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JP6568966B2 - 廻り階段及びその施工方法 - Google Patents
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JP6568966B2 - 廻り階段及びその施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は廻り階段及びその施工方法に関し、特に8段の踏板を有する廻り階段に関する。
従来より、上下の直階段が折り返し状に接続される階段において、その上下の直階段の接続部分(踊り場に相当)に複数枚の踏板を放射状に配置して廻り階段を設けることは一般によく知られ、その廻り階段としては、上下の直階段間で180°折り返すのに例えば4段や6段の踏板が施工されている。しかし、このような4段や6段の踏板では、各段高さ(蹴上げ寸法)が高くなり、その分、上り下りに注意を要することから、180°折り返すのに8段の踏板を設けた8段廻り階段が注目されている。すなわち、8段の踏板で180°折り返すと、4段や6段に比べて各段の高さが低くなり、小幅で上り下りすることができ、特に高齢者や幼児の住む家屋では使い勝手がよくなる。
しかし、その反面、8段の踏板を180°の範囲に均等に分けるため、各踏板の踏面の幅寸法が小さくなり、建築基準法に違反する虞れがある。建築基準法では、廻り階段の踏板における踏面の幅寸法は、各踏板の段鼻位置において狭い側(廻り階段の内側)から300mmの寸法にある位置と、隣接する次段の踏板の同位置とを結んだ直線の長さを言い、法定値は150mm以上とされている。
この問題を解決するために、従来、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように、偶数段(例えば6段)の踏板を廻り階段内側に位置する芯柱の周りに施工するに当たり、その廻り階段の上下段中央位置を基準に、それよりも下段側の各踏板にあっては各々の段鼻位置を下段側に、また上段側の各踏板にあっては各々の段鼻位置と反対側の端部を上段側にそれぞれ少しずつずらすことにより、各踏板の踏面の幅寸法を150mm以上とするようにすることが提案されている。
特許第3948613号 特開2015−34438号公報
しかし、上記従来のものでは、複数枚の踏板の位置を少しずつずらしているので、それら踏板のうち最下段及び最上段の各踏板でのずらし量が他段の踏板のずらし量の積み重なりによって過大になり、その最下段及び最上段の各踏板が、廻り階段に接続される直階段の位置までずれてしまい、そのずれの影響を受けて直階段の踏面の幅が却って狭くなるのは避けられない。
また、廻り階段では、各踏板はその段鼻部側の端部(先端)に沿った直線が芯柱の芯位置を通るように施工されるが、上記のように踏板がずれていると、その踏板については芯柱の芯位置を通るように施工することができず、その芯ずらしによって施工現場で面倒な作業が必要となり、その負担が大きくなる。
尚、8段廻り階段とは異なり、4段の踏板によって90°曲がる4段廻り階段では、最下段の第1段の踏板を下段側に、また最上段の第4段の踏板を上段側にそれぞれずらしても、そのずらし量は小さいので、上記のような問題があってもさほどの支障は生じない。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的は、8段廻り階段の構造に改良を加えることにより、8段廻り階段における最下段及び最上段の各踏板でのずらし量を小さくし、施工現場での作業性を向上させることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、廻り階段の内側にある芯柱に着目し、その芯柱に固定されている内装下地材にさらに別のボードを重ねて2枚重ね構造とし、その2枚重ね構造によって踏板の踏面の幅寸法を測定する位置を外側にずらすようにした。
具体的には、第1の発明は、外周に、互いに対向する2つの対向側面と該両対向側面間に位置する1つの中間側面とを有する芯柱において、その両対向側面ないし中間側面にそれぞれ内装下地材が固定され、上記芯柱の対向側面及び中間側面の周りに、下段から上段に向かって順に高くなる第1段〜第8段の8枚の踏板が所定の角度間隔をあけて平面視で180°の角度範囲に亘り施工されている廻り階段が対象である。
そして、上記芯柱の中間側面の内装下地材上に重ね貼りボードが該内装下地材とで2重貼り構造となるように重ねられており、第1段の踏板は、該踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が上記芯柱の芯位置よりも中間側面と反対側にずれた第1ずれ位置を通るように、また第2段及び第8段の2枚の踏板は、該各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が上記芯柱の芯位置よりも中間側面と反対側にずれかつ該芯位置と上記第1ずれ位置との間に位置する第2ずれ位置を通るようにそれぞれ施工されている一方、他の枚の踏板は、該各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が上記芯柱の芯位置を通るように施工されていることを特徴とする。尚、上記「段鼻部側の端部に沿った直線」とは、詳しくは段鼻部側の端部上を該端部に沿って延びる直線を意味する。
この第1の発明では、8段廻り階段における内側の芯柱の対向側面と中間側面とに内装下地材が固定され、そのうち中間側面の内装下地材上のみに重ね貼りボードが重ねられて内装下地材とで2重貼り構造となっている。そして、第1段の1枚の踏板は、該各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が芯柱の芯位置よりも中間側面と反対側にずれた第1ずれ位置を通るように、また第段及び第8段の2枚の踏板は、該各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が芯柱の芯位置よりも中間側面と反対側にずれかつ芯位置と第1ずれ位置との間に位置する第2ずれ位置を通るようにそれぞれ芯ずらしされて施工され、第3段〜第段の枚の踏板は、該各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が芯柱の芯位置を通るように芯ずらしすることなく施工されており、このことで、芯柱の中間側面に固定されている内装下地材のみに重ね貼りボードを重ねるだけで、建築基準法で定める各踏板の踏面の幅寸法を150mm以上とすることができる。
また、8段の踏板のうち、第1段、第2段及び第8段の枚の踏板のみを芯ずらしするだけでよく、8段全ての踏板を芯ずらしする場合に比べて、最下段の第1段の踏板、及び最上段の第8段の踏板についての他の踏板によるずらし量の積み重なりが小さくなり、廻り階段に接続される直階段の位置まで大きくずれることはなく、その直階段の踏面の幅を広くすることができる。
さらに、8段の踏板のうち芯ずらしするのは、第1段、第2段及び第8段の枚の踏板だけであり、他の枚の踏板は段鼻部側の端部に沿った直線が芯柱の芯位置を通るように施工されるので、施工現場での面倒な作業を少なくすることができ、その負担を軽減することができる。しかも、芯柱の中間側面の内装下地材上のみに重ね貼りボードを重ねて貼って2重貼り構造とするだけで済み、施工現場での作業負担をより一層軽減することができる
の発明は、第1の発明において、重ね貼りボードは、内装下地材と同じ厚さであることを特徴とする。
の発明は、第1又はの発明において、重ね貼りボードは、内装下地材と同じ材料からなることを特徴とする。
この第又は第の発明では、重ね貼りボードとして、内装下地材と同じ厚さ又は同じ材料のものを用いるので、施工がより一層容易となる。
の発明は、第1〜第の発明のいずれか1つにおいて、各踏板の段鼻部側端部において該踏板の内端部から300mmの位置と、該踏板に隣接する上段の踏板の段鼻部側端部において該踏板の内端部から300mmの位置との間の距離が150mm以上であることを特徴とする。
この第の発明では、各踏板の段鼻部側端部において該踏板の内端部から300mmの位置と、上段の踏板の段鼻部側端部において該踏板の内端部から300mmの位置との間の距離、つまり建築基準法で定める踏板の踏面の幅は150mm以上であるので、同法を満たす廻り階段を容易に施工することができる。
の発明は、第1〜第の発明のいずれか1つの廻り階段を施工する方法であり、この方法は、芯柱に内装下地材を固定するとともに、その内装下地材上に重ね貼りボードを該内装下地材とで2重貼り構造となるように重ねて固定した後、各踏板を上記芯柱の周りに施工することを特徴とする。この第の発明では、上記の廻り階段を容易に施工することができる。
以上説明した如く、本発明によると、廻り階段の内側に位置する芯柱の中間側面のみの内装下地材上に重ね貼りボードを重ねて2重貼り構造とし、中間5段の踏板を、各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が芯柱の芯位置を通るように施工したことにより、芯柱の側面に固定されている内装下地材に重ね貼りボードを重ねて貼るだけで、建築基準法で定める各踏板の踏面の幅寸法を150mm以上とすることができ、最下段及び最上段の踏板についての他の踏板によるずらし量の積み重なりを小さくして、廻り階段に接続される直階段の踏面の幅を広くすることができる。また、施工現場で芯ずらしの面倒な作業を少なくして、その負担を軽減することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る廻り階段の平面図である。 図2は、実施形態に係る廻り階段の概略斜視図である。 図3は、芯柱の周囲部分を拡大して示す平面図である。 図4は、参考形態に係る廻り階段を示す図1相当図である。 図5は、参考形態に係る廻り階段を示す図2相当図である。 図6は、参考形態を示す図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形
図1及び図2は本発明の実施形に係る廻り階段Sを示し、この廻り階段Sは、建物の上下階の中間部分に施工されて上側から見て反時計回り方向に上がる左廻り上がり階段となっている。尚、説明では、階段Sにおいて最下段及び最上段が位置する側を前とし、その反対側を後とし、左右とは前側から後側を見た状態の左右側をいうものとする。
廻り階段Sは、その回り方向内側の中心部に位置する芯柱1を有し、この芯柱1の左右両側には2本の前柱2,2が芯柱1との間に一定の間隔(例えば910mm)を空けて直列に並ぶように立設されている。また、芯柱1及び左右の前柱2,2の真後ろの位置にはそれぞれ3本の後柱3,3,…が左右方向に一定の間隔(例えば910mm)を空けて直列に並ぶように立設されている。すなわち、芯柱1及び左右の前柱2,2と後柱3,3,…とはそれぞれ前後に対応した位置にあり、それらの前後間隔は、芯柱1と前柱2との間、及び後柱3,3,…間の左右方向の間隔と同じ(例えば910mm)とされている。これら6本の柱1〜3に囲まれた部分が断面矩形状の階段空間となっている。芯柱1、各前柱2及び各後柱3はいずれも例えば一辺が105mmの断面正方形状の管柱である。
上記芯柱1は、その外周に、左右方向に互いに対向する左右側面1a,1bと、前後方向に互いに対向する前後側面1c,1dとを有し、そのうち左右側面1a,1bが本発明の2つの対向側面を、また後側面1dが同様に1つの中間側面をそれぞれ構成しており、この後側面1dは、左右側面1a,1bに連続しかつ該左右側面1a,1bの対向方向(左右方向)に延びている。
上記芯柱1の左右側面1a,1bには、前後方向に平行に延びるパネル板状の内装下地材7,7が後端部でビス等により取付固定されている。また、芯柱1の後側面1dには、上下に細長い内装下地材8がビス等により取付固定され、これらの内装下地材7,8は例えば厚さ15mmの石膏ボード等の板材からなる。詳細には、例えば芯柱1の左右側面1a,1bに対し内装下地材7,7がその後端面を芯柱1の後側面1dと面一になるようにで固定されている。一方、内装下地材8は、芯柱1の後側面1dの左右幅と内装下地材7,7の厚さとを合わせた左右幅を有するもので、芯柱1の後側面1d及び内装下地材7,7の後端面に後側から被さった状態で芯柱1の後側面1dに固定され、その左右端面は内装下地材7,7において芯柱1の反対側の面と面一になっている。
上記右側に位置する前柱2及び後柱3の左側には、両柱2,3間に亘って前後方向に延びる石膏ボード等からなる右側壁下地材11が配置されている。この右側壁下地材11は、廻り階段Sの右壁部を形成するもので、例えば両柱2,3の左側面にビス等により固定されている。また、後側の3本の柱3,3,…の前側には、それらの柱3,3,…間に亘って左右方向に延びる石膏ボード等からなる後側壁下地材12が配置されている。この後側壁下地材12は、廻り階段Sの後壁部を形成するもので、例えば右端部が上記右側壁下地材11の左面に突き当てられた状態で、左端部及び左右中央部においてそれぞれ左側及び中央の後柱3,3の前側面にビス等により固定されている。さらに、左側に位置する前柱2及び後柱3の右側には、両柱2,3間に亘って前後方向に延びる石膏ボード等からなる左側壁下地材13が配置されている。この左側壁下地材13は、廻り階段Sの左壁部を形成するもので、例えば後端部が上記後側壁下地材12の前面に突き当てられた状態で、前側部において左側の前柱2の右側面にビス等により固定されている。
上記芯柱1の左右側面1a,1b(対向側面)及び後側面1d(中間側面)の周りには、下段から上段に向かって順に高くなる第1段〜第8段の8枚の踏板16,16,…が所定の角度間隔(基本的に22.5°)をあけて平面視で180°の角度範囲に亘り施工されている。図では、廻り階段Sにおける第1段〜第8段をそれぞれ丸数字にて示している。
上記第1段及び第8の両踏板16,16同士、第2段及び第7段の両踏板16,16同士、第3段及び第6段の両踏板16,16同士、並びに第4段及び第5段の両踏板16,16同士はそれぞれ平面視で上記芯柱1の芯位置C(断面の中央)を通る前後方向の鉛直平面に対し左右対称な面対称形状となっている。これらはいずれも略三角形の板状のものの内端角部を直線状又はL字状に切り欠いた形状となっており、その外端部は上記壁下地材11〜13に当接し、内端部の切欠部で上記内装下地材7又は後述する重ね貼りボード35に当接している。尚、図1は廻り階段Sとして施工された8枚の踏板16,16,…を上側から見たものであり、各踏板16の形状は実際の平面形状とは異なっている。例えば、後述の「鼻の出」がある分だけ各踏板16の段鼻部16aと反対側の端部(後述する蹴込板18の位置)は、その上段側に隣接する踏板16の段鼻部16a側の端部(先端)よりも上段側に位置したものとなっている。
8段の踏板16,16,…は、各々の外端部及び内端部において通常一般の廻り階段と同様に固定支持されている。この固定支持構造について図1により説明すると、上記右側壁下地材11の左面には右側桁20が右側の前柱2及び後柱3に固定支持された状態で配置され、この右側桁20の上面には、後側の方が高い前後2段の踏板支持部20a,20bが段差状に形成されており、その前側の踏板支持部20aに第1段の踏板16の外端部が、また踏板支持部20aよりも高い後側の踏板支持部20bに第2段の踏板16の外端部がそれぞれ載置されて固定されている。また、後側壁下地材12の前面には後側桁21が3本の後柱3,3,…に固定支持された状態で配置され、この後側桁21の上面には、左側向かって順に高くなる4段の踏板支持部21a〜21dが段差状に形成されており、そのうちの右端の踏板支持部21aに第3段の踏板16の外端部が、また右から2番目の踏板支持部21bに第4段の踏板16の外端部が、さらに右から3番目(左から2番目)の踏板支持部21dに第5段の踏板16の外端部が、また右から4番目(左端)の踏板支持部21dに第6段の踏板16の外端部がそれぞれ載置されて固定されている。さらに、上記左側壁下地材13の右面には左側桁22が左側の前柱2及び後柱3に固定支持された状態で配置され、この左側桁22の上面には、前側の方が高い前後2段の踏板支持部22a,22bが段差状に形成されており、その後側の踏板支持部22aに第7段の踏板16の外端部が、また踏板支持部22aよりも高い前側の踏板支持部22bに第8段の踏板16の外端部がそれぞれ載置されて固定されている。
一方、上記芯柱1の右側面1aに重なっている内装下地材7には、上記右側桁20の2つの踏板支持部20a,20bとそれぞれ同じ高さ位置の上面を有する上下2つの右側踏板支持材23,24が上下に間隔を空けかつ芯柱1に固定支持された状態で配置され、下側の踏板支持材23の上面に第1段の踏板16の内端部が、また上側の踏板支持材24の上面に第2段の踏板16の内端部がそれぞれ載置されて固定されている。また、芯柱1の後側面1dに重なっている内装下地材8(詳しくは重ね貼りボード35)には、上記後側桁21の4つの踏板支持部21a〜21dとそれぞれ同じ高さ位置の上面を有する上下4つの後側踏板支持材25〜28が上下に間隔を空けかつ芯柱1に固定支持された状態で配置され、そのうちの最下段の踏板支持材25の上面に第3段の踏板16の内端部が、また下から2番目の踏板支持材26の上面に第4段の踏板16の内端部が、さらに下から3番目(上から2番目)の踏板支持材27の上面に第5段の踏板16の内端部が、また下から4番目(最上段)の踏板支持材28の上面に第6段の踏板16の内端部がそれぞれ載置されて固定されている。さらに、芯柱1の左側面1aに重なっている内装下地材7には、上記左側桁22の2つの踏板支持部22a,22bとそれぞれ同じ高さ位置の上面を有する上下2つの左側踏板支持材29,30が上下に間隔を空けかつ芯柱1に固定支持された状態で配置され、そのうちの下側の踏板支持材29の上面に第7段の踏板16の内端部が、また上側の踏板支持材30の上面に第8段の踏板16の内端部がそれぞれ載置されて固定されている。
そして、上記各側桁20〜22における複数の踏板支持部20a,20b,21a〜21d,22a,22bの各々の高さ位置(及び、芯柱1に固定される複数の踏板支持材23〜30各々の上面の高さ位置)を所定値に設定することで、上下に隣り合う踏板16,16間の高さ(蹴上げ寸法)は例えば170〜230mmとされている。
また、図2に示すように、各踏板16の下面において、その下段側にある段鼻部16aの端部から一定寸法(「鼻の出」で例えば30mm)だけ上段側に離れた位置と、その踏板16に隣接する下段側の踏板16上面の上段側端部(段鼻部16aと反対側の端部)との間には蹴込板18が固定されている。そして、図2には示していないが、各蹴込板18の外端部は側桁20〜22において踏板支持部20a,20b,21a〜21d,22a,22b間の垂直部に、また内端部は踏板支持材23〜30の垂直部にそれぞれ固定されている。
尚、図1に仮想線で示すように、廻り階段Sの最下段である第1段には、廻り階段Sの下側に位置しかつ後側に向かって上がる下側直階段S1の上端部が、また最上段である第8段には、廻り階段Sの上側に位置しかつ下側直階段Sと平行で前側に向かって上がる上側直階段S2の下端部がそれぞれ接続されている。
そして、本発明の特徴として、上記芯柱1の後側面1d(中間側面)の内装下地材8上に、重ね貼りボード35(内装下地材8を内側の内装下地材とすれば外側の内装下地材となる)が内装下地材8とで2重貼り構造となるように重ねられ、この重ね貼りボード35は内装下地材7と共にビス等により芯柱1に固定されている。この重ね貼りボード35は、芯柱11の後側面1dに固定されている内装下地材8と同じ左右幅寸法を有する細長い板材であり、その厚さは内装下地材8と同じ例えば15mmで、材料も内装下地材8と同じ材料(石膏ボード等)からなっている。つまり、この実施形態では、重ね貼りボード35は内装下地材8と同一のものとされている。
また、図3にも拡大して示すように、上記第1段及び第2段の2枚の踏板16,16は、該各踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線(段鼻部16a側の端部上を該端部に沿って延びる直線)が上記芯柱1の芯位置Cを通る前後方向の鉛直面において、その芯位置Cよりも後側面1dと反対側の前側に少しずれた第1及び第2ずれ位置C1,C2を通るように下段側に芯ずらしされて施工されている。具体的には、第1段の踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線は第1ずれ位置C1を通り、第2段の踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線は、芯位置Cと第1ずれ位置C1との間に位置する第2ずれ位置Cを通っている。
また、第7段の踏板16にあっては、該踏板16の段鼻部16a側の端部上を該端部に沿って延びる直線が上記芯柱1の芯位置Cを通るが、8段の踏板16は、該各踏板16の段鼻部16a側の端部上を該端部に沿って延びる直線が上記芯柱1の芯位置Cよりも前側(後側面1dと反対側)に少しずれた上記第2ずれ位置C2を通るように上段側に芯ずらしされて施工されている。
一方、第3段〜第6段の4枚の踏板16,16,…は、該各踏板16の段鼻部16a側の端部上を該端部に沿って延びる直線が上記芯柱1の芯位置Cを通るように施工されている。すなわち、第3段〜第7段の5枚の踏板16,16,…は、該各踏板16の段鼻部16a側の端部上を該端部に沿って延びる直線が芯柱1の芯位置Cを通るように施工されている。尚、上側直階段S2の下端部の踏板の段鼻部側の端部上を該端部に沿って延びる直線も上記第1ずれ位置C1を通るように施工される。図3では、上記各踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線と、上側直階段S2の下端部の踏板の段鼻部側の端部に沿った直線とをいずれも二点鎖線で示している。
このことで、8段の踏板16,16,…は、各踏板16の段鼻部16a側の端部において該踏板16の内端部から300mmの位置Pと、該踏板16に隣接する上段の踏板16の段鼻部16a側の端部において同様に該踏板16の内端部から300mmの位置Pとの間の距離dが150mm以上(例えば151.12〜158.92mm)となっている。
この廻り階段Sを施工する場合、芯柱1の左右側面1a,1b及び後側面1dにそれぞれ内装下地材7,8を固定し、その芯柱1の後側面1dに固定された内装下地材8上に重ね貼りボード35を位置合わせして重ねて固定し、該内装下地材8とで2重貼り構造となるようにした後、各踏板16を芯柱1の周りに内端部が上記内装下地材7(8)又は重ね貼りボード35に当接するように施工すればよい。
したがって、上記実施形態の8段廻り階段Sでは、その内側の芯柱1の左右側面1a,1bと後側面1dとに内装下地材7,8が固定され、そのうち後側面1dの内装下地材8上のみに重ね貼りボード35が重ねられて内装下地材8とで2重貼り構造となっている。そして、第1段、第2段及び第8段の3枚の踏板16,16,…は、該各踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線が芯柱1の芯位置Cよりも前側にずれた第1及び第2ずれ位置C1,C2を通り、また第3段〜第段の枚の踏板16,16,…は、該各踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線が芯柱1の芯位置Cを通るようにそれぞれ施工されている。そのため、芯柱1の後側面1dに固定されている内装下地材8のみに重ね貼りボード35を重ねて施工して2重貼り構造とするだけで、各踏板16において、段鼻部16a側端部の内端部から300mmの位置Pと、その上段の踏板16における段鼻部16a側端部の内端部から300mmの位置Pとの間の距離dである踏面の幅寸法を容易に150mm以上とすることができ、建築基準法で定める廻り階段Sを容易に施工することができる。
また、8段の踏板16,16,…のうち、第1段、第2段及び第8段の枚の踏板16,16,…のみを芯ずらしするだけでよく、残りの枚の踏板16,16,…は芯ずらしする必要がないので、8段全ての踏板16,16,…を芯ずらしする場合に比べて、最下段の第1段の踏板16、及び最上段の第8段の踏板16についての他の踏板16,16,…によるずらし量の積み重なりは小さくなり、廻り階段Sに接続される下側及び上側の直階段S1,S2の位置まで大きくずれることはなく、そのずれ量は、8段全ての踏板16,16,…をずらす場合が例えば45mm程度であるのに対し、その半分以下となり、ずらした後の残り代が大きくなって、その分、直階段S1,S2の踏面の幅を広く確保することができる。
さらに、8段の踏板16,16,…のうち芯ずらしするのは、第1段、第2段及び第8段の枚の踏板16,16,…だけであり、他の枚の踏板16,16,…は段鼻部16a側の端部に沿った直線が芯柱1の芯位置Cを通るように施工されるので、施工現場での芯ずらしを伴う面倒な作業は少なくなり、その負担が軽減される。しかも、芯柱1の後側面1dの内装下地材8上のみに重ね貼りボード35を重ねて貼って2重貼り構造とするだけでよいので、そのことによっても施工現場での作業負担をより一層軽減することができる。
また、重ね貼りボード35が、内装下地材8と同じ石膏ボード等の材料で、その厚さも内装下地材8と同じであるので、その内装下地材8と同一の重ね貼りボード35を内装下地材8上に位置合わせして貼り付けるだけでよく、施工がより一層容易となる。
参考形態
図4〜図6は参考形態を示し(尚、図1〜図3と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、芯柱1の周りに配置する重ね貼りボードの貼り付け位置を増やしたものである。
すなわち、上記実施形態では、芯柱1の後側面1dに位置する内装下地材8のみに重ね貼りボード35が重ねられて内装下地材8とで2重貼り構造の1面ボード貼りであるのに対し、この参考形態では、芯柱1の後側面1dに位置する内装下地材8と、左右側面1a,1bに位置する内装下地材7とにそれぞれ重ね貼りボード35,36が重ねられて内装下地材7,8とで2重貼り構造の3面ボード貼りとされている。具体的には、実施形態と同様に、芯柱1の後側面1dに位置する内装下地材8に後重ね貼りボード35が重ねられ、該後重ね貼りボード35は内装下地材7と共にビス等により芯柱1に固定されている。また、芯柱1の左右側面1a,1bに固定されている内装下地材7,7にそれぞれ左右重ね貼りボード36,36が内装下地材8及び後重ね貼りボード35を幅方向の左右両側から挟んだ状態で重ねられ、左右重ね貼りボード36,36は、後端面が後重ね貼りボード35の後面と面一になって、内装下地材7,7と共に芯柱1に固定されている。これらの重ね貼りボード35,36は、いずれも内装下地材7,8と同じ材料でかつ同じ厚さである。
また、実施形態とは異なり、第1段〜第8段の8枚の踏板16,16,…は、いずれも該各踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線(段鼻部16a側の端部上を該端部に沿って延びる直線)が上記芯柱1の芯位置Cを通るように施工されている。また、8枚の踏板16,16,…の内端角部は全て直線状に切り欠かれて重ね貼りボード35,36に当接している。その他の構成は実施形態と同じである。
この参考形態の場合、8段廻り階段Sにおける内側の芯柱1の後側面1dと左右側面1a,1bとに内装下地材7,8が固定され、それらの内装下地材7,8上に重ね貼りボード35,36が重ねられて内装下地材7,8とで2重貼り構造となっており、第1段〜第8段の8枚全ての踏板16,16,…において、該各踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線が芯柱1の芯位置Cを通るように施工されている。そのため、芯柱1の後側面1d及び左右側面1a,1bに固定されている内装下地材7,8に重ね貼りボード35,36を重ねて固定するだけで、各踏板16において、段鼻部16a側端部の内端部から300mmの位置Pと、上段の踏板16の段鼻部16a側端部の内端部から300mmの位置Pとの間の距離dである各踏板16の踏面の幅寸法を150mm以上とすることができる。
また、8枚全ての踏板16,16,…は、該各踏板16の段鼻部16a側の端部に沿った直線が芯柱1の芯位置Cを通るように施工されているので、それら8段の踏板16,16,…のずれがなく(ずれ量は0)、廻り階段Sに接続される直階段S1,S2の踏面の幅を広いものに確保することができる。
さらに、8段の全ての踏板16,16,…は、段鼻部16a側の端部に沿った直線が芯柱1の芯位置Cを通るように施工されるので、施工現場で芯ずらしする面倒な作業は不要で、その負担を軽減することができる。そして、芯柱1の後側面1d及び左右側面1a,1bの内装下地材7,8上に重ね貼りボード35,36を重ねて2重貼り構造とするだけでよく、施工現場での作業負担をより一層軽減することができる。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、重ね貼りボード35を、内装下地材と同じ材料からなるものとし、内装下地材と同じ厚さとしているが、重ね貼りボード35は内装下地材と異なる材料であってもよく、また厚さも内装下地材と異ならせてもよい。
また、上記実施形態は、上側から見て反時計回り方向に上がる左廻り上がりの廻り階段Sであるが、本発明は、上側から見て時計回り方向に上がる右廻り上がりの廻り階段であっても適用できるのはいうまでもない。
本発明は、8段廻り階段において、各踏板の踏面の幅寸法を150mm以上としつつ、最下段及び最上段の踏板のずらし量を小さく、施工現場での作業負担を軽減することができるので、極めて有用で産業上の利用可能性が高い。
S 廻り階段
S1 下側直階段
S2 上側直階段
1 芯柱
C 芯位置
C1,C2 ずれ位置
1a 左側面(対向側面)
1b 右側面(対向側面)
1d 後側面(中間側面)
7,8 内装下地材
16 踏板
16a 段鼻部
P 踏板内端部から300mmの位置
d 距離(踏面の幅寸法)
35,36 重ね貼りボード

Claims (5)

  1. 外周に、互いに対向する2つの対向側面と該両対向側面間に位置する1つの中間側面とを有する芯柱において、上記両対向側面ないし中間側面にそれぞれ内装下地材が固定され、上記芯柱の対向側面及び中間側面の周りに、下段から上段に向かって順に高くなる第1段〜第8段の8枚の踏板が所定の角度間隔をあけて平面視で180°の角度範囲に亘り施工されている廻り階段であって、
    上記芯柱の中間側面の内装下地材上に重ね貼りボードが該内装下地材とで2重貼り構造となるように重ねられており、
    第1段の踏板は、該踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が上記芯柱の芯位置よりも中間側面と反対側にずれた第1ずれ位置を通るように、また第2段及び第8段の2枚の踏板は、該各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が上記芯柱の芯位置よりも中間側面と反対側にずれかつ該芯位置と上記第1ずれ位置との間に位置する第2ずれ位置を通るようにそれぞれ施工されている一方、
    他の枚の踏板は、該各踏板の段鼻部側の端部に沿った直線が上記芯柱の芯位置を通るように施工されていることを特徴とする廻り階段。
  2. 請求項において、
    重ね貼りボードは、内装下地材と同じ厚さであることを特徴とする廻り階段。
  3. 請求項1又は2において、
    重ね貼りボードは、内装下地材と同じ材料からなることを特徴とする廻り階段。
  4. 請求項1〜のいずれか1つにおいて、
    各踏板の段鼻部側端部において該踏板の内端部から300mmの位置と、該踏板に隣接する上段の踏板の段鼻部側端部において該踏板の内端部から300mmの位置との間の距離が150mm以上であることを特徴とする廻り階段。
  5. 請求項1〜のいずれか1つの廻り階段を施工する方法であって、
    芯柱に内装下地材を固定するとともに、その内装下地材上に重ね貼りボードを該内装下地材とで2重貼り構造となるように重ねて固定した後、
    各踏板を上記芯柱の周りに施工することを特徴とする廻り階段の施工方法。
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