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JP6546027B2 - 受信機、受信システム及び受信制御方法 - Google Patents
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JP6546027B2 - 受信機、受信システム及び受信制御方法 - Google Patents

受信機、受信システム及び受信制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、移動無線機からの無線信号を受信する受信機等に関する。
移動体無線通信では、電界強度不足やマルチパス、干渉といった様々な環境要因による受信品質の低下が発生する。そこで、無線通信における受信品質を改善する手法としてダイバーシティが知られている。ダイバーシティには、主な方法として、複数のアンテナから受信品質が良いアンテナを選択するアンテナ選択ダイバーシティや、複数のアンテナでの受信信号を合成する合成ダイバーシティなどがある。アンテナ選択ダイバーシティは、フェージングの軽減を主目的としており、合成ダイバーシティでは、受信品質の向上を図ることができる。
また、異なる箇所に設置された複数の無線機を有する無線通信システムでは、これらの無線機それぞれの受信信号を対象とした合成ダイバーシティを行うこともできる。例えば、特許文献1には、移動体である車に搭載される移動端末と、移動体の移動経路である道路に沿って設置された複数の基地局との間で無線通信を行う路車間通信システムにおいて、複数の基地局に接続された制御局が、これらの複数の基地局それぞれの受信信号に対する合成ダイバーシティを行うことが記載されている(例えば[請求項17]欄参照)。
特開2002−33694号公報
しかし、複数の無線機の受信信号に対する合成ダイバーシティを実現する従来の手法では、無線機とは別に、各無線機の受信信号を集約して合成ダイバーシティ処理を行う専用装置を設けるとともに、この専用装置に各無線機の受信信号を集約するための通信回線を設ける必要があり、大掛かりなシステム構成となるとともに、コストも高くなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の無線機それぞれの受信信号に対する合成ダイバーシティを効率的に行うことができる新しい技術を実現することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
移動無線機からの無線信号を受信するための複数の受信機が各所に配置され、何れかの受信機で受信された前記無線信号の受信データを所定の外部装置(例えば、図1等の列車制御装置40)へ出力するように構成された受信システム(例えば、図1等の受信システム1)を構成する前記受信機(例えば、図1等の受信機10)であって、
前記受信システムは、近隣の複数の受信機で1つのグループが形成され、各受信機が1つ又は複数の前記グループに属するように設定されており、
単独受信処理を試みる単独受信手段(例えば、図3の単独受信部202)と、
前記単独受信処理による受信情報(以下「自機受信情報」という)を自機が所属するグループの他機に送信する自機受信情報送信手段(例えば、図3の自機情報送信部204)と、
自機が所属するグループの他機から、当該他機の前記単独受信処理による受信情報(以下「他機受信情報」という)を取得する取得手段(例えば、図3の他機情報取得部206)と、
前記単独受信手段による受信が失敗した場合に、前記自機受信情報と前記他機受信情報とを用いて、ダイバーシティ受信処理を行うダイバーシティ受信手段(例えば、図3のダイバーシティ受信部208)と、
前記単独受信手段により得られた受信データ、或いは、前記ダイバーシティ受信手段により得られた受信データの前記外部装置への出力を制御する出力制御手段(例えば、図3の出力制御部210)と、
を備えた受信機である。
また、他の発明として、
移動無線機からの無線信号を受信するための複数の受信機が各所に配置され、何れかの受信機で受信された前記無線信号の受信データを所定の外部装置へ出力するように構成された受信システムを構成する前記受信機それぞれが実行する受信制御方法であって、
前記受信システムは、近隣の複数の受信機で1つのグループが形成され、各受信機が1つ又は複数の前記グループに属するように設定されており、
単独受信処理を試みることと(例えば、図4のステップS3〜S7)、
前記単独受信処理による受信情報(以下「自機受信情報」という)を自機が所属するグループの他機に送信することと(例えば、図4のステップS15)、
自機が所属するグループの他機から、当該他機の前記単独受信処理による受信情報(以下「他機受信情報」という)を取得することと(例えば、図4のステップS17)、
前記単独受信処理による受信が失敗した場合に、前記自機受信情報と前記他機受信情報とを用いて、ダイバーシティ受信処理を行うことと(例えば、図4のステップS25等)、
前記単独受信処理により得られた受信データ、或いは、前記ダイバーシティ受信処理により得られた受信データの前記外部装置への出力を制御することと(例えば、図4のステップS11,S33)、
を含む受信制御方法を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、複数の受信機による受信信号に対する合成ダイバーシティを行うことができる受信機で受信システムを構成することができ、各受信機の受信信号を集約する専用装置は不要となる。すなわち、受信機は、移動無線機からの無線信号に対する受信処理として、先ずは単独受信処理を試み、単独受信処理が失敗した場合に、ダイバーシティ受信処理を行う。ダイバーシティ受信処理は、単独受信処理による受信情報を用いて行われるため、受信処理にかかる処理負荷の増加を抑えた効率的な合成ダイバーシティを実現することができる。
第2の発明として、第1の発明の受信機であって、
前記自機受信情報送信手段は、前記単独受信処理での処理過程情報を前記自機受信情報に含めて送信し、
前記取得手段は、当該他機の前記単独受信処理での処理過程情報(例えば、図2のコンスタレーション座標情報73)を含めて前記他機受信情報を取得し、
前記ダイバーシティ受信手段は、
自機の前記処理過程情報と、前記他機受信情報に含まれる処理過程情報とを合成する合成手段(例えば、図3のダイバーシティ受信部、図4のステップS25)、
を有する、
受信機を構成しても良い。
この第2の発明によれば、単独受信処理による受信情報には、単独受信処理での受信信号の処理過程情報が含まれ、ダイバーシティ受信処理は、自機の処理過程情報と他機の処理過程情報とを合成した処理過程情報を用いて行われる。
第3の発明として、第2の発明の受信機であって、
前記自機受信情報送信手段は、前記単独受信処理における受信品質に関する情報(例えば、図2のシンボル電界強度情報72)を前記自機受信情報に含めて送信し、
前記取得手段は、当該他機の前記単独受信処理における受信品質に関する情報を含めて前記他機受信情報を取得し、
前記合成手段は、合成する前記処理過程情報それぞれに係る受信品質に応じた重みづけで前記合成を行う、
受信機を構成しても良い。
この第3の発明によれば、単独受信処理による受信情報には、単独受信処理による受信品質に関する情報が含まれ、ダイバーシティ受信処理では、処理過程情報それぞれに係る受信品質に応じた重み付けを行って処理過程情報を合成する。これにより、1つのグループに所属する受信機のうち、例えば受信品質が“良い”無線機における単独受信処理の処理過程情報の割合を高めて合成することで、ダイバーシティ受信が成功する可能性が高まり、受信品質を改善することが可能となる。
第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明の受信機であって、
前記グループそれぞれには、代表受信機が定められており、
前記自機受信情報送信手段は、前記自機受信情報を、自機が所属するグループの代表受信機へ送信し、
前記取得手段は、自機が代表受信機である場合に、当該代表受信機に係るグループの他機から前記他機受信情報を受信し、
前記ダイバーシティ受信手段は、自機が代表受信機である場合に、前記ダイバーシティ受信処理を行う、
受信機を構成しても良い。
この第4の発明によれば、ダイバーシティ受信処理は、グループに定められている代表受信機が、このグループの他機の受信情報を用いて行う。
第5の発明として、第1〜第4の何れかの発明の受信機を、移動無線機からの無線信号を受信するために各所に配置して構成し、何れかの受信機で受信した前記無線信号の受信データを所定の外部装置へ出力するように構成した受信システムを構成しても良い。
この第5の発明によれば、第1〜第4の発明の効果を有する受信システムであって、受信機が受信した無線信号の受信データが外部装置へ出力される受信システムが実現される。
第6の発明として、第5の発明の受信システムであって、
前記移動無線機は、列車に設置される車上装置であり、
前記受信機を、前記列車が走行する軌道に沿って離散的に配置して構成した、
受信システムを構成しても良い。
この第6の発明によれば、上述した発明の作用効果を発揮する無線列車制御システムを実現することができる。
受信システムの構成図。 受信機のグループ形成の説明図。 受信機の機能構成図。 受信機における受信制御処理のフローチャート。
[システム構成]
図1,2は、本実施形態における受信システム1の適用例である。受信システム1は、移動無線機30から送信される無線信号を受信するためのシステムであり、複数の受信機10を備えて構成される。本実施形態の受信システム1は、無線列車制御システムである。移動無線機30は、軌道Rを走行する列車20に搭載され、列車20の車上装置の制御のもと、例えば、列車20の走行位置等のデータを所定の変調方式(例えば、位相偏移変調方式)で変調した無線信号を定期的に送信(発信)する。
受信機10は、移動無線機30から送信された無線信号が少なくとも1つ以上の受信機10で受信されるよう、移動無線機30の移動経路である軌道Rに沿って一定以上の間隔とならないように配置されている。また、受信機10は、有線回線50を介して、他の受信機10と通信可能であるとともに、列車制御装置40と通信可能である。そして、受信機10は、移動無線機30から送信される無線信号を受信・復調した受信データ60を、列車制御装置40へ出力する。列車制御装置40は、外部装置の一例であり、受信機10にとって上位の処理を実行するため、上位装置ともいえる。
また、図2に示すように、近隣の複数の受信機10で1つのグループが形成されている。具体的には、各グループには、当該グループの地理的範囲が定められており、この範囲内に位置する受信機10を、1つのグループとする。この範囲は、受信機10の配置間隔よりも広い(大きい)こととする。また、各受信機10は、自機を「代表受信機」とするグループに所属するとともに、代表受信機ではない「従属受信機」とするグループにも所属し得るように、グループが形成されることとする。つまり、各受信機10は、ある1つのグループの代表受信機であるとともに、他のグループの従属受信機でもあり得る。以下では、説明の便宜上、説明対象の受信機10が代表受信機として所属するグループのことを「代表グループ」と呼び、従属受信機として所属するグループのことを「従属グループ」と呼んで説明する。
例えば、図2では、受信機10−1〜10−4が所属する「グループA」と、受信機10−3〜10−5が所属する「グループB」とが形成されている。グループAでは、受信機10−3が代表受信機、それ以外の受信機10−1,10−2,10−4が従属受信機である。グループBでは、受信機10−4が代表受信機、それ以外の受信機10−3,10−5が従属受信機である。換言すると、受信機10−3は、グループAの代表受信機であるとともに、グループBの従属受信機でもあり、受信機10−3にとってグループAが代表グループ、グループBが従属グループである。受信機10−4は、グループBの代表受信機であるとともに、グループAの従属受信機でもあり、受信機10−4にとって、グループBが代表グループ、グループAが従属グループである。
本実施形態において、受信機10は、移動無線機30からの無線信号に対する処理として、先ずは単独受信処理を試み、単独受信処理に“失敗”した場合に、続いて、ダイバーシティ受信処理を行う。
単独受信処理では、受信した無線信号に対する復調処理、復号処理、及び、エラー訂正処理を行って、無線信号の受信データを得ようと試みる。そして、エラー訂正の結果から単独受信処理の成否(成功/失敗)を判断し、単独受信処理を“成功”したならば、得られた受信データ60を、列車制御装置40へ出力する。
単独受信処理を“失敗”した場合には、続いて、ダイバーシティ受信処理を行う。ダイバーシティ受信処理は、グループを単位として行われる。すなわち、当該グループの代表受信機が、当該グループに所属する各受信機10の受信情報70を用いて受信データを得る。
具体的には、従属受信機が、自機の受信情報70を代表受信機へ送信する。図2において、グループAのうち、従属受信機10−1,10−2が、代表受信機10−3へ受信情報70を送信しているのがこれである。受信情報70は、単独受信処理によって得られた、移動無線機30から送信される無線信号の受信に関する情報であり、受信電界強度情報71と、受信品質情報であるシンボル電界強度情報72と、処理過程情報であるコンスタレーション座標情報73と、EVM情報74と、復号データ75と、エラー訂正成否情報76と、を含む。受信電界強度情報71、シンボル電界強度情報72、コンスタレーション座標情報73、及び、EVM情報74は、単独受信処理における復調処理によって得られる。受信電界強度情報71は、受信した無線信号(RF信号)に対するレベル補正量から得られる受信信号の電界強度の情報である。シンボル電界強度情報72は、復調データの1シンボル単位の電界強度の情報である。コンスタレーション座標情報73は、ベースバンド信号をクロック・キャリア補正した信号から求められるコンスタレーション座標の情報である、EVM情報74は、コンスタレーション座標の目標収束点からのずれの指標であるEVM(Error Vector Magnitude)の情報である。復号データ75は、単独受信処理における復号処理によって得られた、エラー訂正前のビットデータ列である。エラー訂正成否情報76は、単独受信処理における、ビットデータ列に対するエラー訂正処理の結果である。
代表受信機は、従属受信機から送信される受信情報70を受信する。ここで、受信情報70を送信する従属受信機は、単独受信処理に“失敗”した従属受信機のみであるため、グループに所属する全ての従属受信機から受信されるとは限らない。このため、代表受信機は、一定時間待機し、その間の受信された受信情報70のみを用いる。図2の例では、代表受信機10−3は、従属受信機10−1,10−2から受信情報70を取得しているが、従属受信機10−4からは受信情報70を取得していない。従属受信機10−1,10−2が単独受信処理に“失敗”し、従属受信機10−4は単独受信処理を“成功”した又は移動無線機30からそもそも無線信号を受信していないためである。図2では、移動無線機30までの距離が遠いため、従属受信機10−4はそもそも無線信号を受信できていない例を示している。
代表受信機は、自機のコンスタレーション座標情報と、受信した受信情報70に含まれる、従属無線機それぞれのコンスタレーション座標情報と、を合成するシンボル合成処理を行う。コンスタレーション座標の合成は、次式(1a),(1b)に示すように、シンボル単位で、受信品質に応じた重み付けをして行う。
Figure 0006546027
式(1a),(1b)において、「n」は、シンボルを表す。「wi」は、i番目の受信機10の重み係数であり、当該受信機10の受信品質に応じて決まる。また、全ての重み係数wiの総和は1となる(w0+w1+・・+wm=1)。「i」は、受信機10を表し、i=0は、代表受信機、i=1,2,・・,mは、従属受信機、である。「CXi(n),CYi(n)」は、i番目の受信機10のコンスタレーション座標のn番目のシンボルのX,Y座標値である。そして、「CX(n),CY(n)」は、合成したコンスタレーション座標のn番目のシンボルのX,Y座標値である。つまり、シンボルn毎に、各受信機10のコンスタレーション座標CXi(n),CYi(n)に重み係数wiを乗じて加算することで、合成コンスタレーション座標CX(n),CY(n)を求めることができる。重み付けに用いる受信品質は、例えば、受信情報70に含まれるシンボル電界強度情報72を用いることができる。すなわち、シンボル電界強度情報72である1シンボル単位の電界強度を、対応するシンボルの重み係数Wiとする。
そして、代表受信機は、合成コンスタレーション座標(CX(n),CY(n))について、復号処理、及び、エラー訂正処理を行って、無線信号の受信データを得る。受信機10それぞれのコンスタレーション座標を合成することで、受信機10それぞれコンスタレーション座標のばらつきが平均化されて低減する。その結果、単独受信処理ではエラー訂正が失敗した場合でも、ダイバーシティ受信処理ではエラー訂正が成功する場合がある。そして、エラー訂正の結果から判断される受信の成否(成功/失敗)が“成功”ならば、エラー訂正によって得られたデータを、受信データ60として列車制御装置40へ出力する(図1参照)。
なお、図2において、受信機10−4は、グループBの代表受信機であるが、無線信号をそもそも受信していないため、単独受信処理もダイバーシティ受信処理も行わない。列車20に搭載された移動無線機30の通信圏は、列車20の軌道Rに沿って移動する。また、受信機10の各グループも、軌道Rに沿って、近隣する受信機10同士のグループとして構成されており、受信機10の配置間隔は、移動無線機30から送信された無線信号を少なくとも1つ以上の受信機10が受信できるような間隔となっている。そのため、受信機10−4で受信ができないとしても、何れかの受信機10(この場合、受信機10−1,10−2,10−3)が受信できる。しかも、どの受信機10も自機を代表受信機とするグループに必ず所属している。よって、少なくとも、何れかの受信機10が代表受信機として、移動無線機30の無線信号を受信できることが担保されている。
[機能構成]
図3は、受信機10の機能構成を示すブロック図である。図3によれば、受信機10は、無線通信部102と、有線通信部104と、処理部200と、記憶部300とを有する。
無線通信部102は、移動無線機30との無線通信を行う。有線通信部104は、有線回線50(図1,2参照)を介して、同一のグループに所属する他の受信機10や、列車制御装置40との有線通信を行う。
処理部200は、例えばCPU等の演算装置で実現され、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、無線通信部102や有線通信部104を介した受信データ等に基づいて、受信機10の全体制御を行う。また、処理部200は、単独受信部202と、自機情報送信部204と、他機情報取得部206と、ダイバーシティ受信部208と、出力制御部210と、を有する。
単独受信部202は、移動無線機30から受信した無線信号に対する単独受信処理を試みる。すなわち、無線信号に対する復調処理、復号処理、及び、エラー訂正処理を行って、無線信号の受信データを生成しようとする。そして、エラー訂正の結果(成功/失敗)から単独受信処理の成否を判断し、単独受信処理を“成功”したならば、出力制御部210に、得られた受信データを、列車制御装置40へ出力させる。単独受信処理の結果は、単独受信結果情報314として記憶される。この単独受信結果情報314は、復調処理によって得られた受信電界強度情報、シンボル電界強度情報、コンスタレーション座標情報、EVM情報や、復号処理によって得られたエラー訂正前の復号データ、エラー訂正処理によって得られたエラー訂正後の復号データ、及び、エラー訂正成否情報を含んでいる。
自機情報送信部204は、ダイバーシティ受信部208による指示に従い、有線通信部104を介して、自機の受信情報70を、従属グループの代表受信機へ送信する。送信先となる代表受信機は、所属グループ情報306から判断できる。所属グループ情報306は、自機が所属するグループに関する情報であり、代表グループ、及び、従属グループそれぞれについて、所属する受信機10の識別情報として例えば機器IDや通信アドレスを、代表受信機及び従属受信機の別とともに記憶している。
他機情報取得部206は、ダイバーシティ受信部208による指示に従い、有線通信部104を介して、代表グループの従属受信機から送信されてくる受信情報70を取得する。取得した従属受信機の受信情報70は、従属受信情報312として記憶される。
ダイバーシティ受信部208は、単独受信部202による単独受信処理が失敗した場合に、ダイバーシティ受信処理を行う。すなわち、先ず、単独受信処理の処理結果である単独受信結果情報314に基づいて、自機の受信情報70を生成する。次いで、自機情報送信部204に、自機の受信情報70を、従属グループの代表受信機へ送信させる。ここで、生成した自機の受信情報70は、自機受信情報310として記憶される。また、代表グループの従属受信機から送信されてくる受信情報70を受信する。そして、単独受信処理によって得られた自機のコンスタレーション座標と、受信した受信情報70に含まれる従属受信機それぞれのコンスタレーション座標とを合成するシンボル合成処理を行い、合成コンスタレーション座標を算出する。すなわち、自機の処理過程情報と、他機の処理過程情報とを合成する処理を行う。次いで、算出した合成コンスタレーション座標について、復号処理、及び、エラー訂正処理を行う。そして、エラー訂正の結果からダイバーシティ受信処理の成否を判断し、“成功”ならば、出力制御部210に、エラー訂正処理によって得られた受信データを、列車制御装置40へ出力させる。
ダイバーシティ受信処理の結果は、ダイバーシティ受信結果情報316として記憶される。このダイバーシティ受信結果情報316は、合成コンスタレーション座標や、復号処理によって得られたエラー訂正前の復号データ、エラー訂正処理によって得られたエラー訂正後の復号データ、エラー訂正結果などを含んでいる。
出力制御部210は、単独受信部202やダイバーシティ受信部208の制御に従い、有線通信部104を介して、受信データを、列車制御装置40へ出力する制御を行う。送信先となる列車制御装置40については、例えば機器IDや通信アドレスが、データ出力先情報308として記憶されている。
記憶部300は、例えばROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が受信機10を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果を一時的に格納する。記憶部300には、受信制御プログラム302と、自機の機器ID304と、所属グループ情報306と、データ出力先情報308と、自機受信情報310と、従属受信情報312と、単独受信結果情報314と、ダイバーシティ受信結果情報316と、受信データ60と、が記憶される。
[処理の流れ]
図4は、受信機10における受信制御処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、処理部200が、受信制御プログラム302を実行することで実現される。
移動無線機30から送信される無線信号を受信すると(ステップS1)、単独受信部202が、単独受信処理を行う。すなわち、受信した無線信号に対する復調処理、復号処理、及び、エラー訂正処理を順に行う(ステップS3〜S7)。そして、エラー訂正を“成功”したならば(ステップS9:YES)、単独受信処理に“成功”したと判断し、エラー訂正した復号データを、単独受信処理によって得られた受信データとして、列車制御装置40へ出力する(ステップS11)。
一方、単独受信処理においてエラー訂正を“失敗”したならば(ステップS7:NO)、続いて、ダイバーシティ受信部208が、ダイバーシティ受信処理を行う。すなわち、単独受信処理の結果をもとに、自機の受信情報を生成する(ステップS13)。そして、従属グループの代表受信機に、生成した自機の受信情報を送信する(ステップS15)。
また、一定時間待機して、代表グループの従属受信機から送信されてくる受信情報を受信する(ステップS17)。そして、1台以上の従属受信機から受信情報が受信されたならば(ステップS19:YES)、単独受信によって得られた自機の受信データと、受信した受信情報それぞれに含まれる復号データ75の相互の一致判定を行い、受信した受信情報のうちから、例えば「復号データ75の所定割合以上のビットが一致する」といった所定の一致条件を満たす受信情報を抽出する(ステップS21)。換言すると、相互の一致度が一致条件を満たさない受信情報を除外し、相互の一致度が一致条件を満たす受信情報のみを選択する。
1つ以上の受信情報が一致したならば(ステップS23:YES)、自機のコンスタレーション座標と、抽出した受信情報それぞれに含まれるコンスタレーション座標と、を合成して合成コンスタレーション座標を算出するシンボル合成処理を行う(ステップS25)。次いで、算出した合成コンスタレーション座標を用いた復号処理、及び、エラー訂正処理を行って、無線信号の受信データを得る(ステップS27〜S29)。そして、エラー訂正の結果から判断される受信の成否が“成功”ならば(ステップS31:YES)、得られた受信データを、列車制御装置40へ出力する(ステップS33)。以上の処理を行うと、受信制御処理は終了となる。
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、複数の受信機10による受信信号に対する合成ダイバーシティを行うことができる受信機10で受信システムを構成することができ、従来のような各受信機の受信信号を集約する専用装置を別途設けたり、その専用装置のためのシステム全体の設計を行うといった必要がなくなり、効率的な合成ダイバーシティを実現できるシステムを構成できる。
受信機10について考察すると、受信機10は、移動無線機30から送信される無線信号に対して、先ずは単独受信処理を試み、単独受信処理に失敗した場合に、ダイバーシティ受信処理を行う。ダイバーシティ受信処理では、近隣の複数の受信機10で形成されるグループを単位として行われる。すなわち、グループに定められた代表受信機が、当該グループの従属受信機から、当該従属受信機の単独受信処理において得られたコンスタレーション座標を受信し、自機のコンスタレーション座標と、受信した各従属受信機のコンスタレーション座標とを合成した合成コンスタレーション座標を求め、この合成コンスタレーション座標について、復号処理及びエラー判定処理を行って、無線信号の受信データを得る。従って、ダイバーシティ受信処理は、単独受信処理による受信情報を用いて行われるため、受信処理にかかる処理負荷の増加を抑えた効率的な合成ダイバーシティを実現することができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
例えば、上述の実施形態では、本発明を無線列車制御システムに適用した場合を説明したが、他の移動体無線通信システムにも同様に適用可能である。例えば、移動無線機30を車やバイクに搭載したり、ユーザが携帯することとしてもよい。その場合、移動無線機30を有する移動体が移動する範囲の各所に受信機10を配置し、移動無線機30が送信(発信)する無線信号を、何れかの受信機10が必ず受信できるように受信システムを構成する。受信機10の配置構成は2次元的になるため、近隣の複数の受信機10で構成するグループも2次元的な構成となる。より具体的なシステムとしては、例えば、路線バスに移動無線機30を搭載し、路線バスの移動経路に沿って受信機10を配置することで、上述した実施形態の受信システム1と同様の作用効果を得ることができる。
また、上述の実施形態では、有線回線50の通信ネットワーク構成を、1本のバス型LANのような構成として図1,2に図示したが、階層型の通信ネットワークなど、他の通信ネットワーク構成を採用してもよいことは勿論である。例えば、近隣の受信機10同士を結ぶ小規模通信ネットワークを構成し、各小規模通信ネットワークを結ぶ上位の通信ネットワークを構成して、この上位の通信ネットワークに外部装置である列車制御装置40を接続することとしてもよい。この場合、小規模通信ネットワーク内での通信が、上位の通信ネットワークに流れてこないため、上位の通信ネットワークでの通信トラフィックを低減することができる。
1 受信システム
10 受信機
102 無線通信部、104 有線通信部
200 処理部
202 単独受信部、204 自機情報送信部、206 他機情報取得部
208 ダイバーシティ受信部、210 出力制御部
300 記憶部
302 受信制御プログラム、304 機器ID
306 所属グループ情報、308 データ出力先情報
310 自機受信情報、312 従属受信情報
314 単独受信結果情報、316 ダイバーシティ受信結果情報
20 列車、30 移動無線機
40 列車制御装置
50 有線回線
R 軌道

Claims (7)

  1. 移動無線機からの無線信号を受信するための複数の受信機が各所に配置され、何れかの受信機で受信された前記無線信号の受信データを所定の外部装置へ出力するように構成された受信システムを構成する前記受信機であって、
    前記受信システムは、近隣の複数の受信機で1つのグループが形成され、各受信機が1つ又は複数の前記グループに属するように設定されており、
    単独受信処理を試みる単独受信手段と、
    前記単独受信処理による受信情報(以下「自機受信情報」という)を自機が所属するグループの他機に送信する自機受信情報送信手段と、
    自機が所属するグループの他機から、当該他機の前記単独受信処理による受信情報(以下「他機受信情報」という)を取得する取得手段と、
    前記単独受信手段による受信が失敗した場合に、前記自機受信情報と前記他機受信情報とを用いて、ダイバーシティ受信処理を行うダイバーシティ受信手段と、
    前記単独受信手段により得られた受信データ、或いは、前記ダイバーシティ受信手段により得られた受信データの前記外部装置への出力を制御する出力制御手段と、
    を備えた受信機。
  2. 前記自機受信情報送信手段は、前記単独受信処理での処理過程情報を前記自機受信情報に含めて送信し、
    前記取得手段は、当該他機の前記単独受信処理での処理過程情報を含めて前記他機受信情報を取得し、
    前記ダイバーシティ受信手段は、
    自機の前記処理過程情報と、前記他機受信情報に含まれる処理過程情報とを合成する合成手段、
    を有する、
    請求項1に記載の受信機。
  3. 前記自機受信情報送信手段は、前記単独受信処理における受信品質に関する情報を前記自機受信情報に含めて送信し、
    前記取得手段は、当該他機の前記単独受信処理における受信品質に関する情報を含めて前記他機受信情報を取得し、
    前記合成手段は、合成する前記処理過程情報それぞれに係る受信品質に応じた重みづけで前記合成を行う、
    請求項2に記載の受信機。
  4. 前記グループそれぞれには、代表受信機が定められており、
    前記自機受信情報送信手段は、前記自機受信情報を、自機が所属するグループの代表受信機へ送信し、
    前記取得手段は、自機が代表受信機である場合に、当該代表受信機に係るグループの他機から前記他機受信情報を受信し、
    前記ダイバーシティ受信手段は、自機が代表受信機である場合に、前記ダイバーシティ受信処理を行う、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の受信機。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の複数の受信機を、移動無線機からの無線信号を受信するために各所に配置して構成し、何れかの受信機で受信した前記無線信号の受信データを所定の外部装置へ出力するように構成した受信システム。
  6. 前記移動無線機は、列車に設置される車上装置であり、
    前記受信機を、前記列車が走行する軌道に沿って離散的に配置して構成した、
    請求項5に記載の受信システム。
  7. 移動無線機からの無線信号を受信するための複数の受信機が各所に配置され、何れかの受信機で受信された前記無線信号の受信データを所定の外部装置へ出力するように構成された受信システムを構成する前記受信機それぞれが実行する受信制御方法であって、
    前記受信システムは、近隣の複数の受信機で1つのグループが形成され、各受信機が1つ又は複数の前記グループに属するように設定されており、
    単独受信処理を試みることと、
    前記単独受信処理による受信情報(以下「自機受信情報」という)を自機が所属するグループの他機に送信することと、
    自機が所属するグループの他機から、当該他機の前記単独受信処理による受信情報(以下「他機受信情報」という)を取得することと、
    前記単独受信処理による受信が失敗した場合に、前記自機受信情報と前記他機受信情報とを用いて、ダイバーシティ受信処理を行うことと、
    前記単独受信処理により得られた受信データ、或いは、前記ダイバーシティ受信処理により得られた受信データの前記外部装置への出力を制御することと、
    を含む受信制御方法。
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