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JP6522948B2 - 貯湯式給湯システム - Google Patents
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JP6522948B2 - 貯湯式給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯槽に貯えられている湯水の水質が低下したと見なすことができる水質低下条件が満たされると、貯湯槽に貯えられている湯水の水質を向上させるための水質向上運転を行う貯湯式給湯システムに関する。
熱と電気とを併せて発生させる熱電併給装置を運転させるとき、電力需要部での電力需要の時系列的な予測値及び熱需要部での熱需要の時系列的な予測値に基づいて、熱電併給装置から電力需要部に電力を供給し及び熱需要部に熱を供給するための熱電併給装置の時系列的な出力計画値を導出するような運転計画処理が行われることがある。このような運転計画処理に基づいて実際に熱電併給装置の運転が行われると、例えば、熱需要部で熱需要が発生すると予測される時刻に先立って、熱電併給装置の運転が行われ、それにより高温の湯水が貯湯槽に貯えられることになる。
但し、電力需要や熱需要が長期間発生しない場合、運転計画処理によって熱電併給装置が長期間運転されなくなるため、貯湯槽に貯えられている湯水の昇温も行われなくなる。そして、貯湯槽に貯えられている湯水が長期間貯えられるだけの状態になると、湯水の温度が低下し、菌が繁殖し始めるなどの水質の低下が発生する可能性が高くなる。
特許文献1には、貯湯槽の湯水の水質を維持するために水質維持運転を実行する必要がある水質維持運転タイミングであるか否かを判別して、その水質維持運転タイミングになると、即座に、貯湯槽全体の湯水が設定水質維持温度以上である状態を設定水質維持時間の間継続させるような水質維持運転を行うことが記載されている。水質維持運転タイミングになったと判別するのは、貯湯槽の湯水の温度が設定水質維持温度よりも低く且つ貯湯槽の湯水が入れ替わっていない状態が設定期間の間継続したタイミングに設定されている
加えて、特許文献1では、水質維持運転を行うとき、熱電併給装置で発生した熱を利用して貯湯槽に貯える湯水を昇温させると共に、熱電併給装置で発生した電気を電気ヒーターで変換した熱を利用して貯湯槽に貯える湯水を昇温させることが記載されている。つまり、熱電併給装置で発生した熱及び電力は、電力需要部での電力消費及び熱需要部での熱消費に加えて、水質維持運転の実施のためにも消費される。
特開2005−069667号公報
上述したような運転計画処理を行った上で熱電併給装置を運転させるような貯湯式給湯システムにおいて、特許文献1に記載のように貯湯槽に貯えられている湯水の水質を向上させるための水質向上運転を行おうとしたとき、水質向上運転を実施するための熱需要及び電力需要が考慮されずに運転計画処理が行われてしまう。
つまり、運転計画処理には、水質維持運転を実施するための熱及び電力が考慮されていないため、最適な熱電併給装置の運転が行われていないと言える。その結果、水質維持運転を実施することで運転メリットが低下することになる。
加えて、特許文献1に記載の貯湯式給湯システムでは、水質低下条件が満たされると、即座に水質向上運転を行って、貯湯槽に貯えている湯水を昇温していた。ところが、水質向上運転が完了した後、貯湯槽で蓄えている熱を利用する熱需要が長期間無い場合もある。その場合、貯湯槽に貯えている湯水からは放熱が発生し、熱が無駄になってしまう。つまり、運転計画処理では想定していない水質向上運転を実施すると、運転メリットが低下する可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転メリットが高い状態を確保しつつ、水質向上運転も行うことができる貯湯式給湯システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る貯湯式給湯システムの特徴構成は、熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置と、給湯用途へと供給される湯水を貯える貯湯槽と、前記熱電併給装置で発生した熱及び電気のうちの少なくとも前記熱電併給装置で発生した熱を利用して、前記貯湯槽に貯える湯水の温度を調節する水温調節装置と、前記熱電併給装置及び前記水温調節装置の運転制御を行う運転制御装置とを備え、前記運転制御装置が、前記貯湯槽に貯えられている湯水の水質が低下したと見なすことができる水質低下条件が満たされると、前記熱電併給装置及び前記水温調節装置の運転制御を行って、前記貯湯槽に貯えられている湯水の水質を向上させるための水質向上運転を行う貯湯式給湯システムであって、
前記運転制御装置は、電力需要部での電力需要の時系列的な予測値及び熱需要部での熱需要の時系列的な予測値に基づいて、前記電力需要部に電力を供給し及び前記熱需要部に熱を供給するための前記熱電併給装置の時系列的な出力計画値を導出する運転計画処理を行い、前記水質低下条件が満たされると、将来の仮想の実施時期に仮想の動作状態で前記熱電併給装置及び前記水温調節装置を動作させて前記水質向上運転を実施するとの仮定に基づいて、前記運転計画処理によって導出された前記熱電併給装置の出力計画値を変更させたときに予測される運転メリットの値を前記仮想の実施時期及び前記仮想の動作状態を異ならせて複数導出し、当該運転メリットの値が大きいと見なすことができる前記仮想の実施時期及び前記仮想の動作状態を、前記水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する決定処理を実施し、
前記運転制御装置は、前記水質低下条件が満たされると、前記熱需要部での熱需要の時系列的な予測値を参照し、現時点から設定期間内での前記熱需要が所定の下限値以上であれば、前記決定処理に従って前記熱電併給装置及び前記水温調節装置を動作させて前記貯湯槽に貯えられている湯水を加熱することで前記水質向上運転を実施し、現時点から前記設定期間内での前記熱需要が前記所定の下限値未満であれば、前記貯湯槽に貯えている湯水を新たに給水される水と入れ替えることで前記水質向上運転を実施する点にある。
上記特徴構成によれば、運転制御装置は、水質低下条件が満たされると、将来の仮想の実施時期に仮想の動作状態で熱電併給装置及び水温調節装置を動作させて水質向上運転を実施するとの仮定に基づいて、運転計画処理によって導出された熱電併給装置の出力計画値を変更させたときに予測される運転メリットの値を上記仮想の実施時期及び上記仮想の動作状態を異ならせて複数導出し、その運転メリットの値が大きいと見なすことができる仮想の実施時期及び仮想の動作状態を、水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する決定処理を実施する。つまり、運転制御装置は、余分なエネルギを消費して水質向上運転を行うとしても、運転メリットの値が大きいと見なすことができる実施時期並びに熱電併給装置及び水温調節装置の動作状態でその水質向上運転を実施できる。
加えて、運転制御装置は、現時点から設定期間内での熱需要が所定の下限値以上であるとの予測であれば、熱電併給装置及び水温調節装置を動作させて貯湯槽に貯えられている湯水を加熱することで水質向上運転を実施する。つまり、水質向上運転によって加熱された湯水が、現時点から設定期間内での熱需要によって有効に利用される。
これに対して、運転制御装置は、現時点から設定期間内での熱需要が所定の下限値未満であるとの予測であれば、貯湯槽に貯えている湯水を新たに給水される水と入れ替えることで水質向上運転を実施する。つまり、熱需要として利用されない加熱された湯水が貯湯槽に貯えられるという無駄が発生しないようにできる。
従って、運転メリットが高い状態を確保しつつ、水質向上運転も行うことができる貯湯式給湯システムを提供できる。
本発明に係る貯湯式給湯システムの別の特徴構成は、前記運転制御装置は、過去の直近の判定期間内に下限量以上の湯水が前記貯湯槽から前記熱需要部に供給されていないとき、前記水質低下条件が満たされたと判定する点にある。
過去の直近の判定期間内に下限量以上の湯水が貯湯槽から熱需要部に供給されていなければ、貯湯槽に貯えられている湯水の入れ替わりがほとんど無い状態、且つ、運転計画処理によって熱電併給装置が長期間運転されなくなって貯湯槽に貯えられている湯水の昇温も行われていない状態になっていると言える。そして、貯湯槽に貯えられている湯水が昇温されることなく長期間貯えられるだけの状態になると、湯水の温度が低下し、菌が繁殖し始めるなどの水質の低下が発生する可能性が高くなる。
ところが本特徴構成によれば、運転制御装置は、過去の直近の判定期間内に下限量以上の湯水が貯湯槽から熱需要部に供給されていないとき水質低下条件が満たされたと判定して、その後、水質向上運転によって貯湯槽が貯えている湯水の水質を向上させることができる。
本発明に係る貯湯式給湯システムの更に別の特徴構成は、前記水温調節装置は、前記熱電併給装置で発生した熱を前記貯湯槽に貯える湯水で回収することで、前記貯湯槽に貯える湯水の温度を調節する排熱回収部と、前記熱電併給装置で発生した電気を消費して熱を発生し、その熱を利用して前記貯湯槽に貯える湯水の温度を調節する電気ヒーター部とを備える点にある。
上記特徴構成によれば、水温調節装置は上記排熱回収部と上記電気ヒーター部とを備える。つまり、水温調節装置は、熱電併給装置で発生した熱及び電気を有効に利用して、貯湯槽に貯えられる湯水の温度を調節できる。
本発明に係る貯湯式給湯システムの更に別の特徴構成は、前記運転制御装置は、前記水質低下条件が満たされた後は、前記水質向上運転が完了したと判定するまでは、前記貯湯槽内の湯水が給湯部に送出されることを禁止する点にある。
上記特徴構成によれば、貯湯槽に貯えられている、水質が低下している可能性のある湯水が、給湯部から送出されることを防止できる。
貯湯式給湯システムを備えるコージェネレーションシステムの全体構成を示す図である。 水質向上運転決定処理を説明するフローチャートである。 仮想の電力及び熱の推移の例を示す図である。 仮想の電力及び熱の推移の例を示す図である。 仮想の電力及び熱の推移の例を示す図である。 仮想の電力及び熱の推移の例を示す図である。
以下に図面を参照して本発明の実施形態に係る貯湯式給湯システムについて説明する。
図1は、貯湯式給湯システムを備えるコージェネレーションシステムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、貯湯式給湯システムは、熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置1と、給湯部3aへと供給される湯水を貯える貯湯槽2と、熱電併給装置1で発生した熱及び電気のうちの少なくとも熱電併給装置1で発生した熱を利用して、貯湯槽2に貯える湯水の温度を調節する水温調節装置Cと、熱電併給装置1及び水温調節装置Cの運転制御を行う運転制御装置5とを備える。そして、詳細は後述するように、運転制御装置5が、貯湯槽2に貯えられている湯水の水質が低下したと見なすことができる水質低下条件が満たされると、熱電併給装置1及び水温調節装置Cの運転制御を行って、貯湯槽2に貯えられている湯水の水質を向上させるための水質向上運転を行う。
熱電併給装置1は、熱と電気とを併せて発生させることのできる装置であれば、どのような構成のものでも構わない。例えば、燃料電池や、エンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを備えてエンジンの排熱と発電機の発電電力とを利用するような装置などを、熱電併給装置1として利用できる。熱電併給装置1の動作は運転制御装置5が制御する。
上記貯湯式給湯システムを備えるコージェネレーションシステムは、熱電併給装置1が発生する熱を冷却水にて回収し、その冷却水を利用して貯湯槽2への貯湯及び暖房部3bへの熱媒供給を行う貯湯暖房ユニット4も備えている。
熱電併給装置1の電力の出力側には、系統連系用のインバータ6が設けられる。インバータ6は、熱電併給装置1の発電電力を商用電源7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数に変換して出力する。商用電源7は受電電力供給ライン8を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力需要部9に電気的に接続されている。また、インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続され、熱電併給装置1の発電電力がインバータ6及び発電電力供給ライン10を介して電力需要部9に供給される。インバータ6の動作は、運転制御装置5が制御する。
受電電力供給ライン8には、電力需要部9の負荷電力を計測する電力需要計測手段11が設けられ、この電力需要計測手段11は、受電電力供給ライン8を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かも検出できる。電力需要計測手段11の計測結果は運転制御装置5に伝達される。
電気ヒーター部12は、複数の電気ヒーターから構成されて、冷却水循環ポンプ15の作動により冷却水循環路13を通流する熱電併給装置1の冷却水を加熱するように設けられ、インバータ6の出力側に接続された作動スイッチ14により各別にON/OFFが切り換えられるように構成されている。
貯湯暖房ユニット4は、底部に接続された給水路16を通して水が供給され且つ上部に接続された給湯路17を通して湯水が送出される貯湯槽2、槽底部から取り出した湯水を槽上部に戻す形態で貯湯用循環路18を通して貯湯槽2の湯水を循環させる湯水循環ポンプ19、熱媒循環路20を通して熱媒を暖房部3bに循環供給させる熱媒循環ポンプ21、貯湯用循環路18を通流する湯水を加熱する貯湯用熱交換器22、熱媒循環路20を通流する熱媒を加熱する熱媒加熱用熱交換器23、貯湯槽2から送出されて給湯路17を通流する湯水を加熱する給湯用補助加熱器24(補助加熱器BU)、及び、熱媒循環路20を通流する熱媒を加熱する熱媒用補助加熱器25(補助加熱器BU)などを備えて構成されている。以下の説明では、これら給湯用補助加熱器24及び熱媒用補助加熱器25を含めて補助加熱器BUと記載することもある。
貯湯用循環路18は、貯湯槽2の底部と上部との間をつなぎ、それらの間で貯湯槽2内の湯水を流すように接続される。
冷却水循環路13の途中には、貯湯用熱交換器22と熱回収用熱交換器33とが設けられる。熱回収用熱交換器33は、熱電併給装置1に付随して或いはその内部に設けられており、熱電併給装置1で発生した熱を外部(即ち、冷却水循環路13を流れる水)に放出するためのものである。つまり、冷却水循環路13を流れる水は、熱電併給装置1にとっての冷却水として作用する。貯湯用熱交換器22は、冷却水循環路13を通流する熱電併給装置1の冷却水と貯湯用循環路18を通流する湯水とを熱交換させる。その結果、熱電併給装置1で発生した熱が貯湯用循環路18を通流する湯水に与えられることになる。
冷却水循環路13の途中に設けられる貯湯用熱交換器22から熱電併給装置1に戻る戻り流路部分には、熱電併給装置1に戻る冷却水の温度を検出する冷却水戻り温度センサSrが設けられている。
貯湯用循環路18における貯湯用熱交換器22と貯湯槽2の上部とを接続する部分に、貯湯用循環路18から分岐させたのち、再び合流させる形態で、熱媒加熱用流路部分18bが設けられ、熱媒加熱用熱交換器23が、熱媒加熱用流路部分18bを通流する湯水と熱媒循環路20を通流する熱媒とを熱交換させるように設けられる。更に、貯湯用循環路18における熱媒加熱用流路部分18bの分岐部分に、湯水を熱媒加熱用流路部分18bに通流させる熱媒加熱状態と湯水を熱媒加熱用流路部分18bに通流させない熱媒非加熱状態とに切り換える加熱切換用三方弁26が設けられている。
熱電併給装置1の発生熱を回収した冷却水を冷却水循環ポンプ15により冷却水循環路13を通して貯湯用熱交換器22を通過させて循環させ、並びに、貯湯槽2の湯水を湯水循環ポンプ19により貯湯用循環路18を通して貯湯用熱交換器22を通過させて循環させる状態で、加熱切換用三方弁26を熱媒非加熱状態に切り換えることにより、貯湯用熱交換器22にて熱電併給装置1の冷却水にて加熱された湯水がそのまま貯湯槽2の上部に供給され、加熱切換用三方弁26を熱媒加熱状態に切り換えることにより、貯湯用熱交換器22にて熱電併給装置1の冷却水にて加熱された湯水が熱媒加熱用熱交換器23において熱媒循環路20を通流する熱媒を加熱したのち、貯湯槽2の上部に供給されることになって、貯湯槽2に温度成層を形成する状態で湯水が貯留される。
給水路16と給湯路17における給湯用補助加熱器24よりも上流側の箇所とに接続して、貯湯槽2を迂回する形態で、槽迂回給水路27が設けられ、その槽迂回給水路27と給湯路17との接続部分に、給湯路17における貯湯槽2側の部分と給湯用補助加熱器24側の部分とを連通する通常給水状態と、槽迂回給水路27と給湯路17における給湯用補助加熱器24側の部分とを連通する槽迂回給水状態とに切り換える給水切換三方弁28が設けられている。
尚、この給水切換三方弁28は、給湯路17における給水切換三方弁28よりも貯湯槽2側の部分及び槽迂回給水路27の両方を給湯路17における給水切換三方弁28よりも給湯用補助加熱器24側の部分に連通させた状態で、給湯路17からの湯水と槽迂回給水路27からの水との混合比率を調節自在な混合比調節状態にも切り換え可能なように構成されている。
そして、給水切換三方弁28が通常給水状態に切り換えられた状態では、給湯路17の先端に設けられた給湯部(例えば、給湯栓)3aからの出湯が開始されると、貯湯槽2の上部から湯水が給湯路17に送出されると共に、それに伴って、給水路16を通して水が貯湯槽2の底部に供給される。これに対して、給水切換三方弁28が槽迂回給水状態に切り換えられた状態では、給湯部3aからの出湯が開始されると、槽迂回給水路27を通して水が給湯路17に供給されて、貯湯槽2からの湯水の送出が停止されることになる。
つまり、給水切換三方弁28が、給湯路17を通しての貯湯槽2の湯水の送出を停止する湯水送出停止状態に切り換え自在な湯水送出停止手段に相当する。
熱媒循環路20には、熱媒を暖房部3bを迂回さて通流させる暖房部迂回路29が設けられ、更に、熱媒循環路20と暖房部迂回路29との接続部には、熱媒を暖房部3bに循環させる通常通流状態と、暖房部迂回路29を通して通流させて暖房部3bを迂回させる端末迂回通流状態とに切り換え自在な熱媒循環切換三方弁30が設けられている。
給湯用補助加熱器24及び熱媒用補助加熱器25は同様の構成であり、夫々、湯水又は熱媒を加熱する熱交換器h、その熱交換器hを加熱するバーナb、そのバーナbに燃焼用空気を供給するファンf、熱交換器hに流入する湯水又は熱媒の流入温度を検出する流入温度センサ(図示省略)、熱交換器hから流出する湯水又は熱媒の流出温度を検出する流出温度センサ(図示省略)、熱交換器hに流入する湯水又は熱媒の流量を検出する流量センサ(図示省略)等を備えて構成され、これら給湯用補助加熱器24及び熱媒用補助加熱器25の運転は運転制御装置5により制御される。
尚、給湯用補助加熱器24の熱交換器hは、給湯路17を通流する湯水を加熱するように設けられ、熱媒用補助加熱器25の熱交換器hは、熱媒循環路20を通流する熱媒を加熱するように設けられている。
運転制御装置5による給湯用補助加熱器24及び熱媒用補助加熱器25夫々の運転制御について簡単に説明すると、流量センサが設定流量以上の流量を検出している状態で、流入温度センサにて検出される流入温度が目標加熱温度未満になるとバーナbを燃焼させ、且つ、流出温度センサにて検出される流出温度が目標加熱温度になるようにバーナbの燃焼量を調節し、バーナbの燃焼中に流量センサの検出流量が設定流量未満になると、バーナbを消火させる。
給湯用補助加熱器24における目標加熱温度は、このコージェネレーションシステムが備える例えば浴室リモコンや台所リモコン等の情報入出力装置34の温度設定部にて設定される目標給湯温度に基づいて設定される。熱媒用補助加熱器25における目標加熱温度は、予め設定された所定の温度(例えば、60℃)に設定される。
給水路16には、その給水路16を通して貯湯槽2に供給される水の温度を検出する給水温度センサSiが設けられ、貯湯用循環路18における貯湯用熱交換器22と加熱切換用三方弁26との間の箇所には、貯湯用熱交換器22にて加熱された湯水の温度を検出する貯湯温度センサShが設けられている。
又、貯湯槽2には、その上部の湯水の温度を検出する槽上部湯水温度センサSt、貯湯槽2を上下方向に概ね3等分した等分部分の中層部における上端部分の湯水の温度を検出する中間上位湯水温度センサSm、貯湯槽2の中層部における下端部分の湯水の温度を検出する中間下位湯水温度センサSn、及び、貯湯槽2の底部の湯水の温度を検出する槽底部湯水温度センサSbが設けられている。
運転制御装置5は、槽上部、中間上位、中間下位及び槽底部の各湯水温度センサSt,Sm,Sn,Sb並びに給水温度センサSi夫々の検出温度に基づいて、貯湯槽2の貯湯熱量を演算するように構成され、以下、その貯湯熱量の演算方法について、説明する。
槽上部湯水温度センサSt、中間上位湯水温度センサSm、中間下位湯水温度センサSn、槽底部湯水温度センサSb夫々にて検出される貯湯槽2の湯水の温度を、夫々、Tt、Tm、Tn、Tbとし、給水温度センサSiにて検出される給水温度をTiとし、上層部、中層部、下層部夫々の容量をV(リットル)とする。
又、上層部における重み係数をA1とし、中層部における重み係数をA2とし、下層部における重み係数をA3とすると、貯湯熱量(kcal)は、下記の(式1)にて演算することができる。尚、この実施形態では、熱量の単位をkcalにて示す場合があるが、1kWh=860kcalの関係に基づいて860に設定される係数αにて各値を除することにより、kWhの単位として求めることができる。
貯湯熱量=(A1×Tt+(1−A1)×Tm−Ti)×V
+(A2×Tm+(1−A2)×Tn−Ti)×V
+(A3×Tn+(1−A3)×Tb−Ti)×V……………(式1)
重み係数A1、A2、A3は、貯湯槽2の各層における過去の温度分布データを考慮した経験値である。ここで、A1、A2、A3としては、例えば、A1=A2=0.2、A3=0.5である。A1=A2=0.2とは、上層部においては温度Tmの影響が温度Ttの影響よりも大きいことを示す。これは、上層部の8割の部分は温度Tmに近く、2割の部分は温度Ttに近いことを示す。これは、中層部においても同様である。下層部においては、温度TnとTbの影響が同じであることを示す。
給湯路17における給湯用補助加熱器24よりも下流側の箇所には、給湯部3aに湯水を給湯するときの給湯熱需要を計測する給湯熱需要計測手段31が設けられる。暖房部3bには、暖房熱需要を計測する暖房熱需要計測手段32も設けられている。給湯熱需要計測手段31が計測した給湯熱需要及び暖房熱需要計測手段32が計測した暖房熱需要は、運転制御装置5に伝達された後で記憶装置Mに記憶される。これら給湯熱需要計測手段31及び暖房熱需要計測手段32は、通流する湯水や熱媒の温度を検出する負荷検出用温度センサ(図示省略)、湯水や熱媒の流量を検出する負荷検出用流量センサ(図示省略)及び給水温度センサSiを備えて構成され、運転制御装置5により負荷検出用温度センサの検出温度、負荷検出用流量センサの検出流量及び給水温度センサSiの検出温度に基づいて熱負荷を検出するように構成されている。
運転制御装置5は、熱電併給装置1の運転中には冷却水循環ポンプ15を作動させる状態で、熱電併給装置1の運転を制御し、並びに、湯水循環ポンプ19、熱媒循環ポンプ21及び加熱切換用三方弁26夫々の作動を制御することによって、貯湯槽2内に湯水を貯湯する貯湯運転や、暖房部3bに熱媒を供給する熱媒供給運転を行うように構成されている。又、この第1実施形態においては、運転制御装置5は、後述する水質向上処理としての湯水送出停止状態加熱処理を実行しているときは給水切換三方弁28を迂回給水状態に切り換え、その湯水送出停止状態加熱処理を実行していないときは、給水切換三方弁28を通常給水状態に切り換えるように構成されている。
運転制御装置5は、暖房部3b用の運転指令部(図示省略)から運転の指令がされない状態では、貯湯運転を行い、その貯湯運転では、加熱切換用三方弁26を熱媒非加熱状態に切り換えた状態で、貯湯温度センサShの検出温度が予め設定された目標貯湯温度(例えば60℃)になるように湯水循環量を調節すべく、湯水循環ポンプ19の作動を制御するように構成されている。
加えて、運転制御装置5は、暖房部3b用の運転指令部から運転が指令されると、熱媒供給運転を行い、その熱媒供給運転では、加熱切換用三方弁26を熱媒加熱状態に切り換えた状態で、熱媒循環ポンプ21を予め設定された設定回転速度で作動させ、並びに、貯湯温度センサShの検出温度が目標貯湯温度になるように湯水循環量を調節すべく、湯水循環ポンプ19の作動を制御するように構成されている。尚、運転制御装置5は、この熱媒供給運転を実行する間は、熱媒循環切換三方弁30を通常通流状態に切り換えるように構成されている。
更に、運転制御装置5は、熱媒供給運転の実行中に運転指令部から運転の停止が指令されると、加熱切換用三方弁26を熱媒非加熱状態に切り換え、熱媒循環ポンプ21を停止させることにより、熱媒供給運転から貯湯運転に切り換えるように構成されている。
次に、運転制御装置5による熱電併給装置1の動作制御について説明する。
運転制御装置5は、電力需要部9での電力需要の時系列的な予測値を、過去の電力需要部9での時系列的な電力需要データを参照して導出する。例えば、受電電力供給ライン8に設けられる電力需要計測手段11が、電力需要部9での実際の電力需要データを計測し、そのデータを記憶装置Mに記憶させておく。そして、運転制御装置5は、記憶装置Mに記憶されている過去の電力需要部9での時系列的な電力需要データを参照して、電力需要部9での電力需要の時系列的な予測値を導出する。
運転制御装置5は、熱需要部3での熱需要の時系列的な予測値を、記憶装置Mに記憶されている過去の熱需要部3での時系列的な熱需要データを参照して導出する。
そして、運転制御装置5は、電力需要部9での電力需要の時系列的な予測値及び熱需要部3での熱需要の時系列的な予測値に基づいて、熱電併給装置1から電力需要部9に電力を供給し及び熱需要部3に熱を供給するための熱電併給装置1の時系列的な出力計画値を導出する運転計画処理を行う。例えば、運転制御装置5は、午前0時などの設定タイミングになると、熱電併給装置1の発電出力の時系列的な計画値を24時間後までの1時間毎に導出し、その計画値を記憶装置Mに記憶させる。この運転計画処理において、運転制御装置5は、熱電併給装置1を運転する場合、及び、商用電源7から電力を購入する場合、他の補助加熱器BUから熱供給を受ける場合などに生じる一次エネルギ消費量及びコスト及び環境負荷量(例えば、CO2排出量)を考慮して、電力需要の時系列的な予測値及び熱需要の時系列的な予測値を賄う際に生じる一次エネルギ消費量及びコスト及び環境負荷量(例えば、CO2排出量)の少なくとも何れか一つが小さくなる(好ましくは、最小になる)ように熱電併給装置1の時系列的な出力計画値を導出する。
また、運転制御装置5は、上記運転計画処理で導出された出力計画値で熱電併給装置1を運転させた場合に得られる運転メリットも導出できる。ここで、運転メリットとは、電力需要部9での電力需要及び熱需要部3での熱需要を熱電併給装置1を運転させることで供給した場合に得られるメリット(例えば、一次エネルギ消費量を少なくできるというメリット、コストを少なくできるというメリット、環境負荷量(CO2排出量等)を少なくできるというメリットなど)である。つまり、運転メリットは、電力需要部9での電力需要及び熱需要部3での熱需要の全てを外部の商用電源7からの買電及び他の補助加熱器BUから供給される熱で賄ったときの一次エネルギ消費量、コスト、環境負荷量から、電力需要部9での電力需要及び熱需要部3での熱需要の少なくとも一部を熱電併給装置1の出力を用いて賄ったときの一次エネルギ消費量、コスト、環境負荷量を減算することで導出できる。尚、運転メリットは、消費一次エネルギー削減量又はエネルギーコスト削減量又は排出二酸化炭素削減量、或いは、それらの内の何れか二つ又は三つの一次結合である。
次に、水質向上運転の実施時期、その実施時期での熱電併給装置1及び水温調節装置Cの動作状態の決定手法について説明する。
本実施形態では、運転制御装置5は、水質低下条件が満たされると、将来の仮想の実施時期に仮想の動作状態で熱電併給装置1及び水温調節装置Cを動作させて水質向上運転を実施するとの仮定に基づいて、運転計画処理によって導出された熱電併給装置1の出力計画値を変更させたときに予測される運転メリットの値を仮想の実施時期及び仮想の動作状態を異ならせて複数導出し、当該運転メリットの値が大きいと見なすことができる仮想の実施時期及び仮想の動作状態を、水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する水質向上運転決定処理を実施する。
水温調節装置Cは、排熱回収部C1(C)と電熱変換部C2(C)とを備え、熱電併給装置1で発生した熱及び電気のうちの少なくとも熱電併給装置1で発生した熱を利用して、貯湯槽2に貯える湯水の温度を調節する。
排熱回収部C1は、熱電併給装置1で発生した熱を貯湯槽2に貯える湯水で回収することで、貯湯槽2に貯える湯水の温度を調節する。本実施形態では、排熱回収部C1は、冷却水循環ポンプ15、湯水循環ポンプ19、熱回収用熱交換器33、貯湯用熱交換器22などを用いて実現される。つまり、運転制御装置5が、冷却水循環ポンプ15及び湯水循環ポンプ19の動作を制御することで、貯湯用熱交換器22で加熱された後の、貯湯温度センサShで測定される湯水の温度を調節できる。
電熱変換部C2は、熱電併給装置1で発生した電気を消費して熱を発生する電気ヒーター部12を有し、その電気ヒーター部12で発生した熱を利用して貯湯槽2に貯える湯水の温度を調節する。本実施形態では、電熱変換部C2は、電気ヒーター部12、作動スイッチ14、冷却水循環ポンプ15、湯水循環ポンプ19、貯湯用熱交換器22などを用いて実現される。つまり、運転制御装置5が、作動スイッチ14及び冷却水循環ポンプ15及び湯水循環ポンプ19の動作を制御することで、貯湯用熱交換器22で加熱された後の、貯湯温度センサShで測定される湯水の温度を調節できる。
図2は、運転制御装置5が実施する水質向上運転決定処理を説明するフローチャートである。尚、以下の例では、熱需要部3での熱需要が、給湯部3aでの給湯熱需要である例を想定しているが、暖房部3bでの暖房熱需要或いはそれらの合計熱需要に関しても同様である。
工程#10において運転制御装置5は、水質低下条件が満たされたか否かを判定する。具体的には、電力需要や熱需要が長期間発生しない場合、運転計画処理によって熱電併給装置1が長期間運転されなくなるため、貯湯槽2に貯えられている湯水の入れ替えは長期間行われず、又は、貯湯槽2に貯えられている湯水の昇温も長期間行われなくなる。そして、貯湯槽2に貯えられている湯水が長期間貯えられるだけの状態になると、湯水の温度が低下し、菌が繁殖し始めるなどの水質の低下が発生する可能性が高くなる。従って、運転制御装置5は、貯湯槽2から熱需要部3への出湯が無い期間の計時や貯湯槽2からの出湯量の計量などを継続的に行って、それらの積算値を記憶している。そして、運転制御装置5は、過去の直近の判定期間内に下限量以上の湯水が貯湯槽2から熱需要部3に供給されていないとき、水質低下条件が満たされたと判定する。例えば、水質低下条件として、設定時間内に全く出湯がないこと(例えば100時間以上出湯がゼロの状態が継続する)、設定時間内である量の出湯量がないこと(例えば196時間で200リットル以上の出湯量がない)等を挙げることができる。
そして、運転制御装置5は、水質低下条件が満たされたと判定した場合(工程#10において「Yes」と判定した場合)、工程#11に移行して、現時点から設定期間内(例えば24時間以内)での熱需要の予測量が所定の下限予測量以上であるか否かを判定する。そして、運転制御装置5は、現時点から設定期間内での熱需要の予測量が所定の下限予測量以上であると判定した場合には工程#12に移行する。
工程#12において運転制御装置5は、図3〜図6を参照して後述するように、将来の仮想の実施時期に仮想の動作状態で熱電併給装置1及び水温調節装置Cを動作させて水質向上運転を実施するとの仮定に基づいて、運転計画処理によって導出された熱電併給装置1の出力計画値を変更させたときに予測される運転メリットの値を仮想の実施時期及び仮想の動作状態を異ならせて複数導出する。その後、工程#13において運転制御装置5は、当該運転メリットの値が大きいと見なすことができる仮想の実施時期及び仮想の動作状態を、水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する。そして、運転制御装置5は、この水質向上運転決定処理に従って熱電併給装置1及び水温調節装置Cを動作させて貯湯槽2に貯えられている湯水を加熱することで水質向上運転を実施する。そして、運転制御装置5は、水質低下条件が満たされたか否かの判定経過(即ち、貯湯槽2から熱需要部3への出湯が無い連続期間の積算値や貯湯槽2からの出湯量の積算値など)をリセットし、再度、水質低下条件が満たされたか否かの判定を最初から開始する。以上のような運転が行われることで、水質向上運転によって加熱された湯水が、現時点から設定期間内での熱需要によって有効に利用されることになる。
これに対して、運転制御装置5は、工程#11において現時点から設定期間内(例えば24時間以内)での熱需要の予測量が所定の下限予測量未満であると判定した場合には工程#14に移行する。そして、工程#14において運転制御装置5は、貯湯槽2に貯えている湯水を新たに給水される水と入れ替えることで水質向上運転を実施する。そして、運転制御装置5は、水質低下条件が満たされたか否かの判定経過(即ち、貯湯槽2から熱需要部3への出湯が無い連続期間の積算値や貯湯槽2からの出湯量の積算値など)をリセットし、再度、水質低下条件が満たされたか否かの判定を最初から開始する。以上のような運転が行われることで、熱需要として利用されない湯水が貯湯槽に貯えられるという無駄が発生しないようにできる。ここで、即座に水の入れ替えを開始してもよいし、熱電併給装置1の動作予定がない時期(電力需要の無い時期)に水の入れ替えを行うことでもよい。
加えて、本実施形態では、運転制御装置5は、水質低下条件が満たされた後は、水質向上運転が完了したと判定するまでは、貯湯槽2内の湯水が給湯部3aに送出されることを禁止する。その結果、貯湯槽2に貯えられている、水質が低下している可能性のある湯水が、給湯部3aから送出されることを防止できる。
具体的には、運転制御装置5は、上記水質低下条件が満たされたと判定した場合、槽迂回給水路27を介して供給される水のみが給水切換三方弁28から下流側に流れるように給水切換三方弁28の切替状態を固定し、その切替状態のまま維持させる。その結果、給水切換三方弁28の下流側には、貯湯槽2に貯えられている湯水が送出されないようになる。この場合、槽迂回給水路27を介して供給される水は、給湯用補助加熱器24によって加熱された後、給湯部3aに送出されることになる。その後、運転制御装置5は、水質向上運転が完了したと判定すると、上述した給水切換三方弁28の切替状態の固定を解除する。つまり、貯湯槽2に貯えられている湯水が、給水切換三方弁28の下流側に流れ、給湯部3aに送出されることが許容される。
以下に、図3〜図6を参照して、工程#12及び工程#13で行われる処理の例を説明する。これら図3〜図6は、仮想の電力及び熱の推移の例を示す図であり、(1)電力需要部9での予測電力需要(W)、(2)熱電併給装置1の電気出力(W)、(3)商用電源7からの購入電力(W)、(4)電気ヒーター部12で消費される余剰電力(W)、(5)熱需要部3での予測熱需要(kcal)、(6)貯湯槽2での蓄熱量(kcal)、(7)補助加熱器BUが出力する補助熱量(kcal)のそれぞれの推移を示す。
何れの例でも、時刻4時に水質向上運転の実施が決定、即ち、図2に示した工程#10において水質低下条件が満たされたと判定されたものとする。また、図3〜図6の何れの例でも、電力需要部9での電力需要の時系列的な予測値及び熱需要部3での熱需要の時系列的な予測値は同じであり、水質向上運転の実施時期とその実施時期での熱電併給装置1及び水温調節装置Cの動作状態とがそれぞれ異なっている。更に、何れの例でも、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになった時点を、水質向上運転が完了した時点としている。
図3〜図6では、1時間毎の電力量及び熱量を、1時間の平均値として各正時にプロットし、それらを折れ線グラフでつないでいる。例えば、図3において、時刻9時から時刻10時の間の1時間での電気出力の平均値は700Wであるので、その700Wの値を時刻10時での電気出力としてプロットしている。また、時刻10時から時刻11時の間の1時間での電気出力の平均値は0Wであるので、その0Wの値を時刻11時での電気出力としてプロットしている。つまり、時刻10時から時刻11時かけての折れ線グラフは、電気出力が徐々に減少することを示しているのではない。
〔運転例1〕
図3に示した運転例1において、水質向上運転の仮想の実施時期は、時刻4時から時刻11時の間である。つまり、時刻11時の時点で、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになっている。
そして、水質向上運転のための熱電併給装置1の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻10時の間、700Wの一定の電気出力で運転させる状態である。ここで、貯湯槽2の湯水は熱電併給装置1の冷却水でもあるため、熱電併給装置1が運転するに際し、貯湯槽2の湯水の温度に上限が設定されているため、水質向上運転に要する熱量すべてを熱電併給装置1の運転で賄うことはできない。そのため、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになる直前1時間前に熱電併給装置1の運転を停止して、その1時間は購入電力を電気ヒーター部12で消費して熱を発生させる運転を想定している。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの排熱回収部C1の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻10時の間、熱電併給装置1で発生した全ての熱を貯湯槽2に貯える湯水で回収する状態である。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの電熱変換部C2の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻10時の間は700Wの電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させ、時刻10時から時刻11時の間は600Wの購入電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させる状態である。
〔運転例2〕
図4に示した運転例2において、水質向上運転の仮想の実施時期は、時刻17時から時刻24時の間である。この例も、時刻24時の時点で、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになっている。
そして、水質向上運転のための熱電併給装置1の仮想の動作状態は、時刻17時から時刻23時の間、700Wの一定の電気出力で運転させる状態である。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの排熱回収部C1の仮想の動作状態は、時刻17時から時刻23時の間、熱電併給装置1で発生した全ての熱を貯湯槽2に貯える湯水で回収する状態である。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの電熱変換部C2の仮想の動作状態は、時刻17時から時刻23時の間は700Wの電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させ、時刻23時から時刻24時の間は600Wの購入電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させる状態である。
〔運転例3〕
図5に示した運転例3において、水質向上運転の仮想の実施時期は、時刻4時から時刻13時の間である。この例も、時刻13時の時点で、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになっている。
そして、水質向上運転のための熱電併給装置1の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻12時の間、700Wの一定の電気出力で運転させる状態である。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの排熱回収部C1の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻12時の間、熱電併給装置1で発生した全ての熱を貯湯槽2に貯える湯水で回収する状態である。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの電熱変換部C2の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻12時の間は、予測電気負荷を熱電併給装置1の電気出力で賄い、余剰の電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させ、時刻12時から時刻13時の間は600Wの購入電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させる状態である。
〔運転例4〕
図6に示した運転例4において、水質向上運転の仮想の実施時期は、時刻4時から時刻21時の間である。この例も、時刻21時の時点で、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになっている。
そして、水質向上運転のための熱電併給装置1の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻20時の間、500Wの一定の電気出力で運転させる状態である。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの排熱回収部C1の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻20時の間、熱電併給装置1で発生した全ての熱を貯湯槽2に貯える湯水で回収する状態である。水質向上運転のための水温調節装置Cのうちの電熱変換部C2の仮想の動作状態は、時刻4時から時刻20時の間は、予測電気負荷を熱電併給装置1の電気出力で賄い、余剰の電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させ、時刻20時から時刻21時の間は600Wの購入電力を電気ヒーター部12で消費して熱に変換させる状態である。
表1には、一次エネルギ消費量の削減量を上記運転メリットとして採用して、運転例1〜運転例4の場合の一次エネルギ消費量と基準一次エネルギ消費量とを比較した結果を示す。
Figure 0006522948
列1には、負荷の購入電力一次エネルギ消費量(kcal)を示す。この購入電力一次エネルギ消費量(kcal)は、熱電併給装置1を700Wの一定の電気出力で運転させたとしても、更に電力需要部9での電力需要を賄うために商用電源7から購入する必要のある電力の一次エネルギ消費量である。
運転例1及び運転例2では、熱電併給装置1を700Wの一定の電気出力で運転させ、その電気出力を電熱変換部C2で優先して消費させているため、電力需要部9での電力需要を賄うための購入電力が大きくなっている。それに対して、運転例3では、熱電併給装置1を700Wの一定の電気出力で運転させるのは同様であるが、その電気出力の一部だけを電熱変換部C2で消費させているため、電力需要部9での電力需要を賄うための購入電力が相対的に小さくなっている。また、運転例4では、熱電併給装置1を500Wの一定の電気出力で運転させているために熱電併給装置1の運転期間が相対的に長くなっており、その分だけ電力需要部9に対して熱電併給装置1から電力を供給できる期間が長くなっている、即ち、購入電力が小さくなっている。
列2には、合計の購入電力一次エネルギ消費量(kcal)を示す。この合計の購入電力一次エネルギ消費量(kcal)は、列1に示した「負荷の購入電力一次エネルギ消費量」に対して、熱電併給装置1が発電していない時間帯の待機電力と熱電併給装置1の起動及び停止に要する電力との一次エネルギ消費量を加えた値である。
列3には、熱電併給装置1の一次エネルギ消費量(kcal)を示す。熱電併給装置1の一次エネルギ消費量(kcal)は、運転例1〜運転例3では、熱電併給装置1を700Wの一定の電気出力で運転させるのに要する一次エネルギ消費量と熱電併給装置1の起動及び停止に要する一次エネルギ消費量との和であり、運転例4では、熱電併給装置1を550Wの一定の電気出力で運転させるのに要する一次エネルギ消費量と熱電併給装置1の起動及び停止に要する一次エネルギ消費量との和である。この例では、熱電併給装置1は燃料電池であり、その燃料電池の発電運転時に供給する燃料ガスとしての水素を生成するのに要する炭化水素ガスの量、及び、その燃料電池の起動及び停止を行う過程で消費される炭化水素ガスの量を一次エネルギ消費量に換算している。
列4には、補助加熱器BUの一次エネルギ消費量(kcal)を示す。この補助加熱器の一次エネルギ消費量(kcal)は、熱電併給装置1を運転させて熱を発生させたとしても、更に熱需要部3での熱需要を賄うために補助加熱器BUから熱を発生させるのに要するガス量を換算した値である。運転例1及び運転例2では補助加熱器BUを運転させているが、運転例3及び運転例4では補助加熱器BUを運転させていないため一次エネルギ消費量はゼロとなっている。
列5には、合計一次エネルギ消費量(kcal)を示す。この合計一次エネルギ消費量(kcal)は、「列2」及び「列3」及び「列4」の各一次エネルギ消費量の和である。従って、列5に示す合計一次エネルギ消費量が小さいほど、運転メリットの値が大きいと言える。言い換えると、列5に示す合計一次エネルギ消費量が小さいほど、熱電併給装置1を運転させて水質向上運転を行ったときの一次エネルギ消費量の削減量(即ち、運転メリット)の低下度合いが小さいと言える。
列6には、省エネルギ量(kcal)を示す。この省エネルギ量(kcal)は、運転例1の「列5」を基準値とし、運転例2〜4の夫々の合計一次エネルギ消費量からその基準値を減算して得た値である。つまり、運転例2〜4の水質向上運転を行うために熱電併給装置1を運転させたとき、どれだけの一次エネルギ消費量を削減できたのかを示す。つまり、列6の値が大きいほど、運転メリットの値は大きいと言える。
列7には、省エネルギ率(%)を示す。この省エネルギ率は、運転例2〜4の夫々の水質向上運転を行った場合、運転例1の水質向上運転を行った場合に比べて、どの程度の省エネルギを達成できるのかを示す値である。つまり、列7の値が大きいほど、運転メリットの値は大きいと言える。
従って、将来の仮想の実施時期及び動作状態を示す運転例1〜運転例4の比較でいうと、運転制御装置5は、熱電併給装置1を運転させた場合の一次エネルギ消費量の削減量(即ち、運転メリット値)が最も大きい(即ち、列5の合計一次エネルギ消費量が最も小さく、列6の省エネルギ量が最も大きく、列7の省エネルギ率が最も大きい)と見なすことができる運転例4の仮想の実施時期及び仮想の動作状態を、水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する。尚、運転制御装置5は、運転メリットの値が最も大きい運転例を選択するのではなく、運転メリットの値が二番目に大きい運転例など、運転メリットの値が相対的に大きい運転例を選択することでもよい。
本実施形態では、水質向上運転の実施期間とその実施期間での熱電併給装置1及び水温調節装置Cの動作状態とを異ならせた4つの運転例1〜運転例4を示したが、実際には運転制御装置5は、有り得る全ての実施期間及び動作状態の運転例で予測される運転メリットの値を導出し、その運転メリットの値が大きい(好ましくは、運転メリットの値が最も大きい)と見なすことができる仮想の実施時期及び仮想の動作状態を、水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する水質向上運転決定処理を実施する。
以上のように、水質向上運転を実施することが必要になったとき、運転制御装置5が、水質向上運転を実施するのに適した時期及びその実施時期での好ましい熱電併給装置1及び水温調節装置Cの動作状態を決定することで、余分なエネルギを消費して水質向上運転を行うとしても、運転メリットの値を大きくしながら、水質向上運転を実施できる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、貯湯式給湯システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、燃料を燃焼して熱を発生するタイプの補助加熱器BUを例示したが、ジュール熱を発生する電気式の補助加熱器を採用してもよい。その場合、電気式の補助加熱器は電力需要部9を構成する装置群の一つになる。
<2>
上記実施形態では、幾つかの具体的な数値を例示しながら水質向上運転決定処理について説明したが、それらの数値は例示目的で記載したものであり実際の数値と異なる場合もある。例えば、上記実施形態では、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになった時点を水質向上運転が完了した時点として例示したが、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量がどのような値になった時点を水質向上運転が完了した時点とするのかは適宜変更可能である。
他にも、運転例1〜運転例4で例示した予測電力需要の値が別の値であったとしても、水質向上運転決定処理は同様に行うことができる。
以下の表2に示すのは、予測電力需要が上述した運転例1〜運転例4の1.5倍であるときの例である。具体的には、運転例5は、運転例3の変更例であり、運転例3で示した予測電力需要が各時間帯で1.5倍になったときの例である。また、運転例6は、運転例4の変更例であり、運転例4で示した予測電力需要が各時間帯で1.5倍になったときの例である。運転例5と運転例6を比較すると、運転例6の方がより省エネルギ量が大きい。従って、熱電併給装置1が電力需要に対して寄与する割合が大きいほど省エネルギ量も増加することがわかる。
この場合、運転制御装置5は、一次エネルギ消費量の削減量(即ち、運転メリット)の値が最も大きい(即ち、最も合計一次エネルギ消費量が小さく及び最も省エネルギ量が大きく及び最も省エネルギ率が大きい)と見なすことができる運転例6の仮想の実施時期及び仮想の動作状態を、水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する。
Figure 0006522948
<3>
上記実施形態において、熱電併給装置1の動作状態や水温調節装置Cの動作状態に制約を設けてもよい。例えば、熱電併給装置1を一定出力(例えば、700W、500Wなど)で運転させるという制約を設けた上で、運転制御装置5が熱電併給装置1の実際の動作状態又は上記仮想の動作状態を決定してもよい。或いは、電気ヒーター部12(電熱変換部C2)で消費する電力に制約を設けた上で、運転制御装置5が水温調節装置Cの実際の動作状態又は上記仮想の動作状態を決定してもよい。
<4>
上記実施形態では、貯湯槽2に蓄えられている貯湯熱量が7500kcalになった時点を、水質向上運転が完了した時点としているが、他の基準で水質向上運転が完了したと判定してもよい。例えば、槽底部湯水温度センサSbが検出する貯湯槽2の底部の湯水の温度が所定の完了判定温度(例えば、75℃など)以上になったときに、運転制御装置5が、水質向上運転が完了したと判定するような改変を行ってもよい。
<5>
上記実施形態で例示した図3〜図6では、「(5)熱需要部3での予測熱需要(kcal)」が生じる前に水質向上運転が完了する場合の例を示しているが、「(5)熱需要部3での予測熱需要(kcal)」が生じている途中に水質向上運転が行われる場合もある。
<6>
上記実施形態では、水質低下条件として、過去の直近の判定期間内に下限量以上の湯水が貯湯槽2から熱需要部3に供給されていないことを例示したが、その条件は適宜変更可能である。例えば、貯湯槽2に貯えられている湯水の温度を参照して、水質の低下が発生したか否か(即ち、水質低下条件が満たされたか否か)を判定してもよい。
本発明は、運転メリットが高い状態を確保しつつ、水質向上運転も行うことができる貯湯式給湯システムに利用できる。
1 熱電併給装置
2 貯湯槽
3 熱需要部
3a 給湯部
3b 暖房部
5 運転制御装置
7 商用電源
9 電力需要部
12 電気ヒーター部
C 水温調節装置
C1(C) 排熱回収部
C2(C) 電熱変換部

Claims (4)

  1. 熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置と、給湯用途へと供給される湯水を貯える貯湯槽と、前記熱電併給装置で発生した熱及び電気のうちの少なくとも前記熱電併給装置で発生した熱を利用して、前記貯湯槽に貯える湯水の温度を調節する水温調節装置と、前記熱電併給装置及び前記水温調節装置の運転制御を行う運転制御装置とを備え、前記運転制御装置が、前記貯湯槽に貯えられている湯水の水質が低下したと見なすことができる水質低下条件が満たされると、前記熱電併給装置及び前記水温調節装置の運転制御を行って、前記貯湯槽に貯えられている湯水の水質を向上させるための水質向上運転を行う貯湯式給湯システムであって、
    前記運転制御装置は、
    電力需要部での電力需要の時系列的な予測値及び熱需要部での熱需要の時系列的な予測値に基づいて、前記電力需要部に電力を供給し及び前記熱需要部に熱を供給するための前記熱電併給装置の時系列的な出力計画値を導出する運転計画処理を行い、
    前記水質低下条件が満たされると、将来の仮想の実施時期に仮想の動作状態で前記熱電併給装置及び前記水温調節装置を動作させて前記水質向上運転を実施するとの仮定に基づいて、前記運転計画処理によって導出された前記熱電併給装置の出力計画値を変更させたときに予測される運転メリットの値を前記仮想の実施時期及び前記仮想の動作状態を異ならせて複数導出し、当該運転メリットの値が大きいと見なすことができる前記仮想の実施時期及び前記仮想の動作状態を、前記水質向上運転の計画上の実施時期及び計画上の動作状態に決定する決定処理を実施し、
    前記運転制御装置は、前記水質低下条件が満たされると、前記熱需要部での熱需要の時系列的な予測値を参照し、
    現時点から設定期間内での前記熱需要が所定の下限値以上であれば、前記決定処理に従って前記熱電併給装置及び前記水温調節装置を動作させて前記貯湯槽に貯えられている湯水を加熱することで前記水質向上運転を実施し、
    現時点から前記設定期間内での前記熱需要が前記所定の下限値未満であれば、前記貯湯槽に貯えている湯水を新たに給水される水と入れ替えることで前記水質向上運転を実施する貯湯式給湯システム。
  2. 前記運転制御装置は、過去の直近の判定期間内に下限量以上の湯水が前記貯湯槽から前記熱需要部に供給されていないとき、前記水質低下条件が満たされたと判定する請求項1に記載の貯湯式給湯システム。
  3. 前記水温調節装置は、前記熱電併給装置で発生した熱を前記貯湯槽に貯える湯水で回収することで、前記貯湯槽に貯える湯水の温度を調節する排熱回収部と、前記熱電併給装置で発生した電気を消費して熱を発生し、その熱を利用して前記貯湯槽に貯える湯水の温度を調節する電気ヒーター部とを備える請求項1又は2に記載の貯湯式給湯システム。
  4. 前記運転制御装置は、前記水質低下条件が満たされた後は、前記水質向上運転が完了したと判定するまでは、前記貯湯槽内の湯水が給湯部に送出されることを禁止する請求項1〜3の何れか一項に記載の貯湯式給湯システム。
JP2015000407A 2015-01-05 2015-01-05 貯湯式給湯システム Active JP6522948B2 (ja)

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