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JP6565327B2 - 電極の製造方法、及び電極の製造装置 - Google Patents
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JP6565327B2 - 電極の製造方法、及び電極の製造装置 - Google Patents

電極の製造方法、及び電極の製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、電極の製造方法、及び電極の製造装置に関するものである。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、電装品で使用される電力を蓄えるための蓄電装置が搭載されている。このような蓄電装置としては、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池といった二次電池が知られている。二次電池は、電極を備えているとともに、電極は、金属箔と、活物質を含有している活物質層と、を備えている。
例えば特許文献1には、電極の製造過程に使用される装置として、帯状の電極中間体を切断することにより、予め定めた形状の電極を切り出すロータリーダイカッタを備えた装置が開示されている。
特開2009−66676号公報
しかしながら、帯状の電極中間体から電極を切り出す場合、電極中間体から切り出された電極は、搬送時の振動などによって、搬送面内において予定された姿勢とは異なる姿勢や、搬送面内において予定された位置とは異なる位置へと、変位してしまう可能性がある。
この発明は、上述した従来の技術に存在する問題点に着目してなされた。この発明の目的は、位置決めが簡単にできる電極の製造方法、及び電極の製造装置を提供することである。
上記課題を解決する電極の製造方法は、電極の製造方法であって、第1面及び前記第1面の反対の第2面を有するシート状の集電体と、前記第1面及び前記第2面のうち少なくとも1の面を覆っている活物質層と、を備えた電極中間体を切断することにより、予め定めた形状の前記電極を切り出す工程を備えており、前記電極を切り出す工程は、前記予め定めた形状に沿って切断が予定されている部位のうちの少なくとも一部に、脆弱部を形成する工程と、前記脆弱部を形成する工程において形成された脆弱部を破断する工程と、を備えたことを要旨とする。
これによれば、まず、電極中間体において切断が予定されている部位のうちの少なくとも一部に、脆弱部が形成される。「脆弱部」は、完全には切断されていないが、電極中間体のうち脆弱部とは異なる部分と比較して脆弱である部分を意味している。脆弱部は、例えばミシン目のような断続的な切れ込みや、電極中間体の厚さ方向に貫通しない切れ込みである。
切断が予定されている部位のうち、少なくとも脆弱部においては、電極中間体が完全には切断されていない。このため、電極として切り出される部分の変位が抑制される。そして、脆弱部を破断することにより、該脆弱部において、電極中間体が最終的に切断される。したがって、位置決めが簡単にできる。
上記電極の製造方法において、前記脆弱部においては、前記集電体が切断されており、且つ、前記電極中間体から前記電極として切り出される部分と、前記電極として切り出される部分とは異なる部分とが、前記第1面及び前記第2面のうち1の面を覆っている部分の活物質層のみで繋がっていることが好ましい。
これによれば、脆弱部においては、集電体が切断されており、且つ電極として切り出される部分が他の部分と、集電体の1の面を覆っている活物質層のみで繋がっている。このため、電極を切り出す工程においては、脆弱部を容易に破断することができる。
上記電極の製造方法において、前記電極中間体は、前記第1面及び前記第2面のうち少なくとも一方の面が前記活物質層で覆われている被覆部と、前記第1面及び前記第2面が共に前記活物質層で覆われていない非被覆部と、を備え、前記電極を切り出す工程は、前記脆弱部を破断する工程が終了する前において、前記切断が予定されている部位のうち、前記非被覆部にある部位を切断する工程を備え、前記脆弱部を形成する工程では、前記切断が予定されている部位のうち、前記被覆部にある部位に前記脆弱部を形成することが好ましい。
これによれば、集電体が活物質層で覆われていない非被覆部では、脆弱部を破断する工程が終了する前、即ち脆弱部の破断に先んじて、電極中間体が完全に切断されるため、切断が予定されている部位の全体に脆弱部を形成する場合と比較して、脆弱部を破断する工程が簡単に行えるようになる。また、非被覆部にある部位を切断したとしても、その時点においては、脆弱部の少なくとも一部が残存しているため、電極として切り出される部分の変位が抑制できる。
上記電極の製造方法において、前記脆弱部を破断する工程では、前記電極中間体のうち、前記電極として切り出される部分を第1方向へ案内する一方で、前記電極として切り出される部分とは異なる部分を、前記第1方向とは異なる第2方向へ案内することにより、前記脆弱部を破断することが好ましい。
これによれば、案内方向が異なるため、脆弱部に負荷が付与される。この負荷によって、脆弱部が破断される。このため、簡単な構成により、脆弱部を破断する工程が行える。
上記電極の製造方法において、前記電極を切り出す工程が終了する前に、前記電極として切り出される部分を保持する工程を備えたことが好ましい。これによれば、電極として切り出される部分を保持することにより、脆弱部が破断された後にも、位置決めが簡単にできる。
上記電極の製造方法において、前記電極として切り出される部分を保持する工程では、前記電極として切り出される部分を2枚のセパレータの間に挟み込んで保持することが好ましい。
これによれば、2枚のセパレータの間に挟み込んで保持する直前まで、電極として切り出される部分が変位してしまうことが抑制される。したがって、位置決めされた状態を維持しながら搬送できる。
また、上記課題を解決する電極の製造装置は、電極の製造装置であって、第1面及び前記第1面の反対の第2面を有するシート状の集電体と、前記第1面及び前記第2面のうち少なくとも1の面を覆っている活物質層と、を備えた電極中間体を切断することにより、予め定めた形状の前記電極を切り出す機構を備えており、前記電極を切り出す機構は、前記予め定めた形状に沿って切断が予定されている部位のうちの少なくとも一部に、脆弱部を形成する形成部と、前記形成部によって形成された脆弱部を破断する破断部と、を備えたことを要旨とする。
これによれば、形成部では、切断が予定されている部位のうち、少なくとも脆弱部において、電極中間体が完全には切断されない。このため、電極として切り出される部分の変位が抑制される。そして、破断部では、脆弱部を破断することにより、該脆弱部において、電極中間体が最終的に切断される。したがって、位置決めが簡単にできる。
本発明によれば、位置決めが簡単にできる。
二次電池を模式的に示す斜視図。 電極組立体を模式的に示す斜視図。 製造装置を模式的に示す正面図。 切断機構を模式的に示す斜視図。 図4に示された5−5線断面図。 図4に示された6−6線断面図。 切れ込み部の破断を説明するための模式図。 (a)は、第2実施形態における製造装置を模式的に示す正面図、(b)は、(a)の拡大図。 第2実施形態におけるロータリーダイの外周面を展開した模式図。 (a)は、第3実施形態における製造装置を模式的に示す正面図、(b)は、(a)の拡大図。 第3実施形態におけるダイを模式的に示す模式図。
(第1実施形態)
以下、電極の製造方法及び電極の製造装置の第1実施形態について説明する。
最初に、蓄電装置としての二次電池について説明する。
図1に示すように、二次電池10は、例えばリチウムイオン二次電池である。二次電池10は、電極組立体20と、図示しない電解液と、電極組立体20及び電解液を収容しているケース30と、電極組立体20と電気を授受するための2つの端子40と、を備えている。
図2に示すように、電極組立体20は、複数の正極電極21と、複数の負極電極22と、複数の袋状セパレータ26と、を備えている。電極組立体20は、電極21,22が袋状セパレータ26によって相互に絶縁された状態で層状に重なった構造を備えている。
電極21,22は、シート状の集電体としての金属箔23を備えている。金属箔23は、第1面23aと、第1面23aの反対の第2面23bと、を備えている。正極用の金属箔23は、例えばアルミニウム箔である。負極用の金属箔23は、例えば銅箔である。なお、銅及びアルミニウムの展延性は、金属材料のなかでも比較的高い。
金属箔23は、四角形の本体部23cと、本体部23cの縁部から突出しているタブ部25と、を備えている。電極21,22は、金属箔23の第1面23aを覆っている第1活物質層24aと、金属箔23の第2面23bを覆っている第2活物質層24bと、を備えている。
活物質層24a,24bは、本体部23cの全体と、タブ部25の基端部と、を覆っている。タブ部25は、基端部を除いて、活物質層24a,24bによって覆われていない。即ち、タブ部25では、基端部を除いて、金属箔23が露出している。
活物質層24a,24bは、それぞれの極性用の活物質、バインダ、及び導電助剤などを含有している。活物質層24a,24bは、二次電池10としての出力密度を向上させることを目的として、活物質の密度が高められている。このため、活物質層24a,24bは、金属箔23よりも展延性が低く、脆い。
正極電極21は、袋状セパレータ26に収容されている。袋状セパレータ26は、第1セパレータ片26aと、第2セパレータ片26bと、を備えている。セパレータ片26a,26bは、多孔質な絶縁体である。セパレータ片26a,26bのそれぞれの周縁部は、相互に熱溶着されている。タブ部25は、袋状セパレータ26の縁部から突出している。
次に、電極の製造装置100について説明する。
図3に示すように、製造装置100は、帯状の電極中間体50を切断し、予め定めた形状の正極電極21を切り出す工程と、該正極電極21を袋状セパレータ26に収容する工程と、を行うための装置である。製造装置100には、電極中間体50と、2枚のセパレータ60a,60bとが供給される。
搬送方向D1は、製造装置100において、電極中間体50及びセパレータ60a,60bが搬送される方向を示している。搬送方向D1は、電極中間体50及びセパレータ60a,60bの長手方向と一致する。また、幅方向D2は、電極中間体50及びセパレータ60a,60bの面方向のうち、搬送方向D1と直交する方向を示している。また、電極中間体50及びセパレータ60a,60bの面方向は、これらの搬送面に沿った方向である。
ここで、電極中間体50について説明する。
図4に示すように、帯状の電極中間体50は、帯状であるシート状の集電体としての金属箔53を備えている。金属箔53は、第1面53aと、第1面53aの反対の第2面53bと、を備えている。金属箔53は、幅方向D2における第1縁部E1と、第1縁部E1の反対の第2縁部E2と、を備えている。
電極中間体50は、金属箔53の第1面53aを覆っている第1活物質層54aと、金属箔53の第2面53bを覆っている第2活物質層54bと、を備えている。活物質層54a,54bは、電極中間体50の長手方向に沿って、帯のように一定の幅で延びている。
活物質層54a,54bは、金属箔53の両面53a,53bにおいて、同じ位置及び同じ範囲にある。このように、電極中間体50は、金属箔53の両面53a,53bが活物質層で覆われている領域である被覆部55を備えている。電極中間体50において、活物質層54a,54bは、金属箔53の一部を覆っている。
金属箔53の両縁部E1,E2は、活物質層54a,54bによって覆われていない。即ち、電極中間体50は、金属箔53の両面53a,53bが共に活物質層で覆われていない領域である非被覆部56a,56bを備えている。非被覆部56aは、第1縁部E1に沿って、帯のように一定の幅で延びている。非被覆部56bは、第2縁部E2に沿って、帯のように一定の幅で延びている。
続けて、製造装置100について詳しく説明する。
図3に示すように、製造装置100は、電極中間体50を供給する中間体供給部110を備えている。中間体供給部110は、ロール状に捲回された電極中間体50を支持するホルダ111を備えている。ホルダ111は、電極中間体50の搬送速度にあわせて、電極中間体50を送出する。
製造装置100は、電極中間体50を搬送する円柱状の搬送ロール120を備えている。搬送ロール120の軸心は、幅方向D2に沿って延びている。搬送ロール120は、軸心まわりで回転できるように支持されている。
図4に示すように、製造装置100は、電極中間体50を切断することにより、予め定めた形状の正極電極21を切り出す機構としての切断機構130を備えている。切断機構130は、レーザ照射装置131を備えている。
レーザ照射装置131は、レーザ発生器を備えており、搬送されている電極中間体50に対し、金属箔53の第1面53a側から、加工用のレーザ131aを照射する。また、レーザ照射装置131は、レーザ131aの照射位置を移動させるための機構として、例えばガルバノスキャナを備えている。レーザ照射装置131は、予め定めた切断予定線50aに沿って、レーザ131aを走査させる。
切断予定線50aは、電極中間体50において、切断が予定されている部位である。この実施形態において、切断予定線50aは、予め定めた形状である正極電極21の輪郭と同一の形状である。即ち、この実施形態における切断予定線50aは、閉環状である。切断予定線50aは、搬送方向D1に沿って、所定の間隔を空けて繰り返し設定されている。切断予定線50aより内側の部分は、正極電極21として切り出される部分にあたる。
切断予定線50aのうち、本体部23cに対応した部分は、被覆部55に設定されている。切断予定線50aのうち、タブ部25の基端部に対応した部分は、被覆部55の縁部に設定されている。切断予定線50aのうち、タブ部25の先端部に対応する部分は、非被覆部56aに設定されている。
図5に示すように、この実施形態において、レーザ131aの強度は、レーザ131aが非被覆部56aに照射された場合、レーザ131aが金属箔53を厚さ方向に貫通することにより、電極中間体50を全切断できる強度に設定されている。
また、図6に示すように、レーザ131aの強度は、レーザ131aが被覆部55に照射された場合、レーザ131aが第1活物質層54a及び金属箔53を厚さ方向に貫通するが、第2活物質層54bまでは厚さ方向に貫通しないことにより、電極中間体50を全切断できない強度に設定されている。
即ち、レーザ131aの強度は、レーザ131aが被覆部55に照射された場合、電極中間体50の厚さ方向に貫通していない切れ込み58aが形成されるように、電極中間体50を半切断できる強度に設定されている。
切れ込み58aは、電極中間体50において、第1活物質層54aの表面に開口しているとともに、第1活物質層54a及び金属箔53を貫通して第2活物質層54bに到達したV字型の溝である。
即ち、切れ込み58aを有する切れ込み部58では、金属箔23が切断されている。切れ込み部58では、切断予定線50aの内側と外側とが、即ち電極中間体50のうち正極電極21として切り出される部分と、正極電極21として切り出される部分とは異なる部分とが、第2活物質層54bのみで繋がっている。換言すれば、金属箔53は、切断予定線50aの全体にわたって切断されている。この実施形態において、レーザ照射装置131は、切断予定線50aのうちの少なくとも一部に、切れ込み部58を形成する形成部にあたる。
図4に示すように、切断機構130は、円柱状の分離ロール132を備えている。分離ロール132の軸心は、幅方向D2に沿って延びている。分離ロール132は、軸心まわりで回転できるように支持されている。
分離ロール132は、電極中間体50から分離される正極電極21を第1方向としての搬送方向D1へ案内する。正極電極21の搬送方向D1は、電極中間体50の搬送方向D1と一致している。
その一方で、分離ロール132は、正極電極21が分離された電極中間体50の残部である廃棄中間体52を、搬送方向D1とは異なる第2方向としての搬送方向D3へ案内する。この実施形態において、廃棄中間体52は、切断予定線50aより外側の部分にあたる。
図3に示すように、製造装置100は、セパレータ60aを供給する第1セパレータ供給部140と、セパレータ60bを供給する第2セパレータ供給部150と、を備えている。
第1セパレータ供給部140は、ロール状に捲回されたセパレータ60aを支持するホルダ141を備えている。ホルダ141は、セパレータ60aの搬送速度にあわせて、セパレータ60aを送出する。
第2セパレータ供給部150は、ロール状に捲回されたセパレータ60bを支持するホルダ151を備えている。ホルダ151は、セパレータ60bの搬送速度にあわせて、セパレータ60bを送出する。
製造装置100は、切断機構130において、電極中間体50から切り出される正極電極21を保持する保持部160を備えている。保持部160は、セパレータ60aを搬送する円柱状の第1保持ロール161と、セパレータ60bを搬送する円柱状の第2保持ロール162と、を備えている。
保持ロール161,162の軸心は、幅方向D2に沿って、且つ相互に平行に延びている。保持ロール161,162は、軸心まわりで回転できるように支持されている。セパレータ60a,60bは、保持部160によって、重ね合わされた状態で搬送方向D1に搬送される。
また、保持部160は、電極中間体50や正極電極21の進行方向の延長線上に配置されている。保持部160は、分離ロール132によって搬送方向D1へ案内された正極電極21の先端部が、保持ロール161,162の間に到達すると、正極電極21を、2枚のセパレータ60a,60bの間に挟み込んで保持した状態のまま、搬送方向D1へ引き込む。
製造装置100は、正極電極21の周囲において、2枚のセパレータ60a,60b同士を熱溶着する溶着部170を備えている。例えば、溶着部170は、円柱状の溶着ロール171を備えている。溶着ロール171は、外周面を展開したと仮定したときに、正極電極21を囲う大きさの四角形の凸部172を備えている。この他にも、溶着部170は、プレス式の溶着部であってもよい。
製造装置100は、搬送方向D1において、隣り合う正極電極21,21の間でセパレータ60a,60bを切断する切断部180を備えている。例えば、切断部180は、幅方向D2に沿って延在しており且つ先鋭な形状を有する刃181を備えている。切断部180では、刃181が往復動作することにより、セパレータ60a,60bが切断される。この他にも、切断部180は、例えばロータリー式の切断部であってもよく、プレス式の切断部であってもよい。
次に、電極の製造方法について、その作用とともに説明する。
電極の製造方法は、切断機構130により、電極中間体50を切断することにより、予め定めた形状の正極電極21を切り出す工程を備えている。以下、詳細に説明する。
図4に示すように、切断機構130のレーザ照射装置131では、レーザ131aが、電極中間体50に対して切断予定線50aに沿って走査される。これにより、図中において太線で示されるように、切断予定線50aのうち、非被覆部56aにある部位では、電極中間体50(金属箔53)が全切断される。このように、正極電極21を切り出す工程は、切断予定線50aのうち、非被覆部56aにある部位を切断する工程を備えている。
また、図中において中太線で示されるように、切断予定線50aのうち、被覆部55にある部位では、電極中間体50が半切断される。即ち、正極電極21を切り出す工程は、切断機構130のレーザ照射装置131により、切断予定線50aのうちの少なくとも一部に、切れ込み58aを有する切れ込み部58を形成する工程を備えている。切れ込み部58を形成する工程では、切断予定線50aのうち被覆部55にある部位に切れ込み部58が形成される。
このように、この実施形態では、切断予定線50aのうちの少なくとも一部に、切れ込み部58が形成される。切断予定線50aのうち、少なくとも切れ込み部58においては、電極中間体50が完全には切断されていない。このため、電極中間体50から切り離そうとしている部分である正極電極21の変位が抑制される。正極電極21の変位には、例えば、正極電極21の搬送面内における姿勢の変化や位置の変化などがある。
切断機構130の分離ロール132において、切断予定線50aより内側の部分であって、正極電極21として切り出される部分は、搬送方向D1へ案内される。その一方で、分離ロール132において、切断予定線50aより外側の部分であって、正極電極21として切り出される部分とは異なる部分である廃棄中間体52は、搬送方向D3へ案内される。正極電極21の搬送方向D1と廃棄中間体52の搬送方向D3とは異なる方向である。このため、切れ込み部58には、負荷が付与される。
図7に示すように、第2活物質層54bは、脆い性状を有していることから、分離ロール132のうち、正極電極21と廃棄中間体52の搬送方向が異ならされる破断位置P1を通過する部分から、順に割れるように切断される。したがって、分離ロール132は、切れ込み部58を破断する破断部に相当する。
第1活物質層54aにおける切断面は、第2活物質層54bにおける切断面よりも、平滑である。即ち、第1活物質層54aにおける切断面の形状と、第2活物質層54bにおける切断面の形状とは、異なっている。
このように、この実施形態において、正極電極21を切り出す工程は、分離ロール132により、切れ込み部58を破断する工程を備えている。切れ込み部58を破断することにより、切断予定線50aは、その全体が最終的に切断される。即ち、この実施形態では、切れ込み部58を破断する工程が終了する前において、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する工程が行われる。したがって、切断を含む工程において、正極電極21の位置決めが簡単にできる。
また、製造装置100において、進行方向における正極電極21の先端部は、正極電極21の全体が破断位置P1を通過する前に、保持部160に到達する。即ち、正極電極21は、正極電極21が電極中間体50から完全に分離される前に、保持部160によって保持される。
このように、電極の製造方法は、保持部により、正極電極21を切り出す工程が終了する前に、即ち、全ての切れ込み部58が破断される前に、正極電極21を保持する工程を備えている。なお、「全ての切れ込み部58」とは、1つの切断予定線50aに沿って形成された切れ込み部58の全部を意味している。このため、切れ込み部58の破断に伴って、正極電極21が意図せず変位してしまうことが抑制される。
また、保持部160では、正極電極21を、2枚のセパレータ60a,60bの間に挟み込んで保持する。このため、2枚のセパレータ60a,60bの間に正極電極21を挟み込む工程と、正極電極21を保持する工程と、を同時に行うことができる。したがって、電極の製造方法が簡略化される。また、2枚のセパレータ60a,60bの間に挟み込んで保持する直前まで、正極電極21が変位してしまうことが抑制される。そして、正極電極21を位置決めするために、専用の位置決め機構を設ける必要がなくなる。
したがって、この実施形態は、次に説明する効果を有している。
(1)切断予定線50aのうち、少なくとも切れ込み部58においては、電極中間体50が完全には切断されていない。このため、電極中間体50から切り離そうとしている正極電極21の変位が抑制される。そして、切れ込み部58を破断することにより、該切れ込み部58において、電極中間体50が最終的に切断される。したがって、位置決めが簡単にできる。
(2)切れ込み部58では、正極電極21として切り出される部分と、その他の部分(廃棄中間体52)とが、第2活物質層54bのみで繋がっている。このため、正極電極21を切り出す工程においては、切れ込み部58を容易に破断することができる。
(3)非被覆部56aでは、切れ込み部58を破断する工程が終了する前、即ち切れ込み部58の破断に先んじて、電極中間体50が完全に切断されるため、切断予定線50aの全体に切れ込み部58を形成する場合と比較して、切れ込み部58を破断する工程を簡単に行えるようになる。また、非被覆部56aにある部位を切断したとしても、その時点においては、切れ込み部58の少なくとも一部が残存しているため、正極電極21として切り出される部分の変位が抑制できる。
(4)正極電極21と廃棄中間体52の案内方向が異なるため、切れ込み部58に負荷が付与される。この負荷によって、切れ込み部58が破断される。このため、簡単な構成により、切れ込み部58を破断する工程を行うことができる。
(5)正極電極21を保持することにより、切れ込み部58が破断された後にも、位置決めが簡単にできる。
(6)2枚のセパレータ60a,60bの間に挟み込んで保持する直前まで、正極電極21が変位してしまうことが抑制される。したがって、位置決めされた状態を維持しながら搬送できる。
(7)電極中間体50から切り出される正極電極21を位置決めするために、専用の位置決め機構が設けられていない。したがって、位置決め機構で発生した異物が混入する可能性や、正極電極21の位置決めによって、正極電極21に負荷を与える可能性が低減される。これにより、正極電極21の品質が向上される。
(第2の実施形態)
次に、電極の製造方法及び電極の製造装置の第2実施形態について説明する。以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御については、同一の符号を付し、重複する説明を省略又は簡略化する。
図8(a)及び図8(b)に示すように、この実施形態の切断機構130は、レーザ照射装置131及び分離ロール132に加えて、円柱状のロータリーダイ133と、電極中間体50を挟んで反対にある円柱状のアンビルロール134と、を備えている。ロータリーダイ133の軸心及びアンビルロール134の軸心は、幅方向D2に沿って延びている。
ロータリーダイ133及びアンビルロール134は、軸心まわりで回転できるように支持されている。切断機構130は、図示しないモータなどの駆動装置を備えている。この駆動装置によって、ロータリーダイ133及びアンビルロール134は、回転する。
図9に示すように、ロータリーダイ133は、その外周面に、切断予定線50aのうち被覆部55にある部位に切れ込み部58を形成するための刃133aを備えている。刃133aは、ロータリーダイ133の外周面を基準線CPで切断して展開したと仮定したときに、切断予定線50aのうち被覆部55にある部位と同じ形状である。
ロータリーダイ133及びアンビルロール134とは、刃133aが、電極中間体50の第1活物質層54a及び金属箔53を貫通するが、第2活物質層54bを貫通しない位置に支持されている。したがって、ロータリーダイ133は、回転することにより、切断予定線50aの少なくとも一部に切れ込み部58を形成する形成部に相当する。
また、この実施形態のレーザ照射装置131は、搬送方向D1において、ロータリーダイ133の下流にある。レーザ照射装置131は、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位に対してのみ、レーザ131aを照射する。即ち、レーザ照射装置131は、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する。このため、この実施形態では、切れ込み部58を形成する工程と、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する工程と、が独立して行われる。
したがって、この実施形態は、既に説明した効果(1)〜(7)に加えて、次に説明する効果を有している。
(8)ロータリーダイ133を用いることで、簡便に切れ込み部58を形成できる。そして、刃133aは、アンビルロール134に接触しないことから、刃133aの摩耗低減やアンビルロール134の損傷防止ができる。
(9)切れ込み部58を形成する工程の後に、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する工程が行われる。このため、電極中間体50からタブ部25に相当する部分が分離されることで、この部分が、ロータリーダイ133によって切断されてしまうことが抑制される。
(第3実施形態)
次に、電極の製造方法及び電極の製造装置の第3実施形態について説明する。
図10(a)及び図10(b)に示すように、この実施形態の切断機構130は、レーザ照射装置131及び分離ロール132に加えて、プレス式のダイ135と、電極中間体50を挟んで反対にある支持台136と、を備えている。切断機構130は、図示しない油圧シリンダなどの駆動装置を備えている。この駆動装置によって、ダイ135は、往復動作する。
図11に示すように、ダイ135は、電極中間体50と対向する面に、切断予定線50aのうち被覆部55にある部位に切れ込み部58を形成するための刃135aを備えている。刃135aは、切断予定線50aのうち被覆部55にある部位と同じ形状である。
図10に示すように、ダイ135の往復動作は、刃135aが、電極中間体50の第1活物質層54a及び金属箔53を貫通するが、第2活物質層54bを貫通しない位置までしか、支持台136側へ移動しないように規制されている。したがって、ダイ135は、繰り返し往復動作することにより、切断予定線50aの少なくとも一部に切れ込み部58を形成する形成部に相当する。
また、この実施形態のレーザ照射装置131は、搬送方向D1において、ダイ135の下流にある。レーザ照射装置131は、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位に対してのみ、レーザ131aを照射する。即ち、レーザ照射装置131は、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する。このため、この実施形態では、切れ込み部58を形成する工程と、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する工程と、が独立して行われる。
したがって、この実施形態は、既に説明した効果(1)〜(7),(9)に加えて、次に説明する効果を有している。
(10)ダイ135を用いることで、簡便に切れ込み部58を形成できる。そして、刃135aは、支持台136に接触しないことから、刃135aや支持台136の摩耗を低減できる。
なお、実施形態は次のように変更してもよい。
○ 第2実施形態において、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位についても、ロータリーダイ133により切断してもよい。
○ 第2実施形態において、アンビルロール134は、外周面を覆っている緩衝層を備えていても良い。緩衝層は、例えばシリコーンなどの合成樹脂材料製である。
○ 第3実施形態において、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位についても、プレス式のダイ135により切断してもよい。
○ 第2実施形態及び第3実施形態において、レーザ照射装置131は、ダイ133,135よりも搬送方向D1の上流にあってもよい。即ち、切れ込み部58を形成する工程の前に、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する工程が行われてもよい。
○ 各実施形態において、切れ込み部58を破断する工程が終了する前に、切断予定線50aのうち非被覆部56aにある部位を切断する工程が終了すればよく、両工程が並行して行われる期間があってもよい。
○ 各実施形態において、廃棄中間体52は連続した状態を保っていたが、廃棄中間体52は個片に分断されてもよい。この場合において、製造装置100は、個片となった廃棄中間体52を保持する機構を備えていてもよい。
○ 各実施形態において、切断予定線50aは、搬送方向D1において、隣り合う切断予定線50a同士が連続していてもよい。これによれば、原材料の歩留まりが向上される。
○ 各実施形態において、電極中間体50の縁部E1,E2のうち一方又は両方が正極電極21の縁部の一部となるように、切断予定線50aが設定されていてもよい。
○ 各実施形態において、切断予定線50aのうち、全切断する部位を変更してもよい。例えば、切断予定線50aのうち、搬送方向D1に沿った進行方向の前方にある部位は、全切断されてもよい。これによれば、分離ロール132の破断位置P1を通過するときに、切れ込み部58の破断が起こり易くなる。
○ 各実施形態において、切断機構130では、切断予定線50aの全体に切れ込み部58を形成してもよい。
○ 各実施形態において、分離ロール132では、正極電極21の搬送方向及び廃棄中間体52の搬送方向が相互に異なっておればよく、適宜変更してもよい。例えば、電極中間体50の搬送方向D1と、正極電極21の搬送方向とが異なっていてもよい。
○ 各実施形態において、脆弱部は、電極中間体50を厚さ方向に貫通しており、且つミシン目のように断続的な切れ込みを有していてもよく、切れ込み58aとミシン目のような切れ込みとが混在していてもよい。即ち、脆弱部は、完全には切断されていないが、電極中間体50のうち脆弱部とは異なる部分と比較して脆弱であればよい。
○ 各実施形態において、製造装置100は、分離ロール132に代えて、異なる方式の破断部を備えていてもよい。例えば、破断部には、超音波により切れ込み部58を破断する方式が採用されてもよい。
○ 各実施形態において、切れ込み58aは、金属箔53を貫通していなくてもよい。
○ 各実施形態において、搬送ロールは複数あってもよい。
○ 各実施形態において、電極中間体50を搬送するときの張力を調節するためのアキューム機構を備えていてもよい。
○ 各実施形態において、製造装置100は、搬送ロール120に加えて、又は代えて、別の搬送ロールや搬送ベルトなどの搬送機構、超音波により電極中間体50を搬送する機構を備えていてもよい。
○ 各実施形態において、製造装置100は、セパレータ供給部140,150、保持部160、溶着部170、及び切断部180を備えていなくてもよい。製造装置100は、例えば正極電極21を検査する検査部を備えていてもよい。製造装置100は、不良品排出装置を備えていてもよい。製造装置100は、袋状セパレータ26で覆われた正極電極21と、負極電極22とを積層して電極組立体20を形成する積層部を備えていてもよい。さらに、製造装置100は、電極組立体20をケース30に収容するとともに、内部に電解液を注入して二次電池10を組み立てる組立部を備えていてもよい。
○ 各実施形態において、製造装置100は、電極中間体50の切断時に発生する微小な切り粉を除去する装置を備えていてもよい。
○ 各実施形態において、製造装置100は、負極用の電極中間体50を切断して負極電極22を製造する装置であってもよい。
○ 各実施形態において、電極中間体50は、非被覆部56bを備えていなくてもよい。被覆部55及び非被覆部56a,56bは、金属箔53の両面53a,53bにおいて一致していなくてもよい。被覆部55及び非被覆部56a,56bは、搬送方向D1に沿って蛇行していてもよい。
○ 各実施形態において、電極中間体50は、第1面53aを覆っている第1活物質層54a、及び第2面53bを覆っている第2活物質層54bのうち、少なくとも一方を備えておればよい。
○ 各実施形態において、電極の製造方法に含まれている各工程は、作業者が行ってもよい。
○ 例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用できる。
○ 二次電池は、車載用に限らず、住宅などに用いる定置用でもよい。
以下に示す技術的思想は、上記実施形態から把握できる。
(イ)前記集電体は、第1面と前記第1面の反対の第2面とを備えており、前記活物質層には、前記第1面を覆っている第1活物質層と、前記第2面を覆っている第2活物質層と、を含むとよい。
(ロ)前記第1活物質層における切断面の形状と、前記第2活物質層における切断面の形状とは、異なっているとよい。
D1…搬送方向(第1方向)、D3…搬送方向(第2方向)、21…正極電極(電極)、22…負極電極(電極)、50…電極中間体、50a…切断予定線(切断が予定されている部位)、52…廃棄中間体、53…金属箔(集電体)、53a…第1面、53b…第2面、54a…第1活物質層、54b…第2活物質層、55…被覆部、56a…非被覆部、56b…非被覆部、58…切れ込み部(脆弱部)、58a…切れ込み、60a…セパレータ、60b…セパレータ、100…製造装置、130…切断機構、131…レーザ照射装置(形成部)、132…分離ロール(破断部)、133…ロータリーダイ(形成部)、135…ダイ(形成部)。

Claims (6)

  1. 電極の製造方法であって、
    第1面及び前記第1面の反対の第2面を有するシート状の集電体と、
    前記第1面及び前記第2面のうち少なくとも1の面を覆っている活物質層と、を備えた電極中間体を切断することにより、予め定めた形状の前記電極を切り出す工程を備えており、
    前記電極を切り出す工程は、
    前記予め定めた形状に沿って切断が予定されている部位のうちの少なくとも一部に、脆弱部を形成する工程と、
    前記脆弱部を形成する工程において形成された脆弱部を破断する工程と、を備え
    前記電極中間体は、前記第1面及び前記第2面のうち少なくとも一方の面が前記活物質層で覆われている被覆部と、前記第1面及び前記第2面が共に前記活物質層で覆われていない非被覆部と、を備え、
    前記電極を切り出す工程は、前記脆弱部を破断する工程が終了する前において、前記切断が予定されている部位のうち、前記非被覆部にある部位を切断する工程を備え、
    前記脆弱部を形成する工程では、前記切断が予定されている部位のうち、前記被覆部にある部位に前記脆弱部を形成する電極の製造方法。
  2. 前記脆弱部においては、前記集電体が切断されており、且つ、前記電極中間体から前記電極として切り出される部分と、前記電極として切り出される部分とは異なる部分とが、前記第1面及び前記第2面のうち1の面を覆っている部分の活物質層のみで繋がっている請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 前記脆弱部を破断する工程では、前記電極中間体のうち、前記電極として切り出される部分を第1方向へ案内する一方で、前記電極として切り出される部分とは異なる部分を、前記第1方向とは異なる第2方向へ案内することにより、前記脆弱部を破断する請求項1又は請求項2に記載の電極の製造方法。
  4. 前記電極を切り出す工程が終了する前に、前記電極として切り出される部分を保持する工程を備えた請求項1〜請求項のうち何れか一項に記載の電極の製造方法。
  5. 前記電極として切り出される部分を保持する工程では、前記電極として切り出される部分を2枚のセパレータの間に挟み込んで保持する請求項に記載の電極の製造方法。
  6. 電極の製造装置であって、
    第1面及び前記第1面の反対の第2面を有するシート状の集電体と、
    前記第1面及び前記第2面のうち少なくとも1の面を覆っている活物質層と、を備えた電極中間体を切断することにより、予め定めた形状の前記電極を切り出す機構を備えており、
    前記電極を切り出す機構は、
    前記予め定めた形状に沿って切断が予定されている部位のうちの少なくとも一部に、脆弱部を形成する形成部と、
    前記形成部によって形成された脆弱部を破断する破断部と、を備え
    前記電極中間体は、前記第1面及び前記第2面のうち少なくとも一方の面が前記活物質層で覆われている被覆部と、前記第1面及び前記第2面が共に前記活物質層で覆われていない非被覆部と、を備え、
    前記形成部は、前記破断部による前記脆弱部の破断が終了する前において、前記切断が予定されている部位のうち、前記非被覆部にある部位を切断する一方、前記切断が予定されている部位のうち、前記被覆部にある部位に前記脆弱部を形成する電極の製造装置。
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