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JP6532344B2 - 照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置 - Google Patents
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JP6532344B2 - 照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置 - Google Patents

照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置に関する。
近年、従来用いられていた水銀ランプよりも寿命が長いレーザーダイオード光源(以下、LD光源)を使ったプロジェクター(投射型表示装置)が開発されている。このようなプロジェクターとして、特許文献1に記載のプロジェクターが知られている。
特許文献1には、青色LD光源と、青色LD光源からの光によって蛍光光を発する蛍光体ホイールと、中心部は青色光を反射するダイクロイックコート領域となっており、その他の領域は光が透過する領域になっているミラーを用いた構成が開示されている。特許文献1に記載のミラーを用いることにより、青色光LD光源からの励起光に導くとともに、蛍光体からの蛍光光及び非変換光を、フライアイレンズを備えた照明光学系に導くことができるため、複数種類の光源を設ける必要が無くなる。
特開2014−174264号公報
ここで、前述の特許文献1のような構成での、照明光学系の光軸方向視におけるダイクロイックミラーあるいはダイクロイックコート領域とフライアイレンズのレンズセルの境界との位置関係について考える。
例えば、ダイクロイックミラーあるいはダイクロイックコート領域の右端がレンズセルの境界と一致し左端はレンズセルの境界よりも内側に位置している場合に全面白色の投射画像を表示すると、投射画像の左側のみが青味を帯びた白色となってしまう。
すなわち、照明光学系の光軸方向視におけるダイクロイックミラーあるいはダイクロイックコート領域とフライアイレンズのレンズセルの境界との位置関係によっては、投射画像の画質が劣化してしまうおそれがある。
しかしながら、前述の特許文献1には、照明光学系の光軸方向視におけるダイクロイックミラーあるいはダイクロイックコート領域とフライアイレンズのレンズセルの境界との適切な位置関係に関する開示は無い。
そこで、本発明は、投射画像の画質の劣化を抑制することが可能な照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の照明光学系は、
光源からの光を用いて光変調素子を照明する照明光学系であって、
前記光源からの光を前記光源からの光と波長が異なる変換光に変換するとともに、前記変換光と、前記光源からの光と波長が同じ非変換光と、を射出する波長変換素子に、前記光源からの光を導く導光面と、
複数のレンズセルを備えるとともに、前記波長変換素子からの光を前記光変調素子に導くフライアイレンズと、を備え、
前記照明光学系の光軸方向視において、前記導光面は前記フライアイレンズよりも小さく、
前記照明光学系の光軸と直交するとともに、互いに直交する方向を第1の方向と第2の方向とし、前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の辺のうち前記第2の方向と平行な辺を第1の辺と第2の辺とし、
前記第2の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち、前記照明光学系の光軸方向視において前記導光面とは異なる領域に位置するとともに前記第1の辺に最も近い境界から前記第1の辺までの前記第1の方向の距離をdとし、
前記第2の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち、前記照明光学系の光軸方向視において前記導光面とは異なる領域に位置するとともに前記第2の辺に最も近い境界から前記第2の辺までの前記第1の方向の距離をdとし、
前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の重心から、前記第2の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち前記導光面の重心に最も近い境界までの前記第1の方向の距離と、前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の重心から、前記複数のレンズセルの重心のうち前記導光面の重心に最も近い重心までの前記第1の方向の距離とのうち短い方の距離をdc1とし、前記複数のレンズセル間の前記第1の方向の距離をpとするとき、
0.9≦d/d≦1.1
c1/p≦0.1
を満足することを特徴とする。
本発明によれば、投射画像の画質の劣化を抑制することが可能な照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。
投射型表示装置の構成を示す図 本発明の参考例のフライアイレンズとダイクロ投影面の関係を示す図 本発明の第1実施例のフライアイレンズとダイクロ投影面の関係を示す図 本発明の第1実施例におけるB光量分布の横断面を示す図 本発明の第2実施例のフライアイレンズとダイクロ投影面の関係を示す図 本発明の第2実施例におけるB光量分布の横断面を示す図 本発明の第3実施例のフライアイレンズとダイクロ投影面の関係を示す図
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の相対配置などは、この発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、本発明は後述の実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で様々な変形及び変更が可能である。
〔投射型表示装置の構成〕
図1を用いて、本発明の各実施例で示す照明光学系200を搭載可能なプロジェクター(投射型表示装置)の構成について説明する。
(LD光源1から蛍光体5までの光路)
光源系(光源)100は、LD光源1とコリメータレンズ2とを備えている。LD光源1は青色光を射出する励起光源であり、コリメータレンズ2はLD光源1からの発散光を平行光に変換する正レンズである。
まず、LD光源1から発せられた光が蛍光体5まで導かれるまでを説明する。
LD光源1から発せられた青色光はコリメータレンズ2により光軸に対して略平行光化され、ダイクロイックミラー(導光面)3に入射する。ダイクロイックミラー3は青色波長域の光を反射し、緑色および赤色の光を透過する特性を有し、入射された青色光は集光レンズユニット4へと反射される。
なお、ダイクロイックミラー3はガラス基板の全面にダイクロイックコートを塗布した構成であっても、ガラス基板の中心などの一部の領域のみにダイクロイックコートを塗布した構成であってもよい。そして、本発明の各実施例における導光面とは、ダイクロイックミラー3のうちダイクロイックコートが塗布された面のことをいう。
集光レンズユニット4は、正のパワーを持ったレンズ群であり、ダイクロイックミラー3からの光束を蛍光体5へ集光する作用、および、蛍光体5から発せられた蛍光光を集光し、略平行光にする作用を有する。
(蛍光体5から第1フライアイレンズ6aまでの光路)
蛍光体5は、蛍光体5へ入射した青色光の一部を変換光として青色波長よりも長波長の蛍光光にして発する。蛍光光以外は、波長変換されずに、未変換光として反射される。この時、蛍光光および未変換光は、ランダムな方向へ出射し、集光レンズユニット4により、略平行化され、ダイクロイックミラー3へ導かれる。
すなわち、蛍光体5は、LD光源1からの光をLD光源1からの光と波長が異なる蛍光光(変換光)に変換するとともに、蛍光光と、LD光源1からの光と波長が同じ非変換光と、を射出する波長変換素子である。本実施例において、蛍光体5はLD光源1からの青色光を励起光として黄色光(緑色光及び赤色光)を発する蛍光体である。
図1に示すように、集光レンズユニット4の光軸方向視において、ダイクロイックミラー3は集光レンズユニット4あるいは集光レンズユニット4からの光束よりも小さい。このため、蛍光体5からの蛍光光及び非変換光のうち、ダイクロイックミラー3を通らない光は第1フライアイレンズ6aへ入射する。すなわち、本実施例においては、励起光源としてLD光源と蛍光体5以外に光源を別途設けなくても白色光を第1フライアイレンズ6aに導くことが可能であるため、プロジェクターの大型化を抑制することが可能となる。
また、図1に示すように、集光レンズユニット4の光軸とダイクロイックミラー3の法線とに平行な断面において、ダイクロイックミラー3は集光レンズユニット4の光軸よりもLD光源1側の領域に設けられている。さらに、照明光学系200の光軸方向視において、ダイクロイックミラー3は第1フライアイレンズ6aよりも小さい。これにより、蛍光体5からの非変換光のうち強度が強い中心付近の光束を反射せずに第1フライアイレンズ6aへと導くことが可能となるため、より明るい投射画像を投射可能なプロジェクターを実現することが可能となる。
(第1フライアイレンズ6aからコンデンサーレンズ8までの光路)
蛍光体5からの光束は、レンズアレイをマトリックス状に配置された第1フライアイレンズ6aによって分割されて第2フライアイレンズ6bの近傍に光源像を形成する。
第2フライアイレンズ6bの後には、偏光変換素子7が配置されている。偏光変換素子7は、短冊状の偏光ビームスプリッターとλ/2板からなり、無偏光の光束を偏光した光束に変換する作用を有する。本実施例においては、蛍光体5からの光束は後段で利用するs偏光に偏光する。
偏光変換素子7からの光束はコンデンサーレンズ8を介して後述の液晶パネル(光変調素子)14(青色光用パネル14b、緑色光用パネル14g、赤色光用パネル14r)を重畳的に照明する。
(コンデンサーレンズ8から投射レンズ16までの光路)
コンデンサーレンズ8からの光束は偏光板9に入射する。偏光板9は、s偏光のみを透過する構成になっており、光変調時に利用するs偏光の偏光度を高める働きがある。
ダイクロイックミラー10は、緑色の波長域の光を反射し、青色および赤色の光を透過させる特性を持ち、偏光板9からの白色光束を緑色の光束とマゼンタ色(青色+赤色)の光束に分離する。
偏光ビームスプリッター11(11a、11b)は、s偏光光を反射し、p偏光光を透過する特性を持ち、各色の光束の偏光方向に合わせて、各色の対応した液晶パネルへと導く。具体的には、偏光ビームスプリッター11aは緑色光を緑光用パネル(緑色光用の光変調素子)14gに導く。そして、偏光ビームスプリッター11bは青色光を青色光用パネル(青色光用の光変調素子)14bに導き、赤色光を赤色光用パネル(赤色光用の光変調素子)14rに導く。
位相差板12は、青色の波長域の偏光光については、偏光方向を変えずに透過させ、赤色の波長域の偏光光については、偏光方向を90度回転させる作用を持つ。このため、位相差板12と偏光ビームスプリッター11bとを用いることで、マゼンタ色の光束を、赤色の光束と青色の光束に分離する働きを持つ。
1/4λ板(13r、13g、13b)は、液晶パネルでの反射による往復において1/2λの位相差を与えることで、検光効果を高める作用を有する。
光変調素子である液晶パネル(14r、14g、14b)は、偏光した各色の照射光を、表示したい画像信号に応じて偏光方向に変換させ反射させる。
ダイクロイックプリズム15は、緑色の波長帯域の光を反射し、赤色および青色領域の光を透過する作用を有し、光変調された緑色の光束とマゼンタ色の光を合成し、投射レンズ16に導く。
色分離合成系300は、少なくとも前述のダイクロイックミラー10、偏向ビームスプリッター11aおよび11b、位相差版12、ダイクロイックプリズム15を備えている。
投射レンズ(投射光学系)16は、画像情報に応じて光変調された白色光をスクリーンに拡大表示する。
このような構成で、スクリーン上にカラー画像を投影することができる。
〔第1実施例〕
次に、投射画像の画質の劣化を抑制することが可能な本発明の第1実施例の構成について説明する。
(参考例の構成)
図2は、本発明の参考例の構成を示す図である。図2に示す参考例においては、照明光学系200の光軸方向視(z軸方向視)において、ダイクロイックミラー3の4辺と第1のフライアイレンズ6aが備える複数のレンズセルa間の境界と一致している。ダイクロイックミラー3の4辺と第1のフライアイレンズ6aが備える複数のレンズセルa間の境界と一致していると、図2に示すレンズセルaからの光束は青色光が緑色光及び赤色光よりも不足するが、色ムラは抑制することが可能となる。このため、複数のレンズセルaからの光束が前述のコンデンサーレンズ8によって液晶パネル14を重畳的に照明すると、液晶パネル14上での色ムラを抑制することが可能となる。
ここで、所望のホワイトバランス(白色色度)を得るために、ダイクロイックミラー3の投影領域の面積を調整して、液晶パネル14に導かれる青色光の光量を調整することを考える。さらに、ダイクロイックミラー3の4辺と第1のフライアイレンズ6aが備える複数のレンズセルa間の境界と一致させつつ、ダイクロイックミラー3の投影領域の面積を調整する場合を考える。この場合、離散的にしかダイクロイックミラー3の投影領域の面積を調整することができず、設計の自由度が低下してしまう。
そこで、本実施例では、図3に示すように、設計の自由度の低下を抑制するためにダイクロイックミラー3の投影領域の面積を連続的に調整しつつ、投射画像の画質の劣化を低減する構成とした。以下、図3及び図4を用いて本発明の第1実施例について説明する。なお、本発明の各実施例では、第1フライアイレンズ6aに入射する光束の強度分布は一様であるとする。つまり、点線で示した円の内部であれば、フライアイレンズセルで切り取られる分布は同じである。
(第1実施例の構成)
図3(a)に示すように、本実施例においては、ダイクロイックミラー3の4辺と第1のフライアイレンズ6aが備える複数のレンズセルa間の境界と一致しているわけではない。しかしながら、本実施例では、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界までの距離を左右でほぼ同じになるように、前述の参考例と比較して左右を均等に短くなるように、ダイクロイックミラー3の投影領域を設定している。
具体的には、照明光学系200の光軸と直交するとともに、互いに直交する方向をx軸方向(第1の方向)とy軸方向(第2の方向)とする。そして、照明光学系200の光軸方向視におけるダイクロイックミラー3の辺のうちy軸方向と平行な辺を第1の辺と第2の辺とする。
さらに、y軸方向に平行な複数のレンズセル間の境界のうち、照明光学系200の光軸方向視においてダイクロイックミラー3とは異なる領域に位置するとともに第1の辺に最も近い境界から第1の辺までのx軸方向の距離をdとする。
同様に、y軸方向に平行な複数のレンズセル間の境界のうち、照明光学系200の光軸方向視においてダイクロイックミラー3とは異なる領域に位置するとともに第2の辺に最も近い境界から第2の辺までのx軸方向の距離をdとする。
さらに、以下の2つの距離のうち短い方の距離を図3(b)に示すdc1とする。すなわち、一方は、照明光学系200の光軸方向視におけるダイクロイックミラー3の重心から、y軸方向に平行な複数のレンズセル間の境界のうちダイクロイックミラー3の重心に最も近い境界までのx軸方向の距離である。他方は、照明光学系200の光軸方向視におけるダイクロイックミラー3の重心から、複数のレンズセルの重心のうちダイクロイックミラー3の重心に最も近い重心までのx軸方向の距離である。
なお、図3(b)はあくまではdc1およびdc2の定義を説明するための図であって、本発明の各実施例が図3(b)に示す構成になっているわけではない。本発明の各実施例におけるdc1およびdc2は図3(a)や図3(c)、あるいは後述の表1に示す通りである。
そして、複数のレンズセル間のx軸方向の距離、あるいはレンズセルのx軸方向の幅をpとする。このとき、照明光学系200が、以下の(1)式および(2)式を満足する。
0.9≦d/d≦1.1 (1)
c1/p≦0.1 (2)
(1)式は、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界までの距離が左右でほぼ同じであることを意味している。逆に言うと、(1)式の上限値および下限値を逸脱すると、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界までの距離が左右で大きく異なってしまう。
また、(2)式は、ダイクロイックミラー3の重心がレンズセル間の境界あるいはレンズセルの重心近くに位置することを意味している。逆に言うと、(2)式の上限値を逸脱すると、ダイクロイックミラー3の重心がレンズセル間の境界あるいはレンズセルの重心から離れた位置にあることになってしまう。
つまり、(1)式を満足することによって、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界までの距離が左右でほぼ同じにすることができる。さらに、(2)式を満足することによって、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界との位置関係も左右でほぼ同じにすることができる。
したがって、(1)式および(2)式を満足することによって、色ムラを左右でほぼ対称にすることが可能となり、色ムラを目立ちにくくすることができる。言い換えれば、投射画像の画質の劣化を抑制することが可能な照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。なお、本実施例においては、前述のdおよびdはレンズセル間の距離(セルピッチ)pの半分以下となっている。
また、照明光学系200は、以下の(1a)式および(2a)式を満足すると、より好ましい。
0.95≦d/d≦1.05 (1a)
c1/p≦0.05 (2a)
(レンズセルaおよび液晶パネル14b上での光量分布)
また、左右でほぼ対称な色ムラとは図4に示す状態を意味する。
図4に示すように、レンズセルaの青色光量分布の断面は、ダイクロイックミラー3と重なる領域と比べて、ダイクロイックミラー3と重なっていない端部が盛り上がった分布となる。なお、レンズセルa以外のレンズセルに入射した青色光は、光軸に対して対称なレンズセル同士で重畳され、液晶パネル14b上での光量分布の断面は平坦になる。したがって、液晶パネル14b上での分布は、図4のように、中心部の光量が小さく、相対的に端部が盛り上がった分布となる。このように、前述の(1)式および(2)式を満足するように照明光学系200を設定することで、左右でほぼ対称な色ムラを実現することができる。
(液晶パネル14での電気的な補正)
一方で、緑色光および赤色光はダイクロイックミラー3を全て透過するため、光軸に対して対称なレンズセル同士が重畳され、液晶パネル14gおよび14r上での光量分布の断面は平坦になる。
また、色ムラをスクリーン上で低減する為に、青色光用パネル14bの端部での反射率を中心の反射率に比べて小さくするように電気的に補正することが好ましい。これにより、赤色および緑色の分布と同じ平坦な分布にすることで、スクリーン上の色ムラによる青色のスジを低減することもできる。青色光の反射率を小さくするように補正することで、比視感度が高い緑色の光量を落とさずに済むため、明るさの低下を抑制することができる。
また、一般的に投射レンズ16が備える複数のレンズによって発生する収差の影響は、光軸方向視で対称に発生する。このため、前述のように色ムラは左右対称であることが好ましい。
さらに、上記の電気的な補正は液晶パネル内を特定の領域に分けて行うので、領域の分割数が少ない場合は、補正する分布を分割幅以下の精度で補正基準の分布に完全に一致させることができず、完全にムラを消せるわけではない。また、蛍光体の劣化によって発光位置が経時的に変化する場合などは、補正の基準となる元の分布が変化してしまうため、この場合もやはり補正が完全に行われず色ムラが残ってしまう可能性がある。
このように補正を行った際に色ムラが残ってしまう場合でも、本実施例の構成により、補正残りによる色ムラが左右対称に発生するので、非対称にこうした色ムラ残りが発生する場合に比べると、色ムラを目立ちにくくすることができる。
本実施例においては、上記の電気的な補正を図1に示す制御手段17が行う。制御手段17は青色光用パネル14bに印加する電圧を制御する制御手段である。具体的には、青色光用パネル14bのうち所定の領域の反射率が、青色光用パネル14bが許容可能な最大電圧を青色光用パネル14bに印加した際の所定の領域の反射率よりも低くなるように、青色光用パネル14bに印加する電圧を制御する。
なお、ここでいう所定の領域とは、前述の第1の辺と複数のレンズセル間の境界のうち第1の辺に最も近い境界との間の領域と、前述の第2の辺と複数のレンズセル間の境界のうち第2の辺に最も近い境界との間の領域に対応する領域である。具体的には、本実施例においては、図4に示すように、液晶パネルと相似形であるレンズセルaのうち左右端部の幅dおよびdの領域からの光によって照明させる液晶パネル14上の領域が、所定の領域である。
(より好ましい構成)
本実施例においては、左右方向(第1の方向、x軸方向)についてほぼ対称な色ムラを実現することで、投射画像の画質の劣化を抑制することが可能な照明光学系200の構成について説明した。これは、第1の方向であるx軸方向がレンズセルの長手方向と平行であり、幅の広い長手方向について投射画像の画質の劣化を抑制した方が好ましいためである。これに加えて、上下方向(第2の方向、y軸方向)についてもほぼ対称な色ムラを実現することがより好ましい。
具体的には、照明光学系200が以下のように構成されていることが好ましい。
照明光学系200の光軸方向視におけるダイクロイックミラー3の辺のうちx軸方向と平行な辺を第3の辺と第4の辺とする。
そして、x軸方向に平行な複数のレンズセル間の境界のうち、照明光学系200の光軸方向視においてダイクロイックミラー3とは異なる領域に位置するとともに第3の辺に最も近い境界から第3の辺までのy軸方向の距離をdとする。
同様に、x軸方向に平行な複数のレンズセル間の境界のうち、照明光学系200の光軸方向視においてダイクロイックミラー3とは異なる領域に位置するとともに第4の辺に最も近い境界から第4の辺までのy軸方向の距離をdとする。
さらに、以下の2つの距離のうち短い方の距離を図3(b)に示すdc2とする。すなわち、一方は、照明光学系200の光軸方向視におけるダイクロイックミラー3の重心から、x軸方向に平行な複数のレンズセル間の境界のうちダイクロイックミラー3の重心に最も近い境界までのy軸方向の距離である。他方は、照明光学系200の光軸方向視におけるダイクロイックミラー3の重心から、複数のレンズセルの重心のうちダイクロイックミラー3の重心に最も近い重心までのy軸方向の距離である。
そして、複数のレンズセル間のy軸方向の距離、あるいはレンズセルのy軸方向の幅をpとする。このとき、照明光学系200が、以下の(3)式および(4)式を満足するとより好ましい。
0.9≦d/d≦1.1 (3)
c2/p≦0.1 (4)
(3)式は、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界までの距離が上下でほぼ同じであることを意味している。逆に言うと、(3)式の上限値および下限値を逸脱すると、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界までの距離が上下で大きく異なってしまう。
また、(4)式は、ダイクロイックミラー3の重心がレンズセル間の境界あるいはレンズセルの重心近くに位置することを意味している。逆に言うと、(4)式の上限値を逸脱すると、ダイクロイックミラー3の重心がレンズセル間の境界あるいはレンズセルの重心から離れた位置にあることになってしまう。
つまり、(3)式を満足することによって、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界までの距離が上下でほぼ同じにすることができる。さらに、(4)式を満足することによって、ダイクロイックミラー3の投影領域の辺とレンズセル間の境界との位置関係も上下でほぼ同じにすることができる。
したがって、(3)式および(4)式を満足することによって、色ムラを上下でほぼ対称にすることが可能となり、色ムラを目立ちにくくすることができる。言い換えれば、投射画像の画質の劣化をより抑制することが可能な照明光学系及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。
また、照明光学系200は、以下の(3a)式および(4a)式を満足すると、より好ましい。
0.95≦d/d≦1.05 (3a)
c2/p≦0.05 (4a)
なお、上記の各距離を図示すると、図3(a)、(b)、(c)に示すとおりである。
〔第2実施例〕
図5を用いて本発明の第2実施例について説明する。前述の第1実施例と本実施例との違いは、前述の第1実施例においては、前述のdおよびdはレンズセル間の距離(セルピッチ)pの半分以下となっているのに対して、本実施例においては、pの半分以上になっている点である。このような構成であっても前述の(1)式および(2)式を満足することによって、左右でほぼ対称な色ムラとすることで、投射画像の画質の劣化を抑制することが可能となる。
具体的には、本実施例における光量分布は図6に示すとおりである。レンズセルbとレンズセルcでの光量分布は、左端あるいは右端の領域がダイクロイックミラー3と重なっているために、その領域に関しては青色の光量が低下する。
レンズセルbおよびレンズセルc以外のレンズセルでの光量分布が平坦な分布の場合、各レンズセルからの光で液晶パネル14を重畳的に照明すると、液晶パネル14の断面での光量分布は図6に示すように中心において青色の光量が多い分布となる。このような分布であっても、左右でほぼ対称な色ムラとなっているため、前述の投射画像の画質の劣化を抑制することができる。
また、本実施例においても前述の第1実施例と同様に電気的な補正を行って、図4に示す中心付近の反射率を低下させることが好ましい。さらに、(3)式および(4)式も満足するとより好ましい。
〔第3実施例〕
図7を用いて本発明の第3実施例について説明する。前述の第1および第2実施例と、本実施例との違いは、照明光学系200の光軸方向視において、ダイクロイックミラー3の重心と、第1フライアイレンズ6aの重心とが一致している点である。
図3(b)に示すように、照明光学系200の光軸方向視において、ダイクロイックミラー3の重心と第1フライアイレンズ6aの重心との間のx軸方向の距離をdf1とする。このとき、照明光学系200は以下の(5)式を満足すると好ましい。
f1/p1≦0.1 (5)
(5)式は、照明光学系200の光軸方向視において、ダイクロイックミラー3の重心と、第1フライアイレンズ6aの重心とがほぼ一致していることを意味する。なお、本実施例で示す照明光学系200は少なくとも(1)式および(2)式を満足しているため、左右でほぼ対称な色ムラを実現することが可能となる。具体的には、前述の第2実施例と同様に図6に示すような光量分布となる。
なお、照明光学系200は、以下の(5a)式を満足するとより好ましい。
f1/p1≦0.05 (5a)
前述の第1実施例および第2実施例においては、第1フライアイレンズ6aに入射する光束の光量分布が均一な場合を想定していたが、もちろん不均一になる場合も有り得る。具体的には、蛍光体5から液晶パネル14までの間にある集光レンズユニット4やコンデンサーレンズ8などのレンズで発生する収差による影響で、第1フライアイレンズ6aの入射光束の光量分布にムラが出る場合がある。
このような場合には、本実施例で示すように、照明光学系200の光軸方向視において、ダイクロイックミラー3の重心と、第1フライアイレンズ6aの重心とがほぼ一致していることが好ましい。これにより、左右でほぼ対称な色ムラを発生させることができる、投射画像の画質の劣化を抑制することが可能となる。
特に、中心と端の分布に差が出やすいフライアイレンズセルの長手方向に対して、ダイクロイックミラー3が対称となるようにすると良い。また、フライアイレンズの分割数が奇数の場合は、光束を2分割する対称線に合わせて、ダイクロ投影領域はフライアイセルの2等分線に対して対称に配置すると良い。
なお、本発明の数値実施例は以下のとおりである。表1における単位は全てmmである。
Figure 0006532344
Figure 0006532344
〔他の実施形態〕
前述した実施例では、青色光を発するLD光源を用いた光源装置の構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。青色の波長帯域の光を発するような光源であれば、例えば、青色LED光源などであっても良い。
また、前述の各実施例においては、LD光源1とコリメータレンズ2を各1個ずつ備えた光源系100の構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。LD光源1とコリメータレンズ2は複数あっても、複数のLD光源1と複数のコリメータレンズ2とが一体に構成されてLDバンクを光源系100としても良い。また、LD光源1とコリメータレンズ2を複数備えた光源系100が、複数のコリメータレンズ2からの光を反射する複数のミラーと、複数のミラーからの光を受光する正レンズを備えたミラーアレイユニットをさらに備えていても良い。
また、前述した実施例では、集光レンズユニット4として、2枚のレンズを備える構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。全体として正のパワーを持つような構成であれば、例えば、1枚あるいは2枚より多い枚数のレンズからなる構成などであっても良い。なお、2枚のレンズを備える集光レンズユニットは、2枚のレンズが一体的にプロジェクターに取り付けられるものであっても、1枚1枚取り付けられるものであっても良い。
なお、前述の各実施例におけるレンズセルの境界とダイクロイックミラー3との第1の方向の距離は、第1の方向で見たときの距離である。より詳細には、ダイクロイックミラー3の辺と第2方向の位置が同じ位置にあるレンズセルの境界との第1の方向の距離である。
同様に、前述の各実施例におけるレンズセルの境界とダイクロイックミラー3との第2の方向の距離は、第2の方向で見たときの距離である。より詳細には、ダイクロイックミラー3の辺と第1方向の位置が同じ位置にあるレンズセルの境界との第2の方向の距離である。
3 ダイクロイックミラー(導光面)
5 蛍光体(波長変換素子)
6a 第1フライアイレンズ(フライアイレンズ)
14 液晶パネル(光変調素子)
100 光源系(光源)
200 照明光学系

Claims (8)

  1. 光源からの光を用いて光変調素子を照明する照明光学系であって、
    前記光源からの光を前記光源からの光と波長が異なる変換光に変換するとともに、前記変換光と、前記光源からの光と波長が同じ非変換光と、を射出する波長変換素子に、前記光源からの光を導く導光面と、
    複数のレンズセルを備えるとともに、前記波長変換素子からの光を前記光変調素子に導くフライアイレンズと、を備え、
    前記照明光学系の光軸方向視において、前記導光面は前記フライアイレンズよりも小さく、
    前記照明光学系の光軸と直交するとともに、互いに直交する方向を第1の方向と第2の方向とし、前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の辺のうち前記第2の方向と平行な辺を第1の辺と第2の辺とし、
    前記第2の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち、前記照明光学系の光軸方向視において前記導光面とは異なる領域に位置するとともに前記第1の辺に最も近い境界から前記第1の辺までの前記第1の方向の距離をdとし、
    前記第2の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち、前記照明光学系の光軸方向視において前記導光面とは異なる領域に位置するとともに前記第2の辺に最も近い境界から前記第2の辺までの前記第1の方向の距離をdとし、
    前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の重心から、前記第2の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち前記導光面の重心に最も近い境界までの前記第1の方向の距離と、前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の重心から、前記複数のレンズセルの重心のうち前記導光面の重心に最も近い重心までの前記第1の方向の距離とのうち短い方の距離をdc1とし、前記複数のレンズセル間の前記第1の方向の距離をpとするとき、
    0.9≦d/d≦1.1
    c1/p≦0.1
    を満足することを特徴とする照明光学系。
  2. 前記第1の方向は、前記複数のレンズセルの長手方向と平行である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の辺のうち前記第1の方向と平行な辺を第3の辺と第4の辺とし、
    前記第1の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち、前記照明光学系の光軸方向視において前記導光面とは異なる領域に位置するとともに前記第3の辺に最も近い境界から前記第3の辺までの前記第2の方向の距離をdとし、
    前記第1の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち、前記照明光学系の光軸方向視において前記導光面とは異なる領域に位置するとともに前記第4の辺に最も近い境界から前記第4の辺までの前記第2の方向の距離をdとし、
    前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の重心から、前記第1の方向に平行な前記複数のレンズセル間の境界のうち前記導光面の重心に最も近い境界までの前記第2の方向の距離と、前記照明光学系の光軸方向視における前記導光面の重心から、前記複数のレンズセルの重心のうち前記導光面の重心に最も近い重心までの前記第2の方向の距離とのうち短い方の距離をdc2とし、前記複数のレンズセル間の前記第2の方向の距離をpとするとき、
    0.9≦d/d≦1.1
    c2/p≦0.1
    を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の照明光学系。
  4. 前記照明光学系の光軸方向視において、前記導光面の重心と前記フライアイレンズの重心との間の前記第1の方向の距離をdf1とするとき、
    f1/p1≦0.1
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明光学系。
  5. 前記照明光学系の光軸方向視において、前記導光面の重心の前記第2の方向の位置と前記フライアイレンズの重心の前記第2の方向の位置は互いに異なっている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の照明光学系。
  6. 前記光変調素子と、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明光学系と、
    前記照明光学系からの光を前記光変調素子に導くとともに、前記光変調素子からの光を投射光学系に導く色分離合成系と、を備える、
    ことを特徴とする投射型表示装置。
  7. 前記光変調素子は、青色光用の光変調素子と、緑色光用の光変調素子と、赤色光用の光変調素子であって、
    前記青色光用の光変調素子に印加する電圧を制御する制御手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記青色光用の光変調素子のうち所定の領域の反射率が、前記青色光用の光変調素子が許容可能な最大電圧を前記青色光用の光変調素子に印加した際の前記所定の領域の反射率よりも低くなるように、前記青色光用の光変調素子に印加する電圧を制御する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の投射型表示装置。
  8. 前記所定の領域は、前記第1の辺と前記複数のレンズセル間の境界のうち前記第1の辺に最も近い境界との間の領域と、前記第2の辺と前記複数のレンズセル間の境界のうち前記第2の辺に最も近い境界との間の領域に対応する領域である、
    ことを特徴とする請求項7に記載の投射型表示装置。
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