以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
[第1の実施形態]
図1から図3までを参照すると、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置は、ほぼ円形の平面形状を有する扁平な真空容器1と、この真空容器1内に設けられ、真空容器1の中心に回転中心を有する回転テーブル2と、を備えている。真空容器1は、内部にウェハWを収容して基板処理を行うための処理室である。真空容器1は、有底の円筒形状を有する容器本体12と、容器本体12の上面に対して、例えばOリングなどのシール部材13(図1)を介して気密に着脱可能に配置される天板11とを有している。
回転テーブル2は、中心部にて円筒形状のコア部21に固定され、このコア部21は、鉛直方向に伸びる回転軸22の上端に固定されている。回転軸22は真空容器1の底部14を貫通し、その下端が回転軸22(図1)を鉛直軸回りに回転させる駆動部23に取り付けられている。回転軸22及び駆動部23は、上面が開口した筒状のケース体20内に収納されている。このケース体20はその上面に設けられたフランジ部分が真空容器1の底部14の下面に気密に取り付けられており、ケース体20の内部雰囲気と外部雰囲気との気密状態が維持されている。
回転テーブル2の表面部には、図2及び図3に示すように回転方向(周方向)に沿って複数(図示の例では5枚)の基板である半導体ウェハ(以下「ウェハ」という)Wを載置するための円形状の凹部24が設けられている。なお図3には便宜上1個の凹部24だけにウェハWを示す。この凹部24は、ウェハWの直径よりも僅かに例えば4mm大きい内径と、ウェハWの厚さにほぼ等しい深さとを有している。したがって、ウェハWが凹部24に収容されると、ウェハWの表面と回転テーブル2の表面(ウェハWが載置されない領域)とが同じ高さになる。凹部24の底面には、ウェハWの裏面を支えてウェハWを昇降させるための例えば3本の昇降ピンが貫通する貫通孔(いずれも図示せず)が形成されている。
図2及び図3は、真空容器1内の構造を説明する図であり、説明の便宜上、天板11の図示を省略している。図2及び図3に示すように、回転テーブル2の上方には、各々例えば石英からなる処理ガスノズル31、処理ガスノズル32、分離ガスノズル41,42、及びプラズマガスノズル92が真空容器1の周方向(回転テーブル2の回転方向(図3の矢印A))に互いに間隔をおいて配置されている。図示の例では、後述の搬送口15から時計回り(回転テーブル2の回転方向)に、プラズマガスノズル92、分離ガスノズル41、処理ガスノズル31、分離ガスノズル42、及び処理ガスノズル32がこの順番で配列されている。これらのノズル92、31、32、41、42は、各ノズル92、31、32、41、42の基端部であるガス導入ポート92a、31a、32a、41a、42a(図3)を容器本体12の外周壁に固定することにより、真空容器1の外周壁から真空容器1内に導入され、容器本体12の半径方向に沿って回転テーブル2に対して水平に伸びるように取り付けられている。
なお、プラズマガスノズル92の上方には、図3において、破線にて簡略化して示すようにプラズマ発生器80が設けられている。プラズマ発生器80は、必要に応じて設けられてよく、必須ではない。よって、本実施形態では、簡略化して示すものとする。
処理ガスノズル31は、不図示の配管及び流量調整器などを介して、第1の処理ガスとしてのSi(シリコン)含有ガスの供給源(図示せず)に接続されている。処理ガスノズル32は、不図示の配管及び流量調整器などを介して、第2の処理ガスとしての酸化ガスの供給源(図示せず)に接続されている。分離ガスノズル41、42は、いずれも不図示の配管及び流量調整バルブなどを介して、分離ガスとしての窒素(N2)ガスの供給源(図示せず)に接続されている。
Si含有ガスとしては、例えば、ジイソプロピルアミノシラン等の有機アミノシランガスを用いることができ、酸化ガスとしては、例えばO3(オゾン)ガス若しくはO2(酸素)ガス又はこれらの混合ガスを用いることができる。
処理ガスノズル31、32には、回転テーブル2に向かって開口する複数のガス吐出孔33が、処理ガスノズル31、32の長さ方向に沿って、例えば10mmの間隔で配列されている。処理ガスノズル31の下方領域は、Si含有ガスをウェハWに吸着させるための第1の処理領域P1となる。処理ガスノズル32の下方領域は、第1の処理領域P1においてウェハWに吸着されたSi含有ガスを酸化させる第2の処理領域P2となる。なお、第1の処理領域P1及び第2の処理領域P2は、第1の処理ガス及び第2の処理ガスを各々供給する領域であるので、第1の処理ガス供給領域P1及び第2の処理ガス供給領域P2と呼んでもよい。
図2及び図3を参照すると、真空容器1内には2つの凸状部4が設けられている。凸状部4は、分離ガスノズル41、42とともに分離領域Dを構成するため、後述のとおり、回転テーブル2に向かって突出するように天板11の裏面に取り付けられている。また、凸状部4は、頂部が円弧状に切断された扇型の平面形状を有し、本実施形態においては、内円弧が突出部5(後述)に連結し、外円弧が、真空容器1の容器本体12の内周面に沿うように配置されている。
図4は、処理ガスノズル31から処理ガスノズル32まで回転テーブル2の同心円に沿った真空容器1の断面を示している。図示のとおり、天板11の裏面に凸状部4が取り付けられているため、真空容器1内には、凸状部4の下面である平坦な低い天井面44(第1の天井面)と、この天井面44の周方向両側に位置する、天井面44よりも高い天井面45(第2の天井面)とが存在する。天井面44は、頂部が円弧状に切断された扇型の平面形状を有している。また、図示のとおり、凸状部4には周方向中央において、半径方向に伸びるように形成された溝部43が形成され、分離ガスノズル42が溝部43内に収容されている。もう一つの凸状部4にも同様に溝部43が形成され、ここに分離ガスノズル41が収容されている。また、高い天井面45の下方の空間481、482に処理ガスノズル31、32がそれぞれ設けられている。これらの処理ガスノズル31、32は、天井面45から離間してウェハWの近傍に設けられている。
また、凸状部4の溝部43に収容される分離ガスノズル41、42には、回転テーブル2に向かって開口する複数のガス吐出孔42h(図4参照)が、分離ガスノズル41、42の長さ方向に沿って、例えば10mmの間隔で配列されている。
天井面44は、狭い空間である分離空間Hを回転テーブル2に対して形成している。分離ガスノズル42の吐出孔42hからN2ガスが供給されると、このN2ガスは、分離空間Hを通して空間481及び空間482へ向かって流れる。このとき、分離空間Hの容積は空間481及び482の容積よりも小さいため、N2ガスにより分離空間Hの圧力を空間481及び482の圧力に比べて高くすることができる。すなわち、空間481及び482の間に圧力の高い分離空間Hが形成される。また、分離空間Hから空間481及び482へ流れ出るN2ガスが、第1の領域P1からのSi含有ガスと、第2の領域P2からの酸化ガスとに対するカウンターフローとして働く。したがって、第1の領域P1からのSi含有ガスと、第2の領域P2からの酸化ガスとが分離空間Hにより分離される。よって、真空容器1内においてSi含有ガスと酸化ガスとが混合し、反応することが抑制される。
なお、回転テーブル2の上面に対する天井面44の高さh1は、成膜時の真空容器1内の圧力、回転テーブル2の回転速度、供給する分離ガス(N2ガス)の供給量などを考慮し、分離空間Hの圧力を空間481、482の圧力に比べて高くするのに適した高さに設定することが好ましい。
一方、天板11の下面には、回転テーブル2を固定するコア部21の外周を囲む突出部5(図1乃至図3)が設けられている。この突出部5は、本実施形態においては、凸状部4における回転中心側の部位と連続しており、その下面が天井面44と同じ高さに形成されている。
先に参照した図1は、図3のI−I'線に沿った断面図であり、天井面45が設けられている領域を示している。一方、図5は、天井面44が設けられている領域を示す断面図である。図5に示すように、扇型の凸状部4の周縁部(真空容器1の外縁側の部位)には、回転テーブル2の外端面に対向するようにL字型に屈曲する屈曲部46が形成されている。この屈曲部46は、凸状部4と同様に、分離領域Dの両側から処理ガスが侵入することを抑制して、両処理ガスの混合を抑制する。扇型の凸状部4は天板11に設けられ、天板11が容器本体12から取り外せるようになっていることから、屈曲部46の外周面と容器本体12との間には僅かに隙間がある。屈曲部46の内周面と回転テーブル2の外端面との隙間、及び屈曲部46の外周面と容器本体12との隙間は、例えば回転テーブル2の上面に対する天井面44の高さと同様の寸法に設定されている。
容器本体12の内周壁は、分離領域Dにおいては図4に示すように屈曲部46の外周面と接近して垂直面に形成されているが、分離領域D以外の部位においては、図1に示すように例えば回転テーブル2の外端面と対向する部位から底部14に亘って外方側に窪んでいる。以下、説明の便宜上、概ね矩形の断面形状を有する窪んだ部分を排気領域と記す。具体的には、第1の処理領域P1に連通する排気領域を第1の排気領域E1と記し、第2の処理領域P2に連通する領域を第2の排気領域E2と記す。これらの第1の排気領域E1及び第2の排気領域E2の底部には、図1から図3に示すように、それぞれ、第1の排気口610及び第2の排気口620が形成されている。第1の排気口610及び第2の排気口620は、図1及び図3に示すように各々排気管630、631を介して真空排気手段である例えば真空ポンプ640、641に接続されている。また、第1の排気口610と真空ポンプ640との間の排気管630には圧力調整手段である自動圧力制御機器(APC、Auto Pressure Controller)650が設けられている。同様に、第2の排気口620と真空ポンプ641との間の排気管631には圧力調整手段である自動圧力制御器651が設けられ、第1の排気口610及び第2の排気口620の排気圧力が、各々独立して制御可能に構成されている。
回転テーブル2と真空容器1の底部14との間の空間には、図1及び図5に示すように加熱手段であるヒータユニット7が設けられ、回転テーブル2を介して回転テーブル2上のウェハWが、プロセスレシピで決められた温度(例えば450℃)に加熱される。回転テーブル2の周縁付近の下方側には、回転テーブル2の上方空間から排気領域E1、E2に至るまでの雰囲気とヒータユニット7が置かれている雰囲気とを区画して回転テーブル2の下方領域へのガスの侵入を抑えるために、リング状のカバー部材71が設けられている(図5)。このカバー部材71は、回転テーブル2の外縁部及び外縁部よりも外周側を下方側から臨むように設けられた内側部材71aと、この内側部材71aと真空容器1の内壁面との間に設けられた外側部材71bと、を備えている。外側部材71bは、分離領域Dにおいて凸状部4の外縁部に形成された屈曲部46の下方にて、屈曲部46と近接して設けられ、内側部材71aは、回転テーブル2の外縁部下方(及び外縁部よりも僅かに外側の部分の下方)において、ヒータユニット7を全周に亘って取り囲んでいる。
ヒータユニット7が配置されている空間よりも回転中心寄りの部位における底部14は、回転テーブル2の下面の中心部付近におけるコア部21に接近するように上方側に突出して突出部12aをなしている。この突出部12aとコア部21との間は狭い空間になっており、また底部14を貫通する回転軸22の貫通穴の内周面と回転軸22との隙間が狭くなっていて、これら狭い空間はケース体20に連通している。そしてケース体20にはパージガスであるN2ガスを狭い空間内に供給してパージするためのパージガス供給管72が設けられている。また真空容器1の底部14には、ヒータユニット7の下方において周方向に所定の角度間隔で、ヒータユニット7の配置空間をパージするための複数のパージガス供給管73が設けられている(図5には一つのパージガス供給管73を示す)。また、ヒータユニット7と回転テーブル2との間には、ヒータユニット7が設けられた領域へのガスの侵入を抑えるために、外側部材71bの内周壁(内側部材71aの上面)から突出部12aの上端部との間を周方向に亘って覆う蓋部材7aが設けられている。蓋部材7aは例えば石英で作製することができる。
また、真空容器1の天板11の中心部には分離ガス供給管51が接続されていて、天板11とコア部21との間の空間52に分離ガスであるN2ガスを供給するように構成されている。この空間52に供給された分離ガスは、突出部5と回転テーブル2との狭い隙間50を介して回転テーブル2のウェハ載置領域側の表面に沿って周縁に向けて吐出される。空間50は分離ガスにより空間481及び空間482よりも高い圧力に維持され得る。したがって、空間50により、第1の処理領域P1に供給されるSi含有ガスと第2の処理領域P2に供給される酸化ガスとが、中心領域Cを通って混合することが抑制される。すなわち、空間50(又は中心領域C)は分離空間H(又は分離領域D)と同様に機能することができる。
さらに、真空容器1の側壁には、図3に示すように、外部の搬送アーム10と回転テーブル2との間で基板であるウェハWの受け渡しを行うための搬送口15が形成されている。この搬送口15は図示しないゲートバルブにより開閉される。また回転テーブル2におけるウェハ載置領域である凹部24はこの搬送口15に臨む位置にて搬送アーム10との間でウェハWの受け渡しが行われることから、回転テーブル2の下方側において受け渡し位置に対応する部位に、凹部24を貫通してウェハWを裏面から持ち上げるための受け渡し用の昇降ピン及びその昇降機構(いずれも図示せず)が設けられている。
また、本実施形態による基板処理装置には、図1に示すように、装置全体の動作のコントロールを行うためのコンピュータからなる制御部100が設けられており、この制御部100のメモリ内には、制御部100の制御の下に、後述する基板処理方法を基板処理装置に実施させるプログラムが格納されている。このプログラムは後述の基板処理方法を実行するようにステップ群が組まれており、ハードディスク、コンパクトディスク、光磁気ディスク、メモリカード、フレキシブルディスクなどの記録媒体102に記憶されており、所定の読み取り装置により記憶部101へ読み込まれ、制御部100内にインストールされる。
さらに、図1に示すように、回転軸22の周囲の容器本体12の底部14とケース体20との間には、ベローズ16が設けられている。また、ベローズ16の外側には、回転テーブル2を昇降させ、回転テーブル2の高さを変更可能な昇降機構17が設けられている。かかる昇降機構17により、回転テーブル2を昇降させ、回転テーブル2の昇降に対応して、ベローズ16を伸縮させることで、天井面45とウェハWとの間の距離を変更可能に構成される。回転テーブル2の回転軸を構成する構成要素の一部にベローズ16及び昇降機構17を設けることで、ウェハWの処理面を平行に保ったまま、天井面45とウェハWとの間の距離を変更することができる。なお、昇降機構17は、回転テーブル2を昇降可能であれば、種々の構成により実現されてよいが、例えば、ギア等により、回転軸22の長さを伸縮させる構造であってもよい。
かかる昇降機構17を設けたのは、真空容器1内が400℃以上の高温に保たれて基板処理が行われた場合、ウェハWの搬出及び搬入のためにヒータユニット7を停止したとしても、真空容器1内はなお高温に保たれ、真空容器1内にウェハWを搬入して回転テーブル2上に載置する際、ウェハWが大きく反ってしまうという現象が発生するからである。
図6は、回転テーブル2が下降した状態の一例を示した部分拡大図である。図5及び図6に示されるように、ウェハWを回転テーブル2上に載置する際には、回転テーブル2を下降させておき、ウェハWが反ったとしても、天井面44に接触しないだけの距離d1を有する空間を保つようにする(天井面44と突出部5の下面は同じ高さ)。一方、総てのウェハWの反りが収まり、回転テーブル2を回転させてウェハWに成膜処理を施す際には、ウェハWと天井面44とのクリアランスを狭く保つ必要があるため、回転テーブル2を上昇させた状態で成膜処理を行う。このような回転テーブル2の昇降機構17を設けることにより、反ったウェハWの天井面44、45との接触によるウェハWの損傷を防止できる。また、回転テーブル2上に載置されたウェハWが未だ反った状態であっても、反りが収まるのを待つことなく回転テーブル2を間欠的に回転移動させ、複数の凹部24に順次ウェハWを載置することができ、生産性を向上させることができる。つまり、回転テーブル2と天井面44、45との間に余裕があるので、回転テーブル2の凹部24上に1枚のウェハWを載置した後、載置したウェハWの反りが収まる前に次のウェハWを次の凹部24上に載置することができる。これにより、複数枚のウェハWを回転テーブル2上に載置する全体時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。なお、回転テーブル2と天井面44との空間の距離d1は、8〜18mmの範囲、好ましくは10〜15mmの範囲に設定され、具体的には例えば、13mmに設定されてもよい。
図5及び図6に示されるように、回転テーブル2が下降しているときには、回転テーブル2の上方に天井面44との距離d1の空間が形成されるとともに、回転テーブル2の下面と蓋部材7aとの間の間隔の距離d2は非常に狭くなり、例えば、3mm程度である。この状態では、処理ガスが回転テーブル2の下方を通過することは殆ど無く、第2の処理領域P2に供給された第2の処理ガスが、回転テーブル2の下面を通過して第1の処理領域P1に到達し、第1の排気口610から排気されることは殆ど無い。
図7は、回転テーブル2が上昇した状態の一例を示した図である。図7に示されるように、回転テーブル2が上昇すると、回転テーブル2と処理ガスノズル31、32との間隔の距離d1は非常に狭くなり、例えば3mm程度となるが、回転テーブル2と蓋部材7aとの間隔の距離d2は大きくなり、処理ガスが連通可能な空間となる。上述のように、最初に回転テーブル2の下面が3mmのクリアランス(距離d2)で、上昇後に天井面44と3mmのクリアランス(距離d1)となれば、回転テーブル2の下面の蓋部材7aとの間隔の距離d2は、やはり8〜18mm程度、例えば13mmとなる。このような状態でウェハWに成膜等の処理を行うと、処理ガスが回転テーブル2の下に形成された連通空間を連通し、第2の処理ガスが第1の処理領域P1に到達し、第1の排気口610から排気されるという現象が発生する。そうすると、第1の処理ガスと第2の処理ガスとがCVD(Chemical Vapor Deposition)反応し、シリコン酸化膜等の不要な反応生成物が第1の排気口610に堆積してしまう。
かかる現象を防止すべく、本発明の実施形態に係る基板処理方法及び基板処理装置では、第1の排気口610及び第2の排気口620の排気圧力を調整することにより、第1の排気口610から第2の処理ガスが排気されず、第2の処理ガスは第2の排気口620から排気されるような制御を行う。以下、その具体的な内容について、シミュレーション結果を用いて説明する。
図8は、図9以降で示すシミュレーション結果の容器本体12の配置状態を含めた基本的処理条件を示すための図である。図8に示されるように、搬送口15が紙面の下側に配置され、第1の排気口610が右上、第2の排気口620が左上に配置されるように容器本体12を配置した状態で、以後のシミュレーション結果を示す。また、処理ガスノズル31からは、Si含有ガスの一種であるジイソプロピルアミノシランガスが300sccm(0.3slm)の流量で、キャリアガスであるArガスとともに供給される(Arガスは1000sccm(1slm)の流量)。また、処理ガスノズル32からは、オゾンガスが6slmの流量で供給される。更に、プラズマガスノズル92からは、Arガスが15slm、酸素ガスが75sccmの流量で混合ガスとして供給される。また、真空容器1内の圧力は2Torrであり、ウェハWの温度は400℃に設定される。また、回転軸22の上方の分離ガス供給管51からはArガスが3slm、パージガス供給管72からはArガスが10slmで供給される。分離ガスノズル41、42からは、Arガスが5slmで供給される。
またここで、処理ガスノズル31は第1の処理領域P1内にあり、処理ガスノズル32は第2の処理領域P2内にあるが、第2の処理領域P2は第1の処理領域P2の3倍以上の広さを有する。例えば、第1の処理領域P1の開き角は30〜60度程度であるのに対し、第2の処理領域P2の開き角は120〜270度程度であり、典型的には、第1の処理領域P1が75度、第2の処理領域P2が165度程度に設定される。そして、第1及び第2の排気口610、620はともに第1及び第2の処理領域P1、P2内の回転テーブル2の回転方向の下流端にあり、処理ガスノズル32は第2の処理領域の上流端にあるため、処理ガスノズル32と第1の排気口610との距離が、処理ガスノズル32と第2の排気口との距離よりも小さくなっている。
かかる基本条件から、第1及び第2の排気口の排気圧力を含めた条件をいくつか変化させ、処理ガスノズル32から供給されるオゾンガス及び処理ガスノズル31から供給されるジイソプロピルアミノシランガスの流量分布をシミュレートした。
図9は、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力とともに2Torrとし、中心軸22の下方のパージガス供給管720からのArガスの供給量を1.8slmに低下させた状態のシミュレーション結果を示した図である。図9(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図9(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図9(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度が60%検出されており、オゾンガスの第1の排気口610への混入が少量認められた。
一方、図9(b)に示される通り、回転テーブル2の下方では、オゾンガスが、第2の排気口620にも到達しているが、同時に第1の排気口610にも到達していることが分かる。即ち、本来的には総てのオゾンガスが第2の排気口620から排気されるべきであるが、相当量が第1の排気口610から排気される状態となってしまっている。
図9(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図9(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図9(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図9(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1の排気口610と第2の排気口620の排気圧力を等しく2Torrとした場合、回転テーブル2の下方において、オゾンガスが第1の排気口610に混入してしまうことが分かる。
図10は、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力とともに2Torrとし、中心軸22の下方のパージガス供給管72からのArガスの供給量を10slmに増加させた状態のシミュレーション結果を示した図である。図10(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図10(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(a)、(b)と同様、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図10(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度が40%検出された。中心軸22の下方からのArガスの流量を増加させることにより、図9(a)の場合よりも、オゾンガスの第1の排気口610への混入を若干減少させることができることが分かる。しかしながら、なお第1の排気口610への混入が少量存在する。
また、図10(b)に示される通り、回転テーブル2の下方では、図9(b)の場合よりも、酸素濃度の分散は減少しているが、やはりオゾンガスが、第1及び第2の排気口610、620の双方に到達していることが分かる。即ち、本来的には総てのオゾンガスが第2の排気口620から排気されるべきであるが、やはり図9(b)の場合と同様に、相当量が第1の排気口610から排気される状態となってしまっている。
図10(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図10(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(c)、(d)と同様、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図10(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図10(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1の排気口610と第2の排気口620の排気圧力を等しく2Torrとした場合、回転軸22の下方から供給するパージガスの量を増加させたとしても、回転テーブル2の下方において、オゾンガスが第1の排気口610に混入してしまうことが分かる。
図11は、第1の排気口610の排気圧力を2.1Torr、第2の排気口620の排気圧力を2Torrとし、0.1Torrの差圧を設けた状態のシミュレーション結果を示した図である。図11(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図11(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(a)、(b)及び図10(a)、(b)と同様、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図11(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度はレベルBの程度しか検出されておらず、あまり混入は見られない状態であることが分かる。
また、図11(b)に示される通り、回転テーブル2の下方では、図10(b)の場合よりも、酸素濃度の分散は減少しているが、オゾンガスが、第1の排気口610にも少量だけ到達していることが分かる。即ち、本来的には総てのオゾンガスが第2の排気口620から排気されるべきであるが、少量が第1の排気口610から排気される状態となっている。
図11(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図11(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(c)、(d)及び図10(c)、(d)と同様、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図11(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図11(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1の排気口610の排気圧力を2.1Torr、第2の排気口620の排気圧力を2Torrとし、0.1Torrの差圧を設けた場合、改善は見られるものの、回転テーブル2の下方において、少量のオゾンガスが第1の排気口610に混入してしまうことが分かる。
図12は、第1の排気口610の排気圧力を2.2Torr、第2の排気口620の排気圧力を2Torrとし、0.2Torrの差圧を設けた状態のシミュレーション結果を示した図である。図12(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図12(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(a)、(b)乃至図11(a)、(b)と同様、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図12(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度はレベルCの量しか検出されておらず、殆ど混入は見られない状態であることが分かる。
また、図12(b)に示される通り、回転テーブル2の下方でも、オゾンガスは、第1の排気口610には到達しておらず、第2の排気口620にのみ到達している。このように、第2の処理ガスであるオゾンガスが第2の排気口620のみから排気され、本来あるべき状態が達成できていることが分かる。
図12(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図12(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(c)、(d)乃至図11(c)、(d)と同様、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図12(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図12(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1の排気口610の排気圧力を2.2Torr、第2の排気口620の排気圧力を2Torrとし、0.2Torrの差圧を設けた場合、回転テーブル2の下方におけるオゾンガスの第1の排気口610への混入を防止できることが示された。
図13は、回転テーブル2を回転させない状態で、回転テーブル2上に6枚のウェハWを載置し、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力条件を変えて成膜処理を行った場合の実施例を説明するための図である。図13(a)は、ウェハWの配置位置を示す図であり、図13(b)は、膜厚測定ポイントを示す図である。
図13(a)に示されるように、下側に排気口15、右上に第1の排気口610、左上に第2の排気口620、右上に処理ガスノズル31、右下に処理ガスノズル32が配置された状態でシミュレーションを行った。
また、図13(b)に示されるように、P1〜P49の49個の膜厚測定ポイントを設定した。半径方向に3列で、各々の列上において、360度ほぼ万遍なく膜厚測定ポイントを配置した。なお、図13(a)に示される通り、第1の排気口610は、膜厚測定ポイントP44付近である。
図14は、図13で示した実施例の結果を示した図である。図14に示されるように、第1の排気口610と第2の排気口620の排気圧力を等しく1.8Torrに設定したときには、膜厚測定ポイントP42〜P46付近で膜厚が増加した。これは、第1の排気口610の付近であるので、第1の排気口610付近でCVD反応が発生したことを意味する。
一方、第1の排気口610の排気圧力を2.0Torr、第2の排気口620の排気圧力を1.8Torrに設定した場合、膜厚測定ポイントP42〜P46付近でも膜厚は増加せず、何ら成膜が発生していなかった。これは、第2の処理ガスが第1の排気口610に混入していないということを意味する。
このように、本実施例から、第1の排気口610の排気圧力と第2の排気口620の排気圧力を2.0Torr付近に設定した場合、10%の0.2Torrの差圧を設けて第1の排気口610の排気圧力を第2の排気口620の排気圧力よりも高くすることにより、第2の処理ガスの第1の排気口610からの混合排気を防止できることが示された。
図15は、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力をともに4Torrとし、差圧を設けていない場合のシミュレーション結果を示した図である。図15(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図15(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(a)、(b)乃至図12(a)、(b)と同様、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図15(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度はレベルBの程度しか検出されておらず、あまり混入は見られない状態であることが分かる。
一方、図15(b)に示される通り、回転テーブル2の下方では、オゾンガスが、第2の排気口620にも到達しているが、同時に第1の排気口610付近にも到達していることが分かる。即ち、本来的には総てのオゾンガスが第2の排気口620から排気されるべきであるが、第1の排気口610からも排気され得る状態となってしまっている。
図15(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図15(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(c)、(d)乃至図12(c)、(d)と同様、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図15(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図15(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力を等しく4Torrとし、差圧を設けない場合、回転テーブル2上では問題無いが、回転テーブル2の下方において、第2の処理ガスであるオゾンガスが第1の排気口610に混入するおそれがあることが分かる。
図16は、第1の排気口610の排気圧力を4.075Torr、第2の排気口620の排気圧力を4Torrとし、0.75Torrの差圧を設けた状態のシミュレーション結果を示した図である。図16(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図16(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(a)、(b)乃至図12(a)、(b)と同様、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図16(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度はレベルCの量しか検出されておらず、殆ど混入は見られない状態であることが分かる。
また、図16(b)に示される通り、回転テーブル2の下方でも、オゾンガスは、第1の排気口610には到達しておらず、第2の排気口620にのみ到達している。このように、第2の処理ガスであるオゾンガスが第2の排気口620のみから排気され、本来あるべき状態が達成できていることが分かる。
図16(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図16(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(c)、(d)乃至図12(c)、(d)と同様、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図16(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図16(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1の排気口610の排気圧力を4.075Torr、第2の排気口620の排気圧力を4Torrとし、約4Torrの排気圧力の条件下で、0.75Torrの差圧を設けた場合、回転テーブル2の下方におけるオゾンガスの第1の排気口610への混入を防止できることが示された。
図17は、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力をともに7Torrとし、差圧を設けていない場合のシミュレーション結果を示した図である。他の成膜条件として、パージガス供給管72からのArガスの供給量を6slmに減少させ、分離ガスノズル41、42からのArガスの供給量を8slmに増加させた。図17(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図17(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(a)、(b)乃至図12(a)、(b)と同様、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図17(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度はレベルCしか検出されておらず、殆ど混入は見られない状態であることが分かる。
一方、図17(b)に示される通り、回転テーブル2の下方では、オゾンガスが、第2の排気口620にも到達しているが、同時に第1の排気口610付近にも到達していることが分かる。即ち、本来的には総てのオゾンガスが第2の排気口620から排気されるべきであるが、第1の排気口610からも排気され得る状態となってしまっている。
図17(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図17(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(c)、(d)乃至図12(c)、(d)と同様、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図17(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図17(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力を等しく7Torrとし、差圧を設けない場合、回転テーブル2上では問題無いが、回転テーブル2の下方において、第2の処理ガスであるオゾンガスが第1の排気口610に混入するおそれがあることが分かる。
図18は、第1の排気口610の排気圧力を7.02Torr、第2の排気口620の排気圧力を7Torrとし、0.02Torrの差圧を設けた状態のシミュレーション結果を示した図である。他の成膜条件として、パージガス供給管72からのArガスの供給量を6slmに減少させ、分離ガスノズル41、42からのArガスの供給量を8slmに増加させた。図18(a)は、回転テーブル2上の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図18(b)は、回転テーブル2の下方の酸素濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(a)、(b)乃至図12(a)、(b)と同様、酸素濃度が濃く検出された領域をレベルA、酸素濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、酸素濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図18(a)に示される通り、回転テーブル2上では、第1の排気口610で酸素濃度はレベルCの量しか検出されておらず、殆ど混入は見られない状態であることが分かる。
また、図18(b)に示される通り、回転テーブル2の下方でも、オゾンガスは、第1の排気口610には到達しておらず、第2の排気口620にのみ到達している。このように、第2の処理ガスであるオゾンガスが第2の排気口620のみから排気され、本来あるべき状態が達成できていることが分かる。
図18(c)は、回転テーブル2上のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図であり、図18(d)は、回転テーブル2の下方のジイソプロピルアミノシラン濃度のシミュレーション結果を示した図である。なお、図9(c)、(d)乃至図12(c)、(d)と同様、ジイソプロピルアミノシラン濃度が濃く検出された領域をレベルA、ジイソプロピルアミノシラン濃度があまり検出されなかった領域をレベルB、ジイソプロピルアミノシラン濃度が殆ど検出されなかった領域をレベルCとして示す。
図18(c)に示されるように、回転テーブル2上では、ジイソプロピルアミノシランガスは、第1の処理領域P1に供給され、第1の排気口610から適切に排気されていることが分かる。
また、図18(d)に示されるように、回転テーブル2の下方でも、第1の排気口610のジイソプロピルアミノシランガスの濃度は、レベルBであるので、問題無いレベルであることが分かる。
このように、第1の排気口610の排気圧力を7.02Torr、第2の排気口620の排気圧力を7Torrとし、約7Torrの排気圧力の条件下で、0.02Torrの差圧を設けた場合、回転テーブル2の下方におけるオゾンガスの第1の排気口610への混入を防止できることが示された。
このように、図12〜図14、図16及び図18で説明したように、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力が高くなる程、第1の排気口610の排気圧力と第2の排気口620の排気圧力の差圧は小さくても十分な処理ガスの独立排気の効果が得られるようになる。
これらの圧力は、シミュレーション試験から、真空容器1内の圧力と相関があることが示されている。具体的には、真空容器1の圧力依存条件としては、真空容器1内の圧力が1〜3Torrにおいて、第1の排気口610の排気圧力が第2の排気口620の排気圧力よりも0.1〜0.3Torr高い圧力範囲に設定し、真空容器1内の圧力が3〜5Torrにおいて、第1の排気口610の排気圧力が第2の排気口620の排気圧力よりも0.05〜0.1Torr高い圧力範囲に設定し、真空容器1内の圧力が5〜10Torrにおいて、第1の排気口610の排気圧力が第2の排気口620の排気圧力よりも0.01〜0.05Torr高い圧力範囲に設定することが好ましい。
なお、第1及び第2の排気口610、620の排気圧力の設定は、制御部100が、自動圧力制御器651、652の圧力設定値を制御することにより行ってよい。制御部100は、真空容器1内の圧力、温度も制御することができる。また、制御部100は、回転テーブル2の昇降動作も制御することができるので、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、制御部100による制御により実行することができる。また、制御部100の動作は、レシピにより規定され、レシピは、コンピュータプログラムとして記録媒体102等に記録された状態で供給され、記憶部101にインストールされてよい。
次に、本発明の第1の実施形態に係る基板処理方法について、上述の基板処理装置を用いて実施される場合を例に挙げ説明する。このため、これまでに参照した図面を適宜参照する。
先ず、回転テーブル2を下降済みの状態で、図示しないゲートバルブを開き、外部から搬送アーム10により搬送口15(図3)を介してウェハWを回転テーブル2の凹部24内に受け渡す。回転テーブル2の下降は、制御部100が、昇降機構17を制御することにより行ってよい。この受け渡しは、凹部24が搬送口15に臨む位置に停止したときに凹部24の底面の貫通孔を介して真空容器1の底部側から不図示の昇降ピンが昇降することにより行われる。このようなウェハWの受け渡しを、回転テーブル2を間欠的に回転させて行い、回転テーブル2の5つの凹部24内に夫々ウェハWを載置する。その際、ウェハWに反りが生じ得るが、回転テーブル2が下降しており、上方に空間が形成されているため、ウェハWの反りが収束するのを待つ前に、次々と回転テーブル2を間欠的に回転させ、凹部24上に複数枚のウェハWを載置する。ウェハWの載置が終了し、ウェハWの反りが十分に低減したら、制御部100は、昇降機構17を制御して回転テーブル2を上昇させ、基板処理を行うのに適切な位置で停止させる。
続いてゲートバルブを閉じ、真空ポンプ640により真空容器1を最低到達真空度まで排気した後、分離ガスノズル41、42から分離ガスであるArガス又はN2ガスを所定の流量で吐出し、分離ガス供給管51及びパージガス供給管72、73からもArガス又はN2ガスを所定の流量で吐出する。これに伴い、自動圧力制御器650、651により真空容器1内を予め設定した処理圧力に調整するとともに、第1の排気口610と第2の排気口620とが適切な差圧となるように排気圧力を設定する。上述のように、真空容器1内の設定圧力に応じて、適切な圧力差を設定する。
なお、処理ガスノズル31から吸着性の原料ガスが供給され、処理ガスノズル32から酸化ガスや窒化ガス等の原料ガスと反応する反応ガスが供給される場合には、処理ガスノズル31に対応して設けられた第1の排気口610の排気圧力が、第2の排気口620の排気圧力よりも高くなるように設定する。Si含有ガス、Ti含有ガス等の原料ガスは、質量も重い吸着性のガスであるため、これが第2の排気口620まで到達することはあまり無く、酸化ガスや窒化ガス等の反応ガスは、質量も軽く拡散性を有するため、第1の排気口610に十分到達し得るからである。なお、処理ガスノズル31から反応ガスが供給され、処理ガスノズル32から原料ガスが供給される場合には、第1の排気口610と第2の排気口620の圧力関係が逆となることは言うまでもない。なお、圧力依存条件は、上述の通りである。
次いで、回転テーブル2を時計回りに例えば20rpmの回転速度で回転させながらヒータユニット7によりウェハWを例えば400℃に加熱する。
この後、反応ガスノズル31、32から夫々Si含有ガス及びO3ガスを吐出する。また、必要に応じて、プラズマガスノズル92から、所定の流量比で混合されたArガス、O2ガス、及びH2ガスの混合ガスを真空容器1内に供給し、高周波電源からプラズマ発生器80のアンテナに高周波電力を例えば700Wの電力で供給する。これにより、プラズマが生成され、成膜された膜の改質が行われる。
ここで、回転テーブル2が一回転する間、以下のようにしてウェハWにシリコン酸化膜が成膜される。すなわち、ウェハWが、先ず、反応ガスノズル31の下方の第1の処理領域P1を通過する際、ウェハWの表面にはSi含有ガスが吸着する。Si含有ガスは、例えば、有機アミノシランガスであってもよく、具体的には、例えば、ジイソプロピルアミノシランであってもよい。次に、ウェハWが、反応ガスノズル32の下方の第2の処理領域P2を通過する際、反応ガスノズル32からのO3ガスによりウェハW上のSi含有ガスが酸化され、酸化シリコンの一分子層(又は数分子層)が形成される。次いで、ウェハWが、プラズマ発生器80の下方を通過する場合には、ウェハW上の酸化シリコン層は活性酸素種及び活性水素種に晒される。酸素ラジカルなどの活性酸素種は、例えばSi含有ガスに含まれ酸化シリコン層中に残留した有機物を酸化することによって酸化シリコン層から離脱させるように働く。これにより、酸化シリコン層を高純度化することができる。
ここで、回転テーブル2の下方には、O3ガスが第1の排気口610に到達し得る連通空間が形成されているが、第1の排気口610の排気圧力が、第2の排気口620の排気圧力よりも所定圧力高く設定されているため、O3ガスは、第1の排気口610に到達せず、第2の排気口620からArガス等とともに排気される。これにより、第1の排気口610に不要なシリコン酸化膜が生成するのを防止することができる。
なお、第1の排気口610を高くし過ぎると、今度は、Si含有ガスが第2の排気口620に到達するという現象が発生するおそれがあるので、第1の排気口610と第2の排気口620との差圧は、適切な範囲に設定する。
上述のシミュレーション結果で、真空容器1内の圧力が1〜3Torrにおいて、第1の排気口610の排気圧力が第2の排気口620の排気圧力よりも0.1〜0.3Torr高い圧力範囲に設定し、真空容器1内の圧力が3〜5Torrにおいて、第1の排気口610の排気圧力が第2の排気口620の排気圧力よりも0.05〜0.1Torr高い圧力範囲に設定し、真空容器1内の圧力が5〜10Torrにおいて、第1の排気口610の排気圧力が第2の排気口620の排気圧力よりも0.01〜0.05Torr高い圧力範囲に設定することが好ましいことを説明した。
また、排気圧力が2Torr前後の場合には、0.2Torr程度の差圧、排気圧力が4Torr前後の場合には、0.75Torr程度の差圧、排気圧力が7Torr前後の場合には、0.03Torr程度の差圧が適切であることも説明した。
このような適切な差圧を設定することにより、回転テーブル2の下方に10mm以上の連通空間が存在したとしても、第1の排気口610と第2の排気口620との間で各々独立した排気を行うことができる。
以下、所望の膜厚を有する酸化シリコン膜が形成される回数だけ回転テーブル2を回転した後、Si含有ガスと、O3ガスと、必要に応じて供給するArガス、O2ガス、及びNH3ガスの混合ガスとの供給を停止することにより基板処理方法を終了する。続けて、分離ガスノズル41、42、分離ガス供給管51、及びパージガス供給管72、73からのArガス又はN2ガスの供給も停止し、回転テーブル2の回転を停止する。この後、真空容器1内にウェハWを搬入したときの手順と逆の手順により、真空容器1内からウェハWが搬出される。
このように、本発明の第1の実施形態に係る基板処理方法及び基板処理装置によれば、原料ガス用の排気口である第1の排気口610に、反応ガスである酸化ガスが混入することを防止することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法及び基板処理装置について説明する。
図19は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の一例を示した図である。第2の実施形態に係る基板処理装置は、第1の処理領域P1及び第2の処理領域P2に加えて、第3の処理領域P3及び第4の処理領域P4を備えている点で、第1の実施形態に係る基板処理装置と異なっている。また、第2の実施形態に係る基板処理装置は、第3及び第4の処理領域P3、P4が追加されたことに伴い、第1の排気口610及び第2の排気口620に加えて、第3の排気口611及び第4の排気口621が追加された点で、第1の実施形態に係る基板処理装置と異なっている。
第3の処理領域P3は、第1の処理領域P1と同様に、シリコン含有ガス等の原料ガスをウェハWに供給する領域である。また、第4の処理領域P4は、第2の処理領域P2と同様に、原料ガスと反応して反応生成物を生成可能な反応ガスをウェハWに供給する反応ガス供給領域である。そして、第3の処理領域P3及び第4の処理領域P4は、回転テーブル2の回転方向に沿って、上流側から互いに離間して配置され、第1の処理領域P1と第2の処理領域P2と同様の関係を有している。また、第2の処理領域P2と第3の処理領域P3との間、第3の処理領域P3と第4の処理領域P4との間、及び第4の処理領域P4と第1の処理領域P1との間には、各々分離領域Dが配置されている。
なお、図19には示されるように、第3の処理領域P3には、ウェハWに原料ガスを供給するための第3の処理ガスノズル310が設けられ、第4の処理領域P4には、ウェハWに反応ガスを供給するための第4の処理ガスノズル320が設けられる。また、新たに設けられた分離領域Dの各々にも、分離ガスノズル41、42と同様に分離ガスノズル410、420が設けられている。
かかる構成により、第1の処理領域P1でウェハW上に吸着した原料ガスは、第2の処理領域P2で反応ガスと反応して反応生成物を生成し、その後、第3の処理領域P3で原料ガスがウェハW上(又は反応生成物による膜上)に吸着し、第4の処理領域P4で反応ガスと反応し、反応生成物を生成する。そして、また第1の処理領域P1からのプロセスを繰り返す。このように、第2の実施形態に係る基板処理装置では、回転テーブル2が1回転する間に、ウェハW上に2回のALDプロセスが行われることになり、基板処理速度を向上させることができる。例えば、成膜処理であれば、デポレートを向上させることができる。
なお、このような4つの処理領域P1〜P4を回転テーブル2の周方向に沿って形成するためには、4つの処理領域P1〜P4を適切な大きさ(角度)で配置する必要がある。例えば、第1の実施形態に係る基板処理装置において、搬送口15を含む搬送部を72°、分離領域Dを60°×2、第1の処理領域(原料ガス供給領域)P1を60°、第2の処理領域P2を67.5°に設定していたとする。第2の実施形態に係る基板処理装置では、各領域を狭める必要があることから、例えば、搬送口15を含む搬送部は第1の実施形態と同様に72°を確保するが、分離領域Dを20°×4、第1及び第3の処理領域(原料ガス供給領域)P1、P3を52°×2、第2及び第4の処理領域(反応ガス供給領域)P2、P4を52°×2、というような個々の領域を少し狭めた設定とする必要がある。
なお、第1及び第3の処理領域P1、P3は、ともに原料ガスをウェハWに供給する領域であるから、第1の処理領域P1を第1の原料ガス供給領域P1、第3の処理領域P3を第2の原料ガス供給領域P3と呼んでもよい。同様に、第2及び第4の処理領域P2、P4は、ともに反応ガスをウェハWに供給する領域であるから、第2の処理領域P2を第1の反応ガス供給領域P2、第4の処理領域P4を第2の反応ガス供給領域P4と呼んでもよい。更に、第2及び第4の処理領域P2、P4で、プラズマ処理を行いつつ反応ガスを供給する場合には、第2及び第4の処理領域P2、P4を、第1及び第2のプラズマ処理領域P2、P4と呼んでもよい。
排気口610、611、620、621は、各々第1及び第2の原料ガス供給領域P1、P3、第1及び第2の反応ガス供給領域P2、P4に対応して設けられ、排気口610では第1の処理領域P1で供給される原料ガス、排気口620では第2の処理領域P2で供給される反応ガス、排気口611では第3の処理領域P3で供給される原料ガス、排気口621では第4の処理領域P4で供給される反応ガスを個別に排気するよう構成されている点は、第1の実施形態に係る基板処理装置と同様である。
しかしながら、第2の基板処理装置においても、回転テーブル2は上下動可能に構成され、ウェハWが処理室1内に搬入される際には回転テーブル2は下降した状態とされ、ウェハWの反りが収まり、基板処理を開始する段階で上昇する動作を行う。よって、基板処理を行う際には、回転テーブル2の下方には隙間が生じ、第1乃至第4の排気口610、611、620、621同士が連通し、例えば、第2の排気口620で排気されるべき反応ガスが、原料ガスを排気すべき第1の排気口610に混入する、というような事態が発生し得る構成となっている。
第2の実施形態に係る基板処理方法及び基板処理装置においても、第1乃至第4の排気口610、611、620、621の圧力を調整することにより、このような混入を発生させない基板処理を行う。以下、シミュレーション実験の結果を用いて、第2の実施形態に係る基板処理方法及び基板処理装置の説明を行う。
図20は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法の第1のシミュレーション実験の結果を示した図である。第1のシミュレーション実験では、第1乃至第4の排気口610、611、620、621の圧力を、総て2Torrに設定した。また、他のプロセス条件として、ウェハWの温度を400℃、回転テーブル2の回転速度を20rpmに設定した。原料ガスにはDCS(ジクロロシラン、Si2Cl2)を用い、反応ガスにはNH3を用い、SiNを成膜するプロセスとした。また、第2及び第4の処理領域P2、P4では、プラズマ処理を行うプロセスとした。回転軸の上方の分離ガス供給管51からはArガスを3slm、分離ガスノズル41、42(総ての分離領域Dに設けられているので4本)からは5slm×4のArガスを供給した。また、原料ガスであるDCSの流量は0.5slm×2、反応ガスであるNH3の流量は5slm×2とした。
図20(a)は、回転テーブル2の上方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。濃度レベルは、第1の実施形態と同様、最も高い濃度レベルをレベルA、中程度の濃度レベルをレベルB、最も低く無視できるレベルの濃度をレベルCとした。また、真空容器1内の処理領域P1〜P4の配置は、図19で示した配置と同様である。以後のシミュレーション結果においても、この点は同様であり、これ以降、この説明は繰り返さない。
図20(a)に示されるように、原料ガスであるDCSのレベルA、Bの範囲は、回転テーブル2の上方では、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、原料ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図20(b)は、回転テーブル2の上方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図20(b)に示されるように、レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4内に収まっており、回転テーブル2の上方では、適切に反応ガスの分離が行われていることが示されている。
図20(c)は、回転テーブル2の下方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図20(c)に示されるように、DCSの濃度レベルA、Bの領域は、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、回転テーブル2の下方においても、原料ガスの分離は適切に行われていることが示されている。
図20(d)は、回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図20(d)に示されるように、レベルBの範囲が第1の処理領域P1の第1の排気口610付近まで到達している。これは、反応ガスの影響が原料ガス供給領域P1の排気口610まで及んでいることを示しており、反応ガスの分離が十分に行われず、反応ガスの混入が発生していることが分かる。
図20(e)は、NH3プラズマの濃度を最大値の10%に設定したときの回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図20(e)に示されるように、レベルAの範囲が第1の処理領域P1の第1の排気口610まで到達しており、反応ガスの第1の排気口610への明らかな混入が示されている。
このように、第1乃至第4の排気口610、611、620、621の圧力を総て等しく2Torrとした場合には、回転テーブル2の下方で反応ガスの第1の排気口610への混入が発生し、かかる基板処理方法は採用できないことが示された。
図21は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法の第2のシミュレーション実験の結果を示した図である。第2のシミュレーション実験では、第1の排気口610の圧力を2.027Torrに設定し、第2乃至第4の排気口611、620、621の圧力は総て2Torrに設定した。その他の条件は、第1のシミュレーション実験と同一の条件とした。
図21(a)は、回転テーブル2の上方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図21(a)に示されるように、原料ガスであるDCSの濃度レベルA、Bの範囲は、回転テーブル2の上方では、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、原料ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図21(b)は、回転テーブル2の上方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図21(b)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4内に収まっており、回転テーブル2の上方では、反応ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図21(c)は、回転テーブル2の下方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図21(c)に示されるように、DCSの濃度レベルA、Bの領域は、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、回転テーブル2の下方においても、原料ガスの分離は適切に行われていることが示されている。
図21(d)は、回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図21(d)に示されるように、濃度レベルBの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4の範囲内に収まっており、第2の処理領域P2の反応ガスも、第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。これは、回転テーブル2の下方においても、反応ガスの分離が適切に行われていることを示している。
図21(e)は、NH3プラズマの濃度を最大値の10%に設定したときの回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図21(e)に示されるように、プラズマの濃度を最大値の10%としても、第2の処理領域P2内の濃度レベルA、Bの範囲は第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。このように、第2のシミュレーション実験の条件、つまり、第1の排気口610の圧力を他の第2乃至第4の排気口611、620、621よりも僅かに高く設定することにより、反応ガスの第1の排気口610への混入を確実に防止できることが示されている。
図22は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法の第3のシミュレーション実験の結果を示した図である。第3のシミュレーション実験では、第1乃至第4の排気口610、611、620、621の圧力を総て4Torrに設定した。また、真空容器1内の圧力は4Torrに設定した。排気口の圧力及び真空容器1内の圧力以外の条件は、第1及び第2のシミュレーション実験と同一の条件とした。
図22(a)は、回転テーブル2の上方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図22(a)に示されるように、原料ガスであるDCSの濃度レベルA、Bの範囲は、回転テーブル2の上方では、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、原料ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図22(b)は、回転テーブル2の上方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図22(b)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4内に収まっており、回転テーブル2の上方では、反応ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図22(c)は、回転テーブル2の下方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図22(c)に示されるように、DCSの濃度レベルA、Bの領域は、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、回転テーブル2の下方においても、原料ガスの分離は適切に行われていることが示されている。
図22(d)は、回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図22(d)に示されるように、レベルBの範囲が第1の処理領域P1の第1の排気口610付近まで到達している。これは、反応ガスの影響が原料ガス供給領域P1の排気口610付近まで及んでいることを示しており、反応ガスの分離が十分に行われず、反応ガスの混入が発生するおそれがあることが分かる。
図22(e)は、NH3プラズマの濃度を最大値の10%に設定したときの回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図22(e)に示されるように、レベルAの範囲が第1の処理領域P1の第1の排気口610まで到達しており、反応ガスの第1の排気口610への混入が示されている。
このように、第1乃至第4の排気口610、611、620、621の圧力を総て等しく4Torrとした場合には、プラズマ濃度を最大とすると、回転テーブル2の下方で反応ガスの第1の排気口610への混入が発生してしまい、かかる基板処理方法は採用できないことが分かる。
図23は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法の第4のシミュレーション実験の結果を示した図である。第4のシミュレーション実験では、第1の排気口610の圧力を4.01Torrに設定し、第2乃至第4の排気口611、620、621の圧力は総て4Torrに設定した。排気口の圧力以外の条件は、第3のシミュレーション実験と同一の条件とした。
図23(a)は、回転テーブル2の上方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図23(a)に示されるように、原料ガスであるDCSの濃度レベルA、Bの範囲は、回転テーブル2の上方では、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、原料ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図23(b)は、回転テーブル2の上方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図23(b)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4内に収まっており、回転テーブル2の上方では、反応ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図23(c)は、回転テーブル2の下方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図23(c)に示されるように、DCSの濃度レベルA、Bの領域は、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、回転テーブル2の下方においても、原料ガスの分離は適切に行われていることが示されている。
図23(d)は、回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図23(d)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4の範囲内に収まっており、第2の処理領域P2の反応ガスも、第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。これは、回転テーブル2の下方においても、反応ガスの分離が適切に行われていることを示している。
図23(e)は、NH3プラズマの濃度を最大値の10%に設定したときの回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図23(e)に示されるように、プラズマの濃度を最大値の10%としても、第2の処理領域P2内の濃度レベルA、Bの範囲は第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。このように、第2のシミュレーション実験の条件、つまり、第1の排気口610の圧力を他の第2乃至第4の排気口611、620、621よりも僅かに高く設定することにより、反応ガスの第1の排気口610への混入を確実に防止できることが示されている。
図24は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法の第5のシミュレーション実験の結果を示した図である。第5のシミュレーション実験では、第1の排気口610の圧力を4.015Torrに設定し、第2乃至第4の排気口611、620、621の圧力は総て4Torrに設定した。第1の排気口610の圧力以外の条件は、第4のシミュレーション実験と同一の条件とした。
図24(a)は、回転テーブル2の上方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図24(a)に示されるように、原料ガスであるDCSの濃度レベルA、Bの範囲は、回転テーブル2の上方では、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、原料ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図24(b)は、回転テーブル2の上方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図24(b)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4内に収まっており、回転テーブル2の上方では、反応ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図24(c)は、回転テーブル2の下方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図24(c)に示されるように、DCSの濃度レベルA、Bの領域は、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、回転テーブル2の下方においても、原料ガスの分離は適切に行われていることが示されている。
図24(d)は、回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図24(d)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4の範囲内に収まっており、第2の処理領域P2の反応ガスも、第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。これは、回転テーブル2の下方においても、反応ガスの分離が適切に行われていることを示している。
図24(e)は、NH3プラズマの濃度を最大値の10%に設定したときの回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図24(e)に示されるように、プラズマの濃度を最大値の10%としても、第2の処理領域P2内の濃度レベルA、Bの範囲は第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。しかも、濃度レベルA、Bの範囲の広がりは、第4のシミュレーション実験の結果よりも更に小さくなっており、第1の排気口610からより遠ざかっている。よって、第5のシミュレーション実験、つまり、第1の排気口610の圧力を、4.01Torrよりも僅かに0.005Torr高い4.015Torrとしたときには、より確実に反応ガスの第1の排気口610への混入を防止できることが示された。このように、第1の排気口610の圧力を微妙に変化させることにより、反応ガスの第1の排気口610への混入を防止するためのより最適な条件を見出すことが可能となる。
図25は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法の第6のシミュレーション実験の結果を示した図である。第6のシミュレーション実験では、第1乃至第4の排気口610、611、620、621の圧力を総て6Torrに設定した。また、真空容器1内の圧力は、6Torrに設定した。排気口の圧力及び真空容器1内の圧力以外の条件は、第1乃至第5のシミュレーション実験と同一の条件とした。
図25(a)は、回転テーブル2の上方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図25(a)に示されるように、原料ガスであるDCSの濃度レベルA、Bの範囲は、回転テーブル2の上方では、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、原料ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図25(b)は、回転テーブル2の上方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図25(b)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4内に収まっており、回転テーブル2の上方では、反応ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図25(c)は、回転テーブル2の下方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図25(c)に示されるように、DCSの濃度レベルA、Bの領域は、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、回転テーブル2の下方においても、原料ガスの分離は適切に行われていることが示されている。
図25(d)は、回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図25(d)に示されるように、レベルBの範囲が第1の処理領域P1の第1の排気口610に向かって延びているものの、第1の排気口610付近までは到達していない。回転テーブル2の下方においても、反応ガスの分離は満足できるレベルまで行われていることが示されている。
図25(e)は、NH3プラズマの濃度を最大値の10%に設定したときの回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図25(e)に示されるように、レベルBの範囲が第1の処理領域P1の第1の排気口610まで到達しており、反応ガスの第1の排気口610への混入が示されている。
このように、第1乃至第4の排気口610、611、620、621の圧力を総て等しく6Torrとした場合には、プラズマ濃度を最大とすると、回転テーブル2の下方で反応ガスの第1の排気口610への混入が発生してしまい、かかる基板処理方法は採用できないことが分かる。
図26は、本発明の第2の実施形態に係る基板処理方法の第7のシミュレーション実験の結果を示した図である。第7のシミュレーション実験では、第1の排気口610の圧力を6.01Torrに設定し、第2乃至第4の排気口611、620、621の圧力は総て6Torrに設定した。第1の排気口610の圧力以外の条件は、第6のシミュレーション実験と同一の条件とした。
図26(a)は、回転テーブル2の上方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図26(a)に示されるように、原料ガスであるDCSの濃度レベルA、Bの範囲は、回転テーブル2の上方では、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、原料ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図26(b)は、回転テーブル2の上方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図26(b)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4内に収まっており、回転テーブル2の上方では、反応ガスの分離が適切に行われていることが示されている。
図26(c)は、回転テーブル2の下方のDCS濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図26(c)に示されるように、DCSの濃度レベルA、Bの領域は、第1及び第3の処理領域P1、P3内に収まっており、回転テーブル2の下方においても、原料ガスの分離は適切に行われていることが示されている。
図26(d)は、回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図26(d)に示されるように、濃度レベルA、Bの範囲は、第2及び第4の処理領域P2、P4の範囲内に収まっており、第2の処理領域P2の反応ガスも、第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。これは、回転テーブル2の下方においても、反応ガスの分離が適切に行われていることを示している。
図26(e)は、NH3プラズマの濃度を最大値の10%に設定したときの回転テーブル2の下方のNH3プラズマの濃度分布のシミュレーション結果を示した図である。図26(e)に示されるように、プラズマの濃度を最大値の10%としても、第2の処理領域P2内の濃度レベルA、Bの範囲は第1の処理領域P1の第1の排気口610までは到達していない。しかも、濃度レベルA、Bの範囲の広がりは、第5のシミュレーション実験の結果と同レベルに小さくなっている。このように、第2のシミュレーション実験の条件、つまり、第1の排気口610の圧力を他の第2乃至第4の排気口611、620、621よりも僅かに高く設定することにより、反応ガスの第1の排気口610への混入を確実に防止できることが示されている。
なお、真空容器1内の圧力と、第2の処理領域P2に隣接する第1の排気口610の圧力の条件は、以下の通りであることが好ましい。
真空容器1内の圧力が1〜3Torrの場合には、第1の処理領域P1に対応する第1の排気口610の排気圧力は、他の第2乃至第4の排気口611、620、621の排気圧力よりも0.015〜0.06Torr高い圧力とするか、又は同等圧力となるバラストを流すことが好ましい。
また、真空容器1内の圧力が3〜5Torrの場合には、第1の処理領域P1に対応する第1の排気口610の排気圧力は、他の第2乃至第4の排気口611、620、621の排気圧力よりも0.01〜0.03Torr高い圧力とするか、又は同等圧力となるバラストを流すことが好ましい。
更に、真空容器1内の圧力が5〜10Torrの場合には、第1の処理領域P1に対応する第1の排気口610の排気圧力は、他の第2乃至第4の排気口611、620、621の排気圧力よりも0.005〜0.015Torr高い圧力とするか、又は同等圧力となるバラストを流すことが好ましい。
なお、かかる条件は、第1乃至第7のシミュレーション実験の結果とも合致している。
以上説明したように、処理領域P1〜P4の数が4つに増加した場合であっても、第1の排気口610の排気圧力を他の第2乃至第4の排気口611、620、621の排気圧力よりも僅かに高く設定することにより、反応ガスの第1の排気口610への混入を防止することができる。なお、第3及び第4の排気口611、621は、第3の処理領域P3及び第4の処理領域P4が比較的狭く、他の処理領域P1、P2の排気口からは離れており、処理領域P3、P4内の排気口611、621が処理領域P3、P4にとって最も近い排気口611、612となる。このような場合には、特に問題は生じないので、第3及び第4の排気口611、621の排気圧力までも変化させた複雑な設定は必要無く、第2の反応ガスノズル32が対応する第2の排気口620よりも近くなった第1の排気口610についてのみ差圧制御を行えば十分である。
第2の実施形態では、処理領域を4つに増加させた例を説明したが、処理領域更に増加させて6個、8個等にした場合であっても、処理領域内の排気口よりも、隣接する処理領域の排気口が近くなっている箇所にのみ、上述の差圧制御を適用すれば、十分に反応ガスの他の処理領域の排気口への混入を防ぐことができる。
なお、本実施形態においては、原料ガスとしてシリコン含有ガス、反応ガスとして酸化ガスを用いた例を挙げて説明したが、原料ガスと反応ガスの組み合わせは、種々の組み合わせとすることができる。例えば、原料ガスとしてシリコン含有ガス、反応ガスとしてアンモニア等の窒化ガスを用い、シリコン窒化膜を成膜するようにしてもよい。また、原料ガスをチタン含有ガス、反応ガスを窒化ガスとし、窒化チタン膜を成膜してもよい。このように、原料ガスは有機金属ガス等の種々のガスから選択可能であるし、反応ガスも、酸化ガス、窒化ガス等の原料ガスと反応して反応生成物を生成可能な種々の反応ガスを用いることができる。
また、本実施形態において、基板処理として、成膜処理を行った例を挙げて説明したが、複数の排気口を有し、各処理領域に対応した処理ガスを各々独立して排気する基板処理装置であれば、成膜装置以外の基板処理装置にも適用可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。