JP6510326B2 - Energy conversion type active control system - Google Patents
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Description
本発明は構造物に入力した振動エネルギを制御力として利用可能なエネルギに変換し、この変換されたエネルギを使用して構造物に制御力を付与し、構造物の振動を抑制するエネルギ変換型アクティブ制震システムに関するものである。 The present invention converts the vibrational energy input to the structure into usable energy as a control force, applies the control force to the structure using the converted energy, and suppresses the vibration of the structure. It relates to an active control system.
エネルギ変換型アクティブ制震システムは、地震時等に構造物に入力した振動エネルギを流体エネルギ等、蓄積可能なエネルギに変換する油圧シリンダ等の変換装置と、変換装置で変換されたエネルギを蓄積するアキュムレータ等の蓄積装置と、蓄積装置に蓄積されたエネルギを構造物に制御力として付与する駆動装置(アクチュエータ)等の再利用装置から成立する(特許文献1〜4参照)。
The energy conversion type active vibration control system stores a conversion device such as a hydraulic cylinder or the like that converts vibrational energy input to a structure at the time of earthquake or the like into fluidizable energy such as fluid energy, and the energy converted by the conversion device. It consists of a storage device such as an accumulator and a reuse device such as a drive device (actuator) that applies energy stored in the storage device to a structure as a control force (see
上記の制震システムでは変換装置でのエネルギ変換から、再利用装置からの制御力の発生までにはある程度の時間を要する関係で、再利用装置からの制御力の発生に必要なエネルギ(変換エネルギ)を変換装置から時々刻々と供給できる保証がない。 In the above-described vibration control system, it takes a certain amount of time from energy conversion in the conversion device to generation of control power from the reuse device, and energy required for generation of control power from the reuse device (conversion energy There is no guarantee that it can be supplied momentarily from the converter.
また変換装置が振動エネルギから変換できる変換エネルギ量が、再利用装置の制御力付与時に必要とされる使用エネルギ量(再利用エネルギ量)を上回る保証もない。すなわち、再利用装置の制御力付与時の使用エネルギ量(再利用エネルギ量)に対する、変換装置による変換エネルギ量の比率(エネルギ収支)が1より大きくなる保証がない。このため、最初に再利用装置から必要な大きさの制御力を発生させるには、蓄積装置に、再利用装置から上部構造に付与すべき制御力の発生に必要な量のエネルギを蓄積可能な容量を持たせる必要がある。この容量は地震の初期に再利用装置で発生する制御力が大きい程、大きくなる。 Also, there is no guarantee that the amount of conversion energy that the conversion device can convert from the vibrational energy exceeds the amount of energy used (the amount of reuse energy) required when applying the control power of the reuse device. That is, there is no guarantee that the ratio (energy balance) of the conversion energy amount by the conversion device to the use energy amount (reuse energy amount) when applying the control power of the reuse device is larger than one. Therefore, in order to initially generate the control power of the required size from the recycling device, the storage device can store an amount of energy necessary to generate the control power to be applied from the recycling device to the superstructure. It is necessary to have capacity. This capacity increases as the control force generated by the reuse device at the early stage of the earthquake increases.
一方、蓄積装置は地震時等、予期しない非常時にのみ稼働することから、地震等の発生時以外のときから常に多くの、使用の見込みがない可能性のある変換エネルギを蓄積した状態を維持しなければならないため、変換エネルギ量に対する使用エネルギ量(再利用エネルギ量)の効率が必ずしも高いとは言えない。その上、蓄積装置において非常時の備えとして変換エネルギの損失が生じないよう、変換エネルギの蓄積状態を維持する必要があるため、そのための費用が掛かり過ぎ、実用的とは言えない。 On the other hand, since the storage device operates only during unexpected emergencies such as earthquakes, it has always maintained a state where it has stored a large amount of converted energy that may have no prospect of use from the time other than the occurrence of an earthquake or the like. Because of this, the efficiency of the used energy amount (reused energy amount) relative to the converted energy amount is not necessarily high. Moreover, since it is necessary to maintain the storage state of converted energy so that loss of converted energy does not occur as an emergency preparation in the storage device, it is too expensive to do so and it is not practical.
本発明は上記背景より、蓄積装置に十分な容量を持たせながらも、地震時以外のときにも蓄積しているエネルギの有効利用を図ることが可能なエネルギ変換型アクティブ制震システムを提案するものである。 From the above background, the present invention proposes an energy conversion type active vibration control system capable of achieving effective use of stored energy even at the time of an earthquake while giving a sufficient capacity to a storage device. It is a thing.
請求項1に記載の発明のエネルギ変換型アクティブ制震システムは、振動発生時に振動発生前の原位置に対して水平方向に相対変位を生じる構造物内のいずれかの領域に入力した振動エネルギを制御力として利用可能な変換エネルギに変換する変換装置と、この変換装置で変換された変換エネルギを蓄積する蓄積装置と、この蓄積装置に蓄積された変換エネルギを、相対変位を生じた前記いずれかの領域以外の領域に制御力として付与する再利用装置とを備え、
前記蓄積装置が前記再利用装置による前記制御力の発生に必要な量の変換エネルギを蓄積できるだけの容量を有し、初期の時点で前記容量を満たす量の変換エネルギを賄う常時用エネルギ源を共用していることを構成要件とする。
In the energy conversion type active vibration control system of the invention according to
The storage device has a capacity sufficient to store an amount of conversion energy necessary for generation of the control power by the reuse device, and shares an energy source for regular use that covers an amount of conversion energy satisfying the capacity at an initial time And make it a configuration requirement.
「構造物内のいずれかの領域」は構造物内の平面上の、もしくは立面上のいずれかの領域であり、「原位置」は振動発生時にも振動発生前の位置に留まるか、相対的に他の領域との対比で振動発生前の位置に近い位置に留まる領域である。例えば構造物内が剛な支持層8に支持された領域と、柔な支持層8に支持された領域とに区分されたような場合、振動発生時には剛な支持層8に支持された領域が原位置に留まろうとし、柔な支持層8に支持された領域が振動発生前の原位置に対して水平方向に相対変位を生じようとする。支持層8が剛か柔かは相対的である。ここで言う「支持層8」は地中で構造物下の杭を安定的に支持する層ではなく、杭を除く構造物本体と地盤面との間に介在し、構造物を支持する層である基礎、免震層等を言う。
"Any region in the structure" is any region on a plane or elevation in the structure, and "in-situ" remains at the position before vibration generation even when vibration is generated, or relative It is an area which stays near the position before the occurrence of vibration in contrast to other areas. For example, in the case where the inside of the structure is divided into a region supported by a
この関係から、構造物内が相対的に水平剛性(以下、剛性)の相違する2種類の支持層8に支持された2以上の領域に区分された場合には、相対的に「構造物内の剛な支持層8に支持された領域」が請求項1における「原位置」に相当し、「構造物内の柔な支持層8に支持された領域」が請求項1における「(構造物内の)いずれかの領域」と「相対変位を生じた前記いずれかの領域以外の領域」に相当する(請求項3)。
From this relationship, when the inside of the structure is divided into two or more regions supported by two types of
また構造物が下部構造6と上部構造7とに上下に区分された場合に、下部構造6と上部構造7が共に等しい剛性の支持層8に支持された場合には、相対的に地盤から遠い上部構造7が振動発生時に地盤寄りの下部構造6に対して水平方向に相対変位を生じ易いから、相対的に下部構造6が原位置に留まろうとし、上部構造7が原位置に対して水平方向に相対変位を生じようとする。この関係から、構造物が上下に区分されたときの下部構造6が請求項1における「原位置」に相当し、上部構造7が「(構造物内の)いずれかの領域」と「相対変位を生じた前記いずれかの領域以外の領域」に相当する(請求項4)。下部構造6と上部構造7は共に剛な支持層8に支持される場合と、柔な支持層8に支持される場合の他、一方が剛な支持層8に支持され、他方が柔な支持層8に支持される場合もある。
In addition, when the structure is divided into the
「構造物が上下に区分される」とは、構造物が下部構造6と上部構造7とに粗く(大まかに)区分されることを言い、構造物を立面で見たときに構造物を下層と上層に区分する境界線が直線状である場合のように、ある特定の層(階)を挟んで明確に下層と上層に区分される場合の他、構造物を下層と上層に区分する境界線が凹凸状になるような場合を含む。
“The structure is divided up and down” means that the structure is roughly divided roughly into the
構造物が下部構造6と上部構造7とに粗く区分された場合に、下部構造6と上部構造7のいずれか一方が剛な支持層8に支持され、他方が柔な支持層8に支持された場合には、柔な支持層8に支持された下部構造6と上部構造7のいずれか一方が振動発生時に振動発生前の原位置からの相対変位量が大きくなり、剛な支持層8に支持された他方に対して水平方向に相対変位を生じる状態になる。
When the structure is roughly divided into the
但し、原位置に留まろうとする傾向は下部構造6と上部構造7とに区分された場合の下部構造6より、剛な支持層8に支持された領域が強いと考えられるから、構造物内が下部構造6と上部構造7とに区分され、それぞれが剛性の異なる支持層8に支持された場合で言えば、振動発生時には柔な支持層8に支持された上部構造7が剛な支持層8に支持された下部構造6に対して最も水平方向に相対変位し易いことになる。以下では説明の簡略化のため、便宜的に「原位置」を下部構造6に代表させて下部構造6等と言い、「原位置に対して水平方向に相対変位を生じる構造物内のいずれかの領域」を上部構造7に代表させて上部構造7等と言う。
However, since the tendency to stay in the in-situ position is considered to be stronger in the region supported by the
請求項1における「蓄積装置が再利用装置による制御力の発生に必要な量の変換エネルギを蓄積できるだけの容量を有し」とは、地震発生時等に再利用装置が上部構造7等に付与すべき制御力を発生するために要する量の変換エネルギを蓄積可能な容量を蓄積装置が備えることを言う。蓄積装置がこの容量を満たす量の変換エネルギを初期の時点で賄うために常時用エネルギ源が共用される。容量は想定される最大の制御力の大きさに応じて決められる。蓄積装置が初期の時点で蓄積すべき変換エネルギ量は再利用装置から上部構造7等に付与すべき制御力の発生に必要なエネルギ(後述の再利用エネルギ)の量を指す。「振動発生時」は地震発生時と風荷重作用時を言う。以下では地震発生時等と言う。
The phrase “the storage device has a capacity sufficient to store the conversion energy necessary for generation of control power by the reuse device” means that the reuse device gives the
「蓄積装置が容量を満たす量の変換エネルギを賄う常時用エネルギ源を共用している」とは、図1−(a)に示すように蓄積装置3が再利用装置4に供給する変換エネルギを得るためのエネルギ源として常時用エネルギ源を兼用していることを言う。蓄積装置3は常時用エネルギ源を共用することで、地震発生時等の非常時に常時用エネルギ源のエネルギを蓄積装置3の容量を満たす量の変換エネルギとして使用する。蓄積装置3の容量を満たす量の変換エネルギは前記のように地震発生時等に再利用装置4から上部構造7等に付与すべき制御力の発生のために使用される。
“The storage device shares a constant energy source that supplies conversion energy in an amount sufficient to satisfy the capacity” means that the
常時用エネルギ源は具体的には図1−(b)に示すように例えば常時、使用状態にある油圧エレベータのエネルギ源(油圧源)の一部として設置されるアキュムレータ31等を指す。油圧エレベータのエネルギ源としてアキュムレータ31が併用されることは通常、ないが、エネルギ源としてアキュムレータ31が使用されることで、油圧エレベータに付属する油圧ポンプを休止させながらも、地震発生時以外、アキュムレータ31が油圧ポンプに代わって油圧エレベータに圧油を供給することが可能である。この結果、油圧エレベータの稼働の俊敏性が確保され、計画・非計画停電時にも油圧エレベータを稼働できる利点が生じる。この場合、常時用エネルギ源としてのアキュムレータ31が地震時には蓄積装置3として機能する。
The constant energy source specifically refers to, for example, an
アキュムレータ31が圧油を油圧エレベータに供給する状態と再利用装置4に供給する状態の切り替えは地震等の発生時に始動する制御装置32が行うが、制御装置32としては例えば図2に示すような方向切換弁等が使用される。この場合、方向切換弁は平常時にはソレノイドへの非通電によりアキュムレータ31の圧油が油圧エレベータのシリンダにのみ流れる状態にしており、地震等の発生時にソレノイドへの通電によりポートの状態が切り替わり、アキュムレータ31の圧油が再利用装置4にのみ流れる状態に移行する。
The
常時用エネルギ源が保有するエネルギは地震発生時等の非常時に蓄積装置3に蓄積された変換エネルギとして使用されるが、地震発生時以外の平常時には本来のエネルギ源の供給先に油圧等のエネルギを供給する目的で使用されるため、蓄積装置3が非常時にのみ変換エネルギを使用する従来のシステムとの対比では変換エネルギ量に対する使用エネルギ量(再利用エネルギ量)の効率が向上する。
The energy possessed by the regular energy source is used as conversion energy stored in the
蓄積装置3が共用する常時用エネルギ源は非常時用エネルギ源に置き換え可能である(請求項2)。非常時用エネルギ源も蓄積装置3が蓄積すべき変換エネルギを賄うために蓄積装置が共用し、蓄積装置3は地震発生時等の非常時に非常時用エネルギ源のエネルギを蓄積装置3の容量を満たす量の変換エネルギとして使用する。
The constant energy source shared by the
非常時用エネルギ源は例えば図3−(b)に示すように地震時等を除く停電時等に備えた非常時用の蓄電池33等、非常用電源等を指す。非常用電源は計画・非計画停電時にも有効に機能するが、地震時等には蓄積装置3として機能するため、停電時にのみ、あるいは地震時にのみ利用される場合より利用の機会が増える。この場合、変換装置2は振動エネルギを変換エネルギとして電力に変換することになる。蓄電池33はまた、地震(本震)時の振動エネルギと地震後に発生する余震による振動エネルギを圧電素子等を用いることで、電力の形で蓄えることができるため、地震時等を除く非常時に供給先に電力を供給することを可能にする。
For example, as shown in FIG. 3B, the emergency energy source indicates an emergency power supply etc. such as the
非常時用エネルギ源が保有するエネルギも常時用エネルギ源のエネルギと同様、地震発生時等の非常時に蓄積装置3に蓄積された変換エネルギとして使用されるが、地震発生時以外の平常時と停電時等の非常時には本来のエネルギ源の供給先に電力等のエネルギを供給する目的で使用されるため、非常時にのみ変換ネルギを使用する場合との対比では変換エネルギ量に対する使用エネルギ量の効率が向上する。
The energy possessed by the emergency energy source is also used as conversion energy stored in the
変換装置2は図4に示すように例えばシリンダ内を往復動するピストンを挟んで区分されたシリンダ室を持つ油圧シリンダ等の液圧シリンダであり、上部構造7等に入力した地震時の揺れを受けて圧力が上昇した圧油等の圧液を流体エネルギ(圧力エネルギ)として蓄積装置3に送る。本発明ではこの流体エネルギを変換エネルギと呼ぶ。
The
蓄積装置3は圧液を流体エネルギとして一旦、蓄積した後、再利用装置4の制御力発生時に圧液を再利用装置4に送り込み、再利用装置4が上部構造7等に制御力を付与する。本発明では蓄積装置3に蓄積されている変換エネルギの内、再利用装置4が制御力の発生のために使用するエネルギを再利用エネルギと呼ぶ。再利用装置4は例えばシリンダ内を往復動するピストンを挟んで区分されたシリンダ室を持つ油圧アクチュエータ等の液圧アクチュエータであり、両側のシリンダ室内に供給される圧液量の差に応じた圧力を制御力として発生する。
The
蓄積装置3は例えば図4に示すように蓄積した変換エネルギを圧液の放出により再利用装置4に付属したサーボ弁45を経由させて再利用装置4に送り込む。再利用装置4はサーボ弁45で各シリンダ室43、44に振り分けられた圧液を各シリンダ室43、44内に流入させることにより両シリンダ室43、44間の圧力差ΔPを制御力Fとして上部構造7等に付与する。再利用装置4が制御力Fの発生のために使用し、圧力の低下した圧液は変換装置2への復帰のために油圧タンク等の回収装置5へ放出される。変換装置2と蓄積装置3と再利用装置4はアクティブ制震システムを構成する単位となる制震装置1を構成する。制震装置1には回収装置5が含まれる場合もある。請求項1以下のアクティブ制震システムはアクティブ制震装置とも言い換えられる。
For example, as shown in FIG. 4, the
上部構造7等と下部構造6等は支持層8を挟んで上下に区分される構造体であり、下部構造6等は主に支持層8より上の構造体(上部構造7等)を支持する地盤、もしくは基礎になり、上部構造7等は下部構造6等に支持される支持層8上の地上構造物等の構造物になる。但し、支持層8は地盤面上、もしくは基礎上に介在するとは限らず、図5に示すように地上層に介在することもあるため、下部構造6等は地上構造物の一部を含むこともある。
The
また図1−(a)、図2−(a)に示すように支持層8が地盤と地上構造物の境界に位置する場合には、地上構造物に基礎が含まれる場合もあり、その場合、下部構造6等は地盤になる。支持層8は図5に示すように上下(上部構造7等と下部構造6等)に分断された基礎の中間部に位置する場合もあり、その場合、基礎は上部構造7等側と下部構造6等側に分離する。支持層8は主に図5に示す免震層や図6に示す免震層に準ずる低剛性層等、水平方向に柔な支持層であるが(請求項5)、必ずしも柔な支持層8である必要はない。請求項1、2における「構造物内のいずれかの領域が原位置との間で水平方向に相対変位を生じ得る」とは、構造物内のいずれかの領域(上部構造7)が原位置(下部構造6)との間で容易に水平方向に相対変位を生じる柔な支持層と、容易に相対変位を生じない、柔でない支持層を含む趣旨である。
Also, as shown in FIG. 1- (a) and FIG. 2- (a), when the
但し、上部構造7等に制御力を付与したときに上部構造7等を下部構造6等に対して相対移動し易い状態に下部構造6等に支持させるには、より小さい制御力の付与によって上部構造7等を相対移動させることが合理的であるから、図5、図6に示すように上部構造7等は水平方向に柔な支持層8に支持されることが適切である(請求項5)。水平方向に柔な支持層8は免震装置からなる免震層と、下部構造6等の振動時に下部構造6等と上部構造7等間に相対変位を生じさせるソフトファーストストーリー(低剛性層)を含む。ソフトファーストストーリーは1階、または低層階を柔構造化した層であり、例えば「柔らかくて強い柱で支持された層」等を言う。
However, in order to make the
この場合、風荷重程度の外力を受けたときにも上部構造7等が下部構造6等に対して揺れ易い状態に置かれることから、上部構造7等の居住性が低下する可能性があるが、風荷重程度の外力で上部構造7等が振動を生じないようにすることは、例えば上部構造7等を再利用装置4で固定することにより可能になる。図5は地上構造物が支持層8(免震層)を介して下部構造6等と上部構造7等に分断された場合の例を示す。
In this case, the
支持層8が水平方向に柔な支持層である場合(請求項5)には、上部構造7等を下部構造6等に対して相対移動させるために要する制御力の大きさが、支持層8が柔でない場合より小さくて済むため、蓄積装置3に蓄積されている再利用エネルギが消費されにくく、再利用エネルギが温存され易い利点がある。
When the
この場合、変換装置2は下部構造6等と上部構造7等との間に跨って架設され、再利用装置4は上部構造7等の内、柔な支持層8の直上層に配置される(請求項5)。変換装置2が下部構造6等と上部構造7等との間に跨って架設されることは、変換装置2が支持層8に配置されることである。蓄積装置3は変換装置2と再利用装置4の双方の近傍に配置される。「双方の近傍」とは、変換装置2と再利用装置4の中間部の意味であるが、必ずしも変換装置2と再利用装置4を結ぶ直線上に蓄積装置3が位置するとは限らない。
In this case, the
請求項5では地震発生時等には、下部構造6等と上部構造7等を含めた構造物全体では柔な支持層8が変形を開始し、変形量が大きいことから、変換装置2が支持層8に配置されることで、上記の流体エネルギ(変換エネルギ)をより多く稼ぎ易い。
In the fifth aspect, at the time of the occurrence of an earthquake, etc., the
また再利用装置4が上部構造7等内の支持層8の直上層に配置されることと、蓄積装置3が変換装置2と再利用装置4の双方の近傍に配置されることで、変換装置2から蓄積装置3を経由して再利用装置4に送り込むための配線・配管等のエネルギ伝達手段の距離が短縮される。この結果、振動エネルギから変換された変換エネルギを変換装置2から再利用装置4まで送り込むまでに失われるエネルギの損失量が低減される。特に変換装置2と再利用装置4が同一位置に互いに併設された場合には、変換装置2と再利用装置4との間の距離が最短になるため、損失エネルギ量が最小になる。
In addition, the conversion device is disposed by the
更に水平方向に柔な支持層8の直上層である上部構造7等の最下層の水平剛性が最下層より上層の水平剛性より低く設定されている場合(請求項6)には、上部構造7等の全層の水平剛性が一様である場合との対比では、上部構造7等の最下層がそれより上層より相対変位し易いため、下部構造6等に対し、最下層に一定の相対変位を生じさせるのに要する制御力が小さくて済む。
Furthermore, when the horizontal rigidity of the lowermost layer such as the
この場合、上部構造7等の最下層に下部構造6等に対する相対変位を生じさせれば、上部構造7等全体が下部構造6等に対して相対変位を生じる状態になるため、再利用装置4が上部構造7等に制御力を加える上で、より小さい制御力でも上部構造7等全体に下部構造6等に対して相対変位を生じさせることが可能である。上部構造7等の最下層の水平剛性をそれより上層の水平剛性より低く設定することは、最下層の柱、または柱と梁の剛性を低下させ、最下層をそれより上層より相対的に軟らかくすることにより得られる。
In this case, if relative displacement to the
蓄積装置が常時用エネルギ源、または非常時用エネルギ源を共用することで、常時用、または非常時用エネルギ源を地震時に蓄積装置として機能させながら、地震時以外のときに常時用、または非常時用のエネルギ源(電源)として利用することができるため、蓄積装置に蓄積されているエネルギ源の有効利用が図られ、制震システムの実用性が高まる。 The storage device shares a constant energy source or an emergency energy source to make the regular or emergency energy source function as a storage device during an earthquake, while the regular or emergency energy source is other than an earthquake Since it can be used as an energy source (power source) for time use, the energy source stored in the storage device can be effectively used, and the practicability of the vibration control system is enhanced.
図1、図2は地震時等に下部構造6等、構造物内の原位置に対して水平方向に相対変位を生じる上部構造7等、構造物内のいずれかの領域に入力した振動エネルギを制御力として利用可能な変換エネルギに変換する変換装置2と、変換装置2で変換された変換エネルギを蓄積する蓄積装置3と、蓄積装置3に蓄積された変換エネルギを、前記構造物内の、相対変位を生じた前記いずれかの領域以外の領域に制御力として付与する再利用装置4とを備えた制震システム(制震装置1)の構成例を示す。蓄積装置3は再利用装置4による制御力の発生に必要な量の変換エネルギを蓄積できるだけの容量を有し、初期の時点で容量を満たす量の変換エネルギを賄う常時用エネルギ源、または非常時用エネルギ源を共用している。
1 and 2 show vibration energy input to any region in the structure such as the
前記のように「構造物内の原位置」は振動発生時にも振動発生前の位置に留まるか、振動発生前の位置に近い位置に留まる領域であり、「構造物内のいずれかの領域」は構造物内の平面上の、もしくは立面上のいずれかの領域であるが、以下では「構造物内の原位置」を下部構造6に代表させ、「原位置に対して水平方向に相対変位を生じる構造物内のいずれかの領域」を上部構造7に代表させる。すなわち、以下では下部構造6が「構造物内の原位置」を指し、上部構造7が「原位置に対して水平方向に相対変位を生じる構造物内のいずれかの領域」を指す。
As described above, the "original position in the structure" is an area which remains at the position before the generation of the vibration even when the vibration is generated, or a position near the position before the generation of the vibration, "an any area in the structure" Is an area either on a plane or in an elevation in the structure, but in the following, "the original position in the structure" is represented by the
上部構造7は下部構造6上に支持層8を介して支持されるが、変換装置2の設置位置以外の再利用装置4から上部構造7に付与すべき制御力の大きさを抑え、蓄積装置3に蓄積されている変換エネルギ(再利用エネルギ)を温存させる上では、図5、図6に示すように支持層8は免震層のように水平方向に柔な層であることが有利である。
Although the
変換装置2は地震時等に生じる、上部構造7の下部構造6に対する相対変位を利用して振動エネルギを変換エネルギに変換するため、図1等に示すように相対変位を生じる上部構造7と下部構造6との間に跨って架設される。変換装置2から再利用装置4への移動中に損失するエネルギ量を低減する上では、再利用装置4は主に上部構造7の内、支持層8の直上層に配置され、蓄積装置3は変換装置2と再利用装置4の双方の近傍、あるいは双方の中間位置に配置される。再利用装置4は変換装置2で変換され、蓄積装置3に蓄積された変換エネルギを再利用エネルギとして用い、例えば上部構造7に対し、下部構造6との間の相対変位に拘わらず、上部構造7を下部構造6の変位前の位置に留まらせ(地盤に対する相対変位量を小さくし)ようとし、絶対空間に静止させようとするための制御力を付与する。
The
制震装置1は図4に示すように振動エネルギを変換エネルギとしての流体エネルギに変換する油圧シリンダ等の変換装置2と、変換装置2に接続され、変換装置2で変換された流体エネルギを蓄積するアキュムレータ等の蓄積装置3と、蓄積装置3に接続され、蓄積装置3に蓄積された流体エネルギ(圧液)を用いて上部構造7に付与すべき制御力を出力する再利用装置4から構成される。再利用装置4の下流側には、再利用装置4からの制御力の出力時にシリンダ室43、44から放出され、圧力の低下した圧液を回収し、変換装置2に復帰させるための油圧タンク等の回収装置5が接続される。回収装置5は変換装置2に接続される。
The
変換装置2は具体的には図4に示すようにシリンダ21と、シリンダ21内を往復動するピストン22からなり、シリンダ21内はピストン22を挟んだ両側のシリンダ室23、24に区分され、前記のように支持層8を挟んで上下に区分された下部構造6と上部構造7との間に跨った状態で設置される。シリンダ21は図3に示すように下部構造6と上部構造7のいずれか一方に接続され、ピストン22が他方に接続される。
変換装置2は地震による下部構造6の振動時に上部構造7が下部構造6に対して相対移動を生じたときに、一方のシリンダ室23(24)内の液圧が上昇することで、高圧の圧液を発生させ、圧液を高圧の状態のまま蓄積装置3に送り込む。蓄積装置3は高圧の圧液を流体エネルギ(圧力エネルギ)として保存する。下部構造6の振動時にはシリンダ21内をピストン22が往復動するため、高圧の圧液は両側のシリンダ室23、24内に交互に発生する。
When the
再利用装置4は変換装置2と同様に圧油等の圧液が充填されたシリンダ41と、シリンダ41内を往復動し、シリンダ41内を両側のシリンダ室43、44に区分するピストン42からなり、下部構造6と上部構造7との間に跨った状態で設置され、シリンダ41において下部構造6と上部構造7のいずれか一方に接続され、ピストン42において他方に接続される。
A
再利用装置4のピストン42を挟んだ両側の各シリンダ室43、44と蓄積装置3との間には蓄積装置3内の圧液の各シリンダ室43、44への流入を制御するサーボ弁45が接続され、両側のシリンダ室43、44間には両側のシリンダ室43、44間の圧液の移動量を制御する流量制御弁46が接続される。流量制御弁46は変換装置2が変換した変換エネルギの蓄積装置3への放出量を制限するために変換装置2にも接続されることがある。
A
再利用装置4の流量制御弁46が両側のシリンダ室43、44間の圧液の移動量を制御することは、図4に示すように再利用装置4の両側のシリンダ室43、44間に流量Q0を生じさせることであるから、サーボ弁45の開放時にQ1+Q3の量の圧液が再利用装置4に送り込まれるときに、一方のシリンダ室43にQ1−Q2−Q0の流量の圧液が送り込まれ、他方のシリンダ室44にQ3−Q4+Q0の流量の圧液が送り込まれる。−Q2と−Q4は回収装置5に回収される分の圧液を意味する。
The
このとき、再利用装置4の各シリンダ室43、44にはQ1−Q2−Q0に応じた圧力Pa1とQ3−Q4+Q0に応じた圧力Pa2が発生し、これらの圧力差ΔPが制御力Fとして上部構造7に付与される。サーボ弁45と流量制御弁46の制御は両側のシリンダ室43、44内の圧力差ΔP、またはピストン42の移動速度V、及び制御力指令Fを用いたコントローラからの指令に基づいて行われる。
At this time, a pressure Pa1 corresponding to Q1-Q2-Q0 and a pressure Pa2 corresponding to Q3-Q4 + Q0 are generated in each
図1は蓄積装置3が初期の時点で容量を満たす量の変換エネルギを賄う常時用エネルギ源を共用している場合の例を、図2は非常時用エネルギ源を共用している場合の例を示す。図1−(b)は特に常時用エネルギ源が油圧エレベータの油圧源の一部を構成するアキュムレータ31である場合の例を示す。この例では常時用エネルギ源としてのアキュムレータ31が蓄積装置3を兼ねるため、アキュムレータ31が再利用装置4による制御力の発生に必要な量の変換エネルギを蓄積できるだけの容量を有し、初期の時点でこの容量を満たす量の圧液を変換エネルギとして蓄積している。
Fig. 1 shows an example in which the
地震の発生時にはアキュムレータ31に蓄積された変換エネルギとしての圧液が再利用装置4に送り込まれ、再利用装置4が図4に示すように圧液を前記した各シリンダ室43、44内に振り分けて流入させることにより両シリンダ室43、44間に圧力差ΔPを発生させ、この圧力差ΔPを制御力Fとして上部構造7に付与する。
When an earthquake occurs, the pressure liquid as the conversion energy accumulated in the
図2は図1−(b)に示す制御装置32の具体例として方向切換弁を使用した場合の例を示す。この例では平常時のソレノイドがOFFの状態ではアキュムレータ31内の圧油が油圧エレベータの油圧シリンダに流れる状態にあり、ソレノイドがONになったときには方向切換弁が切り替わり、アキュムレータ31内の圧油が再利用装置4に流れる状態に移行する。
FIG. 2 shows an example where a direction switching valve is used as a specific example of the
図3−(b)は非常時用エネルギ源が非常時用の蓄電池33である場合の例を示す。この例では蓄電池33が蓄積装置3を兼ねるため、蓄電池33が再利用装置4による制御力の発生に必要な量の変換エネルギを蓄積できるだけの容量を有し、初期の時点でこの容量を満たす量の電力を変換エネルギとして蓄積している。地震の発生時には蓄電池33に蓄積された変換エネルギとしての電力が再利用装置4に送り込まれる。
FIG. 3B shows an example where the emergency energy source is the
図5は上部構造7が下部構造6上に免震層等、水平方向に柔な支持層8を介して支持された場合の制震システムの配置例を示す。図5は地上構造物の中間層に免震層を構成する免震装置81を介在させ、地上構造物を下部構造6と上部構造7に区分させた場合の例であるが、免震装置81(免震層)の配置位置は基礎、もしくは地盤と地上構造物との間である場合もある。
FIG. 5 shows an arrangement example of the vibration control system when the
図5の例では地震等の発生時に免震装置81に支持された上部構造7が下部構造6に対して相対変位し易いことから、上部構造7を下部構造6に対して相対変位させ、地盤に対する相対変位量を小さくするために再利用装置4から付与すべき制御力は支持層8が免震層でない場合より小さくて済む。
In the example of FIG. 5, since the
図6は図5の例を少し具体化し、変換装置2を上部構造7と下部構造6との間に跨って架設すると共に、再利用装置4を上部構造7の最下層における下方側の床版(底板)71と、上方側の床版(天井版)72の下に突設されたブレース等の耐震要素73との間に架設した様子を示す。
FIG. 6 slightly embodies the example of FIG. 5 and bridges the
図7は基礎(地盤)と地上構造物との間に支持層8としての免震層(免震装置81)を配置し、より小さい制御力で上部構造7の下部構造6に対する相対変位を生じさせるために、支持層8の直上層である上部構造7の最下層の水平剛性を最下層より上層の水平剛性より低く設定した場合の例を示す。
FIG. 7 arranges the seismic isolation layer (base isolation device 81) as the
図7の例でも支持層8が免震層であることで、地震等の発生時に免震装置81に支持された上部構造7が下部構造6に対して相対変位し易いが、それに加え、上部構造7の最下層がそれより上の上層より相対変位し易いことで、上部構造7の最下層を下部構造6に対して相対変位させれば、上層を含む上部構造7全体を最下層に追従させて下部構造6に対して相対変位させることができる。すなわち、上部構造7の最下層のみを下部構造6に対して相対変位させるだけで、上部構造7全体を下部構造6に対して相対変位させることができるため、上部構造7の全層の水平剛性が一様な場合に、上部構造7全体に制御力を付与する場合より、再利用装置4が上部構造7に付与すべき制御力を小さく抑えることが可能になる。
Even in the example of FIG. 7, the
図8は上部構造7が下部構造6上に柔な支持層8である免震層を介して支持される点では図5〜図7に示す例と共通するが、図5〜図7に示す例とは異なり、免震層で支持された、複数の層からなる上部構造7の各層に変換装置2を設置し、再利用装置4を下部構造6と上部構造7との間に架設し、再利用装置4の近傍である上部構造7の最下層に蓄積装置3を配置した場合の例を示す。
FIG. 8 is similar to the example shown in FIGS. 5 to 7 in that the
この例では上部構造7の各層に生じる振動エネルギが各層単位で変換エネルギに変換され、上部構造7最下層の蓄積装置3に送られ、回収された後、上部構造7全体に再利用装置4から制御力Fが上部構造7に付与される。
In this example, vibration energy generated in each layer of the
1……制震装置、
2……変換装置、21……シリンダ、22……ピストン、23、24……シリンダ室、
3……蓄積装置、31……アキュムレータ、32……制御装置、33……蓄電池、
4……再利用装置、41……シリンダ、42……ピストン、43、44……シリンダ室、45……サーボ弁、46……流量制御弁、
5……回収装置、
6……下部構造、
7……上部構造、71……下方側の床版、72……上方側の床版、73……耐震要素、
8……支持層、81……免震装置。
1 ...... Control equipment,
2 変 換 converter 21 ...... cylinder 22 ピ ス ト ン
3 ... storage device, 31 ... accumulator, 32 ... control device, 33 ... storage battery,
4 Reuse device 41: cylinder 42:
5 ...... Recovery device,
6 ...... Substructure,
7 ...... Upper structure, 71 ...... Lower floor plate, 72 ...... Upper floor plate, 73 ...... Seismic element,
8: Support layer, 81: Seismic isolation device.
Claims (6)
前記蓄積装置は前記再利用装置による前記制御力の発生に必要な量の変換エネルギを蓄積できるだけの容量を有し、初期の時点で前記容量を満たす量の変換エネルギを賄う常時用エネルギ源を共用していることを特徴とするエネルギ変換型アクティブ制震システム。 A conversion device for converting vibration energy input to any region in the structure that causes relative displacement in the horizontal direction relative to the original position before vibration generation when vibration is generated, and this conversion device, A storage device for storing converted energy converted by the device, and a reuse device for applying the converted energy stored in the storage device as a control force to a region other than the above-mentioned regions where relative displacement has occurred. ,
The storage device has a capacity sufficient to store an amount of converted energy necessary for generation of the control power by the reuse device, and shares an energy source for always supplying an amount of converted energy satisfying the capacity at an initial time point An energy conversion type active vibration control system characterized by
前記蓄積装置は前記再利用装置による前記制御力の発生に必要な量の変換エネルギを蓄積できるだけの容量を有し、初期の時点で前記容量を満たす量の変換エネルギを賄う非常時用エネルギ源を共用していることを特徴とするエネルギ変換型アクティブ制震システム。 A conversion device for converting vibration energy input to any region in the structure that causes relative displacement in the horizontal direction relative to the original position before vibration generation when vibration is generated, and this conversion device, A storage device for storing converted energy converted by the device, and a reuse device for applying the converted energy stored in the storage device as a control force to a region other than the above-mentioned regions where relative displacement has occurred. ,
The storage device has a capacity sufficient to store an amount of converted energy necessary for generation of the control force by the reuse device, and an emergency energy source for supplying an amount of converted energy satisfying the capacity at an initial time An energy conversion type active vibration control system characterized by sharing.
The energy conversion type active vibration control system according to claim 5, wherein the horizontal rigidity of the lowermost layer of the upper structure which is the upper layer of the support layer is set lower than the horizontal rigidity of the upper layer above the lowermost layer. .
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