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JP6526537B2 - 廃熱回収装置 - Google Patents
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JP6526537B2 - 廃熱回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、廃熱回収装置に関し、特にランキンサイクル装置を備える廃熱回収装置に関する。
ランキンサイクル装置を備える廃熱回収装置として、例えば特許文献1に記載された廃熱回収装置が知られている。特許文献1に記載された廃熱回収装置では、ランキンサイクル装置は、エンジンの冷却水を加熱用の熱源(高温側熱源)として用いて作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器から流出した作動媒体を膨張させることによって動力を回収する膨張機と、外気を冷却用の熱源(低温側熱源)として用い、膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、を備えている。
特開2014−238007号公報
上記のような廃熱回収装置においては、蒸発器での作動媒体の温度が高くなるほど、膨張機の入口における作動媒体の圧力(入口圧力)が大きくなる。また、凝縮器での作動媒体の温度が低くなるほど、膨張機の出口における作動媒体の圧力(出口圧力)が小さくなる。したがって、高温側熱源と低温側熱源の間の温度差が大きいほど、膨張機の出口圧力に対する入口圧力の比(膨張比)を大きくすることができ、サイクル効率の向上、及び出力(回収される動力)の増加を図ることができるとも考えられる。しかしながら、例えば極寒の環境下で廃熱回収装置が用いられた場合、外気温が極端に低下し、膨張比が大きくなり過ぎてしまい、膨張機の断熱効率が低下するおそれがある。この場合、膨張比が大きくなったことによるサイクル効率の向上の影響よりも、断熱効率の低下の影響の方が大きくなり、結果として出力が低下してしまうおそれがある。
本発明は、外気温が低下した場合でも出力の低下を抑制することができる廃熱回収装置を提供することを目的とする。
本発明に係る廃熱回収装置は、エンジンの冷却水を熱源として用いて作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器から流出した作動媒体を膨張させることによって動力を回収する膨張機と、外気を熱源として用い、膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、を有するランキンサイクル装置と、外気温を検出する外気温検出部と、蒸発器に供給される冷却水の水温を低下させる水温低下手段と、水温低下手段の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、外気温検出部で検出された外気温が所定の判定温度よりも低い場合、蒸発器に供給される冷却水の水温が低下するように水温低下手段を制御する。
この廃熱回収装置では、外気温が判定温度よりも低下した場合、蒸発器に供給される冷却水の水温が低下する。これにより、膨張機の入口圧力を低下させることができ、その結果、断熱効率の低下の影響が大きくならない適正範囲まで膨張機の膨張比を低下させることが可能となる。したがって、この廃熱回収装置によれば、外気温が低下した場合でも出力の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る廃熱回収装置は、膨張機の入口圧力を検出する入口圧力検出部と、膨張機の出口圧力を検出する出口圧力検出部と、を更に備え、制御部は、外気温検出部で検出された外気温が判定温度よりも低い場合、出口圧力検出部で検出された出口圧力に対する入口圧力検出部で検出された入口圧力の比が所定の設定値よりも小さくなるまで、蒸発器に供給される冷却水の水温が低下するように、水温低下手段を制御してもよい。この廃熱回収装置では、外気温が判定温度よりも低下した場合、膨張機の膨張比が設定値よりも小さくなるまで蒸発器に供給される冷却水の水温を低下させ、断熱効率の低下の影響が大きくならない適正範囲まで膨張機の膨張比を確実に低下させることができる。したがって、外気温が低下した場合でも、出力の低下を確実に抑制することが可能となる。
また、本発明に係る廃熱回収装置は、エンジン及び蒸発器の間で循環するように冷却水を流通させる冷却水流路を更に備え、水温低下手段は、冷却水の水温が開弁温度よりも高くなった場合にエンジンから冷却水流路への冷却水の流出を許容するサーモスタットを含み、制御部は、外気温検出部によって検出された外気温が判定温度よりも低い場合、サーモスタットの開弁温度を低下させてもよい。この廃熱回収装置によれば、外気温が判定温度よりも低下した場合、サーモスタットの開弁温度を低下させ、水温がより低い冷却水が冷却水流路を流通するようにすることで、蒸発器に供給される冷却水の水温を低下させることができる。
また、本発明に係る廃熱回収装置では、冷却水流路には、冷却水を冷却するラジエータが設けられ、冷却水流路は、ラジエータをバイパスするバイパス流路を有し、水温低下手段は、バイパス流路を流れる冷却水の流量を調整するバイパスバルブを含み、制御部は、外気温検出部によって検出された外気温が判定温度よりも低い場合、バイパス流路を流れる冷却水の流量が減少するようにバイパスバルブを制御してもよい。この廃熱回収装置によれば、外気温が判定温度よりも低下した場合、バイパス流路を流れる冷却水の流量を減少させ、ラジエータに供給される冷却水の流量を増加させることで、蒸発器に供給される冷却水の水温を低下させることができる。
また、本発明に係る廃熱回収装置は、エンジン及び蒸発器の間で循環するように冷却水を流通させる冷却水流路を更に備え、冷却水流路には、冷却水を冷却するラジエータが設けられ、冷却水流路は、ラジエータをバイパスするバイパス流路を有し、水温低下手段は、バイパス流路を流れる冷却水の流量を調整するバイパスバルブを含み、制御部は、外気温検出部によって検出された外気温が判定温度よりも低い場合、バイパス流路を流れる冷却水の流量が減少するようにバイパスバルブを制御してもよい。この廃熱回収装置によれば、外気温が判定温度よりも低下した場合、バイパス流路を流れる冷却水の流量を減少させ、ラジエータに供給される冷却水の流量を増加させることで、蒸発器に供給される冷却水の水温を低下させることができる。
本発明によれば、外気温が低下した場合でも出力の低下を抑制することができるランキンサイクル装置を提供することが可能となる。
実施形態に係る廃熱回収装置の概略構成図である。 膨張機における膨張比と断熱効率の関係を表す模式的なグラフである。 図1の廃熱回収装置における通常モードの処理を示すフローチャートである。 図1の廃熱回収装置における抑制制御モードの処理を示すフローチャートである。 図1の廃熱回収装置におけるバイパス制御モードの処理を示すフローチャートである。 変形例に係る廃熱回収装置の概略構成図である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る廃熱回収装置1の概略構成図である。図1に示されるように、廃熱回収装置1は、エンジン10を備える車両に搭載される。適用される車両は、例えばトラック及びバス等の商用車であり、大型車両、中型車両、普通乗用車、小型車両、若しくは軽車両等であってもよい。エンジン10は、車両の駆動用のエンジンであり、例えばディーゼルエンジン又はガソリンエンジン等である。
廃熱回収装置1は、ランキンサイクル装置20を備えている。ランキンサイクル装置20は、作動媒体流路30上に、作動媒体ポンプ22、蒸発器24、膨張機26、及び凝縮器28を有している。作動媒体流路30は、作動媒体ポンプ22、蒸発器24、膨張機26、及び凝縮器28の間で循環するように作動媒体Mを流通させる。作動媒体Mとしては、種々のものが用いられてよく、この例では、低沸点媒体である代替フロンが用いられている。
作動媒体ポンプ22は、作動媒体Mを圧縮して送出(圧送)し、作動媒体流路30内において循環させる。蒸発器24は、作動媒体流路30において作動媒体ポンプ22の下流側に設けられている。蒸発器24は、エンジン10の冷却水Cを加熱用の熱源として用いる熱交換器であり、冷却水Cとの熱交換によって作動媒体Mを加熱して蒸発させる。冷却水Cは、後述する冷却水流路40を介して蒸発器24に供給される。
膨張機26は、作動媒体流路30において蒸発器24の下流側に設けられている。膨張機26は、蒸発器24から流出した作動媒体Mを膨張させることによって動力を回収する。ここでの膨張機26は、タービンであり、蒸発器24で蒸発した作動媒体Mを膨張させつつ回転し、運動エネルギを動力として回収する。回収された運動エネルギは、機械出力として出力されてもよく、又は発電機によって変換されて電気出力として出力されてもよい。
作動媒体流路30における膨張機26の上流側で且つ蒸発器24の下流側には、膨張機26の入口における作動媒体Mの圧力(入口圧力)を検出する入口圧力検出部32が設けられている。また、作動媒体流路30における膨張機26の下流側で且つ凝縮器28の上流側には、膨張機26の出口における作動媒体Mの圧力(出口圧力)を検出する出口圧力検出部34が設けられている。入口圧力検出部32及び出口圧力検出部34は、例えば、液体及び気体の圧力を計測することができる圧力センサによって構成されている。
凝縮器28は、作動媒体流路30において膨張機26の下流側に設けられている。凝縮器28は、外気Aを冷却用の熱源として用い、膨張機26から流出した気相の作動媒体Mを冷却して凝縮させる。この例では、凝縮器28は、冷媒Rとの熱交換によって作動媒体Mを冷却する。冷媒Rは、外気Aを用いて冷却され、後述する冷媒流路50を介して凝縮器28に供給される。外気Aとしては、例えば車両が走行する際の走行風が利用される。
廃熱回収装置1は、エンジン10及び蒸発器24の間で循環するように冷却水Cを流通させる冷却水流路40を更に備えている。冷却水流路40におけるエンジン10の下流側(出口)には、サーモスタット42が設けられている。サーモスタット42は、例えば電子制御式サーモスタットである。サーモスタット42は、エンジン10の出口における冷却水Cの水温を検出し、検出した冷却水Cの水温が開弁温度よりも高くなった場合に開弁して、エンジン10から冷却水流路40への冷却水Cの流出を許容する。一方、サーモスタット42は、検出した冷却水Cの水温が開弁温度以下の場合に閉弁して、エンジン10から冷却水流路40への冷却水Cの流出を遮断(阻止)する。
サーモスタット42の開弁温度は、後述する制御部70によって設定される。この開弁温度は、通常時(後述する通常モード)においては、ランキンサイクル装置20のサイクル効率を最大限高く保つために、エンジン10の信頼性が確保される範囲内で冷却水Cの水温が最大限高く保たれるように、設定される。通常時の開弁温度は、例えば80℃に設定される。
本実施形態の廃熱回収装置1では、後述するように、抑制制御モードにおいて、サーモスタット42の開弁温度が上記通常時の開弁温度よりも低い値に変更される。開弁温度が低下した場合、水温がより低い冷却水Cが冷却水流路40を流通する。これにより、冷却水流路40を流れる冷却水Cの水温が低下し、ひいては蒸発器24に供給される冷却水Cの水温が低下することとなる。すなわち、サーモスタット42は、蒸発器24に供給される冷却水Cの水温を低下させる水温低下手段を構成している。
また、冷却水流路40における蒸発器24の下流側には、ラジエータ44が設けられている。ラジエータ44は、例えば車両が走行する際の走行風(外気)によって冷却水Cを冷却する。この冷却水流路40は、ラジエータ44をバイパスするバイパス流路46を有している。バイパス流路46には、バイパス流路46を流れる冷却水Cの流量を調整するバイパスバルブ48が設けられている。バイパスバルブ48は、例えば電磁弁又は電動弁等であり、後述する制御部70から入力される制御信号に従って開度を変更することで、バイパス流路46を流れる冷却水Cの流量を調整する。なお、本明細書において、「流量」とは、体積流量であってもよいし、質量流量であってもよい。
バイパスバルブ48の開度が減少するほど、バイパス流路46を流れる冷却水Cの流量が減少し、ラジエータ44に流入する冷却水Cの流量が増加する。したがって、バイパスバルブ48の開度が減少した場合、冷却水流路40を流れる冷却水Cの水温が低下し、ひいては蒸発器24に供給される冷却水Cの水温が低下する。すなわち、バイパスバルブ48は、蒸発器24に供給される冷却水Cの水温を低下させる水温低下手段を構成している。なお、バイパスバルブ48の開度は、通常時においては、ランキンサイクル装置20のサイクル効率を最大限高く保つために、エンジン10の信頼性が確保される範囲内で冷却水Cの水温が最大限高く保たれるように、制御される。
本実施形態では、廃熱回収装置1は、冷媒流路50上に、サブラジエータ(熱交換器)52及び冷媒ポンプ54を更に備えている。冷媒流路50は、凝縮器28、サブラジエータ52、及び冷媒ポンプ54の間で循環するように冷媒Rを流通させる。サブラジエータ52は、外気Aとの熱交換によって冷媒Rを冷却する。冷媒ポンプ54は、冷媒Rを圧送して冷媒流路50内にて循環させる。
廃熱回収装置1は、外気Aの温度(外気温)を検出する外気温検出部60を更に備えている。外気温検出部60は、例えば、外気温を計測可能な温度センサによって構成されている。外気温検出部60は、外気温を検出可能な位置に設けられていればよく、例えばサブラジエータ52の吸気口の近傍等に設けられている。
廃熱回収装置1は、少なくとも入口圧力検出部32、出口圧力検出部34、サーモスタット42、バイパスバルブ48、及び外気温検出部60に対して電気的に接続された制御部70を更に備えている。制御部70は、後述する図3〜図5のフローチャートに示される処理を実行する。制御部70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を含むコンピュータにより構成されている。制御部70は、上記以外の要素に対して更に電気的に接続されていてもよい。
次に、外気温の低下が廃熱回収装置1に与え得る影響について説明する。図2は、膨張機26における出口圧力に対する入口圧力の比(膨張比)と断熱効率の関係を表す模式的なグラフである。廃熱回収装置1においては、蒸発器24での作動媒体Mの温度が高くなるほど、膨張機26の入口圧力が大きくなる。また、凝縮器28での作動媒体Mの温度が低くなるほど、膨張機26の出口圧力が小さくなる。したがって、外気温が低下し、冷却水C(高温側熱源)と外気A(低温側熱源)の間の温度差が大きくなるほど、膨張機26の膨張比を大きくすることができ、サイクル効率の向上、及び出力(回収される動力)の増加を図ることができるとも考えられる。
しかしながら、一般的に、真夏から寒冷地の真冬のような極寒の環境下までの外気温範囲(例えば、−20℃〜30℃)すべてに対応する膨張比の範囲にて、断熱効率が高くなるように膨張機26を設計することは難しい。このため、図2に示されるように、膨張機26には、断熱効率を比較的高く保つことができる膨張比の範囲(適正範囲)Pが存在する。すなわち、高温側熱源と低温側熱源との温度差が小さく、膨張比が適正範囲Pを超えて小さくなった場合、不足膨張により断熱効率が低下する。一方、高温側熱源と低温側熱源との温度差が大きく、膨張比が適正範囲Pを超えて大きくなった場合、過膨張により断熱効率が低下する。
したがって、一般的な廃熱回収装置を極寒の環境下で用いる場合、外気温が極端に低下し、膨張機26の膨張比が適正範囲Pを超えて大きくなることで、膨張機26の断熱効率が低下するおそれがある。この場合、膨張比が大きくなったことによるサイクル効率の向上の影響よりも、断熱効率の低下の影響の方が大きくなり、結果として出力が低下してしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態の廃熱回収装置1は、以下に説明する処理を行うことで、外気温が低下した場合でも、高断熱効率を保てる適正な適正範囲Pまで膨張機26の膨張比を低下させることができるように構成されている。以下では、廃熱回収装置1による処理を説明する。図3〜図5は、廃熱回収装置1による各処理を示すフローチャートである。これらの処理は、制御部70によって行われる。初期状態においては、制御モードは通常モードとなっている。
図3に示されるように、まず、エンジン10の回転数が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する(S11)。この閾値は、例えば500min−1に設定されている。エンジン10の回転数が当該閾値よりも大きい場合(S11でYES)にはステップS12に進み、エンジン10の回転数が当該閾値以下である場合(S11でNO)にはステップS14に進む。
ステップS12では、外気温検出部60によって検出された外気温が所定の判定温度よりも低いか否かを判定する。外気温が判定温度よりも低い場合(S12でYES)にはステップS13に進み、外気温が判定温度以上である場合(S11でNO)にはステップS14に進む。ステップS13では、制御モードを抑制制御モードに切り替え、通常モードを終了する。抑制制御モードでは、後述するように、冷却水Cの水温を低下させるための処理が行われる。
ステップS12における上記判定温度は、冷却水Cの水温を低下させるための処理を開始するか否かを適切に判定するために、予め設定された値である。判定温度は、実験、過去の実績及び経験、並びにシミュレーション等に基づいて定められてよく、例えば−5℃に設定されている。なお、判定温度は、固定の値であってもよいし、変動する値であってもよい。
ステップS14では、サーモスタット42の開弁温度を通常時の値に設定すると共に、バイパスバルブ48の開度を通常時の開度に設定する。その後、ステップS11に戻り、通常モードの各処理を再度実行する。
図4に示されるように、抑制制御モードでは、まず、入口圧力検出部32で検出された入口圧力、及び出口圧力検出部34で検出された出口圧力から膨張機26の膨張比を算出する(S21)。次いで、算出した膨張比が所定の設定値よりも大きいか否かを判定する(S22)。膨張比が当該設定値以下である場合(S22でNO)には、制御モードを通常モードに切り替え(S23)、抑制制御モードを終了する。一方、膨張比が当該設定値よりも大きい場合(S22でYES)には、ステップS24に進む。
ステップS22における上記設定値は、適正範囲Pまで膨張比が低下したか否かを適切に判定するために、予め設定された値である。この設定値は、実験、過去の実績及び経験、並びにシミュレーション等に基づいて定められてよく、例えば10に設定されている。なお、この設定値は、固定の値であってもよいし、変動する値であってもよい。
ステップS24では、サーモスタット42の開弁温度が所定の下限温度よりも大きいか否かを判定する。サーモスタット42の開弁温度が下限温度よりも大きい場合(S24でYES)にはステップS25に進む。一方、開弁温度が下限温度以下である場合(S24でNO)には、開弁温度をこれ以上低下させることができないと判断し、ステップS26に進む。ステップS24における上記下限温度は、抑制制御モードを終了してバイパス制御モードを開始するか否かを適切に判定するための値であり、例えば70℃に設定されている。
ステップS25では、サーモスタット42の開弁温度を低下させる。例えば、サーモスタット42の開弁温度を所定値(例えば、5℃)だけ低下させる。これにより、冷却水流路40を流れる冷却水Cの水温が低下し、ひいては蒸発器24に供給される冷却水Cの水温が低下することとなる。その後、ステップS21に戻り、抑制制御モードの各処理を再度実行する。ステップS26では、制御モードをバイパス制御モードに切り替え、抑制制御モードを終了する。
図5に示されるように、バイパス制御モードでは、まず、ステップS21,S22と同様に、膨張比を算出し(S31)、算出した膨張比が所定の設定値よりも大きいか否かを判定する(S32)。膨張比が当該設定値以下である場合(S32でNO)には、制御モードを通常モードに切り替え(S36)、バイパス制御モードを終了する。一方、膨張比が当該設定値よりも大きい場合(S32でYES)には、ステップS33に進む。ステップS32の設定値としては、例えば上記ステップS22の設定値と同一の値が用いられる。
ステップS33では、バイパスバルブ48の開度が所定の最小開度よりも大きいか否かを判定する。開度が最小開度よりも大きい場合(S33でYES)には、ステップS34に進む。一方、開度が最小開度以下である場合(S33でNO)には、バイパスバルブ48の開度をこれ以上減少させることができないと判断し、ステップS35に進む。この最小開度は、後述する廃熱回収抑制処理を実行してバイパス制御モードを終了するか否かを適切に判定するための値であり、例えば50%に設定されている。
ステップS34では、バイパスバルブ48の開度を変更することによって、バイパス流路46を流れる冷却水Cの流量が減少するようにバイパスバルブ48を制御する。例えば、バイパスバルブ48の開度を所定値(例えば、5%)だけ減少させる。これにより、冷却水流路40を流れる冷却水Cの水温が低下し、ひいては蒸発器24に供給される冷却水Cの水温が低下することとなる。その後、ステップS31に戻り、バイパス制御モードの各処理を再度実行する。
ステップS35では、廃熱回収抑制処理を実行する。例えば、作動媒体ポンプ22の作動を停止させる、又は作動媒体ポンプ22の吐出量を減少させる。これにより、廃熱回収装置1による廃熱回収が抑制される。廃熱回収抑制処理の実行後、制御モードを通常モードに切り替え(S36)、バイパス制御モードを終了する。
以上、廃熱回収装置1では、外気温が判定温度よりも低下した場合、蒸発器24に供給される冷却水Cの水温が低下する。これにより、膨張機26の入口圧力を低下させることができ、その結果、断熱効率の低下の影響が大きくならない適正範囲Pまで膨張機26の膨張比を低下させることが可能となる。したがって、廃熱回収装置1によれば、外気温が低下した場合でも出力の低下を抑制することが可能となる。
また、廃熱回収装置1では、外気温が判定温度よりも低下した場合、膨張機26の膨張比が設定値よりも小さくなるまで蒸発器24に供給される冷却水Cの水温を低下させ、断熱効率の低下の影響が大きくならない適正範囲Pまで膨張機26の膨張比を確実に低下させることができる。したがって、廃熱回収装置1によれば、外気温が低下した場合でも、出力の低下を確実に抑制することが可能となる。
また、廃熱回収装置1によれば、外気温が判定温度よりも低下した場合、サーモスタット42の開弁温度を低下させ、水温がより低い冷却水Cが冷却水流路40を流通するようにすることで、蒸発器24に供給される冷却水Cの水温を低下させることができる。
また、廃熱回収装置1によれば、外気温が判定温度よりも低下した場合、バイパス流路46を流れる冷却水Cの流量を減少させ、ラジエータ44に供給される冷却水Cの流量を増加させることで、蒸発器24に供給される冷却水Cの水温を低下させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。
図6は、変形例に係る廃熱回収装置の概略構成図である。例えば、図6に示されるように、本発明は、廃熱回収装置1Aのように構成されていてもよい。変形例の廃熱回収装置1Aは、冷却水流路40におけるラジエータ44の上流側の流路とバイパス流路46との分流位置にバイパスバルブ48Aが設けられている点で上記実施形態の廃熱回収装置1と相違する。バイパスバルブ48Aは、例えば三方弁であり、ラジエータ44の上流側の流路とバイパス流路46との間で冷却水Cが流れる流路を切り替えることにより、バイパス流路46を流れる冷却水Cの流量を調整する。つまり、廃熱回収装置1Aにおいては、上記ステップS34に相当する処理では、制御部70は、バイパスバルブ48により冷却水Cが流れる流路を切り替えることによって、バイパス流路46を流れる冷却水Cの流量が減少するようにバイパスバルブ48を制御する。
廃熱回収装置1Aによっても、上記実施形態と同様に、外気温が低下した場合でも出力の低下を抑制することが可能となる。また、冷却水流路40を流れる冷却水Cの全量をバイパス流路46へ流入させることで、ラジエータ44により冷却水Cが冷却されることを回避し、冷却水流路40を流れる冷却水Cの水温が低下することを抑制することができる。その結果、高温側熱源である冷却水Cの水温を高く保つことができ、蒸発器24に流入した作動媒体Mを一層好適に加熱して蒸発させることも可能となる。
上記実施形態では、水量低下手段としてサーモスタット42及びバイパスバルブ48の両方を用いたが、いずれか一方のみを用いてもよい。水量低下手段としてサーモスタット42のみを用いる場合、ラジエータ44、バイパス流路46、又はバイパスバルブ48は省略されてもよい。
上記実施形態では、サーモスタット42の開弁温度を低下させる抑制制御モード(図4参照)を先に実行し、膨張比が設定値よりも未だ大きい場合にバイパスバルブ48の開度を変更するバイパス制御モード(図5参照)を更に実行したが、これとは逆に、バイパス制御モードを先に実行してもよいし、あるいは、抑制制御モード及びバイパス制御モードを同時に実行してもよい。
上記実施形態では、外気温が判定温度よりも低下した場合、膨張機26の膨張比が設定値よりも小さくなるまで蒸発器24に供給される冷却水Cの水温が低下するように、水量低下手段を制御したが、これに限定されない。膨張比が実際に適正範囲Pまで低下したか否を判定することなく、水量低下手段を制御してもよい。要は、外気温検出部60で検出された外気温が判定温度よりも低い場合に、蒸発器24に供給される冷却水Cの水温が低下すればよい。
上記実施形態では、凝縮器28において外気Aと冷媒Rとの熱交換によって作動媒体Mを冷却したが、凝縮器28としては、外気Aを冷却用の熱源として用いるものであればよく、例えば外気Aを用いて作動媒体Mを直接冷却する空冷式のものであってもよい。また、上記抑制制御モードを実施しても冷却水Cの水温が適正範囲Pまで低下しない場合、エンジン10の出力を制限する制御を実施してもよい。
上記実施形態では、冷却水Cの水温が開弁温度よりも高くなった場合、サーモスタット42の開度を0%(閉弁)から100%(開弁)に変更し、エンジン10から冷却水流路40への冷却水Cの流出を許容したが、サーモスタット42の開度を連続的に又は段階的に変更してもよい。例えば、冷却水Cの水温と開弁温度との間の差分が大きくなるほどサーモスタット42の開度が大きくなるように、サーモスタット42の開度を連続的に又は段階的に(例えば、3つ以上の設定値の間で)変更してもよい。
1…廃熱回収装置、10…エンジン、20…ランキンサイクル装置、24…蒸発器、26…膨張機、28…凝縮器、32…入口圧力検出部、34…出口圧力検出部、40…冷却水流路、42…サーモスタット、44…ラジエータ、46…バイパス流路、48…バイパスバルブ、60…外気温検出部、70…制御部、A…外気、C…冷却水、M…作動媒体。

Claims (5)

  1. エンジンの冷却水を熱源として用いて作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器から流出した前記作動媒体を膨張させることによって動力を回収する膨張機と、外気を熱源として用い、前記膨張機から流出した前記作動媒体を凝縮させる凝縮器と、を有するランキンサイクル装置と、
    外気温を検出する外気温検出部と、
    前記蒸発器に供給される前記冷却水の水温を低下させる水温低下手段と、
    前記水温低下手段の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記外気温検出部で検出された外気温が所定の判定温度よりも低い場合、前記蒸発器に供給される前記冷却水の水温が低下するように前記水温低下手段を制御する、廃熱回収装置。
  2. 前記膨張機の入口圧力を検出する入口圧力検出部と、
    前記膨張機の出口圧力を検出する出口圧力検出部と、を更に備え、
    前記制御部は、
    前記外気温検出部で検出された外気温が前記判定温度よりも低い場合、前記出口圧力検出部で検出された前記出口圧力に対する前記入口圧力検出部で検出された前記入口圧力の比が所定の設定値よりも小さくなるまで、前記蒸発器に供給される前記冷却水の水温が低下するように、前記水温低下手段を制御する、請求項1記載の廃熱回収装置。
  3. 前記エンジン及び前記蒸発器の間で循環するように前記冷却水を流通させる冷却水流路を更に備え、
    前記水温低下手段は、前記冷却水の水温が開弁温度よりも高くなった場合に前記エンジンから前記冷却水流路への前記冷却水の流出を許容するサーモスタットを含み、
    前記制御部は、前記外気温検出部によって検出された外気温が前記判定温度よりも低い場合、前記サーモスタットの前記開弁温度を低下させる、請求項1又は2記載の廃熱回収装置。
  4. 前記冷却水流路には、前記冷却水を冷却するラジエータが設けられ、
    前記冷却水流路は、前記ラジエータをバイパスするバイパス流路を有し、
    前記水温低下手段は、前記バイパス流路を流れる前記冷却水の流量を調整するバイパスバルブを含み、
    前記制御部は、前記外気温検出部によって検出された外気温が前記判定温度よりも低い場合、前記バイパス流路を流れる前記冷却水の流量が減少するように前記バイパスバルブを制御する、請求項3記載の廃熱回収装置。
  5. 前記エンジン及び前記蒸発器の間で循環するように前記冷却水を流通させる冷却水流路を更に備え、
    前記冷却水流路には、前記冷却水を冷却するラジエータが設けられ、
    前記冷却水流路は、前記ラジエータをバイパスするバイパス流路を有し、
    前記水温低下手段は、開度を変更することで前記バイパス流路を流れる前記冷却水の流量を調整するバイパスバルブを含み、
    前記制御部は、前記外気温検出部によって検出された外気温が前記判定温度よりも低い場合、前記バイパス流路を流れる前記冷却水の流量が減少するように前記バイパスバルブを制御する、請求項1又は2記載の廃熱回収装置。
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