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Description

本願発明は、背もたれの体圧支持面を可撓性シート材で構成している椅子に関するものである。可撓性シート材には、織地や編地のようなメッシュ材を代表として、各種のものが含まれる。
椅子において、背もたれや座を、ループ状のフレーム材にメッシュ材(ネット材)等の可撓性シート材が張られた構成にすることは広く行われている。その場合、可撓性シート材をフレーム材に取り付ける方法の一つとして、例えば特許文献1に開示されているように、可撓性シート材の周縁にテープ状の縁部材を縫着等で固定しておいて、この縁部材をフレーム材の外周に形成した溝条(長溝)に嵌め込むことが行われている。
しかし、このようにフレーム材の外周に縁部材を嵌め込む構成では、可撓性シート材の半周程度は溝条に容易に嵌め込みできるが、可撓性シート材の取り付けが進むに従って可撓性シート材を弾性に抗して引き延ばす力が強くなるため、最後の部分を嵌め込むには可撓性シート材を強引に引きばさねばならず、このため、可撓性シート材の取り付け作業が非常に面倒であった。
そこで本願出願人は、特許文献2において、可撓性シート材の外周の一部を回動式で剛体構造の第2縁部材に取り付けて、まず、可撓性シート材の外周のうち第2縁部材を除いた部分に固定した第1縁部材をフレーム材に取り付けてから、第2縁部材を回動させて所定の姿勢にすることで、可撓性シート材をピンと張った状態に保持し得る椅子を開示した。
特開2006−110000号公報 特開2013−244253号公報
特許文献2によると、第2縁部材を可撓性シート材の表面側に回動させた状態では、可撓性シート材は弛んだ状態になっているため、フレーム材への第1縁部材の取り付を簡単に行うことができ、しかも、第2縁部材の回動操作はテコの原理を利用して軽い力で行える。このため、可撓性シート材の取り付けを簡単に行うことができる。また、可撓性シート材に強い張力(テンション)を掛けることも容易に行えるため、椅子の品質も向上できる。
本願発明は、この先願発明に更に改良を加えたものであり、取り付け作業の一層の容易化などを図るものである。
本願発明の椅子は、
背もたれが着座者の体圧を受ける可撓性シート材を備えていて、前記可撓性シート材はその略全周が環状のシートフレームに取り付けられており、前記シートフレームは、その後ろに配置されたバックフレームに取り付けられており、
かつ、前記シートフレームには、椅子として使用する基準姿勢から着座者の体圧が掛かる表面の側に回動させ得る屈曲部を形成しており、前記屈曲部を表面側に回動させると可撓性シート材が弛んで、前記屈曲部を基準姿勢にすると、前記可撓性シート材に所定の張力が付与される
という基本構成である。
ここで、「所定の張力」とは、椅子としての使用にふさわしい張力という意味であり、特定の数字を意味するものではない。可撓性シート材の張りの強さは人によって好みに個人差があるので、可撓性シート材の張りの強さを異ならせた椅子を用意しておいてもよいのであり、この場合は、「所定の張力」はそれぞれ異なることになる。
本願発明は、更に、上記基本構成において、
「前記背もたれは、前記シートフレームに可撓性シート材を張った構造になっていて、前記シートフレームの下部を前記屈曲部と成しており、
更に、前記シートフレームとバックフレームとを、着座者の腰のあたりの高さ位置において最も前向きとなるように側面視で前向き凸の形状に形成することにより、前記可撓性シート材に、着座者の腰部を支えるランバーサポート部が形成されており、かつ、前記シートフレームのうち下部が屈曲部になっていて、前記屈曲部の回動支点は前記ランバーサポート部の頂点よりも上側に位置している」
という構成になっている。
請求項2の発明はシートフレームへの可撓性シート材の取り付け構造に特徴を有するものであり、請求項1において、
前記可撓性シート材の外周部は、前記シートフレームの裏側に外周外側から巻き込まれており、可撓性シート材の外周部をシートフレームの裏面に取り付けている
という構成になっている。
本願発明では、可撓性シート材とシートフレームとが1つの体圧支持ユニットを構成するため、シートフレームは、例えばキャッチ方式等の係合手段を使用して、バックフレーム等の他の部材に重ねるようにして簡単に取り付ける(装着する)ことができる。すなわち、ワッタッチ的な取り付けが可能になる。このため、背もたれの組み立てを簡単に行えると共に、可撓性シート材の交換も容易である。
た、屈曲部を表面側に回動させた状態では可撓性シート材は弛んでいるため、シートフレームへの可撓性シート材の取り付けも、高い寸法精度で容易に行える。
もたれに適用するにおいて、可撓性シート材をバックフレームに取り付ける構成を採用するものであり、従来と基本構造が似ているため、設計的に有利である(バックフレームに屈曲部を設けて、バックフレーム自体に可撓性シート材を取り付けることも可能であるが、この場合は、強度計算などが面倒になって設計に手間がかかるおそれがある。)。
そして、バックフレームにシートフレームを取り付ける場合、シートフレームの下部又は上部若しくは上部と下部とを屈曲部に構成すると、シートフレームの少なくとも左右両側部をバックフレームにしっかりと取り付けできるため、支持安定性に優れている。
背もたれは、前向きに突出したランバーサポート部を有することが多いが、ランバーサポート部の箇所では可撓性シート材が立体形状になるため、強い張力が掛かることになる。そして、本願発明では、シートフレームの下部を屈曲部に構成してその回動支点をランバーサポート部の頂点よりも上側に位置させており、屈曲部を表面側に回動させた状態では、可撓性シート材は全体的に弛んだ状態になるため、シートフレームへの可撓性シート材の取り付けを高い寸法精度で容易に行うことがより確実化すると共に、シートフレームを他の部分に取り付けることの容易性も向上する。
従って、ランバーサポート部を備えた椅子でありながら、背もたれの製造及び組み立ての容易性を確保しつつ、椅子として使用する状態でランバーサポート部の箇所で可撓性シート材に高い張力を付与して、高い品質を保持できる。
更に付言すると、シートフレームをその後ろの支持部材に取り付けるにおいて、可撓性シート材に張力が掛かっていると、その張力がシートフレームにも波及して、シートフレームの左右間隔が基準寸法よりも狭まる現象が発生し、このためシートフレームの取り付けが面倒になるおそれがあるが、請求項3の構成では、シートフレームのうち屈曲部よりも上の部分の弾性変形を防止又は抑制できるため、キャッチ方式等を使用してシートフレームをバックフレームに取り付けることも、正確かつ容易に行うことができる。
請求項のように、可撓性シート材をシートフレームの裏側に外周外側から巻き込むと、シートフレームのうち着座者に面した表面が可撓性シート材で隠れるため、美感に優れている。また、可撓性シート材の外周部がUターンした状態に曲がるため、可撓性シート材がシートフレームに対して外れにくい状態に保持される利点もある。
(A)は実施形態に係る椅子の外観を示す斜視図、(B)は可撓性シート材と座クッションとを省略した状態での斜視図である。 (A)は背もたれの枠組みを示す斜視図、(B)は椅子の側面図である。 (A)は椅子の主要部材の分離斜視図、(B)は背部と押さえ部材との分離斜視図、(C)は押さえ部材を下方から見た斜視図である。 バックフレームとシートフレームとの分離斜視図であり、(A)は屈曲部を使用姿勢にした状態の図、(B)は屈曲部を手前に回動させた状態の図である。 (A)はバックフレームとシートフレームとの分離斜視図、(B)はバックフレームの部分的な斜視図である。 シートフレームを示す図で、(A)は裏側から見た斜視図、(B)は屈曲部を外した状態での斜視図である。 可撓性シート材の背面図である。 (A)はシートフレームとバックフレームとの分離側面図、(B)は屈曲部を回動させた状態でのシートフレームの斜視図である。 (A)は図7のIXA-IXA 視方向から見た背もたれの断面図、(B)は図6(A)のIXB-IXB 視方向から見た背もたれの平断面図である。 背もたれの下部の中央部の縦断側面図である。 (A)はバックフレームを後ろから見た斜視図、(B)は上カバーを外した状態でのバックフレームの部分斜視図、(B)は上カバーの斜視図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本願では、方向を特定するため前後や左右の文言を使用するが、これらの文言は、椅子に普通に腰掛けた人が向いた状態を基準にしている。正面視は、椅子に腰掛けた人と対向した方向から見た状態である。
(1).椅子の概要
まず、図1〜4に基づいて概要を説明する。本実施形態の椅子は、事務用に広く使用されている回転椅子であり、椅子は、ガスシリンダとしての脚支柱を有する脚装置1と、脚装置1で支持されたベース2と、ベース2の上に配置した座3と、着座者がもたれ掛かり得る背もたれ4とを備えている。ベース2は板金製であり、図3(A)のとおり、上向きに開口した箱状の形態を成している。
図1(A)に示すように、座3は、樹脂製の座インナーショェル5の上面に座クッション6を張った構造であり、座インナーシェル5は、その後部が下向きに回動するように後ろ寄り部位にヒンジ部5aを形成している。すなわち、座インナーショェル5のうちヒンジ部5aよりも手前の部分はベース2に前後スライド自在に装着されており、また、ヒンジ部5aよりも手前の部分には、座アウターシェル7が下方から取り付けられている。
図4に明示するように、背もたれ4は、前後に開口したシートフレーム8と、これを後ろから支えるバックフレーム9とを備えており、シートフレーム8に、メッシュ材等の可撓性シート材10が張られている。従って、バックフレーム9が体圧を支える強度メンバーになっていて、これにシートフレーム8が取り付けられている。なお、シートフレーム8は、インナーフレーム又はフロントフレームと呼ぶことも可能であり、他方、バックフレーム9も、アウターフレーム又はリアフレームと呼ぶことが可能である。
シートフレーム8及びバックフレーム9は、それぞれ、上下長手のサイドメンバー8a,9aとその上端に繋がったアッパメンバー8b,9b、及び、左右サイドメンバー8a,9aの下端に繋がったロアメンバー8c,9cを有しており、正面視でやや上窄まりの台形状(略四角形)の形状になっている。シートフレーム8及びバックフレーム9とも樹脂の成形品を採用しているが、アルミダイキャスト品や板金加工品を採用することも可能である。
バックフレーム9のロアメンバー9cには、手前に向けて延びる左右一対のアーム部11が一体に形成されており、左右アーム部11の前端に挿通した左右横長のピン(図示せず)が、ベース2に形成した前後長手の長穴に嵌まっており、かつ、前記ピンが挿通しているスライダーに、座インナーシェル5のうちヒンジ部5aの少し手前の部位が固定されている。そして、バックフレーム9は、後傾しつつアーム部11が手前に移動するようにベース2でガイドされる。
また、座インナーシェル5の後端部は、バックフレーム9のロアメンバー8c,9cに連結されている。従って、背もたれ4が後傾すると、座3は前進しつつその後部が下向きに屈曲する。背もたれ4の後傾動及び座3の前進動は、ベース2に内蔵したばねに抗して行われる。バックフレーム9のロアメンバー9c及びアーム部11には、多数の補強リブを形成している。
(2).背もたれの詳細
次に、図5以下の図面も参照して背もたれ4の詳細を説明する。バックフレーム9の各メンバー9a〜9cは、基本的には前向きに開口してチャンネル構造(溝形構造)になっており、シートフレーム8は、バックフレーム9の溝を塞ぐような状態で配置されている。
具体的には、図9に示すように、バックフレーム9のアッパメンバー9bとサイドメンバー9aとは、後ろ向き凸の山形形状を成しており、図10に示すように、バックフレーム9のロアメンバー9cは略コ字形の断面形状を成している。バックフレーム9のロアメンバー8c,9cは他のメンバーよりも幅(上下幅)が大きいが、これは、大きな荷重が掛かるためである。
図3や図10に示すように、バックフレーム9におけるロアメンバー9cには、左右横長で金属製の押さえ部材12がビス(図示せず)で固定されている。押さえ部材12は、シートフレーム8のロアメンバー8cを手前から押さえる働きと、座3の後退位置を規制する働きとをしている。図3(B)(C)及び図10に示すように、押さえ部材12の左右両端部には、シートフレーム8のロアメンバー8cに手前と上から当接する突起片14を設けている。従って、シートフレーム8は上向き動不能に保持される。
例えば図5から理解できるように、シートフレーム8の各メンバーは、基本的には板状の構造であり、アッパメンバー8bの左右中間部のみに、厚肉で下方に突出したセンター突起13を設けている。また、図7、図9(B)、図10に示すように、可撓性シート材10の周縁には樹脂シート等の縁部材15が縫着等の手段で固定されており、縁部材15は、シートフレーム8の外周の外側から巻き込まれて、シートフレーム8の裏面に重なっている。
図11(A)(B)に示すように、バックフレーム9におけるアッパメンバー9bの後面は、手前側及び下方に抉られたような段部16になっており、この段部16の左右中間部に、ハンガー等を取り付けできるホルダー部17が一体に形成されている。通常は、ホルダー部17は上カバー18で後ろ及び下方から覆われている。
また、図9(A)に示すように、シートフレーム8のセンター突起13は、段部16に対して上から貫通している。このため、段部16には、センター突起13が嵌まる位置決め穴19が空いている。このため、シートフレーム8のアッパメンバー8bは、バックフレーム9のアッパメンバー9bによって前後ずれ不能に保持されている。
更に、上カバー18には、シートフレーム8のセンター突起13に後ろから嵌まる爪20を設けている。このため、シートフレーム8は上カバー18によっても、上向きずれ不能に保持されている。なお、センター突起13は位置決め突起と呼ぶことも可能であり、左右中間部のみでなく、他の部位に設けてもよい。個数も任意に設定できる。
例えば図7に示すように、縁部材15は、シートフレーム8の裏面に断続的に突設したストッパー突起21に嵌め込まれている。従って、縁部材15には、ストッパー突起21に嵌まる係合穴22の群が形成されている。
なお、縁部材15はシート状である必要はないのであり、例えば金属線材を使用することも可能である。或いは、可撓性シート材10の固定手段としては、可撓性シート材10の周縁部をシートフレーム8にタッカーで止めるなど、様々の方法を採用できる。タッカーで止める場合、可撓性シート材10を直接に押さえてもよいし、押さえ板を介して固定してもよい。
シートフレーム8をバックフレーム9に取り付ける手段として、本実施形態では、図5,6、9(B)等に示すように、シートフレーム8のサイドメンバー8aに下向き鉤状の係止爪23を設ける一方、バックフレーム9のサイドメンバー9aには上下に開口したキャッチ部24を設けて、係合爪23をキャッチ部24に嵌め込んでいる。キャッチ部24はサイドメンバー9aの溝を埋めるような状態で形成されているため、サイドメンバー9aの補強リブとしての役割も果たしている。
シートフレーム8におけるサイドメンバー8aのうち、上下に隣り合った係合爪23の間の部位に、細幅の位置決めリブ23′を後ろ向きに突設している一方、バックフレーム9の左右サイドメンバー9aには、位置決めリブ23′が挟み込まれる位置決め溝部24′を形成している。ストッパー突起21は、係合爪23と位置決めリブ23′との間に配置されている。敢えて述べるまでもないが、縁部材15は、係合爪23や位置決めリブ23′に当たらないように形成されている(係合爪23や位置決めリブ23′は、縁部材15に設けた穴から露出させてもよい。)。
図9(B)のとおり、バックフレーム9のサイドメンバー9aは手前に向けて広がるV形になっているので、シートフレーム8のサイドメンバー8aを嵌め込むと、係合爪23は、バックフレーム9の溝の奥に向かうように自動的にガイドされる。従って、シートフレーム8のサイドメンバー8aをバックフレーム9のサイドメンバー9aに重ねてから下方にずらすと、係合爪23がキャッチ部24にスムースに誘い込まれる。このため、シートフレーム8の取り付けをワンタッチ的に簡単かつ正確に行うことができる。
図8(A)に明示するように、バックフレーム9とシートフレーム8とは、着座者の腰部のあたりの高さが最も手前に位置するように、側面視で前向きに突の形態に屈曲しており、これにより、可撓性シート材10に、着座者の腰部(特に第3腰椎のあたり)を後ろから支えるランバーサポート部が形成されている。ランバーサポート部は可撓性シート材10に形成されるが、便宜的に、シートフレーム8及びバックフレーム9の前向き突出部もランバーサポート部と呼んで、符号25,26を付している。
シートフレーム8及びバックフレーム9は、アッパメンバー8b,9b及びロアメンバー8c,9cとも平面視で前向き凹状に湾曲している。このため、可撓性シート材10も全高さにわたって平面視前向き凹状に湾曲している。
例えば図6〜8に示すように、シートフレーム8は、ランバーサポート部25の頂点よりもやや上側の部位で上下に分断されており、ロアメンバー8cの全体と左右サイドメンバー8aの下端部とが、請求項に記載した屈曲部27になっている。屈曲部27の左右両端には前向きに開口した軸受け爪28を上向きに突設している一方、左右サイドメンバー8aの残余部の下端には、左右の後ろ向きリブ29を介して左右横長の支軸30を設けており、軸受け爪28を支軸30に後ろから嵌め込んでいる。従って、屈曲部27の回動支点(或いは連結部)は、ランバーサポート部25よりも少し上に位置している。
図6(A)に示すように、軸受け爪28の後面は側面視で半円状の形態を成している一方、図5に示すように、バックフレーム9のサイドメンバー9aには、軸受け爪28が入り込む凹所31が形成されており、このため、軸受け爪28は支軸30から抜け不能に保持されている。また、軸受け爪28は、凹所31の内部において、支軸30を中心にして回転させ得る。
以上の構成において、シートフレーム8は、屈曲部27を手前に回動させた(屈曲させた)姿勢で、屈曲部27の除いた部分をバックフレーム9に取り付けることができ、更に、屈曲部27を下向きに回動させることにより、所定に姿勢に戻すことができる。
そして、屈曲部27を手前に回動させた状態では可撓性シート材10は弛んでいるため、可撓性シート材10をシートフレーム8に取り付けることをごく簡単に行うことができると共に、バックフレーム9へのシートフレーム8の取り付けも簡単に行える。一方、シートフレーム8をバックフレーム9に取り付けてから、屈曲部27を、椅子として使用する基準姿勢に戻し回動させると、可撓性シート材10はピンと張って、着座者を的確に支持できる。屈曲部27の回動操作は、てこの原理を利用して軽い力で簡単に行える。
本実施形態では、シートフレーム8をバックフレーム9に取り付けて、屈曲部27を回動させて所定に姿勢に戻してから、押さえ部材12をビスでバックフレーム9のロアメンバー9cに固定する。すると、屈曲部27は手前に向けて回動不能に保持されると共に、シートフレーム8は全体として上向き動不能に保持される。図1(B)から理解できるように、押さえ部材12は座2の下方に隠れていて視認できないので、押さえ部材12を設けたことで美感が悪化するようなことはない。なお、押さえ部材12を使用することに替えて、屈曲部27をビスでバックフレーム9に固定してもよい。
なお、屈曲部27の回動支点はランバーサポート部25の頂点の近くに位置しているので、屈曲部27を基準姿勢に戻すと、いわゆる支点越えにより、可撓性シート材10の弾性力は屈曲部27を基準姿勢に保持するように作用する。また、着座者の体圧も、屈曲部27を基準姿勢に保持するように作用する。従って、屈曲部27を基準姿勢に保持する手段としては、係合爪と係合穴とのキャッチ方式などでもよい。
(3).その他
本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、屈曲部をシートフレームの上部に形成したり、上部と下部との2か所に形成したりすることも可能である。或いは、シートフレームを、上下中途高さ位置の屈曲部を支点にした側面視2つ折り方式にするといったことも可能である。或いは、シートフレームを上下方向に長い軸心回りに屈曲させること(すなわち、平面視で2つ折りに屈曲させること)も可能である。
シートフレーム及びバックフレームはループ構造には限定されず、シェル構造であってもよい。要は、可撓性シート材の変形が許容されたらよいのである。従って、シートフレームは、可撓性シート材の周囲が取り付く環状の部分を備えていたらよいのである。
本願発明は、実際に椅子に適用できる。従って、産業上利用できる。
2 ベース
3 座
4 背もたれ
8 背もたれのシートフレーム
8a サイドメンバー
8b アッパメンバー
8c ロアメンバー
9 背もたれのバックフレーム
9a サイドメンバー
9b アッパメンバー
9c ロアメンバー
10 可撓性シート材(メッシュ材)
12 押さえ部材
15 縁部材
21 ストッパー突起
22 係合穴
23 係合爪
24 キャッチ部
27 屈曲部
28 軸受け爪
30 支軸

Claims (2)

  1. 背もたれが着座者の体圧を受ける可撓性シート材を備えていて、前記可撓性シート材はその略全周が環状のシートフレームに取り付けられており、前記シートフレームは、その後ろに配置されたバックフレームに取り付けられており、
    かつ、前記シートフレームには、椅子として使用する基準姿勢から着座者の体圧が掛かる表面の側に回動させ得る屈曲部を複数形成しており、前記屈曲部を表面側に回動させると可撓性シート材が弛んで、前記屈曲部を基準姿勢にすると、前記可撓性シート材に所定の張力が付与される、という構成であって、
    前記背もたれは、前記シートフレームに可撓性シート材を張った構造になっていて、前記シートフレームの下部を前記屈曲部と成しており、
    更に、前記シートフレームとバックフレームとを、着座者の腰のあたりの高さ位置において最も前向きとなるように側面視で前向き凸の形状に形成することにより、前記可撓性シート材に、着座者の腰部を支えるランバーサポート部が形成されており、かつ、前記シートフレームのうち下部が屈曲部になっていて、前記屈曲部の回動支点は前記ランバーサポート部の頂点よりも上側に位置している、
    椅子。
  2. 前記可撓性シート材の外周部は、前記シートフレームの裏側に外周外側から巻き込まれており、可撓性シート材の外周部をシートフレームの裏面に取り付けている、
    請求項1に記載した椅子。
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