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JP6562782B2 - 金属表面処理剤 - Google Patents
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JP6562782B2 - 金属表面処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、様々な金属材料及び金属構造物の表面に優れた耐食性を付与するための新規な金属表面処理剤に関する。
金属材料からなる多くの工業製品は腐食防止のため一般的には塗装が施される。塗装には、粉体塗装、溶剤塗装、電着塗装等の各種塗装方法があるが、金属材料に直接塗装しただけでは十分な耐食性を得られない場合が多く、一般的には塗装の前に化成処理等の下地処理が施される。
最も一般的な下地処理としてはリン酸塩処理が挙げられる。リン酸塩処理は実用化されてから既に100年近く経過しており、その間に様々な改良発明が提案され、現在でも様々な工業分野で使用されている処理剤である。他方で、皮膜析出反応の副生成物として通称スラッジと呼ばれる不溶性のリン酸鉄が生じ、このスラッジを系内で沈殿させた後系外に排出し産業廃棄物として廃棄するが、昨今、地球環境保全の観点から産業廃棄物の低減は大きな課題となっており、廃棄物を生じない処理剤が強く望まれている。
次いで代表的な化成として、クロメート処理が挙げられる。クロム酸クロメート化成処理の実用化の歴史も古く、現在も航空機材料、建築材料、自動車部品等の表面処理に広く使用されている。このクロメート化成処理剤は、6価クロムからなるクロム酸を主成分として含有するので、金属材料表面上に6価クロムを一部含有する皮膜を形成する。クロメート皮膜は優れた耐食性と塗装密着性を有するものの、有害な6価クロムを含有しているので、環境上の観点から6価クロムを全く含有しない化成処理剤が強く望まれている。
近年、ジルコニウムをベースにした化成処理剤が提案されている(特許文献1)。ジルコニウムをベースにした化成処理剤の利点に関し、第一の利点として、少ないエッチング量(被処理金属の溶解)で皮膜形成可能なことであり、被処理金属の溶解量が少ないということで、リン酸塩処理の問題点であったスラッジ発生がほとんどない点が挙げられる。第二の利点として、6価クロム等の有害金属を含まない化成処理剤であり環境にやさしい点が挙げられる。
特開2007−262577公報
自動車産業においては、車体の軽量化を目的として高張力鋼板(ハイテン材)やホットスタンプ材といった金属材料の使用が増加している。しかし、これらの金属材料は、耐食性が劣る場合があるなど、化成処理性が悪い傾向にある。この原因としては、高張力鋼板については、高い曲げや伸びといった優れた機械的特性を得るべく添加しているSiやMn等の元素が高張力鋼板の金属表面に濃化していること、またホットスタンプ材については、その製造過程において高温雰囲気にさらされ、その金属表面に厚い酸化膜が形成されていること、が考えられ、これらの金属材料における金属表面の性状は、均一な表面とは言い難い。したがって、これらの金属材料を化成処理剤で化成処理した場合に、このような金属表面の状態の影響を受けるため、均一な化成皮膜を形成することが困難な場合がある。
一方、金属構造体(自動車車体等)においては、金属材料の切断過程で生じるバリ部やエッジ部の他、溶接が施された溶接部等の加工部が存在する。この加工部も一般的な金属材料の金属表面と比べると不均一な表面となるため、加工部を化成処理剤で化成処理した場合に、このような金属表面の性状の影響を受けるため、均一な化成皮膜を形成することが困難な場合もある。
よって、様々な金属表面の性状を有する金属材料及びエッジ部や溶接部等の加工部を含んでいる金属構造体に対して、化成皮膜を均一に形成させ、耐食性等の皮膜性能が良好な化成処理剤が望まれている。
しかしながら、発明者らが、特許文献1に記載されている化成処理剤を評価したところ、様々な金属表面の性状を有する金属材料に対する皮膜性能が不十分である場合があることが明らかになってきた。
そこで、本発明は、様々な金属表面の性状を有する金属材料及びエッジ部や溶接部等の加工部等を含む金属構造体に対して優れた耐食性を付与することができ、かつ、環境に有害な物質を含まない金属表面処理剤を提供することを目的とする。また、予め金属表面が清浄化された金属材料を、金属表面処理剤に接触させた後、化成反応工程及び電解化成反応工程から選ばれる少なくとも一の工程により、金属材料の表面に皮膜を形成する金属表面処理方法を提供することも目的とする。
本発明者らは前記課題を解決するための手段について鋭意検討した結果、従来技術にはない金属表面処理剤を完成するに至った。すなわち本発明は、下記の通りである。
本発明(1)は、金属元素としてZr、Ti、Hf及びBiからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物(A)及び式(1)で表される多価フェノール化合物(B)を加えてなる、pHが2〜7である金属表面処理剤である。
Figure 0006562782
[但し、式(1)のX〜Xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であり、Zは、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基、アミノ基及び式(2)で表される基から選ばれる基である。]
Figure 0006562782
[式(2)のX〜Xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であり、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。]
本発明(2)は、前記金属化合物(A)を、前記金属元素の合計濃度として10〜5000mg/L加えてなる前記発明(1)の金属表面処理剤である。
本発明(3)は、前記多価フェノール化合物(B)を、濃度として10〜10000mg/L加えてなる前記発明(1)又は(2)の金属表面処理剤である。
本発明(4)は、予め表面が清浄化された被処理金属材料を、前記発明(1)〜(3)のいずれか一つの金属表面処理剤に接触させた後、化成反応工程及び電解化成反応工程から選ばれる少なくとも一の工程により、前記被処理金属材料の表面に皮膜を形成する金属表面処理方法である。
本発明の金属表面処理剤を用いることにより、様々な金属表面の性状を持つ金属材料及びエッジ部や溶接部等の加工部等を含む金属構造物に対して、優れた耐食性を付与することができる。更に本発明の方法によると、スラッジ等の環境に有害な副生成物がほとんど発生せず、またクロム化合物を使用しないため、環境に対する影響も小さくすることができる。
本発明の一形態を説明する。但し、本発明の技術的範囲は、当該形態には限定されない。なお、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
≪金属表面処理剤≫
本発明に係る金属表面処理剤の一例は、Zr、Ti、Hf及びBiからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物(A)、及び多価フェノール化合物(B)を含まなければならない。以下に各成分を説明する。
<金属化合物(A)>
金属化合物(A)の金属元素がZrの場合、金属化合物(A)は、例えば硝酸ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウム、フルオロジルコニウム酸、及びフルオロジルコニウム錯塩が挙げられる。
金属化合物(A)の金属元素がTiの場合、金属化合物(A)は、例えば硫酸チタン、オキシ硫酸チタン、硝酸チタン、オキシ硝酸チタン、フルオロチタン酸、及びフルオロチタン錯塩等を用いることができる。
金属化合物(A)の金属元素がHfの場合、金属化合物(A)は、例えば硝酸ハフニウム、酸化ハフニウム、ケイ酸ハフニウム、塩化ハフニウム、フルオロハフニウム、及びフルオロハフニウム錯塩等を用いることができる。
金属化合物(A)の金属元素がBi(3価のビスマス)の場合、金属化合物(A)は、硝酸ビスマス(III)、リン酸ビスマス(III)、硫酸ビスマス(III)、塩化ビスマス(III)、フッ化ビスマス(III)、臭化ビスマス(III)、ヨウ化ビスマス(III)、酢酸ビスマス(III)、蟻酸ビスマス(III)、クエン酸ビスマス(III)錯体、乳酸ビスマス(III)錯体、シュウ酸ビスマス(III)錯体、リンゴ酸ビスマス(III)錯体、酒石酸ビスマス(III)錯体、アスコルビン酸ビスマス(III)錯体、EDTAビスマス(III)錯体、NTAビスマス(III)錯体、HEDTAビスマス(III)錯体、トリス(メタンスルホン酸)ビスマス(III)、ベンゼンスルホン酸ビスマス、トリス(D−グルコン酸)ビスマス(III)、及びヘプトグルコン酸ビスマス(III)等を用いることができる。
金属化合物(A)には可溶性の化合物と難溶性の化合物とが存在する。金属化合物(A)が可溶性の場合は、純水や工業用水に溶解させて用いることができる。また、金属化合物(A)が難溶性の場合は、硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸や、アミノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸等の有機酸(キレート剤)等により溶解させて用いることができる。
本発明の金属表面処理剤において、金属化合物(A)は単独で用いてもよいし、2種以上の金属化合物(A)を併用してもよい。また、金属表面処理剤に配合される金属化合物(A)に由来した金属元素の濃度は、金属元素の合計濃度として、特に制限はないが、好ましくは10〜5,000mg/Lである。10mg/L以上は、耐食性がより良好になるが、5,000mg/L超では更なる耐食性の向上は認められずコスト高となる。より好ましくは25〜5,000mg/Lである。
<多価フェノール化合物(B)>
本発明において、多価フェノール化合物(B)は、式(1)で示される化合物である。
Figure 0006562782
[但し、式(1)のX〜Xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であり、Zは、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基、アミノ基及び式(2)で表される基から選ばれる基である。]
Figure 0006562782
[式(2)のX〜Xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であり、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。]
多価フェノール化合物(B)は、具体的には、カテコール(1,2−ベンゼンジオール)、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、3−ニトロカテコール、4−ニトロカテコール、カテコール−3,5−ジスルホン酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3−アミノカテコール、4−アミノカテコール、3−メトキシカテコール、4−スルホカテコール、3,5−ジメチルカテコール、3,4−ジメチルカテコール、4,5−ジメチルカテコール、3,6−ジメチルカテコール、3,4,6−トリメチルカテコール、3,4,5−トリメチルカテコール、3,5−ジニトロカテコール、3,6−ジニトロカテコール、3,5−ジアミノカテコール、4−メチル−5−エチルカテコール、3−メチル−5−ニトロカテコール、3−メチル−4−ニトロカテコール、4−メチル−5−ニトロカテコール、3,5,6−トリメチル−4−メトキシカテコール、3,4−ジメトキシカテコール、4,5−ジメトキシカテコール、3,6−ジメトキシカテコール、レゾルシノール(1,3−ベンゼンジオール)、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、5−エチルレゾルシノール、2−ニトロレゾルシノール、5−ニトロレゾルシノール、2−アミノレゾルシノール、4−アミノレゾルシノール、5−アミノレゾルシノール、2−メトキシレゾルシノール、4−メトキシレゾルシノール、5−メトキシレゾルシノール、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、4,5−ジメチルレゾルシノール、2,4−ジメチルレゾルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、5−エチル−4−メチルレゾルシノール、4−エチル−2−メチルレゾルシノール、5−メトキシ−4−メチルレゾルシノール、2−メトキシ−5−メチルレゾルシノール、2−ニトロ−5−メチルレゾルシノール、4−ニトロ−5−メチルレゾルシノール、2,4,5−トリメチルレゾルシノール、2,4,6−トリメチルレゾルシノール、テトラメチルレゾルシノール、2,5−ジメトキシレゾルシノール、ヒドロキノン(1,4−ベンゼンジオール)、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、ニトロヒドロキノン、アミノヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、ヒドロキノンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジメチルヒドロキノン、2,6−ジメチルヒドロキノン、2,6−ジエチルヒドロキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチルヒドロキノン、2,5−ジアミノヒドロキノン、2,6−ジアミノヒドロキノン、2,5−ジニトロヒドロキノン、トリメチルヒドロキノン、テトラメチルヒドロキノン、ピロガロール(1,2,3−ベンゼントリオール)、4−メチルピロガロール、5−メチルピロガロール、5−エチルピロガロール、4−ニトロピロガロール、5−ニトロピロガロール、ピロガロール−5−スルホン酸、ピロガロール−4−カルボン酸、没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)、4,5−ジメチルピロガロール、4,6−ジメチルピロガロール、4,6−ジアミノピロガロール、ヒドロキシキノール、3−メチル−1,2,5−ベンゼントリオール、5−メチル−1,2,4−ベンゼントリオール、フロログルシノール(ベンゼン−1,3,5−トリオール)、メチルフロログルシノール、フロログルシノールカルボン酸(2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸)、1,2,3,4−テトラヒドロキシベンゼン、1,2,3,5−テトラヒドロキシベンゼン、ヘキサヒドロキシベンゼン、ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。ここで、多価フェノール化合物(B)は、1種単独で用いてもよいし又は2種以上併用してもよい。
本発明の金属表面処理剤に使用できる多価フェノール化合物(B)は特に限定されるものではないが、その多価フェノール化合物(B)において、式(1)のZが、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基である多価フェノール化合物(B)が好ましい。
また、多価フェノール化合物(B)において、式(1)のZが、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であって、ベンゼン環が水酸基を2個又は3個有する多価フェノール化合物(B)がより好ましい。
更に、多価フェノール化合物(B)において、式(1)のZが、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であって、ベンゼン環が水酸基を2個有する多価フェノール化合物(B)が最も好ましい。
本発明の金属表面処理剤に配合される多価フェノール化合物(B)の濃度は、特に制限は無いが、好ましくは10〜10,000mg/Lであり、より好ましくは50〜8,000mg/Lである。前記多価フェノール化合物(B)の濃度が10mg/L以上であると、後述する効果がより発揮しやすい。また、多価フェノール化合物(B)の濃度が10,000mg/L以下であると、金属化合物(A)の皮膜形成がより容易となる。
金属表面処理剤に含まれる金属化合物(A)と多価フェノール化合物(B)との間において、「金属化合物(A)に由来した金属元素の濃度(mg/L)」に対する「多価フェノール化合物(B)の濃度(mg/L)」の比(B/A)は、特に制限がないが、B/Aが0.05以上であると密着性がより向上する。
本発明の金属表面処理剤は、金属化合物(A)とは別に、Zn、Al、Fe、V、Mo、W、Mn、Ni等の金属化合物を含んでいてもよい。
本発明の金属表面処理剤は、一般的な無機酸や有機酸を含んでいてもよく、被処理金属材料のエッチング反応に寄与するものであれば何でもよい。無機酸としては、例えば、硝酸、亜硝酸、硫酸、塩酸、フッ化水素酸等が挙げられる。また、有機酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、乳酸、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等が挙げられる。
更に本発明の金属表面処理剤は、キレート剤を含んでいてもよい。キレート剤としては、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、HEDTA(ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸)、NTA(ニトリロ三酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、TTHA(トリエチレンテトラミン六酢酸)、DHEG(ジヒドロキシエチルグリシン)、イミノ二酢酸、トリシン、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、粘液酸、キナ酸、タウリン、EDTMP(エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸)、NTMP(ニトリロトリメチレンホスホン酸)、HEDP(ヒドロキシエチリデンジホスホン酸)等が挙げられる。
一般的に金属表面処理剤には工業用水が用いられるが、その工業用水の水源により様々な不純物を含んでいる。例えば、工業用水には、いわゆる硬度成分であるCaやMg等が含まれているのが一般的であるが、その硬度成分の含有量が多い場合には、金属表面処理剤の化成処理性に悪影響を及ぼすため、キレート剤を含有させることにより、水質の安定化を図ることができる。更には、金属表面処理剤による化成処理の過程においては、被処理金属材料のエッチング反応により金属が金属イオンとして溶出する。例えば金属材料が鉄の場合は鉄イオンが溶出してくる。その溶出してきた鉄イオンは、いずれ経時により不溶性の水酸化鉄となりスラッジとなる。この現象を抑制するためにもキレート剤の適用は、有効である。
更に本発明の金属表面処理剤は、水溶性又は水分散性樹脂を含んでいてもよい。
<液性>
本発明の金属表面処理剤のpHは2〜7でなければならない。pHが2.5〜6.5がより好ましい。pHが2未満であると被処理金属材料を過剰にエッチングしてしまうことで皮膜の均一被覆性が損なわれ、pHが7超であると十分な皮膜量が得られなくなるため、耐食性が低下する。なお、本明細書及び特許請求の範囲でのpHは、25℃の剤について、市販のpHメーターで測定した値である。
≪金属表面処理方法、及び皮膜≫
本発明の金属表面処理方法は、被処理金属である金属材料を本発明の金属表面処理剤に浸漬又はスプレー等の方法で接液させる工程を含む。即ち、本発明の金属表面処理方法は、化成反応により金属化合物(A)由来の金属を主成分とする皮膜を被処理金属材料上に形成させる手法である。
本発明の処理方法は、無通電での化成反応の他に、カソード電解処理によって金属皮膜を析出させることも可能である。すなわち、本発明の金属表面処理剤に被処理金属材料を浸漬した直後にカソード電解処理に供するため電圧を印加してもよいし、無通電で一定時間浸漬して化成反応をさせた後に、カソード電解処理に供するため電圧を印加してもよい。
本発明に係る金属表面処理剤の金属表面処理における温度は特に規定されるものではないが、15〜60℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
本発明の処理時間は特に規定されるものではないが、10〜600秒が好ましく、15〜300秒が好ましい。処理時間が下限を下回ると金属化合物(A)に由来する皮膜の析出量が低下し十分な耐食性が得られない。
<適用対象の金属材料>
本発明の金属表面処理剤に適用できる金属材料は特に限定されない。金属材料としては、例えば、冷延鋼板、熱延鋼板、高張力鋼板、ホットスタンプ鋼板、亜鉛系めっき鋼板(合金化溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板等を含む)、アルミニウム材、マグネシウム材等が挙げられる。
<皮膜>
本発明に係る金属表面処理皮膜は、本発明の金属表面処理剤を用い、本発明の金属表面処理方法によって得られる。ところで金属化合物(A)の金属がBiの場合は、Bi以外の金属、つまり、Zr、Ti又はHfと比較して、異なる析出機構で皮膜を形成する。
金属化合物(A)の金属がBiの場合、本発明で用いるBiは処理液中では3価のBiイオン(錯体等も含む)の形態として存在していると推定される。この3価のBiイオンは一般的な被処理金属材料である鉄鋼、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム合金等の標準電極電位よりも高い電位を有しており、貴な金属であるBiと卑な金属である被処理金属材料との間で酸化還元反応が起こる。すなわち卑な金属である金属材料のアノード反応により金属が溶解し、この溶解反応に伴い放出された電子が処理液中の3価のBiイオンを還元し、被処理金属材料の表面にBiが還元析出してくることになる。
一方、金属化合物(A)の金属がZr、Ti又はHfの場合には、被処理金属材料のアノード反応により金属が金属表面処理液に溶解してくるが、この溶解反応に伴い電子が処理液中に放出されることになる。金属表面処理液にある水素イオンはこの電子を受け取ることで還元され、水素イオンが消費されることになる。その結果、被処理金属材料の表面の界面においては、バルク(金属表面処理液の界面でないところ)と比して、相対的に高いpHとなるため、Zr、Ti又はHfは水酸化物と不溶性の塩を形成し、被処理金属材料の表面上に沈殿析出するものである。
金属化合物(A)は2種以上の金属化合物(A)を併用してもよい。例えばBiとZrとを併用する場合には、被処理金属材料のアノード反応により生じた電子に対し、Biイオンがその電子を受け取る場合と水素イオンがその電子を受け取る場合の両方の反応が起きることになる。Biイオンが電子を受け取る場合には、Biが被処理金属材料上に還元析出する。また、水素イオンが電子を受け取る場合には、被処理金属材料の表面界面におけるpHの上昇が生じ、それに伴ってZrイオンが水酸化物イオンと不溶性の塩を形成し、被処理金属材料上に沈殿析出することになる。
多価フェノール化合物(B)は、前記の金属化合物(A)に由来した金属元素の皮膜析出過程において、皮膜の均一被覆性を高める働きを有していることが分かった。前述の通り、化成皮膜の皮膜析出工程における第一段階は被処理金属材料の溶解反応であるが、金属表面の全面において均一な金属の溶解反応が起こるのではなく、金属表面の活性な部位ほど金属の溶解がより容易となるため、少なからず不均一な皮膜が形成されることになる。ここで、多価フェノール化合物(B)を金属表面処理液に適用すると、多価フェノール化合物(B)が持つインヒビター的な働きであると推測しているが、この多価フェノール化合物(B)のインヒビター的な働きにより、被処理金属材料表面の反応性に富む活性サイトをすばやく封鎖する。この活性サイトの封鎖により被処理金属材料の溶解反応の均一性がより高まるため、金属表面に対する皮膜の均一被覆性も高まるものと推測される。この皮膜の均一被覆性が高まることにより、金属表面処理後の金属材料は優れた耐食性を有することになる。
昨今、例えば自動車業界においては環境負荷低減のために車両の軽量化が図られ、使用される金属材料としては、高張力鋼板やホットスタンプ鋼板(熱間鋼板)の使用が増加している。前述したが、これらの金属材料は、一般的に通常の冷延鋼板等に比べて、耐食性が劣る傾向にある。これは、例えば、高張力鋼板であれば、機械特性を付与するため添加しているSiやMnが高張力鋼板の金属表面に濃化し、不均一な金属表面の性状になっているため、高張力鋼板の金属表面に均一な皮膜が形成できないと考えられる。しかしながら、本発明の多価フェノール化合物(B)を適用すると、被処理金属の金属表面にある反応性に富む活性サイトにおける表面の活性を抑制する。したがって、フェノール化合物(A)を金属表面処理液に適用すると、金属材料における金属表面の均一な溶解反応を促すことになるので、金属表面に対して被覆性に優れた金属皮膜を得ることができるため、その金属材料は、優れた耐食性を有することになる。
また、金属構造体は、切断、溶接、折り曲げ等の様々な加工が行われることにより製造されている。その構造体には、切断等により生じるバリ部又はエッジ部と呼ばれる加工部や、溶接等の影響でその溶接付近に局所的に厚い表面酸化膜等が形成されている溶接部等が含まれることになる。そして、それらの加工部は、加工を施していない一般的な金属材料に比べてより不均一な金属表面の性状となっているため、これらの加工部は、加工を施していない一般的な金属材料と比較して、耐食性が劣る場合が多い。しかし、本発明の金属表面処理剤を用いることにより、このような加工部においても均一な皮膜形成が可能となるため、優れた耐食性を有することになる。
〔実施例〕
以下に実施例を比較例とともに挙げ、本発明の表面処理用処理液、表面処理方法、及び表面処理された金属材料の効果を具体的に説明する。なお、実施例で使用した被処理金属板、脱脂剤及び塗料は市販されている材料の中から任意に選定したものであり、本発明の表面処理用処理液及び表面処理方法の実際の用途を限定するものではない。
<金属表面処理剤の作製>
実施例1
金属化合物(A)であるZrの供給源としてフルオロジルコニウム酸を用い、Zrが最終的に200mg/Lとなるように添加した。更にヒドロキノンを最終的に500mg/L、硝酸を最終的に1000mg/Lとなるように添加した。pH調整には硝酸又はアンモニア水を用い、所定のpHに調整した。実施例1の金属表面処理剤を表1Aに示す。
実施例2〜34
実施例1と同様の作製方法で、表1Aに示す実施例2〜34の金属表面処理剤を作製した。なお、実施例34にのみ、水溶性樹脂として分子量3000のポリアリルアミン(PAA)を加えた金属表面処理剤を作製した。
実施例35〜53
実施例1と同様の方法で、表1Aに示す実施例35〜53の金属表面処理剤を作製した。なお、金属化合物(A)であるTiの供給源としてフルオロチタン酸を用いた。
実施例54〜56
金属化合物(A)であるBiの供給源として酸化ビスマスを用いた。最初に脱イオン水にBiに対して3倍のモル質量となるHEDTAを溶解させた。次に表1Bに示すBi濃度となるように酸化ビスマスを溶解させた。更に、金属化合物(A)であるZrの供給源としてフルオロジルコニウム酸を用いて、表1Bに示すジルコニウムの濃度に調整した。その他については実施例1と同様の方法を用い、表1Bに示す金属表面処理薬剤を作製した。
実施例57
金属化合物(A)であるBiの供給源として酸化ビスマスを用いた。最初に脱イオン水にBiに対し3倍のモル質量となるHEDTAを溶解させた。次にBi濃度が最終的に100mg/Lとなるように酸化ビスマスを溶解させた。更に、ヒドロキノンを最終的に500mg/Lとなるように添加した。pH調整には硝酸又はアンモニア水を用い、所定のpHに調整して、表1Bに示す金属表面処理剤を得た。
実施例58〜90
表1Bに示す多価フェノール化合物(B)を用いた以外は、実施例57と同様の方法で金属表面処理剤を作製した。
比較例1及び2
金属化合物(A)は使用せず、表1Bに示す多価フェノール化合物(B)を用いた。表1Bに示す金属表面処理剤の組成とした以外は、実施例1と同様の方法で処理液を作製した。
比較例3〜5
多価フェノール化合物(B)は使用せず、表1Bに示す金属化合物(A)を用いた。Zr、Ti、及びBiの供給源は実施例と同様のものを用いた。表1Bに示す金属表面処理剤の組成とした以外は、実施例1と同様の方法で金属表面処理剤を作製した。
比較例6〜8
多価フェノール化合物(B)の代わりに1個のベンゼン環に1個の水酸基が結合しているフェノールを用いた。金属化合物(A)であるZr、Ti、及びBiの供給源は実施例と同様のものを用い、表1Bに示す金属表面処理剤の組成とした以外は、実施例1と同様の方法で処理液を作製した。
比較例9
表1Bに示す金属表面処理剤の組成とし、その処理剤のpHを硝酸で1.5に調整した以外は、実施例1と同様の方法で金属表面処理剤を作製した。
比較例10及び11
表1Bに示す金属表面処理剤の組成とし、その処理剤のpHを、比較例10については硝酸で1.5に調整し、比較例11についてはアンモニア水で7.2に調整した以外は、実施例58と同様の方法で金属表面処理剤を作製した。
比較例12
特開2007−262577号公報の実施例1に記載の金属表面処理組成物を作製した。
比較例13
従来の金属表面処理剤であるリン酸亜鉛処理を用いた。リン酸亜鉛処理剤には、日本パーカライジング社製「PB−L3020」を用いた。
<金属材料>
試験材料として次の金属材料を用意した。
・冷延鋼板:SPCC(JISG3141)、70×150×0.8mm
・高張力鋼板:SPFC980Y(JISG3135)、70×150×1.2mm
・合金化溶融亜鉛めっき鋼板:GA(JISG3302)、70×150×0.8mm
・熱間圧延材:SS400(JISG3101)、70×150×0.8mm
・高張力熱延鋼板:SPH590(JISG3131)、70×150×1.6mm
以下、冷延鋼板をSPC、高張力鋼板をハイテン、合金化溶融亜鉛めっき鋼板をGA、熱間圧延材をSS、高張力熱延鋼板をSPHと表記する。
<脱脂処理>
試験材料には防錆油等の油が付着していることもあり、金属表面処理剤による金属表面処理の前段階として脱脂処理を行った。日本パーカライジング社製のアルカリ脱脂剤である「FC−E2001」を使用した。FC−E2001Aを13g/L、FC−E2001Bを7g/L工業用市水に混合し、40℃に加温した後、試験材料を120秒間のスプレーによって脱脂した。その後、30秒間のスプレーによる水洗した後、次の工程で実施例及び比較例で示した金属表面処理剤による金属処理を行った。
<金属表面処理剤による表面処理>
脱脂処理で清浄化した試験材料を、実施例1〜90及び比較例1〜13に示す金属表面処理剤を用いて表面処理をした。実施例1〜90及び比較例1〜12に示す金属表面処理剤については、金属表面処理剤を40℃に加温した後に、清浄化した金属材料を60秒間浸漬させて、皮膜を形成させた。その後、金属材料を金属表面処理剤から取出した後、脱イオン水による水洗を施した後、エアブローで水分を除去することで乾燥させた。比較例13のリン酸亜鉛処理剤については、リン酸亜鉛処理剤の遊離酸度(FA)を0.9pt、促進剤濃度(AC)を4.0ptに調整し、脱脂処理により清浄化した金属材料を、日本パーカライジング社製「PL−X」に30秒間浸漬した後、温度40℃にしたリン酸亜鉛処理剤に試験材料を120秒間浸漬させることで、リン酸亜鉛皮膜を形成させた。その後、リン酸塩処理剤から取出した後、脱イオン水による水洗を施した後に、エアブローで水分を除去することで乾燥させた。
<金属付着量の測定>
金属表面処理剤による化成処理後の試験材料に析出した金属の付着量を蛍光X線分光分析(XRF)により測定した。
<金属皮膜の均一被覆性の評価>
化成処理後の金属材料に析出した金属皮膜の均一被覆性をXPS装置を用いて算出した。
測定機器:島津製作所製ESCA850
X線源:MgKα(8kV−30mA)
スパッタリング:Arスパッタ
測定深さ:
表層:1層(第1層)
第1エッチング層(1.2秒間のエッチング):4層(第2層〜第5層)
第2エッチング層(2.4秒間のエッチング):4層(第6層〜第9層)
第3エッチング層(4.8秒間のエッチング):7層(第10層〜第16層)
合計16層(第1層〜第16層)
測定元素:金属化合物(A)由来の金属、Fe、Zn、C、O(ただし、Znは、金属材料がGAの場合のみ測定)
上記の測定条件にて表層、及び各エッチング層(深さ方向)の各元素の原子濃度を測定する。金属化合物(A)由来の金属については、表層、及び各エッチング層(合計16層)で検出された濃度を積算する(これをXとする)。また表層から5層目までに検出された濃度を積算する(これをYとする)。Y/X(均一被覆性:%)とした時、この値が高いほど析出した金属皮膜の均一被覆性が高いと言える。
<カチオン電着塗装>
実施例1〜90及び比較例1〜13の金属表面処理剤による皮膜処理が施された金属材料についてカチオン電着塗装をした。カチオン電着塗料としては、関西ペイント社製のGT−100を用いた。カチオン電着塗料浴に前記金属材料を浸漬した状態にて、180秒間、定電圧の陰極電解をしてカチオン電着塗膜を皮膜処理後の試験材料に析出させた。その後、水洗、脱イオン水の水洗をした後、170℃で20分間の加熱焼付をしてカチオン電着塗膜を硬化させた。なお、カチオン電着塗装の膜厚は、15μmとなるように調整した。
<耐食性試験方法及び評価方法>
塩水浸漬試験(SDT)
カチオン電着塗装まで施された試験板にカッターナイフを用いてクロスカットを施し、55℃に加温した5質量%の塩化ナトリウム水溶液に240時間浸漬した。更に過酷な条件下における性能を評価する為、480時間浸漬も実施した。浸漬終了後水道水で水洗し、布等で水分を除去した。次いでクロスカット部を粘着テープで剥離し、塗膜の片側最大剥離幅を測定し、SDT性能を以下の判定基準で評価した。
◎+:1mm未満
◎:1mm以上2mm未満
○:2mm以上3mm未満
△:3mm以上5mm未満
×:5mm以上
耐水2次密着試験(密着性)
カチオン電着塗装まで施された試験板を、40℃の脱イオン水に240時間浸漬した。浸漬終了後、布等で水分を除去した後、カッターナイフを用いて2mm間隔の碁盤目を100個切った。碁盤目部を粘着テープで剥離した後、塗膜の碁盤目剥離個数を算出し、密着性を以下の判定基準で評価した。
○:0個
△:1〜10個
×:11個以上
<実施例と比較例の性能評価の考察>
本発明で用いた塗装性能評価において、△以上の評価が得られたものについては実用上問題のないレベルの性能を有していると言える。すなわち、実施例1〜90はいずれの水準も良好な性能を示したのに対し、比較例1〜13については、比較例13のGA材の評価を除いた全ての処理水準で×評価が有り、十分な耐食性を得るには至らなかった。比較例1及び2については、金属化合物(A)が無いため、そもそも金属皮膜の形成がなされずSDT性能及び密着性能共に性能が得られなかったと考えられる。比較例3〜5は金属皮膜形成をしているものの、SDT性能、密着性能共に十分な性能を得られていないが、これは多価フェノール化合物(B)が無いため被覆性の高い皮膜形成が為されなかった影響だと考えられる。比較例6〜8では、多価フェノール化合物(B)の代わりに、ベンゼン環1個当りに1個の水酸基が結合しているフェノールを適用したが、金属化合物(A)の被覆性改善には全く寄与せず、十分な耐食性及び密着性が得られなかったと考える。比較例9及び10は、処理剤のpHが1.5であったため、金属材料のエッチングが過剰となった結果、均一被覆性の劣る皮膜形成となってしまったために耐食性が劣ったもの考えられる。比較例11は処理剤のpHが7.2であったため、十分な金属皮膜量が得られず、特に過酷の条件下のSDT評価において性能が劣った。比較例12は特開2007−262577に記載の実施例1の金属表面処理組成物で処理を行ったものであるが、SPC材、及びその他の金属材料であるSS材やSPH材ともに特にSDTの過酷な条件下で性能が不十分であった。比較例13は市場実績十分なリン酸亜鉛処理であり、通常のSDT評価では十分な性能を有しているが、過酷な条件下では性能が劣るが、これはリン酸亜鉛皮膜はアルカリ環境下では皮膜が溶解する特徴を持っているため、長時間浸漬により溶解によりリン酸亜鉛皮膜が恐らく無くなったため、性能が悪くなったと考えられる。
本発明によれば、環境負荷の少ない処理液を用い、様々な金属材料に対しても優れた耐食性を有する塗装物を提供することができる。
Figure 0006562782
Figure 0006562782
Figure 0006562782
Figure 0006562782

Claims (4)

  1. 金属元素としてZr、Ti及びfからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物(A)及び式(1)で表される多価フェノール化合物(B)を加えてなる、pHが2〜7である金属表面処理剤。
    Figure 0006562782
    [但し、式(1)のX〜Xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基、エチル基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であり、Zは、水素原子又はメチル基、エチル基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基、アミノ基及び式(2)で表される基から選ばれる基である。]
    Figure 0006562782
    [式(2)のX〜Xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基、エチル基、水酸基、スルホン基、ニトロ基、カルボキシル基、メトキシ基及びアミノ基から選ばれる基であり、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。]
  2. 前記金属化合物(A)を、前記金属元素の合計濃度として10〜5000mg/L加えてなる請求項1に記載の金属表面処理剤。
  3. 前記多価フェノール化合物(B)を、濃度として10〜10000mg/L加えてなる請求項1又は2に記載の金属表面処理剤。
  4. 予め表面が清浄化された被処理金属材料を、請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属表面処理剤に接触させた後、化成反応工程及び電解化成反応工程から選ばれる少なくとも一の工程により、前記被処理金属材料の表面に皮膜を形成する金属表面処理方法。
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