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JP6568256B2 - 生物系スチレンの使用法 - Google Patents
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JP6568256B2 - 生物系スチレンの使用法 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、その全体を参照することにより本明細書に組み込まれる、2012年11月9日出願の米国特許仮出願第61/724,611号に対する優先権を主張する。
(発明の分野)
本開示は、ポリマー又はコポリマー、ゴム組成物、タイヤ部品などにおける、現代炭素原子を含有する、生物系材料由来スチレンモノマーの様々な使用法、及びかかるスチレンモノマーを含有するゴム組成物の粘弾特性の平衡化に関する。
スチレンは、スチレン−ブタジエンコポリマー(SBR)、スチレン−イソプレンコポリマー、及びスチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマー(SIBR)などゴム状コポリマーの共通原材料である。これらのゴム状コポリマーは、例えば、トレッド、ビード、サイドウォールなどタイヤの様々な部品に好適な加硫性ゴム組成物で使用されることが多い。工業規模で使用されるスチレン原材料は、通常、石油系炭化水素に由来する。スチレンは、通常、石油由来ベンゼンの石油由来エチレンによるアルカリ化によって生成される。
石油化学系炭化水素は化石燃料であり、これらは、その性質上、「現代」炭素を1つも含有しない。現代炭素は、本明細書で定義するとき、ASTM D6866に定められた規格を指す。一般的に言うと、この規格の下では、現代炭素は、元のシュウ酸放射性炭素標準(SRM 4990b)と同一の14C活性レベル(1950年後の補正を含む)を含有する。14C(炭素14又は放射性炭素の別名でも知られる)は、自然に生じ、大気中に見られるものとほぼ同一濃度で植物及び動物に見られる、炭素の放射性同位元素である。化石燃料は、放射性崩壊のために測定可能な14C活性を少しも示さないため、現代炭素を1つも含有しない。本明細書に開示される生物系材料など、新しい有機物質は、14C活性を示すため、現代炭素を含有するであろう。
本明細書では、ポリマー又はコポリマー、ゴム組成物、タイヤ部品などにおける、生物系材料に由来し、現代炭素原子を含有するスチレンモノマーの様々な使用法、及びかかるスチレンモノマーを含有するゴム組成物の粘弾特性の平衡化が開示される。
本明細書では、スチレンモノマーベースであり、所望により共役ジエンモノマーを含む、ポリマー又はコポリマーが開示され、ポリマー又はコポリマーは、少なくとも50重量%のスチレンモノマーを含み、スチレンモノマーは50〜100%の現代炭素原子を含有する。
本明細書ではまた、スチレンモノマーベースであり、所望により共役ジエンモノマーを含む、少なくとも50phrのポリマー又はコポリマーを組み込む工程を含む、ゴム組成物の粘弾特性を平衡化する方法が開示され、ポリマー又はコポリマーは、少なくとも50重量%のスチレンモノマーを含み、スチレンモノマーは50〜100%の現代炭素原子を含有する。
本開示の他の態様は、以下の説明から明らかになるであろう。
本明細書では、現代炭素原子を含有する生物系材料由来のスチレンモノマーベースのポリマー及びコポリマー、かかるポリマー又はコポリマーを含有するゴム組成物、並びにポリマー又はコポリマーを組み込むことによってゴム組成物の粘弾特性を平衡化する方法が開示される。また、本明細書に開示されるゴム組成物を含有するタイヤ部品が開示される。
本明細書では、スチレンモノマーベースであり、所望により共役ジエンモノマーを含むポリマー又はコポリマーが開示され、ポリマー又はコポリマーは、少なくとも50重量%のスチレンモノマーを含み、スチレンモノマーは50〜100%の現代炭素原子を含有する。
本明細書ではまた、スチレンモノマーベースであり、所望により共役ジエンモノマーを含む、少なくとも50phrのポリマー又はコポリマーを組み込む工程を含む、ゴム組成物の粘弾特性を平衡化する方法が開示され、ポリマー又はコポリマーは、少なくとも50重量%のスチレンモノマーを含み、スチレンモノマーは50〜100%の現代炭素原子を含有する。
生物系スチレンモノマー
スチレンモノマーは、多数の様々なゴム状コポリマーの原材料となる。上記のように、工業規模で使用されるスチレンは、通常、再生不能な化石燃料である石油に由来する。それに対して、本明細書に開示されるスチレンは、少なくとも部分的には生物系材料に由来する。本明細書に別途記載のない限り、用語「生物系」は、生物学的源、すなわち、生物源由来の有機物質を指す。生物系材料は、通常、長期間かけて生物学的に、つまり自然に補充され得るという意味において再生可能である。非限定的な多様な種類の生物系材料としては、動物原料、植物原料、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
生物系材料は、ASTM D6866によって定義される現代炭素を含有する。この規格の下では、現代炭素は、元のシュウ酸放射性炭素標準(SRM 4990b)と同一の14C活性レベル(1950年後補正(すなわち、14Cの濃度に0.95を乗じる)を含む)を有する。したがって、元のシュウ酸放射性炭素標準と同一の活性レベル(1950年後補正の後)を有する炭素源の全体は、100%の現代炭素原子を有する(%現代炭素原子は、パーセント現代炭素又はpMCとも呼ばれる)。反対に、14C活性を少しも示さない炭素源はいずれも、現代炭素原子を全く有さない。14C活性を示さない炭素源は、化石炭素源である。
1つ以上の実施形態に従って、生物系スチレン原料由来のスチレンモノマーが開示される。このスチレンモノマーは、50%〜100%の現代炭素原子を含む。ある実施形態では、このスチレンモノマーは、75%〜100%、及び他の実施形態では、100%の現代炭素原子を含有する。
1つ以上の実施形態に従って、生物系スチレン原料由来であり、上記の割合の現代炭素原子を含有するスチレンモノマーは、(a)少なくとも0.5重量%のスチレン由来不純物、好ましくは少なくとも1重量%のスチレン由来不純物を含有する、及び/又は(b)ケイ皮酸から生成される、のうちの少なくとも1つを満たす。ある例示的実施形態では、スチレン由来不純物は、スチレン二量体、スチレン三量体、及びヒドロキシ置換スチレン化合物を含む。スチレン由来不純物のより具体的な例としては、エチルベンゼン、1−フェニル−エタノール、スチレン二量体、スチレン三量体、ビス(1−フェニル−エチル)エーテル、及び1,3−ジフェニル−3−ヒドロキシ−1−ブテンが挙げられる。したがって、ある例示的実施形態では、スチレン由来不純物は、エチルベンゼン、1−フェニル−エタノール、スチレン二量体、スチレン三量体、ビス(1−フェニル−エチル)エーテル、及び1,3−ジフェニル−3−ヒドロキシ−1−ブテンのうちの1つ以上を含む。
好適な生物系スチレン原料源としては、ケイ皮酸、ケイ皮酸の誘導体、合成ガス(すなわち、バイオマスからの合成ガスなど生物系合成ガス)、メタン(すなわち、バイオマスからのメタンなど生物系メタン)、エタノール、ブタノール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書に開示される実施形態に従って、これらの生物系原料のそれぞれは、生物学的源由来の有機物質を含む。例えば、ケイ皮酸は、ケイ皮油、例えばエゴノキなどバルサムの木からの樹脂滲出液、例えばシアバターなどシアの木からの脂肪抽出物、バイオマスから作製されたL−フェニルアラニンの脱アミノ化から得ることができる。ヒドロケイ皮酸などケイ皮酸の生物系誘導体は、その名前が示唆するように、生物系ケイ皮酸由来である。生物系ヒドロケイ皮酸は、生物系ケイ皮酸を水素化することにより得ることができる。通常、水素、一酸化炭素、及び二酸化炭素を含有する生物系合成ガスは、バイオマスのガス化によって得ることができる。生物系メタンは、生物系合成ガスの触媒転換によって生成され得る。生物系ブタノール及び生物系エタノールは、バイオマスの発酵によって生成され得る。例えば、ブタノール及びエタノールのそれぞれは、酸素不在下での澱粉など炭水化物の細菌発酵である、アセトン−ブタノール−エタノール法の発酵によって生成され得る。生物系エタノールはまた、セルロースなど炭水化物の酵母発酵から生成され得る。
1つ以上実施形態の実施形態に従って、スチレンは、以下の方法で生物系ケイ皮酸又はケイ皮酸の生物系誘導体のうちの少なくとも1つから生成される。まず、生物系ケイ皮酸を水素化して、生物系ヒドロケイ皮酸を生成する。あるいは、このプロセスは、生物系ヒドロケイ皮酸原料で開始してよい。いずれの場合においても、次いで、無水ピバル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、4〜36個の炭素原子を含有する脂肪酸の無水物など有機無水物、及びトリフェニルホスフィン、ビス(2−(ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル(DPEホス)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(キサントホス)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンなどホスフィン配位子の存在下でパラジウム、ロジウム、イリジウム、白金、又はニッケル触媒を使用して生物系ヒドロケイ皮酸を脱カルボニル化し、スチレンモノマーを生成する。触媒の非限定的具体例としては、PdCl、PdI、PdBrなどが挙げられる。4〜36個の炭素原子を含有する脂肪酸の無水物の非限定的具体例としては、無水デカン酸、無水ドデカン酸などが挙げられる。このプロセスの具体例は、本開示の実施例に記載されている。この具体例では、生物系ヒドロケイ皮酸、無水ピバル酸、パラジウム触媒、すなわち、PdCl、及びホスフィン配位子、すなわち、トリフェニルホスフィンを、不活性雰囲気中で反応槽に入れた。ヒドロケイ皮酸の金属触媒脱カルボニル化によるスチレン、一酸化炭素、及びピバル酸の生成中は、反応槽を加熱した。1つ以上実施形態では、このプロセスによって生成されたスチレンは、任意の残留反応物、触媒残留物、並びに抽出、濾過、クロマトグラフィー、及びこれらの組み合わせなど当該技術分野において既知の任意の手段によって他の反応生成物から分離することができる。ある実施形態では、生じるカルボン酸又はこのプロセスの生成物からの中和カルボン酸を分離しないことが有利である。換言すれば、スチレンモノマーは、生じるすべてのカルボン酸又は中和カルボン酸と共に分離される。したがって、ある実施形態では、実施例で示されるスチレンの分離は、生物系スチレン及び、混合物中に存在するカルボン酸残留物又はカルボン酸残留物の塩、例えば、水酸化ナトリウムなど好適な塩基で中和された任意のカルボン酸残留物の両方を保持するように変更され得る。混合物中に存在するカルボン酸又はカルボン酸塩は、スチレンモノマーが、以下で更に詳述されるエマルション重合反応で使用されるときに乳化剤として有用であり得る。
あるいは、生物系ケイ皮酸自体を脱カルボキシル化して、スチレンモノマーを形成することができる。これは、デカルボキシラーゼ酵素を使用して実行できる。
1つ以上実施形態に従って、スチレンは、合成ガス、メタン、エタノール、及びブタノールなど生物系原料のうちの少なくとも1つから以下の方法で生成される。スチレンは、エチルベンゼンの水素化によって生成され得る、ビニルベンゼンの別名でも知られる。生物系合成ガス、生物系メタン、生物系エタノール、生物系ブタノール、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つは、(次に脱酸素化されてスチレンを形成する)エチルベンゼンの形成に使用される中間構成成分の形成に使用され得る。例えば、エチルベンゼンは、エチレン及びベンゼンのアルキル化によって形成され得る。生物系エチレンは、生物系エタノールの脱水によって得られる。生物系ベンゼンは、上記のように生物系合成ガスの触媒転換から得ることができる、生物系メタンの芳香族化によって形成される。あるいは、ベンゼンは、生物系ブタノールの脱水によって形成され得る、ブタンの芳香族化によって形成され得る。本明細書に開示されるスチレンに従って、この方法でスチレンを形成するために使用される、すなわち、スチレンの中間構成成分を形成するために使用される任意又はすべての原料は、生物系である。換言すれば、本明細書に開示されるスチレンの形成に使用される、合成ガス、メタン、エタノール、及びブタノールのうちの少なくとも1つは、生物系である。
生物系スチレンモノマーから生成されるポリマー及びコポリマー
1つ以上の実施形態に従って、ポリマー又はコポリマーは、本明細書に記載される生物系スチレンモノマーをベースとして生成される。ポリマー又はコポリマーがベースとするスチレンモノマーは、上記の生物系スチレンモノマーであることを理解されたい。ポリマー又はコポリマーは、50%〜100%の現代炭素原子、ある実施形態では、75%〜100%の現代炭素原子、及び他の実施形態では100%の現代炭素原子を含有するスチレンモノマーから生成される。生じるポリマー又はコポリマーは、本明細書に記載されるスチレンモノマー、及び所望により共役ジエンモノマーから重合される。
ある実施形態に従って、少なくとも1種類の他のモノマー(スチレンモノマーに加えて)は共役ジエン含有モノマーであり、生成された、結果として生じるコポリマーは、共役ジエン含有コポリマーである。開示されるコポリマーで使用するのに好適な共役ジエン含有モノマーの非限定例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
1つ以上の実施形態に従って、生物系原料由来のスチレンを使用して生成されたポリマー又はコポリマーは、ポリスチレン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−イソプレンコポリマー、又はスチレン−イソプレン−ブタジエンである。スチレン−ブタジエンコポリマーは、1,3−ブタジエンモノマーの存在下で本明細書に開示されるスチレンモノマーを重合することにより生成される。ポリマー又はコポリマーは、アニオン重合又はエマルション重合を使用して生成され得る。アニオン重合は、概ね溶液中で起こる。アニオン重合法及びエマルション重合法は、以下で更に詳細に記述される。生じるポリマー又はコポリマーのパーセント現代炭素含量は、主として重合で使用されたスチレンモノマー及び1,3−ブタジエンモノマー(存在する場合)のそれぞれのパーセント現代炭素含量に応じて決定される。概して、モノマーのパーセント現代炭素含量が高ければ、コポリマー全体のパーセント現代炭素含量も高い。
1つ以上実施形態では、スチレンモノマーのみが使用されるか、現代炭素原子を含有する場合、ポリマー又はコポリマーは、5%〜60%の現代炭素原子、ある実施形態では、20%〜50%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、25%〜40%の現代炭素原子を含有する。
他の実施形態では、1,3−ブタジエンなど共役ジエンモノマーがコポリマーの生成に使用され、この共役ジエンモノマーは生物系原料由来であり、したがって、これ自体が現代炭素原子を含有する。かかる実施形態において、共役ジエンモノマー自体は、ある実施形態では、50%〜100%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜100%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有する。本実施形態に従ってスチレンモノマー及び共役ジエンモノマーの両方が現代炭素原子を含有する場合、生じるコポリマーは、ある実施形態では、50%〜99.99%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜99.99%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有する。好適な生物系ブタジエン原料の非限定例は、生物系エタノールである。生物系エタノールを生物系ブタジエンに転換するプロセスは周知であり、Toussaint,W.J.et al.,「Production of Butadiene from Alcohol」,Ind.Eng.Chem.,1947,39(2),pp.120〜125(その内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる)に記載のプロセスに従って実行できる。
上記のように、生じるポリマー又はコポリマーのパーセント現代炭素含量は、構成モノマー、すなわち、スチレンモノマー及び使用される任意の共役ジエンモノマー、並びに、生じるコポリマーに1個以上の炭素を追加し得る、触媒、溶媒、起爆剤、停止剤など重合反応中に使用される特定の物質の現代炭素含量に応じて決定される。すべてのモノマー、すなわち、スチレンモノマー及び使用される任意の共役ジエンモノマーが100%の現代炭素原子を含有しており、重合中に、例えば反応開始剤又は失活剤を介して非現代炭素原子との置換反応が発生しなければ、100%の現代炭素原子を有するコポリマーを得ることは可能である。これは、参照することにより本明細書に組み込まれる、Quirk,R.P.et al.,ANIONIC POLYMERIZATION:PRINCIPLES AND PRACTICAL APPLICATIONS,Marcel Dekker,Inc.,1996,pp.104〜108に記載のように、アニオン重合反応においてリチウムナフタレニドなど電子移動開始剤を使用することにより可能である。他の種類の反応開始剤は、生じるポリマー又はコポリマーに100%又は100%弱、例えば、99.99%の現代炭素原子をもたらし得る。
前述の実施形態の1つ以上に従って、ある実施形態では、15重量%〜50重量%の結合スチレン、及び他の実施形態では、20重量%〜40重量%の結合スチレンなど、コポリマーの10重量%〜60重量%の結合スチレンを含有する、スチレン−ブタジエンコポリマーが生成される。
本明細書に開示されるスチレン−ブタジエンコポリマーはまた、コポリマーのマイクロブロックスチレン構造量の観点から記載されてよい。本明細書で使用されるとき、用語「マイクロブロック」は、連続的な一連の3〜10個のスチレン単位、すなわち、ブタジエンモノマーが介在せずに連続する3〜10個のスチレン単位を含有する、コポリマー内のブロックを指す。1つ以上の実施形態に従って、本明細書に開示されるスチレン−ブタジエンモノマーは、最大60重量%のマイクロブロック形態でコポリマー中に存在する総スチレン、すなわち、0〜60%のマイクロブロック形態のスチレン、及び他の実施形態では、10〜40%又は20%〜30%のマイクロブロック形態のスチレンを含有し得る。
1つ以上の実施形態に従って、生物系原料由来のスチレンを使用して生成された、結果として生じる共役ジエン含有コポリマーは、スチレン−イソプレンコポリマーである。スチレン−イソプレンコポリマーは、イソプレンモノマーの存在下で本明細書に開示されるスチレンモノマーを重合することにより生成される。このコポリマーは、以下で更に詳述されるアニオン重合法及びエマルション重合法によるアニオン重合又はエマルション重合を使用して生成され得る。
ある実施形態では、スチレン−イソプレンコポリマーの生成に使用されるイソプレンモノマーは生物系イソプレン原料由来であり、したがって、現代炭素原子を含有する。かかる実施形態では、イソプレンモノマー自体が、ある実施形態では、50%〜100%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜100%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有する。スチレンモノマー及びイソプレンモノマーの両方が、本実施形態に従って現代炭素原子を含有する場合、生じるスチレンイソプレンコポリマーは、ある実施形態では、50%〜99.99%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜99.99%の現代炭素原子など、25%〜100%現代炭素原子を含有する好適な生物系イソプレン原料の非限定例としては、バイオマスの熱化学処理又は発酵処理によって得ることができる、生物系ブタノール、ペンタノール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの生物系アルコールのイソプレンへの転換プロセスは、米国特許出願公開第2010/0216958号に記載されており、その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。あるいは、生物系イソプレン源の例としては、炭水化物、グリセロール、グリセリン、ジヒドロキシアセトン、単一炭素源、動物脂、動物油、脂肪酸、脂質、リン脂質、グリセロ脂質、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、ポリペプチド、酵母抽出物、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの生物系源のイソプレンへの転換プロセスは、米国特許出願公開第2011/0237769号に記載されており、その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
1つ以上実施形態に従って、生物系原料由来スチレンを使用して生成された、結果として生じる共役ジエン含有コポリマーは、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)又はスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)などブロックコポリマーである。SBS及びSISなどブロックコポリマーは、概してアニオン重合プロセスによって生成され、このプロセスでは、まず、スチレンモノマーのみ(すなわち、1,3−ブタジエン又はイソプレンの不在下で)を最後まで重合することによりSブロックを生成し、次いで、1,3−ブタジエンモノマー又はイソプレンモノマーを添加し、重合して第2B又はIブロックを形成し、最後に、スチレンモノマーのもう一方の電荷を加えて最終的なSブロックを形成する。SBS及びSISなどブロックコポリマーは、すべての又は本質的にすべてのスチレン含量をブロック形態で含有する。換言すれば、かかるブロックコポリマーは、第1ブロック末端及び第3ブロック先端におけるスチレンモノマーを除いて、ブタジエン又はイソプレンモノマーに隣接するスチレンモノマーを全く含有しない、又はごく最少量のみ含有するのいずれかである。生じるブロックコポリマーのパーセント現代炭素含量は、主としてスチレン及び重合で使用される1,3−ブタジエン又はイソプレンモノマーのそれぞれのパーセント現代炭素含量に応じて決定される。概して、各モノマーのパーセント現代炭素含量が高ければ、コポリマー全体のパーセント現代炭素含量も高い。
1つ以上の実施形態では、スチレンモノマーのみが現代炭素原子を含有する場合、SBS又はSISブロックコポリマーは、ある実施形態では、20%〜50%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、25%〜40%の現代炭素原子など5%〜60%の現代炭素原子を含有する。他の実施形態では、ブロックコポリマーの生成に使用される1,3−ブタジエン又はイソプレンはまた、それぞれの生物系ブタジエン又はイソプレン原料に由来するものであり、したがって、それ自体が現代炭素原子を含有する。かかる実施形態では、1,3−ブタジエンモノマー又はイソプレンモノマー自体は、ある実施形態では、50%〜100%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜100%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有する。スチレンモノマー、及び1,3−ブタジエン又はイソプレンモノマーのいずれかの両方が本実施形態に従って現代炭素原子を含有する場合、生じるブロックコポリマーは、ある実施形態では、50%〜99.99%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜99.99%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有する。
1つ以上の実施形態に従って、生物系原料由来のスチレンを使用して生成された、結果として生じる共役ジエン含有コポリマーは、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーである。スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは、イソプレンモノマー及び1,3−ブタジエンモノマーの存在下で、本明細書に開示されるスチレンモノマーを重合することにより生成される。このコポリマーは、以下で更に詳述されるアニオン重合法又はエマルション重合法を使用して生成され得る。上記のコポリマーの場合と同様に、生じるスチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーのパーセント現代炭素含量は、主として重合で使用されたスチレン、イソプレン、及び1,3−ブタジエンモノマーのそれぞれのパーセント現代炭素含量に応じて決定される。概して、各モノマーのパーセント現代炭素含量が高ければ、コポリマー全体のパーセント現代炭素含量も高い。
1つ以上の実施形態では、スチレンモノマーのみが現代炭素原子を含有する場合、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは、ある実施形態では、20%〜50%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、25%〜40%の現代炭素原子など5%〜60%の現代炭素原子を含有する。
他の実施形態では、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーの生成に使用されるイソプレンモノマー及び1,3−ブタジエンモノマーのうちの少なくとも1つは生物系原料由来であり、したがって現代炭素原子を含有する。イソプレン及び1,3−ブタジエンの好適な生物系原料の例としては、本明細書に開示されるイソプレン及び1,3−ブタジエンの生物系原料が挙げられるが、これらに限定されない。かかる実施形態では、イソプレンモノマー自体が、ある実施形態では、50%〜100%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜100%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有し得る。加えて、1,3−ブタジエンモノマー自体が、ある実施形態では、50%〜100%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜100%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有し得る。スチレンモノマー、イソプレンモノマー、及び1,3−ブタジエンモノマーのすべてが本実施形態に従って現代炭素原子を含有する場合、生じるスチレンブタジエンコポリマーは、ある実施形態では、50%〜99.99%の現代炭素原子、及び他の実施形態では、75%〜99.99%の現代炭素原子など25%〜100%の現代炭素原子を含有する。
前述の実施形態の1つ以上に従って、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは、ある実施形態では、15重量%〜50重量%の結合スチレン、及び他の実施形態では、20重量%〜40重量%の結合スチレンなど、コポリマーの10重量%〜60重量%の結合スチレンを含有する。
本明細書に開示されるスチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーはまた、コポリマーのマイクロブロックスチレン構造量の観点から記載されてよい。1つ以上の実施形態に従って、本明細書に開示されるスチレン−イソプレン−ブタジエンモノマーは、マイクロブロック形態でコポリマー中に存在する最大60重量%の総スチレン、すなわち、マイクロブロック形態の0〜60%のスチレン、及びある他の実施形態では、マイクロブロック形態の10〜40%又は20%〜30%のスチレンを含有し得る。
1つ以上の実施形態では、生物系スチレンモノマー及び任意の共役ジエンモノマーの重合から生じるポリマー又はコポリマーは官能化される。ポリマー又はコポリマーは、ポリマー先端、ポリマー末端、及びポリマー主鎖(例えば、官能性側鎖)のうちの1つ以上において官能化される。
ポリマー又はコポリマーが官能化される、ある実施形態では、官能性開始剤を使用することにより官能化が加えられる。官能性開始剤は、通常、他の官能性を追加的に含む、所望によりジイソプロペニルベンゼンなどの化合物と予備反応させた1個以上の窒素原子(例えば、置換アルジミン、ケチミン、二級アミンなど)であることが多い、有機リチウム化合物である。多くの官能性開始剤が当該技術分野において既知である。例示の官能性開始剤は、参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第5,153,159号、同第5,332,810号、同第5,329,005号、同第5,578,542号、同第5,393,721号、同第5,698,464号、同第5,491,230号、同第5,521,309号、同第5,496,940号、同第5,567,815号、同第5,574,109号、同第5,786,441号、同第7,153,919号、同第7,868,110号、及び米国特許出願公開第2011−0112263号に開示されるものである。
1つ以上の実施形態では、官能性開始剤は、リチウム化ジチアンなどリチウム化チオアセタールを含む。リチウム化チオアセタールは既知であり、参照することにより本明細書に含まれる、米国特許第7,153,919号、同第7,319,123号、同第7,462,677号、及び同第7,612,144号に記載されるものが挙げられる。
1つ以上の実施形態では、使用されるチオアセタール開始剤は、以下の式:

(式中、各Rは、水素又は一価の有機基を独立して含み、Rは一価の有機基を含み、zは1〜約8の整数であり、ωはイオウ、酸素、又は三級アミノ(NR、式中、Rは有機基である))によって定義され得る。
1つ以上の実施形態では、官能性開始剤は、以下の式:

(式中、Rは、一価の有機基を含む)によって定義され得る。
官能性開始剤の具体例としては、2−リチオ−2−フェニル−1,3−ジチアン、2−リチオ−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ジチアン、及び2−リチオ−2−(4−ジブチルアミノフェニル)−1,3−ジチアン、2−リチオ−[4−(4−メチルピペラジノ)]フェニル−1,3−ジチアン、2−リチオ−[2−(4−メチルピペラジノ)]フェニル−1,3−ジチアン、2−リチオ−[2−モノホリノ]フェニル−1,3−ジチアン、2−リチオ−[4−モルホリン−4−イル]フェニル−1,3−ジチアン、2−リチオ−[2−モルホリン−4−イル−ピリジン−3]−1,3−ジチアン、2−リチオ−[6−モルホリン−4−ピリジノ−3]−1,3−ジチアン、2−リチオ−[4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7]−1,3−ジチアン、及びこれらの混合物が挙げられる。
ポリマー又はコポリマーの重合
1つ以上の実施形態に従って、本明細書に開示されるポリマー又はコポリマーは、アニオン重合を使用して生成される。アニオン重合は、連鎖開始、連鎖成長、及び連鎖停止の3段階で発生する付加重合の形態である。具体的には、アニオン形成されるポリマー又はコポリマーは、特定の不飽和モノマー、すなわち、本明細書に開示されるスチレンモノマー及び所望により共役ジエンモノマーとアニオン開始剤を反応させて、ポリマー構造を成長させることにより形成されてよい。ポリマーの形成及び成長を通じて、ポリマー構造は「活性」、すなわち、反応性であると理解されてよい。続いて、反応缶に加えられた新たなモノマーの群は、既存の連鎖のリビング末端に加えることができ、重合度を増加させる。
アニオン重合は、通常、溶液重合として、すなわち、溶媒中で実行されるが、蒸気相重合又はバルク重合として実行されてもよい。アニオン重合に好適な溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)など極性溶媒、又は様々な環式及び非環式ヘキサン(例えば、シクロヘキサン及びヘキサン)、ヘプタン、オクタン、ペンタン、これらのアルキル化誘導体、及びこれらの混合物、並びにベンゼンなど非極性の炭化水素溶媒が挙げられる。
溶液重合によってポリマー又はコポリマーが調製されるある実施形態では、溶液中のモノマーの全濃度は、好ましくは5質量%〜50質量%、より好ましくは10質量%〜30質量%の範囲内である。混合物中のスチレンモノマーの含量は、好ましくは3質量%〜50質量%、より好ましくは4質量%〜45質量%の範囲内である。また、重合系は具体的に制約されることはなく、バッチ系又は連続系であってよい。
アニオン重合における重合温度は、好ましくは0℃〜150℃、より好ましくは20℃〜130℃の範囲である。また、かかる重合は、生成圧力下で実行されてよいが、使用されるモノマーを実質的に液体相に維持するのに十分な圧力下で通常実行されることが望ましい。重合反応が生成圧力よりも高い圧力下で実行される場合、反応系は、不活性ガスで加圧されることが望ましい。更に、モノマー、重合開始剤、溶媒など重合で使用される出発物質は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン化合物など反応阻害物質を予め除去した後に使用することが望ましい。
好適なアニオン性開始剤としては、有機アルカリ金属化合物など有機金属化合物が挙げられる。好適な有機アルカリ金属化合物の具体例としては、有機リチウム、有機マグネシウム、有機ナトリウム、有機カリウム、トリ−有機スズ−リチウム化合物、リチウムナフタレニド、ナトリウムナフタレニド、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好適な有機リチウム化合物の例としては、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
所望の重合をもたらすために必要なアニオン開始剤の量は、所望のポリマー又はコポリマー分子量及び生成されるポリマー又はコポリマーの所望の物理的特性など多数の要因に応じて幅広い範囲にわたって異なり得る。概して、使用される開始剤の量は、所望のコポリマー分子量に応じて、モノマー100g当たりわずか0.1ミリモル(mM)のリチウム〜モノマー100g当たり100mMで異なり得る。
重合における無作為化を促進し、ビニル含量を制御するために、重合成分に極性調整剤が添加されてよい。使用される極性調整剤の量は、所望のビニル量、使用されるスチレンンのレベル、及び重合温度、並びに、使用される特定の極性調整剤(修飾剤)の性質に応じる。好適な極性調整剤としては、モノマー単位の所望の微細構造体及び無作為化をもたらす、例えば、エーテル、又はアミンが挙げられる。
極性調整剤として有用な化合物の種類には、酸素又は窒素へテロ原子及び非結合電子対を有するものが挙げられる。好適な例としては、モノ及びオリゴアルキレングリコールのジアルキルエーテル;「クラウン」エーテル;テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)など三級アミン;鎖状THFオリゴマーなどが挙げられるが、これらに限定されない。好適な極性調整剤の具体例としては、テトラヒドロフラン(THF)、2,2−ビス(2’−テトラヒドロフリル)プロパン、ジピペリジルエタン、ジピペリジルメタン、ヘキサメチルホスホロアミド、N−N’−ジメチルピペラジン、ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、トリブチルアミンなど鎖状及び環状オリゴマーオキソラニルアルカンが挙げられるが、これらに限定されない。鎖状及び環状オリゴマーのオキソラニルアルカン調整剤は、参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第4,429,091号に記載されている。
重合を停止させる、したがって、ポリマー又はコポリマー分子量を制御するためには、失活剤、カップリング剤、又は架橋剤が使用されてよく、これらの剤は、本明細書において「停止試薬」と総称される。有用な停止試薬としては、水又はアルコールなど活性水素化合物が挙げられる。これらの試薬の一部は、生じるポリマーに官能性を提供してよい。つまり、本開示に従って開始されたポリマーは、上記に記載のように先端官能基を有してよく、また、停止試薬、すなわち、重合反応で使用される失活剤、カップリング剤、及び架橋剤のために第2官能基を有してよい。
好適な官能性停止試薬は、参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第5,502,131号、同第5,496,940号、及び同第4,616,069号に開示されているものであり、四塩化スズ、(R)SnCl、(R)SnCl、RSnCl、カルボジイミド、N−環状アミド、N,N’二置換環状尿素、環状アミド、環状尿素、イソシアネート、シッフ塩基、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アルキルチオチアゾリン、二酸化炭素などが挙げられるが、これらに限定されない。他の停止剤としては、アルコキシシランSi(OR)、RSi(OR)、RSi(OR)環状シロキサン、及びこれらの混合物が挙げられる。有機部分Rは、1〜約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20個の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20個の炭素原子を有するアリール、及び約7〜約20個の炭素原子を有するアラルキルからなる群から選択される。典型的なアルキルとしては、n−ブチル、s−ブチル、メチル、エチル、イソプロピルなどが挙げられる。シクロアルキルとしては、シクロヘキシル、メンチルなどが挙げられる。アリール基及びアラルキル基としては、フェニル、ベンジルなどが挙げられる。好ましい末端基は、四塩化スズ、トリブチル塩化スズ、ジブチル二塩化スズ、テトラエチルオルトケイ酸塩、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)である。
ポリマーの末端に官能基をもたらすように停止させることが望ましいが、例えば、四塩化スズ、又は四塩化ケイ素(SiCl)、エステルなど他のカップリング剤とのカップリング反応により停止させることが更に望ましい。
所望の重合の停止をもたらすために必要な停止剤の量は、所望のポリマー又はコポリマーの分子量及び生成されるポリマー又はコポリマーの所望の物理的特性など多数の要因に応じて幅広い範囲にわたって異なり得る。概して、使用される停止試薬の量は、0.1:5〜0.5:1.5〜0.8:1.2(停止試薬:Li)のモル比で異なり得る。
アニオン重合された活性ポリマーは、バッチ法、半バッチ法、又は連続法のいずれかによって調製され得る。バッチ重合は、スチレンモノマー及び少なくとも1種類の他のモノマー及び溶媒のブレンドを好適な反応槽に入れることにより開始し、続いて、極性調整剤(使用する場合)、及び開始剤化合物を加える。反応物質は、約20℃〜約130℃の温度に加熱し、重合は、約0.1〜約24時間続行させる。この反応により、反応性、つまり活性末端を有する反応性ポリマーが生成される。好ましくは、少なくとも約30%のポリマー分子は活性末端を含有する。より好ましくは、少なくとも約50%のポリマー分子は活性末端を含有する。更により好ましくは、少なくとも約80%が活性末端を含有する。
連続重合は、スチレンモノマー及び所望により共役ジエンモノマー、開始剤、並びに溶媒を同時に好適な反応槽に入れることにより開始する。その後、好適な滞留時間後に生成物を除去し、反応物質を補充するという連続手順が続く。
半バッチ重合では、反応媒体及び開始剤を反応槽に加え、温度、モノマー/開始剤/変性剤の濃度などに応じた速度で時間をかけてスチレンモノマー及び少なくとも1種類の他のモノマーを加える。連続重合とは異なって、生成物は、連続的に反応槽から除去しない。バッチプロセス、連続プロセス、及び半バッチプロセスのそれぞれから生じるポリマーは、ポリマーセメントである。
アニオン重合は、参照することにより本明細書に組み込まれる、George Odian,PRINCIPLES OF POLYMERIZATION,Wiley Intersciences,Inc.,3rd Ed.(1991),Ch.5に更に記載されている。
ポリマー/コポリマーセメントの形成後、加工助剤及び油など他の任意の添加剤を、ポリマーセメントに添加することができる。次いで、ポリマー又はコポリマー及び他の任意成分は、溶媒から分離されるか、好ましくは乾燥させられる。従来の脱溶媒手順及び乾燥手順が使用され得る。一実施形態では、ポリマー又はコポリマーは、蒸気による脱溶媒又は溶媒の熱水凝固及びその後の濾過によって分離される。残留溶媒は、炉乾燥又はドラム乾燥など従来の乾燥法を使用して除去され得る。あるいは、セメントは、直接ドラム乾燥され得る。
1つ以上の実施形態に従って、本明細書に開示されるポリマー又はコポリマーは、エマルション重合を使用して生成される。エマルション重合は、フリーラジカル重合の形態である。1つ以上の実施形態では、水、乳化剤、スチレンモノマー、少なくとも1種類の他のモノマー、及びフリーラジカル開始剤を反応槽に入れられる。重合転換は、モノマーを段階的に添加する、すなわち、第1段階で、総スチレンモノマー及び任意の共役ジエンモノマーの一部を加え、所望の転換を達成した後に、以降の段階でスチレン及び少なくとも1種類の他のモノマーの追加部分を加えて、より高い転換率を得ることにより制御されてよい。エマルション重合反応は、0℃〜約20℃、好ましくは0℃〜10℃で生じる。
好適なフリーラジカル開始剤の例としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシドジセチルペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシマレイン酸、t−ブチルペルオキシベンゾエート、アセチルシクロヘキシルスルホニルペルオキシドなど;2−t−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、ジメチルアゾジイソブチレート、アゾジイソブチロニトリル、2−t−ブチルアゾ−1−シアノシクロヘキサン、1−t−アミルアゾ−1−シアノシクロヘキサンなど様々なアゾ化合物;2,2−ビス−(t−ブチルペルオキシ)ブタン、エチル3,3−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブチラート、1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなど様々なアルキルペルケタールが挙げられるが、これらに限定されない。これらの化合物は熱的に不安定であり、適度な速度で分解してフリーラジカルを放出する。ある実施形態では、過硫酸カリウムと、ドデシルメルカプタンなどメルカプタンとの組み合わせが、スチレン−ブタジエンコポリマーの重合によく使用される。メルカプタンは、概して、1つの成長コポリマー鎖と反応してこれを停止させ、別の鎖の成長を開始することにより、連鎖移動剤として機能する。ある実施形態では、メルカプタンはまた、過硫酸塩との反応を通じてフリーラジカル開始剤として機能する。メルカプタンによるこの活性は、より高い温度で発生する反応において生じる。使用される開始剤の量は、合成されるコポリマーの所望の分子量に応じて異なる。高分子量は、少量の開始剤を使用することにより実現し、低分子量は、多量の開始剤を使用することにより実現する。
好適な種類の乳化剤の例としては、アニオン性、非イオン性、及びカチオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。より詳細には、乳化剤の例としては、ステアリン酸ナトリウム、ロジン酸石鹸、ラウリル硫酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸塩など様々な脂肪酸石鹸が挙げられる。
ポリマー又はコポリマーを含有するゴム組成物
1つ以上の実施形態に従って、本明細書に開示されるポリマー又はコポリマーは、ゴム組成物に使用される。本明細書で更に詳述するように、ポリマー又はコポリマー、及び本開示のかかるポリマー又はコポリマーを含有するゴム組成物は、タイヤ部品で特に有用である。これらのタイヤ部品は、本発明のポリマー又はコポリマーを単独で、又は他のゴム状ポリマーと共に使用することにより調製され得る。使用され得る他のゴム状ポリマーとしては、天然及び合成共役ジエンポリマー又はコポリマーが挙げられる。合成共役ジエンポリマー又はコポリマーは、通常、上記のように共役ジエンモノマーの重合から得られる。これらの共役ジエンモノマーは、ビニル芳香族モノマーなど他のモノマーと重合され得る。他のゴム状共役ジエンポリマー又はコポリマーは、1種類以上のα−オレフィン及び任意の1種類以上のジエンモノマーと共にエチレンを重合することにより得られてよい。
本明細書に開示されるポリマー又はコポリマーと組み合わせて使用され得る、好適なゴム状ポリマー又はコポリマーの例としては、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン−イソプレンコポリマー、ネオプレン、エチレン−プロピレンコポリマー、溶液スチレン−ブタジエンコポリマー及びエマルションスチレンブタジエンコポリマーなどスチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−イソプレンコポリマー、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマー、イソプレン−ブタジエンコポリマー、エチレン−プロピレン−ジエンコポリマー、多硫化ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。これらのゴム状ポリマー又はコポリマーは、直鎖構造、分枝構造、及び星型構造など様々な高分子構造を有し得る。好ましいゴム状ポリマー又はコポリマーとしては、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンコポリマー、及びブタジエンゴムが挙げられる。
ゴム組成物としては、無機及び有機充填剤など補強充填剤が挙げられる。一般的な有機充填剤の例としては、カーボンブラック及び澱粉が挙げられる。無機充填剤の例としては、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、粘土(水和ケイ酸アルミニウム)、雲母、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい充填剤は、カーボンブラック、シリカ、及びこれらの組み合わせである。
ゴム組成物は、あらゆる形態のカーボンブラックを単独で、又はシリカとの混合物で配合し得る。カーボンブラックは、約5〜約200phrの範囲の量で存在してよく、5〜約80phrが好ましい。カーボンブラック及びシリカの両方が組み合わされて、補強充填剤として使用される場合、約10:1〜約1:4のカーボンブラック対シリカ比で使用されることが多い。ある実施形態では、カーボンブラックは、添加剤として少量加えられて、充填剤機能ではなく、タイヤへの着色をもたらしてよい。かかる実施形態では、カーボンブラック対シリカ比は、約1:80など非常に低い。
カーボンブラックとしては、一般に入手可能な、商用に生産された任意のカーボンブラックが挙げられてよいが、少なくとも20m/g、より好ましくは少なくとも35m/gかつ最大200m/g以上の表面積(EMSA)を有するものが好ましい。この用途で使用される表面積値は、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)法を使用してASTM D−1765によって測定される。有用なカーボンブラックに含まれるものは、ファーネスブラック、チャネルブラック、及びランプブラックである。より具体的には、有用なカーボンブラックの例としては、超耐摩耗性ファーネス(SAF)ブラック、高耐摩耗性ファーネス(HAF)ブラック、良押出性ファーネス(FEF)ブラック、微細ファーネス(FF)ブラック、準超耐摩耗性ファーネス(ISAF)ブラック、中補強性ファーネス(SRF)ブラック、中加工性チャネルブラック、難加工性チャネルブラック、及び導電性チャネルブラックが挙げられる。使用可能である他のカーボンブラックとしては、アセチレンブラックが挙げられる。代表的なカーボンブラックの例としては、ASTM指定(D−1765−82a)N−l10、N−220、N−339、N−330、N−351、N−550、及びN−660を有するものが挙げられる。1つ以上の実施形態では、カーボンブラックは、酸化カーボンブラックを含んでよい。本明細書に開示されるゴム組成物の調製では、2種類以上の上記のブラックの混合物を使用することができる。本明細書に開示されるゴム組成物の調製で使用されるカーボンブラックは、ペレット状であるか、ペレット化されていない線状塊であり得る。好ましくは、より均一に混合するために、ペレット化されていないカーボンブラックが好ましい。
好適なシリカ補強充填剤の例としては、沈降非晶質シリカ、湿式シリカ(水和ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ヒュームドシリカ、ケイ酸カルシウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な充填剤としては、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどが挙げられる。これらの中では、沈降非晶形湿式処理の水酸化ケイ素が好ましい。これらのシリカは、超微細球状粒子として沈降する水中での化学反応によって生成されるため、いわゆる沈降シリカである。これらの一次粒子は強力に凝集体に結合しており、今度は、やや緩やかな粒塊へと結合する。BET法で測定される表面積は、異なるシリカの補強特性を最も明確に示す。本開示の対象のシリカでは、表面積は、約32m/g〜約400m/gであるべきであり、約100m/g〜約250m/gの範囲が好ましく、約150m/g〜約220m/gの範囲が最も好ましい。シリカ充填剤のpHは、概して約5.5から約7を若干超える程度、好ましくは約5.5〜約6.8である。
シリカは、約5〜約200phrの量で、好ましくは約5〜約80phrの量で、より好ましくは約30〜約80phrの量で使用することができる。有用な上範囲は、この種の充填剤によって付与される高粘度によって制限される。使用可能な市販のシリカの一部としては、PPG Industries(Pittsburgh,Pa.)によって製造されるHi−Sil(商標)190、Hi−Sil(商標)210、Hi−Sil(商標)215、Hi−Sil(商標)233、Hi−Sil(商標)243などが挙げられるが、これらに限定されない。様々なシリカの多数の有用な商用グレードは、Degussa Corporation(例えば、VN2、VN3)、Rhone Poulenc(例えば、Zeosil(商用)1165MP)、及びJ.M.Huber Corporationからも入手可能である。
シリカが補強充填剤として使用される場合、本明細書に開示されるゴム組成物は、所望により、シリカカップリング剤を含む。好適なシリカカップリング剤の例としては、メルカプトシラン、ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ポリスルフィド、3−チオシアナトプロピルトリメトキシシランなど、又はゴム配合分野の当業者に既知である、任意のシリカカップリング剤が挙げられるが、これらに限定されない。代表的なメルカプトシランとしては、1−メルカプトメチルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチル−ジエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロキシシラン、18−メルカプトオクタデシルジエトキシクロロシランなどが挙げられるが、これらに限定されない。代表的なビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ポリスルフィドシリカカップリング剤としては、Degussa Inc.(New York,N.Y.)によって商標名Si69(登録商標)で市販されているビス(3−トリエトキシシリル−プロピル)テトラスルフィド(TESPT)及びビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(TESPD)、つまりDegussaから入手可能なSi75(登録商標)又はCromptonから入手可能なSilquest(商標)A1589が挙げられるが、これらに限定されない。シリカカップリング剤は、シリカの重量に基づいて0.01重量%〜20重量%、好ましくは0.1重量%〜15重量%、及びより好ましくは1重量%〜10重量%の量で存在してよい。シリカ充填剤を含む配合は、米国特許第6,221,943号、同6,342,552号、同6,348,531号、同5,916,961号、同6,252,007号、同6,369,138号、同5,872,176号、同6,180,710号、同5,866,650号、同6,228,908号、及び同6,313,210号にも開示されており、これらの開示は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示されるゴム組成物は、様々な加硫性ポリマーと、補強充填剤及び一般に使用される添加物材との混合など、当該技術分野において従来使用されてきた混合装置及び手順を使用して配合されるか、ブレンドされる。一般に使用される添加物材としては、加硫剤、加硫促進剤、スコーチ防止剤、加硫阻害剤、及びこれらの組み合わせなど硬化剤(好適な加硫剤の一般的な開示については、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,3rd ed.,Wiley Interscience,N.Y.1982,Vol.20,pp.365〜468、具体的には、「Vulcanization Agents and Auxiliary Materials」pp.390〜402を参照できる);油など加工添加物;粘着付与樹脂など樹脂;可塑剤;色素;追加充填剤;脂肪酸;酸化亜鉛;ろう;酸化防止剤;オゾン劣化防止剤;解膠剤などが挙げられるが、これらに限定されない。当業者に既知であるように、上記の添加物は選択され、従来の量で一般に使用される。
1つ以上の実施形態では、5〜100phrの第1コポリマーであって、第1コポリマーは生物系スチレン原料由来のスチレンモノマーと、少なくとも1種類の共役ジエン含有モノマーと、を含み、スチレンモノマーは50%〜100%の現代炭素原子を含有する、第1コポリマーと、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、溶液スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、0〜95phrの第2ポリマー又はコポリマーと、5〜200phrの少なくとも1種類の補強充填剤と、を含む、ゴム組成物が開示される。ある実施形態では、第1コポリマーは100%の現代炭素原子を含有し、第2ポリマー又はコポリマー中に存在する、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、及び溶液スチレン−ブタジエンコポリマーのいずれかは、100%の現代炭素原子である。更に、ある実施形態に従って、ゴム組成物はまた、0〜75phr、好ましくは0〜40phrの加工油/補助剤と、0〜10phr、好ましくは0〜5phrの劣化防止剤と、0〜5phr、好ましくは0〜3phrのステアリン酸と、0〜10phr、好ましくは0〜5phrの酸化亜鉛と、0〜10phr、好ましくは0〜4phrのイオウなど加硫剤と、0〜10phr、好ましくは0〜5phrの加硫促進剤と、シリカが使用される場合には、シリカの重量に基づいて0.01重量%〜20重量%、好ましくは0.1重量%〜15重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%のシリカカップリング剤と、を含んでよい。
1つ以上の実施形態では、この開示のタイヤ部品は、5〜100phrの第1ポリマー又はコポリマーであって、第1ポリマー又はコポリマーは生物系スチレン原料由来のスチレンモノマー及び任意に少なくとも1種類の共役ジエン含有モノマーをベースとし、スチレンモノマーは50%〜100%の現代炭素原子を含有する、第1ポリマー又はコポリマーと、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、溶液スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、0〜95phrの第2ポリマー又はコポリマーと、5〜200phrの少なくとも1種類の補強充填剤と、を含む、ゴム組成物を含む。ある実施形態では、第1ポリマー又はコポリマーは100%の現代炭素原子を含有し、第2ポリマー又はコポリマー中に存在する、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、及び溶液スチレン−ブタジエンコポリマーのいずれかは、100%の現代炭素原子である。更に、ある実施形態に従って、ゴム組成物はまた、0〜75phr、好ましくは0〜40phrの加工油/補助剤と、0〜10phr、好ましくは0〜5phrの劣化防止剤と、0〜5phr、好ましくは0〜3phrのステアリン酸と、0〜10phr、好ましくは0〜5phrの酸化亜鉛と、0〜10phr、好ましくは0〜4phrのイオウなど加硫剤と、0〜10phr、好ましくは0〜5phrの加硫促進剤と、シリカが使用される場合には、シリカの重量に基づいて0.01重量%〜20重量%、好ましくは0.1重量%〜15重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%のシリカカップリング剤と、を含んでよい。
加えて、ある前述の実施形態では、本開示のゴム組成物は、少なくとも第1スチレン−ブタジエンコポリマーと、第2スチレン−ブタジエンコポリマーと、を含み、第1及び第2スチレン−ブタジエンコポリマーのそれぞれは、生物由来スチレンモノマーから重合され、第1スチレン−ブタジエンコポリマー中のパーセント結合スチレンは、第2スチレン−ブタジエンコポリマー中のパーセント結合スチレンとは異なる。更なる実施形態では、ゴム組成物は、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリブタジエン、天然ゴム、及びポリイソプレンからなる群から選択される第3ポリマーを含む。
1つ以上の実施形態では、本明細書に開示されるゴム組成物は、ゴム部品、すなわち、任意の追加共役ジエンポリマー又はコポリマー、及び充填剤を伴う、本明細書に開示されるポリマー又はコポリマーを含む、初期マスターバッチを形成することにより調製される。シリカが(単独で、又は他の充填剤と組み合わされて)充填剤として使用される1つ以上の実施形態では、カップリング剤及び/又はシールド剤は、混合中にゴム配合物に加えてよい。この初期マスターバッチは、約25℃〜約125℃の開始温度及び約135℃〜約180℃の吐出温度で混合してよい。早期加硫(スコーチの別名でも知られる)を防止するために、この初期マスターバッチでは、加硫剤を除いてよい。初期マスターバッチを加工したら、加硫剤を導入し、最終混合段階において低温で初期マスターバッチにブレンドし、ここで、加硫プロセスを開始しないことが好ましい。所望により、マスターバッチ混合段階と最終混合段階との間で、追加混合段階(リミルと呼ばれることもある)を採用することができる。これらのリミル中には、ポリマー及びコポリマーなど様々な成分を加えることができる。
タイヤの製造に加硫性ゴム組成物が使用される場合、これらの組成物は、標準的なゴム成形技術、鋳造技術、及び硬化技術など一般的なタイヤ製造技術に従ってタイヤ部品へと加工され得る。トレッド、サイドウォール、ベルトスキム、及びカーカスを含むがこれらに限定されない様々なゴムタイヤ部品のいずれかが製造され得る。通常、加硫は、成形型内で加硫性組成物を加熱することにより生じ、例えば、約140℃〜約180℃に加熱し得る。硬化した、又は架橋されたゴム組成物は、加硫ゴムと呼ばれることがあり、通常、熱硬化性である三次元ポリマー網状組織を含有する。加工助剤及び充填剤など他の成分が、加硫網状組織全体に均一に分散してよい。空気入りタイヤは、参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第5,866,171号、同第5,876,527号、同第5,931,211号、及び同第5,971,046に記載の通りに作製することができる。
ゴム組成物の粘弾特性の平衡化方法
前述したように、本開示は、前述したように少なくとも50phrのポリマー又はコポリマー、すなわち、スチレンモノマーベースであり、所望により共役ジエンモノマーを含むポリマー又はコポリマーを組み込む工程を含む、ゴム組成物の粘弾特性を平衡化する方法を含み、ポリマー又はコポリマーは、少なくとも50重量%のスチレンモノマーを含み、スチレンモノマーは50〜100%の現代炭素原子を含有する。
ある実施形態では、平衡化された粘弾特性は、転がり抵抗及びウエットトラクションであり、平衡化は、現代炭素含有ポリマー又はコポリマーの代わりに、現代炭素原子を含有しないポリマー又はコポリマーを含む対照ゴム組成物と比較して、転がり抵抗を維持又は減少させつつ、ウエットトラクションを増加させることを含む。他の実施形態では、50%〜100%の現代炭素原子を有するモノマーを含有するポリマー又はコポリマーは、先端又は末端が官能化され、平衡化された粘弾特性は転がり抵抗及びウエットトラクションであり、平衡化は、現代炭素含有ポリマー又はコポリマーの代わりに、現代炭素原子を含まないポリマー又はコポリマーを含む対照ゴム組成物と比較して、転がり抵抗を同様に増加させることなく、ウエットトラクションを増加させることを含む。
例示的実施形態
1つ以上の実施形態に従って、生物系スチレン原料由来のスチレンモノマーが開示される。このスチレンモノマーは、50%〜100%の現代炭素原子を含む。ある実施形態に従って、生物系スチレン原料は、ケイ皮酸、ケイ皮酸の誘導体、合成ガス、メタン、エタノール、ブタノール、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。ある前述の実施形態では、生物系スチレン原料はヒドロケイ皮酸である。更に、ある前述の実施形態では、スチレンモノマーは100%の現代炭素原子を含有する。スチレン−ブタジエン、スチレン−イソプレン、及びスチレン−イソプレン−ブタジエンからなる群から選択されるコポリマーは、前述の実施形態のいずれかのスチレンモノマーから生成され得る。加えて、ある前述の実施形態では、タイヤ部品は、前述のコポリマーを含む。
1つ以上の実施形態に従って、生物系スチレン原料由来のスチレンモノマーから生成されるポリマー又はコポリマーが開示される。このスチレンモノマーは、50%〜100%の現代炭素原子を含有する。ある前述の実施形態に従って、コポリマーは、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソプレン、及びスチレン−イソプレン−ブタジエンからなる群から選択される。ある前述の実施形態では、スチレンモノマーは、ケイ皮酸、ケイ皮酸の誘導体、合成ガス、メタン、エタノール、ブタノール、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つに由来する。更に、ある前述の実施形態では、スチレンモノマーは100%の現代炭素原子を含有する。加えて、前述の実施形態の1つ以上では、コポリマーは、少なくとも1種類の共役ジエン含有モノマーから生成される。ある前述の実施形態に従って、ポリマー又はコポリマーは、アニオン重合又はエマルション重合を使用してスチレンモノマーから生成される。
更に、ある前述の実施形態では、コポリマーは、スチレンモノマーから生成されるスチレン−ブタジエンコポリマーである。ある実施形態では、スチレン−ブタジエンコポリマーは5%〜60%の現代炭素原子を含有する。ある前述の実施形態では、スチレン−ブタジエンコポリマーは、生物系ブタジエン原料由来の1,3−ブタジエンモノマーから生成され、ブタジエンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。ある前述の実施形態に従って、スチレン−ブタジエンコポリマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。ある前述の実施形態では、スチレン−ブタジエンコポリマーは50%〜99.99%の現代炭素原子を含有する。更に、ある前述の実施形態では、スチレン−ブタジエンコポリマーは、コポリマーの10重量%〜60重量%の結合スチレンを含有する。ある前述の実施形態では、スチレン−ブタジエンコポリマーは、コポリマーの20重量%〜40重量%の結合スチレンを含有する。ある前述の実施形態に従って、コポリマー中最大60重量%の総スチレンは、マイクロブロック形態で存在する。
加えて、ある前述の実施形態では、コポリマーは、スチレンモノマーから生成されるスチレン−イソプレンコポリマーである。スチレン−イソプレンコポリマーは、生物系イソプレン原料由来のイソプレンモノマーから生成され、イソプレンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。
ある前述の実施形態に従って、コポリマーは、スチレンモノマーから生成されるスチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーである。ある前述の実施形態によると、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは5%〜60%の現代炭素原子を含有する。更に、ある前述の実施形態では、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは、生物系ブタジエン原料由来の1,3−ブタジエンモノマー、生物系イソプレン原料由来のイソプレンモノマー、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから生成される。スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーが生物系ブタジエン原料から生成される場合、1,3−ブタジエンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。加えて、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーが生物系イソプレン原料から生成される場合、イソプレンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。ある前述の実施形態に従って、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーが生物系ブタジエン原料及び生物系イソプレン原料の両方から生成される場合、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。ある前述の実施形態によると、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーが生物系ブタジエン原料及び生物系イソプレン原料の両方から生成される場合、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは50%〜99.99%の現代炭素原子を含有する。ある前述の実施形態に従って、スチレン−ブタジエンコポリマーは、コポリマーの10重量%〜60重量%の結合スチレンを含有する。更に、ある前述の実施形態では、スチレン−ブタジエンコポリマーは、コポリマーの20重量%〜40重量%の結合スチレンを含有する。
加えて、ある前述の実施形態に従って、ポリマー又はコポリマーは、ポリマー先端、ポリマー末端、及びポリマー主鎖のうちの1つ以上において官能化される。更に、ある前述の実施形態に従って、タイヤ部品は前述のポリマー又はコポリマーを含む。ある前述の実施形態では、ポリマー又はコポリマーは、タイヤ部品のタイヤトレッドに存在する。更に、ある前述の実施形態に従って、スチレンモノマーは、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される共役ジエン含有モノマーと重合される。加えて、ある前述の実施形態では、コポリマーは、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロックコポリマー又はスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ブロックコポリマーである。
1つ以上の実施形態に従って、ゴム組成物を含むタイヤ部品が開示される。ゴム組成物は、5〜100phrの第1ポリマー又はコポリマーと、0〜95phrの第2ポリマー又はコポリマーと、5〜200phrの少なくとも1種類の補強充填剤と、を含む。第1ポリマー又はコポリマーは、生物系スチレン原料由来のスチレンモノマーと、所望により少なくとも1種類の共役ジエン含有モノマーと、を含む。このスチレンモノマーは、50%〜100%の現代炭素原子を含有する。第2ポリマー又はコポリマーは、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、溶液スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。更に、ある前述の実施形態に従って、第1ポリマー又はコポリマーは100%の現代炭素原子を含有し、第2ポリマー又はコポリマー中に存在する、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、及び溶液スチレン−ブタジエンコポリマーのいずれかは、100%の現代炭素原子である。
ある前述の実施形態に従って、ゴム組成物は、トレッド、サイドウォール、又はトレッド及びサイドウォールの両方に含有される。ある前述の実施形態に従って、ゴム組成物は、20〜100phrの第1ポリマー又はコポリマーと、0〜80phrの第2コポリマーと、を含む。加えて、ある前述の実施形態では、ゴム組成物の第1ポリマー又はコポリマーは、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソプレン、スチレン−イソプレン−ブタジエン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。前述の実施形態に従って、ゴム組成物はタイヤトレッドに含有される。更に、ある前述の実施形態に従って、生物系スチレン原料は、ケイ皮酸、ケイ皮酸の誘導体、合成ガス、メタン、エタノール、ブタノール、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
更に、ある前述の実施形態では、スチレンモノマーは100%の現代炭素原子を含有する。更に、ある前述の実施形態に従って、第1コポリマーは、アニオン重合又はエマルション重合を使用してスチレンモノマーから生成される。ある前述の実施形態では、第1コポリマーは、コポリマーの10重量%〜60重量%の結合スチレンを含有するスチレン−ブタジエンコポリマーである。ある前述の実施形態に従って、第1コポリマーは、コポリマーの20重量%〜40重量%の結合スチレンを含有するスチレン−ブタジエンコポリマーである。ある前述の実施形態では、第1コポリマーはスチレン−ブタジエンコポリマーであり、コポリマー中最大60重量%の総スチレンはマイクロブロック形態で存在する。
更に、ある前述の実施形態では、第1コポリマーは、生物系ブタジエン原料由来の1,3−ブタジエンモノマーから生成されるスチレン−ブタジエンコポリマーである。1,3−ブタジエンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。
更に、ある前述の実施形態では、第1コポリマーは、生物系イソプレン原料由来のイソプレンモノマーから生成されるスチレン−イソプレンコポリマーであり、イソプレンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。
更に、ある前述の実施形態では、第1コポリマーはスチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーであり、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは、生物系ブタジエン原料由来の1,3−ブタジエンモノマー、生物系イソプレン原料由来のイソプレンモノマー、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから生成される。スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーが生物系ブタジエン原料から生成される場合、1,3−ブタジエンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。加えて、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーが生物系イソプレン原料から生成される場合、イソプレンモノマーは25%〜100%の現代炭素原子を含有する。
ある前述の実施形態では、ゴム組成物の補強充填剤は、カーボンブラック、シリカ、粘土、雲母、澱粉、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。加えて、ある前述の実施形態では、ゴム組成物は、加硫剤、加硫促進剤、スコーチ防止剤、加硫阻害剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される硬化剤を更に含む。
1つ以上の実施形態に従って、共役ジエン含有コポリマーの生成プロセスが開示される。このプロセスは、50%〜100%の現代炭素原子を含有する生物系スチレンモノマーを準備する工程と、少なくとも1種類の共役ジエンモノマーの存在下でスチレンモノマーを重合して共役ジエン含有コポリマーを形成する工程と、を含む。ある前述の実施形態に従って、スチレンモノマーは、1,3−ブタジエンモノマーの存在下で重合され、したがって、スチレン−ブタジエンコポリマーを形成する。ある前述の実施形態によると、スチレンモノマーは、イソプレンモノマーの存在下で重合され、したがって、スチレン−イソプレンコポリマーを形成する。更に、ある前述の実施形態では、スチレンは、1,3−ブタジエンモノマー及びイソプレンモノマーの存在下で重合され、したがって、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーを形成する。加えて、ある前述の実施形態では、このコポリマーは、ポリマー先端、ポリマー末端、及びポリマー主鎖のうちの1つ以上において官能化される。
ある前述の実施形態に従って、プロセスの重合工程はアニオン重合である。ある前述の実施形態では、アニオン重合は、少なくとも1種類の有機金属アニオン開始剤の使用を含む。ある前述の実施形態では、少なくとも1種類の有機金属アニオン開始剤は、有機アルカリ金属化合物である。ある前述の実施形態に従って、少なくとも1種類の有機金属アニオン開始剤は、有機リチウム、有機マグネシウム、有機ナトリウム、有機カリウム、トリ−有機スズ−リチウム化合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
ある前述の実施形態に従って、プロセスの重合工程はエマルション重合である。ある前述の実施形態では、エマルション重合は0℃〜10℃において生じる。
更に、ある前述の実施形態に従って、タイヤ部品は、前述のプロセスによって生成される共役ジエンコポリマーを含有するゴム組成物を含む。ある前述の実施形態に従って、ゴム組成物はタイヤトレッドに含有される。加えて、ある前述の実施形態では、ゴム組成物は、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、溶液スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、5〜95phrの第2ポリマー又はコポリマーと、5〜200phrの少なくとも1種類の補強充填剤と、を更に含む。更に、ある前述の実施形態に従って、ゴム組成物は、少なくとも第1スチレン−ブタジエンコポリマーと、第2スチレン−ブタジエンコポリマーと、を含む。前述の実施形態に従って、第1及び第2スチレン−ブタジエンコポリマーのそれぞれは、生物系スチレンモノマーから重合され、第1スチレン−ブタジエンコポリマー中のパーセント結合スチレンは、第2スチレン−ブタジエンコポリマー中のパーセント結合スチレンとは異なる。
以下の実施例は、本開示の実施形態の具体的かつ例示的実施形態及び/又は特徴を示す。これらの実施例は、説明を目的としてのみ提供されるものであり、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。現在開示されている実施形態の趣旨及び範囲から逸脱することなく、これらの具体例にわたって様々な変形が可能である。
実施例1:生物系スチレンの調製
二窒素雰囲気のグローブボックス内で、生物系ヒドロケイ皮酸(1グラム、6.7ミリモル)、塩化パラジウム(II)(3ミリグラム、0.25モル%)、ピバル酸無水物(1.35mL、6.7ミリモル)、及びホスフィン配位子(2.2モル%又は4.4モル%)を、テフロン(登録商標)の攪拌棒を備える、炉で乾燥させた15mLの丸底フラスコに入れる。室温では、すべての試薬が溶解するわけではなく、不均一な混合物が生じる。炉で乾燥させた短行程蒸留装置に丸底フラスコを取り付け、次いでグローブボックスから取り出し、二窒素又はアルゴンガスの雰囲気下に置く。反応フラスコを160℃〜170℃の油浴に入れ、油浴が190℃に達するまで加熱し続ける。多くの場合、反応混合物は、加熱後に均一かつ黄色になる。反応混合物が約185℃に達すると、活発に泡立ち始め、したがって、一酸化炭素の喪失を示す。反応が2時間続行した時点で、反応混合物の留出物を収集する。2時間後、加熱を停止し、反応を空気に曝す。留出物は無色であり、スチレン、ピバル酸、及びピバル酸無水物を含む。残留反応混合物は黄色であり、触媒残留物及び留出物内に存在しない、あらゆる未反応原料を含有する。
スチレン(3.13グラム、30.0ミリモル)、ピバル酸(6.35グラム、62.1ミリモル)、及びピバル酸無水物(0.63グラム、3.4ミリモル)を含む留出物を35mLのペンタンで希釈し、1.7MのNaOH水溶液(3×50mL)で洗浄する。追加の15mLのペンタンで有機相を希釈し、MgSO上で乾燥させる。次いで、混合物を濾過し、濾過後に溶媒を除去した。したがって、スチレン及びピバル酸無水物(H NMR分光法で特徴付けられる)の混合物がもたらされ、次いで、これに対して溶離剤としてペンタンを使用してシリカでクロマトグラフを行って(5センチメートルのカラム径、25センチメートルのカラム高さ)、生物系スチレン(2.03グラム、65%)を生成する。
実施例2:スチレン−ブタジエンコポリマーのアニオン重合
二窒素でパージして蓋をした瓶に、360グラムのヘキサン、12グラムの生物系スチレン、及び28グラムの1,3−ブタジエンを加える。生物系スチレンは、本開示の実施例1に記載の上記の方法で調製する。次いで、0.24mLの1.65M BuLi(0.4ミリモル)を0.12ミリモルの2,2−ジテトラヒドロフリルプロパンと共に加える。瓶は、50℃浴に4時間置く。4時間経過後、1mLのイソプロパノール(IPA)を加えて反応を抑制し、IPAと2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)との混合物に瓶の内容物を注ぐ。結果として得られるスチレン−ブタジエンコポリマーは、ASTM D6866で測定したとき、5%〜60%の現代炭素原子含量を有する。
実施例3:スチレン−ブタジエンコポリマーのエマルション重合
二窒素でパージして蓋をした瓶に、180グラムの蒸留水、5グラムのステアリン酸ナトリウム、25グラムの生物系スチレン、75グラムの1,3−ブタジエン、0.2グラムのドデシルメルカプタン、0.017gの硫酸鉄(II)、0.06gのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及び0.17グラムのクメンヒドロペルオキシドを加える。生物系スチレンは、本開示の実施例1に記載の上記の方法で調製する。瓶は、5℃浴に12時間置く。次いで、0.4グラムの1M BHT溶液(ヘキサン中)を加え、この溶液を1Mの硫酸溶液に注ぐ。結果として得られるスチレン−ブタジエンコポリマーは、ASTM D6866で測定したとき、5%〜60%の現代炭素原子含量を有する。
実施例4:スチレン−ブタジエンコポリマーのアニオン重合(生物系スチレンモノマー及び生物系1,3−ブタジエンモノマーを使用)
スチレン−ブタジエンコポリマーは、スチレンモノマー及び1,3−ブタジエンモノマーの両方が生物系であることを除いて、実施例2に示されたプロセスに従って調製する。生物系スチレンは、本開示の実施例1に記載の上記の方法で調製する。生物系1,3−ブタジエンモノマーは、Toussaint,W.J.et al.,「Production of Butadiene from Alcohol」,Ind.Eng.Chem.,1947,39(2),pages 120〜125に記載のプロセスに従って、生物系エタノールから調製する。結果として得られるスチレン−ブタジエンコポリマーは、ASTM D6866で測定したとき、25%〜100%の現代炭素原子含量を有する。
実施例5:スチレン−ブタジエンコポリマーのエマルション重合(生物系スチレンモノマー及び生物系1,3,−ブタジエンモノマーを使用)
スチレン−ブタジエンコポリマーは、スチレンモノマー及び1,3,−ブタジエンモノマーの両方が生物系であることを除いて、実施例3に示されたプロセスに従って調製する。生物系スチレンは、本開示の実施例1に記載の上記の方法で調製する。生物系1,3−ブタジエンモノマーは、Toussaint,W.J.et al.,「Production of Butadiene from Alcohol」,Ind.Eng.Chem.,1947,39(2),pp.120〜125に記載のプロセスに従って、生物系エタノールから調製する。結果として得られるスチレン−ブタジエンコポリマーは、ASTM D6866で測定したとき、25%〜100%の現代炭素原子含量を有する。
実施例6:スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーのアニオン重合
20重量%の生物系スチレン、40重量%の1,3−ブタジエン、及び40重量%のイソプレンを含有するヘキサン中モノマー溶液をシリカ、アルミナ、モレキュラーシーブ、及び水酸化ナトリウムを充填したカラムで乾燥させ、18.4重量%の固体を有するヘキサン中モノマー溶液を得る。生物系スチレンは、本開示の実施例1に記載の上記の方法で調製する。二窒素でパージして封止した3.8リットルの反応槽に、生じるモノマー溶液を入れる。次いで、3.07mLのカリウムp−アミラート溶液(ヘキサン中0.68M)及び2mLのn−ブチルリチウム(ヘキサン中1.04M)を反応槽に入れる。反応槽を50℃の温度に保ち、7〜8時間攪拌する。この後、2mLのメチルアルコールを加えて反応を抑制し、スチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーセメントを形成する。次いで、生じるセメントに1phrの酸化防止剤を加える。50℃の真空炉で一晩かけてヘキサンを蒸発させる。生じるスチレン−ブタジエン−イソプレンコポリマーは、18%の結合スチレン単位、16%の結合1,2−ブタジエン単位、24%の結合1,4−ブタジエン単位、18%の結合3,4−ポリイソプレン単位、24%の結合1,4−ポリイソプレン単位、及び2%の結合1,2−イソプレン単位を有する。結果として得られるスチレン−イソプレン−ブタジエンコポリマーは、ASTM D6866で測定したとき、5%〜60%の現代炭素原子含量を有する。
実施例7−生物系スチレン−ブタジエンコポリマーの生成
ある量の生物系スチレン(97%の現代炭素)を準備する。スチレンは、生物系ヒドロケイ皮酸から生成されたものとして記載した。この生物系スチレンを使用して、以下の7B及び7Cに記載の手順に従って、スチレン−ブタジエンコポリマー(SBR)の試料を調製した。以下の7Aに記載の手順に従って、非生物系(すなわち、化石燃料由来)スチレンを使用してSBRの対照試料を調製した。7A,7B、7Cによる試料は、非生物系(すなわち、化石燃料由来)1,3−ブタジエンを使用して生成した。生成後、SBRに様々な分析を課した。表1に結果を示す。ASTM D6866−12を使用して、SBR試料でパーセント生物系炭素分析を実行した。Mn及びMwについて開示される値は、GPCを使用して測定した。本明細書に開示されるGPC測定値は、ポリスチレン標準及びMark−Houwink定数を使用して較正する。本明細書に開示される微細構造体含量(すなわち、ビニル含量(%))は、FTIRによって測定した。すなわち、試料をCS2中で溶解させ、FTIRを行った。
試料7A:化石燃料由来スチレン及びブタジエンを使用したSBRの合成0.8リットルの乾燥した、窒素でパージして蓋をした瓶に、207.1グラムの無水ヘキサン、18.3グラムの32.6重量%化石燃料由来スチレン(ヘキサン中)、及び178.9グラムの19.0重量%1,3−ブタジエン(ヘキサン中)を加えた。次いで、0.13mLの1.6M n−ブチルリチウム(n−BuLi)(ヘキサン中)及び0.08mLの1.6M 2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン(DTHFP)(ヘキサン中)を加え、50℃の水浴中で瓶を攪拌した。4時間後、瓶に0.1mLのイソプロパノールを加えた。イソプロパノール含有酸化防止剤中でポリマーが凝固し、ドラム乾燥して、表1に記載の特性を有するポリマーを生成した。
試料7B:生物系スチレンを使用した非官能化SBRの合成0.8リットルの乾燥した、窒素パージして蓋をした瓶に207.1グラムの無水ヘキサン、18.3グラムの32.7重量%生物系スチレン(97%の現代炭素)(ヘキサン中)、及び178.9グラムの19.0重量%1,3−ブタジエン(ヘキサン中)を加えた。次いで、0.25mLの1.6M n−BuLi(ヘキサン中)及び0.08mLの1.6M 2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン(DTHFP)(ヘキサン中)を加え、瓶を50℃の水浴中で攪拌した。4時間後、0.1mLのイソプロパノールを瓶に加えた。イソプロパノール含有酸化防止剤中でポリマーが凝固し、ドラム乾燥して、表1に記載の特性を有するポリマーを生成した。
試料7C:生物系スチレンを使用した官能化SBRの合成0.8リットルの乾燥した、窒素パージして蓋をした瓶に215.9グラムの無水ヘキサン、36.7グラムの32.7重量%生物系スチレン(97%の現代炭素)(ヘキサン中)、及び147.4グラムの19.0重量% 1,3−ブタジエン(ヘキサン中)を加えた。次いで、0.25mLの1.6M n−BuLi(ヘキサン中)、0.08mLの1.6M 2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン(DTHFP)(ヘキサン中)、及び0.13mLの2.78Mヘキサメチレンイミン(シクロヘキサン中)を加え、瓶を50℃の水浴中で攪拌した。4時間後、0.1mLの0.25M四塩化スズを瓶に加えた。その後、イソプロパノールを瓶に加えた。イソプロパノール含有酸化防止剤中でポリマーが凝固し、ドラム乾燥して、表1に記載の特性を有するポリマーを生成した。
実施例8:ゴム組成物の調製
実施例7A、7B、及び7Cで調製したSBRを使用して、以下の表2〜4に記載の処方に従ってゴム組成物を調製した。各ゴム化合物は、初期、リミル、及び最終と名付けた3段階で調製した。初期部では、実施例7A、7B、又は7CからのSBRを、シリカ、酸化防止剤、ステアリン酸、及び芳香油と混合した。
化合物の初期部は、60RPM及び133℃で作動する、65グラムバンバリーミキサで混合した。まず、ポリマーをミキサ内に置き、0.5分後にステアリン酸を除く残りの成分を加えた。次いで、3分後にステアリン酸を加えた。これらの初期部を5〜6分間混合した。混合の最後において、温度は約165℃であった。60℃の温度で作動するミルにこの試料を移動させてシート状に延ばし、続いて室温まで冷却した。

(ビス(トリエトキシルシリルプロピル)ジスルフィド)
リミル部は、初期成分及びシランシールド剤を同時にミキサに加えることにより混合した。初期ミキサ温度は95℃であり、60RPMで作動した。材料温度が145℃であった3分後に、ミキサから最終材料を取り出した。60℃の温度で作動するミルに試料を移動させてシート状に延ばし、続いて室温まで冷却した。
最終成分は、リミル部及び硬化剤材料を同時にミキサに加えることにより混合した。初期ミキサ温度は65℃であり、60RPMで作動した。材料温度が90〜95℃であった2.5分後に、ミキサから最終材料を取り出した。最終部をシート状に延ばして、Dynastatボタン及び15×15×0.19センチメートル(6×6×0.075インチ)シートを形成した。ホットプレスに置いた標準的な成形型内で、試料を171℃で15分間硬化した。
ゴム組成物の調製後、様々な粘弾特性を測定した。これらの測定は、以下の手順に従って実行した。結果を以下の表5に示す。

ΔG’=G’(0.25%E)−G’(14.5%E)
天然ゴムの存在は生物系炭素に寄与する
本明細書に開示されるムーニー粘度は、大型ロータを備えるAlpha Technologies Mooney粘度計を使用して(ウォームアップ時間1分、実行時間4分)130℃で測定した。より具体的には、ムーニー粘度は、ロータの起動前に、各バッチからの試料を130℃に1分間予熱することにより測定した。ロータ起動後4分の時点のトルクとして、各試料のムーニー粘度を記録した。
G’は、TA InstrumentsからのAdvanced Rheometric Expansion System(ARES)を使用して実行した歪み掃引によって測定した。試験片は、直径9.27mm及び長さ15.6mmを有する円筒ボタン形状を有する。試験は、15Hzの周波数を使用して実行する。温度は、所望の温度(50℃)で一定に保つ。歪みは、0.25%〜14.75%で掃引した。ΔG’は、G’(0.25%E)−G’(14.5%E)を示す。
tan δは、円筒形の試験片(直径9.27mm×高さ15.6mm)を使用してDynastat(商標)質量分析計(Dynastatics Instruments Corp.(Albany,New York))で行った動的圧縮試験を使用して測定した。温度は、所望の温度の50℃で一定に保つ。試料は、試験前に20N(2kg)の静荷重下で圧縮する。平衡状態に達したら、周波数15Hzにおいて12.3N(1.25kg)の動的圧縮荷重で試験を開始した。
引張機械特性は、ASTM−D412に記載の標準手順が挙げられるが、これに限定されないガイドラインに従って幅1.27mm、厚さ1.91mmの寸法の輪状試料を使用して測定した。引張試験には、特定のゲージ長(25.4mm)を使用した。試料を一定速度で引張り、生じる力を伸長(歪み)の関数として記録する。力の測定値は、試験片の元の断面積を参照することにより、工学応力として表す。試料は、23℃で試験した。破壊強度/引張り強度(Tb)、破断点伸び/伸長性能(Eb)、Tb×Eb、及び23℃における弾性率も報告する。
とりわけ、実施例7によるSBRの粘度(ML 1+4)は、実施例6による対照SBRの粘度よりも低かった(約59と比較して約26)。理論に束縛されるものではないが、低粘度は、実施例7における高いMw/Mnの組み合わせ、及び実施例7のSBRにおける、ある量の低分子量材料の存在が原因であり得る。60℃におけるtan δの測定値は、化合物の転がり抵抗(すなわち、タイヤトレッドに組み込まれる場合)を示すと一般に理解されており、0℃におけるtan δの測定値は、化合物のウエットトラクション(すなわち、タイヤトレッドに組み込まれる場合)を示すと一般に理解されている。概して、高いTgを有するポリマーは、両方のtan δ値が増加する(すなわち、転がり抵抗が増加し、ウエットトラクションが増加する)ゴム組成物を提供する傾向にあるだろう。タイヤメーカーは、通常、転がり抵抗の減少及びウエットトラクションの増加に努めるため、特にタイヤトレッドにおけるこれら両方の増加(又は両方の減少)は、概して望ましくない。表5のデータの検査からわかるように、実施例7によるゴム組成物では、ウエットトラクションは増加する(すなわち、0.340対0.309)が、転がり抵抗は減少する(すなわち、0.120対0.123)。
実施例8によるゴム組成物に関しては、生物スチレンモノマーから生成された官能化SBRを使用する。しかし一方では、実施例8によるゴム組成物は、実施例6の非官能化対照と比較して、官能化SBRを使用するとウエットトラクションの減少が見込まれるために予想外のウエットトラクションの増加を示す(すなわち、0.630対0.309)。更に、実施例8に関しては、転がり抵抗が増加する(すなわち、0.173対0.123)が、この増加は、ウエットトラクションの増加に関して通常期待されるほど顕著ではない(ウエットトラクションは、実施例6と比較して100%を超えて増加するが、転がり抵抗の増加は約40%である)。
したがって、表5に示される粘弾特性を検討した結果、生物系スチレンをSBRに組み込み、続いてゴム組成物中にこのSBRを使用することにより、ゴム組成物の粘弾特性の平衡度を向上させる、具体的には、対応して転がり抵抗を増加させずに、ウエットトラクションを増加させる、場合によっては、転がり抵抗を減少させつつ、ウエットトラクションを増加させ得ると考えられる。
実施例9:生物系スチレンモノマーの分析
97%の現代炭素を含有し、生物系ヒドロケイ皮酸から生成されたものとして記載された生物系スチレンモノマーの試料を、GC−MSを使用してスチレンモノマー及び不純物について分析した。分析によると、モノマー試料は、98.8%のスチレンモノマーを含有し、特定のスチレン系不純物も含有した。化石燃料系スチレンモノマー源は99.8%のスチレンモノマーを含有することが既知であり、したがって、0.2%以下のスチレン系不純物を含有する。生物系スチレンモノマーで識別された生物系スチレン由来不純物は、スチレン二量体、スチレン三量体、及びヒドロキシ置換スチレン化合物を含んだ。具体的には、スチレン由来不純物は、エチルベンゼン、1−フェニル−エタノール、スチレン二量体、スチレン三量体、ビス(1−フェニル−エチル)エーテル、及び1,3−ジフェニル−3−ヒドロキシ−1−ブテンを含むものとして(標準ライブラリを使用して)識別した。
本発明の説明及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈により別途記載のない限り、複数形も含むことを意図する。
本明細書又は特許請求の範囲において、用語「包含する(includes)」又は「包含している(including)」が用いられる範囲内で、用語は、用語「含む(comprising)」が特許請求の範囲において慣用的な用語として使用される場合に解されるものと同様の扱いで包含することを意図する。更に、用語「又は」が用いられる(例えば、A又はB)範囲内で、それは「A又はB若しくはその両方」を意味することを意図する。本出願人らが「A又はBのみでその両方は含まない」ことを指すことを意図する場合は、用語「A又はBのみでその両方は含まない」が用いられることとなる。したがって、本明細書において用語「又は」の使用は、包含的な使用であって排他的な使用ではない。Bryan1 A.Garner,A Dictionary of Modern Legal Usage 624(2d.Ed.1995)を参照されたい。また、本明細書又は特許請求の範囲において、用語「において(in)」又は「中で(into)」が用いられる範囲内で、それは、追加的に「上に(on)」又は「上で(onto)」も意味することを意図する。更に、本明細書又は特許請求の範囲において、用語「接続する」が用いられる範囲において、「直接接続する」だけでなく、他の単数又は複数の要素を経由して接続されるなど、「間接的に接続する」ことをも意味することを意図する。
本明細書に別途記載のない限り、すべての従属実施形態及び任意の実施形態は、本明細書に記載のすべての実施形態に対応する従属実施形態及び任意の実施形態である。本願は、その実施形態の記載によって説明され、その実施形態は相当に詳細に記載されてきたが、添付の特許請求の範囲をかかる詳細な記載に制限する、又は如何なる形であってもそれに限定することは、本出願人らの意図するところではない。当業者には、更なる利点及び変更が容易に想起されることとなる。したがって、本願は、そのより広い態様において、示され記載される特定の詳細、代表的装置、及び例示の実施例に限定されるものではない。結果的に、本出願人らの総体的な発明の概念の趣旨又は範囲から逸脱せずに、かかる詳細な記載からの離脱がなされ得る。

Claims (6)

  1. ゴム組成物の粘弾特性を平衡化する方法であって、前記方法が、
    (1)50%〜100%の現代炭素原子を含むスチレンモノマーを含有する少なくとも1種類のスチレン−ブタジエンコポリマーの5〜100phr、
    (2)0〜95phrの、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、溶液スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも1つの追加ポリマー又はコポリマー、及び
    (3)5〜200phrの少なくとも1種類の補強充填剤を、ゴム組成物に組み込む工程を含み、
    前記平衡化された粘弾特性が転がり抵抗及びウエットトラクションであり、
    前記平衡化が
    .前記現代炭素含有ポリマー又はコポリマーの代わりに、現代炭素原子を含有しない非官能化ポリマー又はコポリマーを含む対照ゴム組成物と比較して、ウエットトラクションを50%超増加させ、かつ転がり抵抗を50%未満増加させることを含み、かつ
    前記スチレン−ブタジエンコポリマーが、四塩化スズ;トリブチル塩化スズ;ジブチル二塩化スズ及びこれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の停止試薬により官能化されていることを特徴とする、ゴム組成物の粘弾特性を平衡化する方法。
  2. 前記スチレン−ブタジエンコポリマーが、四塩化スズからなる停止試薬により官能化されている、請求項1に記載のゴム組成物の粘弾特性を平衡化する方法。
  3. 50%〜100%の現代炭素原子を含むスチレンモノマーを含有する前記少なくとも1種類のスチレン−ブタジエンコポリマーが、前記ゴム組成物中に50〜100phrの量で存在する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法から生成するゴム組成物を含む、タイヤ部品。
  5. a.5〜100phrの、50%〜100%の現代炭素原子を含むスチレンモノマーを含有する少なくとも1種類のスチレン−ブタジエンコポリマー、
    b.0〜95phrの、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エマルションスチレン−ブタジエンコポリマー、溶液スチレン−ブタジエンコポリマー、天然ゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも1つの追加ポリマー又はコポリマー、並びに
    c.5〜200phrの少なくとも1種類の補強充填剤を含むゴム組成物であって、
    前記ゴム組成物が転がり抵抗及びウエットトラクションを含む平衡化された粘弾特性を示し、前記平衡化が
    .前記現代炭素含有ポリマー又はコポリマーの代わりに、現代炭素原子を含有しない非官能化ポリマー又はコポリマーを含む対照ゴム組成物と比較して、ウエットトラクションを50%超増加させ、かつ転がり抵抗を50%未満増加させることを含み、かつ
    前記スチレン−ブタジエンコポリマーが、四塩化スズ;トリブチル塩化スズ;ジブチル二塩化スズ及びこれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の停止試薬により官能化されていることを特徴とする、ゴム組成物。
  6. 前記スチレン−ブタジエンコポリマーが、四塩化スズからなる停止試薬により官能化されてなる、請求項5に記載のゴム組成物。
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