この電源装置2には第1の電源として系統電源4が接続され、この系統電源4の停電時または正常時に用いられる第2の電源として発電機6が備えられる。系統電源4はたとえば、定格電圧100〔V〕または200〔V〕の単相三線式の商用交流電源であり、発電機6は同様の交流出力を発電する。この発電機6はたとえば、エンジン発電機であり、エンジン発電機には駆動源としてエンジン8が備えられる。
系統電源4および発電機6には負荷10が接続されている。この負荷10はいわゆるユーザ負荷であり、主として系統電源4の正常時に給電する負荷10−1、主として系統電源4の停電時に給電する負荷10−2が含まれる。負荷10−2はたとえば、非常灯などの系統電源4の停電時に不可欠な負荷であればよい。
この電源装置2には第3の電源としてバッテリ12、第4の電源として電源部14、切替え手段16が備えられる。このバッテリ12は系統電源4の停電時、非常電源として少なくともエンジン8に電力を給電する。このエンジン8の駆動力が発電機6に付与され、発電が行われる。バッテリ12は、エンジン8に対して起動用電力を供給する充放電可能な電池であればよい。電源部14は、系統電源4または発電機6の出力を受け、第1および第2の電力を出力する。
切替え手段16は電源部14に対する給電を系統電源4または発電機6の発電出力を状況に応じて切り替える。この給電切替えには、次の切替えパターンP1、P2、P3のいずれかひとつまたは2以上が含まれる。
P1: 系統電源の正常時、発電機6を始動させた際、発電機6の発電出力が安定状態に移行するまで電源部14に対する給電を系統電源4で維持し、安定状態に移行した際に、電源部14に対する給電を系統電源4から発電機6に切り替える。
P2: 系統電源4の正常時、発電機6の発電を終了させた際、発電機6の発電電圧が低下する前に電源部14に対する給電を発電機6から系統電源4に切り替える。
P3: 系統電源4の停電時、該停電の検知時点で、電源部14に対する給電を系統電源4から発電機6に切り替える。
切替え手段16には第1のスイッチ16−1が備えられ、このスイッチ16−1はたとえば、リレー接点であり、切替え制御部17によって切り替えられる。スイッチ16−1は、待機時、系統側接点aに切り替えられ、発電機6の運転時、発電側接点bに切り替えられ、系統電源4の正常時、電源部14には系統電源4から給電され、発電機6の運転時、発電機6から給電される。
切替え制御部17はたとえば、コンピュータで構成し、システムの状態に応じてスイッチ16−1の切り替えなどの制御を行う。系統電源4の停電の検出には、停電検出回路を備えて系統電源4が正常か停電かを判断すればよい。電源部14は、単一の電源回路で構成して第1および第2の電力を出力してもよいし、二以上の電源回路を備えて第1および第2の電力を出力させてもよい。
そして、エンジン8には、エンジン稼動部18−1、エンジンASSY18−2が備えられる。エンジン稼動部18−1は燃料ガスを燃焼させて回転し、発電機6を稼働する。エンジンASSY18−2は、駆動回路やセンサ類などを備え、エンジン稼動部18−1に組み付けられる。このエンジンASSY18−2は、電源部14およびバッテリ12から給電される系統・発電・バッテリ負荷部18−21と、バッテリ12のみから給電されるバッテリ負荷部18−22を含む。
電源部14のバッテリ出力側(第1の電力側)には第2のスイッチ16−2が備えられる。スイッチ16−2はバッテリ12の充電時に閉じられる。このとき、電源部14の出力でバッテリ12が充電状態となる。
電源部14の負荷出力側(第2の電力側)とバッテリ12との間には逆流阻止手段20が備えられる。この逆流阻止手段20は、スイッチ16−2が開かれて、電源部14から第2の電力がエンジンASSY18−2側への給電される際、電源部14からバッテリ12への逆流を阻止する。この逆流阻止手段20には電流の逆流を阻止する回路や素子であればよく、電流方向を一方向に規制するたとえばダイオードを用いればよい。
図1のBは、電源部14に用いられる電源回路の一例を示している。この電源回路140では、系統電源4または発電機6の発電出力を変圧し、所定の直流出力を生成する。第1の整流部22では系統電源4または発電機6の出力が整流される。平滑部24は蓄電素子の一例としてコンデンサ28を備え、整流部22の出力を平滑し、その出力がDCDCコンバータ(以下「DC/DC」と称する)26に加えられる。
DC/DC26は直流入力を交流に変換して変圧した後、直流に変換する。すなわち、スイッチング部30では平滑部24からの入力をスイッチングして交流に変換する。変圧部32は交流を所望の電圧に変圧する。第2の整流部34は変圧部32の出力を整流する。平滑部36は、蓄電素子の一例であるコンデンサ38を備えて変圧部32の出力を平滑することにより、バッテリ12の充電や系統・発電・バッテリ負荷部18−21の駆動に適した直流出力を生成する。
図2は、電源部14に対する給電切替え処理の手順の一例を示している。この手順は、切替え制御部17に搭載されたコンピュータによって実行すればよいが、シーケンサなどで実行してもよい。
発電機6の発電出力を監視し(S103)、発電機6の発電出力が安定状態に移行したかを判断する(S104)。発電機6の発電出力が安定状態に移行していなければ(S104のNO)、電源部14に対する給電を系統電源4で維持する(S105)。発電機6の発電出力が安定状態に移行すれば(S104のYES)、電源部14に対する給電を系統電源4から発電機6の発電出力に切り替える(S106)。発電機6の発電を監視し(S107)、発電機6の発電終了かを判断する(S108)。
発電機6の発電の終了であれば(S108のYES)、電源部14への給電を発電機6から系統電源4へ切替えかを判断する(S109)。電源部14への給電を発電機6から系統電源4へ切替えであれば(S109のYES)、発電機6の発電電圧が低下する前に電源部14に対する給電を発電機6から系統電源4に切り替える(S110)。
この手順において、S101〜S107は切替えパターンP1の一例であり、S108〜S110は切替えパターンP2の一例であり、また、S111は切替えパターンP3の一例である。この手順では、これら切替えパターンP1、P2、P3のいずれかまたは2以上を備える処理としてもよい。
(1) バッテリ12の充電に用いられる電源部14に給電する際、電源部14に含まれるコンデンサ28、38の端子間に電位差による突入電流を回避でき、従前の突入電流による接点間融着を回避できる。この結果、切替え手段16のスイッチ16−1に電流容量の小さいリレー接点を用いることができ、スイッチ16−1のコスト低減化を図ることができる。
(2) 系統電源4の停電時などに備えるバッテリ12を系統電源4および発電機6の2系統電源からの選択的な給電でバッテリ12を充電でき、非常時などに備えることができる。つまり、系統電源4のみの充電や、発電出力のみの充電による不都合を回避でき、2系統電源による利点を確保しつつ、スイッチ16−1に用いるAC切替えリレーなどの切替え接点を防護でき、信頼性の高い電源装置を提供できる。
この実施の形態の電源部14では、第1の電源回路14−1と、第2の電源回路14−2が備えられる。ここで、第1および第2の電源回路14−1、12−2は電源部14が二つの電源回路を備えることを限定するものではなく、三つ以上の電源回路を備えてよい。第1の電源回路14−1は、既述の第1の電力として、バッテリ12に充電用電力を供給する充電用回路である。この電源回路14−1には系統電源4の正常時、系統電源4から給電され、発電機6の運転時、発電機6から給電される。
電源回路14−2は、電源回路14−1と別個に設置され、系統電源4の正常時、系統電源4から給電し、発電機6の運転時、発電機6から給電することにより、既述の第2の電力として、エンジンASSY18−2に含まれる系統・発電・バッテリ負荷部18−21などに電力を供給する負荷用電源回路である。この実施の形態では、電源部14に第1および第2の電源回路14−1、12−2を備えて2つの電力を生成させて取り出しているが、単一の電源回路を備えて、第1および第2の電力を取り出してもよい。
スイッチ16−1は、第1の切替え手段として電源回路14−1、12−2の入力側に設置され、切替え制御部17により切り替えられる。このスイッチ16−1は待機時、系統側接点aに切り替えられ、発電機6の運転時、発電側接点bに切り替えられる。これにより、系統電源4の正常時、電源回路14−1、14−2には系統電源4が給電され、発電機6の運転時、発電機6から給電される。
逆流阻止手段20は、スイッチ16−3が電源回路14−2側接点d側に切り替られた際、バッテリ12からエンジンASSY18−2への給電に対し、電源回路14−2の出力がバッテリ12側に逆流するのを阻止する。
切替え制御部17は第1の実施の形態と同様にたとえば、コンピュータで構成し、システムの状態に応じてスイッチ16−1、16−3の双方の切り替えなどの制御を行う。
図4は、スイッチ16−1および電源回路14−1、14−2の構成例を示している。スイッチ16−1は2組のスイッチ16−11、16−12で構成され、共に系統側接点aおよび発電側接点bが備えられる。スイッチ16−11、16−12はリレーで構成でき、160は接点切替え用の操作コイルである。
電源回路14−1は、図1のBに示す電源回路14と同様に、整流部22−1、平滑部24−1、DC/DC26−1、コンデンサ28−1、スイッチング部30−1、変圧部32−1、整流部34−1、平滑部36−1およびコンデンサ38−1を備え、系統電源4または発電機6の発電出力を受け、所定の直流電力を生成する。電源回路14−2は、既述の電源回路14と同様に、整流部22−2、平滑部24−2、DC/DC26−2、コンデンサ28−2、スイッチング部30−2、変圧部32−2、整流部34−2、平滑部36−2およびコンデンサ38−2を備え、系統電源4または発電機6の発電出力を受け、所定の直流電力を生成する。
そして、電源装置2の動作には、待機モードおよび始動モード(図5)、発電モード(図6のA)、系統電源4による充電モード(図6のB)、系統電源4の停電時の待機モードおよび始動モード(図7のA)、発電モード(図7のB)が含まれる。
系統電源4の正常時、図5に示すように、負荷10−1に系統電源4が給電されるとともに、電源回路14−1、14−2にも系統電源4が給電される。エンジンASSY18−2には、電源回路14−2およびバッテリ12が接続されるが、バッテリ12の出力電圧より電源回路14−2の出力電圧が高くバッテリ12から電流が流れないため、バッテリ12は消費されない。
系統電源4の正常時、エンジン稼動部18−1を起動する場合、図5に示すように、スイッチ16−3は電源回路14−2側接点dに切り替えられ、バッテリ12の充電を停止し、放電状態に移行させる。エンジンASSY18−2にはバッテリ12および電源回路14−2が接続されているので、系統電源4の正常時であっても、エンジン稼動部18−1を起動させることができる。
図6のAに示すように、エンジン稼動部18−1が駆動状態となり、発電機6が発電を開始した後、スイッチ16−1を発電側接点bに切り替えると、発電出力が電源回路14−1、14−2に給電される。これにより、発電出力で電源回路14−1、14−2の出力が生成される。スイッチ16−3は電源回路14−1側接点cに切替えられる。電源回路14−1から出力される充電用電力により、バッテリ12が充電される。
発電機6から発電出力が得られれば、この発電出力は負荷10−2に給電される。これにより、負荷10−2を駆動することができる。また、破線で示すように、発電出力を系統電源4に代え、負荷10−1に給電することも可能である。
系統電源4の正常時、バッテリ電圧が低下した際には図6のBに示すように、エンジン停止中でも、スイッチ16−1は系統側接点aに切替えられ、スイッチ16−3は電源回路14−1側接点cに切替えられる。負荷10−1に系統電源4が給電されるとともに、電源回路14−1、14−2にも系統電源4が給電される。電源回路14−1から出力される充電用電力により、バッテリ12が充電される。
系統電源4の停電時、図7のAに示すように、スイッチ16−1は系統側接点a に切り替えられ、スイッチ16−3は電源回路14−2側接点dに切り替えられる。バッテリ12の出力は電源回路14−2の出力側からエンジンASSY18−2に給電され、エンジンASSY18−2によりエンジン稼動部18−1が起動される。このエンジン稼動部18−1の起動により、発電機6の発電が開始される。
図7のBに示すように、スイッチ16−1を発電側接点bに切替えると、発電出力が電源回路14−1、12−2に給電される。スイッチ16−3を接点cに切替えると、電源回路14−1から出力される充電用電力により、バッテリ12が充電される。
この処理手順は、系統電源4の正常時、発電機6を起動させる場合の手順である。発電機6の起動指示があるかを判断する(S201)。発電機6の起動指示があれば(S201のYES)、スイッチ16−1を系統側接点aの状態でスイッチ16−3を電源回路14−2側接点dに切り替える(S202)。
エンジン稼動部18−1が起動し、発電機6が発電を開始する(S203)。エンジンASSY18−2には常時通電され、所定の手順によりエンジン8を始動させることができる。
発電機6の発電時、切替え制御部17によりスイッチ16−3が電源回路14−1側接点cに切り替えられ(S206)、バッテリ12が電源回路14−1の出力により充電される(S207)。
そして、この第2の実施の形態においても、既述の第1の実施の形態と同様の処理手順(図2)の制御動作を行えば、給電切替えによる突入電流が生成されるのを阻止することができる。
(2) 発電機6の出力または系統電源4の給電によりバッテリ12に充電用電力を出力する第1の電源回路14−1と別個に、発電機6の出力または系統電源4の給電により充電用電力以外の負荷用電力を出力する第2の電源回路14−2を備える。これにより、系統電源4または発電機6の出力の何れからもバッテリ12を充電でき、バッテリ12を常に発電機6の起動に必要な充電状態に維持することができる。この結果、電源装置2の多様性を高めることができる。
上記実施の形態では、バッテリ12の負荷としてエンジンASSY18−2を一例として記載しているが、エンジン稼動部18−1に供給する燃料電磁弁などのエンジンASSY18−2以外の負荷を含んでもよい。
図9は、一実施例に係る電源装置を示している。図9において、図3と同一部分には同一符号を付してある。
この電源装置2は装置筐体42を備え、この装置筐体42には発電機6、エンジン稼動部18−1、エンジンASSY18−2(図10)、発電制御ユニット(GCU)44などが備えられている。
発電機6には自動電圧調整器(Automatic Voltage Regulator :AVR)46が備えられ、このAVR46は、発電出力を一定電圧に調整する。
エンジン8は、たとえば、水冷エンジンである。このエンジン8には、燃料供給部48、吸気部50、ミキサー52、点火部54、スタータ56、クーラント部58および排気部60が備えられる。燃料供給部48は燃料電磁弁62(図10)を構成する電磁弁(MV)62−1、電磁弁(SV)62−2およびガスレギュレータ64を備えて燃料ガスGをエンジン8のミキサー52に供給する。吸気部50は装置筐体42の壁面部から空気Arを取込み、ミキサー52に供給する。ミキサー52はミキサー駆動部66によって駆動し、燃料ガスGと空気Arから混合気を生成し、エンジン稼動部18−1に供給する。点火部54は複数のスパークプラグ68−1、68−2、68−3、点火コイル70−1、70−2、70−3およびイグナイタ72を備え、点火動作を行う。スタータ56は、バッテリ12を電源として回転し、エンジン稼動部18−1を始動させる。クーラント部58はウォーターポンプ74、ラジエータ76、ラジエータファン78を備えて冷却水を循環させ、この冷却水によりエンジン8を冷却する。排気部60にはマフラー80を備え、マフラー80からエンジン排気(EG)を行う。
冷却水温度は温度センサ82−1で検出され、エンジン稼動部18−1の回転速度は速度センサ82−2で検出され、カム位置はカムポジションセンサ82−3で検出され、エンジン稼動部18−1のオイル圧力が正常か異常かを油圧スイッチ82−4で検出する。
エンジンASSY18−2は、エンジン稼動部18−1の起動に用いられる機能部およびその部品である。
GCU44には発電機6の発電出力が給電されるとともに、サージ吸収回路84を介して系統電源4が給電される。サージ吸収回路84は、系統電源4からのサージを吸収する。GCU44は、系統電源4が正常か停電かを監視し、発電機6の発電制御などを行う。このGCU44には操作パネル45が併設されており、この操作パネル45では運転開始、運転停止、運転情報などの情報表示を行う。
この例では、自動切替えスイッチ(ATS:Auto Transfer Switch) 86が備えられ、系統電源4の正常時、負荷10−1にはATS86を介して系統電源4が給電される。系統電源4の停電時、負荷10−1にはATS86を介して発電機6の出力が給電され、同時に負荷10−2に電磁接触器88を介して発電機6の出力が給電される。なお、GCU44では系統電源4の正常時、発電機6を動作させ、発電を可能にしている。
<制御系統>
図10は、電源装置2の制御系統を示している。GCU44にはフィルタ90、停電検出回路92、充電電源回路94、負荷電源回路96、第1の電圧測定回路98−1、第2の電圧測定回路98−2、電流測定回路100、制御部102、制御電源回路104およびAC切替えリレー106−11、106−12が含まれる。
フィルタ90は、系統電源4からの交流入力から不要周波信号を除去する。停電検出回路92は系統電源4の停電を検出し、系統電源4が正常か、停電かを表す検出出力を制御部102に入力する。
充電電源回路94は既述の電源部14の第1の電源回路14−1の一例であり、AC切替えリレー106−11、106−12を介して系統電源4および発電機6に接続されており、バッテリ12に対する充電用出力を生成する。この充電用出力が、充電リレー108およびバッテリ接続スイッチ110を介してバッテリ12の正極(+)側に供給される。充電リレー108は充電時、接点c側に閉じられ、バッテリ12の放電時、接点d側に閉じられる。このとき、バッテリ12の出力は、バッテリ接続スイッチ110、充電リレー108およびダイオード112を介してエンジンASSY18−2および燃料電磁弁62側に給電される。ダイオード112は、既述の逆流阻止手段20の一例である。バッテリ接続スイッチ110はバッテリ12の接続時、常に閉状態で維持される。
負荷電源回路96は既述の第1の電源回路14−2の一例であり、AC切替えリレー106−11、106−12を介して系統電源4および発電機6に接続されており、エンジンASSY18−2や燃料電磁弁62に対する給電出力を生成する。この負荷電源回路96の出力は非常停止スイッチ114−1を介して燃料電磁弁62に供給されるとともに、非常停止スイッチ114−2を介してエンジンASSY18−2側に供給される。
電圧測定回路98−1は、発電機6の発電時、発電電圧を測定し、この測定結果を制御部102に提供する。また、電圧測定回路98−2は、バッテリ12の出力電圧を測定し、この測定結果を制御部102に提供する。
電流測定回路100は、発電機6の出力のR相、T相に設置されているカレントトランスCTの出力を受け、負荷10−1、10−2側に流れる電流を測定し、この測定結果を制御部102に提供する。
制御電源回路104は、バッテリ12または負荷電源回路96からの給電によりGCU44に対する給電出力を生成する。
制御部102はたとえば、コンピュータで構成され、制御電源回路104からの給電、停電検出回路92、電圧測定回路98−1、98−2、電流測定回路100、エンジンASSY18−2、筐体内温度センサ116の検出出力を受け、AC切替えリレー106−11、86−12、充電リレー108、電磁接触器制御リレー118などを制御する。電磁接触器制御リレー118は、制御部102の制御により電磁接触器88の開閉を制御する。筐体内温度センサ116は、電源装置2の筐体内の温度を検出し、制御部102に提供する。
エンジンASSY18−2には油圧スイッチ82−4、速度センサ82−2、温度センサ82−1、点火コイル70−1、70−2、70−3、イグナイタ制御部128、スタータ56、ニードルモータ130、スロットルモータ132などが含まれる。イグナイタ制御部128はカムポジションセンサ82−3で検出されるカムポジションに応じてイグナイタ72に動作電流を流す。
スタータ56および点火コイル70−1、70−2、70−3にはバッテリ12が接続されており、系統電源4の正常時または停電時の如何に拘らず、バッテリ12から給電されている。速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132および燃料電磁弁62には、バッテリ12または負荷電源回路96から給電される。
図11は、負荷の給電切替え系統の一例を示している。ATS86には、U相、N相、V相のそれぞれに切替えスイッチ86−1、86−2、86−3が備えられる。切替えスイッチ86−1、86−2、86−3の系統側接点eには系統電源4、その発電側接点fには電磁接触器88を介して発電機6が接続されている。
電磁接触器88には接点88−1、88−2、88−3が備えられ、これら接点88−1、88−2、88−3を開閉する操作コイル88−4が備えられる。操作コイル88−4は、電磁接触器制御リレー118を介して発電機6の出力であるR相およびT相間に接続されている。
系統電源4の正常時、切替えスイッチ86−1、86−2、86−3は系統側接点eに切り替えられ、負荷10−1に系統電源4が給電される。
系統電源4の停電時、切替えスイッチ86−1、86−2、86−3は発電側接点fに切り替えられる。発電機6が発電を開始すると、この発電出力が電圧測定回路98−1で検出される。この発電機6の出力電圧が所定電圧に到達したことを電圧測定回路98−1が検出したとき、電磁接触器制御リレー118を動作させ、接点88−1、88−2、88−3が閉じる。これにより、発電機6の発電出力が電磁接触器88を通して負荷10−2に給電される。このとき、切替えスイッチ86−1、86−2、86−3は発電側接点fに切り替えられているので、負荷10−2に発電出力が給電される。
発電機6から負荷10−1、10−2側に流れる電流は電流測定回路100の測定値により制御部102で監視される。
なお、系統電源4が正常時であっても、発電機6を動作させれば、負荷10−2に発電出力を給電し、このとき、ATS86の切替えスイッチ86−1、86−2、86−3を発電側接点fに切り替えれば、発電出力を負荷10−2側に給電することができる。
<制御部102>
図12は、制御部102の構成例を示している。制御部102はコンピュータで構成し、プロセッサ136、記憶部138、通信部142、入出力部(I/O)144が備えられる。プロセッサ136は、記憶部138にあるOS(Operating System)や発電制御プログラムなどの各種プログラムを実行し、制御出力を生成する。記憶部138は記憶素子としてたとえば、ROM(Read-Only Memory)やRAM(Random-Access Memory)を備え、既述のOSや発電制御プログラムなどの各種のプログラムを格納している。ROMとしてたとえば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory )146を備え、プログラムの他、各種データを記憶する。RAMは情報処理のワークエリアとして用いられる。
通信部142は、外部機器の制御部と有線または無線によりデータの授受を行う。I/O144は検出信号の入力や制御信号の出力に用いられる。このI/O144には操作パネル45上の素子、エンジンASSY18−2、燃料電磁弁42、停電検出回路92、充電電源回路94、負荷電源回路96、電圧測定回路98−1、98−2、電流測定回路100、ディップスイッチ147が接続されている。ディップスイッチ147はデフォルト値の設定などに用いられる。
操作パネル45にはユーザにより操作される各種スイッチボタンやデータ提示手段としての表示器が備えられる。この操作パネル45には、非常停止スイッチ114−1、114−2、表示切替えスイッチ148、状態表示素子150、運転/停止スイッチ152、セグメント表示部154、単位表示部156などが備えられる。非常停止スイッチ114−1、114−2は、非常時、ユーザ操作により閉状態から開状態に切り替えられる。
<動作モードの遷移とAC切替えリレー106−11、106−12の切替え>
図13のAは、AC切替えリレー106−11、106−12の切替えを示している。AC切替えリレー106−11、106−12には、それぞれ系統側接点aと発電側接点bを備え、双方向の矢印で示すように、いずれか一方に選択的に切り替える。系統側接点aに切り替えると系統接続となり、系統電源4が正常であれば、系統電源4からの給電が有効となる。また、発電側接点bに切り替えると発電機接続となり、発電機6が発電状態であれば、発電機6の出力からの給電が有効となる。
図13のBは、電源装置2の動作モード(状態)の遷移を示している。この動作モードには、電源OFFの状態M0、系統電源4が正常時の第1の待機モードM1、充電モードM2、始動モードM3、発電モードM4、系統電源4の停電時の第2の待機モードM5、始動モードM6、発電モードM7が含まれる。各モードM0〜M7はAC切替えリレー106−11、106−12の接点切替え状態、つまり、系統側接点aへの切り替えであれば既述の系統接続であり、発電側接点bへの切り替えであれば、発電機接続となる。
電源OFFの状態M0から系統電源4の正常時、または非常停止スイッチ114−1、114−2のONからOFFへの遷移により待機モードM1、系統電源4の停電時、または非常停止スイッチ114−1、114−2のONからOFFへの遷移により待機モードM5に遷移する。待機モードM1では、バッテリ電圧の低下により充電モードM2に遷移し、充電時間が経過すると、充電モードM2から待機モードM1に遷移する。充電モードM2において、系統電源4が正常から停電に移行すると、待機モードM5に遷移する。
待機モードM1で運転/停止スイッチ152をOFFからONに切り替えると、始動モードM3に遷移し、この始動モードM3から発電モードM4に自動的に遷移する。この発電モードM4で運転/停止スイッチ152をONからOFFに切り替えると、待機モードM1に遷移する。
待機モードM5で運転/停止スイッチ152をOFFからONに切り替えると、始動モードM6に遷移し、この始動モードM6から発電モードM7に自動的に遷移する。この発電モードM7で運転/停止スイッチ152をONからOFFに切り替えると、待機モードM5に遷移する。
待機モードM1−M5間、始動モードM3−M6間、また、発電モードM4−M7間では、系統電源4が正常か停電かで切り替えられる。
これらモードM0〜M7において、AC切替えリレー106−11、106−12の切替えが生起するのは次のいずれかのパターンである。
A.系統電源4の正常時、エンジン始動モードM3から発電モードM4への移行時
B.系統電源4の正常時、発電モードM4から待機モードM1への移行時
C.始動モードM3、M6中の停電発生時
D.系統電源4の停電中、発電モードM7から待機モードM5への移行時
E.始動モードM3、M6中、系統電源4の復帰
そこで、これらのパターンについて、AC切替えリレー106−11、106−12の切替えを次のように制御する。
パターンA:発電機6の発電出力が安定状態に移行した後、切替えを行う。これにより、接点融着を防止できる。
パターンB:発電機6の発電終了を検知し、発電電圧を監視し、その低下前に切り替えを行う。これにより、コンデンサ28−1、38−1またはコンデンサ28−2、38−2の放電による電圧低下を回避すれば、端子間電位差の発生を防止でき、接点融着を防止できる。
パターンC:系統電源4の停電を検知すれば、瞬時に切替えを行う。これにより、コンデンサ28−1、38−1またはコンデンサ28−2、38−2の放電による電圧低下を回避でき、端子間電位差の発生を防止できるので、接点融着を防止できる。
パターンD:給電が無い状態への切替えである。このため、接点融着は生じない。
パターンE:AC切替えリレー106−11、106−12の切替えを回避する。これにより、接点融着を防止できる。
<始動制御>
図14は、エンジン8の始動制御の処理手順を示している。この処理手順では、運転/停止スイッチ152がONかを判断する(S301)。運転/停止スイッチ152がOFFであれば(S301のNO)、OFF状態つまり待機状態を維持し、運転/停止スイッチ152がONであれば(S301のYES)、充電リレー108を充電OFF側(接点d側)に切り替え(S302)、エンジン原点チェックを行う(S303)。このエンジン原点チェックでは、ニードルバルブおよびスロットルを原点位置にあるかをチェックする。エンジン原点チェックで原点位置になければ、ニードルバルブおよびスロットルの初期位置への移動(S304)、燃料ガスGの供給開始(S305)、クランキングを開始する(S306)。
クランキングの後、エンジン回転数がクランキング停止回転数のたとえば、800〔rpm〕以上であるかを判断する(S307)。エンジン回転数≧800〔rpm〕でなければ(S307のNO)、エンジン回転数を監視する待機状態となる。
エンジン回転数≧800〔rpm〕であれば(S307のYES)、クランキングの停止となり(S308)、エンジン回転数を目標回転数にする制御を開始する(S309)。
エンジン回転数が目標回転数の近傍で安定しているかを判断する(S310)。エンジン回転数が目標回転数の近傍で安定していなければ(S310のNO)、エンジン回転数を監視する待機状態となる。
エンジン回転数が目標回転数の近傍で安定していれば(S310のYES)、電圧測定回路98−1、98−2で発電電圧の測定を行い(S311)、測定された電圧が異常であるかを判断する(S312)。電圧が正常でなければ(S312のNO)、継続して電圧測定回路98−1、98−2の測定値を監視する。
電圧が正常であれば(S312のYES)、電磁接触器88をONさせ、負荷10−2に発電電力の供給を開始する(S313)。この場合、ATS86が発電側に切り替えられていれば、負荷10−1にも発電電力が供給される。
そして、AC切替えリレー106−11、106−12を発電側(接点b側)に切り替える(S314)。この場合、系統電源4が正常であれば、発電電圧が安定した後、AC切替えリレー106−11、106−12を発電側に切り替え、突入電流を回避する。
このタイミングで、充電リレー108を充電側(接点c側)に切り替え(S315)、バッテリ12を発電電力による充電状態にする。
この処理手順において、S303〜S312の処理P4の期間を停電チェック期間とし、この期間で系統電源4の停電をチェックする。
図15は、系統電源4の停電チェックの処理手順を示している。この停電チェックでは、系統電源4が停電したかを判断する(S401)。この停電チェックは、停電検出回路92の出力により行えばよい。
系統電源4が停電すれば(S401のYES)、AC切替えリレー106−11、106−12を発電側接点bに切り替え(S402)、始動制御の手順にリターンする。また、系統電源4が停電していなければ(S401のNO)、S402をスキップし、始動制御の手順にリターンする。
図16は、発電停止の処理手順を示している。この発電停止の処理手順では、運転/停止スイッチ152がONかを判定する(S501)。運転/停止スイッチ152がONでなければ(S501のNO)、異常発生かを判定する(S502)。この場合、異常はa) たとえば、発電機6の発電能力を超える負荷などの過負荷、b)油圧スイッチや温度センサなどの各種センサの異常、c)発電機6の発電電圧が補正範囲を超えるなどの電圧不安定などである。
異常発生がなければ(S502のNO)、S501に戻り、運転/停止スイッチ152がONでなければ(S501のNO)、異常発生を監視する。
また、運転スイッチ152がONであれば(S501のYES)、S502をスキップし、充電リレー108を充電OFF側(接点d側)に切り替え(S503)、AC切り替えリレー106−11、106−12を系統側接点aに切り替える(S504)。この系統側接点aへの切替えは、系統電源4の正常時、発電機8の発電が有効なうちに行うこととし、系統電源4の停電中は系統電源4からの給電がないため、系統側接点aへの切替えは自由であるとすればよい。
電磁接触器88をOFF(遮断状態)とし、負荷10−2に対する電力供給を停止する(S505)。燃料ガスGの供給を停止し(S506)、エンジン8の回転数を目標回転数に維持する制御を停止する(S507)。
エンジン8の原点移動を行う(S508)。この原点移動はニードルおよびスロットルの位置を原点に復帰させる操作である。
そして、エンジン8が停止したかを判断し(S509)、エンジン8の停止を監視し、エンジン8が停止すれば(S509のYES)、発電停止となる。
<動作モード>
この電源装置2の動作モードには、後述のように、系統電源4の正常時に第1の待機モード(図17)、始動モード(図18)、発電モード(図19)、系統充電モード(図20)の動作モードがあり、系統電源4の停電時に第2の待機モード(図21)、始動モード(図22)、発電モード(図23)があり、さらに、系統電源の正常時または停電時に非常停止モード(図24)、節電モード(図25)がある。
(1) 第1の待機モード(系統電源4の正常時)
図17は、第1の待機モードを示している。この待機モードでは、AC切替えリレー106−11、106−12を系統側接点aに切り替える。これにより、系統電源4が充電電源回路94および負荷電源回路96に給電される。
この待機モードでは、充電リレー108が負荷電源回路96側接点dに切り替えられるので、バッテリ12が充電電源回路94から切り離され、負荷側に接続される。しかし、負荷電源回路96の出力電圧はバッテリ電圧より高いので、負荷電源回路96の出力が優先し、速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、燃料電磁弁62には負荷電源回路96の出力が給電される。
このとき、点火コイル70−1、70−2、70−3、スタータ56にはバッテリ12が直結されており、バッテリ出力が給電される。ただし、待機中、点火コイルやスタータはほとんど電力を必要としないので、これらに給電してもバッテリ12の消費はない。
この場合、系統電源4が正常であるから、負荷10−1にはATS86を通して系統電源4が給電される。
(2) 第1の始動モード(系統電源4の正常時)
図18は、第1の始動モードを示している。この始動モードでは、AC切替えリレー106−11、106−12を系統側接点aに切り替える。これにより、系統電源4が充電電源回路94および負荷電源回路96に給電される。
この始動モードでは、充電リレー108が負荷電源回路96側接点dに切り替えられるので、バッテリ12が充電電源回路94から切り離され、負荷側に接続される。しかし、負荷電源回路96の出力電圧はバッテリ電圧より高いので、負荷電源回路96の出力が優先し、速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、燃料電磁弁62には負荷電源回路96の出力が給電される。
このとき、点火コイル70−1、70−2、70−3、スタータ56にはバッテリ12が直結されており、バッテリ出力が給電される。
この場合、系統電源4が正常であるから、負荷10−1にはATS86を通して系統電源4が給電される。
(3) 発電モード(系統電源4の正常時)
図19は、発電モードを示している。この発電モードでは、AC切替えリレー106−11、106−12を発電側接点bに切り替える。これにより、系統電源4が充電電源回路94および負荷電源回路96から切り離され、充電電源回路94および負荷電源回路96にはAC切替えリレー106−11、106−12の発電側接点bより発電出力が給電される。
この発電モードでは、充電リレー108が充電電源回路側接点cに切り替えられ、バッテリ12は発電出力を受けた充電電源回路94の出力により充電状態となる。
バッテリ12は、充電リレー108が充電電源回路側接点cに切り替えられ、負荷電源回路96側から切り離されている。したがって、速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、燃料電磁弁62には負荷電源回路96の出力が給電される。
この場合、点火コイル70−1、70−2、70−3およびスタータ56には直結されたバッテリ12からバッテリ出力が給電される点は他のモードと同様である。
発電機6が始動しても、発電電圧が定格電圧に上昇しない時点では、電磁接触器88の接点88−1、88−2、88−3が閉状態に切り替えられないので、発電電圧は負荷10−2に給電されない。
(4) 系統充電モード(系統電源4の正常時)
図20は、系統充電モードを示している。この系統充電モードは、系統電源4側の給電によりバッテリ12が充電される動作である。
この系統充電モードでは、AC切替えリレー106−11、106−12が系統側接点aに切り替えられる。これにより、充電電源回路94および負荷電源回路96が系統電源4からの給電状態となる。
このとき、充電リレー108は充電電源回路側接点cに切り替えられ、充電電源回路94の出力がバッテリ12に給電される。この結果、バッテリ12は系統電源4側の電力により充電される。
このとき、負荷電源回路96には負荷側への供給電力が系統電源4により得られる。そこで、速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、燃料電磁弁62には系統電源4からの出力を受けている負荷電源回路96の出力が給電される。点火コイル70−1、70−2、70−3およびスタータ56には直結されたバッテリ12からバッテリ出力が給電される。
(5) 第2の待機モード(系統電源4の停電時)
図21は、待機モードを示している。系統電源4の停電時に、この待機モードでは、系統電源4の給電はなく、充電リレー108が負荷電源回路側接点dに切り替えられる。
この場合、バッテリ12からの給電のみが行われる。速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、燃料電磁弁62、点火コイル70−1、70−2、70−3、スタータ56にバッテリ12からバッテリ出力が給電される。
(6) 第2の始動モード(系統電源4の停電時)
図22は、第2の始動モードを示している。この始動時点では、系統電源4の正常時と同様にAC切替えリレー106−11、106−12は系統側接点aにある。
充電リレー108は、負荷電源回路側接点dに切り替えられ、バッテリ12の出力がダイオード112を介して速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、燃料電磁弁62に給電される。このとき、点火コイル70−1、70−2、70−3およびスタータ56には直結されたバッテリ12からバッテリ出力が給電される。これにより、発電機6が始動する。
(7) 発電モード(系統電源4の停電時)
図23は、発電モードを示している。この発電モードでは、AC切替えリレー106−11、106−12が発電側接点bに切り替えられる。これにより、発電機6の発電出力が充電電源回路94および負荷電源回路96に給電される。つまり、始動モードから発電モードに移行する。
発電機6が発電状態となれば、その発電出力が充電電源回路94および負荷電源回路96に給電される。負荷電源回路96の出力電圧は、バッテリ12の出力電圧より高く設定されているので、速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、電磁弁62−1、62−2に対する給電は負荷電源回路96の出力が支配的となる。点火コイル70−1、70−2、70−3およびスタータ56には直結されたバッテリ12からバッテリ出力が給電されるが、発電出力を用いて発電機6の発電が維持される。
(8) 非常停止モード(系統電源4の正常時)
図24は、系統電源4の正常時の非常停止モードを示している。非常時、非常停止スイッチ114−1、114−2を操作して開くと、速度センサ82−2、イグナイタ制御部128、ニードルモータ130、スロットルモータ132、電磁弁62−1、62−2への給電が解除される。発電機6の起動前であれば、発電機6の起動が阻止され、また、駆動中であればその駆動が停止状態に移行する。
この場合、制御電源回路104、速度センサ82−2、イグナイタ72、ニードルモータ130、スロットルモータ132への通電が遮断され、これらによる待機電力が少なくなる。点火コイル70−1、70−2、70−3およびスタータ56へのバッテリ12からの給電は維持されるが、これらの負荷は待機電力を消費しない。
(9) 節電モード(系統電源4の正常時または停電時)
図25は、節電モードを示している。節電モードは、バッテリ接続スイッチ110を開状態にし、バッテリ12の給電を解除する。
バッテリ12には点火コイル70−1、70−2、70−3およびスタータ56が直結されているが、これらの負荷は待機電力を消費しないため、バッテリ接続スイッチ110が開となれば、バッテリ12が無負荷状態に維持され、待機電力の消費を防止できる。
(10)始動モードからバッテリ充電までの動作
運転/停止スイッチ152がOFFからONに切り替えられると、バッテリ充電を停止するため、充電リレー108を接点dに切り替える。原点チェックとして、ニードル、スロットルの原点位置への移動完了を待ち、ニードル、スロットルを初期位置へ移動させる。ガス弁を開けて、エンジン8に燃料ガスを供給する。
クランキング動作に移行し、スタータモータをONにすると、モータの回転力でエンジンの回転が開始される。エンジン8が回転すると、イグナイタ72が点火動作を開始する。エンジン回転数がクランキング停止回転数(たとえば、800〔rpm〕)を超えたら、ニードル、スロットル制御(=回転数制御)を開始し、クランキングを停止する。
クランキング開始から所定時間が経過してもクランキング停止回転数に到達しなければ、クランキング動作を停止し、原点チェックを開始し、所定時間たとえば、5〔秒〕の経過を待って、クランキングを再開する。
このような始動動作を所定回数として、たとえば、3回行っても、クランキング停止回転数に到達しなければ、異常判定とし、アラームを出力する。
エンジン8が回転すればストール監視を開始し、エンジン回転数の目標回転数を初期目標回転数(たとえば、1000〔rpm〕)から、徐々に上昇させ、最終目標回転数にする。この場合、設定周波数が50〔Hz〕であれば、最終目標回転数はたとえば、1500〔rpm〕、60〔Hz〕であれば、最終目標回転数は、たとえば、1800〔rpm〕とすればよい。
エンジン回転数が、所定時間としてたとえば、3〔秒〕連続で最終目標回転数±100 〔rpm〕の範囲内に到達するまで待機する。つまり、回転数の安定化待ち時間だけ待機する。
クランキング停止回転数を超えてから所定時間たとえば、20〔秒〕経過しても既述の条件が成立しない場合には、異常判定を行い、アラームを出力する。
そして、不足電圧監視を開始し、電圧異常がないことを確認し、過電圧は常時監視する。電圧確立確認時間として、所定時間たとえば、2秒後、電磁接触器88をOFFからONに切り替え、AC切替えリレー106−11、106−12を発電側接点bに切り替えて発電機6の出力より給電する。所定時間としてたとえば、10秒後、充電リレー108を接点cに切り替えてバッテリ充電を開始する。
<一実施例の効果>
上記実施例によれば、次のような効果が得られる。
(1) 電源回路14−1、14−2に対する給電を系統電源4から発電機6へ切替え、または発電機6から系統電源4に切り替える際、電源部14に含まれるコンデンサ28、38の端子間に電位差による突入電流を回避でき、従前の突入電流による接点間融着を回避できる。
(2) 系統電源4のみの充電や、発電出力のみの充電による不都合を回避でき、2系統電源による利点を確保しつつ、スイッチ16−1に用いるAC切替えリレーなどの切替え接点を防護でき、信頼性の高い電源装置を提供できる。
(3) 系統電源4および発電機6の両方からバッテリ12を充電できるので、バッテリ充電の自由度が高く、電源装置2および電源装置2を含む各種システムとして利便性を向上させることができる。系統電源4の停電時の待機電力を抑制でき、バッテリ12の待機放電を抑制でき、バッテリ12の寿命を延長できる。系統電源4の正常時、系統電源4からバッテリ12を充電し、発電機6の運転時、発電機6からバッテリ12を充電でき、バッテリ12のハイブリッド充電システムを構築できる。
(4) 系統電源4のみからバッテリ12を充電し、系統電源4の停電時、発電機6の発電のためにバッテリ12を放電させる場合には、バッテリ12が消費し、発電機6の運転時間がバッテリ12の消耗に依存することになり、発電機6を長時間運転することができない不都合がある。また、発電機6のみからバッテリ12を充電する場合、長期間に亘って発電機6を運転しないと、バッテリ12が自然放電によって消耗し、エンジン稼動部18−1の始動が困難になる。これに対し、上記実施例のハイブリッド充電によれば、バッテリ12の消耗が抑えられ、長時間に亘ってバッテリ12を利用でき、エンジン稼動部18−1を運転することができる。
(5) バッテリ12を系統電源4または発電機6の2系統からの充電が可能となっているが、発電機6が停止状態で、系統電源4の停電時、GCU44側に待機電流が流れ、バッテリ12を消費する場合がある。そこで、発電機6の発電停止中、給電が必要な回路と不要な回路を切り分けたので、発電停止中のバッテリ12の消費を抑えることができる。この結果、系統電源4の給電中、系統電源4の消費電力を抑制できる。
(6) 充電電源回路94と負荷電源回路96に目的別に電源回路を分離、独立させたので、系統電源4の正常時、その停電時のエンジン起動時のそれぞれにおいて、バッテリ12に接続される負荷を分散し、低減できる。
〔他の実施の形態〕
a)上記実施の形態では、バッテリ接続スイッチ110と非常停止スイッチ114−1、114−2を別個に構成したが、これらを兼用させる構成としてもよい。
b)上記実施の形態では、スイッチ16−1、16−2の一例としてリレーを例示したが、リレー以外の切替え手段を用いてもよい。
c)第1の実施の形態、第2の実施の形態で逆流阻止手段20を記載しているが省略してもよく、たとえば、電源部14側に逆流防止対策を備えてもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。