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JP6538527B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
従来、着用者の身体に対するフィット性の向上等の観点から、生理用ナプキン等の吸収性物品に、着用者の肌側に向かって突出する隆起部を設けることが広く行われている。そのような吸収性物品においては、内部に配される吸収性コアの一部に突出部を設けることが一般的である。
また、吸収体における隆起部を挟んでその両側に位置する部分に、隆起部を形成する部分よりも密度が高い領域を設けて、隆起部から吸収された液の移動を制御する方法も提案されており(特許文献1,2参照)、その特許文献1,2には、密度が高い領域よりも幅方向の外側に、表面シート及び吸収体が一体的に凹陥した防漏溝を形成することも記載されている。
特開2002−345888号公報 特開2011−120696号公報
ところで、生理用ナプキンが吸収する液体である経血は、生理期間中の時期や個人差、そのときどきの体調等によって、粘度が低い場合と粘度が比較的高い場合とがある。べたつきや肌の湿潤による痒み等の不都合を防止する観点から、そのいずれの場合も、吸収性物品上に排泄された液体を、極力短時間に肌から隔離した状態となるように吸収体に吸収させることが望まれるが、従来の吸収性物品は、粘度が低い液体に高い吸収性能を示すものであっても、粘度が高い液体には十分な吸収性能を示さないものが多かった。
本発明は、粘度が比較的高い体液についても良好な吸収性能を示す吸収性物品に関する。
本発明は、肌対向面を形成する肌側シートと非肌対向面を形成する非肌側シートと吸収性コアを含む吸収体とを備え、長手方向に前方部、排泄部対向部及び後方部を有する吸収性物品であって、前記肌側シートは、前記吸収性コアと重なる部分が、液透過性の表面シートを含んでなり、前記吸収性コアは、前記吸収性物品の長手方向に長い形状を有し、前記排泄部対向部に、該吸収性コアの両側部を形成する一対の側方領域と、該一対の側方領域間に位置し、該各側方領域よりも坪量が大きい中央高坪量領域とを有しており、前記中央高坪量領域は、前記吸収性コアを、前記排泄部対向部における該吸収性コアの幅方向の長さを7等分して7つの領域に区分した際の中央の5つの領域内にあり、前記排泄部対向部には、肌対向面に、前記表面シート及び前記吸収体が一体的に凹陥した前記吸収性コアの長手方向に延びる一対の側方防漏溝を有し、前記中央高坪量領域を、その最大幅を3等分する2本の平行直線で、中央域と中央側部域とに区分したときに、該各側方防漏溝は、前記中央側部域と前記側方領域とに跨り、且つ前記中央域に入り込んでおらず、前記中央高坪量領域の少なくとも前記中央域は、前記側方領域における前記側方防漏溝が形成されていない部分の少なくとも一部よりも厚みが厚くなっている、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、粘度が比較的高い体液についても良好な吸収性能を示す吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の一実施形態である生理用ナプキンの一部破断斜視図である。 図2(a)は、図1のIIa−IIa線断面図であり、図2(b)は、図1のIIb−IIb線断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンにおける防漏溝と吸収性コアの各部との位置関係を示す模式平面図であり、吸収体と重なる範囲のみを示す図である。 図4は、本発明の他の実施形態における圧搾溝と吸収性コアの各部との位置関係を示す模式平面図である。 図5は、圧縮部の好ましい配置を示す吸収体の平面図である。 図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、圧縮部の好ましい配置の例を示す拡大平面図である。 図7は、図1に示す生理用ナプキンの吸収性コアの製造に好ましく使用される積繊装置の要部を示す模式図である。 図8(a)〜図8(c)は、図1に示す生理用ナプキンの吸収体の製造方法の説明図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン1(以下、単にナプキン1ともいう)は、図1に示すように、肌対向面を形成する肌側シート10と、非肌対向面を形成する非肌側シート13と、吸収性コア40を含む吸収体14とを備えている。図2に示すように、吸収体14は、肌側シート10と非肌側シート13との間に配置されている。
生理用ナプキン等の吸収性物品において、肌対向面Pは、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、前述した肌側シート10は、その肌対向面を形成している。また、生理用ナプキン等の吸収性物品において、非肌対向面Qは、着用時に着用者の肌側とは反対側、通常衣類側に向けられる面であり、前述した非肌側シート13は、その非肌対向面を形成している。
また、ナプキン1は、その長手方向Xに、前方部A、排泄部対向部B及び後方部Cを有している。生理用ナプキン等の吸収性物品において、長手方向Xとは、着用時に着用者の前後方向と一致する方向であり、横方向Yとは、当該吸収性物品の平面視において、長手方向Xと直交する方向である。また、排泄部対向部Bは、着用時に、着用者の液排泄部(膣口等)が幅方向中央部に対向配置される部位であり、前方部Aは、着用時に排泄部対向部Bよりも腹側に配される部位であり、後方部Cは、着用時に排泄部対向部Bよりも背中側に配される部位である。
ナプキン1は、幅方向Yの中央部に、肌側シート10、吸収性コア40及び非肌側シート13が厚み方向に積層された構成の吸収性本体15を有しており、排泄部対向部Bにおける吸収性本体15の左右両側に一対のウイング部17,17が形成され、後方部Cにおける吸収性本体15の左右両側に一対の後方フラップ部18,18が形成されている。
本実施形態における肌側シート10は、図1に示すように、液透過性の表面シート11及びその両側に接合された一対のサイドシート12,12を備えている。液透過性の表面シート11は、ナプキン1の幅方向Yの中央部に長手方向Xに延びて配されている。サイドシート12は、ナプキン1の長手方向Xの両側部に配され、図2(a)に示すように、それぞれ、内側縁部12a側の一部を表面シート11上に重ねた状態で、内側縁部12aからやや幅方向Yの外方の位置において表面シート11に接合されている。一対のウイング部17,17及び一対の後方フラップ部18,18は、吸収性本体15の両側縁から延出したサイドシート12及び非肌側シート13からなる。ウイング部17の非肌側シート13側の面には、ショーツのクロッチ部の非肌対向面に固定するためのウイング部粘着部(図示せず)が設けられ、吸収性本体15の非肌対向面には、吸収性本体15をショーツの内面に固定するための本体粘着部(図示せず)が設けられている。後方フラップ部18の非肌側シート13側の面にも、ショーツの内面に固定するため粘着部が設けられていることが好ましい。
肌側シート10と非肌側シート13とは、吸収体14の周縁部より外方に延出した部分が接着剤で互いに接合されていると共に、ナプキン1の周縁部においてヒートシール等による熱融着により接合されている。
本実施形態における吸収体14は、図1及び図3に示すように、ナプキン1の長手方向Xと同方向に長い縦長形状の吸収性コア40を備えている。吸収性コア40は、パルプ繊維等の繊維材料からなる繊維集合体又は該繊維集合体の繊維間に高吸水性ポリマーを保持させたものからなる。また吸収体14は、吸収性コア40を包むコアラップシート(図示せず)を備えている。詳細には、吸収性コア40は、長手方向Xの両側縁部及び上下両面の全域を、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなるコアラップシートによって被覆されている。コアラップシートは、吸収性コア40の形成材料の漏れ出しを防止したり、吸収性コア40の保形性を高める目的で使用されている。吸収性コア40は、一枚又は複数枚のコアラップシートにより、吸収性コア40の幅方向に沿う横断面の全周が被覆されていることが好ましい。例えば、吸収性コア40の肌対向面又は非肌対向面側に配された一枚のコアラップシートの両側部が、吸収性コア40の他面側に折り返され、その折り返された部分が、前記他面を被覆している別のコアラップシートの両側部上に積層されていることも好ましい。その積層された部分のシート間は、接合されていなくても良いが、接着されていることが好ましい。
肌側シート10と吸収体14との間、吸収性コア40とその肌対向面側を被覆するコアラップシートとの間、吸収性コア40とその非肌対向面側を被覆するコアラップシートとの間は、ドットパターン、スパイラルパターン、ストライプパターン、市松パターン等の間欠パターンでパターン塗工された接着剤により互いに接合されていることが好ましい。
なお、本実施形態のナプキン1においては、吸収性コア40の長手方向及び幅方向が、ナプキン1(吸収性物品)の長手方向X及び幅方向Yに一致しているため、吸収性コア40の長手方向及び幅方向も長手方向X及び幅方向Yと表現する。また、コアラップシートが図示されていないが、圧縮部6の位置においては、コアラップシートが吸収性コア40と共に、吸収体14の肌対向面P側から非肌対向面Q側に向かって凹陥している。なお、図2(a)及び図2(b)を纏めて図2、図8(a)〜図8(c)を纏めて図8ともいう。
吸収性コア40は、図2及び図3に示すように、排泄部対向部Bに、吸収性コア40の両側部を形成する一対の側方領域45,45と、一対の側方領域45,45間に位置し、各側方領域45よりも坪量が大きい中央高坪量領域41とを有している。中央高坪量領域41は、それが存在している領域、すなわち排泄部対向部Bにおける吸収性コア40の幅方向の長さを7等分して7つの領域に区分した際の中央の5つの領域内にある。言い換えれば、排泄部対向領域Bにおける吸収性コア40の幅方向長さを7等分したときの中央5つの領域内に中央高坪量領域41が収まるように形成されている。このために、中央高坪量領域が着用者の排泄部に選択的に配置され易くなっている。吸収性コア40の幅方向の長さ、すなわち吸収性コア40の幅が排泄部対向部Bの長手方向において変化している場合は、最大幅部分の幅方向の長さを7等分するように区分する。また、区分は、それぞれナプキン1の長手方向に延びる互いに平行な直線で区分する。
本実施形態における中央高坪量領域41は、図3に示すように、平面視して長円状に形成されており、吸収性コア40の幅方向Yの中央部に形成されている。中央高坪量領域41は、吸収性コア40の長手方向Xに沿う長さが吸収性コア40の幅方向Yに沿う長さより長い縦長の形状に形成されていることが好ましい。一対の側方領域45,45は、吸収性コア40の長手方向の両側部に、それぞれ吸収性コア40の長手方向Xに延びて形成されている。側方領域45は、中央高坪量領域41の両側端部41sそれぞれの外方に各側端部41sに沿って延びるように形成されており、中央高坪量領域41の側端部41sに沿う内側端部45aと、吸収性コア40の側縁部の一部を構成する直線状の外側端部45bとを有している。中央高坪量領域41の平面視形状は、長円状に代えて、楕円状、縦長矩形状、中央部が括れた長円又は縦長矩形状、正方形状、円形状等の他の形状であっても良い。
また、本実施形態における吸収性コア40は、図2及び図3に示すように、中央高坪量領域41を、その最大幅W1を3等分する2本の平行直線Ls,Lsで、中央域42と中央側部域43,43とに区分したときに、中央高坪量領域41の少なくとも中央域42は、各側方領域45よりも厚みが厚くなっている。また、中央域42の厚みは、中央側部域43,43における、後述する防漏溝が設けられた領域以外の部分の少なくとも一部よりも厚い。2本の平行直線Ls,Lsは、ナプキン1の長手方向Xと平行に引く。
より詳細には、本実施形態における吸収性コア40は、中央高坪量領域41の長手方向の両側部に高密度領域43dを有し、該高密度領域43dのそれぞれは、高密度領域43dと隣り合う側方領域45及び中央域42のそれぞれよりも密度が高くなっている。そして、その一対の高密度領域43d,43d間に位置し中央部に中央域42を有する領域44が、側方領域45よりも厚みの厚い厚肉領域44となっている。すなわち、中央側部域43における高密度領域43dよりも、中央域42は厚みが厚くなっている。
厚肉領域44は、図2に示すように、吸収性コア40における肌対向面側の面に突出する突出部5を形成している。突出部5は、厚肉領域44の厚み方向の一部からなる。また、厚肉領域44及び該厚肉領域44の一部からなる突出部5は、吸収性コア40の幅方向Yにおいて、中央高坪量領域41の中央部に形成されており、吸収性コア40の平面視において、吸収性コア40の長手方向Xに長い形状を有している。また高密度領域43dは、中央高坪量領域41の長手方向の両側部に、それぞれ吸収性コア40の長手方向Xに延びて形成され、吸収性コア40の長手方向Xに長い形状を有している。本実施形態における、中央域42、中央側部域43、厚肉領域44、突出部5及び高密度領域43dは、何れも、吸収性コア40の長手方向Xに沿う長さが吸収性コア40の幅方向Yに沿う長さより長い縦長の形状に形成されている。なお、高密度領域43dは、吸収性コア40の長手方向に沿う一対の外側端部が、側方領域45に隣接している。
また、中央域42、中央側部域43、厚肉領域44、突出部5及び高密度領域43dは、何れも、ナプキン1等の吸収性物品における少なくとも排泄部対向部Bに形成されている。図1に示す例では、排泄部対向部Bの前端部付近から後方部Cの一部に亘って形成されている。中央域42、中央側部域43、厚肉領域44、突出部5及び高密度領域43dは、何れも、吸収性コア40の長手方向Xの全長の20%以上100%以下の長さに亘って形成されていることが好ましく、吸収性コア40の全長の30%以上100%以下の長さに亘って形成されていることがより好ましい。
図2及び図3に示すように、本実施形態のナプキン1は、肌対向面に、表面シート11及び吸収体14が一体的に凹陥した防漏溝としての圧搾溝7を有している。吸収性コア40は、圧搾溝7(側方圧搾溝、前側圧搾溝、後側圧搾溝)が形成されている部分の密度が、該圧搾溝7(側方圧搾溝、前側圧搾溝、後側圧搾溝)が形成されていない部分の密度よりも高い。吸収性コア40は、中央側部域における側方圧搾溝が形成されている部分の密度が、該中央側部域における側方圧搾溝が形成されていない部分の密度よりも高く、吸収性コア40の側方領域における側方圧搾溝が形成されている部分の密度が、該側方領域における側方圧搾溝が形成されていない部分の密度よりも高い。圧搾溝7は、例えば、表面シート11と吸収体14とを積層した積層体、又はこれらの更に他のシートを積層した積層体を、周面に圧搾溝の形状に対応する形状の凸条部を有する加熱可能なエンボスロールと、表面平滑なアンビルロールとの間に、その表面シート側の面をエンボスロール側にして挿通してエンボス加工を施し、前記積層体を、前記凸条部とアンビルロール表面との間で部分的に圧搾することによって形成することができる。圧搾溝7は、図示しないが、その底部に、圧縮の程度が異なる高圧搾部と低圧搾部とを有している。
また本実施形態のナプキン1は、前記の圧搾溝7として、図1〜図3に示すように、概ね吸収性コア40の長手方向Xに延びる一対の側方圧搾溝71,71と、概ね吸収性コア40の幅方向Yに延びる、前側圧搾溝72及び後側圧搾溝73とを有している。ナプキン1の平面視において、前側圧搾溝72は、ナプキン1の前側に配される吸収性コア40の前端部40aに向かって凸の円弧状をなしており、後側圧搾溝73は、ナプキン1の後側に配される吸収性コア40の後端部40bに向かって凸の円弧状をなしている。
また、側方圧搾溝71,71は、それぞれ、中央側部域43と側方領域45とに跨るように形成されている。「中央側部域43と側方領域45とに跨るように形成」とは、吸収性コア40の中央側部域43上に位置する部分と側方領域45上に位置する部分とを有するように形成されていることを意味する。また、側方圧搾溝71,71は、それぞれ、中央域42に入り込んでいない
より詳細に説明すると、本実施形態のナプキン1における一対の側方圧搾溝71,71は、図3に示すように、それぞれ、吸収性コア40の幅方向Yに蛇行しながら長手方向Xに延びており、それぞれ、中央側部域43と重なる第1部分71bと、その第1部分71bから、吸収性コア40の長手方向Xに対して斜めに延出して側方領域45上に位置する第2部分71a,71cとを有している。
また本実施形態における側方圧搾溝71は、個々の第1部分71bに対して、第1部分71bより前方に位置する前側第2部分71aと、第1部分71bより後方に位置する後側第2部分71cとを有している。
更に本実施形態における側方圧搾溝71は、図3に示すように、中央側部域43と重なる第1部分71bを、それぞれ、吸収性コア40の長手方向Xに離間した複数個所(図示例では2箇所)に有しており、その複数の第1部分71bのそれぞれについて、吸収性コア40の長手方向Xに対して斜めに延出して側方領域45上に位置する、前側第2部分71a及び後側第2部分71cを有している。
本実施形態における側方圧搾溝71について更に説明すると、中央側部域43と重なる第1部分71bは、中央側部域43における高密度領域43dと重なっている。また、中央側部域43と重なる第1部分71bは、吸収性コア40の幅方向Yの内方に向かって凸に屈曲又は湾曲した平面視形状を有しており、側方圧搾溝71に交互に形成された内側湾曲部分及び外側湾曲部分のうちの内側湾曲部分を形成している。また、側方圧搾溝71は、吸収性コア40の長手方向Xに離間した2つの第1部分71bのうち前側(前方部A側)の第1部分71bについての後側第2部分71cと、後側(後方部C側)の第1部分71bについての前側第2部分71aとが連続しており、これらが一体となって、吸収性コア40の幅方向Yの外方に向かって凸に屈曲又は湾曲した平面視形状の外側湾曲部分を形成している。
また、一対の側方圧搾溝71,71は、図3に示すように、前端部及び後端部が、前側圧搾溝72及び後側圧搾溝73と結合しており、これらが全体として、中央高坪量領域41の中央域42や厚肉領域44の周囲を環状に囲む環状の圧搾溝を形成している。
本実施形態のナプキン1は、通常の生理用ナプキンと同様に、ショーツのクロッチ部に固定して使用される。
ナプキン1の着用中に、ナプキン1の排泄部対向部Bの表面シート11上に経血等の液体が排出されると、その液体は、中央高坪量領域41の少なくとも中央域42が厚肉であることによって着用者の液排泄部等にフィットし易くなっている中央高坪量領域41上の表面シート11を透過して高坪量の中央高坪量領域41内に迅速に吸収される。中央高坪量領域41の中央側部域43に、高坪量領域を圧搾することにより密度を高くされた側方圧搾溝71が形成されることで、中央高坪量領域41の中の側方圧搾部71が形成されていない領域と形成されている部分での密度勾配が生じ、中央高坪量領域41に吸収された液体は、側方圧搾部71に向かって素早く移行しやすくなる。
更に、側方圧搾溝71は、中央側部領域43から側方領域45に跨るように形成されているため、中央側部域43の側方圧搾溝71に移行した液は、側方圧搾溝71が液の通路となって、側方領域45へ移行、拡散する。逆に、一気に大量の体液が排泄された場合に中央高坪量領域41の表面を伝わって流れた体液が側方領域45の側方圧搾溝71で塞き止められ、一定量の体液は圧搾溝71を伝わって中央寄りの高坪量領域へと戻されうるため、体液の横漏れが抑制され易い。
このように、排出された液体を素早く吸収し、側方領域45まで拡散させることができるため、中央高坪量領域41上の表面シート11中や表面シート11と吸収体14との間に液体が滞留することが抑制され、表面シート11中や表面シート11と吸収体14との間に液体が滞留することが抑制される。
このような作用により、本実施形態のナプキン1によれば、粘度が低い液体のみならず比較的粘度が高い液体の場合であっても、中央高坪量領域41の中央側部領域43に側方圧搾部71が形成されているため粗密勾配の効果が有効に発揮され、表面シート11中や表面シート11と吸収体14との間に液体が滞留することが効果的に抑制され、液体が肌に再付着することによるべたつきや不快感の発生を効果的に抑制することができ、また、肌が過度に湿潤状態となることによって誘発される肌の痒み等も効果的に防止することができる。
なお、側方圧搾溝71が、中央域42に入り込んでいないことは、ナプキン1が過度に硬くならず、着用者に柔らかくフィットするという利点がある。
また、ナプキン1の中央高坪量領域41における中央域42や中央域42を含む厚肉領域44が、肌対向面P側の面に突出する突出部5を形成していると、突出部5が着用者の液排泄部等によりフィットし易くなるため、排泄された液体が中央高坪量領域41に確実に吸収されるため、上述した効果が一層確実に奏される。
また、中央高坪量領域41が、側方領域45及び中央域42よりも密度が高い高密度領域43dを有し、各側方圧搾溝71が、高密度領域43dと側方領域45とに跨るように形成されていると、中央高坪量領域41で吸収された液体が、中央域42から中央側部域43の高密度領域43dを介してより側方圧搾溝71へ移行しやすくなり、更には中央域42で排泄されなかった場合や中央域42で吸収できずに表面シート11上、表面シート11中または表面シート11と吸収体14との間を流れた場合でも、高密度領域43dで吸収されるため、上述した効果が一層確実に奏される。
また、本実施形態のナプキン1における各側方圧搾溝71は、中央側部域43と重なる第1部分71bと、第1部分71bから吸収性コア40の長手方向Xに対して斜めに延出して側方領域45上に位置する第2部分(前側第2部分71a及び後側第2部分71c)とを有するため、中央側部域43と重なる第1部分71bに移行した液体を側方領域のX方向にも誘導させることができ、吸収コア40を有効利用することができる。
斯かる効果は、前側第2部分71a及び側方第2部分71cの何れか一方のみを有する場合に奏されるが、前側第2部分71a及び側方第2部分71cの両者を有する場合に一層確実に奏される。
また、本実施形態のナプキン1における各側方圧搾溝71は、中央側部域43と重なる第1部分71bを複数有しており、その複数の第1部分71bのそれぞれに対応させて、前側第2部分71a及び側方第2部分71cを有しているため、中央高坪量領域41と中央側部域43に形成された側方圧搾溝71の密度勾配が複数形成されることによって、吸収された液体の移行がより迅速になると共に、液体をの拡散することができるため、吸収コア40をより有効用することができる。
また、本実施形態のナプキン1は、中央高坪量領域41の中央域42に、図1及び図2(b)に示すように、表面シート11及び吸収体14を貫通する貫通孔46を備えている。貫通孔46は、吸収性コア40のナプキン1及び吸収性コア40の長手方向Xにおける互いに異なる箇所に複数が形成されている。
表面シート11及び吸収体14を貫通する貫通孔46を排泄部に設けることで、中央域42における液の引き込み性を向上させることができるため、中央側部領域43に形成された側方圧搾部71による粗密勾配の効果がより有効に発揮され、表面シート11中や表面シート11と吸収体14との間に液体が残留することを一層効果的に防止することができる。表面シート11及び吸収体14を貫通する貫通孔46に代えて、吸収体14のみを貫通する貫通孔を設けた場合も同様の効果が得られる。
中央高坪量領域41の中央域42に設ける貫通孔46の個数は、例えば2個以上150個以下であり、好ましくは2個以上100個以下である。
また、本実施形態のナプキン1における一対の側方圧搾溝71,71は、図3に示すように、排泄部対向部Bに配されている部分から連続して前方部A及び後方部Cまで延在している。
側方圧搾溝71,71が、前方部A及び後方部Cの一方又は双方まで延在していると、前方部A又は後方部Cにおける吸収体14を有効活用することができ、また中央高坪量領域41に吸収された液を側方圧搾溝71によって前方部Aおよび後方部Cへ液を移行・拡散させることにより、中央高坪量領域41における液体の引き込み性を一層向上させることができ、それにより、表面シート11中や表面シート11と吸収体14との間の液残りを一層軽減することができる。図4に示すように、一対の側方圧搾溝71,71が、それぞれ、他の圧搾溝74,75との間に幅方向重複部分71dを有しており、それらが全体として、前方部A及び後方部Cの一方又は双方まで延在している場合も同様の効果が得られる。
また、本実施形態のナプキン1は、図2及び図5に示すように、吸収性コア40における高密度領域43dに、肌対向面P側から非肌対向面Q側に向かって窪んだ局所的高密度部である圧縮部6が、相互間に間隔を設けて散点状に複数形成されている。ここで圧縮部とは、本発明における局所的高密度部であり、平面視において、その周囲より密度が高められた部位の意味である。つまり、高密度領域43には更に密度が高められた局所的高密度部としての圧縮部6が存在している。本実施形態における圧縮部6は、図6(a)に示すように、個々の圧縮部6の形状が吸収性コア40の平面視において円形状であり、複数の圧縮部が、千鳥状の配置パターンで形成されている。より詳細には、高密度領域43d及び隣接する側方領域45には、圧縮部6が吸収性コア40の長手方向Xに間隔を開けて直列配置されてなる長手方向圧縮部列6xが、吸収性コア40の横方向に複数列形成されており、隣り合う長手方向圧縮部列6xの圧縮部6の長手方向Xの位置が半ピッチずれている。図6(b)は、圧縮部6の配置の他の好ましい例を示す図で、圧縮部6が吸収性コア40の長手方向Xに間隔を開けて直列配置されてなる長手方向圧縮部列6xが吸収性コア40の横方向に複数列形成されており、隣り合う長手方向圧縮部列6xの圧縮部6の長手方向Xの位置が一致している。
圧縮部6は、個々の形状が平面視において円形であることが好ましいが、楕円形、長円形、正方形、長方形、三角形等の非円形の形状であっても良い。なお楕円形及び長円形としては、長軸の長さが短軸の長さの3.0倍以下であることが好ましい。
図6(a)及び図6(b)に示す各配置において、個々の長手方向圧縮部列6x中の圧縮部6の配置ピッチP1は、圧縮部6の直径L6に対して、好ましくは110%以上、より好ましくは120%以上であり、また好ましくは350%以下、より好ましくは340%以下であり、また好ましくは110%以上350%以下、より好ましくは120%以上340%以下である。また、吸収性コア40の幅方向Yにおける長手方向圧縮部列6xの配置ピッチP2は、圧縮部6の直径L6に対して、好ましくは110%以上、より好ましくは120%以上であり、また好ましくは350%以下、より好ましくは340%以下であり、また好ましくは110%以上350%以下、より好ましくは120%以上340%以下である。また、圧縮部6の直径L6は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上であり、また好ましくは5.0mm以下、より好ましくは4.0mm以下であり、また好ましくは1.0mm以上5.0mm以下、より好ましくは1.5mm以上4.0mm以下である。
なお、圧縮部6が円以外の形状である場合には、圧縮部6の長手方向Xの長さ及び幅方向Yの長さのうち、長い方の長さを上記「直径」の長さに読み替える。例えば、長手方向Xに対して傾いた楕円形状の圧縮部である場合には、圧縮部を長手方向X成分及び幅方向Y成分に分けて各々の長さを長手方向X成分の長さ及び幅方向Y成分の長さとし、そのうちの長い方の長さを「直径」の長さとする。また、長手方向圧縮部列6x中の圧縮部6の配置ピッチP1は、圧縮部6の上記長手方向X成分の中心点間の長さとし、幅方向Yにおける圧縮部6の配置ピッチP2は、圧縮部6の上記横方向Y成分の中心点間の長さとする。
本実施形態のナプキン1においては、図5に示すように、圧縮部6が、高密度領域43d、及び該高密度領域43dに隣接する側方領域45の両領域に同様のパターンで散点状に形成されているが、これに代えて、圧縮部6が、高密度領域43dのみに形成されていても良い。高密度領域43dには、吸収性コア40の幅方向Yにおける配置位置が異なる複数の圧縮部が形成されていることが好ましく、例えば、上述した長手方向圧縮部列6xが2列以上形成されていることが好ましい。
本実施形態のナプキン1によれば、高密度領域43dに、圧縮部6が形成されて一層密度が高められた部分が存在するため、高密度領域43dと重なる表面シート11上に排出された液体や、表面シート11上、表面シート11中又は表面シート11と吸収体14との間を流れて高密度領域43d上に達した液体の粘度が比較的高い場合であっても、その該液体は、高密度領域43dにスムーズに吸収される。
更に本実施形態のナプキン1においては、高密度領域43dに加えて側方領域45の肌対向面側の面にも圧縮部6が形成されているため、側方領域45と重なる表面シート11上に排出された液体や、表面シート11上、表面シート11中又は表面シート11と吸収体14との間を流れて側方領域45上に達した液体の粘度が比較的高い場合であっても、その液体は、側方領域45にスムーズに吸収される。これにより、粘度が比較的高い排泄液に対する吸収性能が一層向上する。
上述した一又は二以上の効果が一層確実に奏されるようにする観点から、ナプキン1は、以下の一又は二以上の構成を有することが好ましい。
中央高坪量領域41の坪量は、側方領域45の坪量の1.2倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.5倍以上であり、また、好ましくは3.5倍以下、より好ましくは3.0倍以下であり、また、好ましくは1.2倍以上3.5倍以下、より好ましくは1.5倍以上3.0倍以下である。中央高坪量領域41の中央域42、中央側部域43又は厚肉領域44の坪量と、側方領域45の坪量との関係についても同様である。
また、吸収性コア40は、高密度領域43d厚みt3が、中央域42又は厚肉領域44の厚みt1の80%以下であることが好ましく、より好ましくは75%以下であり、また好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上であり、また好ましくは35%以上80%以下、より好ましくは40%以上75%以下である。高密度領域43dの厚みt3は、圧搾溝7や圧縮部6が形成されていない部分の厚みである。
また、吸収性コア40は、高密度領域43dの密度が、中央域42又は厚肉領域44の密度の1.20倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.50倍以上であり、また、好ましくは3.50倍以下、より好ましくは3.25倍以下であり、また、好ましくは1.20倍以上3.50倍以下、より好ましくは1.50倍以上3.25倍以下である。
他方、吸収性コア40は、高密度領域43dにおける坪量が、中央域42又は厚肉領域44の坪量と同等であることが好ましい。ここでいう「同等」は、高密度領域43dの坪量が、中央域42又は厚肉領域44の坪量の80%以上120%以下であることを意味する。高密度領域43dの坪量は、中央域42又は厚肉領域44の坪量の90%以上110%以下であることがより好ましい。
また側方領域45の密度は、厚肉領域44の密度より高くても低くても良く、また同一であっても良いが、側方領域45の密度は、厚肉領域44の密度の20%以上300%以下であることが好ましく、厚肉領域44の密度の30%以上200%以下であることが更に好ましい。
また、吸収性コア40は、側方領域45の厚みt5が、中央域42又は厚肉領域44の厚みt1の75%以下であることが好ましく、より好ましくは70%以下であり、また好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上であり、また好ましくは30%以上75%以下、より好ましくは35%以上70%以下である。
また、中央域42又は厚肉領域44の厚みt1は、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、また好ましくは8.5mm以下、より好ましくは8.0mm以下であり、また好ましくは1.5mm以上8.5mm以下、より好ましくは2.0mm以上8.0mm以下である。
高密度領域43dに形成されている圧縮部6は、その面積率が、6%以上であることが好ましく、より好ましくは8%以上であり、また好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下であり、また好ましくは6%以上25%以下、より好ましくは8%以上20%以下である。
高密度領域43dに形成されている圧縮部6の面積率とは、高密度領域43dの肌対向面側の面の面積に対する圧縮部の合計面積の割合であり、高密度領域43dから、物品の長手方向Xの長さが50mm、物品の横方向Yの長さが7.5mmの測定片を切り出し、該測定片の肌対向面側の面に存在する圧縮部の合計面積を該測定片の肌対向面側の面の全面積で除した値を100分率で示す。
側方領域45に形成されている圧縮部6は、その面積率が、6%以上であることが好ましく、より好ましくは8%以上であり、また好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下であり、また好ましくは6%以上25%以下、より好ましくは8%以上20%以下である。
側方領域45に形成されている圧縮部6の面積率とは、側方領域45の肌対向面側の面の面積に対する圧縮部の合計面積の割合であり、側方領域45から、物品の長手方向Xの長さが30mm、物品の横方向Yの長さが30mmの測定片を切り出し、該測定片の肌対向面側の面に存在する圧縮部の合計面積を該測定片の肌対向面側の面の全面積で除した値を100分率で示す。
高密度領域43dの圧縮部6が形成されている部分の厚みt6は、高密度領域43dの厚みt3、即ち圧縮部6が形成されていない部分の厚みt3の、90%以下であることが好ましく、より好ましくは85%以下であり、また好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上であり、また好ましくは35%以上90%以下、より好ましくは40%以上85%以下である。
側方領域45の圧縮部6が形成されている部分の厚みは、側方領域45の厚み、即ち側方領域45における圧縮部6が形成されていない部分の厚みの、80%以下であることが好ましく、より好ましくは75%以下であり、また好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上であり、また好ましくは10%以上80%以下、より好ましくは20%以上75%以下である。
吸収性コア40の各部の厚みは、吸収性コア40又は吸収性コア40を含む吸収体14を、カミソリの刃を用いて吸収性コア40の幅方向に沿って切断し、その切断された吸収性コア40の断面を、0.5gf/cm2の荷重をかけて、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率に拡大して計測する。
吸収性コア40の各部の厚みや各部の幅は、中央高坪量領域41の吸収性コア40の長手方向Xに沿う長さを2等分する中央位置(図1及び図3中、IIbで示す位置)において測定する。各部の密度は、吸収性コア40の断面を観察して得た厚みと吸収性コアの厚み方向の全体を含むように切り出した測定片の坪量から算出する。
また中央高坪量領域41の幅W1〔図2(b)参照〕は、吸収性コア40の全幅Wに対する割合が、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上であり、また、好ましくは95%以下、より好ましくは90%以下であり、また、好ましくは20%以上95%以下であり、より好ましくは30%以上90%以下である。
厚肉領域44又は突出部5の幅W2〔図2(b)参照〕は、それぞれ、中央高坪量領域41の幅W1に対する割合が、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上であり、また、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下であり、また、好ましくは10%以上80%以下、より好ましくは15%以上75%以下である。厚肉領域44又は突出部5の幅W2〔図2(b)参照〕は、それぞれ、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上であり、また、好ましくは60mm以下、より好ましくは50mm以下であり、また、好ましくは10mm以上60mm以下、より好ましくは15mm以上50mm以下である。
高密度領域43dの幅W3〔図2(b)参照〕は、中央高坪量領域41の幅W1に対する割合が、好ましくは2.5%以上、より好ましくは5.0%以上であり、また、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下であり、また、好ましくは2.5%以上35%以下、より好ましくは5.0%以上30%以下である。高密度領域43dの幅W3〔図2(b)参照〕は、好ましくは2mm以上、より好ましくは5mm以上であり、また、好ましくは20mm以下、より好ましくは15mm以下であり、また、好ましくは2mm以上20mm以下であり、より好ましくは5mm以上15mm以下である。
上述したナプキン1の吸収体14は、例えば、外周面に集積用凹部65を備え、一方向Rに回転する積繊ドラム64と、該積繊ドラム64の外周面に吸収性コアの形成材料を飛散状態で供給するダクト69を備えた積繊装置63(図7参照)を用いて、図8(a)に示すように、搬送方向MDと直交する方向CDにおける中央部に幅広厚肉領域41’を有する積繊体40Aを製造し、この積繊体40Aを、コアラップシート(図示せず)で被覆した後、図8(b)に示すようなプレス加工及び図8(c)に示すようなエンボス加工を施すことにより製造することができる。図8(a)〜図8(c)に示す例について、より具体的に説明すると、搬送方向MDに直交する幅方向CDの中央部に幅広厚肉領域41’を有する積繊体40Aを、コアラップシートで被覆した後、図8(a)及び図8(b)に示すように、周面の一部に凹部172を備えたプレスロール171と周面が平滑なフラットロール173とを備えたプレス装置における両ロール間に導入することにより、幅広厚肉領域41’の側部部分43’を強く加圧して、高密度領域43dを有する積層体14Aを形成した後、図8(c)に示すように、その積層体14Aを、エンボス用の凸部175を備えたエンボスロール174と、周面の一部に凹部177を備えたアンビルロール176とを備えたエンボス装置における両ロール間に導入することにより、積層体14Aの吸収性コア40における高密度領域43d及び側方領域45に、多数の圧縮部6を、図5に示すパターンで形成する。これにより、ナプキン1の吸収体14が得られる。
圧縮部6を形成するためのエンボス加工は、エンボスロール及びアンビルロールを加熱せずに、被加工物の加圧のみを行うエンボス加工であっても良いし、エンボスロール及びアンビルロールの何れか一方又は双方を加熱して加熱及び加圧を行うエンボス加工であっても良い。
同様に、高密度領域43dを形成するためのプレス加工は、プレスロール及びフラットロールを加熱せずに、被加工物の加圧のみを行うプレス加工であっても良いし、プレスロール及びフラットロールの一方又は双方を加熱して加熱及び加圧を行うプレス加工であっても良い。
また、図8(b)及び図8(c)には、突出部5を形成する厚肉領域44となる部分は加圧しない場合が示されているが、厚肉領域44となる部分及び側方領域45となる部分の何れか一方又は双方を、高密度領域43dとなる側部部分43’よりも弱く加圧圧縮するようにしても良い。
前述のようにして得られた吸収体14の厚肉領域44が突出する片面側に、帯状の表面シートを積層させた後、その積層体を、図示しないエンボス装置における、圧搾溝7の形状に対応する形状の凸条部(エンボス用の凸部)を有するエンボスロールと、そのエンボスロールに対向配置された表面平滑なアンビルロールとの間に挿入して、前述した圧搾溝7を形成する。このエンボス加工は、エンボスロール温度を100℃以上150℃以下に加熱した状態下に行うことが好ましく、120℃以上140℃以下に加熱した状態下に行うことがより好ましい。アンビルロールは、温度70℃以上100℃以下に加熱した状態下に行うことが好ましく、80℃以上90℃以下に加熱した状態下に行うことがより好ましい。
エンボス加工後の積層体に帯状の裏面シート13及び帯状のサイドシート12を合流させ、公知の方法により一体化させた後、ロータリーダイカッター等の切断手段でナプキンの外形形状に切り抜くことで、目的とするナプキン1が得られる。サイドシート12,12は、表面シート11を吸収体14上に合流させる前に、表面シート11の両側に結合させておくことも好ましい。
吸収体14としては、吸収性物品の吸収体として従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができるが、上述したナプキン1の吸収体14のように、吸収性コア40と、該吸収性コアを包むコアラップシートから構成されているものが好ましい。
吸収性コア40及びその製造に用いる積繊体40Aは、例えばパルプ繊維等の吸液性繊維の積繊体であっても良いし、該吸液性繊維と吸水性ポリマーとの混合積繊体であっても良い。吸収性コアを構成する吸液性繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロール系の親水性繊維が挙げられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。セルロール系の親水性繊維に加えて、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系繊維等を含んでいても良い。吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。繊維及び吸水性ポリマーは、それぞれ一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
吸収性コア40は、全体又は一部がパルプ繊維であることが好ましく、吸収性コア40に含まれる全繊維に対するパルプ繊維の割合は50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。なお、吸収性コアには、高吸水性ポリマー以外に、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じて配合しても良い。また、吸収体14は、吸収性コア40のみからなるものでも良い。
コアラップシートとしては、ティッシュペーパーや不織布等の透水性の繊維シートが好適に用いられる。コアラップシートは、一枚のシートで吸収性コアの全体を包んでいても良いし、2枚以上のコアラップシートで吸収性コアの全体を包んでいても良く、例えば、吸収性コアの肌対向面側と非肌対向面側とを別々のシートで被覆していても良い。
吸収体14が、吸収性コア40と、吸収性コアを包むコアラップシートから構成されているものである場合、前述した圧縮部6は、吸収性コアのみに設けても良いが、コアラップシートと吸収性コアとに一体に設けることが好ましい。
表面シート11、サイドシート12及び非肌側シート13としては、それぞれ、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート11としては、液透過性を有する不織布や、穿孔フィルムを用いることができる。サイドシート12としては、耐水圧が高い撥水性の不織布、例えば、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等を用いることができる。非肌側シート13としては、合成樹脂製の液不透過性フィルムや、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、側方圧搾溝71は、中央側部域43と重なる第1部分71bを、2箇所ではなく、1箇所のみ有するものであっても良く、3箇所以上に有するものであっても良い。また、中央域42の幅と厚肉領域44の幅W2とが一致していても良く、また中央側部域43の幅と高密度領域43dの幅とW3とが一致していても良い。
また、圧縮部6は、高密度領域43dのみに形成され、側方領域45には、形成されていなくても良い。また、圧縮部6が全く存在しなくても良い。
また、図5に示す吸収性コア40は、幅方向Yの中央部に、圧縮部6が形成されていない矩形状の領域6Nが形成されており、該領域6Nは、前方部Aの一部から後方部の一部に亘っているが、圧縮部6が形成されていない領域6Nが、吸収性コア40の長手方向Xの全長に亘って存在していても良い。また厚肉領域44は、肌対向面P側に突出する突出部を有していても良い。肌側シートは、その全体が液透過性の表面シートからなるものであっても良い。
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、使い捨ておむつ等の他の吸収性物品であっても良い。吸収性物品に吸収させる体液としては、経血、下り物(おりもの)、軟便、尿、唾液、血液等が挙げられる。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
10 肌側シート
11 表面シート
12 サイドシート
13 非肌側シート
14 吸収体
40 吸収性コア
41 中央高坪量領域
42 中央域
43 中央側部域
43d 高坪量領域
44 厚肉領域
45 側方領域
46 貫通孔
5 突出部
6 圧縮部(局所的高密度部)
7 圧搾溝(防漏溝)
71 側方圧搾溝
71b 第1部分
71a 前側第2部分(第2部分)
71c 後側第2部分(第2部分)
71b 前側第2部分
71b 側方圧搾溝
71b 後側第2部分
71d 幅方向重複部分
72 前側圧搾溝
73 後側圧搾溝
74,75 圧搾溝
15 吸収性本体
17 ウイング部
18 後方フラップ部

Claims (9)

  1. 肌対向面を形成する肌側シートと非肌対向面を形成する非肌側シートと吸収性コアを含む吸収体とを備え、長手方向に前方部、排泄部対向部及び後方部を有する吸収性物品であって、
    前記肌側シートは、前記吸収性コアと重なる部分が、液透過性の表面シートを含んでなり、
    前記吸収性コアは、前記吸収性物品の長手方向に長い形状を有し、前記排泄部対向部に、該吸収性コアの両側部を形成する一対の側方領域と、該一対の側方領域間に位置し、該各側方領域よりも坪量が大きい中央高坪量領域とを有しており、
    前記中央高坪量領域は、前記吸収性コアを、前記排泄部対向部における該吸収性コアの幅方向の長さを7等分して7つの領域に区分した際の中央の5つの領域内にあり、
    前記排泄部対向部には、肌対向面に、前記表面シート及び前記吸収体が一体的に凹陥した前記吸収性コアの長手方向に延びる一対の側方防漏溝を有し、
    前記中央高坪量領域を、その最大幅を3等分する2本の平行直線で、中央域と中央側部域とに区分したときに、該各側方防漏溝は、前記中央側部域と前記側方領域とに跨り、且つ前記中央域に入り込んでおらず、
    前記中央高坪量領域の少なくとも前記中央域は、前記側方領域における前記側方防漏溝が形成されていない部分の少なくとも一部よりも厚みが厚くなっている、吸収性物品。
  2. 前記中央高坪量領域における少なくとも前記中央域が、前記肌対向面側の面に突出する突出部を形成している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記各側方防漏溝は、前記中央側部域と重なる第1部分と、第1部分から前記吸収性コアの長手方向に対して斜めに延出して前記側方領域上に位置する第2部分とを有する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記各側方防漏溝は、第2部分として、第1部分より前方に位置する前側第2部分と、第1部分より後方に位置する後側第2部分とを有している、請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記各側方防漏溝は、複数の第1部分と、複数の第1部分のそれぞれに対応して形成された前記前側第2部分及び前記後側第2部分を有する、請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記中央高坪量領域の前記中央域に、前記吸収体、又は前記表面シート及び前記吸収体を貫通する貫通孔が複数形成されている、請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記一対の側方防漏溝は、連続して又は他の防漏溝との間に幅方向重複部分を有して、前記前方部及び前記後方部の一方又は双方まで延在している、請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記中央側部域は、前記側方領域及び前記中央域よりも密度が高い高密度領域を有しており、前記各側方防漏溝は、前記高密度領域と前記側方領域とに跨るように形成されている、請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記高密度領域は、前記肌対向面側から前記非肌対向面側に向かって窪んだ局所的高密度部が、相互間に間隔を設けて散点状に形成されている、請求項8に記載の吸収性物品。
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