以下、図1〜図16を用い、画像読取装置1と、画像読取装置1を備えた画像形成装置を説明する。画像形成装置として複合機100を例に挙げて説明する。本実施形態の説明に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず単なる説明例にすぎない。
(複合機100)
図1を用いて、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
図1に示すように、複合機100には画像読取装置1、主制御部2、記憶部20、印刷部21、操作パネル22、通信部23を含む。画像読取装置1は、原稿搬送部3と画像読取部4を含む。なお、操作パネル22は、画像読取装置1に関する設定を行う部分や、画像読取装置1に関する表示を行う部分としても機能する。
主制御部2は、複合機100の全体制御を司る。主制御部2は、CPU2aを含む。又、複合機100には、ROM、HDD、フラッシュROMのような不揮発性の記憶装置とRAMのような揮発性の記憶装置を含む記憶部20が設けられる。主制御部2は、記憶部20に記憶されたプログラムやデータを利用して各部を制御する。主制御部2は、コピーや送信のようなジョブのときに行われるスキャン、印刷、送信、画像データの記憶を制御する。又、主制御部2には、画像読取部4が生成した画像データに、ジョブに応じた画像処理を行う画像処理部2bが設けられる。
操作パネル22は、表示パネル24、タッチパネル25、ハードキー26を含む。主制御部2は、タッチパネル25の出力に基づき、表示パネル24に表示されたキーやボタンのような操作画像のうち、操作されたものを認識する。ハードキー26は、ジョブの実行開始を指示するためのスタートキーや、数字を入力するためのテンキーを含む。主制御部2は、操作パネル22の状態や各種メッセージや設定用画面を表示パネル24に表示させる。操作パネル22は、スキャンやコピーのようなジョブに関し、タッチパネル25、ハードキー26に対する設定操作を受け付ける。主制御部2は、操作パネル22と通信し設定内容を認識する。
印刷部21は、給紙部27、搬送部28、画像形成部29、定着部210を含む。給紙部27は、用紙を供給する。搬送部28は、用紙を搬送し、印刷済み用紙を機外に排出する。画像形成部29は、画像データに基づきトナー像を形成し、搬送される用紙にトナー像を転写する。定着部210は、転写されたトナー像を用紙に定着させる。主制御部2は印刷部21の動作を制御する。
又、複合機100は、通信部23を含む。通信部23は、FAX装置300や、PCやサーバーのようなコンピューター200と通信可能に接続される。主制御部2は、宛先に設定されたコンピューター200やFAX装置300に向けて、原稿の読み取り結果に基づく画像データを通信部23に送信させる(スキャン送信、FAX送信)。また、主制御部2は、コンピューター200やFAX装置300から送信され、通信部23で受信されたデータを印刷部21に印刷させる(プリントジョブ、FAX受信印刷)。
(画像読取部4と原稿搬送部3)
次に、図2、3を用いて、実施形態に係る画像読取装置1を説明する。図2、図3は、実施形態に係る画像読取装置1の一例を示す図である。
図2に示すように、原稿搬送部3は、画像読取部4の上方に設けられる。原稿搬送部3は、画像読取部4に対し上下方向に開閉し、原稿を上方から押さえるカバーとして機能する。また、原稿搬送部3は、セットされた原稿を搬送読取用コンタクトガラス41(読み取り位置)に向けて搬送する。また、原稿搬送部3は、原稿搬送方向上流側から順に、原稿トレイ31、供給ローラー32、原稿搬送路33、複数の搬送ローラー対34、排出ローラー対35、排出トレイ36を含む。
原稿トレイ31に用紙が存在する否かを検知するための原稿セットセンサー37が原稿搬送部3内に設けられる(図2参照)。コピーや送信のような原稿読み取りを行うジョブの実行指示が操作パネル22になされたとき(スタートキーが操作されたとき)、主制御部2は、原稿セットセンサー37の出力を確認し、原稿トレイ31にセットされた原稿があるか否かを検知する。原稿トレイ31に原稿があるとき、主制御部2は、原稿搬送モーター(不図示)を駆動させ、供給ローラー32や搬送ローラー対34を回転させ、読み取り位置に向けて原稿を搬送させる。原稿は、画像読取部4の上面に設けられる搬送読取用コンタクトガラス41の上側を通過する。この通過の際、画像読取部4の読取ユニット5が原稿を読み取る(搬送読み取り)。
図2に示すように、画像読取部4の上面左側に、搬送読取用コンタクトガラス41が設けられる。画像読取部4の上面かつ、搬送読取用コンタクトガラス41の右側に、載置読取用コンタクトガラス42が配される。載置読取用コンタクトガラス42には、書籍のような原稿がセットされる。言い換えると、載置読取用コンタクトガラス42は、1ページの原稿をセットするテーブルとして機能する。原稿搬送部3に原稿がセットされていないとき、画像読取部4は、載置読取用コンタクトガラス42にセットされた原稿に光を照射し、反射に基づき原稿の表面を読み取って画像データを生成する(テーブル読み取り)。
図3に示すように、画像読取部4には、画像読取部4の動作の制御を行う読取制御部40(制御部に相当)が設けられる。読取制御部40は、スキャナCPU40a、スキャナメモリー40b、その他の回路を含む基板である。読取制御部40は、主制御部2からの指示、信号を受け、原稿の読み取りを行う。
図2に示すように、画像読取部4は、筐体51内に、読取ユニット5、ワイヤー43、巻取ドラム44を含む。読取ユニット5はワイヤー43で巻取ドラム44に接続される。巻取ドラム44は、正逆回転する巻取モーター45(図3参照)により回転する。テーブル読み取りのとき、読取制御部40は、巻取ドラム44を回転させ、読取ユニット5を水平方向に移動させる。なお、搬送読み取りのとき、読取制御部40は、搬送読取用コンタクトガラス41の下方に読取ユニット5を固定する。
図3に示すように、画像読取部4内には、読取ユニット5、画像データ生成部46が設けられる。読取ユニット5は、CIS方式のユニットである。読取ユニット5は、原稿に光を照射し、主走査方向の画素(イメージセンサー6の受光素子)ごとに反射光量に応じたアナログ電気信号を出力する。読取ユニット5の詳細は後述する。
画像データ生成部46は、A/D変換部47、補正部48、画像メモリー49を含む。A/D変換部47は、イメージセンサー6の各受光素子のアナログ信号を処理し、各受光素子のアナログ信号をディジタル値に変換する。A/D変換部47は、各受光素子からのアナログ信号を8ビットや10ビットのディジタル値に変換する。補正部48は、シェーディング補正のような読み取りに起因する画像の濃度の歪みを補正する処理を行う。画像データ生成部46により生成された各ラインの画像データは、画像メモリー49に蓄積され、記憶部20に送信される。コピーや送信のようなジョブを実行するとき、記憶部20に記憶された画像データが読み出される。画像処理部2bは、操作パネル22での設定に合わせた画像処理を読み出された画像データに対して行う。画像処理後のデータは、コピージョブや送信ジョブのようなジョブに利用される。
(読取ユニット5)
次に、図3〜図5を用いて、実施形態に係る画像読取装置1の読取ユニット5を説明する。図4は実施形態に係る読取ユニット5の断面図である。図5は、実施形態に係る光源としてのLEDと導光体の配置の一例を示す図である。
図4に示すように、読取ユニット5は、断面略U字状の筐体51を含む。図4の紙面垂直方向が筐体51の長手方向である。そして、筐体51の長手方向が主走査方向である。筐体51の上面には、上面の開口を閉じるように板状のガラス52が取り付けられる。
読取ユニット5の筐体51内に、イメージセンサー6、第1導光体71、第2導光体72、複数の光源(第1光源81、第2光源82、第3光源83、第4光源84)、ロッドレンズアレイ53が設けられる。
また、第1光源81と第2光源82の点消灯を制御する第1点灯回路91と、第3光源83と第4光源84の点消灯を制御する第2点灯回路92が設けられる。図3に示すように、第1点灯回路91と第2点灯回路92は、読取ユニット5に設けられてもよい。また、第1点灯回路91と第2点灯回路92は、読取ユニット5の外部に設けられてもよい。
原稿読み取り時、読取制御部40は、第1点灯回路91と第2点灯回路92に光源の点灯指示を与える。点灯指示を受けたとき、第1点灯回路91と第2点灯回路92は、接続された光源に電流を供給し、光源を点灯させる。原稿読み取りが完了すると、読取制御部40は、第1点灯回路91と第2点灯回路92に光源の消灯指示を与える。消灯指示を受けたとき、第1点灯回路91と第2点灯回路92は、接続された光源への電流の供給を停止し、光源を消灯させる。各点灯回路と各光源の接続の詳細は後述する。
筐体51の内部下面に、図4の紙面垂直方向(主走査方向)に沿ってイメージセンサー6が設けられる。イメージセンサー6は、複数の受光素子(光電変換素子)を主走査方向に沿って配列したラインセンサーである。イメージセンサー6は、A3サイズの用紙を読み取れるように、A3サイズの用紙の短辺よりも長い。イメージセンサー6は、カラー読取に対応し、複数本のラインセンサーを含む。イメージセンサー6には所定の周波数のクロック信号が入力され、クロック信号にあわせて各受光素子の出力が順番に画像データ生成部46(A/D変換部47)に入力される。
イメージセンサー6の上方に、ロッドレンズアレイ53が設けられる。ロッドレンズアレイ53は、複数本のロッドレンズを主走査方向に複数本並べたものである。読取対象(原稿)の反射光をイメージセンサー6に導く。
ロッドレンズアレイ53(イメージセンサー6、読取ライン)の左右両側に、線状(棒状)の導光体が設けられる。導光体は、主走査方向と平行である。第1導光体71はイメージセンサー6に対し副走査方向の一方側に設けられた導光体である。第2導光体72はイメージセンサー6(読取ライン)に対し副走査方向の他方側に設けられた導光体である。言い換えると、第1導光体71は、画像読取装置1(複合機100)を前から見て一方側(左側)の導光体である。第2導光体72は、画像読取装置1(複合機100)を前から見て他方側(右側)の導光体である。
各導光体は、端部(端面)から入射された光を主走査方向に沿って伝える。各導光体内には、主走査方向に一定間隔で反射部(反射板)が設けられる。各反射部は、端部から入射された光の一部を反射する。反射部で反射された光は、導光体の出射面から放出される。その結果、導光体は、帯状に光を放出し、主走査方向にそって均等な光を原稿に照らす。そして、各導光体の両端に光源が設けられる。言い換えると、読取ユニット5の各導光体の長手方向の両端部にそれぞれ2つずつ光源が設けられる(第1光源81、第2光源82、第3光源83、第4光源84の計4つ)。各光源は、同じ仕様のLEDである。
図5に示すように、第1導光体71の一端に面して設けられた光源を第1光源81とする。第2導光体72の他端に面して設けられた光源を第2光源82とする。第2導光体72の一端に面して設けられた光源を第3光源83とする。第1導光体71の他端に面して設けられた光源を第4光源84とする。ここで、一端とは、画像読取装置1(複合機100、主走査方向)の前側(先頭側)の導光体の端(前端)を意味する。他端とは、画像読取装置1(複合機100、主走査方向)の他端側(後尾側)の導光体の端(後端)を意味する。
第1導光体71には、第1光源81と第4光源84が発する光が入射される。第1導光体71は、第1光源81が発した光を主走査方向の後方向に導く。また、第1導光体71は、第4光源84が発した光を主走査方向の前方向に導く。第2導光体72には、第2光源82と第3光源83が発する光が入射される。第2導光体72は、第2光源82が発した光を主走査方向の前方向に導く。また、第2導光体72は、第3光源83が発した光を主走査方向の後方向に導く。4つの光源を点灯させたとき、主走査方向の各位置でほぼ均一な光量レベルとなるように、各導光体は、ロッドレンズアレイ53(ガラス52)の上方に向けて、光を放つ。ロッドレンズアレイ53に含まれる各ロッドレンズは、読取対象で反射された光を集光しつつイメージセンサー6に導く。反射光の光の方向の一例を矢印付2点鎖線で示す。
(光源点灯時のイメージセンサー6の出力)
次に、図6〜図8を用いて、光源点灯時のイメージセンサー6の出力の一例を説明する。図6は、点灯する光源が1つのみの場合のイメージセンサー6の出力の一例を示す図である。図7は、4つの光源を全て点灯させたときのイメージセンサー6の出力の一例を示す図である。図8は、全ての光源を消灯したときのイメージセンサー6の出力の一例を示す図である。
図6、図7、図8の縦軸は、イメージセンサー6の出力に対応する。イメージセンサー6の出力が大きいほど受光量が大きいことを示す。横軸は、主走査方向の画素の位置に対応している。
図6のうち、実線は、主走査方向の一端側(前側)に配された第1光源81と第3光源83の何れか一方を点灯させたときのイメージセンサー6の出力(アナログ出力電圧)の一例を示す。図6のうち、破線は、主走査方向の他端側(後側)に配された第2光源82と第4光源84の何れか一方を点灯させたときのイメージセンサー6の出力(アナログ出力電圧)の一例を示す。図6に示すように、光源を一つのみ点灯させた場合、光源に近い画素ほどアナログ出力電圧が大きく、光源から遠くなるにつれて、次第にアナログ出力電圧が小さくなる。
図7は、原稿の読み取り時のように、全光源を点灯させ、白色のような単一色の原稿を読み取ったときのイメージセンサー6の出力の一例を示す。全ての光源を点灯させたとき、イメージセンサー6の出力は、各画素で等しくなる。図8は、全光源を消灯させたときのイメージセンサー6の出力の一例を示す。全光源を消灯したとき、イメージセンサー6の各画素の出力値は、最低値となる。
(各光源と点灯回路との接続)
次に、図9を用いて、実施形態に係る画像読取装置1での各点灯回路と各光源との接続を説明する。図9は、実施形態に係る画像読取装置1での各点灯回路と各光源との接続を示す図である。
図9に示すように、第1光源81と第2光源82は直列接続される。読み取りのとき、第1点灯回路91は、第1光源81と第2光源82の直列回路に電流を供給する。第1点灯回路91は、第1光源81と第2光源82を点消灯させる。これにより、第1導光体71から光が放たれる。
また、第3光源83と第4光源84は直列接続される。読み取りのとき、第2点灯回路92は、第3光源83と第4光源84の直列回路に電流を供給する。言い換えると、第2点灯回路92は、第3光源83と第4光源84を点消灯させる。これにより、第2導光体72から光が放たれる。
図9に示すように、イメージセンサー6(読取ライン、ロッドレンズアレイ53)に対し、対角の位置にある2つの光源を組み合わせる。組み合わせの単位で点消灯制御可能とし、どの光源が故障したかを正確に特定するため、点消灯を制御する2つの回路(第1点灯回路91と第2点灯回路92)が設けられる(詳細は後述)。
(他の接続方法との比較)
次に、図10〜図13を用いて、他の光源の接続方法との比較を述べる。図10は、比較例1の説明図である。図11は、比較例2の説明図である。図12は、比較例3の説明図である。図13は、比較例4の説明図である。
導光体数2であり、導光体の両端にそれぞれ光源を設ける例を比較例として挙げる。各比較例では、一方の導光体を導光体A、他方の導光体を導光体Bと称する。また、導光体Aの一端に面する光源を光源Aと称する。導光体Bの一端に面する光源を光源Bと称する。導光体Bの他端に面する光源を光源Cと称する。導光体Aの他端に面する光源を光源Dと称する。
1.比較例1
図10に示すように、比較例1は、全ての光源を直列接続する例である。比較例1の接続方法では、光源の点消灯を制御する点灯制御回路は1つで済み、点灯制御回路の設置数を少なくできる。
しかし、図10に示す比較例1の接続方法では、1つの光源がオープンモードで故障したとき、全ての光源が点灯しなくなる。1つの光源がオープンモードで故障しただけで読み取り機能が使えなくなるデメリットがある。
また、図10に示す比較例1の接続方法で、1つの光源がショートモードで故障したとき、光源が故障したのか、複数の光源の光量が低下しているのかの区別ができないというデメリットがある。
例えば、光源Bがショートモードで故障したとき、故障していない場合に比べ、1ラインの画像データにおいては、光源Bに近い画素の画素値は暗くなる。しかし、主走査方向で光源Bと同じ側にある光源Aは点灯する。そのため、光源Bに近い画素値は、真っ黒に相当する値にはならない。そのため、光源Bが故障したのか、光源Aと光源Bの両方の光量が低下しているのか明確に区別できない。
2.比較例2
図11に示すように、比較例2は、1つの光源に対し1つの点灯制御回路を設ける例である。比較例2の接続方法では、光源を1つずつ点灯することができる。1つずつ光源を点灯させつつ、ラインの画像データの各画素値が消灯時の画素値よりも明るいか否かを確認することで、点灯しない光源を特定することができる。
しかし、比較例2の接続方法では、点灯制御回路が光源の個数分必要である。そのため、画像読取装置1の製造コストが高くなる。また、点灯制御回路を設置するための大きなスペースが必要となる。また、光源と点灯制御回路を接続する配線数が多くなるというデメリットがある。
3.比較例3
図12に示すように、比較例3は、各導光体の一方端の2つの光源同士を組み合わせ、各導光体の他方端の2つの光源同士を組み合わせ、組み合わせ単位で点灯制御回路を設ける例である。組み合わせられたそれぞれの光源は、直列接続される。図12は、各導光体の一方端に面する光源Aと光源Bを直列接続し、他方端に面する光源CとDを直列接続する例を示している。また、図12は、点灯制御回路Aが光源Aと光源Bの点消灯を制御し、点灯制御回路Bが光源Cと光源Dの点消灯を制御する例を示している。この例では、光源ごとに点灯制御回路を設ける場合に比べ、点灯制御回路の設置数を少なくできる。
しかし、比較例3の接続方法では、1つの光源がオープンモードで故障したとき、導光体の一方端又は他方端からの光の入射が無くなる。その結果、読み取りで得られる画像データの画質が大きく低下する。例えば、原稿の端から一定幅(主走査方向の一端側又は他端側の一定幅)が黒で塗りつぶされたような画像データとなる。従って、1つの光源がオープンモードで故障しただけで読み取り機能が使えなくなるデメリットがある。
また、比較例3の接続方法では、1つの光源がショートモードで故障したとき、光源が故障したのか、複数の光源の光量が低下しているのかの区別ができないというデメリットがある。例えば、光源Bがショートモードで故障したとき、故障していない場合に比べ、光源Bに近い画素の画素値は暗くなる。しかし、主走査方向で光源Bと同じ側にある(隣にある)光源Aは点灯する。光源Bに近い画素値は、真っ黒に相当する値にはならない。そのため、光源Bが故障したのか、光源Aと光源Bの両方の光量が低下しているのか明確に区別できない。
4.比較例4
図13に示すように、比較例4は、導光体の一方端に面する光源と他方端に面する光源を組み合わせ、組み合わせるそれぞれの光源を直列接続する例である。図13は、導光体Aの一方端に面する光源Aと他方端に面する光源Dを直列接続し、導光体Bの一方端に面する光源Bと他方端に面する光源Dを直列接続する例を示している。また、図13は、点灯制御回路Aが光源Aと光源Dの点消灯を制御し、点灯制御回路Bが光源Bと光源Cの点消灯を制御する例を示している。
比較例3の接続方法では、1つの光源がオープンモードで故障したとき、導光体の一方からの光の照射が無くなる。その結果、副走査方向の左右方向の片側のみから読取ライン上の原稿に光が照射される。副走査方向の片側のみから光を照射したとき、原稿の凹凸、シワ、段差の部分で影ができる。その結果、原稿の凹凸、シワ、段差の影が読み取られる。目立つほどの凹凸、シワ、段差の影となる場合があり、画像データの画質が大きく低下する場合がある。
(光源の故障判定)
次に、図14〜図16を用いて、実施形態に係る画像読取装置1での光源の故障判定の流れの一例を説明する。図14、図15は、実施形態に係る画像読取装置1での光源の故障判定の流れの一例を示すフローチャートである。一連のフローを図14と図15に分割している。図16は、実施形態に係る判定結果報知画面S1の一例を示す図である。
図14のスタートは、光源の故障判定を開始する時点である。工場出荷前や複合機100の設置前の検査のため、故障判定が実行されてもよい。この場合、操作パネル22に光源の故障判定の実行指示がなされたとき、故障判定が開始される。また、また、複合機100の主電源投入や、コピーやスキャン送信のような原稿読み取りを伴うジョブの実行指示がなされたときに故障判定を行ってもよい。
まず、読取制御部40は、巻取モーター45を回転させ、イメージセンサー6が予め設けられた白基準板(シェーディング補正のような処理に用いる真っ白な板)を読み取る位置となるように、読取ユニット5を移動させる(ステップ♯1)。言い換えると、白基準板の下方に読み取りラインの位置を移動させる。例えば、白基準板は、搬送読取用コンタクトガラス41の上側に設けられる(図2参照)。
読取制御部40は、第1光源81と第2光源82を第1点灯回路91に点灯させる(ステップ♯2)。これにより、電流が第1光源81と第2光源82の直列回路に供給される。次に、読取制御部40は、イメージセンサー6に読み取りを行わせ、ラインの画像データを画像データ生成部46に生成させる(ステップ♯3)。
生成された画像データに基づき、読取制御部40は、第1判定値と第2判定値を求める(ステップ♯4)。第1判定値は、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも一端側の何れかの画素の画素値に基づく値である。具体的に、読取制御部40は、生成された画像データのうち、主走査方向の中心よりも(第1導光体71の)一端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第1判定値として求める。例えば、画像データのうち、先頭画素(一番前側の画素)から中心方向に向けて、十数〜数百番目までの各画素の画素値の平均値を求める。
第2判定値は、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも他端側の何れかの画素の画素値に基づく値である。具体的に、読取制御部40は、生成された画像データのうち、主走査方向の中心よりも(第2導光体72の)他端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第2判定値として求める。例えば、画像データのうち、末尾画素(一番後側の画素)から中心方向に向けて十数〜数百番目までの各画素の画素値の平均値を求める。
続いて、読取制御部40は、第1光源81と第2光源82を第1点灯回路91に消灯させる(ステップ♯5)。次に、読取制御部40は、第3光源83と第4光源84を第2点灯回路92に点灯させる(ステップ♯6)。これにより、電流が第3光源83と第4光源84の直列回路に供給される。読取制御部40は、イメージセンサー6に読み取りを行わせ、ラインの画像データを画像データ生成部46に生成させる(ステップ♯7)。
生成された画像データに基づき、読取制御部40は、第3判定値と第4判定値を求める(ステップ♯8)。第3判定値は、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも一端側の何れかの画素の画素値に基づく値である。具体的に、読取制御部40は、生成された画像データのうち、主走査方向の中心よりも(第2導光体72の)一端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第3判定値として求める。例えば、画像データのうち、先頭画素(一番一端側の画素)から中心方向に向けて、十数〜数百番目までの各画素の画素値の平均値を求める。
第4判定値は、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも他端側の何れかの画素の画素値に基づく値である。具体的に、読取制御部40は、生成された画像データのうち、主走査方向の中心よりも(第1導光体71の)他端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第4判定値として求める。例えば、画像データのうち、末尾画素(一番後側の画素)から中心方向に向けて十数〜数百番目までの各画素の画素値の平均値を求める。
そして、読取制御部40は、第3光源83と第4光源84を第2点灯回路92に消灯させる(ステップ♯9)。続いて、読取制御部40は、第1判定値、第2判定値、第3判定値、第4判定値と予め定められた閾値を比較する(ステップ♯10)。
閾値は、光源が故障しているか否かを判定するための値である。本説明では、受光量が多い画素ほど、画素値が大きくなる例を説明する(明るい→画素値大、暗い→画素値小)。従って、本説明では、閾値は、光源に故障がないときの第1判定値、第2判定値、第3判定値、第4判定値よりも小さい値に設定される。閾値との比較結果に基づき、読取制御部40は、光源の故障の有無、故障のモードを判定し、故障している場合、故障した光源を特定する(ステップ♯11)。
具体的に、読取制御部40は、第1判定値、第2判定値、第3判定値、第4判定値の何れもが閾値より明るい値(大きい値)のとき、光源の故障は無いと判定する(ステップ♯11)。
第1判定値が閾値よりも明るい(大きい)値であり、第2判定値が閾値と同じ又は閾値よりも暗い値(閾値以下)のとき、第2光源82がショートモードで故障していると判定する(ステップ♯11)。第1光源81が点灯し、第2光源82が消灯していると認められるためである。
第1判定値が閾値と同じ又は閾値よりも暗い値であり(閾値以下であり)、第2判定値が閾値よりも明るい(大きい)値のとき、第1光源81がショートモードで故障していると判定する(ステップ♯11)。第2光源82が点灯し、第1光源81が消灯していると認められるためである。
第3判定値が閾値よりも明るい(大きい)値であり、第4判定値が閾値と同じ又は閾値よりも暗い値(閾値以下)のとき、第4光源84がショートモードで故障していると判定する(ステップ♯11)。第3光源83が点灯し、第4光源84が消灯していると認められるためである。
第3判定値が閾値と同じ又は閾値よりも暗い値であり(閾値以下であり)、第4判定値が閾値よりも明るい(大きい)値のとき、第3光源83がショートモードで故障していると判定する(ステップ♯11)。第4光源84が点灯し、第3光源83が消灯していると認められるためである。
第1判定値、第2判定値の何れもが閾値と同じ又は閾値よりも暗い値(閾値以下)のとき、第1点灯回路91に接続された光源(第1光源81と第2光源82の直列回路)がオープンモードで故障していると判定する(ステップ♯11)。第1光源81と第2光源82の何れもが点灯していないと認められるためである。
第3判定値、第4判定値の何れもが閾値と同じ又は閾値よりも暗い値(閾値以下)のとき、第2点灯回路92に接続された光源(第3光源83と第4光源84の直列回路)がオープンモードで故障していると判定する(ステップ♯11)。第3光源83と第4光源84の何れもが点灯していないと認められるためである。
そして、読取制御部40は、判定結果を表示パネル24に表示させる(ステップ♯12)。故障と判定した場合、読取制御部40は、故障のモードと故障であると特定した光源を示すメッセージを表示パネル24に表示させてもよい。図15は、表示パネル24に表示される判定結果報知画面S1の一例を示す。図15は、複合機100(画像読取装置1)の手前側かつ、副走査方向で一方側の光源が故障していると判定されたときの判定結果報知画面S1の一例を示す。
このようにして、実施形態に係る画像読取装置1は、イメージセンサー6、第1導光体71、第2導光体72、第1光源81、第2光源82、第3光源83、第4光源84、第1点灯回路91、第2点灯回路92を含む。イメージセンサー6は、主走査方向に複数の受光素子が並べられたものである。第1導光体71は、主走査方向に沿って設けられ、イメージセンサー6の読取ラインに対し副走査方向の一方側に設けられる。第2導光体72は、主走査方向に沿って設けられ、イメージセンサー6の読取ラインに対し副走査方向の他方側に設けられる。第1光源81は、第1導光体71の一端に面して設けられる。第2光源82は、第1光源81と直列接続され第2導光体72の他端に面して設けられる。第3光源83は、第2導光体72の一端に面して設けられる。第4光源84は、第3光源83と直列接続され第1導光体71の他端に面して設けられる。第1点灯回路91は、第1光源81と第2光源82を点消灯させる。第2点灯回路92は、第3光源83と第4光源84を点消灯させる。
これにより、一方の点灯回路に接続された光源がオープンモードで故障しても、故障前の半分程度の光量を確保しつつ、主走査方向全体にわたって原稿に光を照射することができる。そのため、読み取った原稿の内容が特定できないほどの極端な画質の劣化はない。従って、光源の故障が生じても画質の劣化の程度を抑えることができる。修理や交換のような処置がなされるまで、画像読取装置1の読み取り機能は完全に失われず、使用することができる。
更に、ある導光体の一端の光源と別の導光体の他端の光源を直列接続する(ななめがけする)。そのため、一方の点灯回路に接続された光源の1つが故障しても、故障していない点灯回路に接続された光源は、各導光体に光を入射する。つまり、光源が故障しても、全導光体が発光する状態は保たれ、読取ラインの片側のみから光を照射する状態とはならない。そのため、光源が故障した状態で原稿を読み取っても、原稿の凹凸、シワ、段差の影が強調された画像データとならない。従って、画質の劣化を抑えることができる。
また、実施形態に係る画像読取装置1は、読み取りによるイメージセンサー6の出力に基づき画像データを生成する画像データ生成部46と、各光源の故障を判定する制御部(読取制御部40)を含む。故障判定のとき、制御部は、第1光源81と第2光源82の点灯を第1点灯回路91に行わせ、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも一端側の何れかの画素の画素値に基づく第1判定値が予め定められた閾値よりも明るい値であり、主走査方向の中心よりも他端側の何れかの画素の画素値に基づく第2判定値が閾値と等しい値である又は閾値よりも暗い値のとき、第2光源82がショートモードで故障していると判定し、第1判定値が閾値と等しい値である又は閾値よりも暗い値であり第2判定値が閾値よりも明るい値のとき、第1光源81がショートモードで故障していると判定する。これにより、第1点灯回路91に接続された光源でショートモードでの故障が生じたことを正確に検知することができる。また、ショートモードでの故障したのは、第1光源81か第2光源82かを正確に特定することができる。
また、故障判定のとき、制御部は、第3光源83と第4光源84の点灯を第2点灯回路92に行わせ、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも一端側の何れかの画素の画素値に基づく第3判定値が予め定められた閾値よりも明るい値であり、主走査方向の中心よりも他端側の何れかの画素の画素値に基づく第4判定値が閾値と等しい値である又は閾値よりも暗い値のとき、第4光源84がショートモードで故障していると判定し、第3判定値が閾値と等しい値である又は閾値よりも暗い値であり第4判定値が閾値よりも明るい値のとき、第3光源83がショートモードで故障していると判定する。これにより、第2点灯回路92に接続された光源でショートモードでの故障が生じたことを正確に検知することができる。また、ショートモードでの故障したのは、第4光源84か第3光源83かを正確に特定することができる。
また、故障判定のとき、制御部は、第1判定値と第2判定値の何れもが閾値と等しい値である又は閾値よりも暗い値のとき、第1光源81と第2光源82の直列回路がオープンモードで故障していると判定し、第3判定値と第4判定値の何れもが閾値と等しい値である又は閾値よりも暗い値のとき、第4光源84と第3光源83の直列回路がオープンモードで故障していると判定する。これにより、オープンモードの故障が生じたことを正確に検知することができる。また、オープンモードの故障が生じた直列回路(光源)を特定することができる。
また、故障判定のとき、制御部は、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも一端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第1判定値として求め、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも他端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第2判定値として求め、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも一端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第3判定値として求め、生成された画像データのうち主走査方向の中心よりも他端側の予め定められた位置の複数画素の画素値の平均値を第4判定値として求める。これにより、複数画素の平均値に基づき各判定値を定めることができる。ノイズの画素値への影響を平均により弱め、適切な各判定値を定めることができる。
また、第1導光体71及び第2導光体72の合計本数は2本以上である。これにより、導光体の両端に光源が設けられ、この光源が複数設けられる場合でも、各光源の故障のモードや故障した光源の位置を正確に判定することができる。
また、実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、実施形態に係る画像読取装置1を含む。この構成によれば、実施形態に係る画像読取装置1の効果を有する画像形成装置を提供することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。例えば、上述の実施形態では、副走査方向に関し、一方側を読み取りラインの左側とし、他方側を読み取りラインの右側とする例を説明したが、左右は逆でもよい。また、一端側を主走査方向(各導光体)の前端とし、他端側を主走査方向(各導光体)の後端とする例を説明したが、前後は逆でもよい。