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JP6512966B2 - モールの取付構造 - Google Patents
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Description

本発明は、自動車用ドアのウインドフレームに配設されているシール材にモールを取り付けるモールの取付構造に関し、特に、ウインドフレームの上辺部を車室外側から覆うように配設されたシール材にモールを取り付ける構造の技術分野に属するものである。
自動車の側部に設けられるドアとしては、ウインドガラスの周縁部を保持するウインドフレームを有するドアと、ウインドフレームの無い、いわゆるサッシュレスタイプのドアとがある。ウインドフレームを有するドアの場合、ウインドフレームには、車体の開口部の周縁部とウインドフレームの周縁部との間をシールするためのシール材が配設されている。
この種のウインドフレームを有するドアの構造としては、例えば特許文献1に開示されているものが知られている。特許文献1のウインドフレームにおける車体のルーフに沿って延びる上辺部には、車室外側へ突出するドアフランジが設けられており、このドアフランジには、該ドアフランジを車室外側から覆うようにシール材が配設されている。このように上辺部のドアフランジを車室外側から覆って隠すようにシール材が配設される構造はヒドンタイプと呼ばれている。
特許文献1のシール材には、車室外側に向かって開口する溝が上辺部の前部から後部に亘って連続して形成されており、この溝にモールの取付脚部が挿入されて取り付けられている。
特開2012−131304号公報
特許文献1のヒドンタイプのシール材の取付構造は、上辺部をシール材で隠したデザインとすることができるので、例えば車両のデザイン上の要求から採用される場合があり、その有用性は十分にある。
また、ドアのウインドフレームの上辺部には、特許文献1にも開示されているように、細長いモールを前部から後部に亘って取り付けることで見栄えの向上を図ることも行われており、そのモールを如何にしてヒドンタイプのシール材に取り付けるかが製造上の問題となっている。
特許文献1では、シール材の溝にモールの取付脚部を挿入して取り付けるようにしているが、この取付脚部は、溝の内面に接触した状態で保持されているだけである。周知のように、シール材は柔軟なゴム材等からなるものであるため、たとえ特許文献1のように内部に芯材を埋め込んだとしても、モールの取付脚部をシール材の溝に挿入しただけでは、取付脚部の抜けを有効に阻止できないことが考えられる。特に、モールを故意に抜き取ろうとするような外力が当該モールに作用した場合にはモールが抜けてしまう恐れがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モールがシール材から抜けるのを有効に阻止できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、ヒドンタイプのシール材にモール取付溝を形成し、該シール材に一体に設けた芯材にモール取付溝内へ向けて突出する係合突部を設け、モールの取付脚部をモール取付溝に挿入した状態で芯材の係合突部に係合させるようにした。
第1の発明は、
自動車用ドアのウインドフレームに車室外側へ突出するドアフランジが設けられ、該ドアフランジに該ドアフランジを少なくとも車室外側から覆い隠すようにシール材が設けられ、該シール材に対して車室外側に臨むようにモールを取り付けるモールの取付構造において、
上記シール材には、上記モールに形成されている取付脚部が挿入されるモール取付溝が車室外側に開口するように形成されるとともに、該シール材を補強するための芯材が該シール材と一体に設けられ、
上記芯材には、上記モール取付溝内へ向けて該芯材から突出する係合突部が形成され、
上記モールの上記取付脚部は、上記モール取付溝に挿入された状態で上記係合突部に係合していることを特徴とする。
この構成によれば、シール材をウインドフレームのドアフランジに配設した状態で、シール材によってドアフランジが車室外側から覆い隠される。この状態で、シール材のモール取付溝が車室外側に開口しているので、モールの取付脚部を車室外側からモール取付溝に容易に挿入することが可能になる。モールの取付脚部をモール取付溝に挿入すると、芯材の係合突部が取付脚部に係合する。このとき、芯材はシール材を補強するためのものであることから十分な剛性を有しているので、取付脚部の抜けが係合突部によって有効に阻止される。
第2の発明は、第1の発明において、
上記モールの上記取付脚部には、上記係合突部に対して当該取付脚部の先端側から嵌合する嵌合部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、モールの取付脚部をモール取付溝に挿入すると、芯材の係合突部に対して取付脚部の嵌合部が嵌合することになる。これにより、モール取付溝に挿入された取付脚部がより一層抜け難くなる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記芯材は、上記モール取付溝の側面に沿って該モール取付溝の深さ方向に延びる板部を有し、
上記係合突部は、上記芯材の上記板部から上記モール取付溝内へ向けて突出するとともに、該モール取付溝の深い側へ行くほど突出量が大きくなるように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、芯材の板部がモール取付溝の側面に沿って延びているので、シール材におけるモール取付溝周辺の補強効果が十分に高まる。そして、その板部から突出する係合突部の突出量がモール取付溝の深い側へ行くほど大きくなっているので、取付脚部のモール取付溝への挿入時には、取付脚部に対して係合突部が徐々に強く接触することになり、やがて係合位置までの挿入が完了すると係合突部が取付脚部にしっかりと係合する。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記係合突部は、上記芯材の一部を屈曲させることによって上記モール取付溝内へ向けて突出していることを特徴とする。
この構成によれば、芯材の一部を屈曲させるという簡単な方法で係合突部を芯材に形成することが可能になる。また、係合突部が芯材に一体に形成されるので、係合突部の強度が十分に得られる。
第5の発明は、第4の発明において、
上記芯材は、上記モール取付溝の側面に沿って該モール取付溝の深さ方向に延びる板部を有し、
上記芯材の上記板部における上記モール取付溝の深さ方向中間部に、上記係合突部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、芯材の板部がモール取付溝の側面に沿って延びているので、シール材におけるモール取付溝周辺の補強効果が十分に高まる。そして、この板部におけるモール取付溝の深さ方向中間部に係合突部を設けているので、モールの取付脚部を短くしてモールを小型化した場合であっても、該取付脚部を係合突起に係合させることが可能になる。
第6の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、
上記芯材の上記係合突部は、上記シール材を構成する材料によって被覆されていることを特徴とする。
この構成によれば、芯材が例えば腐食性を有する材料である場合には、シール材を構成する材料によって被覆しておくことで芯材の腐食が抑制される。
第1の発明によれば、ヒドンタイプのシール材にモール取付溝を形成し、該シール材に一体に設けた芯材に、モール取付溝内へ向けて突出する係合突部を設け、モールの取付脚部をモール取付溝に挿入した状態で係合突部に係合させるようにしたので、モールがシール材から抜けるのを有効に阻止できる。
第2の発明によれば、モールの取付脚部に嵌合部を設けて芯材の係合突部に嵌合するようにしたので、取付脚部をより一層抜け難くすることができる。
第3の発明によれば、モール取付溝の側面に沿って該モール取付溝の深さ方向に延びる板部を芯材に形成したので、シール材におけるモール取付溝周辺の補強効果を十分に高めることができる。そして、この板部に係合突部を形成し、係合突部の突出量がモール取付溝の深い側へ行くほど大きくなるようにしたので、取付脚部を係合位置まで挿入する作業性を悪化させることなく、モールの取付脚部を係合突部に確実に係合させることができる。
第4の発明によれば、芯材の一部を屈曲させることによって簡単に係合突部を形成することができる。また、係合突部が芯材に一体に形成されるので、係合突部の強度を十分に得ることができ、取付脚部をより一層抜け難くすることができる。
第5の発明によれば、モール取付溝の側面に沿って該モール取付溝の深さ方向に延びる板部を芯材に形成し、その板部の中間部に係合突部を形成したので、モールの取付脚部を短くしてモールを小型化した場合であっても該取付脚部を係合突起に係合させることができる。
第6の発明によれば、芯材の係合突部を、シール材を構成する材料によって被覆したので、芯材の腐食を抑制することができる。
実施形態に係るモールの取付構造が適用された自動車用フロントドアの側面図である。 実施形態に係るモールの取付構造が適用された自動車用リヤドアの側面図である。 フロントドアに設けられるシール材の側面図である。 リヤドアに設けられるシール材の側面図である。 シール材及びモールを取り外した状態のフロントドアの側面図である。 図1におけるVI−VI線断面図である。 モールを取り付ける前の状態を示す図6相当図である。 実施形態の変形例に係る図6相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(ドアの構成)
図1は、本発明の実施形態に係るモールの取付構造が適用された自動車用フロントドア1を車室外側から見た側面図であり、また、図2は、本発明の実施形態に係るモールの取付構造が適用された自動車用リヤドア2を車室外側から見た側面図である。フロントドア1及びリヤドア2は、自動車(図示せず)の側部に配設されるものであり、フロントドア1は、自動車の側部において前側に形成された開口部(図示せず)を開閉し、また、リヤドア2は、自動車の側部において後側に形成された開口部(図示せず)を開閉する。
フロントドア1は、該フロントドア1の略下半部を構成するドア本体10と、略上半部を構成するウインドフレーム11とを有している。ドア本体10の前端部は、図示しないが、上下方向に延びる回動軸を有するヒンジを介して車体のピラーに取り付けられている。ドア本体10は、鋼板等からなるインナパネル(図示せず)とアウタパネル10aとで構成されており、内部には、昇降動作するウインドガラス13や、ウインドガラス13を昇降動作させるための昇降装置(図示せず)等が収容されるようになっている。
ウインドフレーム11は、ウインドガラス13の周縁部を保持するサッシュとして機能するものである。この実施形態のウインドフレーム11は、図7に示すように鋼板等をプレス成形してなる第1パネル材P1及び第2パネル材P2を組み合わせて構成されたものであるが、ウインドフレーム11は、例えばロール成形法によって構成されたものであってもよい。
図1に示すように、ウインドフレーム11は、前側フレーム縦辺部11aと、後側フレーム縦辺部11bと、フレーム上辺部11cとで構成されている。前側フレーム縦辺部11aは、ドア本体10の上縁における前部から上方へ延びている。後側フレーム縦辺部11bは、ドア本体10の上縁における後部から上方へ延びている。後側フレーム縦辺部11bの方が前側フレーム縦辺部11aよりも上方まで延びている。フレーム上辺部11cは、前側フレーム縦辺部11aの上端から後側フレーム縦辺部11bの上端まで、車体のルーフ側縁部(図示せず)に沿って前後方向に延びている。
ウインドフレーム11の前側フレーム縦辺部11aの前方には、ドアミラー(図示せず)が取り付けられるドアミラー取付部14がドア本体10の上方へ延びるように設けられている。ドアミラー取付部14の上縁部は、ウインドフレーム11のフレーム上辺部11cの前端部と連続するように形成されており、前側へ行くほど下に位置するように傾斜して延びている。
図7に示すように、ウインドフレーム11のフレーム上辺部11cには、車室外側へ突出するドアフランジ11dが設けられている。ドアフランジ11dは、ウインドフレーム11を構成している第1パネル材P1及び第2パネル材P2の縁部を車室外側へ延ばすように形成し、かつ、互いに上下方向に重ね合わせることによって構成された部分である。ドアフランジ11dにおいては、第1パネル材P1の縁部が第2パネル材P2の縁部の上に位置している。また、第1パネル材P1の縁部の方が第2パネル材P2の縁部よりも若干車室内側に位置しているが、この形状に限られるものではない。図5に示すように、ドアフランジ11dの前部は、ドアミラー取付部14の前部まで連続して延びている。
また、図7に示すように、フレーム上辺部11cの下部には、下方へ突出するシール材嵌合板部11eが設けられている。シール材嵌合板部11eは、ウインドフレーム11を構成している第1パネル材P1及び第2パネル材P2の縁部を下側へ延ばすように形成し、かつ、互いに車室内外方向に重ね合わせることによって構成された部分である。
図5に示すように、フレーム上辺部11cは、側面視で前後方向の中間部で屈曲している。そして、フレーム上辺部11cの屈曲部よりも前側部分は、前方へ向かって下降傾斜しながら延びている。また、フレーム上辺部11cの屈曲部よりも後側部分は、屈曲部へ向けて前側部分の傾斜角度よりも緩やかに傾斜しながら延びている。尚、フレーム上辺部11cの形状は図示した形状に限られるものではなく、全体的に上方へ向けて湾曲した形状であってもよいし、屈曲部の位置やフレーム上辺部11cの傾斜角度も車体のルーフ形状に対応するように任意に設定することができる。
図1に示すように、ドアフランジ11dには、シール材30が設けられている。また、シール材30に対して車室外側に臨むようにモール45が取り付けられている。
図2に示すリヤドア2の基本構造はフロントドア1と同じである。すなわち、リヤドア2は、ドア本体20と、ウインドガラス23の周縁部を保持するウインドフレーム21とを有しており、ウインドフレーム21は、前側縦辺部21aと、後側縦辺部21bと、上辺部21cとで構成されている。そして、図4に示すようなシール材50が設けられている。図2に示す符号65はモールである。
(シール材の構成)
シール材30は、ドアフランジ11dを車室外側から覆い隠す、いわゆるヒドンタイプであるとともに、ドアフランジ11dの上面及び下面も覆い隠すように形成されたものであり、ウインドフレーム11の周縁部と車体の開口部の周縁部との間をシールするとともに、ウインドフレーム11の周縁部とウインドガラス13の周縁部との間もシールする。シール材30は、例えばEPDM(エチレンプロピレンゴム)やTPO(オレフィン系エラストマー)等のように、弾性を有し、かつ、止水性も有する材料からなるものである。
シール材30は、ウインドフレーム11のフレーム上辺部11cに沿って延びるシール上辺部31と、ウインドフレーム11の前側フレーム縦辺部11aに沿って延びる前側シール縦辺部32と、ウインドフレーム11の後側フレーム縦辺部11bに沿って延びる後側シール縦辺部33とを有しており、図3に示すように、これらは一体化されている。
前側シール縦辺部32及び後側シール縦辺部33の下部は、ドア本体10の内部まで延びて該ドア本体10の下部近傍に位置しており、ドア本体10の内部に設けられた保持部材(図示せず)に保持されている。前側シール縦辺部32及び後側シール縦辺部33は、昇降時のウインドガラス13の前縁部及び後縁部の移動方向に延びており、該前縁部及び後縁部が摺接するようになっている。
図3に示すように、シール上辺部31の前部には、前側シール縦辺部32よりも前方へ延びる前部シール部34が連なっている。図1に示すように、前部シール部34は、ドアミラー取付部14の上縁部に沿って延びるように形成されている。また、図3に示すように、シール上辺部31の後部には、後側シール縦辺部33よりも後方へ延びる後部シール部35が連なっている。
シール材30は、押出成形された押出成形部と、型成形された型成形部とが組み合わされてなる。図3に示すように、シール材30のシール上辺部31と前側シール縦辺部32との境界部分において、境界線L3(一点鎖線で示す)で囲まれた部分は型成形部である。さらに、シール材30のシール上辺部31と後側シール縦辺部33との境界部分において、境界線L4(一点鎖線で示す)で囲まれた部分は型成形部である。上記以外の部分は押出成形部である。
シール材30のシール上辺部31の断面形状は図6に示すようになっており、シール上辺部31の前端部から後端部に亘って略同じ断面形状となっているが、前部シール部34と後部シール部35の断面形状は、シール上辺部31の断面形状とは異なっている。
すなわち、図7に示すように、シール上辺部31は、シール上辺部31の上側を構成するとともに、ドアフランジ11dに嵌合するドアフランジ嵌入部36と、ドアフランジ嵌入部36から下方へ延びる板状部41とを有している。ドアフランジ嵌入部36は、ドアフランジ11dの上面に沿って車室内外方向に延びる上板部36aと、上板部36aの車室外側の端部から下方へ延びる縦板部36bと、縦板部36bの下端部からドアフランジ11dの下面に沿って車室内側へ延びる下板部36cとからなる略コ字状の断面を有しており、車室内側に開放されている。ドアフランジ嵌入部36の車室内側への開放部にドアフランジ11dを差し込んで行くことにより、ドアフランジ嵌入部36がドアフランジ11dに嵌合して固定されるようになっている。固定状態では、ドアフランジ嵌入部36の上板部36a、縦板部36b及び下板部36cにより、それぞれドアフランジ11dの上面、外端部及び下面が覆い隠されるようになる。
ドアフランジ嵌入部36の上板部36aの下面には、シール上辺部31の長手方向に延びる2つの突条部36d、36dが互いに車室内外方向に間隔をあけて形成されている。突条部36d、36dは可撓性を有しており、ドアフランジ嵌入部36がドアフランジ11dに嵌合した状態でドアフランジ11dに接触して撓むようになっている。
ドアフランジ嵌入部36の縦板部36bの内面には、シーリング材36eが挿入されている。このシーリング材36eは、上側に偏位しており、第1パネル材P1の端部と対向する部位に位置付けられている。シーリング材36eと、ドアフランジ嵌入部36の下板部36cの内面との間には、第2パネル材P2の端部が嵌入するようになっている。
ドアフランジ嵌入部36の上板部36aの車室内側の端部には、車室外側へ向けて折り返すように延びる外板部37が形成されている。外板部37は、ドアフランジ嵌入部36の上板部36aの上面から上方へ離れて形成されており、外板部37の内面と、上板部36aの上面との間には、後述するモール45の取付脚部47が挿入されるモール取付溝38が車室外側に開口するように形成されている。
モール取付溝38の両側面38a、38bのうち、上側に位置することになる側面38aには、モール取付溝38の深さ方向(車室内外方向)の中間部に、凹部38cが形成されている。
外板部37の車室内側の端部には、上方へ突出する内側リップ部37aが設けられている。この内側リップ部37aは上側へ行くほど車室外側に位置するように湾曲形成されている。また、外板部37の車室外側には、上方へ突出する外側リップ部37bが設けられている。この外側リップ部37bは上側へ向かって内側リップ部37aよりも上方まで延びている。内側リップ部37a及び外側リップ部37bは、フロントドア1の閉状態で車体の開口部の周縁部に接触してシール作用を発揮する部分である。
ドアフランジ嵌入部36の外面における下部には、モール45の取付爪48(後述する)が挿入される爪挿入用凹部36fが形成されている。爪挿入用凹部36fの内面には、モール45の取付爪48が引っ掛かる引っ掛け部36gが該爪挿入用凹部36fの内方へ突出するように設けられている。
ドアフランジ嵌入部36の下部には、ガラス接触部39が下方へ突出するように設けられている。ガラス接触部39は、下方へ延びた後、車室内側へ折り曲げられており、略V字状断面を有するように形成されている。ガラス接触部39の先端側がウインドガラス13の周縁部に接触することでシール性が得られるようになっている。また、ガラス接触部39の基端部には、車室内側へ向けて延出する延出板部39aが形成されている。この延出板部39aもウインドガラス13の周縁部に接触する。
シール上辺部31の下側部分を構成する板状部41は、この実施形態では、シール上辺部31の上側部分を構成するドアフランジ嵌入部36と一体成形しているが、これに限らず、ドアフランジ嵌入部36と板状部41とは別部材であってもよい。
板状部41は、フレーム上辺部11cのドアフランジ11dよりも下側部分を車室外側から覆うように形成されている。板状部41の車室外側の面には、上下方向中間部に上側リップ部41aが形成され、下部に下側リップ部41bが形成されている。上側リップ部41a及び下側リップ部41bは、ウインドガラス13の周縁部に接触することでシール性が得られるようになっている。
板状部41の下部には、下方へ突出する突出部42が設けられている。突出部42には、フレーム上辺部11cのシール材嵌合板部11eが嵌合する嵌合溝42aが上方に開口するように形成されている。
一方、図3に示すように、前部シール部34と後部シール部35には、板状部41が設けられていない。そのため、前部シール部34と後部シール部35の幅は、シール上辺部31の幅よりも狭くなっている。
また、図4に示すように、リヤドア2のシール材50は、フロントドア1のシール材30と同様に構成されており、シール上辺部51と、前側シール縦辺部52と、後側シール縦辺部53とを有している。
(芯材の構成)
上記のように構成されたシール材30には、図7に示すように、シール材30を補強するための芯材43が該シール材30に埋め込まれた状態で該シール材30と一体に設けられている。芯材43とシール材30とは接着されている。芯材43は、シール材30のドアフランジ嵌入部36の断面形状と同様に車室内側に開放する略コ字状断面を有している。すなわち、芯材43は、モール取付溝38の上側の側面38aに沿って該モール取付溝38の深さ方向に延びる第1板部43aと、モール取付溝38の下側の側面38bに沿って該モール取付溝38の深さ方向に延びる第2板部43bと、第1板部43a及び第2板部43bの車室外側の端部同士を繋ぐように上下方向に延びる連結板部43cとからなり、これらは一体成形されている。芯材43の材料としては、シール材30を補強することができる材料であればよく、特に限定されないが、例えばアルミニウム合金、鋼材、ステンレス鋼、硬質樹脂(例えばタルクやガラス繊維を混合した樹脂)等を使用することができる。
芯材43の第1板部43aが、シール材30のドアフランジ嵌入部36の上板部36aに埋め込まれ、第2板部43bが、ドアフランジ嵌入部36の下板部36cに埋め込まれ、連結板部43cが、ドアフランジ嵌入部36の縦板部36bに埋め込まれている。これにより、シール材30のドアフランジ嵌入部36の略全体が芯材43によって補強されることになり、ドアフランジ11dに対してしっかりと嵌合するようになる。
芯材43の第1板部43aには、モール取付溝38内へ向けて該第1板部43aから突出する係合突部43dが形成されている。係合突部43dは、第1板部43aの車室内側の端部を上方へ屈曲させることによって形成されたものであり、芯材43に一体成形されている。芯材43を金属製の板材とすることも可能であり、この場合、係合突部43dは板材を切り起こすことによって得ることができる。
この実施形態では、係合突部43dの突出方向先端部が、モール取付溝38の上側の側面38aからモール取付溝38内に達するまで突出しており、芯材43が錆びやすい金属製の場合は、シール材30を構成する材料によって形成された被覆部49によって係合突部43dを被覆しておくのが好ましい。芯材43が錆にくい材質である場合には、被覆部49は省略して係合突部43dを露出させることができる。
また、係合突部43dは、モール取付溝38の深い側へ行くほど第1板部43aからの突出量が大きくなるように形成されている。これにより、係合突部43dの外面が第1板部43aに対して傾斜することになる。尚、係合突部43dの形状は、これに限られるものではなく、例えば、断面が半円状であってもよいし、矩形であってもよい。
また、図示しないが、芯材43の第1板部43a、第2板部43b及び連結板部43cに、複数のスリットを芯材43の長手方向に互いに間隔をあけて形成し、芯材43に可撓性を持たせるようにしてもよい。
(モールの構成)
モール45は、シール材30に対して車室外側に臨むように取り付けられ、例えば金属調のアクセントをフロントドア1に与えることができるように、例えばアルミニウム合金等で構成されている。尚、モール45は樹脂製であってもよく、この場合は、車室外側に臨む部分にメッキを施したり、金属製板材を取り付けたりすることで金属調にすることができる。
図1に示すように、モール45は、シール材30の前部シール部34の前端部から後部シール部35の後端部に亘って延びる長尺状の部材である。図6及び図7にも示すように、モール45は、ドアフランジ嵌入部36の外面に沿って延びる本体板部46と、本体板部46の車室内側の面における上側寄りの部位から車室内側へ突出する取付脚部47と、本体板部46の車室内側の面における下側寄りの部位から車室内側へ突出する取付爪48とを有している。本体板部46の上縁部には、車室内側へ屈曲する屈曲部46aが設けられており、この屈曲部46aの内面には、シール材30の上縁部30aが接触するようになっている。
取付脚部47は、シール材30のモール取付溝38に挿入される部分であり、挿入された状態でモール取付溝38の底部近傍に達するまで延びるように形成されている。モール取付溝38に挿入された取付脚部47は、芯材43の係合突部43dに対してその突出方向から接触して係合している。このとき、係合突部43dを取付脚部47に食い込ませるようにして係合させることもできる。
また、取付脚部47の突出方向先端部(挿入方向先端部)には、芯材43の係合突部43dに対して当該取付脚部47の先端側から嵌合する嵌合部47aが設けられている。嵌合部47aは、取付脚部47の下面から下方へ突出する突部で構成されており、この嵌合部47aが芯材43の係合突部43dに対して突出方向先端側から引っ掛かるようにして嵌合する。
取付脚部47の上面における挿入方向中間部には、中間突部47bが設けられている。中間突部47bは、嵌合部47aの突出方向とは反対方向に突出しており、モール取付溝38の側面38aに形成されている凹部38cに挿入された状態で嵌まるようになっている。
モール45の取付爪48は、シール材30の外面に形成されている爪挿入用凹部36fに挿入されるようになっている。取付爪48は、爪挿入用凹部36fに挿入された状態で引っ掛け部36gに引っ掛かる。
図2に示すリヤドア2のモール65もフロントドア1のモール45と同様に構成されて取り付けられている。リヤドア2のモール65とフロントドア1のモール45とは側面視で連続するように配置される。
(シール材及びモールの取付方法)
次に、シール材30及びモール45の取付方法について説明する。始めに、シール材30の取付方法について説明する。シール材30をウインドフレーム11に取り付ける際には、シール材30をウインドフレーム11の車室外側に配置し、シール材30のドアフランジ嵌入部36の開口部をウインドフレーム11のドアフランジ11dの先端部と対向させる。その後、シール材30のドアフランジ嵌入部36にドアフランジ11dの先端部を差し込んでいく。同様にして、シール材30の前部シール部34をドアミラー取付部14に取り付けるとともに、後部シール部35を後側フレーム縦辺部11bの上端部に取り付ける。尚、前側シール縦辺部32及び後側シール縦辺部33の下側はドア本体10の内部に予め挿入しておけばよい。
また、シール材30の下部に設けられている嵌合溝42aに、フレーム上辺部11cのシール材嵌合板部11eを嵌合させることにより、シール材30の板状部41をウインドフレーム11に固定する。
以上のようにしてシール材30をウインドフレーム11に取り付けた後、モール45をシール材30に取り付けていく。すなわち、モール45の取付脚部47の先端をシール材30のモール取付溝38の開口部に対向させるとともに、モール45の取付爪48の先端をシール材30の爪挿入用凹部36fの開口部に対向させる。その後、モール45とシール材30とに接近させていき、モール45の取付脚部47をシール材30のモール取付溝38に挿入するとともに、モール45の取付爪48をシール材30の爪挿入用凹部36fに挿入する。モール45の取付爪48をシール材30の爪挿入用凹部36fに挿入すると、引っ掛け部36gに引っ掛かるので離脱し難くなる。
また、モール45の取付脚部47をシール材30のモール取付溝38に挿入する際には、係合突部43dがモール取付溝38内に突出しているので、取付脚部47の先端が係合突部43dに摺接することになる。このとき、係合突部43dは、モール取付溝38の深い側へ行くほど突出量が大きくなるように形成されているので、取付脚部47に対して係合突部43dが徐々に強く接触することになり、やがて係合位置までの挿入が完了すると係合突部43dが取付脚部47に確実に係合する。そして、係合突部43dに対して取付脚部47の嵌合部47aが嵌合することになる。また、取付脚部47の中間突部47bがモール取付溝38の凹部38cに嵌まる。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態に係るモール45の取付構造によれば、シール材30をウインドフレーム11のドアフランジ11dに取り付けた状態で、シール材30によってドアフランジ11dが車室外側から覆い隠されるので、ヒドンタイプのデザインとすることができる。
そして、シール材30のモール取付溝38が車室外側に開口しているので、モール45の取付脚部47を車室外側からモール取付溝38に容易に挿入することが可能になる。モール45の取付脚部47をモール取付溝38に挿入すると、芯材43の係合突部43dがモール取付溝38内に突出しているので、取付脚部47に係合する。このとき、芯材43はシール材30を補強するためのものであり、シール材30の材料よりも硬質であることから十分な剛性を有している。従って、モール45に対して抜き方向の外力が作用した場合であっても、該モール45の取付脚部47の抜けを係合突部43dによって有効に阻止することができる。
また、モール45の取付脚部47に嵌合部47aを設けて芯材43の係合突部43dに嵌合するようにしたので、取付脚部47をより一層抜け難くすることができる。
また、モール取付溝38の側面38aに沿って該モール取付溝38の深さ方向に延びる第1板部43aを芯材43に形成したので、シール材30におけるモール取付溝38周辺の補強効果を十分に高めることができる。そして、この第1板部43aに係合突部43dを形成し、係合突部43dの突出量がモール取付溝38の深い側へ行くほど大きくなるようにしたので、取付脚部47を係合位置まで挿入する作業性を悪化させることなく、モール45の取付脚部47を係合突部43dに確実に係合させることができる。
また、係合突部43dが硬質な芯材43に一体に形成されるので、係合突部43dの強度を十分に得ることができ、取付脚部47をより一層抜け難くすることができる。
(他の実施形態)
図8に示す変形例のように、芯材43の第1板部43aにおけるモール取付溝38の深さ方向中間部に、係合突部43dを形成してもよい。この変形例では、係合突部43dが車室外側に近づくことになるので、モール45の取付脚部47を短くしてモール45を小型化した場合であっても、該取付脚部を係合突起43dに係合させることができる。
また、上記実施形態では、芯材43の係合突部43dを1つだけ設けているが、これに限らず2つ以上設けてもよい。また、係合突部43dは、第2板部43bに形成することも可能である。さらに、係合突部43dは、第1板部43a及び第2板部43bの両方に形成することも可能である。モール45の嵌合部47aは、係合突部43dの形成部位に合わせて変更することができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るモールの取付構造は、例えば自動車用ドアのウインドフレームにシール材を介してモールを取り付ける場合に適用することができる。
1 フロントドア(自動車用ドア)
11 ウインドフレーム
11d ドアフランジ
30 シール材
38 モール取付溝
43 芯材
43a 第1板部
43d 係合突部
45 モール
47 取付脚部
47a 嵌合部

Claims (6)

  1. 自動車用ドアのウインドフレームに車室外側へ突出するドアフランジが設けられ、該ドアフランジに該ドアフランジを少なくとも車室外側から覆い隠すようにシール材が設けられ、該シール材に対して車室外側に臨むようにモールを取り付けるモールの取付構造において、
    上記シール材には、上記モールに形成されている取付脚部が挿入されるモール取付溝が車室外側に開口するように形成されるとともに、該シール材を補強するための芯材が該シール材と一体に設けられ、
    上記芯材には、上記モール取付溝内へ向けて該芯材から突出する係合突部が形成され、
    上記モールの上記取付脚部は、上記モール取付溝に挿入された状態で上記係合突部に係合していることを特徴とするモールの取付構造。
  2. 請求項1に記載のモールの取付構造において、
    上記モールの上記取付脚部には、上記係合突部に対して当該取付脚部の先端側から嵌合する嵌合部が設けられていることを特徴とするモールの取付構造。
  3. 請求項1または2に記載のモールの取付構造において、
    上記芯材は、上記モール取付溝の側面に沿って該モール取付溝の深さ方向に延びる板部を有し、
    上記係合突部は、上記芯材の上記板部から上記モール取付溝内へ向けて突出するとともに、該モール取付溝の深い側へ行くほど突出量が大きくなるように形成されていることを特徴とするモールの取付構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のモールの取付構造において、
    上記係合突部は、上記芯材の一部を屈曲させることによって上記モール取付溝内へ向けて突出していることを特徴とするモールの取付構造。
  5. 請求項4に記載のモールの取付構造において、
    上記芯材は、上記モール取付溝の側面に沿って該モール取付溝の深さ方向に延びる板部を有し、
    上記芯材の上記板部における上記モール取付溝の深さ方向中間部に、上記係合突部が形成されていることを特徴とするモールの取付構造。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載のモールの取付構造において、
    上記芯材の上記係合突部は、上記シール材を構成する材料によって被覆されていることを特徴とするモールの取付構造。
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