JP6563782B2 - アミン耐性を有する自動車内装部品 - Google Patents
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Description
ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性に優れていることから、エンジニアリングプラスチックとして、電気・電子機器の筐体、自動車内装・外装部品、建材、家具、楽器、雑貨類などの幅広い分野で使用されている。さらに、無機ガラスと比較し、低比重なため、軽量化が可能であり、生産性に優れていることから、自動車等の窓用途に使用されている。
しかしながら、コーティング処理を施していないポリカーボネート樹脂は、アミンを含む塩基性環境下に暴露されるとポリマーが分解し、成形品表面が白化により外観不良を生じることが課題である。さらに、JIS K5600−5−4に記載の塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して測定したポリカーボネート樹脂の鉛筆硬度は2B程度に過ぎず、塗装レス材料として、表面に傷が付きやすいことが課題といえる。
更に、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンを構成単位とするポリカーボネートやコポリカーボネートとする方法が記載されている。(例えば、特許文献2、3)該ポリカーボネート樹脂は、表面硬度は向上するが、アミン耐性については記載されていない。
したがって、耐傷付き性、耐衝撃性、アミン耐性に優れたポリカーボネート樹脂から形成される自動車内装部品は未だ存在しないのが現状である。
(構成1)
主たる構成単位として、(A)下記式(1)
で表される構成単位(A)と、
(B)下記式(2)
で表される構成単位(B)から構成される粘度平均分子量が15,000〜40,000であるポリカーボネート共重合体100重量部に対して、主たる構成単位として構成単位(B)から構成される粘度平均分子量が18,000〜28,000であるポリカーボネート樹脂1〜25重量部をブレンドした、 1H−NMRスペクトルから算出される全構成単位における構成単位(A)の割合が25〜85モル%であり、13C−NMRスペクトルから算出される下記式(I)で示される結合配列のランダム度(R)が0.8≦(R)≦1.2であり、下記式(II)で示される構成単位(A)を含む結合配列の割合が全結合配列の40%以上である、アミン耐性を有するポリカーボネートブレンド物から形成される自動車内装部品。
結合配列(Y):構成単位Aと構成単位Bからなる結合配列
結合配列(Z):構成単位Bと構成単位Bからなる結合配列
P(X):結合配列(X)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
P(Y):結合配列(Y)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
P(Z):結合配列(Z)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比)
式(1)におけるR1およびR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基を示し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基を示し、Xは、単結合、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキリデン基、炭素原子数6〜10のアリール基、置換もしくは無置換の炭素原子数3〜8の環状アルキル基を示し、式(2)におけるYは、単結合、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキリデン基を示す、前項1記載の自動車内装部品。
(構成3)
ポリカーボネートブレンド物の1H−NMRスペクトルから算出される全構成単位における構成単位(A)の割合が30〜80モル%である前項1または2記載の自動車内装部品。
(構成4)
ポリカーボネートブレンド物は、ISO 75に準拠し、A法(1.8MPa)にて測定した荷重たわみ温度が110〜170℃である前項1〜3のいずれかに記載の自動車内装部品。
(構成5)
ポリカーボネートブレンド物は、JIS K7202−2に準拠し、Mスケールにて測定したロックウェル硬度が80〜120である前項1〜4のいずれかに記載の自動車内装部品。
(構成6)
ポリカーボネートブレンド物の粘度平均分子量が15,000〜40,000である前項1〜5のいずれかに記載の自動車内装部品。
(構成7)
構成単位(A)が2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種から誘導された構成単位である前項1〜6のいずれかに記載の自動車内装部品。
(構成8)
構成単位(B)が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導された構成単位である前項1〜7のいずれかに記載の自動車内装部品。
(構成9)
ポリカーボネートブレンド物を射出成形してなる前項1〜8のいずれか1項に記載の自動車内装部品。
(構成10)
ポリカーボネートブレンド物を押出成形してなるシートまたはフィルムを使用した前項1〜8のいずれか1項に記載の自動車内装部品。
<ポリカーボネート樹脂>
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂(ポリカーボネート共重合体およびポリカーボネートブレンド物を含む)は、主たる構成単位として、下記式(1)
で表される構成単位(A)と、
(B)下記式(2)
で表される構成単位(B)から構成される。
また、全構成単位における構成単位(A)の割合はモル比で25〜85モル%の範囲であり、30〜80モル%の範囲が好ましく、30〜75モル%の範囲がより好ましい。構成単位(A)の割合が25モル%未満では、アミン耐性が不十分であり、構成単位(A)の割合が85モル%より多いと、耐衝撃性が劣るため好ましくない。かかる構成単位(A)の割合は、ポリカーボネート共重合体であっても、異なる組成割合のポリカーボネート樹脂同士の混合(ポリカーボネートブレンド物)により達成されていてもよい。
また、上記構成単位(A)と構成単位(B)から構成されるポリカーボネート共重合体の粘度平均分子量が15,000〜40,000であり、主たる構成単位として構成単位(B)から構成されるポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が18,000〜28,000であることが好ましい。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mvを算出したものである。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4Mv0.83
c=0.7
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、流動改質剤または帯電防止剤などのそれ自体公知の機能剤を含有できる。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、離型剤を併用しても良い。離型剤としては、例えば、脂肪酸エステル、ポリオレフィン系ワックス(ポリエチレンワックス、1−アルケン重合体など。酸変性などの官能基含有化合物で変性されているものも使用できる)、フッ素化合物(ポリフルオロアルキルエーテルに代表されるフッ素オイルなど)、パラフィンワックス、蜜蝋などを挙げることができる。これらの中でも入手の容易さ、離型性および透明性の点から脂肪酸エステルが好ましい。離型剤を含有させる割合は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ましくは0.005〜0.5重量部、より好ましくは0.007〜0.4重量部、更に好ましくは0.01〜0.3重量部である。含有量が上記範囲の下限以上では、離型性の改良効果が明確に発揮され、上限以下の場合、成形時の金型汚染などの悪影響が低減され好ましい。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂には、その成形加工時の熱安定性を向上させることを主たる目的として各種のリン系安定剤が更に配合されることが好ましい。かかるリン系安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステルなどが例示される。更にかかるリン系安定剤は第3級ホスフィンを含む。
第3級ホスフィンとしては、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリアミルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジフェニルオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリナフチルホスフィン、およびジフェニルベンジルホスフィンなどが例示される。特に好ましい第3級ホスフィンは、トリフェニルホスフィンである。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂には、その成形加工時の熱安定性、および耐熱老化性を向上させることを主たる目的としてヒンダードフェノール系安定剤を配合することができる。かかるヒンダードフェノール系安定剤としては、例えば、α−トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、シナピルアルコール、ビタミンE、n−オクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−ジメチレン−ビス(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、1,6−へキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス[2−tert−ブチル−4−メチル6−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1,−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4’−ジ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−トリ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス2[3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアヌレート、およびテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが例示される。これらはいずれも入手容易である。上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明に使用されるポリカーボネートは紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、具体的にはベンゾフェノン系では、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシトリハイドライドレイトベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンソフェノン、および2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノンなどが例示される。
また紫外線吸収剤としては、具体的にシアノアクリレート系では、例えば1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル)プロパン、および1,3−ビス−[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]ベンゼンなどが例示される。
紫外線吸収剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して好ましくは0.01〜2重量部、より好ましくは0.03〜2重量部、さらに好ましくは0.04〜1重量部、特に好ましくは0.05〜0.5重量部である。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、流動改質剤を含むことができる。かかる流動改質剤としては、スチレン系オリゴマー、ポリカーボネートオリゴマー(高度分岐型、ハイパーブランチ型および環状オリゴマー型を含む)、ポリアルキレンテレフタレートオリゴマー(高度分岐型、ハイパーブランチ型および環状オリゴマー型を含む)高度分岐型およびハイパーブランチ型の脂肪族ポリエステルオリゴマー、テルペン樹脂、並びにポリカプロラクトン等が好適に例示される。かかる流動改質剤は、ポリカーボネート樹脂100重量部当たり、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは2〜15重量部である。特にポリカプロラクトンが好適であり、組成割合はポリカーボネート樹脂100重量部あたり、特に好ましくは2〜7重量部である。ポリカプロラクトンの分子量は数平均分子量で表して1,000〜70,000であり、1,500〜40,000が好ましく、2,000〜30,000がより好ましく、2,500〜15,000が更に好ましい。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、帯電防止性を向上させることを主たる目的として帯電防止剤を配合することができる。帯電防止剤としては、スルホン酸ホスホニウム塩、亜リン酸エステル、カプロラクトン系重合体等を使用することができ、スルホン酸ホスホニウム塩が好ましく使用される。かかるスルホン酸ホスホニウム塩の具体例としては、ドデシルスルホン酸テトラブチルホスホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリブチルオクチルホスホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラオクチルホスホニウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸テトラエチルホスホニウム、ジブチルベンゼンスルホン酸トリブチルメチルホスホニウム、ジブチルナフチルスルホン酸トリフェニルホスホニウム、ジイソプロピルナフチルスルホン酸トリオクチルメチルホスホニウム等が挙げられる。中でも、ポリカーボネートとの相溶性及び入手が容易な点で、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウムが好ましい。帯電防止剤の量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、好ましくは0.1〜5.0重量部、より好ましくは0.2〜3.0重量部、さらに好ましくは0.3〜2.0重量部、特に好ましくは0.5〜1.8重量部配合される。0.1重量部以上では、帯電防止の効果が得られ、5.0重量部以下であると透明性や機械的強度に優れ、成形品表面にシルバーや剥離が生じず外観不良を引き起こし難い。
ブルーイング剤は、ポリカーボネート樹脂中0.05〜3.0ppm(重量割合)含んでなることが好ましい。ブルーイング剤としては代表例として、バイエル社のマクロレックスバイオレットB及びマクロレックスブルーRR、並びにクラリアント社のポリシンスレンブルーRLSなどが挙げられる。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、アミンを含む塩基性環境下でポリマー分解を抑制することが可能である。種々検討の結果、アミン化合物によるポリカーボネートの解重合反応は、アミン化合物がポリカーボネートのカーボネート結合に作用し、カルバミン酸エステルオリゴマーを中間体として生成しながら、解重合が進行することを見出した。そこで、アミン化合物によるカーボネート結合への反応を抑制するために、主たる構成単位として前記式(1)で表される構成単位(A)から構成されることにより、芳香環の置換基がカーボネート結合に対する立体障害の役割を果たすことを見出した。
さらに、構成単位(A)と構成単位(B)から構成されるカーボネート結合における結合配列を制御することにより、ポリカーボネート樹脂のアミン耐性が向上することを見出した。
結合配列は、ポリカーボネート樹脂65mgを重クロロホルム0.5mLに溶解し、13C−NMRスペクトル測定における各結合配列に由来するC=O結合炭素ピークの面積比によって算出することが可能である。
なお、結合配列についてはランダム度(R)が1.0の場合はランダム体であり、ランダム度が2.0の場合は交互体であり、ランダム度が0の場合はブロック体となる。
結合配列(Y):構成単位(A)と構成単位(B)からなる結合配列
結合配列(Z):構成単位(B)と構成単位(B)からなる結合配列
P(X):結合配列(X)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
P(Y):結合配列(Y)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
P(Z):結合配列(Z)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比)
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、ISO 75(A法)に準拠して測定した荷重たわみ温度が110〜170℃であることが好ましく、110〜150℃であることがより好ましく、110〜140℃であることがさらに好ましい。荷重たわみ温度が110℃以上であると耐熱性に優れ、170℃以下であると成形加工温度を高温にする必要がなく、成形が容易となる。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、JIS K7202−2に準拠し、Mスケールにて測定したロックウェル硬度が80以上であることが好ましく、85以上であることがより好ましい。ロックウェル硬度が80以上であると、耐傷付き性に優れるため、好ましい。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、その成形品を座席クッション材に使用されている軟質ウレタンフォームを縦横50mm、厚み5mmの形状に切削し、ともにガラス製密閉容器に封入し、85℃に設定した熱風式乾燥機内で1,000時間放置した後の試験片外観が変化しないことが好ましい。
ポリウレタン樹脂は、一般に、ポリオールとポリイソシアネートとを触媒及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、難燃剤、架橋剤等の存在下に反応させて製造される。ポリウレタン樹脂の製造には数多くの金属系化合物や第3級アミン化合物を触媒として用いることが知られている。これら触媒は単独又は併用することにより工業的にも多用されている。発泡剤として、水、低沸点有機化合物、又はそれらの両方を用いるポリウレタンフォームの製造においては、生産性、成形性に優れることから、これら触媒のうち、とりわけ第3級アミン化合物が広く用いられている。このような第3級アミン化合物としては、例えば、従来公知のトリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N’,N’−トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂は、耐傷付き性、耐衝撃性、アミン耐性に優れるため自動車内装部品として使用される。自動車内装部品としては、室内照明用ランプレンズ、表示用メーターカバー、メーター文字板、各種スイッチカバー、ディスプレイカバー、ヒートコントロールパネル、インストルメントパネル、センタークラスター、センターパネル、センターコンソール、ルームランプレンズ、ヘッドアップディスプレイ等の各種表示装置、保護部品、透光部品などが挙げられる。また、本発明の自動車内装部品は上記特性を有するためコーティング処理を必要とせずポリカーボネート樹脂成形品をそのまま使用できる利点がある。
ポリカーボネート樹脂組成物の粘度平均分子量は、以下の方法で測定・算出したものである。
まず、押出により得られたポリカーボネート樹脂組成物ペレットを、30倍重量の塩化メチレンと混合して溶解させ、可溶分をセライト濾過により採取した。その後得られた溶液から溶媒を除去した後の得られた固体を十分に乾燥し、該固体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から、その溶液の20℃における比粘度(ηsp)を測定した。そして、下記式により算出されるMvを粘度平均分子量とした。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c
[η]=1.23×10−4Mv0.83
ηsp:比粘度
η:極限粘度
c:定数(=0.7)
Mv:粘度平均分子量
ポリカーボネート樹脂40mgを0.6ml重クロロホルム溶液に溶解し、日本電子製400MHzの核磁気共鳴装置により、1H−NMRを測定し、各構成単位に特徴のあるスペクトルピーク面積比より、ポリカーボネート樹脂の組成比を算出した。
ISO 75に準拠し、A法(1.8MPa)にて測定を実施した。
デュポン式衝撃変形試験器を使用し、撃ち型(半径6.35mm)、受け型(内径15.2mm、外径25.0mm)を用いて、受け型と撃ち型の間に縦横50mm、厚み2mmの平行平板を設置し、2kgの落下おもりを高さ1mから落下させた際の破壊形態を目視にて観察した。
JIS K7202−2に準拠し、Mスケールにて試験を実施した。試験片は縦横100mm、厚み8mmの平板を使用した。
JIS K7204に準拠し、摩耗輪にCS−10F、試験荷重4.9N、試験回転数100回転後の摩耗域における光沢度(Gs60°)を測定した。試験前の光沢度を基準とし、光沢度の保持率を評価した。試験片は縦横100mm、厚み2mmの平板を使用し、裏面を研磨後に艶消し塗料を塗布し、光沢度測定時の裏面反射の影響を防止した。
算術平均粗さ(Ra)が0.03μmとしたキャビティ面を持つ金型を使用し、日本製鋼所製の射出成形機 J−75E3を用いてシリンダ温度290℃、金型温度80℃の条件で、保圧時間20秒および冷却時間20秒にて幅50mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3mm(長さ20mm)、2mm(長さ45mm)、1mm(長さ25mm)である3段型プレートを成形した。自動車座席クッション材に使用されている軟質ウレタンフォームを縦横50mm、厚み5mmの形状にカッターを用いて切削し、3段型プレートとともにガラス製密閉容器に封入し、85℃に設定した熱風式乾燥機内で1000時間放置した後の試験片外観を目視観察した。
結合配列は、ポリカーボネート65mgを重クロロホルム0.5mLに溶解し、日本電子製400MHzの核磁気共鳴装置により、13C−NMRスペクトル測定における各結合配列に由来するC=O結合炭素ピークの面積比によって算出した。構成単位(A)と構成単位(B)からなるポリカーボネートの場合、結合配列は、構成単位(A)と構成単位(A)からなる結合配列(X)、構成単位(A)と構成単位(B)からなる結合配列(Y)、構成単位(B)と構成単位(B)からなる結合配列(Z)から構成される。これらの結合配列に由来する面積比から、結合配列のランダム度(R)および構成単位(A)を含む結合配列割合を、それぞれ下記式(I)および(II)により算出した。
結合配列(Y):構成単位(A)と構成単位(B)からなる結合配列
結合配列(Z):構成単位(B)と構成単位(B)からなる結合配列
P(X):結合配列(X)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
P(Y):結合配列(Y)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
温度計、撹拌機および還流冷却器の付いた反応器に、48%水酸化ナトリウム水溶液4,485部およびイオン交換水22,380部を仕込み、これにビスフェノールC(本州化学製)1,193部、ビスフェノールA(新日鐵化学製)2,483部、およびハイドロサルファイト5.12部(和光純薬製)を溶解した後、塩化メチレン19,813部を加え、撹拌下、15〜25℃でホスゲン2,000部を約80分かけて吹き込んだ。ホスゲンの吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液640部およびp−tert−ブチルフェノール97.9部を加え、撹拌を再開、乳化後トリエチルアミン3.94部を加え、さらに28〜35℃で1時間撹拌して反応を終了した。
反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して水洗した後、塩酸を加え、酸性にして水洗し、さらに水相の導電率がイオン交換水とほぼ同じになるまで水洗を繰り返し、ポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を得た。次いで、この溶液を目開き0.3μmのフィルターに通過させ、さらに軸受け部に異物取出口を有する隔離室付きニーダー中の温水に滴下、塩化メチレンを留去しながらポリカーボネート樹脂をフレーク化し、引続き該含液フレークを粉砕・乾燥してパウダーを得た。
その後、該パウダー100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表1に記載した。
ビスフェノールCを1,989部、ビスフェノールAを1,773部、p−tert−ブチルフェノールを88.5部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表1に示した。
ビスフェノールCを2,784部、ビスフェノールAを1,064部、p−tert−ブチルフェノール74.6部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表1に示した。
参考例2で得られたパウダー100重量部に対して、帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(登録商標)L−1225WX)を10重量部添加し、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表1に記載した。
参考例2で得られたパウダー100重量部に対して、帝人製ポリカーボネート樹脂(製品:パンライト(登録商標)L−1225WX)を20重量部添加し、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表1に記載した。
温度計、撹拌機および還流冷却器の付いた反応器に、48%水酸化ナトリウム水溶液4,596部およびイオン交換水22,570部を仕込み、これに1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下、C−TMCと略する)1,412部、ビスフェノールA(新日鐵化学製)2,226部、およびハイドロサルファイト7.42部(和光純薬製)を溶解した後、塩化メチレン17,763部を加え、撹拌下、15〜25℃でホスゲン2,000部を約80分かけて吹き込んだ。ホスゲンの吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液574部およびp−tert−ブチルフェノール73.2部を加え、撹拌を再開、乳化後トリエチルアミン3.52部を加え、さらに28〜35℃で1時間撹拌して反応を終了した。
反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して水洗した後、塩酸を加え、酸性にして水洗し、さらに水相の導電率がイオン交換水とほぼ同じになるまで水洗を繰り返し、ポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を得た。次いで、この溶液を目開き0.3μmのフィルターに通過させ、さらに軸受け部に異物取出口を有する隔離室付きニーダー中の温水に滴下、塩化メチレンを留去しながらポリカーボネート樹脂をフレーク化し、引続き該含液フレークを粉砕・乾燥してパウダーを得た。
その後、該パウダー100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表1に記載した。
参考例6で得られたパウダー100重量部に対して、帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名パンライト(登録商標)L−1225WX)を20重量部添加し、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表1に記載した。
ビスフェノールAを使用せず、ビスフェノールCを1,392部、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下、ビスフェノールTMCと略する)3,131部、p−tert−ブチルフェノール104.9部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表1に示した。
ビスフェノールAを使用せず、ビスフェノールCを1,989部、ビスフェノールTMCを2,408部、p−tert−ブチルフェノール69.9部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表1に示した。
ポリカーボネート樹脂パウダーとして、帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(登録商標)L−1225WX)を使用した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表2に示した。
ビスフェノールAを使用せず、ビスフェノールCを3,978部、p−tert−ブチルフェノール74.5部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表2に示した。
ビスフェノールCを795部、ビスフェノールAを2,383部、p−tert−ブチルフェノール116.6部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表2に示した。
ビスフェノールCを3580部、ビスフェノールAを354部、p−tert−ブチルフェノール65.3部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にてポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表2に示した。
比較例2で得られたパウダー2,500gと帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(登録商標)L−1225WX)2,500gを混合し、ポリマーブレンド混合物100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表2に記載した。
比較例2で得られたパウダー1,500gと帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(登録商標)L−1225WX)3,500gを混合し、ポリマーブレンド混合物100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表2に記載した。
比較例2で得られたパウダー3,500gと帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(商標登録)L−1225WX)1,500gを混合し、ポリマー混合物100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表2に記載した。
参考例2で得られたパウダー100重量部に対して、帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(登録商標)L−1225WX)を30重量部添加し、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表2に記載した。
C−TMCを471部、ビスフェノールAを2,862部、p−tert−ブチルフェノール66.8部に変更した以外は、参考例6と同様の手法にて芳香族ポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表2に示した。
ビスフェノールAを使用せず、ビスフェノールCを795部、ビスフェノールTMCを3,853部、p−tert−ブチルフェノール123.2部に変更した以外は、参考例1と同様の手法にて芳香族ポリカーボネート樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表2に示した。
攪拌機および蒸留塔を備えた反応器に、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン56.3部(0.22モル)、ジフェニルカーボネート49.2部(0.23モル)および触媒として水酸化ナトリウム0.000005部とテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.0016部を仕込み、窒素置換した。この混合物を180℃まで加熱しながら溶解させた。その後、撹拌機を回転させ、反応器の内温を220℃に保った。副生するフェノールを留去しながら、40分間かけて反応器内の圧力を101.3kPaから13.3kPaまで減圧した。続いて、応器内の圧力を13.3kPaに保持し、フェノールをさらに留去させながら、80分間、エステル交換反応を行った。
内圧を絶対圧で13.3kPaから2kPaまで減圧し、さらに260℃まで温度を上げ、留出するフェノールを系外に除去した。さらに、昇温を続け、反応器内が0.3Pa以下に到達後、内圧を保持し、重縮合反応を行った。反応器内の最終的な内部温度は295℃とした。反応器の攪拌機が予め定めた所定の攪拌動力となったときに、重縮合反応を終了した。反応器での重合反応時間は120分であった。次に溶融状態のままで、触媒中和剤としてドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を0.0023部(4×10−5モル/ビスフェノール1モル)添加して295℃、10Torr以下で10分間反応を継続し、得られたポリマーをギアポンプでベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]に送った。押出機の途中で、該ポリマー100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト0.05重量部、亜リン酸0.03重量部を加え、入口のバレル温度230℃、出口のバレル温度270℃、ポリカーボネート樹脂出口温度285℃、脱気しながら溶融混錬押出し、2軸押出機の出口からストランド状に押し出し、水で冷却固化させた後、回転式カッターでペレット化し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて評価した結果を表2に示した。
比較例11で得られたペレット2,500gと帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(登録商標)AD−5503)2,500gを混合し、ポリマーブレンド混合物100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表2に記載した。
比較例11で得られたペレット2,500gと帝人製ポリカーボネート樹脂(製品名:パンライト(登録商標)L−1250Y)2,500gを混合し、ポリマーブレンド混合物100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.05重量部、ステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部添加し、均一に混合した後、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。該ペレットを用いて各種評価を行い、結果を表2に記載した。
ポリカーボネート樹脂ペレットの変わりに三菱レイヨン製PMMA(製品名:アクリペット(登録商標)VH−001)を用いて、各種評価を行い、結果を表2に記載した。
Claims (10)
- 主たる構成単位として、(A)下記式(1)
(式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数6〜10のアリールオキシ基または炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基を示し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基または炭素数7〜20のアラルキルオキシ基を示し、Xは、単結合、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキリデン基、炭素原子数6〜10のアリール基、置換もしくは無置換の炭素原子数3〜8の環状アルキル基、硫黄原子または酸素原子を示す。)
で表される構成単位(A)と、
(B)下記式(2)
(式(2)中、Yは、単結合、無置換の炭素原子数1〜10のアルキレン基、無置換の炭素原子数1〜10のアルキリデン基、硫黄原子または酸素原子を示す。)
で表される構成単位(B)から構成される粘度平均分子量が15,000〜40,000であるポリカーボネート共重合体100重量部に対して、主たる構成単位として構成単位(B)から構成される粘度平均分子量が18,000〜28,000であるポリカーボネート樹脂1〜25重量部をブレンドした、 1H−NMRスペクトルから算出される全構成単位における構成単位(A)の割合が25〜85モル%であり、13C−NMRスペクトルから算出される下記式(I)で示される結合配列のランダム度(R)が0.8≦(R)≦1.2であり、下記式(II)で示される構成単位(A)を含む結合配列の割合が全結合配列の40%以上である、アミン耐性を有するポリカーボネートブレンド物から形成される自動車内装部品。
(結合配列(X):構成単位Aと構成単位Aからなる結合配列
結合配列(Y):構成単位Aと構成単位Bからなる結合配列
結合配列(Z):構成単位Bと構成単位Bからなる結合配列
P(X):結合配列(X)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
P(Y):結合配列(Y)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比
P(Z):結合配列(Z)に由来する13C−NMRスペクトルピークの面積比)
- 式(1)におけるR1およびR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基を示し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基を示し、Xは、単結合、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキリデン基、炭素原子数6〜10のアリール基、置換もしくは無置換の炭素原子数3〜8の環状アルキル基を示し、式(2)におけるYは、単結合、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素原子数1〜10のアルキリデン基を示す、請求項1記載の自動車内装部品。
- ポリカーボネートブレンド物の1H−NMRスペクトルから算出される全構成単位における構成単位(A)の割合が30〜80モル%である請求項1または2記載の自動車内装部品。
- ポリカーボネートブレンド物は、ISO 75に準拠し、A法(1.8MPa)にて測定した荷重たわみ温度が110〜170℃である請求項1〜3のいずれかに記載の自動車内装部品。
- ポリカーボネートブレンド物は、JIS K7202−2に準拠し、Mスケールにて測定したロックウェル硬度が80〜120である請求項1〜4のいずれかに記載の自動車内装部品。
- ポリカーボネートブレンド物の粘度平均分子量が15,000〜40,000である請求項1〜5のいずれかに記載の自動車内装部品。
- 構成単位(A)が2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種から誘導された構成単位である請求項1〜6のいずれかに記載の自動車内装部品。
- 構成単位(B)が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導された構成単位である請求項1〜7のいずれかに記載の自動車内装部品。
- ポリカーボネートブレンド物を射出成形してなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動車内装部品。
- ポリカーボネートブレンド物を押出成形してなるシートまたはフィルムを使用した請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動車内装部品。
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