち、上側の面取り51,52にそれぞれ沿うようにして、クロスメンバ14の長手方向に配置され、それぞれが昇降用シリンダ11、起伏用シリンダ13側に接続されている。この構成のように、導出配管41,42がブロック本体部28の挿入側端面の上部に配置された配管接続部からクロスメンバ14の長手方向に沿って配置されることで、オイルタンク24に妨げられずに導出配管41,42を導出配管接続部43,44に接続でき、バルブブロック23の挿入側端面の上部から導出された導出配管41,42を、そのまま昇降用シリンダ11、起伏用シリンダ13側に向かわせることで、導出配管41,42の取り回しが容易になり、また、導出配管41,42の、上方からのメンテナンスもし易い。
さらに、導出配管41,42をクロスメンバ14と面取り51,52の間の空間に置くことで、パワーユニット15をクロスメンバ14に対して出し入れする際に、導出配管41,42を傷つけない。
次に、一端がパワーユニット15に接続され、他端が昇降用シリンダ11、起伏用シリンダ13、外端子箱149、リモコンボックス1410等に接続されるパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2について説明する。
前述のとおり、クロスメンバ14は荷受台8を備えた車両側に固定されている。そしてパワーユニット15は、荷受台8を昇降させるための油圧駆動源であって、クロスメンバ14内に収納され、クロスメンバ長手方向14L(図8(a)参照)に沿って、クロスメンバ長手方向14Lの一端側(図8(a)における右端側)から引出し可能である。このパワーユニット15は、パワーユニット15内の油圧配管22と連通したパワーユニット側油圧配管接続部15J1、及び、パワーユニット15内の電気配線21に接続された電気端子15J2を備え、図2に破線で示すように、パワーユニット側油圧配管接続部15J1にはパワーユニット外油圧配管L1が接続され、図5(a)及び図8(b)に示すように、電気端子15J2にはパワーユニット外電気配線L2が接続される(なお、図8(b)のパワーユニット外電気配線L2は模式的に示されたものであり、実施形態とは異なる部分がある)。パワーユニット外油圧配管L1としては可撓性のあるホースが用いられる。このホースとして、例えばワイヤを埋め込んだ樹脂製のホースを用いることができる。パワーユニット15に対して接続されたパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2のうち、クロスメンバ14内に位置する部分は、図9(a)(b)、図11(a)(b)に示す(なお、パワーユニット外油圧配管L1だけを図示している)ように、クロスメンバ14内において略U字状(あるいは略Ω字状)に配置される。
パワーユニット側油圧配管接続部15J1は、図2及び図5に示すように、ベース17の上方に他端側(図2及び図5における右端側、図8(a)におけるパワーユニット15の左端側)から見て左右に並ぶようにして2箇所備えられており、パワーユニット15上をバルブブロック23から他方側に延びるパワーユニット内油圧配管がコントローラ27の下方を通過した先端部に位置する。図7に示すようにクロスメンバ14の他端側からパワーユニット15を見た場合に、パワーユニット側油圧配管接続部15J1のうちで、左側に位置する昇降用接続部15J1aが昇降用シリンダ11に対して作動油を供給する油圧ポートであり、同右側に位置する起伏用接続部15J1bが起伏用シリンダ13に対して作動油を供給する油圧ポートである。
電気端子15J2はコントローラ27に複数設けられている。この電気端子15J2は、例えば図8(b)に示すように、外端子箱149に接続されるもの、リモコンボックス1410に接続されるもの、アースEに接続されるものの3種がある。ちなみに外端子箱149は、図8(a)に示すようにクロスメンバ14外に位置し、運転席スイッチや昇降用シリンダ11用ソレノイドバルブに至る電気配線を中継するための端子台を備えている。また、リモコンボックス1410は、図8(a)に示すようにクロスメンバ14外に位置し、昇降用シリンダ11及び起伏用シリンダ13等を操作する有線リモコン1411を引き出すための箱体である。
パワーユニット側油圧配管接続部15J1及び電気端子15J2は、パワーユニット15における奥側部15X(パワーユニット15におけるクロスメンバ長手方向14Lの他端側の端部)に位置する。このため、パワーユニット15とクロスメンバ14における開口部141との間のパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2の長さを短くできる。
クロスメンバ14は、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2が貫通する。なお、前記「貫通」には、継手やコネクタを介して油圧流路、及び、パワーユニット外電気配線L2中で電流が通る部分(電路)が貫通する態様も含む。そしてクロスメンバ14は、図8(a)及び図9(b)に示すような、側面視で略長方形である開口部141をクロスメンバ14における車両前方側に備える。また、クロスメンバ14は、クロスメンバ14の外部から開口部141を覆うようにボックス部142を備えている。パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2は、このボックス部142を介してクロスメンバ14の外部に引き出されている。なお、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2は、ボックス部142の内部にて、図示しない結束バンドにより固縛されたことによってボックス部142に固定されている。
パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2は、図9(a)(b)及び図11(a)に示すように、パワーユニット15がクロスメンバ14内に収納された状態にて、クロスメンバ14内に略U字状(あるいは略Ω字状)に配置されている。前記「略U字状」は、図9(a)(b)に示すように立体的に形成されている。このパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2は、パワーユニット15における接続箇所(パワーユニット外油圧配管L1に関してはパワーユニット側油圧配管接続部15J1、パワーユニット外電気配線L2に関しては端子台271における電気端子15J2)から、クロスメンバ14内をクロスメンバ長手方向14Lの他端側(図8(a)及び図9(a)(b)、図11(a)(b)に示す左端側)へと延び、クロスメンバ長手方向14Lの他端側で方向が反転しクロスメンバ長手方向14Lの一端側(図8(a)及び図9(a)(b)、図11(a)(b)に示す右端側)に延びてからクロスメンバ14における長手方向途中部分で開口部141を通ってクロスメンバ14外に延びている。
より具体的には、図9(a)(b)及び図10に示すように、パワーユニット外油圧配管L1はパワーユニット側油圧配管接続部15J1(15J1a,15J1b)から、配管配線支持部材79の固定による被支持部15Hを経て、クロスメンバ長手方向14Lの他端側から見て左下(車両後方側下方)に延び、クロスメンバ14の左下角部14Z1に沿って前記他端側に延び、前記他端側では、前記他端側から見て右上(車両前方側上方)に向かってU字形に反転し、クロスメンバ14の右上角部14Z2をクロスメンバ長手方向14Lに沿いクロスメンバ長手方向14Lの一端側へと延びて、開口部141からクロスメンバ14の外部に引き出される。
クロスメンバ14外にて、パワーユニット外油圧配管L1は昇降用シリンダ11及び起伏用シリンダ13に接続され、パワーユニット外電気配線L2はクロスメンバ14外に設けられた外端子箱149及びリモコンボックス1410(図8(a)(b)参照)に接続されている。
なお、外端子箱149に関し、開口部141と外端子箱149との間の電気配線については、外端子箱149内に設けられた端子台への接続部分が、外端子箱149内で図示しない覆い板によって覆われている。このように接続部分が覆い板によって覆われたことにより、覆い板を取り外さなければ開口部141と外端子箱149との間の電気配線を端子台から外すことができない。このため、外端子箱149から外部への電気配線(図8(b)参照)を配線する際、作業者が誤って開口部141と外端子箱149との間の電気配線を取り外してしまうことを抑制でき、効率的な配線作業が可能となる。
パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2をクロスメンバ14内に略U字状に配置するため、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2の、パワーユニット15側の接続箇所とクロスメンバ14からの引き出し箇所とを結ぶ長さ(一例として、図11(b)にパワーユニット外油圧配管L1の長さL1xを示す)は、クロスメンバ14からパワーユニット15が引出された際における、パワーユニット15側の接続箇所とクロスメンバ14からの引き出し箇所とを結ぶ直線距離(同じく一例として、図11(b)に直線距離L1yを示す)よりも長い。
このため、図11(b)に示すように、パワーユニット15をクロスメンバ14から最大に引出した場合でも、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2は弛んだ状態とされ、略U字状の弛みが残存する。よって、パワーユニット15出し入れ時にパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2が伸び切ってしまい引張力がかかるようなことがないので損傷を抑制できる。そして、パワーユニット15をクロスメンバ14内に収納させる際、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2が残存している前記「U字」に従って曲がり始めるので、完全に伸び切った状態から曲がり始めるのに比べ、引っ掛かりが生じにくくパワーユニット15の収納をスムーズに行える。
また、パワーユニット側油圧配管接続部15J1は、パワーユニット15の奥側部15Xにおいて略円筒状に形成されたホース用継手である。このパワーユニット側油圧配管接続部15J1にパワーユニット外油圧配管L1であるホースが差し込まれて固定されている。このパワーユニット側油圧配管接続部15J1は、端部がクロスメンバ長手方向14Lに沿って延びつつ、クロスメンバ長手方向14Lの他端側に向かって開口している。
ここで、油圧配管L1として樹脂製のホースを用いた場合、ホースが過度に折り曲げられると、ホースに埋め込まれたワイヤが切れて破損してしまう。そして、更に強く折り曲げられると、ホース内部の空間が閉鎖されて作動油が流れなくなり、閉鎖によって上昇した油圧によってホースが破裂する恐れがある。また、ホースが接続されている継手付近において、ホースが過度に折れ曲がった場合、ホースと継手との間に隙間が形成されて油漏れが生じる。本実施形態では、パワーユニット側油圧配管接続部15J1がパワーユニット15の奥側部15Xに位置し、かつ、クロスメンバ長手方向14Lの他端側に向かって開口しているので、前述のようなホースの過度な折り曲げが防止されるため、前述の不都合が発生することを抑制できる。
本実施形態では、複数のパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2が束ねられクロスメンバ14内に配置されている。具体的には、パワーユニット外電気配線L2を構成する4本の配線がコルゲートチューブにより束ねられ、パワーユニット外油圧配管L1を構成する2本の配管と共にビニールテープで固縛されている。このため、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2が束ねられた単位でクロスメンバ14内を動くので、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2がからまりにくい。このため、パワーユニット15を出し入れする際におけるパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2の損傷を抑制できる。
複数のパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2(以下、短縮して「油圧配管L1」「電気配線L2」とも表記する)は、図9、図11、図12に示すように、パワーユニット15の門型カバー19に取り付けられた、油圧配管L1及び電気配線L2に対して所定長さに亘って沿う沿置部材としての配管配線支持部材79に支持されている。
配管配線支持部材79は延長部791と支持部792とを備える。延長部791は、クロスメンバ14の長手方向に沿って延びる細長い板状体であり、図12(a)(b)に示すように、基端部791aが門型カバー19に形成されたブラケット191にボルト止めにより固定されている。なお、延長部791の形状は板状体に限られず、例えば棒状体など、支持部792を支持できる形状であれば種々の形状とできる。また、延長部791は門型カバー19と一体に形成されていてもよい。支持部792は延長部791の先端に位置しており、本実施形態では溶接により延長部791と一体化されている。この支持部792は板状体を略L字状としたものであって、クロスメンバ14の車両後方側の内面に沿う縦部792aと、縦部792aの下端で直角に折り曲げられて車両前方に延びる横部792bとを備える。
縦部792aは延長部791に接続された部分であって、固縛バンドを取り付けるための孔が貫通した部分である、案内部としての配管配線固定部792cを有する。油圧配管L1及び電気配線L2において、配管配線固定部792cで固縛された部分が被支持部15Hである。以上、配管配線支持部材79は、基端部がパワーユニット15に固定され、先端部が配管配線固定部792cを有し、この配管配線固定部792cは油圧配管L1及び電気配線L2を固定する。
本実施形態の構成では、パワーユニット15と配管配線支持部材79は一体とされている。このため、パワーユニット15の引出し及び押込みに伴い、パワーユニット15が移動した距離と同一距離で配管配線固定部792cが移動する。すなわち、油圧配管L1及び電気配線L2における被支持部15Hも同一距離移動する。このため、パワーユニット15の押込みを行う際、被支持部15Hはパワーユニット15との位置関係を一定に保ったまま挿入側(クロスメンバ長手方向14Lの他端側)に水平移動する(引出し時も同様である)。そして、油圧配管L1及び電気配線L2は被支持部15Hにおいて固縛されているため、パワーユニット15の押込みを行う際、被支持部15Hは上下方向及び車両前後方向には移動しない。よって被支持部15Hは、パワーユニット15の移動に伴い一定の軌跡を描いて移動する。
つまり、配管配線固定部792cは、油圧配管L1及び電気配線L2のうちパワーユニット側油圧配管接続部15J1及び電気端子15J2から挿入側への所定距離内に位置するもののうち一部(具体的には、前記所定距離内に位置するものの挿入側先端部)である被支持部15Hを、パワーユニット15が押込まれる際に一定の軌跡を描くように案内する案内部として機能する。前記「軌跡」は本実施形態では、パワーユニット15の移動方向と一致する水平直線状の軌跡である。そして、この配管配線固定部792c(及び被支持部15H)はパワーユニット15の移動に連動する。本実施形態では、この連動は移動距離で1:1の関係にある。
配管配線固定部792cが案内部として機能することにより、油圧配管L1及び電気配線L2で、パワーユニット側油圧配管接続部15J1及び電気端子15J2から挿入側への所定距離に位置するものは、配管配線固定部792cによって案内されつつ押込まれる。特に本実施形態では、前記所定距離に位置するもののうち挿入側先端部が案内されることで、パワーユニット15が押込まれる際、前記所定距離内に位置するものの他の部分も共に挿入側に案内される。このため、本来の湾曲箇所ではない前記所定距離内にて油圧配管L1及び電気配線L2に湾曲(撓み)が生じることを抑制できる。よって、撓み部分がクロスメンバ14の内面に引っ掛かり、撓み部分とクロスメンバ14の内面との摩擦によって油圧配管L1及び電気配線L2が押込まれにくくなることによりパワーユニット15の押込みが阻害されることを抑制できる。
そして、配管配線固定部792c及び被支持部15Hがパワーユニット15の押込みの際に連動して移動する。このため、油圧配管L1及び電気配線L2における、配管配線固定部792cよりも挿入側に位置する部分の長さが、パワーユニット15の押込みに伴って増加していくことを抑制できる。よって、配管配線固定部792cよりも挿入側の部分で、油圧配管L1及び電気配線L2に、前記略U字状(あるいは略Ω字状)となる反転のための湾曲以外の湾曲(撓み)が発生することを抑制でき、パワーユニット15押込みの際に油圧配管L1及び電気配線L2のうちクロスメンバ14内で自由に動くことのできる区間(具体的には、配管配線固定部792cからボックス部142への固定箇所に至るまでの区間)における、パワーユニット15側の端部が挿入側に押し込まれていく。これに伴い、油圧配管L1及び電気配線L2の「略U字状」部分(特に、「略U字状」部分の反転端)が挿入側に移動していくので、スムーズな押込みが可能である。特に本実施形態では、前記連動が移動距離で1:1の関係でなされるため、油圧配管L1及び電気配線L2のうち、配管配線支持部材79の基端部から先端部までに対応する区間である、パワーユニット側油圧配管接続部15J1及び電気端子15J2から配管配線固定部792cまでの区間がパワーユニット15と同一距離を移動する。このため、前記区間において油圧配管L1及び電気配線L2に撓みが生じることがない。よって、前記区間の油圧配管L1及び電気配線L2をパワーユニット15内の電気配線21及び油圧配管22の如く、パワーユニット15と共に移動させることができるので、パワーユニット15押込みの支障とならない。
油圧配管L1及び電気配線L2に対する配管配線固定部792cの位置は、パワーユニット15の収納時における油圧配管L1及び電気配線L2の湾曲始点(図11(a)に油圧配管L1の湾曲始点L1aを示す)に対し、油圧配管L1のパワーユニット側油圧配管接続部15J1寄りの位置、または、電気配線L2の電気端子15J2寄りの位置とされることが好ましい。これにより、油圧配管L1及び電気配線L2の反転部分よりもパワーユニット15の側において、押込みを行う際に反転のために湾曲する部分だけを残して油圧配管L1及び電気配線L2を案内できるので、配管配線固定部792c及び被支持部15Hよりも挿入側にて撓みが生じ得る距離を極力小さくできる。
なお、配管配線固定部792cの位置がパワーユニット15の収納時における油圧配管L1及び電気配線L2の湾曲にかかることは好ましくない。それは、パワーユニット15を引出した際に配管配線固定部792cに撓みが生じることがあり、この撓みがパワーユニットの押込みを阻害することがあるからである。これは、配管配線固定部792cの位置が、配管配線固定部792cの向きに関してクロスメンバ14の長手方向14Lに対して略直交する向きとなるような位置であったとすると、配管配線固定部792cより引出側(クロスメンバ長手方向14Lの一端側)では撓みが生じ、更に、配管配線固定部792cより押込側でも、油圧配管L1及び電気配線L2が、自己の有する剛性によりクロスメンバ14の内部で延びようとすることで、略S字の撓みが生じるためである。
なお、経済的な観点(複数車種をカバーすべく部材を共通化する観点等)からは、前記湾曲始点L1aに対し、引出側の直前よりも更に引出側に配管配線固定部792c及び被支持部15Hの位置を設定することができる。このように設定しても、油圧配管L1及び電気配線L2自体が剛性を有するため、撓みが生じる可能性が極端に高まることはないからである。
油圧配管L1及び電気配線L2に対する配管配線固定部792cの好ましい位置は、パワーユニット15がクロスメンバ14に収納された状態にて、パワーユニット側油圧配管接続部15J1及び電気端子15J2から油圧配管L1・電気配線L2の各々の反転端(図9(a)(b)及び図11(a)に油圧配管L1の反転端L1bを図示)までの、クロスメンバ長手方向距離の1/2よりも挿入側、かつ、前記湾曲始点L1aよりも引出側の位置である。更に、配管配線固定部792cは、油圧配管L1及び電気配線L2がクロスメンバ14に固定された位置(本実施形態ではボックス部142の内部)よりも挿入側にあることが好ましい。
配管配線固定部792cをこの位置とすることで、配管配線固定部792c及び被支持部15Hを、パワーユニット15の収納状態で油圧配管L1及び電気配線L2において湾曲した部分の始点(湾曲始点)近傍に位置させることができる。このため、油圧配管L1及び電気配線L2におけるパワーユニット15への接続箇所(パワーユニット側油圧配管接続部15J1及び電気端子15J2)から前記湾曲した部分までの間で油圧配管L1及び電気配線L2に前記略U字状(あるいは略Ω字状)となる反転のため以外の湾曲(撓み)が発生することを抑制できる。
ここで、油圧配管L1及び電気配線L2の前記「案内」の態様に関して、パワーユニット15の移動に対する被支持部15Hの移動の観点から以下の3パターンが考えられる。まず一つ目は、前記実施形態のように、パワーユニット15と被支持部15Hとが連動し、パワーユニット15の移動と被支持部15Hの移動とが移動距離で1:1の関係となるパターン(「一体移動」のパターン)である。二つ目のパターンは、パワーユニット15と被支持部15Hとが連動し、パワーユニット15の移動と被支持部15Hの移動とが移動距離で1:1の関係とならないパターン(「比例移動」のパターン、なお前記「比例」には1:1の関係を含まない)である。三つ目のパターンは、パワーユニット15と被支持部15Hとが連動しないパターン(「相対移動」のパターン)である。
二つ目のパターンとして、例えば「カーテンレール」のような、クロスメンバ14内を長手方向に延びる誘導部材801を配置しておき、この誘導部材に沿って長手方向に移動可能であって油圧配管L1及び電気配線L2を固定したスライド部材802を配置する構成が考えられる(図13(a)参照)。この例では、パワーユニット15の押込みに応じて成り行き的に配管配線固定部792c(被支持部15H)が挿入側へと移動する。この移動は、挿入側へ向かう力が油圧配管L1及び電気配線L2に伝わってなされるため、パワーユニット15の移動距離に対して配管配線固定部792c(被支持部15H)の移動距離が小さくなる可能性がある。しかしこの例でも、被支持部15Hが一定の軌跡を描くように案内されるため、撓みの発生を抑制できる。
三つ目のパターンとして、例えば、クロスメンバ14の内面に固定され、油圧配管L1及び電気配線L2の移動を許容できるクロスメンバ内支持部81を設けた構成が考えられる(図13(b)参照)。このクロスメンバ内支持部81としては、油圧配管L1及び電気配線L2を中に通すことのできる輪状部分または筒状部分を有する構成が例示できる。この形態では、クロスメンバ内支持部81により、油圧配管L1及び電気配線L2の移動経路が、特にクロスメンバ14の長手方向に交わる方向(前後方向及び上下方向)に規制されることになる。このため、クロスメンバ内支持部81は、パワーユニット側油圧配管接続部15J1から挿入側への所定距離内の領域に位置するものを、押込みの際に挿入側へ案内する案内部として機能する。ただしこの例のクロスメンバ内支持部81はクロスメンバ14に固定されているため、パワーユニット15に連動しない。このため、押込みの進捗に伴い、油圧配管L1及び電気配線L2における被支持部15Hの位置が刻々変化していき、案内がなされる前記「パワーユニット側油圧配管接続部15J1から挿入側への所定距離」は順次短縮していく。これとは逆に、案内されない距離は拡大していく。このため、被支持部15Hが連動する構成に比べると、撓みが生じる可能性は高くなってしまう。しかしながらこの例でも、油圧配管L1及び電気配線L2で所定距離内に位置するもののうち一部は、パワーユニット15が押込まれる際に一定の軌跡を描くように案内されているので、案内を全く行わない形態に比べれば、相対的に撓み抑制が期待できる。また、クロスメンバ内支持部81は、パワーユニット15出し入れの際における油圧配管L1及び電気配線L2の移動経路を、クロスメンバ14の内面から所定距離だけ離れた位置に規定することから、油圧配管L1及び電気配線L2がクロスメンバ14の内面に密着することで突っ張ってしまうことを抑制できる。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではない。
例えば、複数のパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2をまとめて、可撓性を有するチューブ内に収納することもできる。この構成では、部分的に縛ることにより束ねた構成よりも、長手方向に大きい範囲でパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2を一体化できるため、パワーユニット15出し入れの際にパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2にかかる負荷を減らせる。部分的に縛ると、パワーユニット15を出し入れする際において、縛られていない部分が別々の挙動をし、縛られた部分に過大な負荷がかかる可能性があるからである。
また、開口部141をクロスメンバ14の長手方向中央に形成することもできる。この構成では、クロスメンバ14の外部に取り出されたパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2をほぼ等しい長さに振り分けられるため、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2を共通化でき、クロスメンバ14外部におけるパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2の取り回し作業も容易となる。
また、パワーユニット側油圧配管接続部15J1及び電気端子15J2がパワーユニットの引出側端部に位置しており、前記引出側端部から延びるパワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2がパワーユニット15の長手方向に沿って延び、パワーユニットの奥側端部において固定金具により固定されることもできる。この固定金具は、前記実施形態における案内部として機能させることができる。前記実施形態のようにパワーユニット15が配管配線支持部材79を備える場合には、この固定金具と配管配線固定部792cとで2箇所の案内部を備えることとなる。このように、パワーユニット15に案内部が複数設けられることもできる。
また、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2は、クロスメンバ他端側から見て、例えば図10に示すように、クロスメンバ14の矩形状断面の対角(左下角部14Z1と右上角部14Z2)に亘って配置されているが、これに限定されない。例えば、前記実施形態とは左右対称の関係にある対角に配置することができる。また、クロスメンバ14の内部にガイド部材を設けることにより、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2が上下方向に配置される構成とすることもできる。
また、案内部による油圧配管L1及び電気配線L2の支持に関し、前記実施形態のように被支持部15Hが一箇所に存在することで「点状」に支持されるものに限らず、一定区間に広がって「線状」に支持されることもできる。例えば、油圧配管L1及び電気配線L2に対して補強部を形成することが考えられる。この補強部は具体的には、油圧配管L1及び電気配線L2のうち、前記所定距離内の区間にて、外周にパイプ材を取り付けたり、棒状体や板状体を沿わせた上、複数個所で油圧配管L1及び電気配線L2に固定したりすることができる。更には、配管配線の外周面を硬化させることもできる。このように一定区間に広がって「線状」に支持されると、油圧配管L1及び電気配線L2の剛性が高められることになる。剛性が高められた部分には撓みが生じることがほとんどないため、有効に撓み抑制をできる。なお、この補強部は必ずしも根元側(パワーユニット側油圧配管接続部15J1の側)まで形成せず、根元側から離して前記所定距離内の区間の一部にだけ形成することもできる。
更に、案内部による油圧配管L1及び電気配線L2の支持に関し、前記実施形態では、案内部としての配管配線固定部792cは油圧配管L1及び電気配線L2を固定していたが、支持の態様はこれに限定されない。例えば、案内部が油圧配管L1及び電気配線L2を(配管・配線の)長手方向へのずれを許容して支持するよう構成することもできる。
また、前記実施形態では、パワーユニット外油圧配管L1及びパワーユニット外電気配線L2のうち、クロスメンバ14内に位置する部分がクロスメンバ14内において略U字状(あるいは略Ω字状)に配置されるものであった。しかし、例えばパワーユニット外油圧配管L1だけが略U字状(略Ω字状)に配置されており、パワーユニット外電気配線L2に関しては、パワーユニット15の出し入れによっても接続状態が維持できるように構成されていれば(例えば電気配線を伸縮可能な形状(コイルばね状等)に形成したり、クロスメンバ14内に長手方向に延びるレールに対して摺動可能な接点を設けたりする等)、略U字状(略Ω字状)に配置されなくてもよい。