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JP6549491B2 - 太陽熱集熱管 - Google Patents
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JP6549491B2 - 太陽熱集熱管 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽熱集熱管に関する。
太陽光を熱に変換し、その熱を利用して発電を行う太陽熱発電装置が知られている。この装置では、集光手段によって太陽光を集光し、その集光した太陽光によって太陽熱集熱管内の熱媒体を加熱した後、その加熱した熱媒体の熱エネルギーを発電機で利用することによって発電が行なわれる。そのため、この装置では、内部を熱媒体が流通可能な管の外側表面に、太陽光を熱に効率良く変換するための様々な層が形成された太陽熱集熱管が用いられている。例えば、内部を熱媒体が流通可能な管の外側表面上には、熱媒体及び管からの熱輻射を反射する赤外線反射層、太陽光を熱に変換する太陽光−熱変換層、及び太陽光の反射を防止する反射防止層が形成されている。これらの様々な層の中でも赤外線反射層にはAg層を用いることが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2010−271033号公報
太陽熱集熱管は、内部を流通する熱媒が高温になると、熱媒体が流通する管の外側表面が約650℃〜約700℃の高温になり、管の外側表面に形成された赤外線反射層も高温に曝される。従来、赤外線反射層として用いられているAg層は、耐熱性が十分でないため、高温に曝されると、1時間程度でAgが凝集及び昇華し、熱媒体及び管からの熱輻射を反射する効果が低下してしまう。そして、このような状態のAg層では、赤外線反射層としての機能が十分に発揮されないため、太陽光を熱に変換する効率が低下してしまう。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、高温に曝されてもAgの凝集及び昇華を抑制することができる耐熱性に優れたAg層を赤外線反射層に用いることにより、太陽光を熱に変換する効率が低下し難い太陽熱集熱管及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、Nb(ニオブ)をAg層に所定の割合で分散させることにより、Agの凝集及び昇華を抑制し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の第(1)項〜第(8)項である。
(1)内部を熱媒体が流通可能な管の外側表面上に、少なくとも赤外線反射層、太陽光−熱変換層及び反射防止層が設けられた太陽熱集熱管であって、
前記赤外線反射層は、Nbが分散されたAg層であり、且つNbの含有率が0.1at%〜31.8at%であることを特徴とする太陽熱集熱管。
(2)前記赤外線反射層と前記太陽光−熱変換層との間に金属保護層が設けられていることを特徴とする第(1)項に記載の太陽熱集熱管。
(3)前記金属保護層が、Agよりも融点が高い材料から形成されていることを特徴とする第(2)項に記載の太陽熱集熱管。
(4)前記管と前記赤外線反射層との間に金属保護層が設けられていることを特徴とする第(1)項〜第(3)項のいずれか一項に記載の太陽熱集熱管。
(5)前記金属保護層と前記太陽光−熱変換層との間に酸素バリア層が設けられていることを特徴とする第(2)項〜第(4)項のいずれか一項に記載の太陽熱集熱管。
(6)前記管と前記赤外線反射層との間に拡散防止層が設けられていることを特徴とする第(4)項又は第(5)項に記載の太陽熱集熱管。
(7)前記金属保護層と前記酸素バリア層又は前記太陽光−熱変換層との間に反応防止層が設けられていることを特徴とする第(2)項〜第(6)項のいずれか一項に記載の太陽熱集熱管。
(8)前記拡散防止層と前記金属保護層との間に反応防止層が設けられていることを特徴とする第(6)項又は第(7)項に記載の太陽熱集熱管。
本発明によれば、高温に曝されてもAgの凝集及び昇華を抑制することができる耐熱性に優れたAg層を赤外線反射層に用いることにより、太陽光を熱に変換する効率が低下し難い太陽熱集熱管及びその製造方法を提供することができる。
実施の形態1の太陽熱集熱管の部分断面図である。 石英基板上に形成した、Agのみから構成されるAg層を700℃で1時間加熱した後の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 石英基板上に形成した、Agのみから構成されるAg層を700℃で1時間加熱する前後のAg層の光透過率の結果である。 石英基板に形成した、0.75at%のNbを分散させたAg層を700℃で1時間加熱した後の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 石英基板に形成した、0.75at%のNbを分散させたAg層を700℃で1時間加熱する前後のAg層の光透過率の結果である。 実施の形態2の太陽熱集熱管の部分断面図である。 実施の形態3の太陽熱集熱管の部分断面図である。 実施の形態4の太陽熱集熱管の部分断面図である。 石英基板に、金属保護層(20nmのNb層)、0.75at%のNbを分散させたAg層(200nm)、金属保護層(25nmのNb層)及び酸素バリア層(40nmのSi層)を順に積層させた積層体である。 図9の積層体を700℃で1時間、11時間及び51時間加熱する前後の積層体の光透過率の結果である。 実施の形態5の太陽熱集熱管の部分断面図である。 実施の形態6の太陽熱集熱管の部分断面図である。 実施の形態7の太陽熱集熱管の部分断面図である。 石英基板に、反応防止層(20nmのNbSi層)、金属保護層(15.7nmのNb層)、0.75at%のNbを分散させたAg層(200nm)、金属保護層(7.8nmのNb層)、反応防止層(10nmのNbSi層)及び酸素バリア層(50nmのSi層)を順に積層させた積層体である。 図14の積層体を700℃で1時間、11時間及び51時間加熱する前後の積層体の光透過率の結果である。
以下、本発明の太陽熱集熱管及びその製造方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態の太陽熱集熱管の部分断面図である。
図1において、本実施の形態の太陽熱集熱管1は、内部を熱媒体が流通可能な管2と、管2の外側表面上に形成された赤外線反射層3と、赤外線反射層3上に形成された太陽光−熱変換層4と、太陽光−熱変換層4上に形成された反射防止層5とを有する。
内部を熱媒体が流通可能な管2としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。一般的には、管2の材質は、鉄系材料(例えば、ステンレス鋼、耐熱鋼、合金鋼、炭素鋼)、アルミニウム系材料等の耐熱性を有する金属を用いることができる。これらの中でも、使用環境(例えば、管2の加熱温度)を考慮すると、ステンレス鋼又は耐熱鋼製の管2であることが好ましい。
管2の内部を流通する熱媒体としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。熱媒体の例としては、水、油、溶融塩(例えば、溶融ナトリウム)等が挙げられる。
管2の外側表面上に形成された赤外線反射層3は、熱媒体及び管2からの熱輻射(熱放射)を反射する機能を有する。太陽熱集熱管1に用いられる熱媒体及び管2などの材料は、約650℃〜約700℃の高温に加熱されることがあるが、その際に放射される電磁波のほとんどは赤外線となる。そのため、赤外線反射層3は、この赤外線を反射する機能を主に有している。すなわち、赤外線反射層3は、熱媒体及び管2に与えられた熱エネルギーが、熱輻射によって管2の外部に放出されるのを抑制している。
赤外線反射層3としては、従来、Ag層7が用いられてきたが、Agのみから構成されるAg層7は、約650℃〜約700℃の高温に曝されると、1時間程度でAgが凝集又は昇華してしまう。
ここで、石英基板上に形成した、Agのみから構成されるAg層7を700℃で1時間加熱した後の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図2に示す。また、当該加熱前後のAg層7の光透過率の結果を図3に示す。
図2に示されているように、Ag層7は加熱によってAgが昇華すると共に凝集し、Ag層7の下層である石英基板が露出してしまう。また、図3に示されているように、加熱前のAg層7は、約200nm〜2500nmの波長域の光透過率がほぼゼロ(当該波長域の光が透過しない)であったのに対し、加熱後のAg層7は、約200nm〜2500nmの波長域の光透過率が約40%である(当該波長域の光が透過する)。このようにAgの凝集及び昇華したAg層7では、赤外線反射層3としての機能(熱媒体及び管からの熱輻射を反射する機能)が十分に発揮されないため、太陽光を熱に変換する効率が低下してしまう。
そこで、本実施の形態の太陽熱集熱管1では、Nb6を分散させたAg層7を赤外線反射層3として用いている。Nb6は、Ag層7においてAgの凝集及び昇華を抑制する効果を有し、これによりAg層7の耐熱性が向上する。
ここで、石英基板に形成した、0.75at%のNb6を分散させたAg層7を700℃で1時間加熱した後の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図4に示す。また、このAg層7を700℃で1時間加熱する前後のAg層7の光透過率の結果を図5に示す。
図4に示されているように、700℃で1時間加熱しても、Ag層7の下層である石英基板が露出しておらず、Agの凝集及び昇華もほとんど生じていない。また、図5に示されているように、加熱前後でAg層7の光透過率もほとんど変化しない。したがって、Nb6が分散されたAg層7であれば、約700℃の高温に曝されたとしても、Agの凝集及び昇華を抑制することができるため、赤外線反射層3としての機能(熱媒体及び管からの熱輻射を反射する機能)が低下せず、太陽光を熱に変換する効率も低下しない。
Ag層7におけるNb6の含有率は、Agの凝集及び昇華を抑制する効果を得る観点から、0.1at%〜31.8at%、好ましくは0.2at%〜30at%、より好ましくは0.3at%〜25at%、さらに好ましくは0.4at%〜20at%、特に好ましくは0.5at%〜15at%である。
Nb6が分散されたAg層7の厚さは、特に限定されないが、好ましくは10nm〜500nm、より好ましくは30nm〜400nm、さらに好ましくは50nm〜300nmである。
Nb6が分散されたAg層7は、Ag及びNbをターゲットとして用い、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスの存在下でスパッタリングを行うことによって形成することができる。スパッタリングの際の条件は、使用する装置に応じて適宜調整すればよく特に限定されない。また、ターゲットは、Ag及びNbを個別のターゲットとしてもよいし、Ag及びNbの混合物を1つのターゲットとしてもよい。
赤外線反射層3上に形成された太陽光−熱変換層4は、熱輻射による放熱を抑えつつ、太陽光を効率良く吸収する機能を有する。太陽光−熱変換層4は、光選択吸収層とも称される。
太陽光−熱変換層4としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。太陽光−熱変換層4の例としては、黒色クロムめっき層、黒色ニッケルめっき層、無電解ニッケル黒化処理層、四三酸化鉄皮層、サーメット層(セラミックと金属とを複合させた材料からなる層)、ケイ化マンガン層、ケイ化クロム層、ケイ化マンガン又はケイ化クロムと透明誘電体(例えば、SiO、Al、AlNなど)との複合材料からなる層などが挙げられる。
太陽光−熱変換層4の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1nm〜10μm、より好ましくは5nm〜100nmである。
太陽光−熱変換層4の形成方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、化学的蒸着、物理的蒸着(スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなど)、めっき法などを用いて形成することができる。
太陽光−熱変換層4上に形成された反射防止層5は、太陽光の反射を防止する機能を有する。
反射防止層5としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。反射防止層5の例としては、SiO層、Al層、AlN層、Cr層等の透明誘電体層が挙げられる。
反射防止層5の厚さは、特に限定されないが、好ましくは10nm〜500nmである。
反射防止層5の形成方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、化学的蒸着、物理的蒸着(スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング)を用いて形成することができる。
上記のような特徴を有する本実施の形態の太陽熱集熱管1によれば、Nb6をAg層7に所定の割合で分散させることでAgの凝集及び昇華を抑制した赤外線反射層3を備えているため、太陽光を熱に変換する効率が低下し難い。
実施の形態2.
図6は、本実施の形態の太陽熱集熱管の部分断面図である。
図6において、本実施の形態の太陽熱集熱管10は、赤外線反射層3と太陽光−熱変換層4との間に金属保護層11が設けられている点で、実施の形態1の太陽熱集熱管1と異なる。なお、この点以外の特徴については、実施の形態1の太陽熱集熱管1と同じであるため、説明を省略する。
金属保護層11は、赤外線反射層3に含有されるAgを昇華し難くする機能を有する。そのため、赤外線反射層3と太陽光−熱変換層4との間に金属保護層11を形成することにより、赤外線反射層3に含有されるAgの昇華がより一層抑制され、赤外線反射層3の機能が低下し難くなる。
金属保護層11としては、Agを昇華し難くする機能を有するものであれば特に限定されず、一般に、Ag(融点961.8℃)よりも融点が高い材料から形成される。Agよりも融点が高い材料としては、Nb(融点2469℃)、Mo(融点2623℃)、W(融点3422℃)、Cu(融点2562℃)、Ni(融点1455℃)、Fe(融点1538℃)、Cr(融点1907℃)、Ta(融点3020℃)などが挙げられる。
また、金属保護層11を形成する材料は、赤外域の光に対する反射率が高いことが好ましい。例えば、波長2500nmの赤外光に対する反射率は、Nbが96.1%、Moが97.1%、Wが95.2%、Cuが97.4%、Niが86.4%、Feが81.8%、Crが81.3%、Taが97.3%であり、赤外域の光に対する反射率が90%を超えるTa、Nb、Mo、W及びCuが好ましい。
金属保護層11の厚さは、使用する材料の種類などに応じて適宜設定すればよく特に限定されないが、熱輻射を抑える観点から、赤外線反射層3の厚さよりも小さいことが好ましい。
また、赤外線反射層3及び金属保護層11に用いる材料の光学定数を用いて多層膜近似し、その結果を基に輻射率を計算することにより、赤外線反射層3上に形成される金属保護層11の適切な厚さを求めてもよい。例えば、Nb6を0.75at%で含む厚さ100nmの赤外線反射層3上にMoを用いて金属保護層11を形成する場合、金属保護層11(Mo層)の厚さを0.1nm〜40.5nmとすることにより、650℃での輻射率をCu層よりも低くすることができる。また、Wを用いて金属保護層11を形成する場合、金属保護層11(W層)の厚さを0.1nm〜14.5nmとすることにより、650℃での輻射率をCu層よりも低くすることができる。さらに、Nbを用いて金属保護層11を形成する場合、金属保護層11(Nb)層の厚さを0.1nm〜5.9nmとすることにより、650℃での輻射率をCu層よりも低くすることができる。
金属保護層11の形成方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、化学的蒸着、物理的蒸着(スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング)を用いて形成することができる。
上記のような特徴を有する本実施の形態の太陽熱集熱管10によれば、赤外線反射層3に含有されるAgの昇華をより一層抑制することができるため、赤外線反射層3の機能がより一層低下し難くなる。そのため、この太陽熱集熱管10は、太陽光を熱に変換する効率がより一層低下し難い。
実施の形態3.
図7は、本実施の形態の太陽熱集熱管の部分断面図である。
図7において、本実施の形態の太陽熱集熱管20は、管2と赤外線反射層3との間に金属保護層11がさらに設けられている点で、実施の形態2の太陽熱集熱管10と異なる。なお、この点以外の特徴については、実施の形態2の太陽熱集熱管10と同じであるため、説明を省略する。また、本実施の形態の特徴は、実施の形態1の太陽熱集熱管1にも適用することができる。
管2と赤外線反射層3との間に設けられる金属保護層11は、赤外線反射層3の下地として設けられ、赤外線反射層3を均一に形成し易くする機能を有する。そのため、管2と赤外線反射層3との間に金属保護層11を形成することにより、赤外線反射層3が均一に形成され、赤外線反射層3の機能を安定して得ることができる。
管2と赤外線反射層3との間に設けられる金属保護層11としては、特に限定されず、赤外線反射層3上に設けられる金属保護層11と同じものを用いることができる。
また、管2と赤外線反射層3との間に設けられる金属保護層11の厚さは、下地としての機能を発揮し得る範囲であれば特に限定されないが、一般に1nm〜100nm、好ましくは3nm〜50nm、より好ましくは5nm〜30nmである。
上記のような特徴を有する本実施の形態の太陽熱集熱管20によれば、実施の形態1の太陽熱集熱管1又は実施の形態2の太陽熱集熱管10の効果に加えて、赤外線反射層3の機能を安定して得ることができる。
実施の形態4.
図8は、本実施の形態の太陽熱集熱管の部分断面図である。
図8において、本実施の形態の太陽熱集熱管30は、金属保護層11と太陽光−熱変換層4との間に酸素バリア層12が設けられている点で、実施の形態3の太陽熱集熱管20と異なる。なお、この点以外の特徴については、実施の形態3の太陽熱集熱管20と同じであるため、説明を省略する。また、本実施の形態の特徴は、実施の形態2の太陽熱集熱管10にも適用することができる。
酸素バリア層12は、金属保護層11の酸化が起こる原因となる酸素の透過を防止するために設けられる。そのため、金属保護層11と太陽光−熱変換層4との間に酸素バリア層12を形成することにより、金属保護層11の酸化を防止することができるため、金属保護層11の機能が低下し難くなる。
酸素バリア層12としては、酸素を透過し難いものであれば特に限定されず、例えば、誘電体層を用いることができる。誘電体層の例としては、SiO層、Al層、AlN層、Cr層、Si層などの透明誘電体層が挙げられる。
酸素バリア層12の厚さは、酸素を透過させない範囲であれば特に限定されないが、一般に1nm〜100nm、好ましくは3nm〜50nm、より好ましくは5nm〜30nmである。
酸素バリア層12の形成方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、化学的蒸着、物理的蒸着(スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング)を用いて形成することができる。
ここで、石英基板に、金属保護層11(20nmのNb層)、0.75at%のNb6を分散させたAg層7(200nm)、金属保護層11(25nmのNb層)及び酸素バリア層12(40nmのSi層)を順に積層させた図9の積層体を作製し、この積層体を700℃で1時間、11時間及び51時間加熱する前後の積層体の光透過率の結果を図10に示す。図10に示されているように、加熱前後で積層体の光透過率はほとんど変化しない。したがって、このような積層構造とすることにより、各層の機能が低下せず、太陽光を熱に変換する効率も低下しない。
上記のような特徴を有する本実施の形態の太陽熱集熱管30によれば、実施の形態2の太陽熱集熱管10又は実施の形態3の太陽熱集熱管20の効果に加えて、金属保護層11の酸化による金属保護層11の機能の低下を防止することができる。
実施の形態5.
図11は、本実施の形態の太陽熱集熱管の部分断面図である。
図11において、本実施の形態の太陽熱集熱管40は、管2と赤外線反射層3との間に拡散防止層13が設けられている点で、実施の形態4の太陽熱集熱管30と異なる。なお、この点以外の特徴については、実施の形態4の太陽熱集熱管30と同じであるため、説明を省略する。また、本実施の形態の特徴は、実施の形態1の太陽熱集熱管1、実施の形態2の太陽熱集熱管10及び実施の形態3の太陽熱集熱管20にも適用することができる。
拡散防止層13は、管2の成分(例えば、Cr)が上層(図11では金属保護層11)に拡散することを防止するために設けられる。そのため、管2の外側表面上に拡散防止層13を形成することにより、管2の上層(図11では金属保護層11)の機能が低下し難くなる。
拡散防止層13としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。拡散防止層13に用いられる材料の例としては、SiO、Alなどの酸化物、Si、AlNなどの窒化物が挙げられる。
拡散防止層13の厚さは、管2の成分が上層に拡散することを防止し得る範囲であれば特に限定されないが、一般に1nm〜100nm、好ましくは3nm〜50nm、より好ましくは5nm〜30nmである。
拡散防止層13の形成方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、化学的蒸着、物理的蒸着(スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング)を用いて形成することができる。
上記のような特徴を有する本実施の形態の太陽熱集熱管40によれば、実施の形態1の太陽熱集熱管1、実施の形態2の太陽熱集熱管10、実施の形態3の太陽熱集熱管20又は実施の形態4の太陽熱集熱管30の効果に加えて、管2の上層の機能の低下を防止することができる。
実施の形態6.
図12は、本実施の形態の太陽熱集熱管の部分断面図である。
図12において、本実施の形態の太陽熱集熱管50は、金属保護層11と酸素バリア層12との間に反応防止層14が設けられている点で、実施の形態5の太陽熱集熱管40と異なる。なお、この点以外の特徴については、実施の形態5の太陽熱集熱管40と同じであるため、説明を省略する。また、本実施の形態の特徴は、実施の形態4の太陽熱集熱管30にも適用することができる。
反応防止層14は、金属保護層11と酸素バリア層12との反応を防止するために設けられる。そのため、金属保護層11と酸素バリア層12との間に反応防止層14を設けることにより、金属保護層11及び酸素バリア層12の機能が低下し難くなる。
また、反応防止層14は、酸素バリア層12が形成されていない場合でも、金属保護層11と太陽光−熱変換層4との反応を防止することができる。この際、反応防止層14は、酸素の透過を防止する機能も有するため、酸素バリア層12の代わりにもなる。
反応防止層14としては、金属保護層11及び酸素バリア層12又は太陽光−熱変換層4と反応し難いものであれば特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。反応防止層14に用いられる材料の例としては、ケイ化ニオブ(NbSi)、ケイ化タンタル(TaSi)などのケイ化物が挙げられる。その中でも、反応防止層14の材料は、金属保護層11に用いられる金属のケイ化物であることが好ましい。
反応防止層14の厚さは、金属保護層11と酸素バリア層12又は太陽光−熱変換層4との反応を防止し得る範囲であれば、特に限定されないが、一般に1nm〜200nm、好ましくは3nm〜100nm、より好ましくは5nm〜80nmである。
反応防止層14の形成方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、化学的蒸着、物理的蒸着(スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング)を用いて形成することができる。
上記のような特徴を有する本実施の形態の太陽熱集熱管50によれば、実施の形態4の太陽熱集熱管30又は実施の形態5の太陽熱集熱管40の効果に加えて、金属保護層11及び酸素バリア層12又は太陽光−熱変換層4の機能の低下を防止することができる。
実施の形態7.
図13は、本実施の形態の太陽熱集熱管の部分断面図である。
図13において、本実施の形態の太陽熱集熱管60は、拡散防止層13と金属保護層11との間に反応防止層14が設けられている点で、実施の形態6の太陽熱集熱管50と異なる。なお、この点以外の特徴については、実施の形態6の太陽熱集熱管50と同じであるため、説明を省略する。また、本実施の形態の特徴は、実施の形態5の太陽熱集熱管40にも適用することができる。
拡散防止層13と金属保護層11との間に設けられる反応防止層14は、拡散防止層13と金属保護層11との反応を防止するために設けられる。そのため、拡散防止層13と金属保護層11との間に反応防止層14を設けることにより、拡散防止層13及び金属保護層11の機能が低下し難くなる。
拡散防止層13と金属保護層11との間に設けられる反応防止層14としては、金属保護層11と酸素バリア層12との間に設けられる反応防止層14と同じものを用いることができる。その中でも、反応防止層14の材料は、金属保護層11に用いられる金属のケイ化物であることが好ましい。
拡散防止層13と金属保護層11との間に設けられる反応防止層14の厚さは、拡散防止層13と金属保護層11との反応を防止し得る範囲であれば、特に限定されないが、一般に1nm〜150nm、好ましくは5nm〜100nm、より好ましくは10nm〜80nmである。
ここで、石英基板に、反応防止層14(20nmのNbSi層)、金属保護層11(15.7nmのNb層)、0.75at%のNb6を分散させたAg層7(200nm)、金属保護層11(7.8nmのNb層)、反応防止層14(10nmのNbSi層)及び酸素バリア層12(50nmのSi層)を順に積層させた図14の積層体を作製し、この積層体を700℃で1時間、11時間及び51時間加熱する前後の積層体の光透過率の結果を図15に示す。図15に示されているように、加熱前後で積層体の光透過率はほとんど変化しない。したがって、このような積層構造とすることにより、各層の機能が低下せず、太陽光を熱に変換する効率も低下しない。
上記のような特徴を有する本実施の形態の太陽熱集熱管60によれば、実施の形態5の太陽熱集熱管40又は実施の形態6の太陽熱集熱管50の効果に加えて、金属保護層11及び拡散防止層13の機能の低下を防止することができる。
1、10、20、30、40 太陽熱集熱管、2 管、3 赤外線反射層、4 太陽光−熱変換層、5 反射防止層、6 Nb、7 Ag層、11 金属保護層、12 酸素バリア層、13 拡散防止層、14 反応防止層。

Claims (8)

  1. 内部を熱媒体が流通可能な管の外側表面上に、少なくとも赤外線反射層、太陽光−熱変換層及び反射防止層が設けられた太陽熱集熱管であって、
    前記赤外線反射層は、Nbが分散されたAg層であり、且つNbの含有率が0.1at%〜31.8at%であることを特徴とする太陽熱集熱管。
  2. 前記赤外線反射層と前記太陽光−熱変換層との間に金属保護層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱集熱管。
  3. 前記金属保護層が、Agよりも融点が高い材料から形成されていることを特徴とする請求項2に記載の太陽熱集熱管。
  4. 前記管と前記赤外線反射層との間に金属保護層が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽熱集熱管。
  5. 前記金属保護層と前記太陽光−熱変換層との間に酸素バリア層が設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の太陽熱集熱管。
  6. 前記管と前記赤外線反射層との間に拡散防止層がさらに設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽熱集熱管。
  7. 前記金属保護層と前記酸素バリア層又は前記太陽光−熱変換層との間に反応防止層が設けられていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の太陽熱集熱管。
  8. 前記拡散防止層と前記金属保護層との間に反応防止層が設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載の太陽熱集熱管。
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