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JP6512707B2 - 基板積載カセット - Google Patents
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Description

本発明は、
高温の中で使用しても、載置した基板の位置が変化しない基板の支持ロッドを備えた基板積載カセットに関する。
従来、ガラスの基板を通常の温度で処理する際に用いられる基板積載カセットとしては、例えば、特許文献1及び特許文献2が知られている。特許文献1の「基板用ワイヤーカセット」は、大型ガラス基板にも対応でき、ガラス基板とワイヤーを被覆する被覆部材の摩耗を抑えた、しかも収納効率が良く、設備費用を抑えた基板用ワイヤーカセットを提供することを課題とし、基板を前面側から出し入れして、複数枚の基板を載置して収納、保持する基板カセットであって、基板を載置するワイヤーを水平に複数本張架配列したワイヤー列を複数段有し、前記ワイヤーの全長に対して間隔をおいて被覆部材を設けたことを特徴としている。特許文献1では、基板を水平に積載するとともに、上下方向に多数枚の基板を積載可能としている。この基板用ワイヤーカセットは、基板を積載するワイヤーを複数本張架配列したワイヤー列を、複数段有している。そして、基板が傷つくことを避けるために、ワイヤーの表面に合成樹脂などの被覆部材が設けられている。
特許文献2の「基板用カセット」は、ワイヤの固定構造の簡素化を可能とするとともに、基板用カセットの洗浄時におけるワイヤの劣化防止を図り、さらに、基板の収納能率を向上することが可能な機構を備えた基板用カセットを提供することを課題とし、ワイヤ部材の第1および第2フレームの固定に際し、ワイヤ部材の一方端に係合端子が設けられ、他方端には、ナットにより締め付け可能なネジ溝端子が設けられている。特許文献2では、ワイヤーが撓まないように、例えば、ワイヤーの一方の端部を、ワイヤーが架け渡される一方のフレームに係合させ、他方の端部を他方のフレーム側からナットにより締め付けて、常にワイヤーに張力を与えている。
特開2010−215287号公報 特開2005−222972号公報
特許文献1のように、ワイヤーを張架しただけの構造では、高温になると、ワイヤーに熱延びが生じ、載せた基板の高さや水平方向の位置が、熱処理用の炉内に入れる時と出す時で変わってしまい、ロボットでうまくアクセスできなかったり、基板同士の上下間隙がバラバラになって、昇温にバラツキが出るという問題がある。また、合成樹脂の被膜は、高温では溶けて基板に付着してしまうという問題もある。
また、特許文献2のように、ワイヤーに常に張力が与えられている場合、ワイヤーが延びても張架された高さ位置は保たれるが、そのためには、非常に強力な張力をかける必要がある。このカセットを高温の炉内に入れた場合には、カセットのフレーム自体が熱で軟化しているため、張力が強すぎるとフレームが張力により変形し、特許文献1の場合と同様に、ロボットでの基板の受け渡しをする場合には、支障をきたすおそれがある。また、フレームが熱変形しないよう十分な強度を持たせようとすると、カセット自体が大型化、重量化するという課題がある。
また、水平方向においては、ガラス製の基板とワイヤーとでは熱膨張係数が大きく異なる(ガラスの熱膨張係数:約9×10-6/℃、ワイヤー[ステンレス鋼の場合]の熱膨張係数:約17〜18×10-6/℃)ため、ワイヤーを水平に張っていても、温度上昇に伴って、ワイヤーの上に載っているガラス基板が、ワイヤーに引き摺られて移動してしまうという課題もあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、高温の中で使用しても、載置した基板の位置が変化しない基板の支持ロッドを備えた基板積載カセットを提供することを目的とする。
本発明にかかる基板積載カセットは、熱処理する基板を積載する基板積載カセットであって、間隔を隔てて対向する2つの支持部材を有するカセット本体と、上記2つの支持部材間に掛け渡されて基板を支持する複数の支持ロッドとを備え、該支持ロッドは、長手方向に貫通する中空部を有するセラミック製の外周ロッド部材と、上記中空部内を貫通するワイヤー部材と、該ワイヤー部材の両端部にそれぞれ設けられ、該ワイヤー部材の上記外周ロッド部材からの抜けを防止する抜け防止部材と、上記外周ロッド部材と上記抜け防止部材との間に介在され、上記ワイヤー部材に軸力を付与する付勢部材とを有することを特徴とする。
前記外周ロッド部材は、前記2つの支持部材の間隔より短い複数の短外周ロッド部材により構成されていることを特徴とする。
前記支持ロッドは、前記2つの支持部材の一方と係合する係合部を備えていることを特徴とする。
本発明にかかる基板積載カセットにあっては、高温の中で使用しても、載置した基板の位置が変化しない基板の支持ロッドを備えていて、適切に基板を支持することができる。
本発明に係る基板積載カセットの好適な一実施形態を示す斜視図である。 図1に示した基板積載カセットの構成を説明する説明図である。 図1の基板積載カセットに適用される支持ロッドを説明する説明図である。 支持ロッドの第1変形例を示す側面図である。 支持ロッドの第2変形例を示す側断面図である。 支持ロッドの第3変形例を示す側断面図である。
以下に、本発明にかかる基板積載カセットの好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る基板積載カセットにガラス基板が載置されている状態を示す斜視図である。図2は、図1に示した基板積載カセットの構成を示す説明図である。
本実施形態に係る基板積載カセット1は、例えば、図1に示すように、複数のガラス基板2が載置された状態で加熱炉(不図示)内に配置されて、ガラス基板2を熱処理する際に用いられる。
基板積載カセット1は、図1及び図2に示すように、長方形状に枠組みされた上下の矩形フレーム3a、3b、及び、上下の矩形フレーム3a、3bを各角部にて上下に連結する4本の縦フレーム3cにより構成されるカセットフレーム3と、上下の矩形フレーム3a、3bがなす長方形の長辺に沿う方向に互いに間隔を隔てて対をなす、2対の縦フレーム3c間にそれぞれ掛け渡された複数の支持部材4と、上下の矩形フレーム3a、3bがなす長方形の短辺に沿って互いに間隔を隔てて対向する支持部材4間上に掛け渡されて、ガラス基板2を支持する複数の支持ロッド5とを有している。
以下の説明においては、基板積載カセット1の使用状態において上下となる方向を上下方向、上下の矩形フレーム3a、3bがなす長方形の長辺に沿う方向を長手方向、短辺に沿う方向を短手方向とする。基板積載カセット1の各部位であっても、また、基板積載カセット1を構成する各部材については単体の状態であっても、基板積載カセット1の使用状態にて、上下方向、長手方向、短手方向となる方向を、上記各方向で特定して説明する。
短手方向に互いに間隔を隔てて設けられた二対の縦フレーム3c間には、対をなす各縦フレーム3cにそれぞれ、上下方向に互いに間隔を隔てて、上面4aが水平をなすように複数の支持部材4が設けられている。
支持部材4は、略短冊状の板材により形成されており、短冊の幅方向が上下に沿うように配置されて、その端部が縦フレーム3cに固定され、厚みの方向が短手方向に沿うように配置されている。すなわち、短手方向に間隔を隔てて設けられている板状の支持部材4は、互いに対面するように配置されている。また、互いに対面する支持部材4は、上面4aが同じ高さに位置するように形成されている。
各支持部材4の上面4aには、支持ロッド5を支持するとともに当該支持ロッド5の長手方向の移動を規制するための、断面半円形の規制凹部4b、4cが、長手方向に適宜間隔にて複数形成されている。規制凹部4b、4cは、短手方向に対向する支持部材4間に支持ロッド5が掛け渡されたときに、各支持ロッド5が短手方向に沿うように配置されている。
図3は、本実施形態の支持ロッドを説明する説明図である。図3(A)は、支持ロッドの側面図、図3(B)は、支持ロッドの他の形態を示す要部拡大図である。支持ロッド5は、セラミック製の丸棒材であり、図3に示すように、一方の端から僅かに中央側に位置させて、他の部位より外径が小さく形成された係合部としての、矩形状に凹設した規制溝5aが形成されている。規制溝5aの幅は、支持部材4の厚みより僅かに広く形成されており、短手方向に対向する支持部材4間に支持ロッド5が掛け渡されたときに、一方の支持部材4と係合して、支持ロッド5の短手方向の移動を規制する。すなわち、支持ロッド5は、規制溝5aが設けられて一方の支持部材4上に載置される部位と、他方の支持部材4上に載置される部位とは、外径が異なっている。このため、支持ロッド5上にガラス基板2を載置した際にガラス基板2が水平に配置されるように、支持ロッド5が架け渡される2つの支持部材4に設けられる規制凹部4b、4cの深さは、規制溝5aが係合される側の規制凹部4bの方が浅く形成されている。カセット1に取り付けるには、支持ロッド5の片端の規制溝5aを、規制凹部4aに合わせ、もう片端を規制凹部4cに合わせて、上から置くだけでよい。
本実施形態の基板積層カセット1によれば、2つの支持部材4間に掛け渡されてガラス基板2を支持する複数の支持ロッド5が、耐熱性が高いセラミック製なので、例えば金属製ワイヤーで構成する場合より熱による延びや変形を抑えることができ、張力を与えなくても撓むことがない。
また、ワイヤーによりガラス基板2を支持する場合には、ワイヤー表面の凹凸によりガラス基板2が傷つくことを避けるために、合成樹脂等によりワイヤーに被覆を施す場合がある。このような合成樹脂の被覆が施されたワイヤーは、熱により被覆が溶融してしまうため高温下では使用することはできないが、上記のようなセラミック製支持ロッド5は、合成樹脂が溶融してしまうような高温にて熱処理する場合であっても使用することができ、表面の状態も、ワイヤーに比べると凹凸が非常に少ないので、ガラス基板2を支持する際の傷付きのおそれもない。
また、支持ロッド5が、2つの支持部材4の一方と係合する規制溝5aを備えているので、支持ロッド5が2つの支持部材4から外れ落ちることを防止することができる。このとき、支持ロッド5の移動を規制するように係合するのは一方の支持部材4だけなので、たとえ、支持ロッド5は、温度変化により伸縮したとしても、他方の支持部材4との間では規制されていないため自由に伸長することができる。このため、支持ロッド5に伸長による負荷が作用することを防止することができる。
また、上記実施形態においては、支持部材4との係合部を、支持部材4の幅より僅かに広く他の外周部の外径より小さな矩形状の規制溝5aとした例について説明したが、これに限らず、支持部材4と係合して支持ロッド5の短手方向の移動を規制可能であれば、例えば図3(B)に示すように、曲面により凹設された溝であっても構わない。また、規制凹部4b,4cは断面半円形でなく、矩形としてもよく、また、規制溝5aを四角形に凹設したり、支持ロッド5を丸棒でなく、三角形以上の角棒とするなど、形状はどのようなものであってもよい。
図4は、支持ロッドの第1変形例を示す側面図である。上記実施形態においては、支持ロッド5が規制溝5aを備えている例について説明したが、図4に示すように、規制溝5aは、必ずしも設けられていなくともよい。このような構成とすれば、支持ロッド5に対する加工が不要で、非常に安価に製作できる。
上記実施形態においては、支持ロッド5をセラミックの単一の素材にて形成した例について説明したが、これに限るものではない。
図5は、支持ロッドの第2変形例を示す側断面図である。第2変形例の支持ロッド6は、例えば、ロッドの長手方向に貫通する中空部6aを有する筒状のセラミック製の外周ロッド部材7と、中空部6a内を貫通するワイヤー8と、ワイヤー8の両端部にそれぞれ設けられ、ワイヤー8の外周ロッド部材7からの抜けを防止する抜け防止部材としてのナット9と、外周ロッド部材7とナット9との間に介在され、ワイヤー8に軸力を付与する付勢部材としての皿ばね10とを有している。
ワイヤー8は、外周ロッド部材7より長く形成されており、両端部には、ネジ8aが形成されている。外周ロッド部材7を貫通したワイヤー8の両端部には、それぞれナット9が螺合されている。ナット9と外周ロッド部材7との間には、ワイヤー8が貫通されたワッシャー11が、一方の端部側に1枚、他方の端部側に2枚介在されている。他方の端部側に介在された2枚のワッシャー11の間には、皿ばね10がワイヤー8を貫通させて複数枚設けられている。
このため、ワイヤー8の両端部に螺合されているナット9を締め込むことにより、ワイヤー8には軸力が付与され、より強く緊張されるとともに、外周ロッド部材7は、長手方向に圧縮されることにより、より強度が高められる。ここで、付勢部材として皿ばね10を用いた例について説明したが、これに限らず、コイルばねやスプリングワッシャー等を用いても構わない。また、このとき、ワイヤー8の両端に螺合するナット9を、フランジ付きナットにすることにより、ナット9側に配置するワッシャー11を除くことができる。
図6は、支持ロッド5の第3変形例を示す側断面図である。第3変形例の支持ロッド12は、外周ロッド部材7として、支持ロッド12が架け渡される2つの支持部材4の間隔よりも短い短外周ロッド部材7aを複数用い、複数の短外周ロッド部材7aにワイヤー8を挿通させて支持ロッド12を構成している点で、第2変形例の支持ロッド6と相違する。第3変形例の場合には、複数用いられる短外周ロッド部材7aは長さが短いので、個々の短外周ロッド部材7aは、せん断方向に作用する衝撃、及び、圧縮力に対する耐久性が高い。このため、より損傷し難い支持ロッド12を提供することができる。
また、長尺のロッド部材7と比べると、長さが短いので折れ難く、取り扱いが容易になる。また、損傷した際も、1本丸ごと交換する必要がなく、損傷した部分だけを取り替えれば済むため、経済的である。また、ロッド部材7は載せるだけでカセットフレーム3に取り付けできるため、フレームが変形しないようにワイヤーの張力を、バランスを合わせて調整する従来に比して、組立やメンテナンスが非常に簡便になる。
また、支持ロッド5はセラミック製なので、熱膨張係数がガラスの熱膨張係数に近い(セラミック[Al23の場合]の熱膨張係数:約8〜9×10-6/℃)ため、たとえ温度上昇に伴って支持ロッド5が伸びたとしても、その上に載っているガラス基板2が引き摺られて移動することはほとんどない。
1 基板積載カセット
2 ガラス基板
3 カセットフレーム
3a 上の矩形フレーム
3b 下の矩形フレーム
3c 縦フレーム
4 支持部材
4a 上面
4b、4c 規制凹部
5 支持ロッド
5a 規制溝
6 支持ロッド
6a 中空部
7 外周ロッド部材
7a 短外周ロッド部材
8 ワイヤー
8a ネジ
9 ナット
10 皿ばね
11 ワッシャー
12 支持ロッド

Claims (3)

  1. 熱処理する基板を積載する基板積載カセットであって、間隔を隔てて対向する2つの支持部材を有するカセット本体と、上記2つの支持部材間に掛け渡されて基板を支持する複数の支持ロッドとを備え、
    該支持ロッドは、長手方向に貫通する中空部を有するセラミック製の外周ロッド部材と、上記中空部内を貫通するワイヤー部材と、該ワイヤー部材の両端部にそれぞれ設けられ、該ワイヤー部材の上記外周ロッド部材からの抜けを防止する抜け防止部材と、上記外周ロッド部材と上記抜け防止部材との間に介在され、上記ワイヤー部材に軸力を付与する付勢部材とを有することを特徴とする基板積載カセット。
  2. 前記外周ロッド部材は、前記2つの支持部材の間隔より短い複数の短外周ロッド部材により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板積載カセット。
  3. 前記支持ロッドは、前記2つの支持部材の一方と係合する係合部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板積載カセット。
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