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JP6565866B2 - 不正防止装置及び不正防止ユニット - Google Patents
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JP6565866B2 - 不正防止装置及び不正防止ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、車両で用いられる機器に対する不正交換を防止する不正防止装置、及びその不正防止装置を含む不正防止ユニットに関するものである。特に、ETC(登録商標)及び車載ナビゲーション装置のようにユーザが容易に目視できる位置に搭載されている製品の不正交換の防止に関するものである。
従来、近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)を利用して、車両で用いられる機器の不正交換を防止する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ラジエータに取り付けたRFIDから送信されるID情報をECUで読み取ることで、正規のラジエータが装着されているか否かを検知する不正改造検出システムが開示されている。また、特許文献1には、RFIDと併用して非接触式温度センサ及び接触式温度センサも用いることで、不当な方法でRFIDを取り付けてECUをだますような行為を発見する不正改造検出システムが開示されている。この不正改造検出システムでは、非接触式温度センサ及び接触式温度センサからの温度情報を、ECUが、予め記録しておいたラジエータ表面温度とエンジン水温との相関関係と比較することで、接触式温度センサがきちんとラジエータについているか否かを判断する。
特開2007−22467号公報
特許文献1に開示の不正改造検出システムは、RFIDから返信されるID情報が傍受されて正規のID情報が偽造されたとしても、正規の温度情報が偽造されなければ、不正を判断することが可能となる。しかしながら、ラジエータ表面温度とエンジン水温との相関関係は、車両によって特性が異なったり、機器の経年劣化によって特性が異なったりするため、この相関関係の設定が困難である。
また、特許文献1に開示の不正改造検出システムでは、設計共通化が困難である。例えば、ある車両に合わせて開発した不正改造検出システムを別の車両に適用しようとする場合には、その車両に合わせてラジエータ表面温度とエンジン水温との関係を調べ直し、環境的な外乱,経年劣化,バラつきによる影響を考慮したパラメータに調整する必要があり、設計変更のために多くの工数がかかる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、車両で用いられる機器の不正交換の防止を、近距離無線通信を利用しつつ、より容易且つより確実に行うことを可能にする不正防止装置及び不正防止ユニットを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明の不正防止装置は、車両で用いられる不正防止装置であって、車両で用いられて識別コードを送信する無線タグ(10,10a)との間で近距離無線通信を行う近距離通信部(25)と、無線タグから近距離通信部で受信する識別コードを照合することによって、無線タグが固定される対象機器(30)及び自装置を備える対象機器(20)のいずれかの対象機器(20,30)の不正交換の有無を判定する不正判定部(206)と、車両が走行中か否かを判定する走行判定部(203)とを備え、近距離通信部は、無線タグに識別コードの送信を要求して無線タグから識別コードを送信させるものであり、走行判定部で車両が走行中と判定するまでは、無線タグから識別コードを送信させない。
これによれば、対象機器は無線タグに固定されるか、不正防止装置を備えるので、無線タグから不正防止装置が近距離無線通信によって受信する識別コードを照合することによって、不正判定部で対象機器の不正交換の有無が判定できる。識別コードを偽造するためには、無線タグから送信される識別コードを傍受することが考えられるが、識別コードを傍受するのは、車両が停車中でなければ難しい。これに対して、本発明によれば、走行判定部で車両が走行中と判定するまで無線タグから識別コードが送信されないようにすることで、容易に、識別コードを偽造することを困難にすることができる。その結果、車両で用いられる機器の不正交換の防止を、近距離無線通信を利用しつつ、より容易且つより確実に行うことが可能になる。
また、本発明の不正防止ユニットは、前述の不正防止装置(21,21a)と、不正防止装置が用いられるのと同じ車両で用いられるとともに識別コードを送信する無線タグ(10,10a)とを含む。これによれば、前述の不正防止装置を含むので、車両で用いられる機器の不正交換の防止を、近距離無線通信を利用しつつ、より容易且つより確実に行うことが可能になる。
車両用システム3の概略的な構成の一例を示す図である。 車両側ユニット1の概略的な構成の一例を示す図である。 不正防止処理部200の概略的な構成の一例を示す図である。 不正防止装置21での不正判定関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。 変形例1の構成の一例を説明するための図である。 車両用システム3aの概略的な構成の一例を示す図である。 車両側ユニット1aの概略的な構成の一例を示す図である。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態及び変形例を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態及び変形例の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態及び/又は変形例における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<車両用システム3の概略構成>
以下、本発明の実施形態1について図面を用いて説明する。図1に示すように、車両用システム3は、車両Aで用いられる車両側ユニット1と、センタ2とを含んでいる。車両側ユニット1は、NFC(Near Field Communication)タグ10と車載器20とからなる。車両側ユニット1の詳細については後述する。本実施形態では、車両Aとして自動車を例に挙げて説明を行うが、自動車以外の自動二輪車等の車両に適用してもよいものとする。
センタ2は、企業,店舗,公的機関等のサーバ装置であって、公衆通信網と基地局とを介して車載器20と通信を行うことで、車載器20を利用しているユーザに対して、所定のサービスを提供する。所定のサービスの一例としては、車載器20から得た車両Aの位置等の情報をもとに、ロードプライシング,駐車料金の決済を自動で行うサービス等が挙げられる。なお、センタ2は、複数のサーバ装置からなるものであってもよい。
<車両側ユニット1の概略構成>
続いて、車両側ユニット1についての説明を行う。車両側ユニット1は、前述したようにNFCタグ10と車載器20とからなる。このNFCタグ10が請求項の無線タグに相当し、車載器20が請求項の対象機器に相当する。
NFCタグ10は、車両Aに固定されて、通信範囲内に存在する車載器20との間で近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)を行う無線タグである。ここで言うところの近距離無線通信とは、NFC規格に従った通信であって、通信距離が10cm程度に限定されているものとする。近距離無線通信は、近接場型の無線通信と言い換えることもできる。
NFCタグ10は、アクティブ型の無線タグであってもパッシブ型の無線タグであってもよいが、本実施形態では、車載器20からの電波を電力に変換して機能するパッシブ型の無線タグとする。NFCタグ10は、一例として、車両Aのフロントガラスといったガラス,ボディー部分等に、取り外し困難な状態で貼り付けられる。取り外し困難な状態とは、破損なしに取り外すのが困難な状態,取り外すこと自体が困難な状態等である。また、NFCタグ10は、不揮発性メモリに固有のパスワードを記憶しており、この固有のパスワードと一致するパスワードを受信した場合に限り、識別コードを近距離無線通信で送信する。このパスワードが請求項の認証用情報に相当する。
車載器20は、車載器20が備える後述の近距離通信機25が、NFCタグ10と近距離無線通信を行うことができるよう、図1に示すようにNFCタグ10の近傍に取り付けられる。一例としては、車載器20は、車両Aに固定されたブラケットといった支持具に対して、着脱可能に取り付けられる構成とすればよい。なお、車載器20自体の概略構成については以下で述べる。
<車載器20の概略構成>
続いて、図2を用いて、車載器20の概略構成についての説明を行う。図2に示すように、車載器20は、制御装置22、ジャイロセンサ23、加速度センサ24、近距離通信機25、センタ通信機26、測位装置27、及び表示器28を備えている。
ジャイロセンサ23は、車載器20に生じる角速度を検出する。一例として、ジャイロセンサ23は、車両Aに対して車載器20が予め定められた姿勢で取り付けられている状態において、車両Aの鉛直軸回りの回転角速度を検出する。
加速度センサ24は、それぞれが直交する3つの軸方向に作用する加速度を検出する3軸加速度センサである。便宜上、加速度を検出する3つの軸方向をそれぞれX軸、Y軸、Z軸方向と呼ぶ。この加速度センサ24が請求項の慣性センサに相当する。加速度センサ24は、車載器20の筐体内に備えられるものとする。
近距離通信機25は、NFC規格に従った近距離無線通信を行う。近距離通信機25は、NFCタグ10に固有のパスワードを近距離無線通信によって送信する。そして、NFCタグ10から近距離無線通信で識別コードが送信された場合には、この識別コードを受信する。近距離通信機25は、NFCタグ10のリーダとして機能する。この近距離通信機25が請求項の近距離通信部に相当する。センタ通信機26は、公衆通信網と基地局とを介してセンタ2と通信を行う。
測位装置27は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を構成する測位衛星が送信する測位信号を受信するGNSS受信機で受信した測位信号をもとに、測位装置27が用いられる車両Aの位置(以下、車両位置)を逐次測位する。測位装置27は、ジャイロセンサ23及び加速度センサ24での計測結果も用いて車両位置を測位する構成としてもよい。表示器28は、例えば液晶ディスプレイ等のディスプレイであって、テキストを表示する。
制御装置22は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を行う。制御装置22は、車載器20の不正交換の防止に関する処理を行う不正防止処理部200を備えている。この不正防止処理部200と加速度センサ24と近距離通信機25とが不正防止装置21として機能するものとする。また、この不正防止装置21とNFCタグ10とを備える構成が請求項の不正防止ユニットに相当する。
<不正防止処理部200の概略構成>
続いて、図3を用いて、不正防止処理部200の概略構成についての説明を行う。図3に示すように、不正防止処理部200は、登録部201、車両位置取得部202、走行判定部203、送信制御部204、コード取得部205、不正判定部206、通知部207、及び停止指示部208を備えている。
登録部201は、不揮発性メモリであって、NFCタグ10に固有のパスワード(以下、単にパスワード),NFCタグ10の正規の識別コード,車両Aの車両登録番号等が記憶されている。この車両登録番号が請求項の識別情報に相当する。車両位置取得部202は、測位装置27で測位した車両位置を逐次取得する。
走行判定部203は、加速度センサ24で検出する加速度の値をモニタすることで、車両Aが走行中か否かを判定する。走行判定部203は、加速度センサ24で一定値以上の加速度を検出した場合に車両Aが走行中と判定する構成とすればよい。ここで言うところの一定値とは、車両Aの走行中には生じるが、車両Aの停車中には生じない程度の加速度の値とすればよい。
また、走行判定部203は、加速度センサ24で一定方向への一定期間以上の加速(つまり、運動)を検出した場合に、車両Aが走行中と判定することがより好ましい。これは、人が車両Aを揺らして生じた加速度によって、車両Aが走行中と誤判定することを防ぐためである。一例として、加速度センサ24で検出される3軸方向の加速度の合成ベクトルの向きのずれ量が閾値範囲内におさまっている状態が継続されることを、一定方向への運動として判定すればよい。また、ここで言うところの一定期間とは、人が車両Aを揺らして生じる一時的な一定方向への運動と車両Aが一定方向に継続して走行している場合に生じる継続的な一定方向への運動とを区別できると推定される期間とすればよい。
送信制御部204は、走行判定部203で車両Aが走行中と判定している場合には、登録部201からパスワードを読み出し、近距離通信機25から送信させる。一方、走行判定部203で車両Aが走行中でないと判定している場合には、走行判定部203で車両Aが走行中と判定するまでパスワードを近距離通信機25から送信させない。
NFCタグ10では、近距離通信機25からパスワードが送信された場合、このパスワードを受信する。そして、NFCタグ10は、受信したパスワードと不揮発性メモリに記憶してあるパスワードが一致した場合に、識別コードを送信する。よって、送信制御部204からパスワードを送信することが、識別コードの送信を要求することに相当する。コード取得部205は、NFCタグ10から識別コードが送信された場合、この識別コードを、近距離通信機25を介して取得する。
不正判定部206は、コード取得部205で取得した識別コードと、登録部201に記憶されている正規の識別コードとを照合する。そして、これらの識別コードが一致した場合(つまり、コード照合が成立した場合)には、車載器20の不正交換なしと判定する一方、これらの識別コードが一致しなかった場合には、車載器20の不正交換ありと判定する。
通知部207は、不正判定部206で車載器20の不正交換ありと判定した場合に、登録部201から車両Aの車両登録番号を読み出し、この車両登録番号をセンタ通信機26からセンタ2へ送信させる。センタ2では、車載器20から車両登録番号が送信されてきたことから、車載器20の不正交換があった車両Aを特定する。また、通知部207は、センタ通信機26からセンタ2へ車両Aの車両登録番号を送信させる場合に、車両位置取得部202で取得した車両Aの車両位置も送信させる構成としてもよい。センタ2では、車載器20から車両Aの車両位置が送信されてきたことから、車載器20の不正交換があった車両Aの位置を特定する。そして、センタ2で特定した不正交換があった車両Aの情報,車両Aの位置の情報をもとに、不正交換があった車両Aについての取り締まり等を公的機関が行う構成とすればよい。
さらに、通知部207は、不正判定部206で車載器20の不正交換ありと判定した場合に、車載器20の不正交換があったことを示す旨の表示を表示器28で行わせる構成としてもよい。なお、通知部207は、車載器20の不正交換があったことを示す旨の表示を車両Aのメータ等に表示させる構成としてもよい。
停止指示部208は、不正判定部206で車載器20の不正交換ありと判定した場合に、車載器20の機能を停止させる。例えば、停止指示部208は、車載器20の機能のうち、車載器20を利用しているユーザが車載器20を介して受けるサービスに関する機能を停止させる構成とすればよい。他にも、車載器20の全機能を停止させる構成としてもよい。停止指示部208によって機能が停止された車載器20は、電源オフ後の再起動によって機能の停止が解除されない構成がより好ましい。例えば、停止指示部208によって機能が停止された車載器20は、公的機関若しくは車両メーカに認定されたサービス工場等での特殊な操作によって、機能の停止が解除されるものとすればよい。
<不正防止装置21での不正判定関連処理>
ここで、図4のフローチャートを用いて、不正防止装置21での車載器20の不正交換の判定に関連する処理(以下、不正判定関連処理)の流れの一例について説明を行う。図4のフローチャートは、車載器20の電源がオンになったときに開始する構成とすればよい。なお、車両Aのイグニッション電源がオンになった場合に車載器20の電源もオンになる構成であれば、車両Aのイグニッション電源がオンになったときに図4のフローチャートが開始することになる。
まず、ステップS1では、走行判定部203が、加速度センサ24で検出する加速度の値をモニタし、車両Aが走行中か否かを判定する。そして、車両Aが走行中と判定した場合(S1でYES)には、ステップS2に移る。一方、車両Aが走行中でないと判定した場合(S1でNO)には、ステップS7に移る。
ステップS2では、送信制御部204が、パスワードを近距離通信機25から送信させる。近距離通信機25から送信したパスワードはNFCタグ10で受信され、NFCタグ10に記憶されているパスワードと一致した場合に、NFCタグ10から識別コードが送信される。
ステップS3では、コード取得部205が、NFCタグ10から送信された識別コードを、近距離通信機25を介して取得できた場合(S3でYES)には、ステップS4に移る。一方、コード取得部205が識別コードを取得できなかった場合(S3でNO)には、ステップS7に移る。一例として、パスワードを送信してから設定時間内までに識別コードを取得しなかった場合に、識別コードを取得できなかったものとすればよい。
ステップS4では、不正判定部206が、コード取得部205で取得した識別コードと、登録部201に記憶されている正規の識別コードとを照合する。ステップS5では、S4でのコード照合が成立した場合(S5でYES)には、ステップS6に移る。一方、S4でのコード照合が不成立であった場合(S5でNO)には、ステップS8に移る。
ステップS6では、不正判定部206が、車載器20の不正交換なしと判定する。ステップS7では、不正判定関連処理の終了タイミングであった場合(S7でYES)には、不正判定関連処理を終了する。一方、不正判定関連処理の終了タイミングでなかった場合(S7でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。不正判定関連処理の終了タイミングの一例としては、車載器20の電源がオフになったときが挙げられる。
S4でのコード照合が不成立であった場合に行われる処理であるステップS8では、不正判定部206が、車載器20の不正交換ありと判定する。ステップS9では、通知部207が、登録部201から読み出した車両Aの車両登録番号と、車両位置取得部202で取得した車両Aの車両位置とを、センタ通信機26からセンタ2へ送信させる。ステップS10では、停止指示部208が車載器20の機能を停止させ、不正判定関連処理を終了する。
<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、不正防止装置21は、車載器20に備えられ、NFCタグ10から不正防止装置21が近距離無線通信によって受信する識別コードを自装置に登録してある正規の識別コードと照合する。よって、車載器20が不正交換されて照合が成立しなくなることをもとに、車載器20の不正交換の有無が判定できる。
ここで、このような不正防止装置21を欺き不正交換しようとする場合に考えられる方法とその対策について述べる。車載器20を不正交換するためにはNFCタグ10を偽造する必要がある。本実施形態のようなパスワード付きのNFCタグ10のメモリを読むには、近距離通信機25はReadコマンドとパスワードとをセットでNFCタグ10に送信することになる。そこで、パスワード付きのNFCタグ10を偽造するためには、いわゆるリプレイアタックが考えられる。まず、NFCタグ10の近傍に無線通信を傍受するための装置を設置し、NFCタグ10と近距離通信機25との通信内容を傍受する。次に、傍受した通信内容をリプレイするように別の無線タグ又はNFCタグ10と同様の働きをする電子回路に書き込む、最後に偽造した無線タグ又は電子回路を車載器20に固定する。
このような不正交換の試みに対し、実施形態1の構成によれば、NFCタグ10が、不正防止装置21から近距離通信機25で送信されるパスワードが、NFCタグ10で記憶しているパスワードと一致しなければ識別コードを送信しない。よって、NFCタグ10から正規の識別コードを不正に読み取ることが困難となっている。
また、実施形態1の構成によれば、走行判定部203で車両Aが走行中と判定するまでNFCタグ10から識別コードが送信されないようにすることで、車両走行中のみNFCタグ10と近距離通信機25とが通信可能としている。走行中であれば、正規のユーザ(つまり、運転手)が車室内に居るため、傍受するための装置を車両に取り付けることは困難である。もし、停車中で正規のユーザがいない間に、傍受するための装置を車両に取り付けたとしても、正規のユーザが戻って来れば傍受するための装置が取り付けられていることに容易に気がつく。よって、正規のユーザが傍受するための装置を取り外すなどの手段で不正交換を防ぐことができる。また、停車中にはNFCタグ10と近距離無線機25とは通信を行わないため、傍受することはできない。
このように、実施形態1の構成によれば、走行判定部203で車両Aが走行中と判定するまでNFCタグ10から識別コードが送信されないようにすることで、容易に、正規の識別コードを偽造することを困難にすることができる。その結果、車載器20の不正交換の防止を、近距離無線通信を利用しつつ、より容易且つより確実に行うことが可能になる。
さらに、実施形態1の構成によれば、車載器20に備えられる加速度センサ24での検出結果から、走行判定部203で車両Aが走行中か否かを判定するので、車両Aが走行中と偽装することも、より困難となっている。詳しくは、以下の通りである。例えば、車両Aのイグニッション(以下、IG)電源がオンの場合に走行判定部203で車両Aが走行中と判定する構成とした場合、不正防止装置21とIG電源とを切断し、他の電源に繋ぐことで車両Aが走行中であると偽装できてしまう。また、車両Aのアクセルセンサの出力等をもとに走行判定部203で車両Aが走行中と判定する構成とした場合にも、不正防止装置21の外部から疑似的な信号を入力することで車両Aが走行中であると偽装できてしまう。
これに対して、実施形態1の構成によれば、車載器20に備えられる加速度センサ24での検出結果から走行判定部203で車両Aが走行中か否かを判定することにより、このような偽装が行われないようにし、車両Aが走行中と偽装することをより困難としている。また、不正防止装置21を走行状態と誤判定させる手段として車両を揺らして、加速度を与える方法が考えられるが、本実施形態では一定方向の加速度でなければ走行状態と判定しないため偽装することは困難である。
(変形例1)
実施形態1では、車載器20の筐体が一つである構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車載器20の筐体が複数である構成(以下、変形例1)としてもよい。ここで、変形例1の構成の一例について図5を用いて説明する。図5では、車載器20が、車両Aのフロントガラス(図5中のB参照)に固定されたブラケットといった支持具に対して、着脱可能に取り付けられる場合を例に挙げて説明を行う。
図5に示すように、車載器20の筐体が、ホルダケース20aとメインケース20bとにわかれており、アーム20cによって接続されている構成としてもよい。一例として、ホルダケース20aには、ジャイロセンサ23、加速度センサ24、近距離通信機25、センタ通信機26、及び測位装置27と、不正防止処理部200の機能を担う制御装置が備えられる構成とすればよい。また、メインケース20bには、表示器28と、表示器28の制御を担う制御装置とが備えられる構成とすればよい。さらに、アーム20cは例えば筒状の可撓性を有する部材とすればよく、内部にホルダケース20aの電子部品とメインケース20bの電子部品とを接続するためのフレキシブルケーブルを通す構成とすればよい。また、ユーザが可撓性のアーム20cを曲げることで、ホルダケース20aに対するメインケース20bの角度を変更可能となっている構成とすればよい。
(実施形態2)
実施形態1では、不正交換の有無を判定する対象となる機器(以下、対象機器)において不正判定関連処理を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、対象機器以外の機器で不正判定関連処理を行う構成(以下、実施形態2)としてもよい。
<車両用システム3aの概略構成>
以下、本発明の実施形態2について図面を用いて説明する。図6に示すように、車両用システム3aは、車両Aで用いられる車両側ユニット1aと、センタ2とを含んでいる。車両側ユニット1aは、NFCタグ10aと不正防止装置21aとセンタ通信機26aと測位装置27aと表示器28aと車載器30とからなる。車両側ユニット1aの詳細については後述する。センタ2は、車載器30と通信を行うことで、車載器30を利用しているユーザに対して、所定のサービスを提供することを除けば、実施形態1のセンタ2と同様である。所定のサービスとしては、前述したように、ロードプライシング,駐車料金の決済を自動で行うサービス等が挙げられる。
<車両側ユニット1aの概略構成>
続いて、図7を用いて、車両側ユニット1aについての説明を行う。車両側ユニット1aは、前述したようにNFCタグ10aと不正防止装置21aとセンタ通信機26aと測位装置27aと表示器28aと車載器30とからなる。このNFCタグ10aが請求項の無線タグに相当し、車載器30が請求項の対象機器に相当する。
NFCタグ10aは、車載器30に固定されて、通信範囲内に存在する不正防止装置21aとの間で近距離無線通信を行うことを除けば、NFCタグ10と同様である。NFCタグ10aは、車載器30に、取り外し困難な状態で貼り付けられるものとする。取り外し困難な状態とは、破損なしに取り外すのが困難な状態,取り外すこと自体が困難な状態等である。不正防止装置21aは、実施形態1の不正防止装置21と同様にして機能する。不正防止装置21aは、車両Aに固定される構成としてもよいし、車両Aに対して着脱可能に取り付けられる構成としてもよい。なお、不正防止装置21aの詳細については後述する。
センタ通信機26aは、対象機器に備えられずに不正防止装置21aと接続される点を除けば、実施形態1のセンタ通信機26と同様である。測位装置27aも、対象機器に備えられずに不正防止装置21aと接続される点を除けば、実施形態1の測位装置27と同様である。表示器28aは、車両Aのメータ等に設けられる例えば液晶ディスプレイ等のディスプレイであって、テキストを表示する。
車載器30は、一例として、車両Aに固定されたブラケットといった支持具に対して、着脱可能に取り付けられる構成とすればよい。また、車載器30には、前述したように、取り外し困難な状態でNFCタグ10aが固定される。
<不正防止装置21aの概略構成>
続いて、図7を用いて、不正防止装置21aの概略構成についての説明を行う。図7に示すように、不正防止装置21は、制御装置22a、ジャイロセンサ23a、加速度センサ24a、及び近距離通信機25aを備えている。
ジャイロセンサ23aは、不正防止装置21aに生じる角速度を検出する。一例として、ジャイロセンサ23aは、車両Aに対して不正防止装置21aが予め定められた姿勢で取り付けられている状態において、車両Aの鉛直軸回りの回転角速度を検出する。なお、不正防止装置21aにジャイロセンサ23aを備えない構成としてもよい。加速度センサ24aは、不正防止装置21aの筐体内に備えられることを除けば、実施形態1の加速度センサ24と同様である。この加速度センサ24aも請求項の慣性センサに相当する。近距離通信機25aは、対象機器に備えられずに不正防止装置21aに備えられる点を除けば、実施形態1の近距離通信機25と同様である。この近距離通信機25aも請求項の近距離通信部に相当する。
制御装置22aは、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を行う。制御装置22aは、実施形態1と同様の不正防止処理部200を備え、NFC10aと近距離通信機25aとの間での近距離無線通信を用いて、実施形態1の不正判定関連処理と同様にして車載器30の不正交換の防止に関する処理を行う。
不正防止装置21aでは、不正判定部206が、コード取得部205で取得したNFC10aの識別コードと、登録部201に記憶されている正規の識別コードとを照合し、これらの識別コードが一致しなかった場合に、車載器30の不正交換ありと判定する。また、停止指示部208は、不正判定部206で車載器30の不正交換ありと判定した場合に、車載器30の機能を停止させる指示を、車載器30と無線又は有線で通信する通信モジュールを介して車載器30に送信し、実施形態1と同様にして車載器30の機能を停止させる構成とすればよい。
実施形態2の構成を採用した場合であっても、走行判定部203で車両Aが走行中と判定するまでNFCタグ10aから識別コードが送信されないようにするので、車載器30の不正交換の防止を、近距離無線通信を利用しつつ、より容易且つより確実に行うことが可能になる。
(変形例2)
前述の実施形態では、加速度センサ24,24aとして3軸加速度センサを用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、加速度センサ24,24aの検出軸が車両Aの前後方向と一致するように車載器20,不正防止装置21aが車両Aで用いられる構成とする場合には、2軸加速度センサであってもよいし、1軸加速度センサであってもよい。
(変形例3)
前述の実施形態では、車載器20に備えられた加速度センサ24,不正防止装置21aに備えられた加速度センサ24aでの検出結果から、走行判定部203で車両Aが走行中か否かを判定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車載器20に備えられたジャイロセンサ23,不正防止装置21aに備えられたジャイロセンサ23aでの検出結果から、走行判定部203で車両Aが走行中か否かを判定する構成(以下、変形例3)としてもよい。変形例2の構成を採用する場合には、ジャイロセンサ23,23aで一定値以上の角速度を検出した場合に車両Aが走行中と判定する構成とすればよい。他にも、人が車両Aを揺らして生じた角速度によって、車両Aが走行中と誤判定することを防ぐため、ジャイロセンサ23,23aで一定方向への一定期間以上の旋回(つまり、運動)を検出した場合に、車両Aが走行中と判定する構成としてもよい。このジャイロセンサ23,23aも請求項の慣性センサに相当する。実施形態2に変形例2を採用する場合、不正防止装置21aに加速度センサ24aを備えない構成としてもよい。
(変形例4)
また、車両AのIG電源のオンオフに応じた走行判定部203で車両Aが走行中か否かを判定する構成としてもよいし、車両Aの信号線から得られる信号をもとに車両Aが走行中か否かを判定する構成としてもよい。車両Aの信号線から得られる信号の一例としては、アクセルセンサの信号,車速センサの信号等がある。
(変形例5)
前述の実施形態では、NFC10,10aが、不正防止装置21,21aから送信されるパスワードが、NFC10,10aで記憶しているパスワードと一致しなければ識別コードを送信しない構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、NFC10,10aが、不正防止装置21,21aから識別コードの送信要求を受信した場合に、識別コードを送信する構成としてもよい。この場合、不正防止装置21,21aは、近距離通信機25,25aは、パスワードでなくて識別コードの送信要求を送信する構成とすればよい。
(変形例6)
前述の実施形態では、不正判定部206が車載器20,30の不正交換ありと判定した場合に、不正防止装置21,21aが、センタ2への通知を行うとともに車載器20,30の機能を停止させる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、不正防止装置21,21aが、センタ2への通知は行うが車載器20,30の機能を停止させない構成としてもよいし、センタ2への通知は行わないが車載器20,30の機能を停止させる構成としてもよい。
(変形例7)
また、車載器20,30は、所定のサービスを提供する路側機と無線通信(つまり、路車間通信)を行う通信モジュールを備え、この路側機と路車間通信を行うことによって、車載器20,30を利用するユーザにサービスを提供する構成としてもよい。この場合のサービスの一例としては、ドライブスルーでの自動決済,有料駐車場での駐車料金の自動決済,交差点の通行の支援,渋滞情報の提供等がある。例えば、車載器20,30と路側機との路車間通信としては、WAVE(Wireless Access in Vehicular Environment)の規格に準拠した無線通信を利用する構成とすればよい。
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態及び変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1,1a 車両側ユニット、2 センタ、3,3a 車両用システム、10,10a NFCタグ(無線タグ,不正防止ユニット)、20 車載器(対象機器)、20a ホルダケース、20b メインケース、20c アーム、21,21a 不正防止装置(不正防止ユニット)、22,22a 制御装置、23,23a ジャイロセンサ(慣性センサ)、24,24a 加速度センサ(慣性センサ)、25,25a 近距離通信部、26,26a センタ通信機(センタ通信装置)、27,27a 測位装置、30 車載器、200 不正防止処理部、203 走行判定部、206 不正判定部、208 停止指示部

Claims (10)

  1. 車両で用いられる不正防止装置であって、
    前記車両で用いられて識別コードを送信する無線タグ(10,10a)との間で近距離無線通信を行う近距離通信部(25)と、
    前記無線タグから前記近距離通信部で受信する前記識別コードを照合することによって、前記無線タグが固定される対象機器(30)及び自装置を備える対象機器(20)のいずれかの対象機器(20,30)の不正交換の有無を判定する不正判定部(206)と、
    前記車両が走行中か否かを判定する走行判定部(203)とを備え、
    前記近距離通信部は、前記無線タグに前記識別コードの送信を要求して前記無線タグから前記識別コードを送信させるものであり、前記走行判定部で前記車両が走行中と判定するまでは、前記無線タグから前記識別コードを送信させない不正防止装置。
  2. 請求項1において、
    慣性センサ(23,23a,24,24a)を備え、
    前記走行判定部は、前記慣性センサでの検出結果をもとに、前記車両が走行中か否かを判定する不正防止装置。
  3. 請求項2において、
    前記慣性センサは加速度センサ(24,24a)であり、
    前記走行判定部は、前記加速度センサで一定方向への一定期間以上の運動を検出した場合に、前記車両が走行中と判定する不正防止装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記不正判定部で前記対象機器の不正交換ありと判定した場合に、前記対象機器の機能を停止させる停止指示部(208)を備える不正防止装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の不正防止装置(21,21a)と、
    前記不正防止装置が用いられるのと同じ車両で用いられるとともに識別コードを送信する無線タグ(10,10a)とを含む不正防止ユニット。
  6. 請求項5において、
    前記無線タグ(10a)は、前記車両で用いられる対象機器(30)に固定される不正防止ユニット。
  7. 請求項5において、
    前記無線タグ(10)は、前記車両に固定され、
    前記不正防止装置(21)は、前記車両で用いられる対象機器(20)に備えられる不正防止ユニット。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項において、
    前記不正防止装置の前記近距離通信部は、前記無線タグに行う前記識別コードの送信の要求として、前記無線タグでの認証に用いられる認証用情報を送信し、
    前記無線タグは、前記近距離通信部から送信された前記認証用情報によって認証が成立した場合に、前記識別コードを送信する不正防止ユニット。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項において、
    センタと通信を行うセンタ通信機(26,26a)を含み、
    前記センタ通信機は、前記不正防止装置の前記不正判定部で前記対象機器の不正交換ありと判定した場合に、前記車両を識別するための識別情報を前記センタに送信する不正防止ユニット。
  10. 請求項9において、
    前記車両の位置を測位する測位装置(27,27a)を含み、
    前記センタ通信機は、前記不正防止装置の前記不正判定部で前記対象機器の不正交換ありと判定した場合に、前記測位装置で測位した前記車両の位置も前記センタに送信する不正防止ユニット。
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