JP6512007B2 - アクリル酸系重合体水溶液の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献2には、分散剤、洗剤組成物、水処理剤、スケール防止剤等として好適な(メタ)アクリル酸系重合体を、(メタ)アクリル酸系単量体を含む単量体成分を含有する循環液を、タンクから出て該タンクの外部を循環し該タンクに戻る循環ラインに循環させながら該単量体成分を重合する方法において、該循環ラインが、次亜リン酸ナトリウム等のリン含有化合物を供給する供給口、少なくとも1つの冷却器、および、該循環液の一部を該循環ライン外に排出する排出ラインを備え、該(メタ)アクリル酸系単量体1モルに対して該リン含有化合物を3〜7g供給することを特徴とする(メタ)アクリル酸系重合体の製造方法が開示されている。
また、特許文献4には、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体と、次亜リン酸(塩)とを含む重合体組成物であって、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体は、分子内に0.6〜10質量%の次亜リン酸(塩)基を有し、重量平均分子量が500〜1000000であり、次亜リン酸(塩)の含有量は、組成物に含まれるポリ(メタ)アクリル酸系重合体の総量に対して、10〜50000ppmであることを特徴とするポリ(メタ)アクリル酸系重合体組成物が開示されており、繊維用架橋剤として好適であることが記載されている。また、このポリ(メタ)アクリル酸系重合体の好ましい製造方法は、水系溶媒中、重合開始剤及び連鎖移動剤の存在下、(メタ)アクリル酸(塩)を含む単量体成分を重合する工程を備えるものと記載されている。
単量体の重合直前に、次亜リン酸化合物の水溶液を調製することにより、このような不具合を回避することは可能であるが、予め調整した水溶液を保管して使用することができないため、生産工程上の制約が大きい。また、連続重合等により大量生産を行う場合に、次亜リン酸化合物水溶液の調製を繰り返すことは、作業性の観点から効率的ではなかった。そこで、大量生産用に準備した次亜リン酸化合物の水溶液の変質を引き起こさない次亜リン酸化合物含有水溶液が求められていた。
本発明の課題は、亜リン酸イオンの含有割合が低く、分散性等の性能が良好なアクリル酸系重合体の水溶液を製造する方法を提供することである。
本発明は、以下に示される。
[1]アクリル酸及び/又はその塩を含む単量体と、重合開始剤と、次亜リン酸化合物を含む水溶液とを用いて、上記単量体を重合し、アクリル酸系重合体の水溶液を製造する方法において、
上記次亜リン酸化合物含有水溶液は、水と水溶性カルシウム化合物と次亜リン酸化合物とを、カルシウムの濃度が1〜500質量ppm、及び、上記次亜リン酸化合物の濃度が10〜45質量%となるように用いて、これらを混合した後に得られた、遊離亜リン酸イオンの濃度が300質量ppm以下の水溶液であることを特徴とするアクリル酸系重合体水溶液の製造方法。
[2]上記アクリル酸系重合体水溶液が無機顔料の分散剤として用いられる上記[1]に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造方法。
本明細書において、重合体の重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう)は、ゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう)により測定された標準ポリアクリル酸ナトリウム換算値である。また、「(メタ)アクリル」の記載は、アクリル及びメタクリルを意味する。
上記次亜リン酸化合物含有水溶液は、水と水溶性カルシウム化合物と次亜リン酸化合物とを、カルシウムの濃度が1〜500質量ppm、及び、次亜リン酸化合物の濃度が10〜45質量%となるように用いて、これらを混合した後に得られた、遊離亜リン酸イオンの濃度が300質量ppm以下の水溶液である。
他の重合性不飽和化合物を用いる場合、その使用量の上限は、上記単量体の全量に対して、好ましくは50質量%、より好ましくは30質量%、更に好ましくは20質量%である。
上記次亜リン酸化合物含有水溶液を調製する場合には、カルシウムの濃度が1〜500質量ppm、好ましくは5〜300質量ppm、より好ましくは20〜100質量ppmとなるように、上記水溶性カルシウム化合物を用いる。上記水溶性カルシウム化合物の使用量が少なすぎると、本発明の効果は得られない。
上記次亜リン酸化合物含有水溶液を調製する場合には、上記次亜リン酸化合物の濃度が10〜45質量%、好ましくは15〜40質量%、より好ましくは20〜35質量%となるように用いられる。上記範囲の濃度であると、連鎖移動剤の作用が十分に発揮される。
(1)水溶性カルシウム化合物及び次亜リン酸化合物を混合した後、得られた混合物を水に溶解する工程を含む方法
(2)水溶性カルシウム化合物の水溶液に、次亜リン酸化合物を添加して、これを溶解する工程を含む方法
(3)次亜リン酸化合物の水溶液に、水溶性カルシウム化合物を添加して、これを溶解する工程を含む方法
(4)水溶性カルシウム化合物の水溶液と、次亜リン酸化合物の水溶液とを混合する工程を含む方法
これらのうち、方法(1)及び(2)が好ましく、特に、方法(2)が好ましい。
媒体にイソプロピルアルコールを含む場合、イソプロピルアルコールは、連鎖移動剤としても作用する。従って、イソプロピルアルコール水溶液を用いる場合、反応溶媒及び連鎖移動剤として用いることができる。
イソプロピルアルコールの濃度が30質量%以上であれば、イソプロピルアルコールが有する連鎖移動剤としての連鎖移動効果が有効に作用する。また、60質量%以下であれば重合中の反応液が均一に保たれるため、分子量分布の狭い重合体を得やすい。
留去されるイソプロピルアルコールは、通常、水との共沸混合物である。従って、イソプロピルアルコールは、水溶液として反応液から留去され、イソプロピルアルコール及び水を低減させた濃縮組成物となる。
重合温度は、重合開始剤の種類等により、適宜、設定されるが、通常、70〜90℃である。尚、上記重合工程では、横断面形状が円形又は楕円形の有底筒状容器等の、従来、公知の反応槽と、撹拌手段と、還流冷却手段と、反応槽内の液の温度を調整する温度調整手段とを備える反応器を含む装置を用いることができる。
上記アルカリ剤としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩;アンモニア;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン等を、そのまま、あるいは、水に溶解させた水溶液を用いることができる。上記アルカリ剤としては、アルカリ性化合物の濃度を、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは30〜60質量%、更に好ましくは40〜55質量%とした水溶液を用いることが好ましい。尚、上記中和工程で用いる反応槽は、撹拌手段を備えるものであれば、重合工程で用いたものそのままであってよいし、配管を介して、別途、連結された反応槽であってもよい。これらいずれの場合も大量製造に好適であるが、連続的に製造する場合には、後者の態様が特に好ましい。
単量体は、通常、温度を一定に保ちながら重合されるので、第1反応器10は、反応液の温度を調整するための温度調整手段、還流冷却手段等を備えることができる(いずれも図示せず)。温度調整手段は、第1反応槽11の側壁及び底壁を被覆する構造を備えることが好ましい。
連鎖移動剤原料貯蔵部14では、水と、水溶性カルシウム化合物と、次亜リン酸化合物とを含む混合液、又は、上記方法(1)〜(4)のいずれかにより調製された次亜リン酸化合物含有水溶液が収容される。前者の場合、次亜リン酸化合物含有水溶液を第1反応槽11に供給する際には、連鎖移動剤原料貯蔵部14の出口又は第1反応槽11への配管にフィルター部(図示せず)を備えることが好ましい。後者の場合、このフィルター部は、必須ではないが、配設されていてもよい。
第1反応器10において、冷却効率を向上させるために、例えば、第1反応槽11の槽底と上側側壁とを連絡する配管であって、第1反応槽11との間で反応液を循環させる循環用配管を備えることができる(図示せず)。
第1反応槽11における単量体の重合温度は、単量体及び重合開始剤の種類により、適宜、設定されるが、好ましくは、60〜100℃、より好ましくは70〜90℃である。
第2反応槽31には、必要に応じて、重合開始剤、連鎖移動剤、水等を供給してもよい。第2反応槽31においても、予め、収容した別のアクリル酸系重合体水溶液の液量、第1反応槽11で得られたアクリル酸系重合体水溶液の第2反応槽31への供給速度等から、液の平均滞留時間を、適宜、設定して、未反応単量体の重合を確実に行う。
第3反応槽51において、アルカリ剤による中和を開始してから計時される液の平均滞留時間は、第3反応槽51へのアクリル酸系重合体水溶液(中和前水溶液)の供給速度、目的のアクリル酸系重合体塩水溶液のpH等によるが、好ましくは30〜240分間、より好ましくは40〜120分間である。
無機顔料の分散剤に用いる場合、通常、上記水溶液がそのまま用いられるが、必要に応じて、消泡剤、防腐剤等の他の成分と組み合わせて用いてもよい。無機顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレイ、シリカ、水酸化アルミニウム、ゼオライト、二酸化チタン等からなる粒子を用いることができる。
下記の実験例において、図1に示す装置、即ち、第1反応器10、第2反応器30及び第3反応器50が、この順に連結された装置1を用いて、pH7のアクリル酸系重合体水溶液を製造した。
第1反応器10は、その内部で重合を行う有底の円筒状容器(第1反応槽)11と、撹拌機12と、単量体、重合開始剤等を供給する原料供給用配管13と、水、水溶性カルシウム化合物及び次亜リン酸化合物の混合液が収容された連鎖移動剤原料貯蔵部14と、この連鎖移動剤原料貯蔵部14の出口で混合液を濾過して得られた次亜リン酸化合物含有水溶液を円筒状容器11に供給する配管と、コンデンサ(図示せず)と、円筒状容器11の外周を覆うように配設された温度調整手段であって、冷却水を利用して、円筒状容器11内の液温を調整するためのジャケット(図示せず)とを備え、更に、円筒状容器11の底壁には、アクリル酸系重合体を含む反応液を第2反応器30へ送液するための排出口15が形成されており、第2反応器30の第2反応槽31に接続される排出用配管29との間に、送液ポンプ27が配設されている。
第2反応器30は、有底の円筒状容器(第2反応槽)31と、撹拌機32と、コンデンサ(図示せず)と、ジャケット(図示せず)とを備え、更に、円筒状容器31の底壁には、アクリル酸系重合体を含む反応液を第3反応器50へ送液するための排出口35が形成されており、第3反応器50の第3反応槽51に接続される排出用配管39との間に、送液ポンプ37が配設されている。
また、第3反応器50は、有底の円筒状容器(第3反応槽)51と、撹拌機52と、この容器51内に、pH調整剤(アルカリ剤)を供給するpH調整剤供給用配管53と、コンデンサ(図示せず)と、ジャケット(図示せず)とを備え、更に、円筒状容器51の底壁には、アクリル酸系重合体水溶液を排出、回収するための排出口55が形成されている。
酢酸カルシウム一水和物と、次亜リン酸ナトリウムと、脱イオン水とを用いて、混合液を調製した後、更に、所定時間の貯蔵及び濾過を行って得られた次亜リン酸ナトリウム水溶液(次亜リン酸化合物含有水溶液)を連鎖移動剤として用い、アクリル酸を含む単量体の連続重合を行って、アクリル酸系重合体水溶液の製造を行った(表1参照)。
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
円筒状容器11に供給される次亜リン酸化合物含有水溶液は、上記のように、連鎖移動剤原料貯蔵部14の出口で濾過して得られた次亜リン酸化合物含有水溶液である。
酢酸カルシウム一水和物1.11gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が100ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
3日間の貯蔵後の水溶液を、下記に示す条件でイオンクロマトグラフィーに供して亜リン酸全濃度を測定したところ、350ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、10ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
<イオンクロマトグラフィー測定条件>
装置:サーモフィッシャーサイエンティフィック社製ICS3000システム
カラム:サーモフィッシャーサイエンティフィック社製IonPacAG19
溶離液:10mM−KOH
初めに、第1反応槽11、第2反応槽31及び第3反応槽51のすべてに、水を2160g収容し、液温を75℃に保持した。
その後、原料供給用配管13を利用して、60%アクリル酸水溶液を20.0g/分、15%過硫酸ナトリウム水溶液を1.0g/分で、また、連鎖移動剤原料貯蔵部14から、連鎖移動剤(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を3.0g/分で、それぞれ、第1反応槽11に供給し、液温を75℃に保持しつつ、撹拌機12の回転数を280rpmとして、重合反応を開始した。これと同時に、送液ポンプ27の出力を調整して、第1反応槽11の排出口15から、75℃の反応液を24.0g/分で抜き出し、排出用配管29に配されたバルブの弁を調整して、第2反応器30へ送液した。これにより、第1反応槽11における液量を2160gに保持し、反応液の平均滞留時間を90分とした。
次に、第2反応器30では、上記のように、排出用配管29を介して、24.0g/分で供給される反応液と、予め、収容されていた水とを、液温を75℃に、且つ、第2反応槽31における液量を2160gに保持しつつ、撹拌機32の回転数を280rpmとして混合しながら、残存するアクリル酸の重合反応を行った。尚、第2反応槽31における液量を2160gに保持するために、第1反応槽11から供給される反応液と同じ量の反応液を、第2反応槽31の排出口35から、送液ポンプ37及び排出用配管39を利用して第3反応器50に送液した。第2反応槽31における反応液の平均滞留時間は90分であった。
その後、第3反応器50に、第2反応器30からの反応液、水供給用配管からの脱イオン水、及び、アルカリ剤供給用配管53からの48%水酸化ナトリウム水溶液(以下、「48%NaOH」ともいう)を供給し、中和反応を行った。中和反応は、混合液を撹拌しながら、且つ、液温を75℃に保持しつつ行い、混合液のpHを7.0とした。尚、この中和反応は、第3反応槽51における液量を2160gに保持しつつ行い、この量を超えたところで、中和液(アクリル酸系重合体水溶液)を排出口55から排出した。
これらの運転を20時間継続した後、第3反応槽51の排出口55からの中和液を回収し、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(E1)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(E1)に含まれる亜リン酸イオンの濃度を、31P−NMRにより分析したところ、250ppmであった。
<GPC測定条件>
装置:東ソー社製HLC8020システム
検出:RI
カラム:東ソー社製G4000PWxl、G3000PWxl及びG2500PWxlを連結
溶離液:0.1M−NaCl+リン酸バッファー(pH7)
標準:創和科学社製ポリアクリル酸ナトリウム
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
酢酸カルシウム一水和物1.11gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が100ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
7日間の貯蔵後の水溶液に含まれる亜リン酸全濃度は、600ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、190ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
上記(1)で得られた連鎖移動剤を用いて、実施例1と同じ操作を行い、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(E2)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(E2)に含まれる亜リン酸イオンの濃度は450ppmであった。また、アクリル酸系重合体のMwは7000であった。
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
酢酸カルシウム一水和物0.17gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が15ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
3日間の貯蔵後の水溶液に含まれる亜リン酸全濃度は、350ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、280ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
上記(1)で得られた連鎖移動剤を用いて、実施例1と同じ操作を行い、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(E3)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(E3)に含まれる亜リン酸イオンの濃度は550ppmであった。また、アクリル酸系重合体のMwは7000であった。
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
酢酸カルシウム一水和物2.22gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が200ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
3日間の貯蔵後の水溶液に含まれる亜リン酸全濃度は、350ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、10ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
上記(1)で得られた連鎖移動剤を用いて、実施例1と同じ操作を行い、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(E4)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(E4)に含まれる亜リン酸イオンの濃度は250ppmであった。また、アクリル酸系重合体のMwは8000であった。
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
酢酸カルシウム一水和物6.35gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が571ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
3日間の貯蔵後の水溶液に含まれる亜リン酸全濃度は、350ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、10ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
上記(1)で得られた連鎖移動剤を用いて、実施例1と同じ操作を行い、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(E5)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(E5)に含まれる亜リン酸イオンの濃度は250ppmであった。また、アクリル酸系重合体のMwは10000であった。
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
酢酸カルシウム一水和物0.0055gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が0.5ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
7日間の貯蔵後の水溶液に含まれる亜リン酸全濃度は、600ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、600ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
上記(1)で得られた連鎖移動剤を用いて、実施例1と同じ操作を行い、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(C1)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(C1)に含まれる亜リン酸イオンの濃度は850ppmであった。また、アクリル酸系重合体のMwは7000であった。
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
酢酸カルシウム一水和物0.0055gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が0.5ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
3日間の貯蔵後の水溶液に含まれる亜リン酸全濃度は、350ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、350ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
上記(1)で得られた連鎖移動剤を用いて、実施例1と同じ操作を行い、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(C2)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(C2)に含まれる亜リン酸イオンの濃度は650ppmであった。また、アクリル酸系重合体のMwは7000であった。
(1)次亜リン酸化合物含有水溶液の調製
酢酸カルシウム一水和物9.54gを脱イオン水2520gに溶解し、カルシウム濃度が856ppmの水溶液を得た後、この水溶液に、次亜リン酸ナトリウム1080gを入れてこれを溶解し、30%次亜リン酸ナトリウム水溶液を得た。そして、この水溶液を、連鎖移動剤原料貯蔵部14を密封状態として、35℃で貯蔵した。
3日間の貯蔵後の水溶液に含まれる亜リン酸全濃度は、350ppmであった。
次に、この水溶液を、目開き38μmのフィルターを用いて濾過した。そして、得られた濾液中の亜リン酸イオン濃度を測定したところ、10ppmであった。この濾液(30%次亜リン酸化合物含有水溶液)を、連続製造用の連鎖移動剤として用いた。
上記(1)で得られた連鎖移動剤を用いて、実施例1と同じ操作を行い、アクリル酸系重合体の固形分濃度が43%の水溶液(C3)を得た。このアクリル酸系重合体水溶液(C3)に含まれる亜リン酸イオンの濃度は250ppmであった。また、アクリル酸系重合体のMwは13000であった。
上記の実施例1〜5及び比較例1〜3で得られたアクリル酸系重合体水溶液を、下記の重質炭酸カルシウム湿式粉砕試験に供した。その結果を表1に示す。
<重質炭酸カルシウムの湿式粉砕試験>
アクリル酸系重合体水溶液7.5g、イオン交換水340g、及び、丸尾カルシウム社製重質炭酸カルシウム「No.A重炭」(商品名)1000gを、撹拌機を備えた円筒型容器へ投入し、軽く撹拌して均一になじませた。次いで、メディア(φ1mmセラミックビーズ)3500gを上記円筒型容器に投入し、1000rpmで25分間撹拌することにより、炭酸カルシウムの湿式粉砕を行った。そして、150メッシュの濾布を通した後、イオン交換水を添加して、固形分濃度が75%のスラリーを得た。
得られたスラリーについて、2.0μmアンダー積算値をマイクロメリティクス社製粒度分布測定装置「セディグラフ5120」(商品名)により測定した。
また、上記スラリーについて、これを調製した直後の粘度、及び、25℃で7日間静置した後の粘度を、B型粘度計を用いて、25℃、60rpmの条件で測定した。
10:第1反応器
11:第1反応槽
12:撹拌機(撹拌手段)
13:原料供給用配管(原料供給手段)
14:連鎖移動剤原料貯蔵部
15:排出口
27:送液ポンプ
29:排出用配管
30:第2反応器
31:第2反応槽
32:撹拌機
35:排出口
37:送液ポンプ
39:排出用配管
50:第3反応器
51:第3反応槽
52:撹拌機
53:pH調整剤供給用配管(アルカリ剤供給手段)
55:排出口
Claims (2)
- アクリル酸及び/又はその塩を含む単量体と、重合開始剤と、次亜リン酸化合物を含む水溶液とを用いて、前記単量体を重合し、アクリル酸系重合体の水溶液を製造する方法において、
前記次亜リン酸化合物含有水溶液は、水と水溶性カルシウム化合物と次亜リン酸化合物とを、カルシウムの濃度が1〜500質量ppm、及び、前記次亜リン酸化合物の濃度が10〜45質量%となるように用いて、これらを混合した後に得られた、遊離亜リン酸イオンの濃度が300質量ppm以下の水溶液であることを特徴とするアクリル酸系重合体水溶液の製造方法。 - 前記アクリル酸系重合体水溶液が無機顔料の分散剤として用いられる請求項1に記載のアクリル酸系重合体水溶液の製造方法。
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