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JP6541516B2 - 発熱プラグおよびその製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、発熱プラグおよびその製造方法に関する。
発熱プラグは、ディーゼルエンジンのグロープラグとして使用される他、可燃性ガス(例えば、天然ガス)に着火する着火源としても使用される。特許文献1には、セラミックヒータと外筒と主体金具とを備える発熱プラグが開示されている。このような発熱プラグでは、セラミックヒータは外筒の内側に保持され、さらに、その外筒は主体金具の内側に締まり嵌めされている。特許文献1の発熱プラグでは、外筒の後端側に、外筒の径方向外側に折り返され重なった重なり部が設けられ、その重なり部において外筒が主体金具に締まり嵌めされている。
特開2014−92319号公報
特許文献1の発熱プラグでは、外筒の重なり部が設けられた部位においてセラミックヒータに対する面圧が過剰に高くなりやすいため、外筒から受ける面圧によってセラミックヒータが損傷する可能性があった。また、特許文献1の発熱プラグでは、相互に締まり嵌めされた外筒と主体金具との間の締め代が温度によって変化することから、主体金具に外筒を保持する保持力が温度変化によって低下する可能性があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、発熱プラグを提供する。この発熱プラグは、絶縁性セラミックスから成り軸線方向の先端側から後端側へと延びた基体と、前記基体に埋め込まれた抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体から突出し前記基体の側面に露出した電極部とを有するセラミックヒータと;筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記セラミックヒータを自身の内側に保持する金属製の外筒と;筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記外筒を自身の内側に保持する主体金具とを備える。この発熱プラグにおいて、前記外筒は、前記基体に嵌まり合う第1の筒状部と;前記第1の筒状部より後端側に形成され、前記第1の筒状部より大きな外径を有し、前記主体金具の内側に締まり嵌めされた第2の筒状部と;前記第2の筒状部の後端から前記第2の筒状部の内側に折り返された形状を成し、前記基体に嵌まり合うとともに前記電極部に接触する折返し部とを備える。この形態によれば、第2の筒状部と折返し部とによって構成される板ばね構造が弾性変形することによって、折返し部からセラミックヒータに対する過剰な面圧を緩和できる。これによって、セラミックヒータの損傷を防止できる。また、第2の筒状部と折返し部とによって構成される板ばね構造で発生する弾性力によって、主体金具に外筒を保持する保持力の温度変化による低下を抑制できる。これによって、セラミックヒータの位置ずれを防止できる。これらの結果、発熱プラグの損傷を抑制できる。
(2)上記形態の発熱プラグにおいて、前記第1の筒状部は、締まり嵌めによって前記基体に嵌まり合ってもよい。この形態によれば、セラミックヒータを外筒の内側に容易に保持できる。
(3)上記形態の発熱プラグにおいて、前記折返し部は、前記外筒の周方向に間隔を空けて形成されていてもよい。この形態によれば、第2の筒状部と折返し部とによって構成される板ばね構造を弾性変形させやすくすることができる。
(4)上記形態の発熱プラグにおいて、前記電極部が存在する前記軸線方向の範囲において、前記第2の筒状部と前記折返し部との間の少なくとも一部に空隙が形成されていてもよい。この形態によれば、第2の筒状部と折返し部とによって構成される板ばね構造を弾性変形させやすくすることができる。
(5)上記形態の発熱プラグにおいて、前記第1の筒状部の肉厚は、前記軸線方向にわたって一定であり;前記第2の筒状部の肉厚は、前記軸線方向にわたって一定であり;前記外筒は、更に、前記第1の筒状部と前記第2の筒状部との間に形成され、自身の外径および内径が前記軸線方向の先端側に向かって小さくなるテーパ部を備えてもよい。この形態によれば、外筒の強度を十分に確保できる。
(6)上記形態の発熱プラグにおいて、前記折返し部の先端と前記テーパ部の内周面との間には空隙が形成されていてもよい。この形態によれば、第1の筒状部から電極部へと伝わる熱を抑制できる。
(7)本発明の一形態は、発熱プラグの製造方法を提供する。この製造方法は、絶縁性セラミックスから成り軸線方向の先端側から後端側へと延びた基体と、前記基体に埋め込まれた抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体から突出し前記基体の側面に露出した電極部とを有するセラミックヒータと;筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記セラミックヒータを自身の内側に保持する金属製の外筒と;筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記外筒を自身の内側に保持する筒状の主体金具とを備える発熱プラグを製造する。この製造方法は、前記外筒の元となる素材に、前記基体に嵌め合い可能に構成された第1の筒状部と、前記第1の筒状部より後端側に前記第1の筒状部より大きな外径を有する第2の筒状部と、前記第2の筒状部の後端から前記第2の筒状部の内側に折り返した形状を成す折返し部とを成形することによって、前記外筒を作製し;前記外筒の内側に前記セラミックヒータを挿入することによって、前記第1の筒状部を前記基体に嵌め合わせるとともに、前記折返し部を前記基体に嵌め合わせつつ前記電極部に接触させ;前記セラミックヒータを挿入した前記外筒における前記第2の筒状部を、前記主体金具の内側に圧入する。この形態によれば、第2の筒状部と折返し部とによって構成される板ばね構造が弾性変形することによって、折返し部からセラミックヒータに対する過剰な面圧を緩和できる。これによって、製造時におけるセラミックヒータの損傷を防止できる。
(8)上記形態の製造方法において、前記外筒を作製する際、前記第2の筒状部の径が前記後端に向かって小さくなるように前記第2の筒状部の後端側を成形してもよい。この形態によれば、セラミックヒータの電極部に対して折返し部を十分に接触させることができる。
本発明は、発熱プラグおよびその製造方法とは異なる種々の形態で実現可能であり、例えば、発熱プラグの部品、ならびに、発熱プラグを備える装置などの形態で実現可能である。
発熱プラグの構成を示す説明図である。 発熱プラグの先端側における詳細構成を示す説明図である。 発熱プラグの詳細構成を示す説明図である。 主体金具およびセラミックヒータに組み付ける前の外筒を示す説明図である。 セラミックヒータに組み付けた外筒を示す説明図である。 発熱プラグの製造方法を示す工程図である。
A.実施形態
A1.発熱プラグの構成
図1は、発熱プラグ10の構成を示す説明図である。図1には、発熱プラグ10の軸線ALを通る位置で発熱プラグ10を切断した断面形状が図示されている。本実施形態の説明では、発熱プラグ10における図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
発熱プラグ10は、通電によって発熱する装置である。発熱プラグ10は、ディーゼルエンジンのグロープラグとして利用可能であり、可燃性ガス(例えば、天然ガス)に着火する着火源としても利用可能である。本実施形態では、発熱プラグ10は、着火源としての利用に耐えるため、後述するセラミックヒータ800の電極部838bが500℃程度の温度環境に耐え得る耐熱性を有する。
発熱プラグ10は、中軸200と、主体金具500と、外筒700と、セラミックヒータ800とを備える。本実施形態では、発熱プラグ10の軸線ALは、中軸200、主体金具500、外筒700およびセラミックヒータ800などの各部材の軸線でもある。
発熱プラグ10の中軸200は、先端側から後端側へと軸線方向DAに延びた棒状を成す導体である。本実施形態では、中軸200は、金属製(例えば、ステンレス鋼)である。中軸200は、主体金具500の内側に挿入されている。中軸200の後端側は、セラミックヒータ800に電力を供給する電源(図示しない)へと接続可能に構成されている。中軸200の先端側は、セラミックヒータ800へと接続されている。これによって、中軸200は、発熱プラグ10の外部とセラミックヒータ800との間で電力を中継する。
本実施形態では、中軸200の後端側は、主体金具500の後端側から突出している。本実施形態では、中軸200の後端側には端子100が取り付けられている。本実施形態では、端子100は、有底筒状を成す導体である。本実施形態では、端子100は、中軸200の後端側に圧入されている。本実施形態では、端子100は、発熱プラグ10に電力を供給するケーブルの端子しない)と接続可能に構成されている。本実施形態では、中軸200は、発熱プラグ10の外部から端子100を介して電力の供給を受ける。中軸200は、発熱プラグ10の外部から直接的に電力の供給を受けても良い。
本実施形態では、中軸200の先端側は、リング600を介してセラミックヒータ800に接続されている。本実施形態では、リング600は、環状を成す導体である。本実施形態では、中軸200の先端側は、リング600の後端側に圧入されている。本実施形態では、セラミックヒータ800の後端側は、リング600の先端側に圧入されている。他の実施形態では、中軸200の先端側は、セラミックヒータ800と直接的に接続されていてもよい。
発熱プラグ10の主体金具500は、軸線ALを中心に延びた筒状を成す導体である。本実施形態では、主体金具500は、金属製(例えば、炭素鋼)である。主体金具500は、セラミックヒータ800の先端部805が先端側に突出するように、外筒700を自身の内側に保持する。主体金具500は、軸孔510と、工具係合部520と、雄ねじ部540と、先端部550とを有する。
主体金具500の軸孔510は、軸線ALを中心に延びた貫通孔である。軸孔510の内径は、中軸200の外径よりも大きい。軸孔510の内側には、中軸200が軸線AL上に保持されている。軸孔510と中軸200との間には、軸孔510と中軸200とを電気的に絶縁する空隙が形成されている。本実施形態では、軸孔510の後端側には、円筒状を成す絶縁部材300と、環状を成す絶縁部材400とを介して、中軸200が保持されている。
主体金具500の工具係合部520は、発熱プラグ10の取り付けおよび取り外しに用いられる工具(図示しない)と係合可能に構成されている。主体金具500の雄ねじ部540は、発熱プラグ10の固定に用いられる雄ねじが外周に形成された部位である。
主体金具500の先端部550は、主体金具500の部位のうち雄ねじ部540より先端側を構成する筒状の部位である。先端部550の内側には、外筒700が保持されている。先端部550の先端側からは、外筒700の先端側が突出している。
発熱プラグ10の外筒700は、軸線ALを中心に延びた筒状を成す導体である。本実施形態では、外筒700は、金属製(例えば、ステンレス鋼)である。外筒700は、セラミックヒータ800の先端部805が先端側に突出するように、セラミックヒータ800を自身の内側に保持する。外筒700の詳細については後述する。
発熱プラグ10のセラミックヒータ800は、セラミックス製の発熱素子である。セラミックヒータ800は、先端側から後端側へと軸線方向DAに延びた棒状を成す。セラミックヒータ800は、基体810と、抵抗発熱体830とを有する。
セラミックヒータ800の基体810は、絶縁性セラミックスから成り、軸線方向DAに延びている。本実施形態では、基体810は、窒化ケイ素(Si)から主に成る。他の実施形態では、基体810を形成する窒化ケイ素(Si)のうち、ケイ素(Si)の少なくとも一部がアルミニウム(Al)で置換され、窒素(N)の少なくとも一部が酸素(O)で置換されてもよい。
セラミックヒータ800の抵抗発熱体830は、導電性セラミックから主に成り、基体810に埋め込まれている。抵抗発熱体830は、通電によって発熱する。本実施形態では、抵抗発熱体830は、炭化タングステン(WC)から主に成る。他の実施形態では、抵抗発熱体830は、二ケイ化モリブデン(MoSi)から主に成ってもよい。本実施形態では、抵抗発熱体830は、先端側で折り返した形状を成す。
図2は、発熱プラグ10の先端側における詳細構成を示す説明図である。図2には、発熱プラグ10の部位のうち外筒700およびセラミックヒータ800を中心とする部位が図示されている。本実施形態では、先端側で折り返した形状を成す抵抗発熱体830は、軸線方向DAに延びた一対の導電部836a,836bを有する。
発熱プラグ10のセラミックヒータ800は、基体810および抵抗発熱体830の他、電極部838a,838bを有する。セラミックヒータ800の電極部838a,838bは、抵抗発熱体830から突出し、基体810の側面に露出している。本実施形態では、電極部838a,838bは、抵抗発熱体830と一体的に形成されている。
本実施形態では、電極部838a,838bの表面には、導通性を向上させるために、ニッケル下地の金メッキが施されている。他の実施形態では、電極部838a,838bの表面には、ニッケル下地の銀メッキが施されていてもよいし、無メッキであってもよい。
抵抗発熱体830の電極部838aは、導電部836aから突出し、基体810の側面に露出している。電極部838aは、リング600に接触する位置にある。電極部838aは、リング600を介して中軸200と導通可能に構成されている。
抵抗発熱体830の電極部838bは、導電部836bから突出し基体810の側面に露出した部位である。電極部838bは、電極部838aより先端側に設けられ、外筒700に接触する位置にある。電極部838bは、外筒700を介して主体金具500と導通可能に構成されている。
発熱プラグ10の外筒700は、第1の筒状部710と、第2の筒状部720と、折返し部730とを備える。本実施形態では、外筒700は、テーパ部715を更に備える。
外筒700における第1の筒状部710は、外筒700の先端側を構成し、セラミックヒータ800の基体810に嵌まり合う筒状を成す。本実施形態では、第1の筒状部710は、締まり嵌めによって基体810に嵌まり合う。
本実施形態では、第1の筒状部710の肉厚は、軸線方向DAにわたって一定である。なお、第1の筒状部710の肉厚が一定とは、製造上の公差などによる肉厚の違いが許容される程度に肉厚が一定であることを意図する。本実施形態では、第1の筒状部710において、肉厚の最大値と最小値との差が、肉厚の平均値に対して±10%以内である場合、第1の筒状部710の肉厚が一定であるとみなされる。他の実施形態では、第1の筒状部710の肉厚は、部位によって異なっていてもよい。
図3は、発熱プラグ10の詳細構成を示す説明図である。図3には、外筒700における第2の筒状部720および折返し部730を中心とする部位が図示されている。
外筒700のテーパ部715は、第1の筒状部710と第2の筒状部720との間に形成され、自身の外径および内径が軸線方向DAの先端側に向かって小さくなる形状を成す。本実施形態では、テーパ部715の内周面715ipと折返し部730の先端730tとの間には、空隙GP2が形成されている。
外筒700における第2の筒状部720は、第1の筒状部710より後端側に形成され、第1の筒状部710より大きな外径を有する筒状を成す。第2の筒状部720は、主体金具500の内側に締まり嵌めされている。本実施形態では、第2の筒状部720は、主体金具500における先端部550の内側に締まり嵌めされている。
本実施形態では、第2の筒状部720の肉厚は、軸線方向DAにわたって一定である。なお、第2の筒状部720の肉厚が一定とは、製造上の公差などによる肉厚の違いが許容される程度に肉厚が一定であることを意図する。本実施形態では、第2の筒状部720において、肉厚の最大値と最小値との差が、肉厚の平均値に対して±10%以内である場合、第2の筒状部720の肉厚が一定であるとみなされる。他の実施形態では、第2の筒状部720の肉厚は、部位によって異なっていてもよい。
本実施形態では、第2の筒状部720における先端側の一部は、主体金具500より先端側に突出している。他の実施形態では、第2の筒状部720の全体が、主体金具500の内側に締まり嵌めされていてもよい。
外筒700の折返し部730は、第2の筒状部720の後端720eから第2の筒状部720の内側に折り返された形状を成す。折返し部730は、セラミックヒータ800の基体810に嵌まり合うとともに、セラミックヒータ800の電極部838bに接触する。このように、電極部838bは、折返し部730から第2の筒状部720を通じて主体金具500と導通可能に構成されている。
本実施形態では、折返し部730の内側表面には、電極部838bとの導通性を向上させるために、金メッキが施されている。他の実施形態では、折返し部730の内側表面には、銀メッキが施されていてもよいし、無メッキであってもよい。
本実施形態では、電極部838bが存在する軸線方向DAの範囲ERにおいて、第2の筒状部720と折返し部730との間の全域に空隙GP1が形成されている。他の実施形態では、電極部838bが存在する軸線方向DAの範囲ERにおいて、第2の筒状部720と折返し部730との間の一部に空隙GP1が形成されていてもよい。
本実施形態では、第2の筒状部720と折返し部730との接続部である後端720eを除いて、第2の筒状部720と折返し部730との間の全域には空隙GP1が形成されている。他の実施形態では、折返し部730は、第2の筒状部720との接続部である後端720eとは異なる部位において第2の筒状部720と接触していてもよい。
図4は、主体金具500およびセラミックヒータ800に組み付ける前の外筒700を示す説明図である。図4の上方には、組み付け前の外筒700を後端側から見た形状が図示されている。図4の下方には、組み付け前の外筒700を側面側から見た形状が図示されている。
本実施形態では、折返し部730は、外筒700の周方向DCに間隔を空けて形成されている。本実施形態では、折返し部730には、周方向DCに3つの開口部740が形成されており、折返し部730は、周方向DCにおいて3つの部位に分かれている。
他の実施形態では、開口部740の個数は、1つであってもよいし、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。他の実施形態では、折返し部730には、開口部740が形成されていなくてもよい。
本実施形態では、外筒700がセラミックヒータ800に組み付ける前の状態において、第2の筒状部720の後端側は、第2の筒状部720の径が後端720eに向かって小さくなる形状を成す。他の実施形態では、第2の筒状部720の径は、第2の筒状部720の全域にわたってほぼ同一であってもよい。
本実施形態では、外筒700がセラミックヒータ800に組み付ける前の状態において、折返し部730の先端730tは、第1の筒状部710より内側に位置する。他の実施形態では、セラミックヒータ800に組み付ける前の外筒700において、折返し部730の先端730tは、第1の筒状部710より外側に位置してもよし、径方向において第1の筒状部710と同じ位置であってもよい。
図5は、セラミックヒータ800に組み付けた外筒700を示す説明図である。図5のセラミックヒータ800には、外筒700の他、リング600も組み付けられている。本実施形態では、外筒700がセラミックヒータ800に組み付けられた状態において、折返し部730の先端730tは、セラミックヒータ800によって、図4に示す状態よりも径方向の外側へと変形する。
A2.発熱プラグの製造方法
図6は、発熱プラグ10の製造方法を示す工程図である。発熱プラグ10の製造者は、外筒700の元となる素材に、第1の筒状部710と、第2の筒状部720と、折返し部730とを成形することによって、外筒700を作製する(工程P120)。本実施形態では、製造者は、外筒700の元となる素材として鋼管を用意し、この鋼管にプレス加工を施すことによって、第1の筒状部710、第2の筒状部720および折返し部730を成形する。
本実施形態では、製造者は、第2の筒状部720の径が後端720eに向かって小さくなるように第2の筒状部720の後端側を成形する。本実施形態では、製造者は、折返し部730の先端730tが第1の筒状部710より内側に位置するように折返し部730を成形する(図4を参照)。
外筒700を作製した後(工程P120)、製造者は、別途作製したセラミックヒータ800を外筒700の内側に挿入することによって、第1の筒状部710を基体810に嵌め合わせるとともに、折返し部730を基体810に嵌め合わせつつ電極部838bに接触させる(工程P140、図5を参照)。本実施形態では、製造者は、外筒700の後端側からセラミックヒータ800を挿入する。本実施形態では、製造者は、外筒700をセラミックヒータ800に挿入した後、セラミックヒータ800の後端側にリング600を挿入する。
外筒700をセラミックヒータ800に挿入した後(工程P120)、製造者は、セラミックヒータ800を挿入した外筒700における第2の筒状部720を、主体金具500の内側に圧入する(工程P160)。これによって、第2の筒状部720は、図5の状態よりも径方向の内側へと変形する。
本実施形態では、製造者は、主体金具500の内側に第2の筒状部720を圧入する前に、リング600を介して中軸200をセラミックヒータ800に連結する。その後、製造者は、主体金具500の先端側から、中軸200を挿入するとともに、第2の筒状部720を主体金具500の内側に圧入する。その後、製造者は、主体金具500に挿入した中軸200の後端側に、端子100、絶縁部材300、絶縁部材400を組み付ける。これらの工程を経て、発熱プラグ10が完成する。
A3.効果
以上説明した実施形態によれば、第2の筒状部720と折返し部730とによって構成される板ばね構造が弾性変形することによって、折返し部730からセラミックヒータ800に対する過剰な面圧を緩和できる。これによって、セラミックヒータ800の損傷を防止できる。また、第2の筒状部720と折返し部730とによって構成される板ばね構造で発生する弾性力によって、主体金具500に外筒700を保持する保持力の温度変化による低下を抑制できる。これによって、セラミックヒータ800の位置ずれを防止できる。これらの結果、発熱プラグ10の損傷を抑制できる。
また、第1の筒状部710は、締まり嵌めによって基体810に嵌まり合っているため、セラミックヒータ800を外筒700の内側に容易に保持できる。
また、折返し部730は、外筒700の周方向DCに間隔を空けて形成されているため、第2の筒状部720と折返し部730とによって構成される板ばね構造を弾性変形させやすくすることができる。
また、電極部838bが存在する軸線方向DAの範囲ERにおいて、第2の筒状部720と折返し部730との間の少なくとも一部に空隙GP1が形成されているため、第2の筒状部720と折返し部730とによって構成される板ばね構造を弾性変形させやすくすることができる。これにより、セラミックヒータ800の電極部838bが折返し部730から過剰な面圧を受けることを緩和できる。
また、第1の筒状部710の肉厚は、軸線方向DAにわたって一定であり、第2の筒状部720の肉厚は、軸線方向DAにわたって一定であり、外筒700のテーパ部715は、自身の外径および内径が軸線方向DAの先端側に向かって小さくなる。そのため、外筒700の強度を十分に確保できる。
また、折返し部730の先端730tとテーパ部715の内周面715ipとの間には空隙GP2が形成されているため、第1の筒状部710から電極部838bへと伝わる熱を抑制できる。
また、発熱プラグ10の製造時において、第2の筒状部720と折返し部730とによって構成される板ばね構造が弾性変形することによって、折返し部730からセラミックヒータ800に対する過剰な面圧を緩和できる。これによって、製造時におけるセラミックヒータ800の損傷を防止できる。
また、外筒700を作製する際、第2の筒状部720の径が後端720eに向かって小さくなるように第2の筒状部720の後端側を成形するため、セラミックヒータ800の電極部838bに対して折返し部730を十分に接触させることができる。
また、外筒700を作製する際、折返し部730の先端730tが第1の筒状部710より内側に位置するように折返し部730を成形するため、セラミックヒータ800の電極部838bに対して折返し部730を十分に接触させることができる。
B.他の実施形態
本発明は、上述した実施形態、実施例および変形例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、実施形態、実施例および変形例における技術的特徴のうち、発明の概要の欄に記載した各形態における技術的特徴に対応するものは、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えおよび組み合わせを行うことが可能である。また、本明細書中に必須なものとして説明されていない技術的特徴については、適宜、削除することが可能である。
例えば、外筒700の折返し部730の先端は、さらに内側に折り返された形状を有してもよい。これによって、第2の筒状部720と折返し部730とによって構成される板ばね構造を、更に弾性変形させやすくすることができる。また、外筒700の折返し部730は、基体810と全面的に接触する平面状に限らず、基体810と部分的に接触する起伏を有する形状であってもよい。
10…発熱プラグ
100…端子
200…中軸
300…絶縁部材
400…絶縁部材
500…主体金具
510…軸孔
520…工具係合部
540…雄ねじ部
550…先端部
600…リング
700…外筒
710…第1の筒状部
715…テーパ部
715ip…内周面
720…第2の筒状部
720e…後端
730…折返し部
730t…先端
740…開口部
800…セラミックヒータ
805…先端部
810…基体
830…抵抗発熱体
836a,836b…導電部
838a,838b…電極部
AL…軸線
DA…軸線方向
DC…周方向
ER…範囲
GP1…空隙
GP2…空隙

Claims (8)

  1. 絶縁性セラミックスから成り軸線方向の先端側から後端側へと延びた基体と、前記基体に埋め込まれた抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体から突出し前記基体の側面に露出した電極部とを有するセラミックヒータと、
    筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記セラミックヒータを自身の内側に保持する金属製の外筒と、
    筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記外筒を自身の内側に保持する主体金具と
    を備える発熱プラグであって、
    前記外筒は、
    前記基体に嵌まり合う第1の筒状部と、
    前記第1の筒状部より後端側に形成され、前記第1の筒状部より大きな外径を有し、前記主体金具の内側に締まり嵌めされた第2の筒状部と、
    前記第2の筒状部の後端から前記第2の筒状部の内側に折り返された形状を成し、前記基体に嵌まり合うとともに前記電極部に接触する折返し部と
    を備えることを特徴とする発熱プラグ。
  2. 前記第1の筒状部は、締まり嵌めによって前記基体に嵌まり合う、請求項1に記載の発熱プラグ。
  3. 前記折返し部は、前記外筒の周方向に間隔を空けて形成されている、請求項1または請求項2に記載の発熱プラグ。
  4. 前記電極部が存在する前記軸線方向の範囲において、前記第2の筒状部と前記折返し部との間の少なくとも一部に空隙が形成されている、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の発熱プラグ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の発熱プラグであって、
    前記第1の筒状部の肉厚は、前記軸線方向にわたって一定であり、
    前記第2の筒状部の肉厚は、前記軸線方向にわたって一定であり、
    前記外筒は、更に、前記第1の筒状部と前記第2の筒状部との間に形成され、自身の外径および内径が前記軸線方向の先端側に向かって小さくなるテーパ部を備える、発熱プラグ。
  6. 前記折返し部の先端と前記テーパ部の内周面との間には空隙が形成されている、請求項5に記載の発熱プラグ。
  7. 絶縁性セラミックスから成り軸線方向の先端側から後端側へと延びた基体と、前記基体に埋め込まれた抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体から突出し前記基体の側面に露出した電極部とを有するセラミックヒータと、
    筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記セラミックヒータを自身の内側に保持する金属製の外筒と、
    筒状を成し、前記セラミックヒータの先端部が前記軸線方向の先端側に突出するように、前記外筒を自身の内側に保持する筒状の主体金具と
    を備える発熱プラグを製造する、発熱プラグの製造方法であって、
    前記外筒の元となる素材に、前記基体に嵌め合い可能に構成された第1の筒状部と、前記第1の筒状部より後端側に前記第1の筒状部より大きな外径を有する第2の筒状部と、前記第2の筒状部の後端から前記第2の筒状部の内側に折り返した形状を成す折返し部とを成形することによって、前記外筒を作製し、
    前記外筒の内側に前記セラミックヒータを挿入することによって、前記第1の筒状部を前記基体に嵌め合わせるとともに、前記折返し部を前記基体に嵌め合わせつつ前記電極部に接触させ、
    前記セラミックヒータを挿入した前記外筒における前記第2の筒状部を、前記主体金具の内側に圧入することを特徴とする、発熱プラグの製造方法。
  8. 前記外筒を作製する際、前記第2の筒状部の径が前記後端に向かって小さくなるように前記第2の筒状部の後端側を成形する、請求項7に記載の発熱プラグの製造方法。
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