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JP6565108B2 - 内燃機関の制御方法及び内燃機関の制御装置 - Google Patents
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JP6565108B2 - 内燃機関の制御方法及び内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御方法及び内燃機関の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、手動変速機を備えた車両に搭載される内燃機関の制御方法及び内燃機関の制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、内燃機関の燃焼室から排出された排気ガスの一部をEGRガスとして機関運転状態に応じて吸気通路に還流させる内燃機関の再循環排気ガス量制御装置が開示されている。
この特許文献1においては、変速機が手動変速機であり、変速時にアクセルペダルを放して内燃機関への燃料供給を停止する燃料カットが実施されると排気管内が新気で満たされることになる。
しかしながら、この特許文献1においては、燃料カットが終了しても、排気管内が排気ガスで満たされるまでEGRガスを吸気通路に還流させることができない。特に、頻繁に変速が行われるような場合、EGRガスを吸気通路に導入できない状態が長くなる。そのため、EGRを実施中の変速時に、EGRガスを吸気通路に導入することで得られる燃費改善効果が得られなくなる虞がある。
特許第3887986号公報
本発明は、EGRガスを吸気通路に還流するEGRを実施中の変速時に、変速時の車両の運転状態に基づいて、内燃機関への燃料供給を停止する燃料カットを実施するか否かを決定する。
変速時に、燃料カットが実施されると、変速終了後の燃料カット終了時に、ただちにEGRを実施することができない。これは燃料カット中に排気通路が新気(空気)で満たされるためである。
本発明によれば、EGRを実施中の変速時に、車両の燃費を相対的に向上させることが可能となる。
本発明に係る内燃機関の制御装置の概略構成を示す説明図。 変速時に燃料カットを実施した場合を示すタイミングチャート。 変速時に燃料カットを実施しなかった場合を示すタイミングチャート。 変速により車両が加速する場合の運転状態の変化を模式的に示した説明図。 変速により車両が減速する場合の運転状態の変化を模式的に示した説明図。 変速により車速に変化がない場合の運転状態の変化を模式的に示した説明図。 本発明に係る内燃機関の制御方法の概略を示すフローチャート。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る内燃機関の制御装置の概略構成を示す説明図である。
内燃機関1は、駆動源として自動車等の車両に搭載されている。内燃機関1には、吸気通路2と排気通路3が接続されている。
内燃機関1には、燃料噴射弁(図示せず)によって燃料が供給されている。上記燃料噴射弁は、例えば、筒内(内燃機関1の図示せぬシリンダ内)に燃料を直接噴射するものでも、内燃機関1の吸気ポート(図示せず)に燃料を噴射するものでもよい。
吸気通路2には、吸入空気量を検出するエアフローメータ4と、吸入空気量を調整する電動のスロットル弁5と、が設けられている。エアフローメータ4は、スロットル弁5の上流側に設けられている。
排気通路3には、三元触媒等の上流側排気触媒6と、三元触媒等の下流側排気触媒7とが設けられている。下流側排気触媒7は、上流側排気触媒6の下流側に位置している。
また、この内燃機関1は、吸気通路2に設けられたコンプレッサ9と排気通路3に設けられたタービン10とを同軸上に備えた過給機としてのターボ過給機8を有している。コンプレッサ9は、スロットル弁5の上流側で、かつエアフローメータ4よりも下流側に位置している。タービン10は、上流側排気触媒6よりも上流側に位置している。
吸気通路2には、コンプレッサ9を迂回してコンプレッサ9の上流側と下流側とを接続するリサーキュレーション通路11が接続されている。リサーキュレーション通路11には、リサーキュレーション通路11内を流れる吸気の流量を制御する電動のリサーキュレーション弁12が設けられている。
また、吸気通路2には、スロットル弁5の上流側に、コンプレッサ9により圧縮(加圧)された吸気を冷却するインタクーラ13が設けられている。
排気通路3には、タービン10を迂回してタービン10の上流側と下流側とを接続する排気バイパス通路14が接続されている。排気バイパス通路14の下流側端は、上流側排気触媒6よりも上流側の位置で排気通路3に接続されている。排気バイパス通路14には、排気バイパス通路14内を流れる排気の流量を制御する電動のウエストゲート弁15が設けられている。
また、内燃機関1は、排気還流(EGR)が実施可能なものであって、排気通路3から分岐して吸気通路2に接続されたEGR通路16を有している。EGR通路16は、その一端が上流側排気触媒6と下流側排気触媒7との間の位置で排気通路3に接続され、その他端がエアフローメータ4の下流側となりコンプレッサ9の上流側となる位置で吸気通路2に接続されている。このEGR通路16には、EGR通路16内のEGRガスの流量を調整する電動のEGR弁17と、EGRガスを冷却可能なEGRクーラ18と、が設けられている。EGR弁17の開閉動作は、コントロールユニット21によって制御される。
コントロールユニット21は、上述したエアフローメータ4の検出信号のほか、内燃機関1の機関回転数(エンジン回転数)及びクランク角位置を検出するクランク角センサ22、運転者により操作されるアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ23、吸気通路2に導入されるEGRガスの温度を検出するEGRガス温度センサ24、EGR通路16のEGR弁17前後(EGR弁17の上流側と下流側)の相対圧力を検出するEGR通路圧力センサ25、上流側排気触媒6に流入する排気の温度を検出する排気温度センサ26、車両の車速を検出する車速センサ27、車両の加速度を検出する加速度センサ28等の各種センサ類からの検出信号が入力されている。アクセル開度センサ23の検出値を用いて、内燃機関1の要求負荷が算出される。
コントロールユニット21は、これらの検出信号に基づいて、内燃機関1の点火時期や空燃比等の制御を実施すると共に、EGR弁17の弁開度を制御して排気通路3から吸気通路2に排気の一部を還流する排気還流制御(EGR制御)を実施している。このEGR制御により、EGR弁17は、車両の運転状態が所定の運転領域(EGR領域)にあるとき開弁し、所定の運転領域(EGR領域)の外側の領域(非EGR領域)にあるとき閉弁する。
なお、スロットル弁5、リサーキュレーション弁12、ウエストゲート弁15の弁開度もコントロールユニット21により制御されている。リサーキュレーション弁12としては、コントロールユニット21により開閉制御されるものではなく、コンプレッサ9下流側の圧力が所定圧力以上となったときのみ開弁するようないわゆる逆止弁を用いることも可能である。
内燃機関1の駆動力は、手動変速機31により変速されて、車両の駆動輪(図示せず)に伝達されている。手動変速機31により変速する際には、運転者がクラッチペダル(図示せず)を踏み込むことで内燃機関1と手動変速機31との間に位置するクラッチ(図示せず)を開放する。そして、上記クラッチを開放した状態で運転者がシフトレバー(図示せず)を操作して所望の変速段に変速する。一連の変速操作は、運転者が上記クラッチペダルの踏み込みをやめて上記クラッチを接続することで終了する。
クラッチペダル操作は、クラッチペダルスイッチ32によって検出されている。クラッチペダルスイッチ32は、上記クラッチペダルの位置に応じてON/OFF信号を出力するものであり、上記クラッチの開放時(上記クラッチペダルの踏み込み時)にONとなり、それ以外の状態でOFFとなる。
上記シフトレバーの位置は、シフト位置センサ33によって検出されており、このシフトレバー位置から手動変速機31の変速段(変速比)が判別される。
これらクラッチペダルスイッチ32、シフト位置センサ33からの信号も、コントロールユニット21に入力されている。
さらに、コントロールユニット21には、車載のカーナビゲーションシステム34や、前方車両との車間距離を検知する車載の車間距離検出システム35からの信号が入力されている。
カーナビゲーションシステム34は、GPS受信機を有し、車両の現在位置と地図情報から走行中の道路の制限速度や道路勾配等の道路情報をコントロールユニット21に出力している。
車間距離検出システム35は、例えば、ミリ波レーダーやカメラ等を有し、検出された前方車両との車間距離をコントロールユニット21に出力している。レーダーの場合、放射した電波の反射波を測定することで車間距離が算出される。カメラの場合、カメラからの画像情報を解析することで車間距離が算出される。
コントロールユニット21は、所定の燃料カット条件が成立すると、内燃機関1への燃料供給を停止する燃料カットを実施する。燃料カット条件は、例えば、暖機完了後に機関回転数が所定の燃料カット回転数以上でアクセル開度(APO)が所定開度以下となっている場合に成立する。コントロールユニット21は、燃料カット条件が成立すると、燃料カット制御を実施する。本実施例における燃料カット制御では、燃料カット条件が成立すると、その時点から所定の燃料カットディレイ時間経過後に、内燃機関1への燃料供給を停止する。
そして、コントロールユニット21は、燃料カット中に、所定の燃料カットリカバー条件が成立すると、内燃機関1への燃料供給を再開する。燃料カットリカバー条件は、例えば、アクセル開度(APO)が所定開度よりも大きくなった場合や、アクセルペダルが踏み込まれることなく機関回転数が所定の燃料カットリカバー回転数以下となった場合に成立する。
上述した実施例においては、変速機が手動変速機31であるため、変速時に、アクセル開度(APO)が所定開度以下(全閉)となる。そのため、変速時に燃料カット条件が成立する。
ここで、EGRの実施中に変速する場合、変速時に燃料カットが行われると、燃料カット終了時の排気通路3内は新気で満たされた状態となる。そのため、図2に示すように、変速終了直後の燃料カット終了時には、車両の運転状態がEGRを実施可能なEGR領域であっても、直ちにEGRを再開することができない。
図2においては、時刻t1以降も車両の運転状態はEGR領域である。つまり、燃料カットが終了した時刻t3における車両の運転状態はEGR領域である。しかしながら、図2においては、燃料カットが終了しても、排気通路3内が排気ガスで満たされる時刻t4のタイミングまでEGRが禁止される。換言すると、図2においては、燃料カットが終了しても、時刻t3から所定時間Tfが経過した時刻t4のタイミングまでEGRが禁止される。所定時間Tfは、排気通路3内が新気で満たされた状態で内燃機関1への燃料噴射を再開して、排気通路3が排気ガスで満たされるまでの時間に相当する。
なお、図2においては、時刻t1で燃料カット条件が成立し、時刻t1から第1ディレイ時間T1が経過した時刻t2において燃料カットが開始されている。第1ディレイ時間T1は、予め設定された所定の燃料カットディレイ時間である。そして、図2においては、上記クラッチが開放されている時刻t1〜t3の間で、変速段がシフトアップされている。また、図2においては、時刻t5においても燃料カット条件が成立している。そして、図2においては、時刻t5から第1ディレイ時間T1が経過した時刻t6において燃料カットが開始されている。図2おいては、上記クラッチが開放されている時刻t5〜t7の間で、変速段がシフトアップされている。また、時刻t7において燃料カットが終了しているが、排気通路3内が排気ガスで満たされる時刻t8のタイミングまで、EGRが禁止されている。図2における時刻t8は、時刻t7から所定時間Tfが経過したタイミングである。
ここで、変速時に燃料カットを実施した場合、変速中に燃料カットによる燃費向上効果は得られるが、燃料カット終了後に排気通路3が排気ガスで満たされるまでEGRが実施できないことにより、変速時に燃料カットを実施せず、変速終了後速やかにEGRを実施する場合に比較して変速終了後の燃費が相対的に悪化することがある。また、変速時に燃料カットを実施しない場合、変速中に燃料カットによる燃費向上効果は得られないが、変速が終了した時点で速やかにEGRが実施可能であり、変速時に燃料カットを実施した場合に比較して変速終了後の燃費が相対的に向上することがある。
例えば、EGRを実施中の変速時においては、変速後の車両の運転状態が引き続きEGR領域で、かつEGR率が大きければ、変速時に燃料カットを実施せずに変速終了後速やかにEGRを実施した方が車両の燃費が相対的に向上する。つまり、EGRを実施中の変速では、変速後のEGRによる燃費向上効果が変速中の燃料カットによる燃費向上効果よりも相対的に大きい場合がある。
また、変速により車両が加速するような状況では、EGRを実施することによる燃費改善効果が大きく、燃料カットを実施せずに変速終了後速やかにEGRを実施することで車両の燃費を相対的に向上させることができる。
そのため、変速時に変速後の車両の運転状態を見極めることは重要である。つまり、変速時に、変速後にEGRを速やかに実施することによる燃費改善効果が大きいか否かを予測することは重要である。
そこで、本実施例では、EGRを実施中の変速時に、変速時の車両の運転状態に基づいて変速後の車両の運転状態を予測し、予測された変速後の車両の運転状態に基づいて燃料カットを実施するか否かを決定する。
すなわち、本実施例では、EGRを実施中の変速時、燃料カット条件が成立したタイミングで変速後の車両の運転状態を予測する。そして、燃料カットを実施しない場合の燃費が相対的に向上すると予測される場合には燃料カットを実施しない。また、燃料カットを実施する場合の燃費が相対的に向上すると予測される場合には燃料カットを実施する。
換言すれば、本実施例では、EGRを実施中の変速時に、変速後の車両の運転状態がEGR領域であり、かつEGRによる燃費向上効果が相対的に大きいと予測される場合には燃料カットを実施しない。また、EGRを実施中の変速時に、変速後のEGRによる燃費向上効果が相対的に小さいと予測される場合には燃料カットを実施する。変速後のEGRによる燃費向上効果が相対的に小さいと予測されるのは、例えば、EGR率が低い場合や、運転状態が非EGR領域の場合である。
これによって、EGRを実施中の変速時に、車両の燃費を相対的に向上させることが可能となる。
図3は、変速時に燃料カットを実施しなかった場合を示すタイミングチャートである。
燃料カット条件が成立した時刻t1のタイミングで、燃料カットを実施しない場合の燃費が相対的に向上すると予測されている。そのため、時刻t1から第2ディレイ時間T2が経過する時刻t4まで燃料カットの開始時期を延期している。すなわち、EGRを実施中の変速時において、変速後の車両の運転状態がEGR領域であり、かつ燃料カットを実施しない場合の燃費が相対的に向上すると予測される場合には、燃料カット条件の成立時(時刻t1)から燃料カット開始されるまでの燃料カットディレイ時間を延長する。第2ディレイ時間T2は、第1ディレイ時間T1よりも長いものであり、変速が完了するのに要する時間よりも十分長くなるように設定された燃料カットディレイ時間である。
そして、図3においては、時刻t1から第2ディレイ時間T2が経過した時刻t4よりも前に変速が終了し、時刻t4よりも早い時刻t3のタイミングでEGRが開始される。図3においては、時刻t3の時点で、排気通路3が排気で満たされているので、図3中に破線で示すように変速終了後にEGRを遅らせる必要がない。
なお、図3においては、時刻t1で上記クラッチの開放に伴いアクセル開度APOが所定開度以下(全閉)となってエンジン負荷(内燃機関1の負荷)が低下するため車両の運転状態は非EGR領域に入る。図3における時刻t2は、時刻t1において開放された上記クラッチが締結されるタイミングである。そして、図3においては、上記クラッチが開放している時刻t1〜t2の間で、変速段がシフトアップされている。図3における時刻t3は、変速終了後のアクセル開度(APO)が増加してエンジン負荷が増大し、車両の運転状態がEGR領域に入ってEGRが再開されるタイミングであり、アクセル開度(APO)が安定するタイミングとほぼ同時となっている。なお、EGRが再開されるタイミングと、アクセル開度(APO)が安定するタイミングとは、常に同時とは限らない。また、図3においては、時刻t5のタイミングにおいて、燃料カット条件が成立するとともに、変速後の車両の運転状態がEGR領域であり、かつ燃料カットを実施しない場合の燃費が相対的に向上すると予測されている。そして、図3においては、時刻t5から第2ディレイ時間T2が経過する時刻t8まで燃料カットの開始時期を延期している。図3においては、時刻t5から第2ディレイ時間T2が経過した時刻t8よりも前に変速が終了し、時刻t8よりも早い時刻t7のタイミングでEGRが開始される。図3における時刻t7は、先のt3と同様変速終了後のアクセル開度(APO)が増加してエンジン負荷が増大し、車両の運転状態がEGR領域に入ってEGRが再開されるタイミングであり、アクセル開度(APO)が安定するタイミングとほぼ同時となっている。なお、EGRが再開されるタイミングと、アクセル開度(APO)が安定するタイミングとは、常に同時とは限らない。図3における時刻t6は、時刻t5において開放された上記クラッチが締結されるタイミングである。そして、図3においては、上記クラッチが開放している時刻t5〜t6の間で、変速段がシフトアップされている。
変速後の車両の運転状態は、変速により車両が加速するのか、変速により車両が減速するのか、変速により車両の速度に変化がないか、等によって予測できる。
図4は、変速により車両が加速する場合の運転状態の変化を模式的に示した説明図である。図4に実線で示す矢印は、変速段をシフトアップした場合の内燃機関1の運転点の変化を示し、図4に破線で示す矢印は、変速段をシフトダウンした場合の内燃機関1の運転点の変化を示している。
図4に示すように、変速により車両が加速する等で内燃機関1の負荷が増加するような場合には、変速段がシフトアップされてもシフトダウンされても、変速後の運転状態がEGR領域内となる可能性が高いため、変速時に燃料カットを実施しない場合の燃費が相対的に向上すると予測される。
従って、EGRを実施中の変速で内燃機関1の負荷が増加すると予測される場合には、変速終了後速やかにEGRが実施できるように、変速時に燃料カットを実施しなければよい。
なお、図4に実線で示す矢印においては、A点で上記クラッチが開放され、C点からB点の間で上記クラッチが締結される。内燃機関1の機関回転数は、上記A点よりも上記B点が低くなっている。内燃機関1の負荷は、上記A点よりも上記B点が高くなっている。
図5は、変速により車両が減速する場合の運転状態の変化を模式的に示した説明図である。図5に実線で示す矢印は、変速段をシフトアップした場合の内燃機関1の運転点の変化を示し、図5に破線で示す矢印は、変速段をシフトダウンした場合の内燃機関1の運転点の変化を示している。
図5に示すように、変速により車両が減速する等で内燃機関1の負荷が減少するような場合には、変速段がシフトアップされてもシフトダウンされても、変速後の運転状態が非EGR領域内となる可能性が高いため、変速時に燃料カットを実施した場合の燃費が相対的に向上すると予測される。
従って、EGRを実施中の変速で内燃機関1の負荷が減少すると予測される場合には、変速終了後速やかにEGRを実施する必要がないので、変速時に燃料カットを実施すればよい。
図6は、変速により車速に変化がない場合の運転状態の変化を模式的に示した説明図である。図6に実線で示す矢印は、変速段をシフトアップした場合の内燃機関1の運転点の変化を示し、図6に破線で示す矢印は、変速段をシフトダウンした場合の内燃機関1の運転点の変化を示している。
図6に示すように、変速により車両の速度が変わらない場合、変速段がシフトアップされれば内燃機関1の負荷が増加して変速後の運転状態がEGR領域内となり、変速段がシフトダウンされれば内燃機関1の負荷が減少して変速後の運転状態が非EGR領域内となる。つまり、変速段がシフトアップされ、かつEGRによる燃費向上効果が相対的に大きくなるようなEGR率の大きさであれば、変速時に燃料カットを実施しない場合の燃費が相対的に向上すると予測される。変速段がシフトアップされ、かつEGRによる燃費向上効果が相対的に小さくなるようなEGR率の大きさであれば、変速時に燃料カットを実施する場合の燃費が相対的に向上すると予測される。また、変速段がシフトダウンされれば、変速時に燃料カットを実施する場合の燃費が相対的に向上すると予測される。
従って、EGRを実施中の変速で車両の速度が変化しないと予測される場合、変速段がシフトアップすると予測され、かつEGRによる燃費向上効果が相対的に高くなるようなEGR率の大きさであれば、変速終了後速やかにEGRが実施できるように、変速時に燃料カットを実施しなければよい。
EGRを実施中の変速で車両の速度が変化しないと予測される場合、変速段がシフトアップすると予測され、かつEGRによる燃費向上効果が相対的に低くなるようなEGR率の大きさであれば、変速終了後速やかにEGRが実施する必要がないので、変速時に燃料カットを実施すればよい。
また、EGRを実施中の変速で車両の速度が変化しないと予測される場合、変速段がシフトダウンすると予測されれば、変速終了後速やかにEGRを実施する必要がないので、変速時に燃料カットを実施すればよい。
なお、変速により車両の速度が変わらないと予測されるものの、燃料カット条件が成立したタイミングで、変速がシフトアップかシフトダウンか予測できない場合は、例えば、燃料カットディレイ時間を延長してもよい。この場合には、例えば、燃料カットディレイ中に変速段がシフトアップされればそのまま燃料カットが実施されず、燃料カットディレイ中に変速段がシフトダウンされればその時点から燃料カットが実施される。
変速時の車両の運転状態に基づいて行う加減速等の変速後の車両の運転状態の予測は、具体的には、例えば、前方車両との車間距離、車速規制情報、路面勾配、車速と機関回転数と変速ギヤ段、車速と車両加速度、アクセルペダルの戻し速度等から行える。なお、変速後の車両の運転状態を予測するにあたっては、以下に説明する予測方法を適宜組み合わせて判断してもよい。
変速時において、前方車両との車間距離が広がっていれば、車間距離を狭めるためシフトアップして加速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、EGR領域になると予測される。従って、変速時に車間距離が広がっている場合には、変速後に速やかにEGRを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長して、燃料カットを実施しなければよい。
また、変速時において、前方車両との車間距離が狭まっていれば、車間距離を広げるためシフトダウンして減速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、非EGR領域になると予測される。従って、変速時に車間距離が狭まっている場合には、燃料カットを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長せず、燃料カットを実施すればよい。
変速時において、前方車両との車間距離が一定であれば、変速前後で車速は変わらないと考えられる。この場合には、例えば、燃料カットディレイ時間を延長し、変速段がシフトアップされた場合にはそのまま燃料カットを実施せず、変速段がシフトダウンされた場合にはその時点から燃料カットを実施すればよい。
変速時において、車速が制限速度未満であれば、車速を上げるためシフトアップして加速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、EGR領域になると予測される。従って、変速時に車速が制限速度未満の場合には、変速後に速やかにEGRを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長して、燃料カットを実施しなければよい。
変速時において、車速が制限速度超過であれば、車速を下げるためシフトダウンして減速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、非EGR領域になると予測される。従って、変速時に車速が制限速度超過の場合には、燃料カットを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長せず、燃料カットを実施すればよい。
変速時において、車速が制限速度であれば、変速前後で車速は変わらないと考えられる。この場合には、例えば、燃料カットディレイ時間を延長し、変速段がシフトアップされた場合にはそのまま燃料カットを実施せず、変速段がシフトダウンされた場合にはその時点から燃料カットを実施すればよい。
変速時において、路面が上り坂であれば、シフトダウンして加速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、EGR領域になると予測される。この場合には、シフトアップして加速するときと同等のEGRによる燃費向上効果は得られないが、燃料カットを実施するよりは燃費向上効果が大きい。従って、変速時の路面が上り坂の場合には、変速後に速やかにEGRを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長して、燃料カットを実施しなければよい。
変速時において、路面が下り坂であれば、シフトダウンして減速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、非EGR領域になると予測される。従って、変速時に路面が下り坂である場合には、燃料カットを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長せず、燃料カットを実施すればよい。
変速時において、車速に対して機関回転数が高いのであれば、シフトアップして加速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、EGR領域になると予測される。従って、変速時に車速が機関回転数に対して高い場合には、変速後に速やかにEGRを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長して、燃料カットを実施しなければよい。
変速時において、車速に対して機関回転数が低いのであれば、シフトダウンして減速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、非EGR領域になると予測される。従って、変速時に車速が機関回転数に対して低い場合には、燃料カットを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長せず、燃料カットを実施すればよい。
変速時において、車両の加速度が車速に基づく予め設定された所定の加速度閾値以上であれば、変速により加速が継続すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、EGR領域になると予測される。従って、変速時に車両の加速度が所定の加速度閾値以上の場合には、変速後に速やかにEGRを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長して、燃料カットを実施しなければよい。
変速時において、アクセルペダルの戻し速度(アクセル戻し速度)が予め設定された所定のアクセル戻し速度閾値以上であれば、シフトアップして加速すると考えられる。この場合、変速後の車両の運転状態は、EGR領域になると予測される。従って、変速時にアクセル戻し速度が所定のアクセル戻し速度閾値以上の場合には、変速後に速やかにEGRを実施することで車両の燃費が相対的に向上することになるので、燃料カットディレイ時間を延長して、燃料カットを実施しなければよい。アクセル戻し速度は、例えば、アクセル開度センサ23で検出されるアクセルペダルの踏み込み量の単位時間当たりの変位から算出される。
図7は、上述した実施例における制御の流れを示すフローチャートである。S1では、車両の運転状態をモニターする。S2では、変速動作が予想されるか否かを判定する。S2において、例えばアクセル開度が所定開度以下(全閉)となった場合には、変速動作が予想されるとしてS3へ進む。S2において、変速動作が予想されない場合には、今回のルーチンを終了する。
S3では、変速後のEGRによる燃費向上効果が大きいか否かを判定する。S3において、変速後のEGRによる燃費向上効果が相対的に大きいと判定された場合にはS4へ進む。S3において、変速後のEGRによる燃費向上効果が相対的に小さいと判定された場合にはS6へ進む。
S4では、変速動作判定を行う。すなわち、アクセル開度が所定開度以下(全閉)で上記クラッチが開放状態になると、変速動作有りと判定する。S4において、変速動作有りと判定されるとS5へ進む。
S5では、燃料カットディレイ時間を延長する。すなわち、延長された燃料カットディレイ時間を使用した燃料カット制御を実施する。
S6では、通常の燃料カット制御を実施する。すなわち、変速動作があった場合には、燃料カットディレイ時間を延長することなく、通常の燃料カット制御を実施する。
なお、EGRを実施中の変速時に、変速後の車両の運転状態がEGR領域であっても、燃料カットを実施した場合の燃費が相対的に向上すると予測される場合には、燃料カットを実施するようにしてもよい。
上述した実施例の内燃機関1は、過給機を有しているが、本発明は、過給機を有さない自然吸気の内燃機関に対しても適用可能である。
本発明は、例えば、吸気ポートに燃料を噴射するいわゆるポート噴射式内燃機関や、筒内に直接燃料を噴射する筒内直接噴射式内燃機関等に適用可能である。
また、上述した実施例は、内燃機関1の制御方法及び制御装置に関するものである。

Claims (10)

  1. 内燃機関の駆動力を変速して車両の駆動輪に伝達する手動変速機と、
    排気通路から排気の一部をEGRガスとして吸気通路に還流するEGR通路と、
    上記EGRガスの流量を調整するEGR弁と、を有してなる内燃機関を制御する制御方法において、
    上記EGRガスを吸気通路に還流するEGRを実施中の変速時に、変速時の車両の運転状態から予測される変速後の車両の運転状態に基づいて、上記内燃機関への燃料供給を停止する燃料カットを実施するか否かを決定する内燃機関の制御方法。
  2. 上記変速時の車両の運転状態から予測される変速後の車両の運転状態に基づいて、上記変速時に上記燃料カットを実施しない場合の燃費が上記燃料カットを実施した場合の燃費よりも相対的に向上すると予測される場合には、上記燃料カットを実施しない請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
  3. EGRを実施中の変速時に、変速後の車両の運転状態がEGRを実施するEGR領域内となり、上記燃料カットを実施しない場合の燃費が上記燃料カットを実施した場合の燃費よりも相対的に向上すると予測される場合には、上記燃料カットを実施しない請求項1または2に記載の内燃機関の制御方法。
  4. EGRを実施中の変速時に、変速後の車両の運転状態が上記EGRの実施されない非EGR領域内になると予測される場合には、上記燃料カットを実施する請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の制御方法。
  5. EGRを実施中の変速時に、変速後の車両の運転状態が上記EGRを実施するEGR領域内となり、上記燃料カットを実施した場合の燃費が相対的に向上すると予測される場合には、上記燃料カットを実施する請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御方法。
  6. EGRを実施中の変速により車両が加速すると予測される場合には、上記燃料カットを実施しない請求項1または2に記載の内燃機関の制御方法。
  7. EGRを実施中の変速により車両が減速すると予測される場合には、上記燃料カットを実施する請求項1、2、6のいずれかに記載の内燃機関の制御方法。
  8. EGRを実施中の変速によりシフトアップされ、かつ車速に変化がないと予測される場合には、上記燃料カットを実施しない請求項1、2、6、7のいずれかに記載の内燃機関の制御方法。
  9. EGRを実施中の変速によりシフトダウンされ、かつ車速に変化がないと予測される場合には、上記燃料カットを実施する請求項1、2、6、7、8のいずれかに記載の内燃機関の制御方法。
  10. 内燃機関の駆動力を変速して車両の駆動輪に伝達する手動変速機と、
    排気通路から排気の一部をEGRガスとして吸気通路に還流するEGR通路と、
    上記EGRガスの流量を調整するEGR弁と、を有してなる内燃機関を制御する制御装置において、
    上記EGRガスを吸気通路に還流するEGRを実施中の変速時に、変速時の車両の運転状態から予測される変速後の車両の運転状態に基づいて、上記内燃機関への燃料供給を停止する燃料カットを実施するか否かを決定するコントロールユニットを備える内燃機関の制御装置。
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