JP6545238B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Description
〔1〕
正極と、負極と、非水電解質と、外装体と、非水電解質二次電池用セパレータと、を少なくとも備え、
前記非水電解質二次電池用セパレータは、ポリオレフィン樹脂と、塩基性リン酸塩と、を含む多孔膜を有し、前記塩基性リン酸塩のカチオンが、アルカリ金属であり、
前記正極は、正極活物質を含み、
該正極活物質の電位が、リチウム基準で4.5V以上である、
非水電解質二次電池。
〔2〕
前記ポリオレフィン樹脂として少なくともポリプロピレンを含む、
〔1〕に記載の非水電解質二次電池。
〔3〕
前記非水電解質二次電池用セパレータの前記アルカリ金属が、Li及び/又はNaである、
〔1〕又は〔2〕に記載の非水電解質二次電池。
〔4〕
前記非水電解質二次電池用セパレータが、前記多孔膜の少なくとも一方の面に配された無機物を含む多孔質層をさらに有し、
該多孔質層が塩基性リン酸塩を含む、
〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
〔5〕
前記非水電解質二次電池用セパレータの前記塩基性リン酸塩が粒子状である、
〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
〔6〕
1凝集粒子の外周における任意の2点間の最大距離を凝集粒子径とするとき、前記非水電解質二次電池用セパレータの前記塩基性リン酸塩の凝集粒子径が、0.1μm以上30μm以下ある、
〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
本実施形態に係る非水電解質二次電池用セパレータは、
ポリオレフィン樹脂と、塩基性リン酸塩と、を含み、
前記塩基性リン酸塩のカチオンが、アルカリ金属及びアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である。
非水電解質二次電池用セパレータは、ポリオレフィン樹脂を含みうる多孔膜を有し、該多孔膜の表面に塩基性リン酸塩を有することができる。より具体的には、非水電解質二次電池用セパレータは、ポリオレフィン樹脂を含む多孔膜と、該多孔膜の少なくとも一方の面に配された無機物を含む多孔質層と、を有し、多孔質層は、塩基性リン酸塩を含むことができる。このように多孔膜の表面に塩基性リン酸塩を有することにより、サイクル特性に優れる傾向にある。
非水電解質二次電池用セパレータは、ポリオレフィン樹脂及び塩基性リン酸塩を含む多孔膜を有することができる。このように多孔膜に塩基性リン酸塩を含むことにより、サイクル特性により優れる傾向にある。この場合、塩基性リン酸塩は、多孔膜の表面に存在してもよい。
非水電解質二次電池用セパレータは、ポリオレフィン樹脂を含む多孔膜が2以上積層されたものであって、多孔膜の間に塩基性リン酸塩を有することができる。このように多孔膜の間に塩基性リン酸塩を有することにより、サイクル特性により優れる傾向にある。
本実施形態に用いられる塩基性リン酸塩のカチオンは、Li+、Na+、及びK+等のアルカリ金属、並びに、Be2+、Mg2+、及びCa2+等のアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である。このようなカチオンを含むことにより、電解液中において安定な構造を維持できるため、連続充電特性により優れる傾向にある。このなかでも、Li塩及びNa塩が好ましく、さらにはLi塩が含まれることが好ましい。Na塩及び/又はLi塩を含むことにより、非水電解質電池における電気化学的安定性が優れ、サイクル特性がより向上する傾向にある。また、単一の金属カチオンを含むリン酸塩は、その構造が安定であるため、サイクル特性がより向上する傾向にあり好ましい。
本実施形態に係る非水電解質二次電池用セパレータは、ポリオレフィン樹脂を含む。ポリオレフィン樹脂を用いることによりシャットダウン性能などの特性に優れる。ここで、「ポリオレフィン樹脂」とは、通常の押出、射出、インフレーション、及びブロー成形等に使用するポリオレフィン樹脂をいう。このようなポリオレフィン樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン等のホモ重合体及び共重合体、並びに多段重合体等が挙げられる。このような重合体としては、特に限定されないが、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ポリブテン、エチレンプロピレンラバー等が挙げられる。なお、ポリオレフィン樹脂は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。このなかでも、高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂を使用することが好ましい。高密度ポリエチレンを用いることにより、低融点であるためシャットダウン性能がより向上し、かつ電池用セパレータの強度がより高くなる傾向にある。
多孔膜の気孔率は、30%以上70%以下が好ましく、40%以上65%以下がより好ましく、45%以上60%以下がさらに好ましい。気孔率が30%以上であることにより、電池用セパレータとして十分な透過性を示し、非水電池用セパレータとして使用した場合には出力特性により優れる傾向にある。また、気孔率が70%以下であることにより、電池セパレータとして使用した場合に自己放電の可能性が少なく信頼性がより向上する傾向にある。なお、多孔膜の気孔率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
多孔膜を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、公知の製造方法を採用することができる。公知の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂と可塑剤とを溶融混練してシート状に成形後、場合により延伸した後、可塑剤を抽出することにより多孔化させる方法、熱可塑性樹脂を溶融混練して高ドロー比(引取り速度と押出し速度の比)で押出した後、熱処理と延伸によって熱可塑性樹脂の結晶界面を剥離させることにより多孔化させる方法、熱可塑性樹脂と無機粒子とを溶融混練してシート上に成形後、延伸によって熱可塑性樹脂と無機粒子との界面を剥離させることにより多孔化させる方法、熱可塑性樹脂を溶解後、熱可塑性樹脂に対する貧溶媒に浸漬させ熱可塑性樹脂を凝固させると同時に溶剤を除去することにより多孔化させる方法等が挙げられる。
次に、無機粒子を主成分として含みうる多孔質層について説明する。
多孔質層に使用する無機粒子としては、特に限定されないが、例えば、200℃以上の融点をもち、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定であるものが好ましい。このような無機粒子としては、特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄などの酸化物系セラミックス;窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス;シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、ベーマイト、チタン酸カリウム、タルク、カオリナイト、ディカイト、ナクライト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス;ガラス繊維などが挙げられる。無機粒子は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
多孔質層の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂を含みうる多孔膜の少なくとも片面に、無機粒子、必要に応じて塩基性リン酸塩やバインダー等を含む塗布液を塗布して多孔質層を形成する方法を挙げることができる。
次に、本実施の形態の多孔膜を非水電解質二次電池用セパレータとして用いる場合について説明する。本実施形態に係る非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質と、外装体と、上記非水電解質二次電池用セパレータと、を少なくとも備える。
正極は、正極活物質と、導電材と、結着材と、集電体とを含むことが好ましい。
LixMn2-yMyOz (1)
(式中、Mは、遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示し、0<x≦1.3、0.2<y<0.8、3.5<z<4.5である。)
で表される酸化物、式(2):
LixMyOz (2)
(式中、Mは遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示し、0<x≦1.3、0.8<y<1.2、1.8<z<2.2である。)
で表される層状酸化物、式(3):
LiMn2−xMaxO4 (3)
(式中、Maは遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示し、0.2≦x≦0.7である。)
で表されるスピネル型酸化物、式(4):
Li2McO3 (4)
(式中、Mcは、遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)で表される酸化物と、式(5):
LiMdO2 (5)
(式中、Mdは、遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)で表される酸化物との複合酸化物であって、式(6):
zLi2McO3 -(1-z)LiMdO2 (6)
(式中、Mc及びMdは、それぞれ上記式(4)及び(5)におけるものと同義であり、0.1≦z≦0.9である。)
で表されるLi過剰層状酸化物正極活物質、式(7):
LiMb1-yFeyPO4 (7)
(式中、Mbは、Mn及びCoからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示し、0≦y≦1.0である。)
で表されるオリビン型正極活物質、及び、式(8):
Li2MePO4 F (8)
(式中、Meは、遷移金属元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)で表される化合物が挙げられる。これらの正極活物質は、1種を単独で用いても又は2種以上を併用してもよい。
本実施形態に用いられる負極は、負極活物質と、結着材と、集電体とを含むことが好ましい。
本実施形態で用いる非水電解質に含まれる電解質(塩)としては、特に限定されず従来公知のものを用いることができる。このような電解質としては、特に限定されないが、例えば、LiPF6(六フッ化リン酸リチウム)、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、Li2SiF6、LiOSO2CkF2k+1〔kは1〜8の整数〕、LiN(SO2CkF2k+1)2〔kは1〜8の整数〕、LiPFn(CkF2k+1)6-n〔nは1〜5の整数、kは1〜8の整数〕、LiPF4(C2O4)、及びLiPF2(C2O4)2が挙げられる。このなかでもLiPF6が好ましい。LiPF6を用いることにより、高温時においても電池特性及び安全性により優れる傾向にある。これらの電解質は、1種を単独で用いても又は2種以上を併用してもよい。
膜厚が2μm以上であることにより、機械強度が十分であり、また、200μm以下であることにより、セパレータの占有体積が減るため、電池の高容量化の点において有利となる。
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η](dl/g)を求めた。
なお、ポリエチレン(以下、「PE」ともいう。)については、次式により算出した。
[η]=6.77×10-4Mv0.67
また、ポリプロピレン(以下、「PP」ともいう。)については、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10-4Mv0.80
多孔膜、セパレータからMD10mm×TD10mmのサンプルを切り出し、格子状に9箇所(3点×3点)を選んで、膜厚をダイヤルゲージ(尾崎製作所製PEACOCK No.25(登録商標))を用いて測定し、9箇所の測定値の平均値を多孔膜、セパレータの膜厚(μm)とした。また、このように測定されたセパレータと多孔膜の膜厚の差を多孔質層の層厚(μm)とした。
多孔質層の層密度(g/cm3)=多孔質層の重量(g)/多孔質層の層厚(μm)×100
10cm×10cm角の試料を多孔膜から切り取り、その体積(cm3)と質量(g)を求め、多孔膜の密度を0.95(g/cm3)として次式を用いて計算した。
気孔率(%)=(1−質量/体積/0.95)×100
JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製G−B2(商標)、内筒質量:567g)を用い、645mm2の面積(直径28.6mmの円)の多孔膜及びセパレータを空気100ccが通過する時間(秒)を測定し、これを多孔膜及びセパレータの透気度(秒/100cc)とした。
無機粒子を粉砕しない場合の平均粒径の測定としては、無機粒子を蒸留水に加え、ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を少量添加してから超音波ホモジナイザーで1分間分散させた後、レーザー式粒度分布測定装置(日機装(株)製マイクロトラックMT3300EX)を用いて粒子径分布を測定し、体積累積頻度が50%となる粒子径を平均粒子径(μm)とした。
多層多孔膜の断面走査型電子顕微鏡(SEM)像を観察し、任意に10点選出した塩基性リン酸塩の粒子状の凝集体の各最大距離の平均値を凝集粒径とした。「最大距離」は、1凝集粒子の外周における任意の2点間の最大距離とした。0.1μm単位以下で測定し、平均値はμm単位で表した。
キャピラリー内部の流体は、流体の平均自由工程がキャピラリーの孔径より大きいときはクヌーセンの流れに、小さい時はポアズイユの流れに従うことが知られている。そこで、多孔膜の透気度測定における空気の流れがクヌーセンの流れに、また多孔膜の透水度測定における水の流れがポアズイユの流れに従うと仮定した。
d=2ν×(Rliq/Rgas)×(16η/3Ps)×106
τa=(d×(ε/100)×ν/(3L×Ps×Rgas))1/2
Rgas=0.0001/(透気度×(6.424×10-4)×(0.01276×101325))
Rliq=透水度/100
ν=((8R×T)/(π×M))1/2
さらに、孔数B(個/μm2)は、次式より求めた。
B=4×(ε/100)/(π×d2×τa)
[I]多孔膜の作製
Mv200000のホモポリマーのポリプロピレン99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。得られたポリオレフィン樹脂組成物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10-5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
得られたポリプロピレン製の多孔膜(膜厚25μm、気孔率50%、平均孔径0.1μm)2枚の間に、正極活物質量に対して100質量%となる量の、平均粒径30μmの固体状の粒子であるLi3PO4を敷き詰めて、実施例1のセパレータを得た。
実施例1で得られたポリプロピレン製の多孔膜(膜厚25μm、気孔率50%、平均孔径0.1μm)2枚の間に、正極活物質量に対して50質量%となる量の、平均粒径30μmの固体状の粒子であるLi3PO4を敷き詰めて、実施例2のセパレータを得た。
実施例1で得られたポリプロピレン製の多孔膜(膜厚25μm、気孔率50%、平均孔径0.1μm)2枚を直接重ね合わせて、比較例1のセパレータを得た。
[I]多孔膜の作製
Mv700000のホモポリマーのポリエチレン47.5質量部とMv250000のホモポリマーのポリエチレン47.5質量部とMv400000のホモポリマーのポリプロピレン5質量部とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。純ポリマー99wt%に酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を1wt%添加し、再度タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。得られたポリオレフィン樹脂組成物は窒素で置換を行った後に、二軸押出機へ窒素雰囲気下でフィーダーにより供給した。また流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10-5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
イオン交換水100質量部中に、ケイ酸アルミニウム(Al2O3・2SiO2)56.0質量部とリン酸三リチウム(Li3PO4)45.8質量部、ポリカルボン酸アンモニウム水溶液(サンノプコ製SNディスパーサント5468)0.28質量部を混合した後、ビーズミル処理を行い、ケイ酸アルミニウムの平均粒子径(Dp50)を1.9μmに調整し分散液を得た。さらに得られた分散液100質量部に対して、バインダーとしてアクリルラテックス懸濁液(固形分濃度40%、平均粒子径150nm)4.4質量部を混合して分散液を調製した。次に上記多孔膜の表面にマイクログラビアコーターを用いて上記分散液を塗布した。60℃にて乾燥して水を除去し、多孔膜上に厚さ5μmの多孔質層を形成し、リン酸三リチウムを無機層に含むセパレータを得た。セパレータの断面SEM像にて直径3μmのLi3PO4の凝集体が空隙部に確認された。セパレータは、膜厚21μm、透気度248秒、無機層の層密度は1.15g/cm3であった。
分散液を下記に変更した以外は、実施例2と同様にしてセパレータを得た。
イオン交換水100質量部中に、ケイ酸アルミニウム(Al2O3・2SiO2)56.0質量部とポリカルボン酸アンモニウム水溶液(サンノプコ製SNディスパーサント5468)0.28質量部を混合した後、ビーズミル処理を行い、ケイ酸アルミニウムの平均粒子径(Dp50)を1.9μmに調整し分散液を得た。さらに得られた分散液100質量部に対して、バインダーとしてアクリルラテックス懸濁液(固形分濃度40%、平均粒子径150nm)4.4質量部を混合して分散液を調製した。分散液を塗布、乾燥後、膜厚21μm、透気度244秒のセパレータを得た。
実施例3で用いたリン酸三リチウムの代わりに、リン酸亜鉛を使用した以外は、実施例3と同様にしてセパレータを得た。セパレータは、膜厚21μm、透気度254秒、無機層の層密度は1.2g/cm3であった。
・LiNi0.5Mn1.5O4の合成
遷移金属元素のモル比として1:3の割合の硫酸ニッケルと硫酸マンガンとを、水に溶解し、金属イオン濃度の総和が2mol/Lになるようにニッケル−マンガン混合水溶液を調製した。次いで、このニッケル−マンガン混合水溶液を、70℃に加温した濃度2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液3000mL中に、12.5mL/minの添加速度で120分間滴下した。なお、滴下時には、攪拌の下、200mL/minの流量の空気を水溶液中にバブリングしながら吹き込んだ。これにより析出物質が発生し、得られた析出物質を蒸留水で十分洗浄し、乾燥して、ニッケルマンガン化合物を得た。得られたニッケルマンガン化合物と粒子径2μmの炭酸リチウムとを、リチウム:ニッケル:マンガンのモル比が1:0.5:1.5になるように秤量し、1時間乾式混合した後、得られた混合物を酸素雰囲気下において1000℃で5時間焼成し、LiNi0.5Mn1.5O4で表される正極活物質を得た。
上述のようにして得られた正極活物質と、導電助剤としてグラファイトの粉末(TIMCAL社製、KS−6)とアセチレンブラックの粉末(電気化学工業社製、HS−100)と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン溶液(クレハ社製、L#7208)とを固形分比で80:5:5:10の質量比で混合した。得られた混合物に、分散溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを固形分35質量%となるように投入して更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものを直径16mmの円盤状に打ち抜いて正極を得た。
負極活物質としてグラファイト粉末(大阪ガスケミカル社製、OMAC1.2H/SS)及びグラファイト粉末(TIMCAL社製、SFG6)と、バインダーとしてスチレンブタジエンゴム(日本ゼオン社製、製品名BM−400B、SBR)及びカルボキシメチルセルロース水溶液(ダイセルファインケム社製、製品名ダイセル2200)とを、90:10:1.5:1.8の固形分重量比で混合した。得られた混合物を、固形分濃度が45質量%となるように、分散溶媒としての水に添加して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ18μmの銅箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものを直径16mmの円盤状に打ち抜いて負極を得た。
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比1:2で混合した混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lとなるように溶解して、非水電解質である電解液を得た。
電池の作製はアルゴンボックス内で実施した。上述のようにして作製した正極と負極とを実施例及び比較例にて作製した多層多孔膜からなるセパレータの両側に重ねあわせた積層体をステンレス製の円盤型電池ケースに挿入した。次いで、そこに上記電解液を0.5mL注入し、積層体を電解液に浸漬した後、電池ケースを密閉して非水電解液二次電池を作製した。
・初期充放電
得られた非水電解質二次電池(以下、単に「電池」ともいう。)を、25℃に設定した恒温槽(二葉科学社製、恒温槽PLM−73S)に収容し、充放電装置(アスカ電子(株)製、充放電装置ACD−01)に接続した。次いで、その電池を0.05Cの定電流で充電し、4.8Vに到達した後、4.8Vの定電圧で2時間充電し、0.3Cの定電流で3.0Vまで放電した。なお、1Cとは電池が1時間で放電される電流値である。
上記初期充放電後の電池を、55℃に設定した恒温槽(二葉科学社製、恒温槽PLM−73S)に収容し、充放電装置(アスカ電子(株)製、充放電装置ACD−01)に接続した。次いで、その電池を0.5Cの定電流で充電し、4.8Vに到達した後、4.8Vの定電圧で6時間充電し、6時間時の電流値をリーク電流値として確認した。その後、その電池を0.5Cの定電流で3.0Vまで放電した。
上記連続充電特性試験後の電池を、55℃に設定した恒温槽(二葉科学社製、恒温槽PLM−73S)に収容し、充放電装置(アスカ電子(株)製、充放電装置ACD−01)に接続した。次いで、その電池を0.5Cの定電流で4.8Vまで充電し、0.5Cの定電流で3.0Vまで放電した。この一連の充放電を1サイクルとし、更に28サイクル充放電した。続いて、その電池を0.1Cの定電流で充電し、4.8Vに到達した後、4.8Vの定電圧で1時間充電し、0.1Cの定電流で3.0Vまで放電した(30サイクル目)。1サイクル目及び30サイクル目の放電容量を確認した。
Claims (6)
- 正極と、負極と、非水電解質と、外装体と、非水電解質二次電池用セパレータと、を少なくとも備え、
前記非水電解質二次電池用セパレータは、ポリオレフィン樹脂と、塩基性リン酸塩と、を含む多孔膜を有し、前記塩基性リン酸塩のカチオンが、アルカリ金属であり、
前記正極は、正極活物質を含み、
該正極活物質の電位が、リチウム基準で4.5V以上である、
非水電解質二次電池。 - 前記ポリオレフィン樹脂として少なくともポリプロピレンを含む、
請求項1に記載の非水電解質二次電池。 - 前記非水電解質二次電池用セパレータの前記アルカリ金属が、Li及び/又はNaである、
請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池。 - 前記非水電解質二次電池用セパレータが、前記多孔膜の少なくとも一方の面に配された無機物を含む多孔質層をさらに有し、
該多孔質層が塩基性リン酸塩を含む、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。 - 前記非水電解質二次電池用セパレータの前記塩基性リン酸塩が粒子状である、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。 - 1凝集粒子の外周における任意の2点間の最大距離を凝集粒子径とするとき、前記非水電解質二次電池用セパレータの前記塩基性リン酸塩の凝集粒子径が、0.1μm以上30μm以下ある、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
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