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JP6499755B2 - 軌条車両用台車及びそれを備えた軌条車両 - Google Patents
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JP6499755B2 - 軌条車両用台車及びそれを備えた軌条車両 - Google Patents

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Description

本発明は、軌条車両用台車及びそれを備えた軌条車両に関する。
軌条車両用台車には、車体の中心ピンと台車枠とを車両長手方向に延びる1本の牽引リンクで連結することによって、台車の駆動力又はブレーキの制動力等を台車から車体へと伝達する1本リンク式牽引装置が設けられる場合がある(例えば、特許文献1参照)。1本リンク式牽引装置において、中心ピンと台車枠にはそれぞれ、牽引リンクの車両長手方向端部と固定されるための受け座が一体に設けられている。牽引リンクと受け座とはボルトで固定されており、当該受け座には、ボルトの雄ネジと螺合する雌ネジを内周面に有するネジ孔が形成されている。
特開2010−285071号公報
しかしながら、受け座には、作業者がタップ加工によって、ネジ孔を精度良く形成する必要があったため、作業性が悪かった。また、タップ加工によって、受け座にネジ孔を精度良く形成できたとしても、ボルトの締め付け時に、その締付トルクの管理を誤って、ネジ孔が傷んだ場合等には、受け座と一体に設けられた中心ピン又は台車枠全体を交換する又は溶接補修等の大がかりな補修を行う必要があり、メンテナンス性が悪いという課題もあった。
そこで本発明は、作業性及びメンテナンス性を向上することができる好適な1本リンク式牽引装置を備えた軌条車両用台車を提供することを目的としている。
本発明の一形態に係る軌条車両用台車は、台車枠と、前記台車枠と車体とを結合し、前記台車枠に作用する力を前記車体に伝達する1本リンク式牽引装置と、を備え、前記1本リンク式牽引装置は、前記車体の中心ピンと前記台車枠とを連結し、車両長手方向に延びる単一のリンク部材と、前記中心ピン又は前記台車枠からなる固定対象物に設けられ、前記リンク部材が固定される受け座と、前記リンク部材の端部及び前記受け座に車両長手方向一方側から挿通されるボルトと、前記ボルトに車両長手方向他方側から螺合するナットとを含み、前記リンク部材の前記端部を前記受け座に固定する第1締結部材と、を有し、前記受け座には、前記ボルトが挿通される挿通孔と、前記挿通孔と連通して前記ナットが収容されるナット収容空間が形成されている。
前記構成によれば、受け座には、ボルトを挿通させる挿通孔を形成し、当該ボルトにナットを螺合させることでリンク部材の端部と受け座とを固定するため、タップ加工により受け座にボルトと螺合するネジ孔を形成する必要が無くなり、作業性を向上することができる。そして、仮にボルトとナットとの締結時のトルク管理を誤り、ネジ孔が傷んだとしても、当該ネジ孔が形成されているナットを交換すればよいので、中心ピン又は台車枠全体の交換又は大がかりな補修等は不要となり、メンテナンス性も向上することができる。
本発明によれば、作業性及びメンテナンス性を向上することができる好適な1本リンク式牽引装置を備えた軌条車両用台車を提供することができる。
第1実施形態に係る軌条車両用台車を備えた軌条車両における1本リンク式牽引装置周辺の側面図である。 図1の台車枠に設けられた受け座周辺の図である。 図2から受け座のみを抽出した図である。 図2の受け座から締結部材及びスペーサを取り外した状態の斜視図である。 図2のナットが受け座のナット収容空間に収容された状態を示す図である。 第2実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図2相当の図である。 第2実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図4相当の図である。 図7に示すVIII方向から見た図である。 第3実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図4相当の図である。 第3実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図8相当の図である。 第4実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図2相当の図である。 第4実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図4相当の図である。 第5実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図2相当の図である。 第5実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図4相当の図である。 第6実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置を斜め下方から見た斜視図である。 図15に示す牽引装置のうちリンク部材と受け座との固定構造の一部を分解した斜視図である。 第7実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置の図9相当の図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。なお、同一の又は対応する要素には全ての図を通じて同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る軌条車両用台車5を備えた軌条車両10における1本リンク式牽引装置1周辺の側面図である。図1に示すように、軌条車両10は、車体3と、車体3を支持する軌条車両用台車5(以下、台車5と呼ぶ。)と、を備えている。車体3の枕はり3aの下面には、中心ピン4がボルト15によって固定されている。台車5は枕はりを備えていない、いわゆるボルスタレス式台車である。車体3は、台車5の1本リンク式牽引装置1を介して、台車枠6と結合されている。
1本リンク式牽引装置1は、車両長手方向に延びる単一のリンク部材2を有している。リンク部材2は、中心ピン4と台車枠6とを連結している。台車枠6は、車幅方向に延びる横ばり6aを備えている。横ばり6aには、モータ(図示せず)が固定されており、当該モータの駆動力が減速機等を介して、台車5の車輪へと伝達されて、台車5を駆動させる。また、台車5には、ブレーキ装置(図示せず)が取付座を介して固定されている。台車5の駆動力又はブレーキの制動力等のように台車枠6に作用する力は、当該台車枠6の横ばり6aからリンク部材2を介して中心ピン4に伝達される。
リンク部材2は、その車両長手方向両端にそれぞれ、中心ピン4又は台車枠6と固定されるピボット部21を有している。ピボット部21は、上下方向において、横ばり6aと対向している。また、ピボット部21は、円筒部21aと、心棒21bと、ゴムブッシュ21cとを含んでいる。円筒部21aは、車幅方向両側に開口しており、当該円筒部21aにゴムブッシュ21cを介して心棒21bが挿通されている。
心棒21bは、円筒部21aの車幅方向両側の開口から突出している。そして、心棒21bの車幅方向両端部がそれぞれ、中心ピン4及び台車枠6に固定されている。即ち、本実施形態では、中心ピン4及び台車枠6が、リンク部材2に対する固定対象物である。そして、リンク部材2の車両長手方向端部に相当するピボット部21の心棒21bが、固定対象物に固定される。
固定対象物である中心ピン4と台車枠6にはそれぞれ、リンク部材2の心棒21bと固定される受け座8,9が設けられている。受け座8,9は、金属製の部材である。受け座8は、中心ピン4の下面に溶接により接合されて、当該中心ピン4と一体に設けられている。受け座9は、台車枠6の横ばり6aの下面に溶接により接合されて、台車枠6と一体に設けられている。また、受け座9は、台車5のモータを収容するモータケース(図示せず)と一体で形成されている。受け座8,9はそれぞれ、リンク部材2の心棒21bと第1締結部材7により固定されている。
以下では、図2〜図5を用いて、第1締結部材7による受け座9とリンク部材2の心棒21bとの固定構造について説明する。中心ピン4に設けられた受け座8については、リンク部材2の心棒21bとの固定構造が、受け座9と同様であるため、説明を省略する。
図2は、図1の台車枠6に設けられた受け座9周辺の図である。図2に示すように、第1締結部材7は、車両長手方向一方側から心棒21b及び受け座9に挿通されるボルト71と、当該ボルト71に車両長手方向他方側から螺合するナット72とを有している。心棒21b及び受け座9にはそれぞれ、ボルト71が挿通される挿通孔21d,9aが形成されている。他方、ナット72には、ボルト71の雄ネジと螺合する雌ネジを内周面に有するネジ孔72aが形成されている。本実施形態では、ボルト71は、その頭部の外形が六角形である六角ボルトであり、ナット72は、その外形が六角形である六角ナットである(図4参照)。
図3は、図2から受け座9のみを抽出した図である。図4は、図2に示す受け座9から第1締結部材7及びスペーサ11を取り外した状態の斜視図である。図5は、図2のナット72が受け座9のナット収容空間V1に収容された状態の正面図である。なお、図4では、説明のために、リンク部材2の図示を省略している。図2〜5に示すように、受け座9には、ナット72を収容するナット収容空間V1が形成されている。本実施形態では、ナット収容空間V1は、受け座9を車幅方向に貫通する角孔9bの内部空間である。また、本実施形態では、角孔9bは、側面視で、略四角形状の角孔である。
ナット収容空間V1は、ボルト71が挿通される挿通孔9aの内部空間と連通している。また、ナット収容空間V1は、ナット72に対して車両長手方向(ボルト71の軸線方向)に対向する第1面S1,第2面S2と、ナット72に対してボルト71の軸線J1に直交する方向に対向する第3面S3とによって形成されている。本実施形態では、第3面S3は、ナット72の上下方向両側にそれぞれ、隙間をあけて位置する面を有している。ここで、第3面S3とボルト71の軸線J1との間の最短距離Lは、軸線J1方向から見てナット72の最大半径Rよりも小さい(図5参照)。
角孔9bは、エンドミルを工具として用いた切削加工により形成されている。エンドミルは略円筒状であり、その先端部において周方向に複数の刃が設けられている。例えば、受け座9に対して、エンドミルを車幅方向に延びる軸線を中心に回転させながら、当該エンドミルを車幅方向及び車両長手方向に所定距離だけ移動させることで、車幅方向に貫通する角孔9bが形成される。切削加工時、エンドミルの外径が描く軌跡は円弧となるため、角孔9bの4つの隅部はそれぞれ、円弧面となっている。
本実施形態では、角孔9bの隅部は、第1面S1と第3面S3,第2面S2と第3面S3によって形成されており、ナット収容空間V1において、第1面S1のナット72の締結面72bと対向する対向領域Aは、車幅方向から見て、ナット72の締結面72bに平行な平面部と、当該平面部の上下両側に位置するナット72の締結面72bに非平行な円弧面部とを有している。したがって、第1面S1の対向領域A、ナット72の締結面72bと異なる形状となっている。
また、ナット収容空間V1には、金属製の部材であるスペーサ11が収容されている。スペーサ11は、第1面S1とナット72の締結面72bとの間に挟まれている。スペーサ11には、ボルト71が挿通される第1挿通孔11aが形成されている。スペーサ11の第1面S1側の面11bは、第1面S1の対向領域Aと同一形状であり、平面部の上下両側に円弧面部を有した形状である。他方、スペーサ11の締結面72b側の面11cは、締結面72bと同一形状で平面形状である。
リンク部材2の心棒21bを受け座9に固定する際、スペーサ11及びナット72がナット収容空間V1に収容された状態で、ボルト71を心棒21b,受け座9及びスペーサ11に対して車両長手方向一方側から挿通する。そして、ボルト71を軸線J1周りに回転させ、ナット72に形成されたネジ孔72aの雌ネジをボルト71の雄ネジに締結させることで、リンク部材2の心棒21bと受け座9とを固定する。このように、ボルト71にナット72を螺合させた際、スペーサ11の第1面S1側の面11bが、第1面S1の対向領域Aと面接触し、他方、スペーサ11の締結面72b側の面11cは、ナット72の締結面72bと面接触する。
更に、図2及び3に示すように、受け座9は、基部90と、第1突出部91と、第2突出部92と、連結部93とを有している。ここで、基部90は、受け座9のうち、ナット収容空間V1より上方に位置し、固定対象物である台車枠6に溶接により接合されている部分である。そして、基部90は、ナット収容空間V1を形成する面のうち、ナット72の上方に位置する第3面S3を含んでいる。基部90の車両長手方向一方側からは、第1突出部91が下方に突出している。第1突出部91は、ナット収容空間V1を形成する面のうち、ナット72の車両長手方向一方側に位置する第1面S1を含んでおり、その突出端は、ナット収容空間V1より下方まで延びている。また、第1突出部91には、ボルト71が挿通される上述の挿通孔9aが形成されている。
基部90の車両長手方向他方側からは、第2突出部92が下方に突出している。第2突出部92は、車両長手方向一方側から見て、第1突出部91と重なるように突出している。また、第2突出部92は、ナット収容空間V1を形成する面のうち、ナット72の車両長手方向他方側に位置する第2面S2を含んでいる。第1突出部91及び第2突出部92は、車両長手方向に延びる連結部93によって、ボルト71の軸線J1より第1突出部91の突出端側にて連結されている。連結部93は、ナット収容空間V1を形成する面のうち、ナット72の下方に位置する第3面S3を含んでいる。
以上のように構成された軌条車両10の1本リンク式牽引装置1は、以下の効果を奏する。
受け座9には、ボルト71を挿通させる挿通孔9aを形成し、当該ボルト71にナット72を螺合させることでリンク部材2の心棒21bと受け座9とを固定する。これにより、タップ加工により受け座9にボルト71と螺合するネジ孔を形成する必要が無くなり、作業性を向上することができる。そして、仮にボルト71とナット72との締結時のトルク管理を誤り、ネジ孔が傷んだとしても、当該ネジ孔が形成されているナット72を交換すればよいので、受け座にタップ加工によりネジ孔を形成した構成と比べて、受け座9が一体に設けられた台車枠6全体の交換は不要となり、メンテナンス性も向上することができる。
牽引装置1では、1本のリンク部材2によって、台車5の駆動力又は制動力等を台車5から車体3に伝達することで、当該リンク部材2と固定される受け座8,9に作用する荷重が大きくなるため、受け座8,9の強度を確保する必要がある。また、作業性及びメンテナンス性向上のために、リンク部材2をボルト71及びナット72で受け座9に固定する場合、固定対象物である台車枠6に接合された基部から第1突出部を単に突出させただけであると、第1突出部が片持ち梁の状態で支持されることになり、台車から車体に駆動力又はブレーキの制動力等が伝達されるにあたって、車両長手方向の荷重が第1突出部に作用し高い応力が発生するので、第1突出部の強度を確保できるように受け座を大きくする必要が生じる。しかし、1本リンク式牽引装置は、1本リンクのみで荷重を負担するためにリンク自体が大きくなり、受け座を大型化するスペースに限界がある。
本実施形態では、ボルト71の軸線J1よりも第1突出部91の突出端側で連結部93によって第1突出部91と第2突出部92とを連結することで、当該第1突出部91が基端側で基部90と、突出端側で連結部93を介して第2突出部92にそれぞれ支持されるため、片持ち梁の状態で支持されるのを防ぐことができる。したがって、第1突出部91に作用した荷重は、連結部93を介して第2突出部92にも伝達されて、高い応力が発生するのを防ぎ、受け座9全体の強度を確保することができる。
また、受け座9の第3面S3とボルト71の軸線J1との間の最短距離Lが、ナット72の最大半径Rよりも小さくなるように、ナット72がナット収容空間V1に収容されている。これにより、ナット72が軸線J1周りで回転したとしても、最大半径Rを回転半径とするナット72の回転軌跡上に、受け座9の第3面S3が障害壁として位置することとなるため、ボルト71との締結時にナット72が受け座9の第3面S3と当接し、ナット72が共回りするのを防ぐことができる。
ナット収容空間V1は、角孔9bの内部空間により構成されている。角孔9bの隅部は、切削加工により円弧面となるため、ナット収容空間V1を構成する第1面S1も円弧面を有する形状となり、当該第1面S1において、ナット72の締結面72bと対向する対向領域Aが、平面形状である締結面72bと異なる形状となる。このような構成で、ボルト71とナット72とを締結すると、ナット72が第1面S1に対して点接触し、締結面72bと第1面S1との間に隙間が生じてしまい、締結力がリンク部材2の心棒21bと受け座9との固定部分に十分伝わらず、強固に固定することができない。
しかし、本実施形態では、第1面S1とナット72の締結面72bとの間にスペーサ11が挟まれ、当該スペーサ11が、第1面S1の締結面72bと対向する対向領域A,締結面72bそれぞれと同一形状の面11b,11cを有している。これにより、ボルト71とナット72との締結時に、スペーサ11の第1面S1側の面11bと第1面S1とが面接触し、スペーサ11の締結面72b側の面11cと締結面72bとも面接触するため、リンク部材2の心棒21bと受け座9とを強固に固定することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置200は、第1実施形態に係る受け座9を一部変形したものである。以下では、第2実施形態に係る受け座209について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図6は、本実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置200の図2相当の図である。図7は、第2実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置200の図4相当の図である。図8は、図7に示すVIII方向から見た図である。図6〜8に示すように、受け座209には、車幅方向一方側の側面及び下面を部分的に開放させた切欠き209bが形成されている。ナット収容空間V2は、切欠き209bを構成する面が囲む空間である。本実施形態では、ナット収容空間V2を形成する第3面S23は、ナット72の上方に位置する面S231と、ナット72の車幅方向他方側に位置する面S232とを有している。
切欠き209bは、例えば、エンドミルを用いた切削加工により形成されている。例えば、受け座209の下面に対して、エンドミルを上下方向に延びる軸線を中心に回転させながら、エンドミルを車幅方向及び車両長手方向に所定距離だけ移動させることで、切欠き209bを構成する面が形成されている。切欠き209bのうち、第1面S21と第3面S232,第2面S22と第3面S232とがそれぞれ交わる部分は、切削加工時のエンドミルの外径の描く軌跡によって、円弧面となっている。
ナット72は、ナット収容空間V2において、ボルト71との締結時に切欠き209bの隅部に当接しないように、当該隅部から車幅方向一方側に離れた位置に収容されている。これにより、第1面S1のナット72の締結面72bと対向する対向領域Aは、ナット72の締結面72bと同一の平面形状となっている。また、受け座209の第3面S231とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、軸線J1方向から見てナット72の最大半径Rよりも小さくなるように、ナット72がナット収容空間V2に収容されている。
また、本実施形態では、受け座209において、基部90から第1突出部291,第2突出部292が下方に突出している。第1突出部291及び第2突出部292のいずれの突出端も、受け座209の下面まで延びている。また、切欠き209bは、受け座209を車幅方向に貫通するように切削加工されていないため、ナット収容空間V2を形成する第3面S3と受け座209の車幅方向他方側の側面との間に側壁が存在する。この側壁のうち、ボルト71の軸線J1より第1突出部291の突出端側で第1突出部291と第2突出部292とを連結する部分が、連結部293に相当する。これ以外は、第1実施形態と同様の構成である。
このような第2実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。更に、第2実施形態では、第1面S1のナット72の締結面72bとの対向領域Aがナット72の締結面72bと同一形状であり、ボルト71とナット72との締結時にスペーサ11を用いずに、当該締結面72bを第1面S21に面接触させることができるため、部品点数を削減することができる。
また、受け座209の第3面S231とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、ナット72の最大半径Rよりも小さいので、ナット72が軸線J1周りで回転したとしても、最大半径Rを回転半径とするナット72の回転軌跡上に、受け座209の第3面S231が障害壁として位置することとなる。よって、ボルト71との締結時にナット72が受け座209の第3面S231と当接し、ナット72が共回りするのを防ぐことができる。
なお、ナット72は、受け座209の第3面S232とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、ナット72の最大半径Rより小さくなるようにナット収容空間V2に収容されてもよい。この場合、第1面S21のナット72の締結面72bと対向する対向領域Aは当該締結面72bと異なる形状となるため、第1面S21の対向領域A,締結面72bそれぞれと同一形状の面を有するスペーサを、第1面S21と締結面72bとの間に挟むとよい。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置300は、第1実施形態に係る受け座9を一部変形したものである。以下では、第3実施形態に係る受け座309について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図9は、本実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置300の図4相当の図である。図10は、本実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置300の図8相当の図である。図9及び10に示すように、受け座309には、その下面を部分的に開放する角孔309bが形成されている。角孔309bは、上下方向から見て、四角形状である。ナット収容空間V3は、角孔309bの内部空間であり、受け座309の下面309cに凹設されている。
本実施形態では、ナット収容空間V3を形成する第3面S33が、ナット72の上方に位置する面S331と、ナット72の車幅方向両側にそれぞれ位置する面S332,S333とを有している。また、角孔309bを切削加工により形成する際、当該角孔309bの隅部は、切削加工時のエンドミルの外径の描く軌跡によって、円弧面となっている。
本実施形態では、ナット72は、ナット収容空間V3において、ボルト71との締結時に角孔309bの隅部と当接しないように収容されている。これにより、第1面S31のナット72の締結面72bと対向する対向領域Aは、ナット72の締結面72bと同一の平面形状となっている。また、受け座309の第3面S331とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、軸線J1方向から見てナット72の最大半径Rよりも小さくなるように、ナット72がナット収容空間V3に収容されている。
また、受け座309において、基部90から第1突出部391,第2突出部392が下方に突出している。第1突出部391及び第2突出部392のいずれの突出端も、受け座309の下面まで延びている。また、受け座309において、第3面S332と受け座309の車幅方向一方側の側面との間、第3面S333と受け座309の車幅方向他方側の側面との間にそれぞれ側壁が存在する。これらの側壁のうち、ボルト71の軸線J1より第1突出部391の突出端側で第1突出部391と第2突出部392とを連結する部分が、連結部393に相当する。連結部393は、ナット72の車幅方向両側に位置してナット収容空間V3を形成する壁部である。これ以外は、第1実施形態と同様の構成である。
このような第3実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。更に、第3実施形態では、受け座309が、ナット72の車幅方向両側に連結部393を有していることによって、ナットの車幅方向一方側のみに連結部を有する構成と比べて、受け座309の第1突出部391に作用した荷重を複数の連結部393に分散させた上で、第2突出部392に伝達するため、一方の連結部に荷重が集中するのを防ぎ、受け座309全体の強度をより確保し易くなる。
また、ナット収容空間V3が受け座309の下面309cに凹設され、かつ、連結部393がナット72の車幅方向両側に位置して、ナット収容空間V3を形成する壁部である。これにより、受け座309に車両長手方向の荷重が作用した場合、ナット収容空間が受け座を車幅方向に貫通する構成と比べて、受け座309のうち車両長手方向に直交する断面が変化する部分において大きな応力が発生するのを抑制することができ、受け座309全体の強度を確保することができる。
また、受け座309の第3面S331とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、ナット72の最大半径Rよりも小さいので、ナット72が軸線J1周りで回転したとしても、最大半径Rを回転半径とするナット72の回転軌跡上に、受け座309の第3面S331が障害壁として位置することとなる。よって、ボルト71との締結時にナット72が受け座309の第3面S331と当接し、ナット72が共回りするのを防ぐことができる。
なお、ナット72は、受け座309の第3面S332又は第3面S333とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、ナット72の最大半径Rより小さくなるようにナット収容空間V3に収容されてもよい。この場合、第1面S31のナット72の締結面72bと対向する対向領域Aは当該締結面72bと異なる形状となるため、第1面S31の対向領域A,締結面72bそれぞれと同一形状の面を有するスペーサを、第1面S31と締結面72bとの間に挟むとよい。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置400は、第1実施形態に係る受け座9、ナット72を一部変形したものである。以下では、第4実施形態に係る受け座409、ナット472について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図11は、本実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置400の図2相当の図である。図12は、本実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置400の図4相当の図である。図11及び12に示すように、受け座409には、車幅方向に貫通する円孔409bが形成されている。具体的には、略円筒状のエンドミルを車幅方向に延びる軸線を中心に回転させながら、当該エンドミルを車幅方向に移動させることで、車幅方向に貫通する円孔409bが形成される。ナット収容空間V4は、円孔409bの内部空間である。よって、ナット収容空間V4は、円弧形状の面によって形成されており、円筒状の空間である。
ナット収容空間V4には、円柱状のナット472が車幅方向一方側から収容されている。ナット472には、ボルト71の雄ネジと螺合する雌ネジを内周面に有するネジ孔472aが形成されている。また、ナット472が円柱形状であることにより、ナット472の締結面472bは、ナット収容空間V4を形成する第1面S41と同一の円弧形状である。また、ナット収容空間V4を形成する受け座409の第3面S43とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、軸線J1方向から見てナット472の最大半径よりも小さくなるように、ナット472がナット収容空間V4に収容されている。
このような第4実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。更に、第4実施形態では、ナット収容空間V4を形成する第1面S41のナット472と対向する対向領域Aが、ナット472の締結面472bと同一の円弧形状であるため、ボルト71とナット72との締結時にスペーサ11を用いずに、ナット72を第1面S41に面接触させることができ、部品点数も削減することができる。
また、受け座409の第3面S43とボルト71の軸線J1との間の最短距離が、ナット472の最大半径よりも小さいので、ナット472が軸線J1周りで回転したとしても、最大半径を回転半径とするナット472の回転軌跡上に、受け座409の第3面S43が障害壁として位置することとなる。よって、ボルト71との締結時にナット472が受け座409の第3面S43と当接し、ナット472が共回りするのを防ぐことができる。
また、ナット収容空間V4は円孔409bの内部空間であり、円筒状の空間として受け座409に設けられている。円孔409bは、略円筒状のエンドミルを回転させながら車幅方向に移動させることによって形成されるため、受け座に角孔を形成し、当該角孔の内部空間をナット収容空間とする構成と比べて、ナット収容空間V4を受け座409に容易に形成することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置500は、第1実施形態に係る受け座9,スペーサ11を一部変形したものである。以下では、第5実施形態に係る受け座509,スペーサ511について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図13は、第5実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置500の図2相当の図である。図14は、第5実施形態に係る軌条車両用台車の1本リンク式牽引装置500の図5相当の図である。図13及び14に示すように、受け座509には、車幅方向に貫通する角孔509bが形成されている。ナット収容空間V5は、角孔509bの内部空間である。ナット収容空間V5は、ナット72に対してボルト71の軸線J1方向に対向する第1面S51,第2面S52と、ナット72に対してボルト71の軸線J1に直交する方向に対向する第3面S53とによって形成されている。
第1面S51は、車幅方向から見てナット72の締結面72bに平行な平面部と、当該平面部の上下両側に位置する円弧面部とを有している。また、第3面S53と軸線J1とを結ぶ最短距離が、ナット72の最大半径Rより大きくなるようにナット72はナット収容空間V5に収容されている。
ナット収容空間V5には、ナット72の他にスペーサ511が収容されている。スペーサ511は、凹形状の部材である。スペーサ511は、第1面S51とナット72の締結面72bとの間に挟まれる挟持部512と、当該挟持部512の上下方向両端からそれぞれ第2面S52に向けて延びる延出部513,514とを有している。
挟持部512の上下方向寸法は、ナット72の最大直径よりも大きい。挟持部512の第1面S51側の面512aは、車幅方向から見て第1面S51に平行な形状である。また、挟持部512の第1面S51側の面512aは、ナット72の締結面72bよりも面積が大きい。挟持部512の締結面72b側の面512bは、締結面72bと同一の平面形状を有している。
また、延出部513,514は、上下方向において、ナット72と隙間をあけて対向している。即ち、延出部513の下面513aと延出部514の上面514aは、ナット72に対して軸線J1に直交する方向に対向している。以下では、延出部513の下面513aと延出部514の上面514aとをナット対向面と呼ぶ。ここで、ナット対向面513a,514aとボルト71の軸線J1との間の最短距離は、軸線J1方向から見てナット72の最大半径Rよりも小さくなるように設定されている。
このような第5実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。また、第3面S53と軸線J1とを結ぶ最短距離が、ナット72の最大半径Rより大きくなるようにナット72がナット収容空間V5に収容されている。
しかし、本実施形態では、スペーサ511は、挟持部512の上下方向両端から延びる延出部513,514にナット対向面513a,514aを含んでいる。そして、ナット対向面513a,514aとボルト71の軸線J1との間の最短距離が、軸線J1方向から見てナット72の最大半径Rよりも小さくなるように設定されている。これにより、ボルト71との締結時に、ナット72が軸線J1周りで回転しようとしても、最大半径Rを回転半径とするナット72の回転軌跡上に、スペーサ511のナット対向面513a,514aが障害壁として位置することとなる。よって、ボルト71との締結時にナット72がナット対向面513a,514aと当接し、ナット72が共回りするのを防ぐことができる。
また、第1実施形態では、ボルト71との締結時に、ナット72が受け座9の第3面S3と当接することによって、当該ナット72が共回りするのを防ぐ構成であり、スペーサ11の面11bの上下方向寸法は、ナット72の締結面72bの上下方向寸法と略等しい。ここで、スペーサ11を介して、ボルト71とナット72とを締結した際、軸力によって、スペーサ11及び受け座9が塑性変形することを防ぐために、スペーサ11の面11b及び受け座9の第1面S1にそれぞれ作用する面圧が、スペーサ11及び受け座9を形成する各材料の限界面圧以下となるように強度設計される。スペーサ11の面11b及び受け座9の第1面S1に作用する面圧を算出するにあたっては、スペーサ11と受け座9との接触面積(スペーサ11の座面面積)が用いられる。工業規格(JIS規格等)に従った座金(スペーサ)はナットの締結面よりも寸法が大きく、当該工業規格において、座金の座面面積も規定されている。
しかし、上述の通り、スペーサ11は、ナット72の締結面72bと上下方向寸法が等しい形状であり、スペーサ11の座面面積は工業規格で規定された座金の座面面積よりも小さくなる可能性がある。そのため、スペーサ11及び受け座9に作用する面圧の算出にあたって、工業規格で規定された座金の座面面積を用いることができない。
本実施形態では、ナット72がスペーサ511のナット対向面513a,514aと当接することによって、当該ナット72の共回りを防ぐ構成であり、スペーサ511の面512aの上下方向寸法は、ナット72の締結面72bの上下方向寸法よりも大きい。これにより、スペーサ511と受け座509との接触面積(スペーサ511の座面面積)を工業規格で規定された座金の座面面積以上にすることができる。そのため、スペーサ511及び受け座509の強度設計において、スペーサ511及び受け座509にそれぞれ作用する面圧を工業規格で規定された座金の座面面積を利用して算出し、当該面圧がスペーサ511及び受け座509を形成する各材料の限界面圧以下であることを確認すれば、十分な強度で評価したことになる。したがって、本実施形態では、ボルト71とナット72との締結時におけるスペーサ511及び受け座509の強度設計にあたって、工業規格に従った座金をボルトとナットとの締結に用いた構成と同じ設計を実現することができる。
(第6実施形態)
第6実施形態に係る台車605の牽引装置600は、第5実施形態に係る牽引装置500を一部変形したものである。以下では、第6実施形態に係る牽引装置600について、第5実施形態と異なる点を中心に説明する。
図15は、第6実施形態に係る牽引装置600を斜め下方から見た斜視図である。図16は、図15に示す牽引装置600のうちリンク部材2と受け座608,609との固定構造の一部を分解した斜視図である。図15に示すように、中心ピン604には、複数のボルト41によって規制部材30が固定されている。規制部材30は、空気ばね(図示せず)の膨張による車体603の異常上昇を規制する部材である。規制部材30は、中心ピン604の受け座608に固定される固定部31と、固定部31から車幅方向外側に突出する当接部32と、を有している。
固定部31は略平板状であり、受け座608の上面を下方に窪ませてなる溝部608cに上方から係止する係止部31aを含んでいる。係止部31aが溝部608cに係止することで、ボルト41で固定する前に規制部材30が中心ピン604に仮止めされる。当接部32は略平板状であり、その上面には金属板33を介して樹脂材34が設けられている。空気ばねが所定以上膨張した場合、樹脂材34が台車枠606に当接することで車体603の異常上昇が規制される。
図15及び16に示すように、スペーサ611,621は、スペーサ固定用ボルト51からなる第2締結部材によって、受け座608,609に固定されている。また、受け座608のナット収容空間V61に挿入されるスペーサ611と、受け座609のナット収容空間V62に挿入されるスペーサ621とは、互いに形状及び挿入方向が異なる。
受け座608,609はそれぞれ、スペーサ固定用ボルト51の雄ネジと螺合する雌ネジが形成されたネジ孔608d,609dを有している。ネジ孔608dは、受け座608の車幅方向外側の側面608eのうちナット収容空間V61の上方に設けられ、車幅方向に延びている。ネジ孔608dは、溝部608cの下方に設けられている。ネジ孔609dは、受け座609の下面609cのうちナット収容空間V62に対して心棒21b側に設けられ、上下方向に延びている。受け座609において、連結部693は、ナット72の車幅方向両側に位置してナット収容空間V62を形成する壁部である。
スペーサ611は、受け座608のナット収容空間V61に対して車幅方向外側から挿入される。スペーサ611は、ナット収容空間V61に収容されるスペーサ本体部612と、スペーサ本体部612からナット収容空間V61の外部に突出するフランジ部613とを有している。スペーサ本体部612は、挟持部512と上下一対の延出部513,514とによって構成されている。
フランジ部613は、スペーサ本体部612の車幅方向外側の端部から上方に突出して、受け座608の車幅方向外側の側面608eに沿っている。フランジ部613には、スペーサ固定用ボルト51が挿通される第2挿通孔613aと、第2挿通孔613aの下方に設けられるネジ孔613bとが形成されている。第2挿通孔613aはキリ孔であり、スペーサ固定用ボルト51の径よりも大きい長手方向の径を有する長孔である。ボルト71、スペーサ611及びナット72によって、心棒21bと受け座608とが固定された後に、当該スペーサ611がスペーサ固定用ボルト51によって第2挿通孔613aを介して受け座608に固定される。
受け座608及び/又はフランジ部613の表面に塗料等が塗装されていると、当該フランジ部613が受け座608の側面608eに固着した場合に、スペーサ固定用ボルト51を取り外しても、スペーサ611が受け座608から取り外し難くい。この場合に、スペーサ611を取り外し易くするために、ネジ孔613bが用いられる。具体的には、ネジ孔613bに螺着したネジの先端部を受け座608の側面608eに押し当てた状態で当該ネジを回動させることで、フランジ部613を受け座608から離れる方向に移動させる。
ナット収容空間V62は、上下方向に延びる角孔609bの内部空間であり、受け座609の下面609cに凹設されている。スペーサ621は、ナット収容空間V62に対して下方から挿入される。スペーサ621は、ナット収容空間V62に収容されるスペーサ本体部622と、スペーサ本体部622からナット収容空間V62の外部に突出するフランジ部623とを有している。
スペーサ本体部622は、受け座609の第1面S61とナット72の締結面72bとの間に挟まれる挟持部641と、挟持部641の左右方向両端から受け座609の第2面S62に向けて延びる左右一対の延出部642,643とを有している。挟持部641には、ボルト71が挿通される第1挿通孔641aが形成されている。
フランジ部623は、スペーサ本体部622の下端部から心棒21b側に向けて突出して、受け座609の下面609cに沿っている。フランジ部623には、スペーサ固定用ボルト51が挿通される2つの第2挿通孔623aと、2つの第2挿通孔623aの間に設けられたネジ孔623bとが形成されている。第2挿通孔623aはキリ孔であり、スペーサ固定用ボルト51の径よりも大きい長手方向の径を有する長孔である。ボルト71、スペーサ621及びナット72によって、心棒21bと受け座609とが固定された後に、当該スペーサ621のフランジ部623が第2挿通孔623aを介して受け座609に固定される。ネジ孔623bは、ネジ孔613bと同じ機能を有しており、スペーサ621を受け座609から取り外す際に必要に応じて用いられる。これ以外の構成は、第5実施形態と同様である。
このような第6実施形態によっても第5実施形態と同様の効果が得られる。更に、第6実施形態では、スペーサ611,621が、スペーサ固定用ボルト51によって、受け座608,609に固定されているため、メンテナンス時等にボルト71及びナット72を取り外す前後でスペーサ611,621を同一の場所に保持し続けることができ、スペーサ611,621の落失を防止することができる。
また、受け座608において、ネジ孔608dが、受け座608の上面に形成された溝部608cの下方で車幅方向に延びていることによって、ネジ孔608dに挿通されるスペーサ固定用ボルト51が、溝部608cに係止する規制部材30の係止部31aと干渉するのを防ぎつつ、スペーサ611を受け座608に固定することができる。
また、ナット収容空間V62が受け座609の下面609cに凹設され、かつ、連結部693がナット72の車幅方向両側に位置して、ナット収容空間V62を形成する壁部である。これにより、受け座609に車両長手方向の荷重が作用した場合、ナット収容空間が受け座を車幅方向に貫通する構成と比べて、受け座609のうち車両長手方向に直交する断面が変化する部分において大きな応力が発生するのを抑制することができ、受け座609全体の強度を確保することができる。台車605の駆動力又は制動力等の車両長手方向の荷重は、台車605のうち台車枠606の受け座609からリンク部材2及び受け座608を介して車体603へと伝達されるため、受け座609に作用する荷重は大きい。そのため、台車枠606の受け座609の強度を確保するために、本実施形態の構成が効果的となる。
(第7実施形態)
第7実施形態に係る台車の牽引装置700は、第3実施形態に係る受け座309を一部変形したものである。以下では、第7実施形態に係る受け座709について、第3実施形態と異なる点を中心に説明する。
図17は、第7実施形態に係る牽引装置700の図9相当の図である。図17に示すように、受け座709のナット収容空間V7には、ナット72と共にスペーサ711が下方から挿入される。スペーサ711は、スペーサ固定用ボルト51からなる第2締結部材によって、受け座709に固定される。受け座709は、スペーサ固定用ボルト51の雄ネジと螺合する雌ネジが形成されたネジ孔709dを有している。ネジ孔709dは、受け座709の下面709cのうちナット収容空間V7に対して心棒21b(図1参照)側に設けられている。ネジ孔709dは、挿通孔709aの車幅方向両側に設けられている。
スペーサ711は、ナット収容空間V7に収容される略平板状のスペーサ本体部712と、スペーサ本体部712からナット収容空間V7の外部に突出するフランジ部713とを有している。スペーサ本体部712には、ボルト71が挿通される第1挿通孔712aが形成されている。スペーサ本体部712は、ナット収容空間V7において、受け座709とナット72との間に挟まれる。スペーサ本体部712の受け座709側の面712bは、平面部と当該平面部の左右両側に設けられた円弧面部とを有する形状である。スペーサ本体部712のナット72側の面712cは、締結面72bと同一の平面形状である。
フランジ部713は、スペーサ本体部712の下端部から心棒21b側に向かって突出して、受け座709の下面709cに沿っている。フランジ部713には、スペーサ固定用ボルト51が挿通する一対の第2挿通孔713aが形成されている。第2挿通孔713aはキリ孔であり、かつ、スペーサ固定用ボルト51の径よりも大きい長手方向の径を有する長孔である。ボルト71、スペーサ711及びナット72によって、心棒21bと受け座709とが固定された後に、当該スペーサ711が第2挿通孔713aを介して受け座709に固定される。これ以外の構成は、第3実施形態と同様である。
このような第7実施形態によっても第3実施形態と同様の効果が得られる。更に、スペーサ711が、スペーサ固定用ボルト51によって、受け座709に固定されているため、メンテナンス時等にボルト71及びナット72を取り外す前後でスペーサ711を同一の場所に保持し続けることができ、スペーサ711の落失を防止することができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。前述の実施形態では、中心ピン4,604及び台車枠6,606いずれの受け座8,608,9,609もボルト71とナット72とを有する第1締結部材7によって、リンク部材2の心棒21bと固定していたが、これに限られず、中心ピン4,604又は台車枠6,606のいずれか一方の受け座8,608,9,609が、第1締結部材7によって、リンク部材2の心棒21bと固定されていてもよい。また、前述の実施形態では、ナット72,472は、六角ナット又は円柱状のナットであったが、これに限られず、例えば、その外形が四角形である四角ナットであってもよい。
1,200,300,400,500,600,700 1本リンク式牽引装置
2 リンク部材
3,603 車体
4,604 中心ピン(固定対象物)
5,605 軌条車両用台車
6,606 台車枠(固定対象物)
7 第1締結部材
8,608 受け座
9,209,309,409,509,609,709 受け座
9a,709a 挿通孔
309c,609c 下面
609d,709d ネジ孔
10 軌条車両
11,511,611,621,711 スペーサ
11a,712a 第1挿通孔
51 スペーサ固定用ボルト(第2締結部材)
71 ボルト
72,472 ナット
72b,472b 締結面
90 基部
91 第1突出部
92 第2突出部
93,393,693 連結部
513a,514a ナット対向面
608f,709f ネジ孔
612,622,712 スペーサ本体部
613,623,713 フランジ部
613a,623a,713a 第2挿通孔
J1 軸線
S1,S21,S31,S41,S51,S61 第1面
S2,S22,S32,S52,S62 第2面
S3,S32,S33,S43 第3面
V1,V2,V3,V4,V5,V61,V62,V7 ナット収容空間

Claims (7)

  1. 台車枠と、
    前記台車枠と車体とを結合し、前記台車枠に作用する力を前記車体に伝達する1本リンク式牽引装置と、を備え、
    前記1本リンク式牽引装置は、
    前記車体の中心ピンと前記台車枠とを連結し、車両長手方向に延びる単一のリンク部材と、
    前記中心ピン又は前記台車枠からなる固定対象物に設けられ、前記リンク部材が固定される受け座と、
    前記リンク部材の端部及び前記受け座に車両長手方向一方側から挿通されるボルトと、前記ボルトに車両長手方向他方側から螺合するナットとを含み、前記リンク部材の前記端部を前記受け座に固定する第1締結部材と、を有し、
    前記受け座には、前記ボルトが挿通される挿通孔と、前記挿通孔と連通して前記ナットが収容されるナット収容空間とが形成されており、
    前記受け座は、
    前記固定対象物に接合された基部と、
    前記ナットの前記車両長手方向一方側に位置して前記ナット収容空間を形成する第1面を含み、前記基部から突出し、前記挿通孔が形成される第1突出部と、
    前記ナットの前記車両長手方向他方側に位置して前記ナット収容空間を形成する第2面を含み、前記基部から突出する第2突出部と、
    前記第1突出部と前記第2突出部とを少なくとも前記ボルトの軸線よりも前記第1突出部の突出端側にて連結する連結部と、を有する、軌条車両用台車。
  2. 前記ナット収容空間は、前記受け座の下面に凹設され、
    前記連結部は、前記ナットの車幅方向両側に位置して前記ナット収容空間を形成する壁部である、請求項に記載の軌条車両用台車。
  3. 前記受け座は、前記ナットに対して前記ボルトの軸線に直交する方向に対向して前記ナット収容空間を形成する第3面を含み、
    前記第3面と前記軸線との間の最短距離は、前記ナットの最大半径よりも小さい、請求項1又は2に記載の軌条車両用台車。
  4. 前記1本リンク式牽引装置は、前記第1面と前記ナットの締結面との間に挟まれ、前記ボルトが挿通される第1挿通孔が形成されたスペーサを更に有し、
    前記第1面の前記締結面と対向する対向領域は、前記締結面と異なる形状であり、
    前記スペーサの前記第1面側の面は、前記第1面の前記対向領域と同一形状を有し、
    前記スペーサの前記締結面側の面は、前記締結面と同一形状を有する、請求項1乃至のいずれか1項に記載の軌条車両用台車。
  5. 前記1本リンク式牽引装置は、前記第1面と前記ナットの締結面との間に挟まれ、前記ボルトが挿通される第1挿通孔が形成されたスペーサを更に有し、
    前記スペーサは、前記ナットに対して前記ボルトの軸線に直交する方向に対向するナット対向面を含み、
    前記ナット対向面と前記軸線との間の最短距離は、前記ナットの最大半径よりも小さい、請求項1乃至のいずれか1項に記載の軌条車両用台車。
  6. 前記1本リンク式牽引装置は、前記スペーサを前記受け座に固定するスペーサ固定用ボルトからなる第2締結部材を更に有し、
    前記スペーサは、前記ナット収容空間に収容されるスペーサ本体部と、前記スペーサ本体部から前記ナット収容空間の外部に突出して前記受け座の外面に沿うフランジ部とを有し、
    前記フランジ部には、前記スペーサ固定用ボルトが挿通される第2挿通孔が形成され、
    前記受け座は、前記スペーサ固定用ボルトの雄ネジと螺合する雌ネジが形成されたネジ孔を有する、請求項又はに記載の軌条車両用台車。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の軌条車両用台車を備えた、軌条車両。
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