JP6498014B2 - ノンフライ揚げ煎餅およびその製造方法 - Google Patents
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Description
「揚げ煎餅」の食感は、特有の形状によるものであり、更に具体的には「生地の膨化」と「ひび割れ」によってもたらされる。
本発明における「ノンフライ揚げ煎餅」とは、フライ処理することなく得られる「揚げ煎餅」である。本願発明の「揚げ煎餅」には、「あられ」煎餅も含まれる。
本願発明の煎餅生地は、米(もち米及び/又はうるち米)粉を蒸して団子状に練り、延した後に型抜きして成形し、乾燥後冷却して所定の水分に調整することで得られる。煎餅生地の水分量は5〜15重量%であることが好ましい。
水分量が多いと、水を揮発させるために過大な熱エネルギーを要する。このため生地内部に芯が残りやすくなったり、(生地内部を膨化させようとすると)生地表面が焦げるので好ましくない。また、水分量が少なすぎると過剰に膨化するため、「揚げ煎餅」特有の食べ応えのある食感を得ることができない。
工程1は、「風速20m/秒、温度220℃以上の乾燥空気で加熱する工程」である。
風速が20m/秒以上であることが必要である。乾燥空気は、油や蒸気と比較すると熱量が低いため、自然な対流にのみ頼ると生地内部を充分に加熱することができず、膨化させることができない(芯が残る)。従って、熱を対流させ生地内部を充分に加熱するため、本発明においては、風速を20m/秒以上にすることが必要ある。
さらに、温度は220℃以上であることが必要である。220℃未満だと充分に膨化しないため不適である。温度の上限は360℃である。油の沸点が360℃(天然物であるため多少前後する)あるため、360℃以上では「揚げ煎餅」の風合いが大きく変異してしまう。
工程1の処理時間は、風速、温度によって異なるが、生産性を考慮して10分以下であることが好ましい。
本願発明では、工程1の前に、水浸漬工程を実施することが好ましい。
水浸漬を行うことで、ノンフライ揚げ煎餅表面がひび割れるのを促進させることが可能である。
水浸漬とは、5〜40℃の水に1〜10秒、より好ましくは2〜6秒浸漬させる工程である。
本発明において、工程2を有することが好ましい。
工程2は、工程1を実施した後、「油脂を付着させ、風速20m/秒、温度220℃以上の乾燥空気で加熱する工程」である。風速および温度は、工程1と同一でも異なっていても構わない。
工程1により一定以上に膨化した煎餅生地に、油脂を付加し再度乾燥することで、低油脂量(ヘルシー)でありながら、「揚げ煎餅」特有の油脂感を実現することが可能となる。
膨化が進捗する前に油脂を付着させると、油脂が生地内部に浸透し、膨化を阻害して、食感の低下を招く場合がある。膨化が110%程度進捗した後であれば、比表面積あたりの油脂分が少ないため、膨化を阻害しにくい。
もち米粉を蒸して団子状に練り、延した後に6角形に型抜きして成形し、乾燥後冷却し水分を8%に調整した。
煎餅生地の幅は、最も短い部分で30mmであった。
煎餅生地を、風速40m/s、温度280℃の条件で、150秒加熱してノンフライ揚げ煎餅(S1)を得た。
煎餅生地を、3秒間水で浸漬し(水浸漬工程)、その後、実施例1と同様の条件で加熱して(工程1)ノンフライ揚げ煎餅(S2)を得た。
煎餅生地を、3秒間水で浸漬し(水浸漬工程)、風速40m/s、温度280℃の条件で、130秒加熱して(工程1)、米シーニングオイルを噴霧することで、煎餅生地に付着させ(付着量17.5g)、風速40m/s、温度280℃の条件で、20秒加熱して(工程2)ノンフライ揚げ煎餅(S3)を得た。
煎餅生地を、3秒間水で浸漬し(水浸漬工程)、風速40m/s、温度280℃の条件で、130秒加熱して(工程1)、米シーニングオイルを噴霧することで、煎餅生地に付着させ(付着量8.75g)、風速40m/s、温度280℃の条件で、10秒加熱し(工程2−1)、同じ工程をもう一度繰り返し(工程2−2)ノンフライ揚げ煎餅(S4)を得た。
工程1における乾燥条件(温度、風速)を変更した以外は、実施例2と同じ手順(水浸漬有)で、種々のノンフライ揚げ煎餅を得た。なお、処理時間は原則150秒であるが、150秒を待たずに“膨化生地の幅”が最適値を超えたもの(表2において評価が“◎”)については、その時点で処理を終了した。
具体的には、風速40m/秒、温度300℃の場合には100秒、風速60m/秒、温度280℃の場合には110秒、風速60m/秒、温度300℃の場合には80秒である。
煎餅生地を、3秒間水で浸漬し(水浸漬工程)、その後、230℃のパーム油で60秒揚げて、フライ揚げ煎餅(T1)を得た。
「揚げ煎餅」の「食感」は数値化が難しいため、フライ揚げ煎餅(T1)の「膨化」及び「ひび割れ」と、実施例の「膨化」及び「ひび割れ」とを比較することで「食感」を数値化することなく、ノンフライ揚げ煎餅の評価を行った。「油脂感」については、感応評価を行った。なお、フライ揚げ煎餅(T1)自体は、油脂で揚げる工程を経ているため、「油脂量を低減する」という課題を解決し得ない。
フライ加熱で得られたフライ揚げ煎餅(T1)の幅を標準規格とし、規格から外れた度合いを評価した。なお、フライ加工前の煎餅生地の幅が30mm、フライ加工後の煎餅の幅が48mmである。
△以上であれば実用レベル、○であれば好適である。
<幅>
◎:45mm以上
○:41〜44mm
△:36〜40mm
×:35mm以下
ひび割れの形状比較により評価した。
○:比較例1と同等
△:ひび割れするものの、比較例1よりは劣る
×:ひび割れ無し
油脂感は、比較例1との比較により評価し、油脂量は実測を行った。
実施例1、2については油脂を付加していないため評価を実施していない。
また、実施例3の油脂分が5重量%、実施例4の油脂分が7重量%であり、油で揚げた場合(比較例1、油脂分30重量%)と比べて油脂を低減することができた。
さらに、実施例4については、油脂を分けて付着させているため、油脂分の乾燥中の揮発が少なく、実施例3と比べてより効率的に油脂を付着させることが可能であることが明らかになった。
一方、風速40m/秒、温度260℃以上又は風速60m/秒、温度220℃以上であれば特に好適であった。この結果より、風速を高めることで、処理時間短縮を図れることが確認された。
Claims (4)
- 煎餅生地を、水浸漬処理し、次いで工程1及び工程2により処理することを特徴とするノンフライ揚げ煎餅の製造方法。
水浸漬処理:煎餅生地を、水に1〜10秒漬ける工程
工程1:風速20m/秒以上及び温度220℃以上の乾燥空気で加熱する工程
工程2:油脂を付着させた後、風速20m/秒以上及び温度220℃以上の乾燥空気で加熱する工程 - 煎餅生地100gに対して、油脂を5〜25g付着させることを特徴とする請求項1記載のノンフライ揚げ煎餅の製造方法。
- 工程2を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1又は2記載のノンフライ揚げ煎餅の製造方法。
- 煎餅生地の水分量が5〜15重量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載のノンフライ揚げ煎餅の製造方法
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