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JP6550602B2 - 光マイクロホン - Google Patents
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本発明は、音声出力信号の歪みを低減することができる光マイクロホンに関するものである。
音波を受けて振動する振動板に光を照射し、振動板からの反射光を受光素子で受光することによって振動板の変位を検出し、この検出信号を音声信号として出力する光マイクロホンが知られている。特許文献1に記載されている光マイクロホンはその例である
特許文献1に記載されている光マイクロホンは、音波を受けて振動する振動板と、光源側からの光を振動板に向かって出射する投光側光ガイドと、振動板からの反射光を受けて受光素子に導く受光側光ガイドとを有する。この光マイクロホンの感度は、振動板で反射されて受光側光ガイドに入射することができる光の量によって決まる。そこで、上記光マイクロホンでは、投光側光ガイドと受光側光ガイドとの間に弾性部材を介在させて並列的に配置し、投光側光ガイドと受光側光ガイドから弾性部材に加える圧縮力を調整することによって感度を調整可能にしている。
特許文献1に記載されているような光マイクロホンによれば、投光側光ガイドの光出射面および受光側光ガイドの光入射面と、振動板との間隔が大きくなると、受光側光ガイドへの入射光量が多くなり感度は高くなる。しかし、上記間隔がある程度以上に大きくなると、光源から受光素子に至る光路が長くなり、感度は低下する。したがって、上記光マイクロホンの感度調整は、感度調整に適した上記間隔の範囲で行われる。
上記光マイクロホンによれば、音波を受けて振動板が振動すると、投光側光ガイドおよび受光側光ガイドと、振動板との上記間隔が変動する。したがって、投光側光ガイドおよび受光側光ガイドに近づく向きに振動する場合と、遠ざかる向きに振動する場合とでは音声出力レベルが異なることになる。すなわち、音声出力信号に歪が生じ、音声に忠実な音声出力信号を得ることができない。
特開2015−156617号公報
本発明は、音声出力信号の歪みを低減することができる光マイクロホンを提供することを目的とする。
本発明は、
音波を受けて振動する振動板と、
光源からの光を前記振動板に向かって出射する投光側光ガイドと、
前記振動板からの反射光を受けて受光素子に導く受光側光ガイドと、を有し、
前記受光素子から音声信号が出力される光マイクロホンであって、
並列的に配置された前記投光側光ガイドと前記受光側光ガイドからなる光ガイド対が2対、前記振動板を挟んで対称形に配置され、
前記2対の光ガイド対の前記受光素子の音声信号を合成して出力することを最も主要な特徴とする。
振動板が音波を受け、一方の光ガイド対に対して振動板が遠ざかる向きに動くとき、他方の光ガイド対に対しては振動板が近づく向きに動く。したがって、一方の光ガイド対からの出力信号の低下が他方の光ガイド対からの出力信号の増大で補われ、音声出力信号の歪みの少ない光マイクロホンを得ることができる。
本発明に係る光マイクロホンの実施例を概略的に示す縦断面図である。 上記実施例の外観を示す斜視図である。
以下、本発明に係る光マイクロホンの実施例について図面を参照しながら説明する。
図1、図2において、光マイクロホン1は、メンブレンといわれる振動板2と、2対の光ガイド対10、20と、ハウジング100、200を有している。一方の光ガイド対10はハウジング100内に組み込まれ、他方の光ガイド対20はハウジング200内に組み込まれている。振動板2は薄膜状の素材からなる円形の部材で、周縁部が保持リング220の図1において下面に適宜の張力を付与して固着されている。
振動板2は保持リング220に保持された状態でハウジング100の上端面に載せられている。保持リング220にはハウジング200の下端が載せられ、保持リング220は上下のハウジング100,200によって挟み込まれ互いに固着されている。このようにして、2つのハウジング100,200の一端が、保持リング220の介在のもとに、振動板2の周縁部を挟んで互いに固着されている。振動板2は音波を受けると保持リング220の内周側において振動する。
ハウジング100内には、LEDなどの発光素子からなる光源12および受光素子13が組み込まれている。さらに、投光側光ガイド14と受光側光ガイド15からなる光ガイド対10も、ハウジング100内に、互いに長さ方向に並列的に組み込まれている。投光側光ガイド14は光源12からの光を図1において上方に向かってガイドするように配置されている。投光側光ガイド14にガイドされた光は、上端の出射面143から振動板2に向かって出射する。振動板2の下面は反射面になっている。
また、受光側光ガイド15は、振動板2の反射面からの光を図1において下方に向かってガイドするように配置されている。したがって、振動板2の下面は、投光側光ガイド14から出射された光を受光側光ガイド15に向かって反射する。この反射光は受光側光ガイド15の上端の入射面153から受光側光ガイド15内に導かれる。そして、反射光は受光側光ガイド15に沿って下方に向かってガイドされ、受光素子13で受光される。
本実施例では、投光側光ガイド14と受光側光ガイド15は長さ方向に互いに平行かつ並列に配置されている。投光側光ガイド14と受光側光ガイド15との間には、遮光部材16が介在している。
投光側光ガイド14の先端部は、受光側光ガイド15とは反対側に傾斜した切除面が形成されている。上記切除面が形成されていることにより、光の出射面43が制限されている。投光側光ガイド14の上記切除面には、反射膜のコーティングなどによって、光の反射面141が形成されている。
受光側光ガイド15の先端部においても、投光側光ガイド14とは反対側に傾斜した切除面が形成されている。上記切除面が形成されることにより、光の入射面153が制限されている。受光側光ガイド15の上記切除面にも反射膜のコーティングなどによって光の反射面151が形成されている。投光側光ガイド14と受光側光ガイド15は、遮光部材16を挟んで互いに背中合わせに配置されている。投光側光ガイド14と受光側光ガイド15の上記背中合わせ面にはそれぞれ光の反射膜142,152が形成されている。
このように、投光側光ガイド14は、その出射面143が制限されている。投光側光ガイド14には、傾斜した反射面141と反射膜142が形成されている。その結果、投光側光ガイド14内をガイドされた光源12からの光が出射面143から集中的に出射される。反射膜142が形成されることによっても、光源12からの光が投光側光ガイド14内を効率よくガイドされる。こうして、出射面143から光が集中的に出射される。
上記集中的な出射光は、振動板2で反射される。反射された光は、受光側光ガイド15の入射面153から受光側光ガイド15内に入射する。受光側光ガイド15内に入射した光は、反射面151、反射膜152で反射される。その結果、受光側光ガイド15内に入射した光は、受光素子13の受光面に向かってガイドされ、受光素子13によって効率的に受光される。このように、投光側光ガイド14と受光側光ガイド15は、光源12から受光素子13に至る光を効率よくガイドする。
図1に斜めの矢印線で示すように、投光側光ガイド14の出射面143から出射される光の出射範囲は振動板2に向かって順次広がる。逆に、振動板2で反射され受光側光ガイド15の入射面153に入射する光の入射範囲は入射面153に向かって順次狭まる。この実施形態において、上記出射範囲と入射範囲が重なる範囲が有感部30となる。有感部とは、振動板2が音波を検出する領域である。従って、有感部30が広ければマイクロホンの感度は高くなる。出射面143および入射面153と振動板2との間隔を狭くすると有感部30が狭くなり、感度は低くなる。これは有感部の広さによって、受光部すなわち受光素子13に到達する光の量が変化するためである。
図1、図2において、上側のハウジング200内に組み込まれている光ガイド対20も、前記光ガイド対10と同様に構成されている。以下、光ガイド対20について説明するが、光ガイド対10と同様の構成であるため、概略的な説明に留める。
光ガイド対20は、光源22及び受光素子23を有し、投光側光ガイド24および受光側光ガイド25、遮光部材26を有している。これらの部材は、光ガイド対10において対応している各部材と同様に構成されている。また、投光側光ガイド24は、光ガイド対10の投光側光ガイド14と同様に、光の反射面241、光の出射面243、光の反射膜242を有している。受光側光ガイド25は、光ガイド対10の受光側光ガイド15と同様に、光の入射面253、光の反射面251、光の反射膜252を有している。
投光側光ガイド24と受光側光ガイド25からなる光ガイド対20も、ハウジング200内に、互いに長さ方向に並列的に組み込まれている。投光側光ガイド24は光源22からの光を図1において下方に向かってガイドするように配置されている。投光側光ガイド24にガイドされた光は、下端の出射面243から振動板2に向かって出射する。振動板2の上面も反射面になっている。
上記実施例に係る光マイクロホン1は、並列的に配置された投光側光ガイドと受光側光ガイドからなる2対の光ガイド対10,20が、振動板2を挟んで対称形に配置されている。一方の光ガイド対20の前記出射面243および前記入射面253と、振動板2との間隔は、他方の光ガイド対10の前記出射面143および前記入射面153と、振動板2との間隔と同じである。
上側のハウジング200には窓孔状の複数の音波導入口201が設けられている。音波導入口201からハウジング200に導入される音波は振動板2に至り、振動板2を振動させる。下側のハウジング100の周囲は塞がれていて、ハウジング100には音波導入口は設けられていない。したがって、図示の実施例に係る光マイクロホンは無指向性である。下側のハウジング100にも音波導入口を設けて、無指向性とは異なる指向性の光マイクロホンとしてもよい。
2対の光ガイド対10,20の各受光素子13,23から出力される音声信号を合成して、光マイクロホン1の出力信号とする。これは、光マイクロホンを2つ用意して、各光マイクロホンの出力信号を合成するのと実質的に同じであるから、マイクロホンの出力信号レベルが高まり、感度が高くなる。加えて、音声出力信号の2次歪を低減することができる。その理由は以下の通りである。
一対の光ガイド対を有してなる特許文献1に記載されているような従来の光マイクロホンを想定すると、その感度は、光ガイドの出射面および入射面と振動板との間隔と、光源から受光素子に至る光路の長さに依存する。そのため、大きな音圧が加わって振動板が大きく変位する状況において、振動板が前方に向かって動くときと、後方に向かって動くときとでは、振動板により反射される光量が大きく異なる。その結果、受光素子で受光される光量が異なるため、音声出力信号に2次歪を生じる。
図示の実施例に係る光マイクロホン1によれば、2対の光ガイド対10,20の受光素子13,23の音波による信号の差分を音声出力信号とすることにより、2次歪が相殺され、2次歪を低減することができる。一方、受光素子13,23で検出される音波に応じた信号は相補的な関係にあるので、上記のように差分をとることにより出力信号レベルが高まり、感度が高くなる。
本発明のような光マイクロホンは、外光の影響を受けないように、図に示す音波の導入口201は、例えば、音波を通し外光を遮断するフィルタなどで塞ぐのが望ましい。フィルタとして、例えば金属蒸着フィルムを用いることができる。あるいは、微細な孔を無数に有するフィルム状の部材を用いてもよい。
あるいは、光源12,22を可視光以外の波長の光を出射する発光素子とし、受光素子13,23を、光源12,22から出射される光を検出することができる波長帯域の受光素子とするのも、外光の影響を受けないようにするのに有効である。
本発明のような光マイクロホンは、電界がかかっていても、磁界内であっても、電界や磁界に影響を受けることなく電気音響変換できるため、例えば、MRI現象を利用した医療検査現場などでも精度の高い電気音響変換が可能である。
1 光マイクロホン
2 振動板
10 光ガイド対
12 光源
13 受光素子
14 投光側光ガイド
15 受光側光ガイド
16 遮光部材
20 光ガイド対
10 光ガイド対
22 光源
23 受光素子
24 投光側光ガイド
25 受光側光ガイド
26 遮光部材
30 有感部
40 有感部
100 ハウジング
200 ハウジング
201 音波導入口

Claims (6)

  1. 音波を受けて振動する振動板と、
    光源からの光を前記振動板に向かって出射する投光側光ガイドと、
    前記振動板からの反射光を受けて受光素子に導く受光側光ガイドと、を有し、
    前記受光素子から音声信号が出力される光マイクロホンであって、
    並列的に配置された前記投光側光ガイドと前記受光側光ガイドからなる光ガイド対が2対、前記振動板を挟んで対称形に配置され、
    前記2対の光ガイド対の前記受光素子の音声信号を合成して出力する光マイクロホン。
  2. 1対の前記光ガイド対と他の1対の前記光ガイド対は個別のハウジングに組み込まれ、2つの前記ハウジングの一端が前記振動板の周縁部を挟んで互いに固着されている請求項1記載の光マイクロホン。
  3. 2つの前記ハウジングの少なくとも片方は、音波導入口を有している請求項2記載の光マイクロホン。
  4. 前記音波の導入口は、音波を通し外光を遮断するフィルタで塞がれている請求項3記載の光マイクロホン。
  5. 前記光源は可視光以外の光を出射する発光素子であり、前記受光素子は前記光源から出射される光を検出する請求項1乃至4のいずれかに記載の光マイクロホン。
  6. 前記投光側光ガイドと前記受光側光ガイドとの間には遮光部材が介在している請求項1乃至5のいずれかに記載の光マイクロホン。
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