<概要>
以下、図面を用いて、本実施形態の概要を説明する。眼科撮影装置(例えば、図1に示す眼科撮影装置1)は、第1撮影光学系(例えば、図2に示す撮影光学系30)と、データ通信部(例えば、図4に示すUSBポート78a)と、データ制御部(例えば、制御部70)を主に、備える。
第1撮影光学系は、例えば、第1の撮影方式を用いて被検眼を撮影することによって、第1の被検眼の第1画像を取得してもよい。
データ通信部は、例えば、第1の回線と、第2の回線と、第3の回線を少なくとも備える。第1の回線(例えば、図5に示す第4エンドポイントEP4)は、例えば、第1の画像のライブ画像である第1ライブ画像を形成するための第1ライブ画像信号を、ホストコンピュータに送信する。第2の回線(例えば、第3エンドポイントEP3)は、例えば、第1の回線とは別の回線であって、眼科撮影装置からの信号をホストコンピュータ(例えば、ホストコンピュータ90)に送信する。なお、第2の回線は、ホストコンピュータに対する応答信号をホストコンピュータに送信してもよい。第3の回線(例えば、図5の第1エンドポイントEP1)は、例えば、ホストコンピュータからの指令信号を受信する。ここで、回線とは、物理的な線に限らず、例えば、情報の通り道(経路)を示す。したがって、物理的に1本のケーブルであっても、ケーブル内部に複数の回線が仮想的に存在しうる。
データ通信部は、例えば、眼科撮影装置と、眼科撮影装置の第1撮影光学系によって取得された第1画像を受け付けるホストコンピュータと、を接続してもよい。データ制御部は、例えば、データ通信部を介してホストコンピュータに送信するデータを制御してもよい。データ制御部は、例えば、第1の送信制御と、第2の送信制御とを並行して行ってもよい。ここで、第1の送信制御とは、例えば、第1の回線を介して第1ライブ画像信号をホストコンピュータへ送信する制御であってもよい。また、第2の送信制御とは、例えば、第3の回線を介しての撮影指令信号をトリガとして取得される第1キャプチャー画像信号を、第2の回線を介してホストコンピュータへ送信する制御であってもよい。ここで、第1キャプチャー画像信号とは、例えば、第1画像のキャプチャー画像である第1キャプチャー画像を形成するための信号である。これによって、眼科撮影装置は、ホストコンピュータにライブ画像を送信しつつ、第1キャプチャー画像をホストコンピュータに送信することができる。
なお、第1撮影光学系は、第1の撮影方式にて構成された照射光学系と受光光学系を備えてもよい。第1撮影光学系は、第1の撮影方式として、赤外照明による正面画像を取得するために形成された赤外撮影光学系であってもよい。なお、赤外撮影光学系は、走査型レーザ検眼鏡(SLO)であってもよい。さらに、赤外撮影光学系は、二次元撮像素子を備え、眼底正面像あるいは前眼部正面像を取得する光学系であってもよい。
なお、ライブ画像とは、例えば、記録保存のための記憶媒体へのデータ書き込みを目的としない撮像により得られた画像。もしくは連続的に撮影されたリアルタイム画像として規定される。
なお、第1ライブ画像信号は、例えば、第1画像のライブ画像を形成するために第1撮影光学系によって取得される第1ライブ画像信号であってもよい。例えば、第1ライブ画像信号は、眼科撮影装置本体において、第1撮影光学系に設けられた受光素子(例えば、受光素子38)からの受光信号に基づいて生成されてもよい。
第1キャプチャー画像信号は、例えば、第1画像のキャプチャー画像を形成するために第1撮影光学系によって取得される第1キャプチャー画像信号であってもよい。例えば、第1キャプチャー画像信号は、眼科撮影装置本体において、第1撮影光学系に設けられた受光素子からの受光信号に基づいて生成されてもよい。
ホストコンピュータは、撮影装置本体とは別の位置に配置され、通信回線を通じて接続されてもよい。別の位置としては、装置本体とホストコンピュータが併設される場合、或いは異なる部屋に配置される場合等が想定される。通信回線はUSB規格、カメラリンク規格またはギガビットイーサネット(登録商標)規格を用いても良い。複数の規格が併用されてもよい。また、ホストコンピュータと撮影装置本体との接続において、USB端子に限らず、その他の接続端子を用いられてもよい。接続端子の種類は複数用いられてもよい。なお、データ通信部は、有線による通信手段であってもよいし、無線による通信手段であってもよい。
なお、本実施例の眼科撮影装置は、さらに、第2撮影光学系(例えば、干渉光学系200)を備えてもよい。第2撮影光学系は、例えば、第1の撮影方式とは異なる第2の撮影方式を用いて被検眼を撮影することによって被検眼の第2の画像を取得してもよい。
なお、データ通信部は、さらに第2の画像を形成するための第2の画像信号をホストコンピュータに送信するための第4の回線を備えてもよい。この場合、データ制御部は、第1の送信制御に並行して、第2の送信制御を行うと共に、第2の送信制御に並行して、第3の送信制御を行ってもよい。なお、第3の送信制御とは、例えば、第2キャプチャー画像信号を第4の回線を介してホストコンピュータへ送信する送信制御である。ここで、第2キャプチャー画像信号とは、第2の画像のキャプチャー画像である第2キャプチャー画像を形成するための第2キャプチャー画像信号であって、第3の回線を介しての撮影指令信号をトリガして取得される画像信号である。
これによって、第1のキャプチャー画像を介して第2のキャプチャー画像を他の画像に関連付けることができる。また、第2キャプチャー画像を得た際の被検眼の状態を、第1キャプチャー画像を用いて確認できる。
なお、眼科撮影装置本体で画像を生成してもよいし、ホストコンピュータにおいて画像を生成してもよい。例えば、眼科撮影装置本体で、断層画像を生成してもよいし、ホストコンピュータに干渉信号を処理させることで、断層画像を得てもよい。
なお、撮影方式が異なる一例としては、撮影原理が互いに異なる撮影光学系であってもよい。例えば、一方が干渉を用いたOCT撮影を行う撮影光学系であり、他方がカメラ撮影又は共焦点撮影を行う撮影光学系であってもよい。
また、撮影方式が異なる一例としては、撮影画像の撮影方向が互いに異なる撮影光学系であってもよい。例えば、一方が断層画像を得る撮影光学系であり、他方が正面画像を得る撮影光学系であってもよい。
さらに、撮影方式が異なる一例としては、同一の光学系を共用し、受光素子が異なる光学系であってもよい。例えば、一方が赤外光を受光する受光素子(例えば、受光素子38)であり、他方が可視光を受光する受光素子(例えば、受光素子35)を備える光学系であってもよい。つまり、異なる波長帯域の光を異なる受光素子によって受光する構成であってもよい。
なお、第2の画像信号は、例えば、第2画像のライブ画像又はキャプチャー画像を形成するために第2撮影光学系によって取得されてもよい。例えば、第2の画像信号は、眼科撮影装置本体において、第2撮影光学系に設けられた受光素子からの受光信号に基づいて生成されてもよい。
なお、第2撮影光学系は、OCT光学系(例えば、干渉光学系200)であってもよい。ここで、OCT光学系とは、例えば、被検眼を走査部(例えば、走査部108)によって走査された測定光と、測定光に対応する参照光との干渉による干渉信号を検出する干渉光学系である。OCT光学系は、光源からの光を測定光として被検眼に導くための測定光路と、光源からの光を参照光として導光するための参照光路と、被検眼に照射された測定光と参照光との干渉を検出するための検出器(例えば、検出器120)と、を備え、検出器からの検出信号に基づいて被検眼の断層画像を得てもよい。
なお、眼科撮影装置は、さらに、指標投影光学系(例えば、フォーカス指標投影光学系40、光源55など)と、撮影制御部(例えば、制御部70)と、を備えてもよい。
指標投影光学系は、例えば、被検眼に向けて指標を投影してもよい。撮影制御部は、例えば、第1キャプチャー画像信号を得る前に、指標投影光学系による指標の投影を終了させてもよい。この場合、第1ライブ画像には、指標の少なくとも一部が形成され、さらに、第1キャプチャー画像には、指標の少なくとも一部が消去されていてもよい。ここで、第1ライブ画像は、第1ライブ画像信号に基づいて形成される画像である。また、第1キャプチャー画像は、第1キャプチャー画像信号に基づいて形成される画像である。
これによって、眼科撮影装置は、不要な光が軽減された第1キャプチャー画像を取得できる。
なお、眼科撮影装置と、ホストコンピュータは、眼科撮影システムを形成してもよい。この眼科撮影システムは、例えば、画像処理部(例えば、制御部70、あるいはCPU91)を備えてもよい。画像処理部は、例えば、第3のキャプチャー画像と同時に取得された第1キャプチャー画像と、第2キャプチャー画像と同時に取得された第1キャプチャー画像とをマッチングさせてもよい。
これによって、第1のキャプチャー画像を介して第2のキャプチャー画像と第3のキャプチャー画像を位置的に対応づけることができる。つまり、例えば、第2のキャプチャー画像と第3のキャプチャー画像間での対応づけが困難な場合であっても、第1のキャプチャー画像を用いた対応づけを行うことができる。
なお、第3のキャプチャー画像は、第2キャプチャー画像とは異なる画像である。例えば、第2のキャプチャー画像は、第1の撮影方式及び第2の撮影方式とは異なる第3の撮影方式を用いて被検眼を撮影する第3撮影光学系によって取得された画像であってもよい。この場合、眼科撮影装置本体には、追加的に、第3撮影光学系(例えば、カラー眼底撮影光学系)が設けられる。
あるいは、第3のキャプチャー画像は、第2撮影光学系によって取得された画像であって、第2のキャプチャー画像とは異なるタイミングにて取得された画像であってもよい。
なお、データ制御部は、第1キャプチャー画像信号を分割し、応答信号を送信する合間に、分割された第1キャプチャー画像信号を送信してもよい。これによって、眼科撮影装置からの応答信号をスムーズに送信できるので、眼科撮影装置本体とホストコンピュータとの間の信号処理をスムーズに行うことができる。
なお、データ通信部は、USBであってもよい。この場合、ホストコンピュータ及び眼科撮影装置のドライバによって、第1の回線、第2の回線、第3の回線において通信される信号内容が設定されてもよい。
なお、キャプチャー画像としては、装置本体においてキャプチャー画像に対して画像処理を加えられ、画像処理が加えられたキャプチャー画像がホストコンピュータに送信されてもよい。また、ライブ画像においても、画像処理が加えられたライブ画像がホストコンピュータに送信されてもよい。
また、撮影指令信号をトリガとしてキャプチャー画像が取得される場合に限定されない。例えば、装置本体が、アライメントを点滅させる制御を行うと共に、点滅に同期して、アライメント指標が消去されたタイミングでのキャプチャー画像のみを随時取得する制御を行うようにしてもよい。この場合、取得されるキャプチャー画像が、随時ホストコンピュータに送信されてもよい。また、装置本体が、被検眼の前眼部に対するアライメント状態或いは固視状態の判定結果をキャプチャー画像の取得に合わせて検出し、アライメント状態或いは固視状態が適正と判定されたタイミングでのキャプチャー画像のみを随時取得する制御を行うようにしてもよい。
また、キャプチャー画像をホストコンピュータに送信する際に、被検眼の前眼部に対するアライメント状態或いは固視状態の判定結果が送信されるようにしてもよい。
また、ホストコンピュータにキャプチャー画像が送られた後、ホストコンピュータにて画像処理が行われた場合、画像処理が加えられたキャプチャー画像を装置本体に送られてもよい。この場合、OCTのキャプチャー画像に対する画像処理としては、層解析、3次元グラフィック化、エンフェイス処理等が考えられる。また、赤外眼底画像を介して、カラー眼底画像に対してOCT画像が合成された画像を装置本体に送られてもよい。
<実施例>
以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて説明する。図1〜図10は本実施例に係る眼科撮影装置の構成について説明する図である。なお、本実施例においては、被検者眼(眼E)の軸方向をZ方向、水平方向をX方向、鉛直方向をY方向として説明する。眼底の表面方向をXY方向として考えてもよい。
本実施例の眼科撮影装置1は、図1に示すように、例えば、基台4と、撮影部3と、顔支持ユニット5と、操作部74と、を主に備える。撮影部3は、後述する光学系を収納してもよい。撮影部3は、被検眼Eに対して3次元方向(XYZ)に移動可能に設けられてもよい。顔支持ユニット5は、被検者の顔を支持するために基台4に固設されてもよい。
撮影部3は、XYZ駆動部6により、眼Eに対して左右方向、上下方向(Y方向)及び前後方向に相対的に移動されてもよい。
ジョイスティック74aは、眼Eに対して撮影部3を移動させるために検者によって操作される操作部材として用いられる。もちろん、ジョイスティック74aに限定されず、他の操作部材(例えば、タッチパネル、トラックボール等)であってもよい。
例えば、操作部74は、検者からの操作信号を一旦、制御部70に送信する。この場合、制御部70は、後述するパーソナル・コンピュータ90に操作信号を送ってもよい。例えば、パーソナル・コンピュータ90は、操作信号に応じた制御信号を制御部70に送る。そして、例えば、制御部は、制御信号を受け取ると、制御信号に基づいて各種制御を行ってもよい。
例えば、ジョイスティック74aの操作によって、移動台2が被検眼に対して移動される。また、回転ノブ74bを回転操作することにより、XYZ駆動部6が駆動し撮影部3がY方向に移動される。
なお、撮影部3には、例えば、表示部75が設けられても良い(例えば、検者側)。表示部75は、例えば、眼底観察像、眼底撮影像、及び前眼部観察像等を表示してもよい。なお、表示部75は、操作部74と兼用されるタッチパネルを備えてもよい。
なお、本実施例の眼科撮影装置1は、ホストコンピュータ(以下、HCと略す場合がある)90と接続されている。HC90には、例えば、表示部95、操作部(キーボード、マウス等)96、制御部70、後述する検出器120等が接続されてもよい。
<光学系>
図2に示すように、本実施例の光学系は、照明光学系10、撮影光学系(正面撮影光学系)30、干渉光学系(以下、OCT光学系ともいう)200を主に備える。撮影光学系30は、眼底を撮影(例えば、無散瞳状態)することによって赤外眼底画像、カラー眼底画像等を得るための眼底カメラ光学系として用いられる。OCT光学系200は、被検眼眼底の断層画像を光干渉の技術を用いて非侵襲で得る。さらに、光学系は、フォーカス指標投影光学系40、アライメント指標投影光学系50、前眼部観察光学系60を備えてもよい。
<照明光学系>
照明光学系10は、例えば、観察照明光学系と撮影照明光学系を有する。撮影照明光学系は、光源14、コンデンサレンズ15、リングスリット17、リレーレンズ18、ミラー19、黒点板20、リレーレンズ21、孔あきミラー22、対物レンズ25を主に備える。撮影光源14は、フラッシュランプ等であってもよい。黒点板20は、中心部に黒点を有する。
また、観察照明光学系は、光源11、赤外フィルタ12、コンデンサレンズ13、ダイクロイックミラー16、リングスリット17から対物レンズ25までの光学系を主に備える。光源11は、例えば、ハロゲンランプ等であってもよい。赤外フィルタ12は、例えば、波長750nm以上の近赤外光を透過する。ダイクロックミラー16は、例えば、コンデンサレンズ13とリングスリット17との間に配置される。また、ダイクロイックミラー16は、例えば、光源11からの光を反射し撮影光源14からの光を透過する特性を持つ。
<撮影光学系>
撮影光学系30は、例えば、対物レンズ25、撮影絞り31、フォーカシングレンズ32、結像レンズ33、撮像素子35が主に配置されている。撮影絞り31は、孔あきミラー22の開口近傍に位置する。フォーカシングレンズ32は、光軸方向に移動可能である。撮像素子35は、例えば、可視域に感度を有する撮影に利用可能である。撮影絞り31は、例えば、対物レンズ25に関して被検眼Eの瞳孔と略共役な位置に配置されている。フォーカシングレンズ32は、例えば、モータを備える移動機構49により光軸方向に移動される。
また、結像レンズ33と撮像素子35の間には、赤外光及び可視光の一部を反射し、可視光の大部分を透過する特性を有するダイクロイックミラー37が配置される。ダイクロイックミラー37の反射方向には、赤外域に感度を有する観察用撮像素子38が配置されている。なお、ダイクロイックミラー37の代わりに、跳ね上げミラーが用いられても良い。跳ね上げミラーは、例えば、眼底観察時に光路に挿入され、眼底撮影時に光路から退避される。
なお、対物レンズ25と孔あきミラー22の間には、例えば、光路分岐部材としての挿脱可能なダイクロイックミラー(波長選択性ミラー)24が斜設されている。ダイクロイックミラー24は、例えば、OCT測定光の波長光、及びアライメント指標投影光学系50及び前眼部照明光源58の波長光(中心波長940nm)を反射する。
また、ダイクロイックミラー24は、例えば、眼底観察用照明の波長光の光源波長(中心波長880nm)を含む波長900nm以下を透過する特性を有する。撮影光学系30によって撮影を行うときには、ダイクロイックミラー24は挿脱機構66により連動して跳ね上げられ、光路外に退避する。挿脱機構66は、ソレノイドとカム等により構成することができる。
また、ダイクロイックミラー24の撮像素子35側には、挿脱機構66の駆動により光路補正ガラス28が跳ね上げ可能に配置されている。光路挿入時には、光路補正ガラス28は、ダイクロイックミラー24によってシフトされた光軸L1の位置を補正する役割を持つ。
観察用の光源11を発した光束は、赤外フィルタ12により赤外光束とされ、コンデンサレンズ13、ダイクロイックミラー16により反射されてリングスリット17を照明する。そして、リングスリット17を透過した光は、リレーレンズ18、ミラー19、黒点板20、リレーレンズ21を経て孔あきミラー22に達する。孔あきミラー22で反射された光は、補正ガラス28、ダイクロイックミラー24を透過し、対物レンズ25により被検眼Eの瞳孔付近で一旦収束した後、拡散して被検眼眼底部を照明する。
眼底からの反射光は、対物レンズ25、ダイクロイックミラー24、補正ガラス28、孔あきミラー22の開口部、撮影絞り31、フォーカシングレンズ32、結像レンズ33、ダイクロイックミラー37、を介して撮像素子38に結像する。なお、撮像素子38の出力は制御部70に入力され、制御部70は、撮像素子38によって撮像される被検眼の眼底観察画像を表示部75に表示する(図3参照)。
また、撮影光源14から発した光束は、コンデンサレンズ15を介して、ダイクロイックミラー16を透過する。その後、眼底観察用の照明光と同様の光路を経て、眼底は可視光により照明される。そして、眼底からの反射光は対物レンズ25、孔あきミラー22の開口部、撮影絞り31、フォーカシングレンズ32、結像レンズ33を経て、撮像素子35に結像する。
<フォーカス指標投影光学系>
フォーカス指標投影光学系40は、赤外光源41、スリット指標板42、2つの偏角プリズム43、投影レンズ47、照明光学系10の光路に斜設されたスポットミラー44を主に備える。2つの偏角プリズム43は、スリット指標板42に取り付けられる。スポットミラー44は、照明光学系10の光路に斜設される。また、スポットミラー44はレバー45の先端に固着されている。スポットミラー44は、通常は光軸に斜設されるが、撮影前の所定のタイミングで、ロータリソレノイド46の軸の回転により、光路外に退避させられる。
なお、スポットミラー44は被検眼Eの眼底と共役な位置に配置される。光源41、スリット指標板42、偏角プリズム43、投影レンズ47、スポットミラー44及びレバー45は、フォーカシングレンズ32と連動して移動機構49により光軸方向に移動される。また、フォーカス指標投影光学系40のスリット指標板42の光束は、偏角プリズム43及び投影レンズ47を介してスポットミラー44により反射された後、リレーレンズ21、孔あきミラー22、ダイクロイックミラー24、対物レンズ25を経て被検眼Eの眼底に投影される。眼底へのフォーカスが合っていないとき、指標像S1・S2は、ずれ方向及びずれ量に応じて分離された状態で眼底上に投影される(図3参照)。一方、フォーカスが合っているときには、指標像S1・S2は、合致した状態で眼底上に投影される。そして、指標像S1・S2は、撮像素子38によって眼底像と共に撮像される。
<アライメント指標投影光学系>
アライメント指標投影光学系50は、被検眼Eに対して、アライメント用指標光束を投影する。アライメント指標投影光学系50には、図2における左下の点線内の図に示すように、撮影光軸L1を中心として同心円上に45度間隔で赤外光源が複数個配置されている。本実施例における眼科撮影装置は、第1指標投影光学系(0度、及び180)と、第2指標投影光学系と、を主に備える。
第1指標投影光学系は、赤外光源51とコリメーティングレンズ52を持つ。第2指標投影光学系は、第1指標投影光学系とは異なる位置に配置され、6つの赤外光源53を持つ。赤外光源51は、撮影光軸L1を通る垂直平面を挟んで左右対称に配置される。
この場合、第1指標投影光学系は被検眼Eの角膜に無限遠の指標を左右方向から投影する。第2指標投影光学系は被検眼Eの角膜に有限遠の指標を上下方向もしくは斜め方向から投影する構成となっている。なお、図2の本図には、便宜上、第1指標投影光学系(0度、及び180度)と、第2指標投影光学系の一部のみ(45度、135度)が図示されている。
<前眼部観察光学系>
被検眼Eの前眼部を撮像する前眼部観察(撮影)光学系60は、ダイクロイックミラー24の反射側に、ダイクロイックミラー61、絞り63、リレーレンズ64、二次元撮像素子(受光素子:以下、撮像素子65と省略する場合あり)65を主に備える。撮像素子65は、赤外域の感度を持つ。また、撮像素子65はアライメント指標検出用の撮像手段を兼ね、赤外光を発する前眼部照明光源58により照明された前眼部とアライメント指標が撮像される。前眼部照明光源58により照明された前眼部は、対物レンズ25、ダイクロイックミラー24及びダイクロイックミラー61からリレーレンズ64の光学系を介して撮像素子65により受光される。また、アライメント指標投影光学系50が持つ光源から発せられたアライメント光束は被検眼角膜に投影される。その角膜反射像は対物レンズ25〜リレーレンズ64を介して撮像素子65に受光(投影)される。
二次元撮像素子65の出力は制御部70に入力され、図3に示すように表示部75には、二次元撮像素子65によって撮像された前眼部像が表示される。なお、前眼部観察光学系60は、被検眼に対する装置本体のアライメント状態を検出するための検出光学系を兼用する。
なお、孔あきミラー22の穴周辺には、被検者眼の角膜上に光学アライメント指標(ワーキングドットW1)を形成するための赤外光源(本実施例では、2つだが、これに限定されない)55が配置されている。なお、光源55には、孔あきミラー22の近傍位置に端面が配置される光ファイバに、赤外光を導く構成でも良い。なお、光源55による角膜反射光は、被検者眼Eと撮影部3(装置本体)との作動距離が適切となったときに、撮像素子38の撮像面上に結像される。これにより、検者はモニタ8に眼底像が表示された状態で、光源55により形成されるワーキングドットを用いてアライメントの微調整を行えるようになる。
<OCT光学系>
図2に戻る。OCT光学系200は、いわゆる眼科用光干渉断層計(OCT:Optical coherence tomography)の装置構成を持ち、眼Eの断層像を撮像する。OCT光学系200は、測定光源102から出射された光をカップラー(光分割器)104によって測定光と参照光に分割する。そして、OCT光学系200は、測定光を眼Eの眼底Efに導き,また、参照光を参照光学系110に導く。測定光は、コリメータレンズ123、フォーカスレンズ124を介し、走査部108に達し、例えば、2つのガルバノミラーの駆動によって反射方向が変えられる。そして、走査部108で反射された測定光は、リレーレンズ109を介して、ダイクロイックミラー24で反射された後、対物レンズ25を介して、被検眼眼底に集光される。その後、眼底Efによって反射された測定光と,参照光との合成による干渉光を検出器(受光素子)120に受光させる。
検出器120は、測定光と参照光との干渉状態を検出する。フーリエドメインOCTの場合では、干渉光のスペクトル強度が検出器120によって検出され、スペクトル強度データに対するフーリエ変換によって所定範囲における深さプロファイル(Aスキャン信号)が取得される。例えば、Spectral-domain OCT(SD−OCT)、Swept-source OCT(SS−OCT)が挙げられる。Spectral-domain OCT(SD−OCT)の場合、例えば、光源102として広帯域光源が用いられ、検出器120として分光器(スペクトロメータ)が用いられる。Swept-source OCTの場合、例えば、光源102として波長可変光源が用いられ、検出器120として単一のフォトダイオードが用いられる(平衡検出を行ってもよい)。また、Time-domain OCT(TD−OCT)であってもよい。
走査部108は、測定光源から発せられた光を被検眼眼底上で走査させる。例えば、走査部108は、眼底上で二次元的(XY方向(横断方向))に測定光を走査させる。走査部108は、瞳孔と略共役な位置に配置される。走査部108は、例えば、2つのガルバノミラーであり、その反射角度が駆動部151によって任意に調整される。
これによって、光源102から出射された光束はその反射(進行)方向が変化され、眼底上で任意の方向に走査される。これによって、眼底Ef上における撮像位置が変更される。走査部108としては、光を偏向させる構成であればよい。例えば、反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラー、レゾナントスキャナ)の他、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が用いられる。
参照光学系110は、眼底Efでの測定光の反射によって取得される反射光と合成される参照光を生成する。参照光学系110は、マイケルソンタイプであってもよいし、マッハツェンダタイプであっても良い。
参照光学系110は、参照光路中の光学部材を移動させることによって、測定光と参照光との光路長差を変更してもよい。例えば、参照ミラーが光軸方向に移動される。光路長差を変更するための構成は、測定光学系の測定光路中に配置されてもよい。
より詳細には、参照光学系110は、例えば、コリメータレンズ129、参照ミラー131、参照ミラー駆動部150を主に備える。参照ミラー駆動部150は、参照光路中に配置され、参照光の光路長を変化させるべく、光軸方向に移動可能な構成になっている。光を参照ミラー131によって反射することにより再度カップラー104に戻し、検出器120に導く。他の例としては、参照光学系110は、透過光学系(例えば、光ファイバー)によって形成され、カップラー104からの光を戻さず透過させることにより検出器120へと導く。
<制御部>
続いて、本実施例の制御系について図4を用いて説明する。図4に示すように、本実施例の制御部70には、前眼部観察用の撮像素子65と、赤外眼底観察用の撮像素子38と、表示部75と、操作部74、USBのHUB71と、各光源(図は略す)、各種アクチュエータ(図は略す)等が接続される。HUB71は、眼科撮影装置1に内蔵された撮像素子35と接続される。さらに、HUB71には、USBポート78a,78bを経由してHC90がUSB信号線76で接続される。
HC90は、プロセッサとしてのCPU91、操作部(例えば、マウス、キーボード等)96、記憶手段としてのメモリ(不揮発性メモリ)92、表示部95、を備える。CPU91は、眼科撮影装置1の制御を司ってもよい。メモリ92は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、HC90に着脱可能に装着されるUSBメモリ、外部サーバー等がメモリ92として使用されうる。メモリ92には、装置本体部(眼科撮影装置)1による正面画像および断層画像の撮影を制御するための撮影制御プログラムが記憶されている。
また、メモリ92には、HC90が眼科解析装置として使用されるための眼科解析プログラムが記憶されている。つまり、HC90は、眼科解析装置を兼用してもよい。また、メモリ92には、走査ラインにおける断層像(OCTデータ)、三次元断層像(三次元OCTデータ)、眼底正面像、断層像の撮影位置の情報等、撮影に関する各種情報が記憶される。操作部96には、検者による各種操作指示が入力される。
HC90には、眼科撮影装置1に内蔵されるOCT撮影用の検出器(例えば、ラインCCD等)120がUSBポート79a,79bを経由してUSB信号線77で接続される。このように、本実施例においては、眼科撮影装置1とHC90は、2本のUSB信号線76,77によって互いに接続される。
また、制御部70は、撮像素子65に撮像された前眼部観察画像81からアライメント指標を検出処理してもよい。制御部70は、撮像素子65の撮影信号に基づいて被検眼に対する眼科撮影装置1のアライメント偏位量を検出してもよい。
また、制御部70は、図4の前眼部像観察画面に示すように、アライメント基準となるレチクルLTを表示部75の画面上の所定位置に電子的に形成して表示させてもよい。また、制御部70は、検出されたアライメント偏位量に基づいてレチクルLTとの相対距離が変化されるようにアライメント指標A1の表示を制御してもよい。
制御部70は、撮像素子65によって撮像された前眼部観察画像と、撮像素子38によって撮像された眼底観察画像を本体の表示部75に表示する。
また、制御部70は、前眼部観察画像及び眼底観察画像を、HUB71、USB2.0ポート78a、78b経由でHC90へストリーミング出力をする。HC90は、ストリーミング出力された前眼部観察画像、眼底観察画像をそれぞれ、HC90の表示部95上に表示する。前眼部観察画像及び眼底観察画像は、表示部95上にライブ画像(例えば、ライブ正面画像)として同時に表示されてもよい(図3の前眼部観察画像81、FC正面画像82)。
一方、撮像素子35によるカラー眼底画像の撮影は、制御部70からのトリガ信号に基づいて行われる。カラー眼底画像も、HUB71とUSB2.0ポート78a,78b経由で制御部70及びHC90へ出力され、表示部95等に表示される。
なお、HC90(より詳しくは、HC90のプロセッサ(例えば、CPU))は、検出器120からの受光信号を演算処理することによって断層画像83を生成する。
例えば、フーリエドメインOCTの場合、HC90は、検出器120から出力される各波長での干渉信号を含むスペクトル信号を処理する。HC90は、スペクトル信号を処理して被検眼の内部情報(例えば、深さ方向に関する被検眼のデータ(深さ情報))を得る。より詳細には、スペクトル信号(スペクトルデータ)は、波長λの関数として書き換えられ、波数k(=2π/λ)に関して等間隔な関数I(k)に変換される。HC90は、波数k空間でのスペクトル信号をフーリエ変換することにより深さ(Z)領域における信号分布を得る。
さらに、HC90は、測定光の走査等によって異なる位置で得られた内部情報を並べて被検眼の情報(例えば、断層画像)を得てもよい。HC90は、得られた結果をメモリ92に記憶する。HC90は、得られた結果を表示部95に表示してもよい。
眼科撮影装置1は、HC90からのレリーズ信号により、あらかじめ設定されたスキャンパターンにて撮影を行う。HC90は、各々の撮影信号を処理し、HC90の表示部95上へ画像結果を出力する。
この時、検出器120は、検出された検出信号をHC90へ出力する。HC90は、検出器120からの出力から断層画像83を生成する。
HC90は、USB2.0ポート78b,78a、HUB71を経由して、生成した断層画像83を眼科撮影装置1へ転送する。制御部70は、転送された断層画像83を表示部75に表示する。なお、検出器120からの出力信号に基づいてHC90によってOCT正面画像が生成され、表示部75或いは表示部95上にOCT正面画像84が表示されてもよい。
前述のカラー眼底撮影も同様である。カラー眼底撮影された結果は、HC90に入力されるだけでなく、プレビュー結果等の画像情報を、USB2.0ポート78b,78a、HUB71を経由して装置本体に転送し、眼科撮影装置1の表示部75上にカラー眼底画像を表示してもよい。
<通信手段について>
次いで、図5を用いて眼科撮影装置1とHC90との通信手段について説明する。本実施例の制御部70とHC90は、例えば、通信手段として汎用インターフェース規格であるUSB信号線76によって接続される。例えば、図5に示すように、USB信号線76は、複数のエンドポイントEPで構成されている。図5の例では、例えば、第0エンドポイントEP0から第4エンドポイントEP4までの5つのエンドポイントEPが設けられる。眼科撮影装置1とHC90との間では、これらの複数のエンドポイントEPにてデータのやり取りを行う。なお、眼科撮影装置1とHC90にはそれぞれドライバDが備わり、各エンドポイントEPにはドライバDによって役割が定められる。5つのエンドポイントEPの内、一つは、デフォルトパイプDPという通信の理論接続が用意される。本実施例では、第0エンドポイントEP0がデフォルトパイプDPになっている。他の4つのエンドポイントはUSBペリフェラル(周辺機器)として使用可能であり、眼科撮影装置1とHC90のアプリケーションAP間でのデータのやり取りに用いられる。USBペリフェラルとして使用可能な4つのエンドポイントEP1〜EP4の内、一つは、例えば、HC90から眼科撮影装置1に制御信号(例えば、コマンド/アテンション)を送る役割を与えられ、本実施例では、エンドポイントEP1が用いられる。一つは、HC90から眼科撮影装置1にイメージデータ(例えば、断層画像83)を送る役割を与えられ、本実施例では、エンドポイントEP2が用いられる。一つは、眼科撮影装置1からHC90に制御信号(レスポンス/アテンション)を送る役割を与えられ、本実施例では、エンドポイントEP3が用いられる。一つは、眼科撮影装置1からHC90にイメージデータ(前眼部観察画像、眼底観察画像、ライブ画像)を送る役割を与えられ、本実施例では、エンドポイントEP4が用いられる。
眼科撮影装置1側の各エンドポイントEP1〜EP4は、それぞれパイプ(例えば、通信線)P1〜P4を介してHC90の対応する図示無きバッファにそれぞれ接続される。上記のように、各エンドポイントEPには役割が設定されているため、HC90はドライバDによって設定された役割情報から各エンドポイントEPに接続されるバッファからどの種の信号が入力されるのかを把握している。このように、エンドポイントEPごとに役割を与え、同種の信号を同じパイプPを介してまとめて送受信することによって、信号の処理がスムーズに行える。
<OCT正面画像とFC正面画像がそれぞれ表示された観察画面>
以上のような構成を備える装置において、その制御動作の一例について説明する。制御部70は、例えば、撮像素子65からの前眼部観察画像、撮像素子38からの眼底観察画像(以下、FC正面画像)、及びHC90からのOCT断層画像(以下、断層画像)、OCT正面画像を合成し、観察画面として表示部95の画面上に表示してもよい。観察画面には、図3に示すように、ライブの前眼部観察画像81、ライブのFC正面画像82、ライブの断層画像83(以下、ライブ断層画像ともいう)が同時に表示されてもよい。
図3は、本実施例に係る観察画面の一例を示す図である。HC90は、干渉光学系200での撮影に関連する表示が統合された第1の表示領域300と、眼底カメラ光学系100での撮影に関連する表示が統合された第2の表示領域400と、区分けして表示部95上に表示する。なお、下記の説明では、表示部95上での観察画面について例示するが、制御部70の表示制御によって表示部75上に同様の観察画面が表示されてもよい。
第1の表示領域300には、OCT正面表示領域(以下、表示領域310)310と、走査位置設定表示(以下、設定表示)320と、撮影条件表示(以下、条件表示)330と、断層画像表示領域(以下、表示領域)340と、光路差調整表示350と、が形成されている。
表示領域310には、OCT正面画像84と、走査ライン(スキャンライン)SLと、が表示される。OCT正面画像(正面画像85と省略する場合あり。)84は、好ましくは、ライブ画像である。制御部70は、新たなOCT正面画像が取得される毎に、表示領域310に表示する正面画像84を更新する。制御部70は、ライブ画像でのOCT正面画像を表示する場合、リアルタイムにて連続的に正面画像84を表示するようにしてもよいし、一定時間(例えば、0.5秒)毎に正面画像を更新するようにしてもよい。
なお、このとき、HC90は、第2エンドポイントEP2を用いて制御部70にOCT正面画像85のライブ画像を送信してもよい。
走査ラインSLは、OCT正面画像84上での走査位置(測定位置)を電子的に示すための表示である。制御部70は、OCT正面画像84上に走査ラインSLを重畳して表示させる。なお、走査ラインSLの表示パターンは、走査部108による走査パターンに対応する。例えば、ラインスキャンに設定された場合、走査ラインSLは、ライン状に表示される。また、クロススキャンに設定された場合、走査ラインSLは、十字状に表示される。また、マップスキャン(ラスタースキャン)に設定された場合、走査ラインは、矩形上に表示される。なお、走査ラインSLの表示位置と、走査部108による走査位置との関係は、予め設定されている。
設定表示320は、OCTの走査位置を検者が設定するための表示である。制御部70は、例えば、設定表示320を介して入力された操作信号に基づいて走査部108を制御し、眼底Ef上での走査位置を変更する。また、制御部70は、走査部108による走査位置の変更に連動して、走査ラインSLの表示位置を変更する。
本実施例の設定表示320では、上下左右の各方向に関して走査位置を変更するためのグラフィックと、回転方向の各方向に関して走査位置を変更するためのグラフィックと、を有する。なお、制御部70は、走査ラインSLに対する直接的な操作(例えば、ドラッグ走査)を介して走査位置を変更してもよい。
条件表示330は、干渉光学系200の各撮影条件を示すための表示領域である。条件表示330としては、例えば、撮影モード、走査幅、走査角度、走査密度、加算回数、撮影感度、等が表示される。撮影モードとしては、例えば、撮影部位と走査パターンとの組み合わせが選択可能であって、選択された撮影モードが表示される。図3では、撮影モードとして、撮影部位として黄斑部、走査パターンとしてラインスキャンが設定されるモードが設定された場合を示す。なお、条件表示330に表示された各条件表示が操作されると、撮影条件が変更可能である。例えば、走査幅に対応する条件表示が操作されると、走査幅の変更が可能である。
表示領域340には、OCT断層画像(以下、断層画像)83と、画像評価表示345と、が表示される。
断層画像83は、好ましくは、ライブ画像である。制御部70は、新たな断層画像が取得される毎に、表示領域340に表示する断層画像83を更新する。HC90は、ライブ画像での断層画像を表示する場合、リアルタイムにて連続的に断層画像83を表示するようにしてもよいし、一定時間(例えば、0.5秒)毎に断層画像を更新するようにしてもよい。
なお、このとき、HC90は、第2エンドポイントEP2を用いて制御部70にOCT正面画像85のライブ画像を送信してもよい。
ここで、前述のように走査ラインが変更されると、制御部70は、変更された走査位置に対応する断層画像83を表示できる。なお、走査パターンとして、複数の走査ラインからなる走査パターンが設定された場合、制御部70は、各走査ラインに対応する断層画像を表示するようにしてもよい。
画像評価表示345は、断層画像の画質が良好かどうかを評価するための表示であり、本実施例では、バーグラフによって10段階評価が行われる。HC90は、取得される断層画像を解析し、その解析結果に基づいて画像を評価する。制御部70は、HC90から送信された解析結果を画像評価表示345として表示する。なお、画像評価表示345の結果が悪い場合、撮影感度を上げたり、前眼部観察画像81を用いて患者眼に対する撮影部3の位置を調整したりするような対応が考えられる。
光路差調整表示350は、測定光と参照光の光路長差を調整するための表示領域である。自動調整表示(AUTO Z)が操作されると、制御部70は、駆動部150を制御し、眼底の断層画像が取得されるように光路長差を自動的に調整する。
手動調整表示(矢印)が操作されると、制御部70は、その操作方向及び操作量(操作時間)に応じて、駆動部150を制御し、光路長差を調整する。これによって、検者の手動操作によって、光路長差が微調整される。
次に、第2の表示領域400について説明する。第2の表示領域400には、FC正面表示領域410と、前眼部像表示領域420と、撮影条件表示(以下、条件表示)430と、瞳孔径判定表示440と、が形成されている。
表示領域410には、FC正面画像82と、フォーカス指標像S1,S2と、光学アライメント指標像W1,W2(光学ワーキングドット)と、が表示される。FC正面画像(正面画像82と省略する場合あり。)82は、好ましくは、ライブ画像である。制御部70は、新たなFC正面画像が取得される毎に、表示領域410に表示するFC正面画像82を更新する。制御部70は、ライブ画像でのFC正面画像82を表示する場合、リアルタイムにて連続的にFC正面画像82を表示するようにしてもよいし、一定時間(例えば、0.5秒)毎に正面画像82を更新するようにしてもよい。
なお、このとき、制御部70は、第4エンドポイントEP4を用いてFC正面画像82のライブ画像をHC90に送信してもよい。
被検眼に対するアライメントがある程度適正に行われると、正面画像82上には、光源55によって形成される角膜反射光による光学アライメント指標W1・W2が現れる。また、照明光学系10の光路に挿入されたレバー45によって観察光が遮光されることによって撮像素子38上に遮光領域415が形成され、遮光領域415の先端(光軸上)に、眼底に投影された光学的なフォーカス指標像S1、S2が形成される。
前眼部像表示領域420には、前眼部観察画像81が表示される。前眼部観察画像81は、好ましくは、ライブ画像である。制御部70は、新たな前眼部観察画像が取得される毎に、表示領域420に表示する前眼部観察画像81を更新する。制御部70は、ライブ画像での前眼部観察画像を表示する場合、装置本体部1連続的に前眼部観察画像81を表示するようにしてもよいし、一定時間(例えば、0.5秒)毎に正面画像を更新するようにしてもよい。
なお、制御部70は、データ送信用の第4エンドポイントEP4を介して前眼部観察像81のライブ画像をHC90に送ってもよい。
なお、本実施例では、前眼部像表示領域420は、FC正面表示領域410よりも小さい表示領域にて表示される。もちろん、これに限定されない。
条件表示430には、眼底カメラ光学系100の各撮影条件を示すための表示領域である。条件表示430としては、例えば、撮影光源14の撮影光量、フォーカシングレンズ32による視度補正量、小瞳孔撮影モードの選択の有無、低光量撮影モードの選択の有無等が考えられる。なお、条件表示430に表示された各アイコン(又は条件表示)が操作されると、撮影条件が変更可能である。例えば、撮影光量に対応するアイコンが操作されると、撮影光量の変更が可能である。
瞳孔径判定表示440は、被検眼の瞳孔径が所要瞳孔径を満たすか否かを表示するための表示である。所要瞳孔径を満たすか否かは、前眼部観察画像における瞳孔径が所定のサイズを満たすか否かが画像処理によって判定される。制御部70は、その判定結果に基づいて瞳孔径判定表示440の表示状態を変更する(詳しくは、後述する)。
なお、表示領域340、表示領域410、のいずれかにおいて、固視標の呈示位置が調整されるようにしてもよい。この場合、固視標の呈示位置を示すマークが、いずれかの正面画像上に表示され、マークがモニタ75上で移動されることによって、呈示位置が変更される。
なお、制御部70は、OCT正面画像84を取得しない場合には、表示領域310に、FC正面画像82の対応部位を切り抜いた画像を表示するようにしてもよい。
<撮影手順>
以下、上記装置を用いた装置の動作について説明する。検者は、顔支持ユニット5に被検者の顔を支持させる。そして、検者は、図示無き固視標を注視するように被検者に指示する。初期段階では、ダイクロイックミラー24は撮影光学系30の光路に挿入されており、撮像素子65に撮像された前眼部観察像81が表示部75、表示部95に表示される。
検者は、上下左右方向のアライメント調整として、例えば、ジョイスティック74aを操作し、前眼部観察像81が表示部75、表示部95に現れるように撮影部3を左右上下に移動させる。前眼部観察像81が表示部75に現れるようになると、図6に示すように、8つの指標像(第1のアライメント指標像)Ma〜Mhが現れるようになる。この場合、撮像素子65による撮像範囲としては、アライメント完了時点において、前眼部の瞳孔、虹彩、睫が含まれる程度の範囲が好ましい。
<アライメント検出及びXYZ方向に関する自動アライメント>
アライメント指標像Ma〜Mhが二次元撮像素子65に検出されると、制御部70は、自動アライメント制御を開始する。制御部70は、二次元撮像素子65から出力される撮像信号に基づいて被検眼に対する撮影部3のアライメント偏位量Δdを検出する。より具体的には、リング状に投影された指標像Ma〜Mhによって形成されるリング形状の中心のXY座標を略角膜中心として検出し、予め撮像素子65上に設定されたXY方向のアライメント基準位置O1(例えば、撮像素子65の撮像面と撮影光軸L1との交点)と角膜中心座標との偏位量Δdを求める(図7参照)。なお、画像処理により瞳孔中心を検出し、その座標位置と基準位置O1との偏位量によりアライメントずれが検出されるようにしてもよい。
そして、制御部70は、この偏位量Δdがアライメント完了の許容範囲Aに入るように、XYZ駆動部6の駆動制御による自動アライメントを作動する。偏位量Δdがアライメント完了の許容範囲Aに入り、その時間が一定時間(例えば、画像処理の10フレーム分又は0.3秒間等)継続しているか(アライメント条件Aを満足しているか)により、XY方向のアライメントの適否を判定する。
また、制御部70は、前述のように検出される無限遠の指標像Ma,Meの間隔と有限遠の指標像Mh,Mfの間隔とを比較することによりZ方向のアライメント偏位量を求める。この場合、制御部70は、撮影部3が作動距離方向にずれた場合に、前述の無限遠指標Ma,Meの間隔がほとんど変化しないのに対して、指標像Mh,Mfの像間隔が変化するという特性を利用して、被検眼に対する作動距離方向のアライメント偏位量を求める(詳しくは、特開平6−46999号参照)。
また、制御部70は、Z方向についても、Z方向のアライメント基準位置に対する偏位量を求め、その偏位量が、アライメントが完了したとされるアライメント許容範囲に入るように、XYZ駆動部6の駆動制御による自動アライメントを作動する。Z方向の偏位量がアライメント完了の許容範囲に一定時間入っているか(アライメント条件を満足しているか)により、Z方向のアライメントの適否を判定する。
前述したアライメント動作によって、XYZ方向のアライメント状態がアライメント完了の条件を満たしたら、制御部70はXYZ方向のアライメントが合致したと判定し、次のステップに移行する。
ここで、XYZ方向におけるアライメント偏位量Δdが許容範囲A1に入ったら、駆動部6の駆動を停止させると共に、アライメント完了信号を出力する。なお、アライメント完了後においても、制御部70は、偏位量Δdを随時検出しており、偏位量Δdが許容範囲A1を超えた場合、自動アライメントを再開する。すなわち、制御部70は、偏位量Δdが許容範囲A1を満たすように被検者眼に対して撮影部3を追尾させる制御(トラッキング)を行う。
<瞳孔径の判定>
アライメント完了後、制御部70は、被検眼の瞳孔状態の適否の判定を開始する。この場合、瞳孔径の適否は、撮像素子65による前眼部像から検出される瞳孔エッジが、所定の瞳孔判定エリアから外れているか否かで判定される。瞳孔判定エリアの大きさは、画像中心(撮影光軸中心)を基準に、眼底照明光束が通過可能な径(例えば、直径4mm)として設定されているものである。簡易的には、画像中心を基準に左右方向及び上下方向で検出される4点の瞳孔エッジを使用する。瞳孔エッジの点が瞳孔判定エリアよりも外にあれば、撮影時の照明光量が十分に確保される(詳しくは、本出願人による特開2005−160549号公報を参考にされたい)。なお、瞳孔径の適否判定は、撮影が実行されるまで継続され、その判定結果が表示部75、表示部90上に表示される。
<フォーカス状態の検出/オートフォーカス>
上記のようにしてアライメントが完了されると、表示部には、撮像素子38で撮像されるFC正面画像82のライブ画像が表示される。また、撮像素子65を用いたアライメントが完了されると、制御部70は、被検眼の眼底に対するオートフォーカスを行う。例えば、図3に示すように、撮像素子38で撮像されるFC正面画像82には、眼底像の中心にフォーカス指標投影光学系40によるフォーカス指標像S1、S2が投影されている。ここで、フォーカス指標像S1,S2は、フォーカスが合っていないときには分離され、フォーカスが合っているときに一致して投影される。制御部70は、指標像S1,S2を画像処理により検出し、その分離情報を得る。そして、制御部70は、指標像S1,S2の分離情報を基に移動機構49の駆動を制御し、眼底に対するピントが合うようにレンズ32を移動させる。
<最適化制御>
アライメント完了信号が出力されると、制御部70は、最適化制御を開始するためのトリガ信号を発し、最適化の制御動作を開始する。制御部70は、最適化を行うことによって、検者が所望する眼底部位が高感度・高解像度で観察できるようにする。なお、本実施例において、最適化の制御は、光路長調整、フォーカス調整、偏光状態の調整(ポラライザ調整)、の制御である。なお、最適化の制御において、眼底に対する一定の許容条件を満たすことができればよく、最も適切な状態に調整する必要は必ずしもない。
最適化制御において、制御部70は、初期化の制御として、参照ミラー131とフォーカシングレンズ124の位置を初期位置に設定する。初期化完了後、制御部70は、設定した初期位置から参照ミラー131を一方向に所定ステップで移動させ、第1光路長調整を行う(第1自動光路長調整)。また、第1光路長調整と並行するように、制御部70は、前述の被検眼眼底に対する眼底カメラ光学系のフォーカス結果に基づいて、被検眼眼底に対する合焦位置情報(例えば、レンズ32の移動量)を取得する。合焦位置情報が取得されると、制御部70は、フォーカスシングレンズ124を合焦位置に移動させ、オートフォーカス調整(フォーカス調整)を行う。なお、合焦位置とは、観察画像として許容できる断層画像のコントラストを取得できる位置であればよく、必ずしも、フォーカス状態の最適位置である必要はない。
そして、フォーカス調整完了後、制御部70は、再度、参照ミラー131を光軸方向に移動させ、光路長の再調整(光路長の微調整)をする第2光路長調整を行う。第2光路長調整完了後、制御部70は、参照光の偏光状態を調節するためのポラライザ133を駆動させ、測定光の偏光状態を調整する(詳しくは、特願2012−56292号参照)。
以上のようにして、最適化の制御が完了されることにより、検者が所望する眼底部位が高感度・高解像度で観察できるようになる。そして、制御部70は、走査部108の駆動を制御し、眼底上で測定光を走査する。
検出器120によって検出された検出信号(スペクトルデータ)は、USBポート79a,79b(図4参照)を経由してHC90に送信される。HC90は、検出信号を受信し、検出信号を演算処理することによって断層画像83を生成する。
HC90は断層画像83を生成すると、断層画像83をUSB2.0ポート78b,78a及びHUB71を経由して、眼科撮影装置1の制御部70に送信する。制御部70は、USB2.0ポート78b,78a及びHUB71を経由して、HC90から断層画像83を受信し、表示部75に表示する。図3に示すように、制御部70は、前眼部観察画像81とFC正面画像82と断層画像83を表示部75に表示する。
検者は、リアルタイムで更新される断層画像83を確認し、Z方向のアライメントを調整する。例えば、表示枠内に断層画像83が収まるように、アライメントを調整してもよい。
もちろん、HC90は、生成した断層画像83を表示部90に表示してもよい。HC90は、生成した断層画像83をリアルタイムで表示部95に表示させてもよい。このとき、HC90は、第2エンドポイントによって制御部70に断層画像83のライブ画像を送信してもよい。
さらに、HC90は、断層画像83の他、前眼部観察画像81、FC正面画像82をリアルタイムで表示部95に表示させてもよい。
アライメント及び画質調整が完了されると、制御部70は、走査部108の駆動を制御し、眼底上で測定光を所定方向に関して走査させ、走査中に検出器120から出力される出力信号から所定の走査領域に対応する受光信号を取得して断層画像83を形成する。
図3に戻る。制御部70は、表示部75上に、前眼部観察光学系60によって取得された前眼部観察画像81、FC正面画像82、断層画像83、走査ラインSLを表示する。走査ラインSLは、FC正面画像82上における断層画像の測定位置(取得位置)を表す指標である。走査ラインSLは、表示部75上のOCT正面画像84上に電気的に表示される。
本実施例では、検者が表示部75に、タッチ操作又はドラック操作を行うことによって、撮影条件の設定が可能な構成となっている。検者は、タッチ操作によって表示部75上の任意の位置を指定できる。
<スキャンラインの設定>
断層画像及びOCT正面画像84が表示部75に表示されたら、検者は、リアルタイムで観察される表示部75上のOCT正面画像84から検者の撮影したい断層画像の位置を設定する。ここで、検者は、OCT正面画像84に対して走査ラインSLを移動させていき、走査位置を設定する(例えば、走査ラインSLのドラッグ操作、設定表示320の操作)。なお、ラインがX方向となるように設定すれば、XZ面の断層画像の撮影が行われ、走査ラインSLがY方向となるように設定すれば、YZ面の断層画像の撮影が行われるようになっている。また、走査ラインSLを任意の形状(例えば、斜め方向や丸等)に設定できるようにしてもよい。
なお、本実施例において、眼科撮影装置1に設けられたタッチパネル式の表示部75の操作を主に説明したが、これに限らない。眼科撮影装置1の操作部74に設けられたジョイスティック74aまたは各種操作ボタンを操作することによっても、表示部75と同様に操作できてもよい。この場合も、例えば、操作部74からの操作信号は、制御部70を介してHC90に送信され、HC90は、操作信号に応じた制御信号を制御部70に送信するようにしてもよい。
検者によって走査ラインSLがOCT正面画像84に対して移動されると、制御部70は、随時走査位置の設定を行い、これに対応する走査位置の断層画像を取得する。そして、取得された断層画像を随時表示部75の表示画面上に表示する。また、制御部70は、表示部75から出力される操作信号に基づいて測定光の走査位置を変更すると共に、変更された走査位置に対応する表示位置に走査ラインSLを表示する。なお、走査ラインSLの表示位置(表示部上における座標位置)と走査部108による測定光の走査位置との関係は、予め定まっているので、制御部70は、設定した走査ラインSLの表示位置に対応する走査範囲に対して測定光が走査されるように、走査部108の2つのガルバノミラーを適宜駆動制御する。
以上のような構成によれば、OCT正面画像84と、FC正面画像82と、が別の表示領域に同時に表示されているので、検者は、OCT正面画像84を用いて走査位置の調整、固視灯位置の調整、フォーカス調整、偏波コントロール等を行うことができると共に、FC正面画像82を用いてアライメント調整、フォーカス調整等を行うことができる。
この場合、OCT正面画像84は、光走査による正面像であるので、FC正面画像よりも詳細な情報を確認できる(例えば、血管の走行状態や異常部位を確認しやすい)。したがって、走査位置の調整を適正に行うことができる。
一方、FC正面画像82には、被検眼からの反射によるフレアが発生する場合がある。検者は、フレアが軽減されるように、被検眼に対して撮影部3を移動させることによって、結果的に、フレアが軽減された眼底正面画像を撮影できる。あるいは、検者は、光学アライメント指標W1・W2を用いてアライメント調整を行うことができる。あるいは、検者は、フォーカス指標S1、S2を用いたフォーカス調整を行うことができる。
OCT正面画像84と、FC正面画像82の一方しか表示されない場合、干渉光学系200側の調整と、FC光学系100側の調整とを行うことが難しい。また、光学アライメント指標W1・W2、フォーカス指標S1、S2が、走査ラインによって隠れてしまう可能性もあり得る。結果として、双方の調整を適正に行うことが難しい。これに対し、本実施例では、OCT正面画像84とFC正面画像82の両方が表示されているので、双方の調整を好適に行うことができる。
<撮影動作>
以上のようにして、撮影条件の設定が完了した後、検者によって、撮影開始スイッチ74cが操作されると、撮影スイッチ74cからの操作信号が制御部70に入力される。制御部70は操作信号を受け取ると、正面撮影光学系30、干渉光学系200にレリーズ信号を出力し、被検眼の断層画像83および正面画像82の撮影を開始する。なお、制御部70は、眼科撮影装置1のアライメント調整、フォーカス調整、最適化が完了した時点で、自動で撮影を開始してもよい。図8は、撮影動作について説明するフローチャートである。以下、図8を参照して、断層画像撮影の後にカラー眼底撮影を行うコンボ撮影モードに関する撮影動作について説明をする。
まず、OCT撮影モードによって被検眼の断層画像を取得する流れを説明する。レリーズ信号が入力されると、制御部70は、断層画像83を撮影する前に、FC正面画像82のキャプチャー画像を1つめの第1キャプチャー画像として取得する。
例えば、制御部70は、光源55を消灯し、FC正面画像82にワーキングドットW1,W2が映り込まないようにする。その後、制御部70は、FC正面画像82を第1キャプチャー画像(第1赤外眼底画像)として取得する(S11)。取得された第1キャプチャー画像は、メモリ72に記憶される。
第1キャプチャー画像が取得されると、制御部70は、断層画像83の取得を行う(S12)。制御部70は、設定された走査位置に基づいてBスキャンによる断層画像83の取得を行う。制御部70は、OCT正面画像84上に設定された走査ラインSLの表示位置に基づいて、走査ラインSLの位置に対応する眼底の断層画像が得られるように、走査部108を駆動させて測定光を走査させる。
HC90は、検出器120からの検出信号に基づいて断層画像83の静止画を生成する。HC90は、断層画像83をメモリ92に記憶させる。
なお、断層画像を取得している間も、前眼部観察光学系60および撮影光学系30によって前眼部観察画像(ライブ前眼画像)81とFC正面画像(ライブ眼底画像)82が連続的に取得されており、第4エンドポイントを介してHC90に送信される。HC90は受信したライブ前眼画像81、ライブ眼底画像82を表示部95に表示し、新しい画像を受信する度に随時更新する。これによって、OCT撮影時にも被検眼Eの動き、瞬き等を観察することができる。
続いて、カラー眼底撮影モードによって被検眼のカラー眼底画像を取得する流れを説明する。制御部70は、カラー眼底画像を撮影する前に、撮影素子38によってFC正面画像82を2つめの第1キャプチャー画像(第2赤外眼底画像)として取得する。例えば、制御部70は、ロータリソレノイド46を駆動させ、スポットミラー44を光路外に退避させてから、第1キャプチャー画像を撮影する。これによって、第1キャプチャー画像にスポットミラー44が映り込むことを防ぐことができる。
制御部70は、観察光源11によって照明され、撮像素子38で撮像されているFC正面画像82を、静止画(第1キャプチャー画像)として取得する(S13)。取得された第1キャプチャー画像は、メモリ72に記憶される。
2つめの第1キャプチャー画像が取得されると、制御部70は、メモリ72に保存した2つの第1キャプチャー画像をHC90に送信する。このとき、制御部70は、例えば、コマンド送信用の第3エンドポイントを使用してHC90に第1キャプチャー画像を送信する。これは、HC90側では、第4エンドポイントEP4を介して受信されたFC正面画像82の中から所望の画像を特定することが難しいためである。例えば、眼科撮影装置1から受信した応答信号から、眼科撮影装置1の撮影状態がキャプチャーに適した状態であるか検出し、そのタイミングで第4エンドポイントを介して受信されたライブ画像を第1キャプチャー画像としてキャプチャーすることが考えられる。しかしながら、HC90と眼科撮影装置1が同期するための信号のやり取りには時間が掛かるため、キャプチャーのタイミングがずれる可能性がある。
したがって、制御部70は、第3エンドポイントを介して第1キャプチャー画像をホストHC90に送信することによって、処理を複雑にすることなく、HC90に的確に第1キャプチャー画像を保存させることができる。
なお、第1キャプチャー画像のデータ量が大きい場合は、画像データをいくつかに分割して送信してもよい。例えば、眼科撮影装置からHC90へ第3エンドポイントを介して応答信号を送信する合間に、分割した画像データ送信してもよい。これによって、眼科撮影装置1とHC90との通信を遮ることなく、同期状態を維持したままで、第1キャプチャー画像を送信することができる。
次いで、制御部70は、眼底カメラ光学系100によってカラー眼底画像を取得するステップに移行する。制御部70は、まず、図示無き内部固視灯と眼底照明用光源(例えば、光源11)を消灯する。そして、制御部70は、挿脱機構66を駆動することによって、ダイクロイックミラー24を光路から離脱させると共に、撮影光源14を発光させる。
撮影光源14が発光されることによって、被検眼眼底は可視光によって照射される。眼底からの反射光は対物レンズ25、孔あきミラー22の開口部、撮影絞り31、フォーカシングレンズ32、結像レンズ33、ダイクロイックミラー37を通過し、2次元受光素子35に結像する。2次元受光素子35で撮影されたカラー眼底画像は、HC90に受信され、その後、メモリ92に記憶される。
なお、本実施例においては、断層画像取得後に、自動的に第2赤外眼底画像及びカラー眼底画像が取得される構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、断層画像取得後において、第2赤外眼底画像及びカラー眼底画像の取得前に、検者によるアライメントとフォーカスの微調整が行われる構成としてもよい。例えば、断層画像取得後に、制御部70は、アライメントとフォーカスの微調整を行うための調整画面を表示部75に表示させる。検者は、表示部75に表示されるFC正面画像82を観察しながら、所望する状態でカラー眼底画像が撮影できるように、アライメントとフォーカスの微調整を行う。そして、検者による撮影開始スイッチ74cの入力があると、第2赤外眼底画像及びカラー眼底画像の撮影が実行されるようにしてもよい。この場合、検者による撮影開始スイッチ74cの入力があると、制御部70は、初めに、第2赤外眼底画像を取得する。第2赤外眼底画像を取得した後、制御部70は、カラー眼底画像を取得する。
このようにして、断層画像の取得とカラー眼底画像の取得が完了したら、制御部70は、断層画像とカラー眼底画像のマッチング処理を行うことで、断層画像とカラー眼底画像との位置関係を対応付ける。断層画像とカラー眼底画像との対応付けを行うことによって、検者は、取得された所望の眼底断層画像に対応する眼底上の取得位置をカラー眼底画像上で確認することができる。
なお、本実施例においては、眼科撮影装置として、被検眼の眼底を撮影する場合を例に挙げて説明したがこれに限定されない。本開示の技術は、被検眼の前眼部を撮影する場合においても、適用可能である。
なお、以上の説明において、制御部70は、第1キャプチャー画像(例えば、赤外正面画像)をメモリ72に記録するとした。制御部70は、ホストコンピュータ90に第1キャプチャー画像の送信に失敗した場合は、メモリ72に記録した第1キャプチャー画像を再度ホストコンピュータ90に送信してもよい。なお、第2キャプチャー画像(例えば、OCT画像)においても同様の処理を行うようにしてもよい。
なお、制御部70は、さらに、レリーズ信号が出力される前に受光素子38によって撮影された眼底観察画像をメモリ72に記録しておいてもよい。例えば、撮影された画像をすべてメモリ72に記憶させておいてもよいし、レリーズ信号が出力される前に取得された画像を一定の容量だけメモリ72に記録しておいてもよい。後者の場合、一定の容量を超える画像については、最も過去の画像から消去してもよい。もちろん、レリーズ信号が出力されてから所定時間経過するまで間に撮影された画像もメモリ72に記憶させてもよい。
このように、赤外眼底画像を撮りためておくことによって、レリーズ信号が出力され際に撮影された画像が、第1キャプチャー画像として不適な画像(例えば、不要な光が映り込んだ画像)であっても、レリーズ信号の出力前後に撮影された適切な画像を選択してホストコンピュータに送信することができる。
さらに、制御部70は、レリーズ信号が出力される前であっても、第1キャプチャー画像として適切な画像(例えば、不要な光が少ない画像)が取得された場合は、いつでもホストコンピュータに送信してもよい。
なお、以上の説明において、第1キャプチャー画像はOCT撮影時と、カラー眼底撮影時にそれぞれ1枚ずつキャプチャーするものとして説明したが、これに限らず、それぞれ何枚キャプチャーしてもよい。
<変容形態>
なお、上記実施形態においては、異なる回線を用いてライブ画像とキャプチャー画像を送信したが、これに限定されない。例えば、同一の回線を用いてライブ画像とキャプチャー画像を送信する装置において、第1キャプチャー画像信号を分割し、ライブ画像を送信する合間に、分割された第1キャプチャー画像信号を送信するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、ライブ画像とキャプチャー画像を送信したが、これに限定されない。例えば、第1の回線を介して第1ライブ画像信号をホストコンピュータへ送信する第1の送信制御に並行して、キャプチャー画像として利用するライブ画像を特定するためのフラグ信号を第2の回線を介してホストコンピュータへ送信する第2の送信制御を行うようにしてもよい。フラグ信号としては、例えば、トリガ信号(レリーズ信号)の発信タイミングにて取得されたライブ画像を、他の画像と判別するためのフラグであってもよい。つまり、フラグ信号は、トリガ信号に基づいて生成されてもよい。特定のライブ画像としては、アライメント指標が消去された画像であってもよい。この場合、アライメント指標が消去されたことを示すフラグ信号が、装置本体の制御信号に基づいて生成されてもよい。
なお、第1の送信制御と第2の送信制御は、同期制御であってもよいし、非同期制御であってもよい。なお、非同期制御の場合、フラグ信号の送信タイミングと、ライブ画像における特定の画像の送信タイミングがずれる可能性がある。この場合、ホストコンピュータは、送信タイミングのずれを考慮して、キャプチャー画像として利用するライブ画像を特定するようにしてもよい。