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JP6499093B2 - 乗員保護装置 - Google Patents
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JP6499093B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、乗員保護装置に関する。
衝突時に、シートバックに固定したガス供給パイプを通じて該ガス供給パイプに取付けられたバッグにインフレータのガスを供給し、該バッグを乗員の頭部の前方と側方を覆うように膨張させるエアバッグ装置が知られている(特許文献1参照)。また、頭部用のエアバッグがシートのヘッドレストの左右の端部から前方に膨出し、乗員の頭部の前面で互いに接合する一方、頭部用の副エアバッグがシートのヘッドレストの中央部から前方に膨出し、一対の頭部用のエアバッグに接合するエアバッグ装置が知られている(特許文献2参照)。その他に、乗員の頭部の前方及び側方を覆うように膨張されるエアバッグがシートバックに収納された構成が特許文献3に開示されている。
特開2000−344044号公報 特開2013−018378号公報 ドイツ特許出願公開第19859988A1号明細書
特許文献1の構成では、ガス供給パイプがシートバック上に突出して設けられているので、見栄えが悪く、車両用シートの操作の際にガス供給パイプが邪魔になる。一方、特許文献2の構成では、膨張展開後に互いに接合される一対の頭部用のエアバッグ同士の接合強度、一対の頭部用のエアバッグに対する頭部用の副エアバッグの接合強度の確保が難しい。
この対策として、一体の袋体として構成されたエアバッグを車両用シートの上部に収納し、乗員の頭部に対して前方及び左右両側から覆うように膨張展開させる構成を採用することが考えられる。しかしながら、車両の前面衝突時に乗員がシート前方側へ慣性移動することで、エアバッグがシート前方側へ引き伸ばされることがあり、エアバッグが伸びきった状態となった場合には、乗員の頭部に作用する拘束力(反力)が急上昇する虞がある。
本発明は上記事実を考慮し、一体の袋体として構成されたエアバッグが折り畳まれた状態で車両用シートの上部に収納された構成において、車両の前面衝突時における乗員の頭部の拘束力が急上昇するのを抑制することができる乗員保護装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係る乗員保護装置は、車両用シートの上部に収納され、ガスの供給を受けて膨張展開されると共に、乗員の頭部の前方を含む領域及び左右両側方を含む領域に展開して前記頭部を覆う一体の袋体として構成されたエアバッグと、一端側が前記エアバッグの前部に接続され、他端側が前記エアバッグの後部又は前記車両用シートの上部に接続されると共に、前記エアバッグと同等以下の伸び率を備えた連結布と、前記エアバッグ又は前記連結布に設けられ、前記連結布に作用する張力が所定値以上となった場合に、前記連結布の一端側をシート前方側へ移動させる反力上昇抑制部と、を有する。
請求項1に記載の本発明に係る乗員保護装置では、車両用シートの上部にエアバッグが収納されている。また、エアバッグは、乗員の頭部の前方を含む領域及び左右両側方を含む領域に展開して乗員の頭部を覆う一体の袋体として構成されており、ガスの供給を受けて膨張展開される。これにより、各種の衝突形態に対してエアバッグにて乗員の頭部を拘束して保護する。
また、乗員保護装置は、連結布を備えており、この連結布の一端側がエアバッグの前部に接続され、他端側がエアバッグの後部又は車両用シートの上部に接続されている。さらに、連結布は、エアバッグと同様以下の伸び率とされている。これにより、車両の前面衝突時に乗員がシート前方へ慣性移動するなどして、エアバッグがシート前方へ引き伸ばされた場合に、連結布からエアバッグへ張力が作用して、拘束初期の拘束力(反力)を上昇させることができる。この結果、シート前方へ慣性移動する乗員の頭部によってエアバッグが勢いよくシート前方へ引き伸ばされるのを抑制することができ、エアバッグが伸びきった状態となるのを抑制することができる。
さらに、エアバッグ又は連結布には、反力上昇抑制部が設けられている。そして、この反力上昇抑制部は、連結布に作用する張力が所定値以上となった場合に、連結布の一端側をシート前方側へ移動させる。これにより、車両の前面衝突時に連結布がシート前方側へ引き伸ばされ、連結布に作用する張力が所定値以上となる拘束後期において、連結布の一端側をシート前方側へ移動させることができ、連結布及びエアバッグが伸びきった状態となるのを抑制することができる。
請求項2に記載の本発明に係る乗員保護装置は、請求項1の構成において、前記エアバッグにおいて前記頭部の前方を含む領域に展開される前展開部には、乗員の肩部及び胸部の少なくとも一方に対するシート前方側で膨張展開される上体拘束部が設けられており、前記連結布の一端が前記上体拘束部に接続されている。
請求項2に記載の本発明に係る乗員保護装置では、連結布の一端が上体拘束部に接続されている。これにより、車両の前面衝突時に連結布から上体拘束部へ張力が作用し、乗員の上体がシート前方へ移動するのを抑制することができる。
請求項3に記載の本発明に係る乗員保護装置は、請求項1又は2の構成において、前記反力上昇抑制部は、湾曲又は屈曲された曲げ部を有する金属板を備えており、前記金属板は、一端部が前記連結布の他端に接続され、他端部が前記ヘッドレストに固定されており、前記連結布に所定値以上の張力が作用した場合に、前記曲げ部が開くように前記金属板が塑性変形されることで前記連結布の一端側をシート前方側へ移動させる。
請求項3に記載の本発明に係る乗員保護装置では、車両の前面衝突時にエアバッグがシート前方側へ引き伸ばされ、連結布に所定値以上の張力が作用すると、連結布の他端に接続された金属板の一端部が引っ張られる。ここで、金属板は湾曲又は屈曲された曲げ部を備えており、この金属板の他端部がヘッドレストに固定されているため、連結布からの張力によって曲げ部が開くように金属板が塑性変形される。これにより、連結布に所定値以上の張力が作用した場合に、連結布をシート前方側へ移動させることができる。また、金属板の塑性変形によるエネルギ吸収の効果を得ることができる。
請求項4に記載の本発明に係る乗員保護装置は、請求項1又は2の構成において、前記反力上昇抑制部は、前記連結布に設けられティアシームによって縫製された連結布余長部であり、前記連結布に所定値以上の張力が作用した場合に、前記ティアシームが破断して前記連結布余長部が展開される。
請求項4に記載の本発明に係る乗員保護装置では、車両の前面衝突時にエアバッグがシート前方側へ引き伸ばされ、連結布に所定値以上の張力が作用すると、ティアシームが破断して連結布余長部が展開される。これにより、連結布余長部の長さ分だけ連結布をシート前方側へ伸長(移動)させることができる。
請求項5に記載の本発明に係る乗員保護装置は、請求項1又は2の構成において、前記反力上昇抑制部は、前記エアバッグにおける前記頭部の左右両側方を含む領域に展開される横展開部に設けられティアシームによって縫製されたエアバッグ余長部であり、前記連結布に所定値以上の張力が作用した場合に、前記ティアシームが破断して前記エアバッグ余長部が展開される。
請求項5に記載の本発明に係る乗員保護装置では、車両の前面衝突時にエアバッグがシート前方側へ引き伸ばされ、連結布に所定値以上の張力が作用すると、ティアシームが破断してエアバッグ余長部が展開される。これにより、エアバッグ余長部の長さ分だけエアバッグの横展開部がシート前方へ伸長され、連結布の一端をシート前方側へ移動させることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る乗員保護装置によれば、一体の袋体として構成されたエアバッグが折り畳まれた状態で車両用シートの上部に収納された構成において、車両の前面衝突時における乗員の頭部の拘束力が急上昇するのを抑制することができるという優れた効果を奏する。
請求項2に記載の本発明に係る乗員保護装置によれば、車両の前面衝突時に乗員が前傾姿勢になるのを効果的に抑制することができるという優れた効果を奏する。
請求項3〜請求項5に記載の本発明に係る乗員保護装置によれば、簡易な構造で車両の前面衝突時に乗員の頭部に作用する拘束力の急上昇を抑制することができるという優れた効果を奏する。
第1実施形態に係る乗員保護装置の作動状態を模式的に示す側面図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置の作動状態を模式的に示す正面図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置を構成する多方位エアバッグの膨張展開状態を示す図であって、(A)は図1の3A−3A線に沿った断面図、(B)は図1の3B−3B線に沿った断面図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置の作動前の概略全体構成を示す図であって、(A)は側面図、(B)は正面図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置の要部を拡大してシート上方から見た要部拡大断面図であって、(A)には金属板が塑性変形される前の状態が示され、(B)には金属板が塑性変形された状態が示されている。 第2実施形態に係る乗員保護装置の要部を拡大してシート上方から見た、図5に対応する要部拡大断面図であって、(A)にはティアシームが破断される前の状態が示され、(B)にはティアシームが破断された状態が示されている。 第3実施形態に係る乗員保護装置の要部を拡大してシート上方から見た、図5に対応する要部拡大断面図であって、(A)にはティアシームが破断される前の状態が示され、(B)にはティアシームが破断された状態が示されている。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る乗員保護装置10について、図1〜図5に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UPは、車両用シート12の前方向(着座者の向く方向)、上方向をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、シート前後方向の前後、シート上下方向の上下、シート前後方向の前方を向いた場合の左右を示すものとする。なお、この実施形態では、車両用シート12は、シート前後方向が車両の前後方向に一致され、シート上下方向が車両の上下方向に一致され、シート幅方向が車両幅方向に一致されている。そして、各図に適宜記す矢印INは、車両用シート12が搭載された車両としての自動車における車両幅方向の車両中央側を示している。
(乗員保護装置の概略全体構成)
図1に示されるように、乗員保護装置10は、車両用シート12に搭載されている。車両用シート12は、図示しない自動車の車体における車両幅方向中央に対し左右何れか(本実施形態では左側)にオフセットして配置されている。車両用シート12は、シートクッション14と、シートクッション14の後端に下端が連結されたシートバック16と、シートバック16の上端に設けられたヘッドレスト18とを含んで構成されている。
なお、図1〜図4では、保護すべき乗員のモデルとして衝突試験用のダミー(人形)Dが車両用シート12のシートクッション14に着座した状態を図示している。ダミーDは、例えばWorldSID(国際統一側面衝突ダミー:World Side Impact Dummy)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。このダミーDは、衝突試験法で定められた標準的な着座姿勢(正規の状態)で着座しており、車両用シート12は、当該着座姿勢に対応した基準設定位置に位置している。なお、ダミーDの頭部Hは、顔面を含めた首より上方の部位のことであり、顔面を車両前方(シート前方)へ向けている。以下、説明を分かり易くするために、ダミーDを「乗員D」と称する。
図1及び図2に示されるように、乗員保護装置10は、乗員Dを各種形態の衝突から保護するための多方位エアバッグ装置20と、サイドエアバッグ装置22と、シートベルト装置24とを含んで構成されている。以下、シートベルト装置24、サイドエアバッグ装置22について概略構成を説明し、その後、多方位エアバッグ装置20の詳細構成を説明することとする。
シートベルト装置24は、3点式のシートベルト装置とされており、一端がリトラクタ26に引き出し可能に巻き取られたベルト(ウエビング)28の他端がアンカ24Aに固定されている。また、ベルト28にはタングプレート24Tがスライド可能に設けられており、このタングプレート24Tをバックル24Bに係止させることで、ベルト28が乗員Dに装着されるようになっている。そして、ベルト28は、乗員Dへの装着状態で、乗員Dの上体に装着されたショルダベルト28Sと、タングプレート24Tからアンカ24Aまで延在されて乗員Dの腰部に装着されるラップベルト28Lとを含んでいる。
本実施形態では、シートベルト装置24は、リトラクタ26、アンカ24A、及びバックル24Bが車両用シート12に設けられた所謂シート付のシートベルト装置とされている。また、本実施形態では、リトラクタ26は、作動されることで強制的にベルト28を巻き取るプリテンショナ機能を有する。リトラクタ26のプリテンショナ機能は、後述するECU(Electronic Control Unit)60によって作動が制御されるようになっている(図4(A)参照)。
サイドエアバッグ装置22は、インフレータ22Aと、サイドエアバッグ22Bとを含んで構成されており、サイドエアバッグ22Bの折り畳み状態でシートバック16における車両幅方向外側の側部に収納されている。インフレータ22Aは、作動されるとサイドエアバッグ22B内でガスを発生するようになっている。このガスによってサイドエアバッグ22Bは、シートバック16の側部から前方に突出され乗員Dに対する車両幅方向外側で膨張展開する構成とされている。この実施形態では、サイドエアバッグ22Bは、乗員Dの腰部P、腹部A、胸部B、肩部Sに対する車両幅方向外側で膨張展開する構成とされている。また、インフレータ22Aは、後述するECU60によって作動が制御されるようになっている(図4(A)参照)。
(多方位エアバッグ装置の構成)
図1〜3に示されるように、多方位エアバッグ装置20は、エアバッグとしての多方位エアバッグ30と、インフレータ32と、連結布としてのストラップ52と、反力上昇抑制部33とを含んで構成されている。また、モジュール化された多方位エアバッグ装置20は、車両用シート12の上部に設けられている。具体的には、多方位エアバッグ装置20は、シートバック16上においてヘッドレスト18のシート後方側に設けられている。
多方位エアバッグ30は、乗員Dの頭部H(以下、単に「頭部H」という場合がある)を前方及び左右両側方から覆うように膨張展開される一体の袋体として構成されている。より具体的には、多方位エアバッグ30は、頭部Hに対する左右両側でかつ上方を含む領域に間隔をあけて膨張展開する左右一対のフレームダクト35と、頭部Hの前方を含む領域に展開する前展開部36と、頭部Hの左右両側方を含む領域に展開する一対の横展開部38と、頭部Hの上方を含む領域に展開する上展開部48とを含んで構成されている。
フレームダクト35は、頭部Hに対するシート幅方向の両側にそれぞれ設けられて一対を成しており、それぞれ側面視で下向きに開口する略U字状に膨張展開される構成である。具体的には、フレームダクト35は、膨張展開状態における側面視で、ヘッドレスト18に沿って上下に延びる後ダクト35Rと、後ダクト35Rの上端から前方に延びる上ダクト35Uと、上ダクト35Uの前端から垂下される前ダクト35Fとを含んでいる。
前展開部36は、頭部Hの前方で展開される部分を含む前膨張部40と、前膨張部40を複数の膨張部に区画する非膨張部42とを含んで構成されている。本実施形態では、前膨張部40は、それぞれ上下方向を長手方向としてシート幅方向に隣接して膨張展開される一対の上下膨張部40Aと、一対の上下膨張部40Aの下方に位置する上体拘束部としての下膨張部40Lとを含んで構成されている。一対の上下膨張部40Aは、頭部Hの前方(正面)で膨張展開される構成とされ、下膨張部40Lは、乗員Dの肩部S及び胸部Bの少なくとも一方に対するシート前方側で膨張展開される構成とされている。
非膨張部42は、一対の上下膨張部40Aをシート幅方向に区画する非膨張部42Aと、各上下膨張部40Aとフレームダクト35の前ダクト35Fとの間に介在される非膨張部42Bとを含んで構成されている。本実施形態では、非膨張部42Aは上下に延びる線状のシームにて構成され、非膨張部42Bは上下に延びる環(無端)状のシームにて囲まれた部分として構成されている。
横展開部38は、ガスの供給を受けて頭部Hの側方で膨張展開される横膨張部44と、非膨張部46とを含んで構成されている。本実施形態では、膨張展開状態の横展開部38は、フレームダクト35によって後方、上方、前方の三方から囲まれており、側面視で略矩形状を成している。また、横展開部38は、側面視で頭部Hのほぼ全体にラップする大きさ(面積)を有している。この横展開部38の横膨張部44は、下向きに開口する逆U字状を成す非膨張部46によって、フレームダクト35と仕切られている。本実施形態では、横展開部38の横膨張部44は、その前端側がフレームダクト35の前ダクト35Fを介して間接的に前膨張部40に接続されている。
左右の横展開部38は、多方位エアバッグ30の膨張展開状態で、それぞれの横膨張部44の下端44Bが乗員Dの肩部S上に接触するようになっている。この横膨張部44の下端44Bの肩部Sに対する接触によって、膨張展開状態の多方位エアバッグ30の乗員D(の頭部H)に対する上下方向の位置が決まる構成である。この位置決め状態で多方位エアバッグ30は、通常の着座姿勢をとる乗員Dに対して、前展開部36、左右の横展開部38、及び後述する上展開部48の何れも頭部Hと接触しない(隙間が形成される)構成とされている。
上展開部48は、シート幅方向を長手方向として頭部Hの上方で膨張展開される展開部である。また、上展開部48には、図示しない非膨張部であるシームが設けられており、このシームによって上展開部48のシート上下方向の厚みが制限されている。
以上のように構成された多方位エアバッグ30は、一例として、OPW(One Piece Wovenの略)により一体の袋体として形成されている。そして、多方位エアバッグ30は、折り畳まれた状態で、車両用シート12の上部に設けられたエアバッグケース50に収納されている。なお、例えば2枚の織物の周縁を縫い合わせる方法(Cut & Sew)にて多方位エアバッグ30を一体の袋体として形成してもよい。
エアバッグケース50は、ヘッドレスト18を構成するヘッドレスト本体19のシート後方側に設けられている。ヘッドレスト本体19は、乗員Dの頭部を後方から支持できるように乗員Dの頭部Hの後方に配置されており、内部にクッション材を備えている。また、ヘッドレスト本体19は、ステー21を介してシートバック16に連結されている。
図1に示されるように、インフレータ32は、多方位エアバッグ30と共にエアバッグケース50内に設けられている。また、インフレータ32は、燃焼式又はコールドガス式のものが採用され、作動されることで発生したガスを多方位エアバッグ30内に供給するようになっている。本実施形態のインフレータ32は、シリンダ型のインフレータとされ、シート幅方向を長手方向として配置されている。さらに、図4(A)に示されるように、インフレータ32は、制御装置であるECU60によって作動が制御される。
ECU60は、シートベルト装置24のリトラクタ26、サイドエアバッグ装置22のインフレータ22A、及び多方位エアバッグ装置20のインフレータ32と電気的に接続されている。また、ECU60は、プリクラッシュセンサなどの衝突予知センサ62及び衝突センサ64と電気的に接続されている。
ECU60は、衝突予知センサ62からの信号に基づいて、自動車に対する各種形態の衝突が不可避であることを予測可能とされている。衝突予知センサ62は、例えば、ウインドシールドガラスの上部における車幅方向中央付近に設けられた図示しないステレオカメラを含んで構成される。そして、このステレオカメラによって車両の前方側を撮影し、車両への衝突体を検出するようになっている。また、ステレオカメラによって検出された衝突体までの距離や車両と衝突体との相対速度などを測定し、測定データをECU60へ出力するようになっている。そして、ECU60は、ステレオカメラからの測定データに基づいて車両の衝突が不可避であるかどうかについて判断する。なお、衝突予知センサ62をミリ波レーダなどによって構成してもよい。
また、ECU60は、衝突センサ64からの信号に基づいて車両の衝突を検知すると、リトラクタ26のプリテンショナ機構を作動させると共にインフレータ32を作動させる。これにより、インフレータ32で発生したガスが多方位エアバッグ30へ供給される。なお、衝突センサ64は、一例として、フロントサイドメンバに配置された加速度センサから成るフロントサテライトセンサと、センタコンソール下方のフロアに配設された加速度センサから成るフロアセンサとを含んで構成されている。
(ストラップ52及び反力上昇抑制部33の構成)
次に、本実施形態に係るストラップ52及び反力上昇抑制部33について説明する。図1に示されるように、ストラップ52は、多方位エアバッグ30の膨張展開状態でシート前後方向に延在された長尺状の部材である。また、図3(A)に示されるように、ストラップ52は、多方位エアバッグ30に対して左右一対設けられている。なお、図2の正面図では、ストラップ52の図示を省略している。
図1に示されるように、ストラップ52の前端側(一端側)は、多方位エアバッグ30の前部の前展開部36に接続されており、具体的には、前膨張部40における下膨張部40Lに縫製されている。一方、ストラップ52の後端側(他端側)は、ヘッドレスト18の下部に設けられた後述する反力上昇抑制部33に接続されており、ストラップ52は、シート幅方向から見て前方側へ向かうにつれて下方に位置するように傾斜されている。また、ストラップ52は、多方位エアバッグ30と同等以下の伸び率を備えた部材によって形成されており、本実施形態では、多方位エアバッグ30が伸びきった状態となる前にストラップ52が伸びきるようにストラップ52の長さ及び伸び率が設定されている。このため、膨張展開状態の多方位エアバッグ30がシート前方へ引き伸ばされるのに伴い、ストラップ52がシート前方側へ伸長され、多方位エアバッグ30に対してシート後方側へ戻す方向に張力が付与される。このようにストラップ52を設けることで、多方位エアバッグ30がシート前方側に伸びきった状態となるのを抑制している。
図5(A)に示されるように、ストラップ52の後端は、反力上昇抑制部33を構成する金属板54の前端部54Aに固定されている。反力上昇抑制部33は、金属板54と、一対の前側ガイドピン51と、一対の後側ガイドピン55と、係止ピン53とを含んで構成されている。
金属板54は、前端部54Aを除いてエアバッグケース50の内側に配置されており、金属板54の前側が一対の前側ガイドピン51の間に通され、金属板54の後側が一対の後側ガイドピン55の間に通されている。
前側ガイドピン51及び後側ガイドピン55は、シート上下方向を軸方向として両端部がエアバッグケース50に固定されており、前側ガイドピン51は、エアバッグケース50の前端部に設けられている。また、後側ガイドピン55は、前側ガイドピン51に対してシート後方側へオフセットされた位置に設けられており、一対の前側ガイドピン51の間及び一対の後側ガイドピン55の間にはそれぞれ、金属板54の板厚よりも若干広い隙間が形成されている。
前側ガイドピン51と後側ガイドピン55との間には、一本の係止ピン53が設けられている。係止ピン53は、前側ガイドピン51及び後側ガイドピン55と同様の形状とされており、シート上下方向を軸方向として両端部がエアバッグケース50に固定されている。
金属板54は、平面視で前側ガイドピン51と後側ガイドピン55との間の部位がシート幅方向内側に凸となるように湾曲されており、この部位が曲げ部54Cとなっている。そして、この曲げ部54Cは、金属板54に張力が作用する前の初期状態で係止ピン53との間に隙間が設けられている。また、金属板54の後端部54Bは、固定部56にてエアバッグケース50に固定されている。
ここで、多方位エアバッグ30がシート前方側へ引っ張られるなどして、ストラップ52に作用する張力が所定値以上となった場合、ストラップ52の後端に接続された金属板54に張力が作用し、金属板54がシート前方側へ引っ張られる。このため、金属板54は、図5(B)に示されるように、曲げ部54Cが開くように塑性変形されて、曲げ部54Cと係止ピン53との隙間が小さくなる。さらに金属板54が引っ張られることにより、曲げ部54Cが係止ピン53に当接し、係止ピン53によって金属板54の塑性変形が停止される。このように金属板54が塑性変形されることにより、図5の矢印Aで示すように金属板54の前端部54Aがシート前方側へ移動し、ストラップ52をシート前方側へ移動させる。なお、図5(B)に図示された二点鎖線は、初期状態における金属板54の形状を表している。
(作用及び効果)
次に、実施形態の作用について説明する。
本実施形態の乗員保護装置10では、ストラップ52を備えており、このストラップ52の前端が多方位エアバッグ30の前部に接続され、ストラップ52の後端が金属板54(ヘッドレスト18)に接続されている。また、ストラップ52は、多方位エアバッグ30と同様以下の伸び率とされている。これにより、車両の前面衝突時における拘束初期の拘束力(反力)を上昇させることができる。すなわち、車両の前面衝突時に乗員Dがシート前方へ慣性移動した場合には、乗員Dの頭部Hによって多方位エアバッグ30がシート前方側へ引き伸ばされる。このとき、ストラップ52によって多方位エアバッグ30に対してシート後方側へ戻す方向に張力が作用され、多方位エアバッグ30が勢いよくシート前方へ引き伸ばされるのを抑制することができる。この結果、多方位エアバッグ30が伸びきった状態となるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、ストラップ52の後端側に反力上昇抑制部33が設けられており、ストラップ52に作用する張力が所定値以上となった場合に、反力上昇抑制部33を構成する金属板54が塑性変形してストラップ52の前端側をシート前方側へ移動させる。これにより、車両の前面衝突時にシート前方側へ慣性移動する乗員Dの頭部Hによって多方位エアバッグ30及びストラップ52がシート前方側に引き伸ばされ、ストラップ52に作用する張力が所定値以上となる拘束後期において、ストラップ52の前端側をシート前方側へ移動させることができる。また、金属板54が塑性変形することでエネルギを吸収させる。この結果、ストラップ52が伸びきった状態となるのを抑制することができ、簡易な構造で車両の前面衝突時に乗員Dの頭部Hの拘束力が急上昇するのを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、ストラップ52の前端側が乗員Dの肩部S及び胸部Bの少なくとも一方に対するシート前方側で膨張展開される下膨張部40Lに接続されている。これにより、車両の前面衝突時に乗員Dの上体がシート前方へ移動するのを抑制することができ、乗員Dが前傾姿勢となるのを効果的に抑制することができる。
さらにまた、本実施形態では、多方位エアバッグ30は、乗員Dの頭部Hの前方を含む領域及び左右両側方を含む領域に展開して乗員Dの頭部Hを覆う一体の袋体として構成されている。これにより、車両の衝突時に多方位エアバッグ30によって乗員Dの頭部Hが覆われることで、各種の衝突形態に対して乗員Dの頭部Hを拘束して保護することができる。
また、本実施形態では、多方位エアバッグ30がヘッドレスト本体19のシート後方側に設けられたエアバッグケース50に収納されている。このため、例えば、乗員Dの頭部Hを上方から囲むように配置されたガス供給パイプが常時車室内に突出している構成と比較して、同等以上の乗員保護性を確保しつつ作動前における見栄えを向上させることができる。また、多方位エアバッグ装置20によって車両用シート12の前後位置調整、高さ調整、リクライニング動作等が妨げられることがない。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置70について、図6に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
図6(A)に示されるように、本実施形態の乗員保護装置70は、連結布としてのストラップ72を備えている。ストラップ72は、多方位エアバッグ30の前部と後部とを連結しており、ストラップ72の前端部は、第1実施形態と同様に多方位エアバッグ30における前膨張部40における下膨張部40Lに縫製されている(図1参照)。また、ストラップ72の後端部は、横膨張部44(横展開部38)と後ダクト35R(フレームダクト35)とを仕切る非膨張部46に縫製されている。さらに、ストラップ72は、多方位エアバッグ30と同等以下の伸び率を備えている。
本実施形態の乗員保護装置70を構成する反力上昇抑制部74は、非膨張部46に設けられた2つのエアバッグ余長部76A、76Bを含んで構成されている。エアバッグ余長部76Aは、平面視で横膨張部44と後ダクト35Rとを仕切る非膨張部46の前側をシート幅方向内側へ折り込んで形成されており、ティアシーム78Aによって縫製されている。一方、エアバッグ余長部76Bは、非膨張部46におけるエアバッグ余長部76Aよりも後方側をシート幅方向内側へ折り込んで形成されており、ティアシーム78Bによって縫製されている。
ここで、ティアシーム78A、78Bはそれぞれ、ストラップ72に所定値以上の張力が作用して非膨張部46が引き伸ばされることで破断されるように構成されている。このため、車両の前面衝突時にシート前方側へ慣性移動する乗員Dの頭部Hによって多方位エアバッグ30及びストラップ72が徐々に引き伸ばされて非膨張部46に所定値以上の張力が作用した場合に、ティアシーム78A、78Bが破断される。そして、ティアシーム78A、78Bが破断されることにより、エアバッグ余長部76A、76Bが展開され、図6(B)の矢印Bで示されるように、非膨張部46がシート前方側へ伸長される。なお、図6(B)では、説明の便宜上、非膨張部46の長さを誇張して描いている。
(作用及び効果)
次に、実施形態の作用について説明する。
本実施形態の乗員保護装置70では、ストラップ72に作用する張力が所定値以上となった場合に、ティアシーム78A、78Bが破断してエアバッグ余長部76A、76Bが展開される。これにより、エアバッグ余長部76A、76Bの長さ分だけ多方位エアバッグ30の横展開部38がシート前方へ伸長され、ストラップ72の一端をシート前方側へ移動させることができる。
また、本実施形態では、エアバッグ余長部76A、76Bの長さを変えたり、エアバッグ余長部76A、76Bの数を増減させることによって、ストラップ72の一端をシート前方側へ移動させる距離を自由に調整することができる。例えば、図6(A)に示されるエアバッグ余長部76A、76Bの長さをそれぞれ長くすれば、ティアシーム78A、78Bの破断時に、よりシート前方側までストラップ72の一端を移動させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る乗員保護装置80について、図7に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
図7(A)に示されるように、本実施形態の乗員保護装置80は、連結布としてのストラップ82を備えている。ストラップ82は、多方位エアバッグ30の前部と後部とを連結しており、ストラップ82の前端部は、第1実施形態と同様に多方位エアバッグ30における前膨張部40における下膨張部40Lに縫製されている(図1参照)。また、ストラップ82の後端部は、横膨張部44(横展開部38)と後ダクト35R(フレームダクト35)とを仕切る非膨張部46に縫製されている。さらに、ストラップ82は、多方位エアバッグ30と同等以下の伸び率を備えている。
本実施形態の乗員保護装置80を構成する反力上昇抑制部84は、ストラップ82に設けられた2つの連結布余長部86A、86Bを含んで構成されている。連結布余長部86Aは、平面視でストラップ82の一部をシート幅方向外側へ折り込んで形成されており、ティアシーム88Aによって縫製されている。一方、連結布余長部86Bは、ストラップ82における連結布余長部86Aよりも後方側をシート幅方向外側へ折り込んで形成されており、ティアシーム88Bによって縫製されている。
ここで、ティアシーム88A、88Bはそれぞれ、ストラップ82に所定値以上の張力が作用することで破断されるように構成されている。このため、車両の前面衝突時にシート前方側へ慣性移動する乗員Dの頭部Hによって多方位エアバッグ30及びストラップ82が徐々に引き伸ばされてストラップ82に所定値以上の張力が作用した場合に、ティアシーム88A、88Bが破断される。そして、ティアシーム88A、88Bが破断されることにより、連結布余長部86A、86Bが展開され、図7(B)の矢印Cで示されるように、ストラップ82がシート前方側へ伸長される。
(作用及び効果)
次に、実施形態の作用について説明する。
本実施形態の乗員保護装置80では、ストラップ82に作用する張力が所定値以上となった場合に、ティアシーム88A、88Bが破断して連結布余長部86A、86Bが展開される。これにより、連結布余長部86A、86Bの長さ分だけストラップ82がシート前方へ伸長され、ストラップ82の一端をシート前方側へ伸長(移動)させることができる。
また、本実施形態では、連結布余長部86A、86Bの長さを変えたり、連結布余長部86A、86Bの数を増減させることによって、ストラップ82の一端をシート前方側へ移動させる距離を自由に調整することができる。例えば、図7(A)に示される連結布余長部86A、86Bの長さをそれぞれ長くすれば、ティアシーム88A、88Bの破断時に、よりシート前方側までストラップ82の一端を移動させることができる。さらに、ストラップ82に連結布余長部86A、86Bを形成した後、ストラップ82を多方位エアバッグ30へ縫製することができるため、多方位エアバッグ30に余長部を形成する場合と比較して、製造し易い。
以上、本発明の第1実施形態〜第3実施形態に係る乗員保護装置について説明したが、これらの実施形態を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態のストラップは、乗員Dの肩部S及び胸部Bの少なくとも一方に対するシート前方側で膨張展開される下膨張部40Lに接続されていたが、これに限定されず、頭部Hの前方で膨張展開される上下膨張部40Aに接続してもよい。また、ストラップの前側を上下に分岐させて、下膨張部40L及び上下膨張部40Aの両方に接続された構成を採用してもよい。
また、第1実施形態では、図5(A)に示されるように、金属板54の曲げ部54Cがシート幅方向内側に凸となるように湾曲されていたが、これに限定されない。例えば、シート幅方向外側に凸となるように湾曲させてもよい。また、シート上下方向に凸となるように湾曲させてもよい。この場合、係止ピン53は、シート幅方向を軸方向として配置される。さらに、金属板54をシート幅方向又はシート上下方向に屈曲させて曲げ部54Cを形成してもよい。
さらに、第2実施形態では、図6(A)に示されるように、横膨張部44と後ダクト35Rとを仕切る非膨張部46にエアバッグ余長部76A、76Bを設けたが、これに限定されない。例えば、図6(A)に示されるエアバッグ余長部76A、76Bに替えて又は加えて、横膨張部44と前ダクト35Fとを仕切る非膨張部46(図3(A)参照)にエアバッグ余長部を設けてもよい。
さらに、上記実施形態では、ステー21を介してシートバック16に連結されたヘッドレスト18に多方位エアバッグ装置20を設けたが、これに限定されない。例えば、ヘッドレスト18とシートバック16とが一体とされた構成に適用してもよい。この場合、乗員Dの背部の上部を支持する部位から頭部Hを支持する部位までの領域が本発明の「車両用シートの上部」に相当する。
さらに、本実施形態では、インフレータ32をエアバッグケース50の内部に配置したが、これに限定されない。例えば、インフレータ32をシートバック16の上部の内部に配置してもよい。また、インフレータ32の数や配置についても限定されず、例えば、インフレータ32をシートバック16の内部にシート上下方向が長手方向となるように縦置きに配置してもよい。
さらにまた、シートベルト装置24が車両用シート12に設けられた構成に限定されず、リトラクタ26やアンカ24A、バックル24B等が車体側に設けられた構成としてもよい。また、乗員保護装置10がシートベルト装置24を備える構成において、シートベルト装置24は3点式に限られることはなく、4点式シートベルト装置などであってもよい。
また、本実施形態では、車両用シート12がシート幅方向を車両幅方向に一致させて配置された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両用シート12は車体に対し斜めに配置されてもよく、車体に対する向きが変更(上下軸回りに回転)可能である構成としてもよい。このような構成であっても、多方位エアバッグ30が乗員Dの頭部Hを覆うように膨張展開されるため、頭部Hの良好な保護に寄与し得る。また、ヘッドレスト18に多方位エアバッグ30を収納しているため、車室内面や車室内構成品と干渉し難く、車両用シート12の車体に対する向きの変更動作を阻害することが抑制又は防止される。
10 乗員保護装置
12 車両用シート
18 ヘッドレスト(車両用シートの上部)
30 多方位エアバッグ(エアバッグ)
33 反力上昇抑制部
36 前展開部
38 横展開部
40L 下膨張部(上体拘束部)
52 ストラップ(連結布)
54 金属板
54A 前端部(一端部)
54B 後端部(他端部)
54C 曲げ部
70 乗員保護装置
72 ストラップ(連結布)
74 反力上昇抑制部
76A、76B エアバッグ余長部
78A、78B ティアシーム
80 乗員保護装置
82 ストラップ(連結布)
84 反力上昇抑制部
86A、86B 連結布余長部
88A、88B ティアシーム
D 乗員
H 頭部

Claims (5)

  1. 車両用シートの上部に収納され、ガスの供給を受けて膨張展開されると共に、乗員の頭部の前方を含む領域及び左右両側方を含む領域に展開して前記頭部を覆う一体の袋体として構成されたエアバッグと、
    一端側が前記エアバッグの前部に接続され、他端側が前記エアバッグの後部又は前記車両用シートの上部に接続されると共に、前記エアバッグと同等以下の伸び率を備えた連結布と、
    前記エアバッグ又は前記連結布に設けられ、前記連結布に作用する張力が所定値以上となった場合に、前記連結布の一端側をシート前方側へ移動させる反力上昇抑制部と、
    を有する乗員保護装置。
  2. 前記エアバッグにおいて前記頭部の前方を含む領域に展開される前展開部には、乗員の肩部及び胸部の少なくとも一方に対するシート前方側で膨張展開される上体拘束部が設けられており、
    前記連結布の一端側が前記上体拘束部に接続されている請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記反力上昇抑制部は、湾曲又は屈曲された曲げ部を有する金属板を備えており、
    前記金属板は、一端部が前記連結布の他端に接続され、他端部がヘッドレストに固定されており、
    前記連結布に所定値以上の張力が作用した場合に、前記曲げ部が開くように前記金属板が塑性変形されることで前記連結布の一端側をシート前方側へ移動させる請求項1又は2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記反力上昇抑制部は、前記連結布に設けられティアシームによって縫製された連結布余長部であり、
    前記連結布に所定値以上の張力が作用した場合に、前記ティアシームが破断して前記連結布余長部が展開される請求項1又は2に記載の乗員保護装置。
  5. 前記反力上昇抑制部は、前記エアバッグにおける前記頭部の左右両側方を含む領域に展開される横展開部に設けられティアシームによって縫製されたエアバッグ余長部であり、
    前記連結布に所定値以上の張力が作用した場合に、前記ティアシームが破断して前記エアバッグ余長部が展開される請求項1又は2に記載の乗員保護装置。
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