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JP6543071B2 - 防護構造 - Google Patents
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JP6543071B2 - 防護構造 - Google Patents

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Description

本発明は、防護構造に関する。
水素ステーション等の可燃性ガス供給施設は、円滑な可燃性ガスの供給機能の確保と共に、万一、爆発事故が生じても、可燃性ガスによる被害を最小限に留める構造が求められている。このための有効な手段の1つとして、防護壁の設置が考えられている。
可燃性ガス供給施設の、防護壁に関する技術には、例えば特許文献1がある。
特許文献1は、可燃性ガス(水素ガス)を供給するガス供給設備の外周に防護壁を設けた構成であり、防護壁の形状を、模擬水素ガス爆発実験を行い、爆風圧のシミュレーションにより決定している。結果から、防護壁は、地面に対して垂直に設けられた垂直部と、垂直部の上部に水平に設けられ、衝撃波の進行方向に対して水平面を有する水平部と、を備えた形状としている。
かかる形状とすることにより、防護壁の高さを、従来の単なる壁体より低く抑えても、水素ガスの爆発に伴い発生する衝撃波から、ガス供給設備の周辺領域を防護できる、とされている。
特開2006−22506号公報
しかし、特許文献1は、爆風圧の計測位置を、可燃性ガスのボンベと同じ地面上の2点としている。即ち、地面上に建てられ、防護壁より高い建物等を対象としたものではない。このため、ガス供給設備に近接して建物が構築されている場合、爆風から建物を防護する形状とはなっていない。
本発明は、上記事実に鑑み、爆風から建物を保護する防護構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る防護構造は、可燃性ガスを供給するガス供給設備と距離をあけて基礎部から立ち上げられ、前記ガス供給設備の一側面を覆って前記可燃性ガスの爆発時の爆風を受ける第1壁体と、前記第1壁体の上部から、前記ガス供給設備の上方を覆って上斜め方向へ延設され、下端部が前記第1壁体に接合されるとともに上端部が自由端部とされ、前記可燃性ガスの爆発時の爆風を受ける第2壁体と、を有している。
請求項1に記載の発明によれば、第1壁体が、ガス供給設備と距離をあけて基礎部から立ち上げられており、可燃性ガスの爆発時には、第1壁体が爆風を受ける。
また、第2壁体が、第1壁体の上部から、ガス供給設備の上方を覆って上斜め方向へ延設されており、可燃性ガスの爆発時には、第2壁体が爆風を受ける。
これにより、ガス供給設備の後方に建物があっても、第1壁体と第2壁体を、ガス供給設備と建物の間に設けることで、可燃性ガスの爆発時の爆風による建物への影響を低減できる。
また、第2壁体が、第1壁体の上部から斜め上方へ延設され、ガス供給設備の上方を覆っているので、爆風を、第2壁体に沿って、ガス供給設備から離れる方向へ排出させることができる。
また、第2壁体の自由端を、後方の建物から遠い方向へ離しているので、自由端による爆風の回析に加え、後方の建物への爆風の伝搬を低減させることができる。
また、第2壁体を水平方向でなく、斜め上方へ傾斜させているので、ガス供給設備から可燃性ガスが漏れたとしても、ガス留まりが第2壁体の下面に生じるのを抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の防護構造において、前記第2壁体の前記自由端部には、前記可燃性ガスの爆発時の前記爆風により、前記第2壁体が受ける、前記第1壁体から離れる方向の衝撃を吸収する衝撃吸収手段が設けられている。
請求項2に記載の発明によれば、第2壁体に設けられた衝撃吸収手段により、可燃性ガスの爆発時の爆風圧で、第2壁体が、第1壁体から離れる方向の衝撃を受けたとき、爆風圧による衝撃が吸収される。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の防護構造において、前記ガス供給設備及び前記第1壁体は、外部に面する開口部が設けられた建物のガス供給室に設置され、前記第1壁体の両端部には、前記基礎部から立ち上げられ、上部が前記第2壁体と接合された第3壁体が、前記開口部へ延設され、前記第2壁体の自由端部は、前記開口部から前記建物の外側へ延出されている。
請求項3に記載の発明によれば、ガス供給設備が建物のガス供給室に設置され、第1壁体と第3壁体が、ガス供給設備を囲んで、ガス供給室の基礎部から立ち上げられている。 また、第1壁体と第3壁体の上部を塞ぐ第2壁体の自由端部が、開口部から建物の外側へ延出されている。
これにより、ガス供給室で可燃性ガスが爆発しても、ガス供給室の壁体(奥壁、天井及び側壁)が、第1壁体、第2壁体及び第3壁体で防護されているので、建物の損傷を抑制できる。この結果、空き地の少ない都市部でも、建物の内部空間に、ガス供給設備を設置することができる。
本発明は、上記構成としてあるので、爆風から建物を保護する防護構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る防護構造の基本構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る防護構造の基本構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る防護構造における、防護壁の基本構成を示す斜視図である。 (A)は、本発明の第2実施形態に係る防護構造における、防護壁の基本構成を示す斜視図であり、(B)は、図4(A)のZ1−Z1線断面図である。 (A)は、本発明の第3実施形態に係る防護構造の基本構成を示す斜視図であり、(B)は、図5(A)のZ1−Z1線断面である。 (A)は本発明の第4実施形態に係る防護構造における、防護壁の基本構成を示す斜視図であり、(B)、(C)は、いずれもその部分断面図である。 本発明の第5実施形態に係る防護構造の基本構成を示す斜視図である。 (A)は本発明の第6実施形態に係る防護構造の基本構成を示す鉛直方向断面図であり、(B)は、図8(A)のZ1−Z1線断面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る防護構造について、図1〜図3を用いて説明する。
ここに、図1は、第1実施形態に係る防護構造の基本構成を示す斜視図であり、図2はその側面図である。図3は、防護壁の斜視図である。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係る防護構造は、防護壁10を有している。
防護壁10は、ディスペンサー(ガス供給設備)16と、建物32との間に設けられている。ディスペンサー16は、車両18に水素ガス(可燃性ガス)を充填する水素ガス充填設備であり、車両18の水素供給口と連結される連結部材を備えている。
ディスペンサー16の前方側16Fには、車両18用の駐車空間が設けられ、ディスペンサー16の後方側16Bには、建物32が建てられている。建物32の保護のため、ディスペンサー16と建物32との距離L1は、法定上必要な距離(例えば6m以上)であ。
ディスペンサー16と防護壁10は、いわゆる水素ステーションの一部を構成する。 水素ステーションには、これらの他に、ディスペンサー16へ水素ガスを供給する水素貯蔵ユニット、水素ガスの充填圧力を調整する圧縮・蓄圧ユニット、更には、オプションとして、天然ガス等から水素を取り出すための改質・精製ユニットなどの関連機器類が設置される。これらの設備ならびにこれらの設備の建物側に設けられる防護壁は、必要に応じてバックヤード等に設けられるが、図示は省略している。
防護壁10は、地盤(基礎部)14から立ち上げられた縦壁(第1壁体)12を有している。縦壁12は、ディスペンサー16の後方側16Bと所定の距離L2をあけて、建物32のディスペンサー16側の外壁に沿う方構向(Y軸方向)へ、地盤14から高さH1の高さで構築されている。
縦壁12の上には、斜め壁(第2壁体)20が設けられている。
斜め壁20は、縦壁12の上端部(上面)から、ディスペンサー16の上斜め方向へ延設されている。即ち、斜め壁20は、ディスペンサー16の上方に、ディスペンサー16を覆う大きさで形成され、下端部20Kが縦壁12の上端部と接合され、上端部(先端部)20Eは、自由端とされている。
斜め壁20のX軸方向の長さL3は、斜め壁20の先端部20Eが、ディスペンサー16の前方側16Fに駐車する、車両18の全幅を覆う長さとするのが望ましい。即ち、斜め壁20により、ディスペンサー16と、車両18の全体が覆われる。
また、斜め壁20の傾斜角度(水平面hから上方への傾斜角度)αは、5〜25度程度(より望ましくは10〜20度)が望ましい。これにより、縦壁12と斜め壁20の交差部に、水素ガスが滞留するのを抑制できる。
続いて、図3を用いて、防護壁10の具体的な構成を説明する。
縦壁12は、地盤14から立ち上げられた複数の柱22を有している。柱22は、所定の間隔Y1で、Y軸方向へ複数配置されている。柱22にはH形鋼が用いられ、隣り合うH形鋼の、フランジとウェブで形成される幅D1の凹部を互いに対向させている。
柱22と柱22の間には、両端部を、隣り合う柱22の凹部に挿入させて、コンクリートパネル26が挿入されている。
コンクリートパネル26は、プレキャストコンクリート板で形成されている。
コンクリートパネル26の幅W1は、柱22の間隔Y1にほぼ等しい寸法とされ、高さH2は、縦壁12の高さH1より小さく、高さ方向(Z軸方向)へ所定の高さまで、隙間なく複数個が積み重ねられている。図示しない厚さT1は、H形鋼の凹部の幅D1とほぼ等しい寸法とされている。
コンクリートパネル26は、万一、ディスペンサー16の位置で水素ガスが爆発しても、爆風圧に耐える剛性を備えた寸法で形成されている。
また、コンクリートパネル26は、両端部を柱22の凹部に落し込んで積み重ねた構成であるため、水素ガスの爆発により、コンクリートパネル26の一部が損傷しても、損傷したコンクリートパネル26のみを取り外し、新たなコンクリートパネル26と交換することで、容易に縦壁12の修復ができる。
斜め壁20も同様に、H形鋼の梁24を複数有し、梁24は、各柱22の側面に、それぞれの斜め上方へ傾斜させて接合されている。梁24は、フランジとウェブで形成される凹部を互いに対向させる方向に配置されている。
梁24は、一端が、柱22のディスペンサー16側の側面に接合され、他端が自由端24Eとされている。
このとき、柱22の上端部22Eと、梁24の自由端24Eの間に、補強材98を設けてもよい。補強材98は、例えばワイヤー等を用いて、梁24の自由端24Eを持ち上げる方向に張力を加える。これにより、梁24の自由端24Eの、下方への撓みを抑制することができる。
隣り合う梁24の凹部には、複数のコンクリートパネル28が隙間なく挿入されている。コンクリートパネル28は、プレキャストコンクリート板で形成されている。
コンクリートパネル28の幅W1は、柱22の間隔Y1にほぼ等しい寸法とされ、高さH3は斜め壁20の長さL4より小さく、複数個が長さ方向へ隙間なく積み重ねられている。厚さT2は、梁24のH形鋼の凹部の幅D2とほぼ等しい寸法とされている。
コンクリートパネル28は、万一、ディスペンサー16の位置で水素ガスが爆発しても、爆風圧に耐える剛性を備えた寸法に形成されている。
また、コンクリートパネル28は、両端部を、隣り合う梁24の凹部に落し込んで積み重ねた構成であるため、水素ガスの爆発により、コンクリートパネル28の一部が損傷しても、損傷したコンクリートパネル28のみを取り外し、新たなコンクリートパネル28と交換することで、容易に斜め壁20の修復ができる。
なお、コンクリートパネル26とコンクリートパネル28は、いずれも同じ寸法として共用可能とすることが望ましい。
本実施形態によれば、水素ガスの爆発時の爆風(爆風圧)に耐える剛性を備えた縦壁12が、ディスペンサー16と距離L3をあけて地盤14から立ち上げられ、水素ガスの爆発時には、縦壁12が爆風を受ける。
また、水素ガスの爆発時の爆風に耐える剛性を備えた斜め壁20が、ディスペンサー16の上方を覆って、縦壁12の上部から上斜め方向へ延設され、水素ガスの爆発時には、斜め壁20が爆風を受ける。
これにより、ディスペンサー16の後方側16Bに建物32があっても、水素ガスの爆発時の爆風を縦壁12と斜め壁20が受けるので、爆風が、建物32に及ぼす影響を低減できる。
このとき、斜め壁20が、縦壁12の上部から斜め上方へ延設されているので、爆風を斜め壁20に沿って、ディスペンサー16から離れる方向へ排出させることができる。
また、斜め壁20の先端部20Eを、建物32から離すことができるので、爆風の回析に加え、建物32の方向への伝搬を低減させることができる。
また、斜め壁20を、水平方向でなく上方へ傾斜させているので、斜め壁20の下面に、水素ガスのガス留まりが生じるのを抑制できる。
なお、本実施形態では、コンクリートパネル26、28を、プレキャストコンクリート板で形成する場合について説明した。しかし、これに限定されることはなく、水素ガスの爆発時の爆風圧に耐えられる素材であれば、他の素材で形成してもよい。
また、防護壁10の背面において視認性を確保したいときは、コンクリートパネル26、28を、例えば、ポリカーボネイト等の耐衝撃性の樹脂を用いて形成してもよい。
なお、本実施形態では、可燃性ガスの例として水素ガスを用いて説明した。しかし、これに限定されることはなく、プロパンガス等の他の可燃性ガスであってもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る防護構造について、図4(A)、(B)を用いて説明する。第2実施形態に係る防護構造は、中央部に折れ曲がり部が形成された防護壁30を有している点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図4(A)は、防護壁30の斜視図であり、(B)は図4(A)のZ1−Z1線断面図である。
図4(A)、(B)に示すように、防護壁30は、防護壁34Aと防護壁34Bを有し、防護壁34Aと防護壁34Bの端部が、接合部30CPで接合されている。
防護壁34Aと防護壁34Bは、いずれも基本的な構成は、第1実施形態で説明した防護壁10と同じであり、縦壁12A、12Bと斜め壁20A、20Bを有している。
また、縦壁12A、12Bの交差部には、ディスペンサー16が設置されている。
防護壁34Aは、縦壁12AがY軸方向へ構築され、防護壁34Bは、縦壁12BがX軸方向へ構築されている。なお、縦壁12Aと縦壁12Bの交差角度βは、防護壁30としての有効スペースを考慮して、90度以上が望ましい。
本実施形態の防護壁30は、中央部に折れ曲がり部が形成されているので、建物32A、32Bが2方向に存在していても、水素ガスの爆発による爆風から、建物32A、32Bを防護することができる。
即ち、防護壁34Aが、ディスペンサー16と建物32Aとの間に設けられ、防護壁34Bが、ディスペンサー16と建物32Bとの間に設けられているので、建物32A、32Bがいずれも保護される。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る防護構造について、図5(A)、(B)を用いて説明する。第3実施形態に係る防護構造における防護壁40は、防護壁40が、現場打ちの鉄筋コンクリートで構築されている点において、第2実施形態の防護壁30と相違する。相違点を中心に説明する。
図5(A)は、防護壁40の斜視図であり、(B)は図5(A)のZ1−Z1線断面図である。
図5(A)の斜視図に示すように、防護壁40は、2つの建物32A、32Bの交差部に設けられている。防護壁40は、鉄筋コンクリート造の縦壁42、43、44を有し、防護壁40の縦壁42は、建物32Aのディスペンサー16側の側壁に沿って構築され、防護壁40の縦壁44は、建物32Bのディスペンサー16側の側壁に沿って構築されている。
また、図5(B)に示すように、縦壁43は、縦壁42と縦壁44の交差部に面して構築され、縦壁42と縦壁44の交差角度を2等分する、中心線LCと直交する方向に形成されている。
縦壁42、43、44の上端部には、それぞれ斜め壁46、47、48が、ディスペンサー16を覆う方向へ延出されて設けられている。なお、斜め壁47は、図示されていない。
また、防護壁40とディスペンサー16との間に、水素ガスを貯蔵し、水素ガスをディスペンサー16に供給する貯蔵タンク36が設けられている。更に、貯蔵タンク36とディスペンサー16との間に、補助防護壁38が設けられている。
補助防護壁38は、平板状に鉄筋コンクリートで構築されている。また、補助防護壁38は、貯蔵タンク36の高さより高い寸法で、かつ、貯蔵タンク36の幅より大きい寸法で構築されている。
本構成とすることにより、縦壁42と斜め壁46、及び縦壁43と斜め壁47により、ディスペンサー16の位置で水素ガスが爆発しても、爆風から建物32Aが防護される。また、縦壁44と斜め壁48、及び縦壁43と斜め壁47により、爆風から建物32Bが防護される。
また、補助防護壁38により、ディスペンサー16の位置で水素ガスが爆発しても、爆風から貯蔵タンク36が防護される。更に、貯蔵タンク36の位置で水素ガスが爆発しても、防護壁40により、爆風から建物32A、32Bが保護される。
これにより、交差する2方向に建てられた建物32A、32Bが、防護壁40の後方(背面)に設けられていても、2つの建物32A、32Bを、爆風から防護することができる。他の構成は、第2実施形態と同じであり説明は省略する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る防護構造について、図6(A)〜(C)を用いて説明する。第4実施形態に係る防護構造における防護壁50は、防護壁50の壁面に、複数の貫通孔62が形成されている点において、第3実施形態の防護壁40と相違する。相違点を中心に説明する。
図6(A)に示すように、防護壁50は、鉄筋コンクリート造の縦壁52、53、54、及び鉄筋コンクリート造の斜め壁56、57、58を有している。また、それぞれの縦壁52、53、54及び斜め壁56、58には、壁体を厚さ方向に貫通する貫通孔62が、複数個形成されている。
貫通孔62は、直径が最大200mmで、貫通孔62の密度は、直径200mmの場合で最大3個/m、直径100mmの場合で最大10個/m、直径50mmの場合で最大40個/m程度が望ましい。
これにより、防護壁50の背面側へ、光を取り入れることができる。
また、万一、ディスペンサー16や貯蔵タンク36から水素ガスが漏れても、ガス留りを抑制できる。
図6(B)に示すように、貫通孔62にテーパを設けてもよい。テーパは、ディスペンサー16が設置される、爆発発生側(F側)の径d1を、背面側(B側)の径d2より、大きくしてもよい(D1>D2)。これにより、背面側に抜ける爆風圧を、貫通孔62の孔壁部で、爆発発生側へ押し戻すため、背面側へ抜ける爆風圧を小さくできる。
また、図6(C)に示すように、貫通孔62のテーパを、爆発発生側(F側)の径d3が小さく、背面側(B側)の径d4を大きくしてもよい(D3<D4)。これにより、背面側に抜けた爆風圧が早く開放されるため、背面側へ抜ける爆風圧を小さくできる。
なお、本実施形態の貫通孔62を、第1実施形態に記載の防護壁10、及び第2実施形態に記載の防護壁30に設けてもよい。
他の構成は、第3実施形態と同じであり説明は省略する。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係る防護構造について、図7を用いて説明する。
第5実施形態に係る防護構造は、防護壁60を有すると共に、防護壁60の縦壁12と建物32との間に、爆風を遮断する補助防護壁64を設けた点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
図7の斜視図に示すように、防護壁60は、鉄筋コンクリート造の縦壁12を有し、縦壁12の上には、鉄筋コンクリート造の斜め壁20を有している。防護壁60は、第1実施形態の防護壁10とは、材質が相違するのみで、基本的な寸法や形状は同じである。
防護壁60の背面側の、縦壁12と建物32との間には、縦壁12と距離L4をあけて、補助防護壁64が設けられている。補助防護壁64は、鉄筋コンクリート造とされ、縦壁12と平行に構築されている。
また、縦壁12と補助防護壁64の間には、水素をガス状又は液体状で貯蔵し、ディスペンサー16へ供給する貯蔵タンク36が設けられている。貯蔵タンク36と建物32の距離はL5(法定の離隔距離6m以上)とされている。
これにより、万一、ディスペンサー16の位置で水素ガスが爆発しても、防護壁60が爆風を遮断するので、貯蔵タンク36及び建物32が防護される。
また、万一、貯蔵タンク36の位置で水素ガスが爆発しても、補助防護壁64が爆風を遮断するので、建物32が防護される。
なお、本実施形態の防護壁60、及び補助防護壁64は、いずれも鉄筋コンクリート造の場合で説明したが、これに限定されることはなく、第1実施形態で説明したH形鋼の柱22、梁24と、コンクリートパネル26、28で構築してもよい。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態に係る防護構造について、図8(A)、(B)を用いて説明する。第6実施形態に係る防護構造における防護壁70は、防護壁70の一部及びディスペンサー16を、建物66の内部に設けた点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図8(A)は、防護壁70の鉛直断面図(図8(B)のX1−X1線断面図)であり、図8(B)は、図8(A)のZ1−Z1線断面図である。
図8(A)、(B)に示すように、建物66は、X軸方向に設けられた、道路92に面する側(Y1通り)の外壁94に、開口部80が設けられている。開口部80は、柱78の間の外壁94を、2スパンに渡り取り除かれて形成され、建物66の内部がガス供給室68とされている。
即ち、ガス供給室68は、Y軸方向の2カ所の側壁84と、道路92と反対側(Y2通り)の建物内部の内壁(奥壁)96で囲まれた範囲とされている。
ガス供給室68には、縦壁(第1壁体)72、及び縦壁(第3壁体)73、74が、建物66の内部の床面90から立ち上げられている。
平面視において、縦壁72は、内壁96と平行に立ち上げられ、縦壁73、74は、一端が縦壁72に接合さされ、他端が開口部80まで延設されている。
縦壁72、73、74の上部には、斜め壁(第2壁体)76が設けられている。斜め壁76の自由端部76Eは、開口部80を通過して建物66の外側へ延出されている。
また、斜め壁76の先端部(自由端部76E)には、衝撃を吸収するダンパー(衝撃吸収手段)88が、地盤14との間に取付けられている。
本構成によれば、ディスペンサー16が建物66のガス供給室68に設置され、ガス供給室68には、縦壁72、73、74がディスペンサー16を囲んで立上げられている。また、斜め壁76の自由端部76Eが、建物66の外側まで延出されている。
これにより、万一、ディスペンサー16から漏れた水素ガスが爆発しても、ガス供給室68を形成する内壁96、天井の仕切壁86、及び側壁84が、それぞれ縦壁72、73、74で防護されており、損傷が抑制される。
即ち、空き地の少ない都市部でも、建物66の内部にディスペンサー16を設置し、ディスペンサー16の周囲に防護壁70を構築することで、水素ステーションを設けることができる。
また、ダンパー88が、斜め壁76の自由端部76Eと地盤14との間に設けられているので、万一、ディスペンサー16から漏れた水素ガスが爆発しても、ダンパー88により、斜め壁76が縦壁72、73、74と離れようとする方向の衝撃が吸収されるので、防護壁70の損傷が抑制される。
なお、ダンパー88は、斜め壁76の自由端部76Eと地盤14との間のみでなく、斜め壁76の自由端部76Eと建物66との間に設けてもよい。これにより、同様に、ダンパー88により、斜め壁76が縦壁72、73、74と離れようとする方向の衝撃が吸収される。
また、縦壁72、73、74と、建物66の内壁96及び側壁84との間に、可燃性ガスの貯蔵タンク36等の機器類を設置してもよい。これにより、万一、ディスペンサー16から漏れた水素ガスが爆発しても、貯蔵タンク36等の機器類は、防護壁70で防護される。
また、本実施形態のダンパー88を、第1実施形態〜第5実施形態の、斜め壁20、46、48、56、58の先端と地盤14との間、又は、斜め壁20、46、48、56、58の先端と建物32との間に設けてもよい。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
10、30、40、50、60、70 防護壁
12、42、43、44、52、53、54、72 縦壁(第1壁体)
14 地盤(基礎部)
16 ディスペンサー(ガス供給設備)
18 車両
20、46、48、56、57、58、76 斜め壁(第2壁体)
20E、76E 先端部(自由端部)
22 柱材(第1壁体)
24 梁材(第2壁体)
26 プレキャストコンクリート板(第1壁体)
28 プレキャストコンクリート板(第2壁体)
32、66 建物
36 貯蔵タンク
38、64 補助防護壁
68 ガス供給室
73、74 縦壁(第3壁体)
80 開口部
88 ダンパー(衝撃吸収手段)
90 床面(基礎部)
α 斜め壁の水平面からの傾斜角度

Claims (3)

  1. 可燃性ガスを供給するガス供給設備と距離をあけて基礎部から立ち上げられ、前記ガス供給設備の一側面を覆って前記可燃性ガスの爆発時の爆風を受ける第1壁体と、
    前記第1壁体の上部から、前記ガス供給設備の上方を覆って上斜め方向へ延設され、下端部が前記第1壁体に接合されるとともに上端部が自由端部とされ、前記可燃性ガスの爆発時の爆風を受ける第2壁体と、
    を有する防護構造。
  2. 前記第2壁体の前記自由端部には、
    前記可燃性ガスの爆発時の前記爆風により、前記第2壁体が受ける、前記第1壁体から離れる方向の衝撃を吸収する衝撃吸収手段が設けられている、
    請求項1に記載の防護構造。
  3. 前記ガス供給設備及び前記第1壁体は、外部に面する開口部が設けられた建物のガス供給室に設置され、
    前記第1壁体の両端部には、前記基礎部から立ち上げられ、上部が前記第2壁体と接合された第3壁体が、前記開口部へ延設され、
    前記第2壁体の自由端部は、前記開口部から前記建物の外側へ延出されている、
    請求項1又は2に記載の防護構造。
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