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JP6532902B2 - 多重管バーナ - Google Patents
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JP6532902B2 - 多重管バーナ - Google Patents

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Description

本発明は、多重管バーナに関し、例えば光ファイバ母材等を製造する場合に好適なものである。
光ファイバ母材などを製造する場合、原料ガスを火炎と共に吹き付け、その燃焼反応により得られるガラス粒子をターゲットに堆積させる製法が用いられる。この様な製法として、例えば、VAD法(Vapor-phase Axial Deposition)、OVD(Outside Vapor Deposition)法、MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition)法などを挙げることができる。なお、ガラス粒子はスートと呼ばれている。
このような多孔質ガラス堆積体の製法に用いられるバーナとして、ハロゲン化物を含有しないケイ素含有化合物を酸化させるバーナが下記特許文献1に開示されている。下記特許文献1のバーナの一面には複数の射出領域が設けられている。
具体的には、原料ガスであるオクタメチルシクロテトラシロキサンと助燃性ガスである酸素との混合ガスを射出させる第1領域がバーナの射出口における中央に配置され、窒素を射出させる第2領域が第1領域を囲うように設けられている。また、助燃性ガスである酸素を射出させる複数の第3領域が第2領域の周りに所定間隔で設けられ、可燃性ガスであるメタンと助燃性ガスである酸素との混合ガスを射出させる複数の第4領域が第3領域の外側に所定間隔で設けられている。
特表平11−510778号公報
ところで、原料ガス量が増加した場合、燃焼反応を起こした際の火炎の広がりが大きくなり、その火炎によりスートが拡散する傾向がある。上記特許文献1のバーナでは、原料ガスと助燃性ガスとの混合ガスを射出させる第1領域がバーナの射出口の最も周側に設けられている。このため、大きく広がった火炎により第1領域よりも外周側にスートが拡散し、ターゲットに堆積するスートの堆積量が減ることが懸念される。
一方、第2領域から射出される窒素ガスの流速を大きくすれば、第1領域よりも外側にスートが拡散することが低減可能であると考えられる。しかし、窒素ガスの流速を大きくした場合、ガスの流れによってスートの温度が低くなり、ターゲットにスートが付着せずにスートの堆積量が減ることが懸念される。
そこで、本発明は、効率良くスートを堆積させ得る多重管バーナを提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の多重管バーナは、原料ガスを流す原料ガス管と、可燃性ガスを流す可燃性ガス管と、助燃性ガスを流す第1助燃性ガス管と、を備え、前記原料ガス管の射出ポート及び前記第1助燃性ガス管の射出ポートは、前記可燃性ガス管の射出ポートの内側に配置され、前記第1助燃性ガス管の射出ポートは、前記原料ガス管の射出ポートを囲むように配置されることを特徴とする。
このような多重管バーナによれば、助燃性ガスの内側で原料ガスが射出され、その助燃性ガス及び原料ガス囲むように可燃性ガスが射出される。このため、助燃性ガスが原料ガスの拡散を抑える壁のように作用し、助燃性ガスの内側に原料ガスを閉じ込め易くなる。従って、スートが外側に拡散することを低減することができる。このようにスートが拡散することを抑制して、ターゲットに堆積するスートの堆積量の減少を抑制することができる。
また、第1助燃性ガス管の射出ポートと原料ガス管の射出ポートとが別々に配置されているため、ガスの流速を個別に設定することが可能となる。従って、原料ガス量が増加することで火炎の広がりが大きくなっても、その広がった火炎によりスートが外側に拡散しないように第1助燃性ガス管の射出ポートから射出する助燃性ガスの流速を調整することができる。これにより、可燃性ガスの流速をさほど大きくしなくてもすみ、ガスの流れによりスートの温度が低くなることでターゲットにスートが付着しにくくなることを低減できる。この結果、ターゲットに堆積するスートの堆積量の減少を抑制することができる。
このように本発明の多重管バーナによれば、単位原料ガス当たりのスートの堆積量を増加し得る。こうして、効率良くスートを堆積させることができる。
また、前記助燃性ガスを流す第2助燃性ガス管をさらに備え、前記第2助燃性ガス管の射出ポートは、前記可燃性ガス管の射出ポートよりも内側における前記第1助燃性ガス管の射出ポートよりも外側に配置されることが好ましい。
このようにすれば、より効率的に可燃性ガスを燃焼させることができ、ターゲットに堆積したスートの温度をコントロールすることができる。また、助燃性ガスが原料ガスを二重に囲うため、助燃性ガスの内側に原料ガスをより閉じ込め易くすることができる。
また、シールガスを流す第1シールガス管をさらに備え、前記原料ガス管の射出ポートは、前記第1シールガス管の射出ポートの内側に配置され、前記第1助燃性ガス管の射出ポートは、前記第1シールガス管の射出ポートを囲むように配置されることが好ましい。
このようにすれば、原料ガスが外側に拡散することを抑制することができるとともに、原料ガスの射出ポート及び可燃性ガスの射出ポートから射出される原料ガスと可燃性ガスとの反応位置をシールガスの流速等により調整することができる。従って、スートが外側に拡散することをより一段と低減することができるとともに、ターゲットの適切な範囲にスートを堆積させることができる。
また、前記原料ガス管を流れる前記原料ガスの流速と前記第1助燃性ガス管を流れる前記助燃性ガスの流速との比は、0.35〜0.75の範囲内であることが好ましい。
このようにすれば、原料に含まれるSi原子すべてがスート(SiO)となってターゲットに付着した場合の堆積効率を100%とした場合に、原料ガスの流量が所定の範囲内で変化しても、50%以上の堆積効率を確保することができる。
また、前記比は、0.4〜0.75の範囲内であることが好ましい。
このようにすれば、原料に含まれるSi原子すべてがスート(SiO)となってターゲットに付着した場合の堆積効率を100%とした場合に、原料ガスの流量が所定の範囲内で変化しても、70%以上の堆積効率を確保することができる。
また、前記原料ガス管の射出ポートは、前記第1助燃性ガス管の射出ポートの内側に配置され、前記第1助燃性ガス管の射出ポートは前記原料ガス管の射出ポートを全周に渡って囲むことが好ましい。
このように第1助燃性ガス管の射出ポートが原料ガス管の射出ポートを囲むことで、第1助燃性ガス管の射出ポートの射出領域が原料ガス管の射出ポートの外側を全周にわたって囲うこととなる。このため、助燃性ガスによって原料ガスの拡散をより一段と抑えることができると共に、周方向に均一な燃焼に近づけることができ、スートの発生を周方向において均一に近づけることができる。
また、前記第1助燃性ガス管を複数有し、複数の前記第1助燃性ガス管のそれぞれの射出ポートは、前記原料ガス管の射出ポートの周囲に所定間隔ごとに配置されるようにすることも可能である。この場合、多重管バーナの作製を容易にすることができる。
以上のように、本発明によれば、効率良くスートを堆積させ得る多重管バーナが提供される。
本発明の第1実施形態に係る多重管バーナの射出ポートをガスの射出側から見た様子を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る多重管バーナの射出ポートをガスの射出側から見た様子を示す図である。 実施例1におけるガスの流速と堆積効率との関係を示すグラフである。 実施例2におけるガスの流速と堆積効率との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る多重管バーナの好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る多重管バーナの射出口である射出ポートをガスの射出側から見た様子を示す図である。図1に示すように、多重管バーナ1は、原料ガス管11と、第1シールガス管12と、複数の第1助燃性ガス管13と、複数の第2助燃性ガス管14と、可燃性ガス管15と、第2シールガス管16とを備える。なお、図1では、視認の容易のため原料ガス管11、第1シールガス管12、それぞれの第1助燃性ガス管13、それぞれの第2助燃性ガス管14、可燃性ガス管15、第2シールガス管16に斜線を付して示しているが、当該斜線は管の断面を示すものではない。
原料ガス管11は原料ガスを流す管であり、この原料ガス管11における射出端側とは反対の端部には連結管を介してガス供給装置が接続される。原料ガスの原料としては、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。このようなオクタメチルシクロテトラシロキサンや、ヘキサメチルジシロキサン等のハロゲン化物を含有しないケイ素含有化合物が原料ガスとして用いられた場合には原料の燃焼反応により塩酸が発生しないため、当該ハロゲン化物を含有しないケイ素含有化合物は原料ガスとして好ましい。
第1シールガス管12はシールガスを流す管であり、この第1シールガス管12における射出端側とは反対の端部には連結管を介してガス供給装置が接続される。シールガスとしては、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガスが挙げられる。
複数の第1助燃性ガス管13はそれぞれ助燃性ガスを流す管である。これら第1助燃性ガス管13の射出端側とは反対の端部には、連結管を介してガス供給装置に接続される。助燃性ガスとしては、例えば、酸素が挙げられる。
複数の第2助燃性ガス管14はそれぞれ助燃性ガスを流す管である。これら第2助燃性ガス管14における射出端側とは反対の端部には、連結管を介してガス供給装置に接続される。なお、第1助燃性ガス管13と第2助燃性ガス管14とは共用の連通管を介してガス供給装置に接続されていても良く、別々の連結管を介してガス供給装置に接続されていても良い。ただし、第1助燃性ガス管13と第2助燃性ガス管14とが別々の連結管を介してガス供給装置に接続された場合、第1助燃性ガス管13と第2助燃性ガス管14とで助燃性ガスの流量や種類を変えることができる。
可燃性ガス管15は可燃性ガスを流す管であり、この可燃性ガス管15における射出端側とは反対の端部には連結管を介してガス供給装置が接続される。可燃性ガスとしては、例えば、水素、メタン等が挙げられる。
第2シールガス管16はシールガスを流す管であり、この第2シールガス管16における射出端側とは反対の端部には連結管を介してガス供給装置が接続される。なお、第1シールガス管12と第2シールガス管16とは共用の連通管を介してガス供給装置に接続されていても良く、別々の連結管を介してガス供給装置に接続されていても良い。ただし、第1シールガス管12と第2シールガス管16とが別々の連結管を介してガス供給装置に接続された場合、第1シールガス管12と第2シールガス管16とでシールガスの流量や種類を変えることができる。
なお、上記で説明したガス供給装置は、原料ガス管11に原料ガスを供給し、可燃性ガス管15に可燃性ガスを供給し、第1助燃性ガス管13及び第2助燃性ガス管14に助燃性ガスを供給し、第1シールガス管12及び第2シールガス管16にシールガスを供給する。このガス供給装置は、原料ガス、可燃性ガス、助燃性ガス、シールガスそれぞれの供給量と流速とを個別に変更できるようになっている。
次に、それぞれのガス管の射出口である射出ポート11A〜16Aの配置について説明する。それぞれの射出ポート11A〜16Aをガスの射出側から見る場合に、それぞれの射出ポート11A〜16Aは次のように配置される。
原料ガス管11の射出ポート11Aの外周を全周にわたって囲むように、第1シールガス管12の射出ポート12Aが配置される。つまり、原料ガス管11の射出ポート11Aは第1シールガス管12の射出ポート12Aの内側に配置される。この第1シールガス管12の射出ポート12Aの外周を囲うように複数の第1助燃性ガス管13のそれぞれの射出ポート13Aが所定間隔ごとに配置される。従って、複数の第1助燃性ガス管13のそれぞれの射出ポート13Aは、原料ガス管11の射出ポート11Aをも囲っている。また、複数の第1助燃性ガス管13のそれぞれの射出ポート13Aよりも外側には、複数の第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aが所定間隔ごとに配置される。
本実施形態の場合、射出ポート11Aの中心と同じ位置を中心とし射出ポート12Aの直径よりも大きい直径の円上に、複数の射出ポート13Aが互いに等しい所定の間隔ごとに配置されており、当該円よりも大きい円上に複数の射出ポート14Aが互いに等しい所定の間隔ごとに配置される。
複数の第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aの外側には、これら射出ポート14Aを囲うように可燃性ガス管15が配置される。つまり、上記のような位置関係で配置される原料ガス管11の射出ポート11A、第1シールガス管12の射出ポート12A、複数の第1助燃性ガス管13のそれぞれの射出ポート13A、複数の第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aは、可燃性ガス管15の射出ポート15Aの内側に配置される。また、可燃性ガス管15の射出ポート15Aの外側には、射出ポート15Aの外周を全周にわたって囲むように、第2シールガス管16の射出ポート16Aが配置される。
また、本実施形態では、多重管バーナ1の内側から外側に向かって、原料ガス管11の射出ポート11A、第1シールガス管12の射出ポート12A、可燃性ガス管15の射出ポート15A、第2シールガス管16の射出ポート16Aの順で、当該射出ポートが同心円状に配置されている。
また、原料ガス管11の射出ポート11Aにおける原料ガスの射出領域AR1の面積に比べて、可燃性ガスの射出領域AR4の面積が大きくされている。また、第1シールガス管12の射出ポート12Aと第2シールガス管16の射出ポート16Aとを合わせたシールガスの射出領域AR2の面積に比べて、可燃性ガスの射出領域AR4の面積が大きくされている。また、複数の第1助燃性ガス管13のそれぞれの射出ポート13Aと複数の第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aとを合わせた助燃性ガスの射出領域AR3の面積に比べて、可燃性ガスの射出領域AR4の面積が大きくされている。なお、これら射出領域AR1〜AR4はガスが射出される領域であり、可燃性ガスの射出領域AR4は、第1助燃性ガス管13のそれぞれの射出ポート13Aの外周と、第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aの外周と、第1シールガス管12の射出ポート12Aの外周とを全周にわたって囲っている。
次に多重管バーナ1によるガスの燃焼とスートの生成について説明する。可燃性ガス管15の射出ポート15Aから射出される可燃性ガスは、第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aから射出される助燃性ガスとともに燃焼する。この燃焼火炎内で、原料ガス管11の射出ポート11Aから射出される原料ガスの燃焼反応によりスートが生成される。そして、生成されたスートがターゲットに堆積する。
このとき、第2助燃性ガス管14の射出ポート14Aから射出される助燃性ガスによってターゲットに堆積したスートの温度がコントロールされる。具体的には、第2助燃性ガス管14の射出ポート14Aから射出される助燃性ガスが可燃性ガスと共に燃焼することで、温度を高くすることができる。また、第1シールガス管12の射出ポート12Aから射出されるシールガスによって原料ガスが外側に拡散することを抑制することができると共に、当該シールガスの流速等によって原料ガスと可燃性ガスとの反応位置を調整することができる。さらに、第2シールガス管16の射出ポート16Aから射出されるシールガスによって火炎が広がることを抑制することができ、さらに、シールガスの周りの気体に可燃性ガスが触れることを抑制することができる。
以上のように本実施形態に係る多重管バーナ1では、原料ガス管11の射出ポート11A及び第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aが、可燃性ガス管15の射出ポート15Aの内側に配置されている。また、第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aは、第1シールガス管12の射出ポート12Aを介して、原料ガス管11の射出ポート11Aを囲むように配置されている。
このような多重管バーナ1によれば、助燃性ガスの内側で原料ガスが射出され、その助燃性ガス及び原料ガス囲むように可燃性ガスが射出される。このため、助燃性ガスが原料ガスの拡散を抑える壁のように作用して、助燃性ガスの内側に原料ガスを閉じ込め易くすることができる。従って、スートが外側に拡散することを低減することができる。これによりスートが拡散することでターゲットに堆積するスートの堆積量の減少を抑制することができる。
また、第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aと原料ガス管11の射出ポート11Aとが別々に配置されているため、ガスの流速を個別に設定することが可能となる。従って、原料ガス量が増加することで火炎が大きくなっても、大きくなった火炎によりスートが外側に拡散しないように第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aから射出する助燃性ガスの流速を調整することができる。これにより、可燃性ガスの流速をさほど大きくしなくても良いので、ガスの流れによりスートの温度が低くなることでターゲットにスートが付着しにくくなることを低減できる。この結果、ターゲットに堆積するスートの堆積量の減少を抑制することができる。なお、原料ガスと可燃性ガスとの流速を個々に調整可能になるので、原料ガス量の増減に応じて最適な堆積効率を調整することもできる。
このように本実施形態に係る多重管バーナ1によれば、単位原料ガス当たりのスートの堆積量を増加し得る。こうして、効率良くスートを堆積させることができる。
また、本実施形態の多重管バーナ1は、助燃性ガスを流す第2助燃性ガス管14をさらに備えている。この第2助燃性ガス管14の射出ポート14Aは、可燃性ガス管15の射出ポート15Aよりも内側に配置され、第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aよりも外側に配置されている。このため、より効率的に可燃性ガスを燃焼させることができ、ターゲットに堆積したスートの温度をコントロールすることができる。また、助燃性ガスが原料ガスを二重に囲うので、助燃性ガスの内側に原料ガスをより閉じ込め易くすることができる。
さらに、本実施形態の多重管バーナ1は、シールガスを流す第1シールガス管12をさらに備え、この第1シールガス管12の射出ポート12Aの内側に原料ガス管11の射出ポート11Aが配置されている。このため、原料ガスが外側に拡散することを抑制することができるとともに、射出ポート11A,15Aから射出される原料ガスと可燃性ガスとの反応位置をシールガスの流速等により調整することができる。従って、スートが外側に拡散することをより一段と低減することができ、ターゲットの適切な範囲にスートを堆積させることができる。
また、本実施形態の多重管バーナ1は、可燃性ガス管15の射出ポート15Aの外周を囲うように第2シールガス管16の射出ポート16Aが配置されている。従って、火炎が大きく広がることを抑制することができ、ターゲットのより適切な範囲にスートを堆積させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る多重管バーナについて図2を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
図2は、本実施形態に係る多重管バーナの射出ポートをガスの射出側から見た様子を示す図である。図2に示すように、第2実施形態に係る多重管バーナ2は、原料ガス管11と、第1シールガス管12と、第1可燃性ガス管23と、第1助燃性ガス管24と、複数の第2助燃性ガス管14と、第2可燃性ガス管25と、第2シールガス管16とを備える。すなわち、本実施形態では、第1実施形態の複数の第1助燃性ガス管13に代えて第1助燃性ガス管24が備えられる。また、本実施形態では、第1実施形態の可燃性ガス管15に代えて、第1助燃性ガス管24を隔てて内側に配置される第1可燃性ガス管23と外側に配置される第2可燃性ガス管25とが設けられる。なお、図2では、視認の容易のため原料ガス管11、第1シールガス管12、第1可燃性ガス管23、第1助燃性ガス管24、それぞれの第2助燃性ガス管14、第2可燃性ガス管25、第2シールガス管16に斜線を付して示しているが、当該斜線は管の断面を示すものではない。
第1可燃性ガス管23は第1実施形態の可燃性ガス管15と同様に可燃性ガスを流す管であり、この第1可燃性ガス管23における射出端側とは反対の端部には連結管を介してガス供給装置が接続される。可燃性ガスとしては、第1実施形態の可燃性ガスと同様のガスを挙げることができる。
第1助燃性ガス管24は第1実施形態の第1助燃性ガス管13と同様にそれぞれ助燃性ガスを流す管である。この第1助燃性ガス管24の射出端側とは反対の端部には、連結管を介してガス供給装置に接続される。助燃性ガスとしては、第1実施形態の助燃性ガスと同様のガスを挙げることができる。
第2可燃性ガス管25は第1実施形態の可燃性ガス管15と同様の構成とされる可燃性ガスを流す管である。可燃性ガスとしては、第1実施形態の可燃性ガスと同様のガスを挙げることができる。
次に、それぞれのガス管の射出ポートの配置について説明する。ただし、第1実施形態と同様の射出ポートの配置については、その説明を省略する。原料ガス管11の射出ポート11A及びこれを囲う第1シールガス管12の射出ポート12Aは第1可燃性ガス管23の射出ポート23Aの内側に配置される。従って、第1可燃性ガス管23の射出ポート23Aは、第1シールガス管12の射出ポート12Aの外周を全周にわたって囲み、第1シールガス管12の射出ポート12Aを介して、原料ガス管11の射出ポート11Aを全周に渡って囲んでいる。
また、第1可燃性ガス管23の射出ポート23Aは第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aの内側に配置される。従って、第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aは、第1可燃性ガス管23の射出ポート23Aの外周を全周にわたって囲み、第1可燃性ガス管23の射出ポート23A及び第1シールガス管12の射出ポート12Aを介して、原料ガス管11の射出ポート11Aを全周に渡って囲んでいる。また、第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aの外側には、複数の第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aが所定間隔ごとに配置される。
また、第2可燃性ガス管25の射出ポート25Aは、第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aの外周を全周にわたって囲むように配置される。つまり、上記のような位置関係で配置される原料ガス管11の射出ポート11A、第1シールガス管12の射出ポート12A、第1可燃性ガス管23の射出ポート23A、第1助燃性ガス管24の射出ポート24A、複数の第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aは、第2可燃性ガス管25の射出ポート15Aの内側に配置される。従って、第2可燃性ガス管25の射出ポート25Aの内壁と、第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aの外壁との間には、複数の第2助燃性ガス管14が配置される。
このような多重管バーナ2では、第1可燃性ガス管23の射出ポート23Aの射出領域AR4は、第1シールガス管12の射出ポート12Aの外周を全周にわたって囲っている。また、第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aの射出領域AR3は、第1可燃性ガス管23の射出ポート23Aの外周を全周にわたって囲っている。従って、第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aの射出領域AR3は、第1可燃性ガス管23の射出ポート23Aを介して、原料ガス管11の射出ポート11Aの外周を全周にわたって囲っている。さらに、第2可燃性ガス管25の射出ポート25Aの射出領域AR4は、第2助燃性ガス管14のそれぞれの射出ポート14Aの外周と、第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aの外周とを全周にわたって囲っている。
このように本実施形態の多重管バーナ2によれば、第1助燃性ガス管24の射出ポート24Aが原料ガス管11の射出ポート11Aの外側を全周にわたって囲っている。このため、第1実施形態のように複数の第1助燃性ガス管13のそれぞれの射出ポート13Aが原料ガス管11の射出ポート11Aの周囲に所定間隔で配置される場合に比べ、助燃性ガスによって原料ガスの拡散をより一段と抑えることができ、また、周方向に均一な燃焼に近づけることができるのでスートの発生を周方向において均一に近づけることができる。
以上、本発明について、実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、上記第1実施形態の射出ポート11A〜16Aをガスの射出側から見た場合に、射出ポート11A〜16Aは、第1実施形態で上述した位置関係となっている限り、同一の面上に配置されていても配置されていなくても良い。同様に、上記第2実施形態の射出ポート11A、12A、23A、24A、14A、25A、16Aをガスの射出側から見た場合に、当該射出ポートは、第2実施形態で上述した位置関係となっている限り、同一の面上に配置されていても配置されていなくても良い。また、上記の各射出ポートが円形とされたが円形以外であっても良い。
また、上記実施形態では、第2助燃性ガス管14、第1シールガス管12及び第2シールガス管16が設けられた。しかし、第2助燃性ガス管14と第1シールガス管12と第2シールガス管16との全てが省略されていても良く、第2助燃性ガス管14と第1シールガス管12と第2シールガス管16との1つ又は2つが省略されていても良い。
以下、実施例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(実施例1)
上記第1実施形態における多重管バーナ1を用いてOVD法によりターゲットにスートを堆積させた。このとき、原料ガス管11に流す原料ガスの流速と第1助燃性ガス管13に流す助燃性ガスの流速を変化させたときのスートの堆積効率を測定した。なお、堆積効率は、原料に含まれるSi原子すべてがSiOとなってターゲットに付着した場合を1.0(100%)として、実験した際にターゲットに堆積したスートの重量より算出している。
なお、原料ガス管11の射出ポート11Aの直径は3.6mmとし、第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aの直径は1.6mmとした。また、原料ガスの原料はオクタメチルシクロテトラシロキサンを用い、可燃性ガスは水素を用い、助燃性ガスは酸素を用い、シールガスは窒素を用いた。また、原料ガスの流速は20m/s〜35m/sで変化させ、助燃性ガスの流速は10m/s〜20m/sまで変化させた。
なお、原料ガスの流速は助燃性ガスの流速と所定の比率になるように変化させた。また、可燃性ガスの流速は0.15m/sで固定とした。さらに、第2助燃性ガス管14の射出ポート14Aの直径は第1助燃性ガス管13の射出ポート13Aと同じとし、第2助燃性ガス管14を流れる助燃性ガスの流速は第1助燃性ガス管13を流れる流速と同じとしている。さらに、シールガスの流速は0.3m/sで固定とした。
図3は、実施例1におけるガスの流速と堆積効率との関係を示すグラフである。図3に示すように、原料ガスの流速に対する助燃性ガスの流速の比率(流速比)が0.35〜0.75の範囲内である場合、堆積効率は0.5以上となった。また、流速比が0.4〜0.75の範囲内である場合、堆積効率は0.7以上となった。
このように、流速比が0.35〜0.75の範囲内であれば、原料ガスの流量が20g/min〜38g/minの範囲内で変化しても、50%以上の堆積効率を確保することができることが確認できた。また、流速比が0.4〜0.75の範囲内であれば、原料ガスの流量が20g/min〜38g/minの範囲内で変化しても、70%以上の堆積効率を確保することができることが確認できた。
(実施例2)
原料ガス管の射出ポートの直径を2.8mmとし、その他は実施例1と同じ条件で、原料ガス管に流す原料ガスの流速と第1助燃性ガス管に流す助燃性ガスの流速を変化させたときのスートの堆積効率を測定した。
図4は、実施例2におけるガスの流速と堆積効率との関係を示すグラフである。図4に示すように、原料ガスの流速に対する助燃性ガスの流速の比率(流速比)が0.35〜0.75の範囲内である場合、実施例1と同様に、堆積効率は0.5以上となった。また、流速比が0.4〜0.75の範囲内である場合、実施例1と同様に、堆積効率は0.7以上となった。
このように、原料ガス管の射出ポートの直径が小さい場合にも、実施例1と同じように堆積効率を確保することができることが確認できた。なお、この堆積効率には、原料ガスの流速と第1助燃性ガスの流速との比が主に寄与すると考えられる。例えば、シールガスを用い無い場合には、シールガスを用いる場合よりも原料ガスが拡散してスートが堆積する範囲が広くなる傾向にあるが、堆積効率への影響は上記原料ガスの流速に対する助燃性ガスの流速の比率の影響と比べれば小さいと考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、効率良くスートを堆積させ得る多重管バーナが提供され、光ファイバを製造する産業等において利用することができる。
1,2・・・多重管バーナ
11・・・原料ガス管
12・・・第1シールガス管
13,24・・・第1助燃性ガス管
14・・・第2助燃性ガス管
15・・・可燃性ガス管
16・・・第2シールガス管
23・・・第1可燃性ガス管
25・・・第2可燃性ガス管
11A・・・原料ガス管の射出ポート
12A・・・第1シールガス管の射出ポート
13A,24A・・・第1助燃性ガス管の射出ポート
14A・・・第2助燃性ガス管の射出ポート
15A・・・可燃性ガス管の射出ポート
16A・・・第2シールガス管の射出ポート
23A・・・第1可燃性ガス管の射出ポート
25A・・・第2可燃性ガス管の射出ポート

Claims (7)

  1. 原料ガスを流す原料ガス管と、
    可燃性ガスを流す第1可燃性ガス管及び第2可燃性ガス管と、
    助燃性ガスを流す第1助燃性ガス管と、
    を備え、
    前記原料ガス管の射出ポート、前記第1可燃性ガス管の出射ポート、及び前記第1助燃性ガス管の射出ポートは、前記第2可燃性ガス管の射出ポートの内側に配置され、
    前記第1可燃性ガス管の出射ポートは、前記第1助燃性ガス管の出射ポートの内側に配置され、
    前記原料ガス管の出射ポートは、前記第1可燃性ガス管の出射ポートの内側に配置され、
    前記第1可燃性ガス管の出射ポートと前記第1助燃性ガス管の出射ポートとが隣接し、
    前記原料ガス管の出射ポート、前記第1可燃性ガス管の出射ポート、前記第2可燃性ガス管の出射ポート、及び前記第1助燃性ガス管の出射ポートは、同一平面上に配置されている
    ことを特徴とする多重管バーナ。
  2. 前記助燃性ガスを流す複数の第2助燃性ガス管をさらに備え、
    前記複数の第2助燃性ガス管の射出ポートは、前記第2可燃性ガス管の射出ポートの内側において前記第1助燃性ガス管の射出ポートの周囲に所定間隔ごとに配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の多重管バーナ。
  3. シールガスを流す第1シールガス管をさらに備え、
    前記原料ガス管の射出ポートは、前記第1シールガス管の射出ポートの内側に配置され、
    前記第1シールガス管の射出ポートは、前記第1可燃性ガス管の出射ポートの内側に配置される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の多重管バーナ。
  4. 前記原料ガス管を流れる前記原料ガスの流速と前記第1助燃性ガス管を流れる前記助燃性ガスの流速との比は、0.35〜0.75の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の多重管バーナ。
  5. 前記比は、0.4〜0.75の範囲内である
    ことを特徴とする請求項4に記載の多重管バーナ。
  6. 前記原料ガスは、ハロゲン化物を含有しないケイ素含有化合物である
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の多重管バーナ。
  7. 前記原料ガス管を流れる前記原料ガスの流速と前記第1助燃性ガス管を流れる前記助燃性ガスの流速との比は、0.35〜0.75の範囲内であり、
    前記原料ガスの流量は、20g/min〜38g/minの範囲内である
    ことを特徴とする請求項に記載の多重管バーナ。
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