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JP6490331B2 - 磁気式歯車機構、及びエンコーダ装置 - Google Patents
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JP6490331B2 - 磁気式歯車機構、及びエンコーダ装置 - Google Patents

磁気式歯車機構、及びエンコーダ装置 Download PDF

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Description

本発明は、永久磁石を備える磁気式歯車を用いて磁力により非接触で駆動力を伝達する磁気式歯車機構、及びその磁気式歯車機構を備えるエンコーダ装置に関する。
従来、この種の磁気式歯車機構において、円柱状の第1磁気歯車(ウォームホイール)を円周方向に4分割してN極とS極とに交互に着磁したものがある(例えば、特許文献1参照)。この磁気式歯車機構では、第1磁気歯車に直交させて近接配置した円柱状の第2磁気歯車(ウォーム)を、N極とS極とが隣り合うように螺旋状に着磁している。そして、第1磁気歯車のN極,S極の円周方向のピッチを、第2磁気歯車のN極,S極の軸方向のピッチに一致させている。
特許第2683316号公報
ところで、上記特許文献1に記載のものでは、第1磁気歯車のN極から出る磁力線の一部は第2磁気歯車のS極へ向かうものの、磁力線の残りの部分は第1磁気歯車において円周方向で隣接するS極へ向かうこととなる。同様にして、第2磁気歯車のN極から出る磁力線も、比較的多くの部分が第2磁気歯車において隣接するS極へ向かうこととなる。したがって、特許文献1に記載のものでは、磁石から発生する磁束を有効に利用することができず、伝達可能な駆動力を向上させることができない。
なお、ウォームとウォームホイールとを備えるウォームギアに限らず、例えば2つの上記第1磁気歯車を平行に近接配置した磁気式歯車機構等においても、こうした実情は概ね共通している。
本発明の主たる目的は、磁石から発生する磁束を有効に利用することができ、ひいては伝達可能な駆動力を向上させることのできる磁気式歯車機構、及びエンコーダ装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
第1の手段は、磁気式歯車であって、N極とS極とが所定軸方向に沿って配置された永久磁石と、強磁性体により前記永久磁石以上の外径を有する柱状又は筒状に形成され、外周部に複数の歯が形成された一対の歯車部と、を備え、前記一対の歯車部は、互いの軸線を一致させた状態で、前記永久磁石を前記所定軸方向の両側から挟み込んでいることを特徴とする。
上記構成によれば、永久磁石は、N極とS極とが所定軸方向に沿って配置されている。そして、一対の歯車部は、強磁性体により永久磁石以上の外径を有する柱状又は筒状に形成されており、互いの軸線を一致させた状態で、永久磁石を所定軸方向の両側から挟み込んでいる。このため、大部分の磁力線は、N極から一方の歯車部へ入り、他方の歯車部からS極へ入る。ここで、各歯車部の外周部には複数の歯が形成されているため、一方の歯車部の歯がN極に磁化され、他方の歯車部の歯がS極に磁化される。したがって、永久磁石から発生する磁束を有効に利用して、歯車部を磁化することができる。
そして、上記構成を備える磁気式歯車に対して、強磁性体により形成されたピッチの等しい所定歯車を非接触状態で近接配置すると、歯の山部同士が接近した時と、歯の山部同士が離れた時とで磁気抵抗に差が生じ、歯の山部同士が接近した時に磁気エネルギーが最小の状態となる。この時、歯の山部同士が離れようとすると、磁気エネルギーが最小の状態となるように働く力、すなわちリラクタンストルクが働く。したがって、それらの歯車の間で駆動力を伝達することができる。このため、磁気式歯車に対して一般的な歯車を用意するだけで、磁力により非接触で駆動力を伝達する磁気式歯車機構を、容易に構成することができる。さらに、この磁気式歯車機構では、これらの歯車により磁力線の閉回路を形成することができる。すなわち、N極に磁化された歯車部(N極歯車部)の歯から出る磁力線は、強磁性体により形成された所定歯車を通って、S極に磁化された歯車部(S極歯車部)の歯へ戻ることとなる。したがって、永久磁石から発生する磁束を歯に集中させることができ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
第2の手段では、前記永久磁石は円柱状又は円筒状に形成されている。
上記構成によれば、永久磁石は円柱状又は円筒状に形成されているため、一般的形状の永久磁石を利用することができ、磁気式歯車の製造を容易化することができる。なお、「円柱状(円筒状)」とは、軸線方向に延びるものであればその長さは問わず、実質的に円板状であってもよい。同様に、「柱状(筒状)」とは、軸線方向に延びるものであればその長さは問わず、実質的に板状であってもよい。
具体的には、第3の手段のように、前記一対の歯車部は円柱状又は円筒状に形成されており、前記一対の歯車部の軸線と前記永久磁石の軸線とが一致しているといった構成を採用することができる。
第4の手段では、前記一対の歯車部において前記歯を除いた部分の外径は、前記永久磁石の外径と等しい。
上記構成によれば、一対の歯車部の外径が拡大することを抑制しつつ、N極から出る大部分の磁力線を一方の歯車部へ入れ、大部分の磁力線を他方の歯車部からS極へ入れることができる。したがって、磁気式歯車の拡大を抑制しつつ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
第5の手段は、磁気式歯車機構であって、第1〜第4の手段のいずれか1つの磁気式歯車と、強磁性体により柱状又は筒状に形成され、外周部に螺旋状の歯が形成されたウォームと、を備え、前記歯車部の前記歯のピッチに対応して、前記ウォームの前記螺旋状の歯のピッチが設定されており、前記磁気式歯車と前記ウォームとが、互いの軸線方向を交差させて非接触状態で近接して配置されていることを特徴とする。
上記構成によれば、ウォームは、強磁性体により柱状又は筒状に形成され、その外周部に螺旋状の歯が形成されている。ウォームの螺旋状の歯のピッチは、歯車部の歯のピッチに対応して設定されている。そして、磁気式歯車とウォームとが、互いの軸線方向を交差させて非接触状態で近接して配置されている。このため、上述した磁気式歯車と上記ウォームとで、磁気式ウォームギアを構成することができる。
さらに、この磁気式ウォームギアでも、磁気式歯車とウォームとにより磁力線の閉回路を形成することができる。すなわち、N極歯車部の歯から出る磁力線は、強磁性体により形成されたウォームを通って、S極歯車部の歯へ戻ることとなる。したがって、永久磁石から発生する磁束を歯に集中させることができ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
第6の手段は、磁気式歯車機構であって、第1〜第4の手段のいずれか1つの磁気式歯車と、強磁性体により柱状又は筒状に形成され、外周部に複数の歯が形成された強磁性体歯車と、を備え、前記歯車部の前記歯のピッチに対応して、前記強磁性体歯車の歯のピッチが設定されており、前記磁気式歯車と前記強磁性体歯車とが、互いの軸線方向を平行にして非接触状態で近接して配置されていることを特徴とする。
上記構成によれば、強磁性体歯車は、強磁性体により柱状又は筒状に形成され、その外周部に複数の歯が形成されている。強磁性体歯車の歯のピッチは、歯車部の歯のピッチに対応して設定されている。そして、磁気式歯車と強磁性体歯車とが、互いの軸線方向を平行にして非接触状態で近接して配置されている。このため、上述した磁気式歯車と上記強磁性体歯車とで、磁気式歯車機構を構成することができる。
さらに、この磁気式歯車機構でも、磁気式歯車と強磁性体歯車とにより磁力線の閉回路を形成することができる。すなわち、N極歯車部の歯から出る磁力線は、強磁性体により形成された強磁性体歯車を通って、S極歯車部の歯へ戻ることとなる。したがって、永久磁石から発生する磁束を歯に集中させることができ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
第7の手段は、エンコーダ装置であって、第5の手段の磁気式歯車機構と、前記ウォームの1回転以内の回転角度を検出する第1検出部と、前記磁気式歯車の1回転以内の回転角度を検出する第2検出部、前記第1検出部による検出値及び前記第2検出部による検出値に基づいて、前記ウォームの1回転を超える回転角度を算出する算出部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第1検出部により、ウォームの1回転以内の回転角度が検出され、第2検出部により、磁気式歯車の1回転以内の回転角度が検出される。そして、算出部によって、第1検出部による検出値及び第2検出部による検出値に基づいて、ウォームの1回転を超える回転角度が算出される。このため、磁気式歯車機構を利用して、バックアップバッテリ不要の多回転エンコーダ装置を構成することができる。ここで、第5の手段の磁気式歯車機構は伝達可能な駆動力を向上させることができるため、小型で非接触式のエンコーダ装置を実現することができる。
エンコーダ装置の概要を示す斜視図。 第1実施形態においてウォームの軸線方向から見たウォームギアの図。 図2のウォームギアの歯周辺を拡大して示す拡大斜視図。 図2のウォームギアを通る磁力線を示す図。 ウォームホイールの変更例を示す図。 ウォームホイールの他の変更例を示す図。 ウォームホイールの他の変更例を示す図。 ウォームホイールの他の変更例を示す図。 第2実施形態に係る磁気式歯車機構の歯車を示す図。 磁気式歯車機構の歯車の変更例を示す図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、多回転するシャフトの回転角度を、非接触式の歯車機構の回転状態として保持するエンコーダ装置に具体化している。
図1は、エンコーダ装置10の概要を示す斜視図である。エンコーダ装置10は、磁気式歯車機構20、第1回転角度センサ29、第2回転角度センサ49、及び制御部11を備えている。
磁気式歯車機構20は、第1シャフト21、第1回転体22、ウォーム23、第2シャフト31、第2回転体32、及びウォームホイール33を備えている。ウォーム23及びウォームホイール33により、ウォームギアが構成されている。第1シャフト21と第2シャフト31とは、互いに所定間隔をおいて直交(交差)している。すなわち、第1シャフト21の軸線を含む面への第2シャフト31の軸線の投影線は、第1シャフト21と直交している。
第1シャフト21には、第1回転体22及びウォーム23が取り付けられている。第1回転体22及びウォーム23は、第1シャフト21と一体回転する。第1シャフト21は、例えばロボットの関節において、モータの駆動軸に連結される。第1回転角度センサ29は、光学式や磁気式等の回転角度センサである。第1回転角度センサ29(第1検出部)は、第1回転体22(ウォーム23)の1回転以内の回転角度、すなわち第1シャフト21の1回転以内の回転角度を検出する。
第2シャフト31には、第2回転体32及びウォームホイール33が取り付けられている。第2回転体32及びウォームホイール33は、第2シャフト31と一体回転する。ウォーム23の回転により、ウォームホイール33、ひいては第2シャフト31(第2回転体32)が回転させられる。第2回転角度センサ49は、光学式や磁気式等の回転角度センサである。第2回転角度センサ49(第2検出部)は、第2回転体32(ウォームホイール33)の1回転以内の回転角度を検出する。
ここで、ウォームギアにおいて、ウォーム23の歯数とウォームホイール33の歯数との比に応じて、ウォーム23からウォームホイール33に伝達される回転が減速される。例えば、ウォーム23が30回転した場合にウォームホイール33が1回転する。このため、ウォーム23の30回転以内の回転角度(1回転を超える回転角度)が、ウォームホイール33の1回転以内の回転角度に変換される。
制御部11は、電源回路12、算出部13、及び出力部14を備えている。電源回路12は、外部から電力の供給を受けて、算出部13及び出力部14へ電力を供給する。算出部13は、IC等により構成され、各種演算を実行する。上記回転角度センサ29,49の検出値は、算出部13へ入力される。算出部13は、これらの検出値に基づいて、ウォーム23(第1シャフト21)の1回転を超える回転角度を算出する。出力部14は、IC等により構成され、各種演算を実行する。算出部13により算出された回転角度は、出力部14へ入力される。出力部14は、入力した回転角度を外部(例えば、ロボットの制御装置)へ出力する。
次に、ウォームギアについて詳細に説明する。図2は、ウォーム23の軸線方向から見たウォームギアの図である。図3は、図2のウォームギアの歯周辺を拡大して示す拡大斜視図である。
ウォーム23は、鉄等の強磁性体により、円筒状(筒状)に形成されている。ウォーム23の中央には、上記第1シャフト21の外径と略等しい径の孔23bが形成されている。そして、孔23bに第1シャフト21が挿入され、ウォーム23と第1シャフト21とが固定される。ウォーム23の外周部には、螺旋状の歯23aが形成されている。歯23aは、ウォーム23の軸線方向に所定のピッチで形成されている。
ウォームホイール33(磁気式歯車)は、磁石34、及び一対の歯車部35を備えている。磁石34(永久磁石)は、フェライト磁石や希土類金属磁石等の永久磁石により、円筒状(筒状)に形成されている。なお、「円筒状」とは、軸線方向に延びるものであればその長さは問わず、実質的に円板状であってもよい。磁石34では、N極とS極とが磁石34の軸線方向(所定軸方向)に沿って配置されている。
歯車部35は、鉄等の強磁性体により、磁石34の外径よりも大きい外径を有する円筒状(筒状)に形成されている。一対の歯車部35は、互いの軸線を一致させた状態で、磁石34を磁石34の軸線方向の両側から挟み込んでいる。一対の歯車部35の軸線と、磁石34の軸線とは一致している。一対の歯車部35及び磁石34の中央には、上記第2シャフト31の外径と略等しい径の孔が形成されている。そして、これらの孔に第2シャフト31が挿入され、ウォームホイール33と第2シャフト31とが固定される。
一対の歯車部35の外周部には、周方向に並ぶ複数の歯35aが形成されている。一対の歯車部35において歯35aを除いた部分の外径(歯35aの根元を通る円の径)は、磁石34の外径と略等しく設定されている。歯車部35の歯35aの周方向のピッチは、上記ウォーム23の歯23aの軸線方向のピッチと一致している。すなわち、歯車部35の歯35aのピッチに対応して、ウォーム23の螺旋状の歯23aのピッチが設定されている。
ウォームホイール33とウォーム23とが、互いの軸線方向を直交(交差)させて非接触状態で近接して配置されている。すなわち、ウォーム23の軸線を含む面へのウォームホイール33の軸線の投影線は、ウォーム23の軸線と直交している。一対の歯車部35のそれぞれの1つの歯35aとウォーム23の歯23aの一条とが、最も近接しており、所定のクリアランスを形成している。
そして、ウォーム23の回転に伴って、これらの一対の歯35aと歯23aの一条とが、磁力により引き合う状態で連動する。例えば、ウォーム23の回転に伴って歯23aの一条が上方向(ウォーム23の軸線方向)へ移動すると、それに引き寄せられて一対の歯35aが右回り方向(歯車部35の周方向)へ回転する。ウォーム23が更に回転すると、左回り方向で隣の一対の歯35aと、歯23aの下方向で隣の一条とが最も近接した状態になる。そして、これらの一対の歯35aと歯23aの一条とが、磁力により引き合う状態で連動するようになる。
次に、図4を参照して、ウォームギアを通る磁力線について説明する。同図に矢印で示すように、磁石34のN極から出る磁力線は、強磁性体により形成されてN極に取り付けられた歯車部35へ入る。ここで、歯車部35において歯35aを除いた部分の外径は、磁石34の外径と等しくなっている。このため、歯車部35において歯35aを除いた部分へ磁力線が入る。
歯車部35へ入った磁力線は、歯車部35の内部を通って、強磁性体により形成されてウォームホイール33に近接して配置されたウォーム23へ入る。詳しくは、磁力線は、ウォーム23の歯23aの一条に最も近接した歯35aへ導かれ、この歯35aからウォーム23の歯23aの一条へ入る。そして、磁力線は、ウォーム23の内部を通って、磁石34のS極に取り付けられた歯車部35へ入る。詳しくは、磁力線は、上記歯23aの一条へ導かれ、この歯23aの一条から最も近接した歯35aへ入る。
歯車部35へ入った磁力線は、歯車部35の内部を通って磁石34のS極へ入る。ここで、歯車部35において歯35aを除いた部分の外径は、磁石34の外径と等しくなっている。このため、歯車部35において歯35aを除いた部分から磁力線がS極へ入る。したがって、このウォームギアでは、ウォームホイール33とウォーム23とにより磁力線の閉回路が形成される。
このように、N極に取り付けられた歯車部35、ひいては歯車部35に形成された複数の歯35aがN極に磁化される。また、S極に取り付けられた歯車部35、ひいては歯車部35に形成された複数の歯35aがS極に磁化される。そして、ウォーム23の歯23aの一条に最も近接した歯35aと、ウォーム23の歯23aの一条とが、磁力により引き合う状態となる。したがって、ウォーム23の回転に伴って、ウォームホイール33が回転することとなる。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・磁石34は、N極とS極とが所定軸方向(円筒状の磁石34の軸線方向)に沿って配置されている。そして、一対の歯車部35は、強磁性体により磁石34よりも大きい外径を有する円筒状に形成されており、互いの軸線を一致させた状態で、磁石34を所定軸方向の両側から挟み込んでいる。このため、大部分の磁力線は、N極から一方の歯車部35へ入り、他方の歯車部35からS極へ入る。ここで、各歯車部35の外周部には複数の歯35aが形成されているため、一方の歯車部35の歯35aがN極に磁化され、他方の歯車部35の歯35aがS極に磁化される。したがって、磁石34から発生する磁束を有効に利用して、歯車部35を磁化することができる。
・ウォームホイール33に対して、強磁性体により形成されたピッチの等しいウォーム23を非接触状態で近接配置しているため、それらの間で駆動力を伝達することができる。このため、ウォームホイール33に対して一般的なウォーム23を用意するだけで、磁力により非接触で駆動力を伝達するウォームギアを、容易に構成することができる。さらに、このウォームギアでは、ウォームホイール33とウォーム23とにより磁力線の閉回路を形成することができる。すなわち、N極に磁化された歯車部35の歯35aから出る磁力線は、強磁性体により形成されたウォーム23を通って、S極に磁化された歯車部35の歯35aへ戻ることとなる。したがって、磁石34から発生する磁束を歯35aに集中させることができ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
・磁石34は円筒状に形成されているため、一般的形状の磁石34を利用することができる。また、歯車部35の複数の歯35aを個々に着磁する必要がない。したがって、ウォームホイール33の製造を容易化することができる。
・一対の歯車部35において歯35aを除いた部分の外径は、磁石34の外径と等しくなっている。このため、一対の歯車部35の外径が拡大することを抑制しつつ、N極から出る大部分の磁力線を一方の歯車部35へ入れ、大部分の磁力線を他方の歯車部35からS極へ入れることができる。したがって、ウォームホイール33の拡大を抑制しつつ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
・ウォーム23は、強磁性体により円筒状に形成され、その外周部に螺旋状の歯23aが形成されている。ウォーム23の螺旋状の歯23aのピッチは、歯車部35の歯35aのピッチに対応して設定されている。そして、ウォームホイール33とウォーム23とが、互いの軸線方向を直交させて非接触状態で近接して配置されている。このため、ウォームホイール33と上記ウォーム23とで、磁気式ウォームギアを構成することができる。
・第1回転角度センサ29により、ウォーム23の1回転以内の回転角度が検出され、第2回転角度センサ49により、ウォームホイール33の1回転以内の回転角度が検出される。そして、算出部13によって、第1回転角度センサ29による検出値及び第2回転角度センサ49による検出値に基づいて、ウォーム23の1回転を超える回転角度が算出される。このため、ウォームギアを利用して、バックアップバッテリ不要の多回転エンコーダ装置を構成することができる。ここで、上記ウォームギアは伝達可能な駆動力を向上させることができるため、小型で非接触式のエンコーダ装置10を実現することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・図5に示すように、歯車部35と比較して、軸線方向の長さがより長く形成された磁石134を備えるウォームホイール133を採用することもできる。すなわち、歯車部35及び磁石34,134の軸線方向の長さは、用途に応じて適宜設定することができる。
・図6に示すように、歯車部35において歯35aを除いた部分の外径よりも、磁石234の外径を小さく設定することもできる。こうしたウォームホイール233であっても、一対の歯車部35の外径が拡大することを抑制しつつ、N極から出る大部分の磁力線を一方の歯車部35へ入れ、大部分の磁力線を他方の歯車部35からS極へ入れることができる。また、一対の歯車部35の軸線と磁石234の軸線とをずらすこともできる。
・一対の歯車部35の外径と磁石34の外径とを略等しくすることもできる。
・図7に示すように、6角筒状の磁石334を備えるウォームホイール333を採用することもできる。こうしたウォームホイール333であっても、上記ウォームホイール33と同様の作用効果を奏することかできる。また、その他の多角筒状の磁石を備えるウォームホイールを採用することもできる。さらに、一対の歯車部35についても、歯35aの形成される外周部を除いて多角筒状に形成することができる。
・上記実施形態では、円筒状の磁石34及び円筒状の歯車部35を採用したが、ウォームホイール33を第2シャフト31の先端に取り付けることにより、磁石34及び歯車部35を円柱状(柱状)に形成することもできる。同様にして、ウォーム23を第1シャフト21の先端に取り付けることにより、ウォーム23を円柱状(柱状)に形成することもできる。
・図8に示すように、2つ(複数)の磁石34を備えるウォームホイール433を採用することもできる。また、2つの磁石34の間に、強磁性体により円筒状に形成された連結部36を設けてもよい。こうした構成によれば、一般的な薄型の磁石34を用いつつ、ウォームホイール433の軸線方向の長さを延長することができる。
・一対の歯車部35の歯35aは、歯車部35の周方向おいて互いの位置が一致していてもよいし、若干ずれていてもよい。すなわち、ウォームホイール33が、平歯車を構成していてもよいし、はす歯歯車を構成していてもよい。ただし、ウォーム23の歯23aの螺旋形状に対応して、一対の歯車部35における歯35aの互いの位置が設定されていることが望ましい。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図9に示すように、2つの平歯車により磁気式歯車機構120が構成されている。
磁気式歯車機構120は、磁気式歯車43及び強磁性体歯車53を備えている。磁気式歯車43は、上述したウォームホイール33と同一の構成を備えている。
強磁性体歯車53は、鉄等の強磁性体により、磁気式歯車43と略同寸法に形成されている。強磁性体歯車53は、強磁性体により円筒状に形成され、外周部に複数の歯53aが形成されている。強磁性体歯車53の外径は磁気式歯車43の外径と同一であり、強磁性体歯車53の歯53aのピッチは磁気式歯車43の歯35aのピッチと同一である。
そして、磁気式歯車43と強磁性体歯車53とが、互いの軸線方向を平行にして非接触状態で近接して配置されている。一対の歯車部35のそれぞれの1つの歯35aと強磁性体歯車53の1つの歯53aとが、最も近接しており、所定のクリアランスを形成している。
同図に矢印で示すように、歯車部35へ入った磁力線は、歯車部35の内部を通って、強磁性体により形成されて磁気式歯車43に近接して配置された強磁性体歯車53へ入る。詳しくは、磁力線は、強磁性体歯車53の1つの歯53aに最も近接した歯35aへ導かれ、この歯35aから強磁性体歯車53の1つの歯53aへ入る。そして、磁力線は、強磁性体歯車53の内部を通って、磁石34のS極に取り付けられた歯車部35へ入る。詳しくは、磁力線は、上記1つの歯53aへ導かれ、この歯53aから最も近接した歯35aへ入る。したがって、磁気式歯車機構120では、磁気式歯車43と強磁性体歯車53とにより磁力線の閉回路が形成される。
強磁性体歯車53の回転に伴って、一対の歯車部35の歯35aと強磁性体歯車53の1つの歯53aとが、磁力により引き合う状態で連動する。例えば、強磁性体歯車53の回転に伴って1つの歯53aが左回り方向へ移動すると、それに引き寄せられて一対の歯35aが右回り方向へ回転する。強磁性体歯車53が更に回転すると、右回り方向で隣の歯53aと、左回り方向で隣の一対の歯35aとが最も近接した状態になる。そして、これらの一対の歯35aと歯53aとが、磁力により引き合う状態で連動するようになる。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。なお、ここでは、第1実施形態と異なる利点のみを述べる。
・強磁性体歯車53は、強磁性体により円筒状に形成され、その外周部に複数の歯53aが形成されている。強磁性体歯車53の歯53aのピッチは、歯車部35の歯35aのピッチに対応して設定されている。そして、磁気式歯車43と強磁性体歯車53とが、互いの軸線方向を平行にして非接触状態で近接して配置されている。このため、磁気式歯車43と強磁性体歯車53とで、磁気式歯車機構120を構成することができる。
・磁気式歯車機構120では、磁気式歯車43と強磁性体歯車53とにより磁力線の閉回路を形成することができる。すなわち、N極に取り付けられた歯車部35の歯35aから出る磁力線は、強磁性体により形成された強磁性体歯車53を通って、S極に取り付けられた歯車部35の歯35aへ戻ることとなる。したがって、磁石34から発生する磁束を歯35aに集中させることができ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・磁気式歯車43を駆動側の歯車とし、強磁性体歯車53を被駆動側の歯車とすることもできる。
・一対の歯車部35の歯35aは、歯車部35の周方向おいて互いの位置が若干ずれていてもよい。すなわち、磁気式歯車43が、はす歯歯車を構成していてもよい。この場合は、磁気式歯車43に対応して、強磁性体歯車53もはす歯歯車にするとよい。
・図10に示すように、2つの磁気式歯車43により、磁気式歯車機構220を構成することもできる。この場合には、2つの磁気式歯車43の磁石34を、互いの磁極が反対向きとなるように配置する。こうした構成によっても、磁気式歯車機構220において、磁力線の閉回路を形成することができる。さらに、2つの磁気式歯車43がそれぞれ磁石34を備えることによって、磁束を増やすことができ、伝達可能な駆動力を向上させることができる。
10…エンコーダ装置、13…算出部、20…磁気式歯車機構、23…ウォーム、23a…歯、29…第1回転角度センサ(第1検出部)、33…ウォームホイール(磁気式歯車)、34…磁石(永久磁石)、35…歯車部、35a…歯、43…磁気式歯車、49…第2回転角度センサ(第2検出部)、53…強磁性体歯車、53a…歯、120…磁気式歯車機構、133…ウォームホイール(磁気式歯車)、134…磁石(永久磁石)、220…磁気式歯車機構、233…ウォームホイール(磁気式歯車)、234…磁石(永久磁石)、333…ウォームホイール(磁気式歯車)、334…磁石(永久磁石)、433…ウォームホイール(磁気式歯車)。

Claims (5)

  1. N極とS極とが所定軸方向に沿って配置された永久磁石と、
    強磁性体により前記永久磁石以上の外径を有する柱状又は筒状に形成され、外周部に複数の歯が形成された一対の歯車部と、を備えた磁気式歯車と、
    強磁性体により柱状又は筒状に形成され、外周部に螺旋状の歯が形成されたウォームと、
    を備えた磁気式歯車機構であって、
    前記一対の歯車部の軸線と前記永久磁石の軸線とが一致しており、
    前記一対の歯車部は、互いの軸線を一致させた状態で、前記永久磁石を前記所定軸方向の両側から挟み込んでおり、
    記歯車部の前記歯のピッチに対応して、前記ウォームの前記螺旋状の歯のピッチが設定されており、
    前記一対の歯車部の歯は、前記歯車部の周方向おいて互いの位置が一致している、又は若干ずれており、
    前記ウォームの軸線を含む面への前記磁気式歯車の軸線の投影線は、前記ウォームの軸線と交差しており、
    前記磁気式歯車と前記ウォームとが非接触状態で近接して配置され、前記一対の歯車部の歯と前記ウォームの歯との最短距離が、前記一対の歯車部間の距離よりも短くされていることを特徴とする磁気式歯車機構。
  2. 前記永久磁石は円柱状又は円筒状に形成されている請求項1に記載の磁気式歯車機構。
  3. 前記一対の歯車部は円柱状又は円筒状に形成されている請求項2に記載の磁気式歯車機構。
  4. 前記一対の歯車部において前記歯を除いた部分の外径は、前記永久磁石の外径と等しい請求項3に記載の磁気式歯車機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気式歯車機構と、
    前記ウォームの1回転以内の回転角度を検出する第1検出部と、
    前記磁気式歯車の1回転以内の回転角度を検出する第2検出部と、
    前記第1検出部による検出値及び前記第2検出部による検出値に基づいて、前記ウォームの1回転を超える回転角度を算出することができる算出部と、
    を備えることを特徴とするエンコーダ装置。
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