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JP6544026B2 - 微生物増殖設備のガス供給装置 - Google Patents
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Description

本発明は、微生物増殖設備のガス供給装置に関するものである。
従来、微生物増殖設備としては、例えば、培養槽に貯留された微生物としての微細藻類の培養液に対し、二酸化炭素(CO)が含まれるガスを供給して気液接触させるものを挙げることができる。前記培養槽中にガスを通気させる方式としては、曝気管からガスを吹き出すものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
前記微生物としての微細藻類は、微生物の粒子の大きさが数μm〜数mmの単細胞性又は群体形成性の藻類であって、例えば、ユーグレナ、クロレラ、スピルリナ、ドナリエラ、ボツリオコッカス、シュードコリシスチス等である。
又、前記微生物としては、微細藻類以外にも、活性汚泥に含まれる好気性微生物、酵母、遺伝子組み換えした大腸菌等の有用物質を生産する細菌、抗生物質等の有用物質を生産する黴等の菌類、魚類の飼料として使用するワムシ等の原生動物を挙げることができる。これらの微生物を増殖させる場合、培養槽に貯留された微生物の培養液に対し、酸素(O)が含まれるガス(空気)を曝気管から噴出させて気液接触させることが行われる。
尚、前記微生物増殖設備と関連する一般的技術水準を示すものとしては、前記特許文献1以外にも、例えば、特許文献2がある。
特開2013−85488号公報 特開2005−246186号公報
ところで、通常の微生物は、比重が水と等しいわけではないため、培養槽の培養液中における特に撹拌が弱い部分で沈降或いは浮上しがちである。
前記微生物が培養槽の培養液中で沈降或いは浮上して偏在すると、増殖の反応に必要な溶存ガスや溶存固形物が微生物に対して充分且つ均一に供給されなくなる。このような不具合を防ぐためには、培養槽の内部全域において常にある一定以上の曝気量を維持しつつ撹拌強度を保つ必要があり、曝気量の削減には限界がある。
しかしながら、曝気は培養槽の底部から気泡を噴出する必要があり、水頭差分を加圧した高圧ガスを曝気管へ供給しなければならないことから、前述の如く培養槽の内部全域において常にある一定以上の曝気量を維持しつつ撹拌強度を保つためには、大量の高圧ガスが必要となって電力消費量が増大し運転コストが嵩むという問題を有していた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、曝気量を減少させ、電力消費量を抑えて運転コスト削減を図り得る微生物増殖設備のガス供給装置を提供しようとするものである。
本発明は、培養槽に貯留された微生物の培養液に対し、ガスを供給して気液接触させつつ撹拌する曝気を行うことにより、微生物を増殖させる微生物増殖設備のガス供給装置において、
前記培養槽の底部に配設される一本の曝気管と、
該曝気管を前記培養槽の底部全域に亘って走査させる駆動機構と
を備え
前記曝気管は、駆動機構が搭載された自走式の曝気管であることを特徴とする微生物増殖設備のガス供給装置にかかるものである。
、本発明は、培養槽に貯留された微生物の培養液に対し、ガスを供給して気液接触させつつ撹拌する曝気を行うことにより、微生物を増殖させる微生物増殖設備のガス供給装置において、
前記培養槽の底部を複数分割した各領域に配設される曝気管と、
該曝気管をそれぞれ前記培養槽の各領域全域に亘って走査させる駆動機構と
を備え
前記曝気管は、駆動機構が搭載された自走式の曝気管であることを特徴とする微生物増殖設備のガス供給装置にかかるものである。
前記微生物増殖設備のガス供給装置においては、前記曝気管から噴出されるガスの気泡を直径が10μm〜100μmであるマイクロバブルとすることが好ましい。
前記微生物増殖設備のガス供給装置において、前記培養液に溶解させるガスは二酸化炭素であり、二酸化炭素濃度が空気より高いガスを使用することが好ましい。
前記微生物増殖設備のガス供給装置において、前記培養液に溶解させるガスは酸素であり、酸素濃度が空気より高いガスを使用することが好ましい。
本発明の微生物増殖設備のガス供給装置によれば、曝気量を減少させ、電力消費量を抑えて運転コスト削減を図り得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の微生物増殖設備のガス供給装置第一参考例を示す全体概要斜視図である。 本発明の微生物増殖設備のガス供給装置第一参考例における曝気管からのガス噴出作動を示す側断面図であって、(a)は各組の第一番目の曝気管からガスが噴出した状態を示す図、(b)は各組の第二番目の曝気管からガスが噴出した状態を示す図、(c)は各組の第三番目の曝気管からガスが噴出した状態を示す図、(d)は各組の第四番目の曝気管からガスが噴出した状態を示す図、(e)は各組の第五番目の曝気管からガスが噴出した状態を示す図である。 本発明の微生物増殖設備のガス供給装置第二参考例を示す全体概要斜視図である。 本発明の微生物増殖設備のガス供給装置実施例を示す全体概要斜視図である。 本発明の微生物増殖設備のガス供給装置実施例における自走式の曝気管を示す平断面図である。 本発明の微生物増殖設備のガス供給装置実施例における分岐給気管及び分岐給電ケーブルを示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1及び図2は本発明の微生物増殖設備のガス供給装置第一参考例である。前記微生物増殖設備は、培養槽1に貯留された微生物の培養液Cに対し、前記培養槽1の底部全域に亘って敷き詰められた曝気管2からガスを供給して気液接触させつつ撹拌することにより、微生物を増殖させるようになっている。
第一参考例の場合、本数N(図の例ではN=5)の曝気管2を一組の曝気ユニットUとして、複数組(図の例では五組)の曝気ユニットUが前記培養槽1の底部全域に亘って敷き詰められるようにしてある。但し、前記曝気管2の本数NはN=5に限らず、又、前記曝気ユニットUも五組に限定されるものではなく、培養槽1の規模に応じてそれぞれの数を増減し得ることは言うまでもない。
前記曝気管2には、ブロワ3によって圧送されるガスが給気ヘッダ4から分岐給気管5を介して導入されるようになっている。尚、前記微生物が微細藻類である場合、前記ガスとしては、例えば、発電プラントから排出される二酸化炭素が含まれる排ガスを利用することができる。又、前記微生物が、微細藻類以外の、活性汚泥に含まれる好気性微生物、酵母、遺伝子組み換えした大腸菌等の有用物質を生産する細菌、抗生物質等の有用物質を生産する黴等の菌類、魚類の飼料として使用するワムシ等の原生動物である場合、前記ガスとしては、酸素が含まれる空気を用いれば良い。
前記各分岐給気管5には、開閉弁6が設けられ、該開閉弁6は、制御器7から出力される制御信号7aによって開閉されるようになっている。
前記制御器7は、曝気による撹拌がなされないときに微生物の偏在化が発生する時間をTとした場合に、T/Nで表される時間だけ各曝気ユニットUにおける一本の曝気管2の開閉弁6に対し制御信号7aを出力し該曝気管2からガスを噴出させて停止するようになっている。この後、前記制御器7は、次の一本の曝気管2の開閉弁6に対し制御信号7aを出力し該曝気管2からT/Nで表される時間だけガスを噴出させて停止する操作を行い、該操作を配設される曝気管2について繰り返し行わせるようになっている。尚、前記曝気管2の噴出孔(図示せず)は、曝気管2の長手方向へ等間隔に設けることが好ましいが、微生物の偏在化を抑制するために、前記噴出孔の配置、個数、孔径を適宜選定し得ることは言うまでもない。
次に、上記第一参考例の作用を説明する。
前記制御器7からは各曝気ユニットUにおける一本の曝気管2の開閉弁6に対し制御信号7aが出力され、該開閉弁6の開閉が行われ、以下、全ての開閉弁6について開閉が順次行われていく。
これにより、先ず、図2(a)に示す如く、各曝気ユニットUにおける第一番目の曝気管2からガスが噴出され、T/Nで表される時間経過後、第一番目の曝気管2からのガスの噴出が停止され、図2(b)に示す如く、各曝気ユニットUにおける第二番目の曝気管2からガスが噴出される。
続いて、T/Nで表される時間経過後、第二番目の曝気管2からのガスの噴出が停止され、図2(c)に示す如く、各曝気ユニットUにおける第三番目の曝気管2からガスが噴出され、T/Nで表される時間経過後、第三番目の曝気管2からのガスの噴出が停止され、図2(d)に示す如く、各曝気ユニットUにおける第四番目の曝気管2からガスが噴出される。
更に、T/Nで表される時間経過後、第四番目の曝気管2からのガスの噴出が停止され、図2(e)に示す如く、各曝気ユニットUにおける第五番目の曝気管2からガスが噴出され、T/Nで表される時間経過後、第五番目の曝気管2からのガスの噴出が停止され、図2(a)に示す如く、再び各曝気ユニットUにおける第一番目の曝気管2からガスが噴出される。
以下、前述と同様に、図2(a)〜図2(e)に示す操作が繰り返し行われる。
ここで、撹拌強度がある一定の時間だけ弱まったとしても、即座に微生物の沈降或いは浮上が発生するわけではなく、撹拌強度が弱まった後、例えば5分〜20分程度、撹拌がなされない場合にのみ、微生物の偏在化が発生する。
このため、曝気による撹拌がなされないときに微生物の偏在化が発生する時間Tが仮に5分である場合、T/N=5/5=1分だけ各曝気ユニットUにおける一本の曝気管2の開閉弁6に対し制御器7より制御信号7aが出力され該曝気管2からガスが噴出して停止する。この後、前記制御器7より次の一本の曝気管2の開閉弁6に対し制御信号7aが出力され該曝気管2からT/N=5/5=1分だけガスが噴出して停止し、この操作が全ての曝気管2について繰り返し行われる。このようにすると、培養槽1の全域は、5分中、1分は曝気され撹拌されているので、微生物の偏在化は発生せず、増殖の反応に必要な溶存ガスや溶存固形物が微生物に対して充分且つ均一に供給され、供給不良になることはない。しかも、大量の高圧ガスを必要とせずに電力消費量が抑えられ運転コストが削減される。
因みに、従来のいわゆる間欠曝気では、前記曝気ユニットUの本数N=5の曝気管2から同時にガスを1分噴出させて4分停止する形となる。即ち、前記曝気ユニットUが五組あると、曝気のためのブロワ3は、曝気管2を各組で五本ずつ、合計25本分の曝気量を賄えるだけの容量のものを用意する必要があり、設備コストの増加は避けられない。これに対し第一参考例では、前記曝気ユニットUが五組あっても、曝気のためのブロワ3は、曝気管2を各組で一本ずつ、合計五本分の曝気量を賄えるだけの容量のものを用意すれば済むため、設備コストの削減にもつながる。
こうして、曝気量を減少させ、電力消費量を抑えて運転コスト削減を図り得る。
そして、前記本数Nの曝気管2を一組の曝気ユニットUとして、複数組の曝気ユニットUが前記培養槽1の底部全域に亘って敷き詰められるようにすることは、培養槽1の規模に応じて曝気を適切に行う上で有効となる。
図3は本発明の微生物増殖設備のガス供給方法及び装置の第二参考例であって、図中、図1及び図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
第二参考例の場合、前記培養槽1の底部を複数分割(図の例では五分割)した各領域に曝気管2を配設し、該曝気管2(図の例では五本)をそれぞれ前記培養槽1の各領域全域に亘って走査させる駆動機構8を設けた点を特徴としている。但し、前記培養槽1の底部の分割数は五分割に限定されるものではなく、培養槽1の規模に応じてその数を増減し得ることは言うまでもない。因みに、前記培養槽1の規模が小さい場合、該培養槽1の底部を複数の領域に分割せずに、前記曝気管2を一本のみ培養槽1の底部全域に亘って走査させるようにすることも可能である。
前記培養槽1の底部には、その長手方向へ延びるガイドレール9を敷設し、該ガイドレール9上に前記曝気管2をスライドブロック10を介して移動自在に配設してある。
前記駆動機構8は、前記培養槽1の長手方向両端における上縁部にウインチ11,12を設置すると共に、前記培養槽1の長手方向両端における底部にプーリ13,14を設置し、一方のウインチ11から繰り出されるワイヤ15を一方のプーリ13に掛け回して前記培養槽1の底面に沿うように延ばし、該培養槽1の底面に沿うように延ばしたワイヤ15を他方のプーリ14に掛け回して他方のウインチ12に巻き取るようにしてある。前記ワイヤ15の中途部は、前記曝気管2に対しワイヤクランプ16を介して接続するようにしてある。これにより、前記一方のウインチ11からワイヤ15を繰り出しつつ前記他方のウインチ12でワイヤ15を巻き取ると、前記曝気管2を培養槽1の底部における長手方向の一方向へスライドさせることができるようになっている。又、前記他方のウインチ12からワイヤ15を繰り出しつつ前記一方のウインチ11でワイヤ15を巻き取ると、前記曝気管2を培養槽1の底部における長手方向の反対方向へスライドさせることができるようになっている。
尚、前記曝気管2には、ブロワ3によって圧送されるガスが給気ヘッダ4から分岐給気管5を介して導入されるようになっているが、前記曝気管2は移動するため、前記分岐給気管5はシリコンチューブ等のフレキシブルな配管としてある。
次に、上記第二参考例の作用を説明する。
前記駆動機構8の一方のウインチ11からワイヤ15を繰り出しつつ他方のウインチ12でワイヤ15を巻き取ると、前記曝気管2は培養槽1の底部における長手方向の一方向(図3では右方向)へスライドする。又、前記他方のウインチ12からワイヤ15を繰り出しつつ前記一方のウインチ11でワイヤ15を巻き取ると、前記曝気管2は培養槽1の底部における長手方向の反対方向(図3では左方向)へスライドする。これにより、五本の曝気管2がそれぞれ前記培養槽1の各領域全域に亘って往復動する形となる。
この間、前記ブロワ3によって圧送されるガスが給気ヘッダ4から分岐給気管5を介して曝気管2に導入され、該曝気管2からはガスが噴出している。これにより、培養槽1の全域は、往復動する曝気管2から噴出されるガスによって曝気され撹拌されているので、微生物の偏在化は発生せず、増殖の反応に必要な溶存ガスや溶存固形物が微生物に対して充分且つ均一に供給され、供給不良になることはない。しかも、大量の高圧ガスを必要とせずに電力消費量が抑えられ運転コストが削減される。又、曝気管2の本数も曝気ユニットU毎に一本ずつで済み、大幅な削減が可能となる。
更に、従来のいわゆる間欠曝気と比べた場合、第二参考例においても、曝気のためのブロワ3は、合計五本分の曝気管2からの曝気量を賄えるだけの容量のものを用意すれば済むため、設備コストの削減につながる。
こうして、第二参考例においても、第一参考例と同様に、曝気量を減少させ、電力消費量を抑えて運転コスト削減を図り得る。
そして、前記培養槽1の底部に配設される一本の曝気管2と、該曝気管2を前記培養槽1の底部全域に亘って走査させる駆動機構8とを備えることは、規模の小さい培養槽1に対して曝気を適切に行う上で有効となる。
又、前記培養槽1の底部を複数分割した各領域に配設される曝気管2と、該曝気管2をそれぞれ前記培養槽1の各領域全域に亘って走査させる駆動機構8とを備えることは、大規模な培養槽1に対して曝気を適切に行う上で有効となる。
図4〜図6は本発明の微生物増殖設備のガス供給方法及び装置の実施例であって、図中、図1〜図3と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
本実施例の場合、前記曝気管2を、駆動機構8Xが搭載された自走式の曝気管2とした点を特徴としている。
前記曝気管2は、底部に走行車輪17を備えた箱型の防水ケーシング18の両側壁を貫通して両側方へ張り出すように延びている。
本実施例における駆動機構8Xは、図5に示す如く、前記防水ケーシング18の内部に、モータ19と、減速機20とを備え、前記モータ19により減速機20を介して走行車輪17を回転駆動することにより、前記防水ケーシング18から張り出す曝気管2を培養槽1の底面に沿って走行させるようになっている。
又、本実施例では、図4に示す如く、ベース配管21から分岐するフレキシブルな分岐保護管22が前記防水ケーシング18に接続されている。前記ベース配管21の内部には、ブロワ3から延びる給気ヘッダ4と、電源23に接続された給電ケーブル24とが挿入されている。前記分岐保護管22の内部には、図4及び図6に示す如く、前記給気ヘッダ4から分岐して曝気管2に接続される分岐給気管5と、前記給電ケーブル24から分岐してモータ19に接続される分岐給電ケーブル25とが挿入されている。これにより、前記曝気管2には、前記ブロワ3によって圧送されるガスが給気ヘッダ4から分岐給気管5を介して導入されると共に、前記モータ19には、前記電源23からの電気が給電ケーブル24より分岐給電ケーブル25を介して供給されるようになっている。
尚、図4に示す実施例では、自走式の曝気管2を備えた曝気ユニットUを五組配設しているが、培養槽1の規模に応じて前記曝気ユニットUの数を増減し得ることは言うまでもない。因みに、前記培養槽1の規模が小さい場合、前記曝気ユニットUを一組のみ設けて培養槽1の底部全域に亘って走査させるようにすることも可能である。
次に、上記実施例の作用を説明する。
前記駆動機構8Xのモータ19により減速機20を介して走行車輪17を正転させると、前記曝気管2が張り出す防水ケーシング18は、培養槽1の底部における長手方向の一方向(図4では右方向)へ走行する。又、前記駆動機構8Xのモータ19により減速機20を介して走行車輪17を逆転させると、前記曝気管2が張り出す防水ケーシング18は、培養槽1の底部における長手方向の反対方向(図4では左方向)へスライドする。これにより、五本の曝気管2がそれぞれ前記培養槽1の各領域全域に亘って往復動する形となる。
この間、前記ブロワ3によって圧送されるガスが給気ヘッダ4から分岐給気管5を介して曝気管2に導入され、該曝気管2からはガスが噴出している。これにより、培養槽1の全域は、往復動する曝気管2から噴出されるガスによって曝気され撹拌されているので、微生物の偏在化は発生せず、増殖の反応に必要な溶存ガスや溶存固形物が微生物に対して充分且つ均一に供給され、供給不良になることはない。しかも、大量の高圧ガスを必要とせずに電力消費量が抑えられ運転コストが削減される。又、曝気管2の本数も曝気ユニットU毎に一本ずつで済み、大幅な削減が可能となる。加えて、自走式の曝気管2とすることで、図3に示すガイドレール9、ウインチ11,12、プーリ13,14等の大規模な設備を不要とすることができる。
更に、従来のいわゆる間欠曝気と比べた場合、本実施例においても、曝気のためのブロワ3は、合計五本分の曝気管2からの曝気量を賄えるだけの容量のものを用意すれば済むため、設備コストの削減につながる。
尚、前記防水ケーシング18の内部に、小型のブロワとバッテリを搭載することも可能である。このようにすれば、図4に示すブロワ3、給気ヘッダ4、分岐給気管5、ベース配管21、分岐保護管22、電源23、給電ケーブル24、分岐給電ケーブル25を不要とすることもできる。
こうして、本実施例においても、第一参考例及び第二参考例と同様に、曝気量を減少させ、電力消費量を抑えて運転コスト削減を図り得る。
一方、前記第一参考例第二参考例、及び実施例において、曝気量そのものが低下することで、溶存ガスの供給速度も低下する可能性がある。これを補うためには、前記曝気管2から噴出されるガスの気泡を直径が10μm〜100μmであるマイクロバブルとすることが有効となる。因みに、通常の気泡は、急激に培養液C中を上昇し最終的に液面で破裂する。しかし、マイクロバブルは気泡体積が微細であるため、上昇速度が遅く長時間、培養液C中に滞在し続ける。これにより、曝気量の低下に伴う溶存ガスの供給速度の低下を補うことが可能となる。
又、前記微生物が微細藻類である場合、前記培養液Cに溶解させるガスは二酸化炭素となるが、二酸化炭素濃度が空気より高いガスを使用することが、曝気量の低下に伴う溶存ガスの供給速度の低下を補う上で有効となる。前記ガスとしては、例えば、発電プラントから排出される二酸化炭素が含まれる排ガスを利用することができる。
更に又、前記微生物が、微細藻類以外の、活性汚泥に含まれる好気性微生物、酵母、遺伝子組み換えした大腸菌等の有用物質を生産する細菌、抗生物質等の有用物質を生産する黴等の菌類、魚類の飼料として使用するワムシ等の原生動物である場合、前記培養液Cに溶解させるガスは酸素となるが、酸素濃度が空気より高いガスを使用することが、曝気量の低下に伴う溶存ガスの供給速度の低下を補う上で有効となる。前記ガスとしては、例えば、酸素富化膜を通過させて酸素濃度を高めた空気を用いることができる。
尚、本発明の微生物増殖設備のガス供給装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 培養槽
2 曝気管
6 開閉弁
7 制御器
8 駆動機構
8X 駆動機構
C 培養液
U 曝気ユニット

Claims (5)

  1. 培養槽に貯留された微生物の培養液に対し、ガスを供給して気液接触させつつ撹拌する曝気を行うことにより、微生物を増殖させる微生物増殖設備のガス供給装置において、
    前記培養槽の底部に配設される一本の曝気管と、
    該曝気管を前記培養槽の底部全域に亘って走査させる駆動機構と
    を備え
    前記曝気管は、駆動機構が搭載された自走式の曝気管であることを特徴とする微生物増殖設備のガス供給装置。
  2. 培養槽に貯留された微生物の培養液に対し、ガスを供給して気液接触させつつ撹拌する曝気を行うことにより、微生物を増殖させる微生物増殖設備のガス供給装置において、
    前記培養槽の底部を複数分割した各領域に配設される曝気管と、
    該曝気管をそれぞれ前記培養槽の各領域全域に亘って走査させる駆動機構と
    を備え
    前記曝気管は、駆動機構が搭載された自走式の曝気管であることを特徴とする微生物増殖設備のガス供給装置。
  3. 前記曝気管から噴出されるガスの気泡を直径が10μm〜100μmであるマイクロバブルとした請求項1又は2記載の微生物増殖設備のガス供給装置。
  4. 前記培養液に溶解させるガスは二酸化炭素であり、二酸化炭素濃度が空気より高いガスを使用する請求項1〜3の何れか一項に記載の微生物増殖設備のガス供給装置。
  5. 前記培養液に溶解させるガスは酸素であり、酸素濃度が空気より高いガスを使用する請求項1〜3の何れか一項に記載の微生物増殖設備のガス供給装置。
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