JP6568976B2 - 車両用灯具およびその製造方法 - Google Patents
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Description
そこで本発明は、多くの光を出射する半導体光源を搭載しても明暗境界線の形状精度が低下しにくい車両用灯具およびその製造方法を提供することを目的とする。
前記光源が搭載される金属製の支持部材と、を有し、
前記支持部材には、前記半導体発光素子から出射される光の一部を遮るシェード部が前記支持部材と一体に形成されており、
前記シェード部は、
第一水平部と、
前記第一水平部よりも下方に位置する第二水平部と、
前記第一水平部と第二水平部とを接続する傾斜部と、を有している、車両用灯具が提供される。
前記シェード部は、前記車両用灯具の光軸と交差する方向に延びており、
前記シェード部の延びる方向と直交する断面において、前記シェード部の前記金属部の上方を向く上面部から前方を向く前面部にかけて形成される稜線は曲率半径0.1mm以上1.0mm以下のラウンド形状とされていてもよい。
前記シェード部は、
第一水平部と、
前記第一水平部よりも下方に位置する第二水平部と、
前記第一水平部と第二水平部とを接続する傾斜部と、を有し、
前記傾斜部と前記第二水平部との接続部をなす前記金属部の上部には、下方に向かって窪んだ凹部が設けられていてもよい。
上記車両用灯具の金属製の支持部材の製造方法であって、
前記支持部材の形状をなすキャビティを形成するように複数の金型を用意する工程と、
前記キャビティへ金属を入れて前記金属を固め、前記シェード部と一体の前記支持部材を取り出す工程を有し、
複数の前記金型は、前記シェード部に金型の分割線が位置しないように、配置されている、車両用灯具の支持部材の製造方法が提供される。
前記金型は曲率半径0.1mm以上1.0mm以下のラウンド形状部を有し、前記ラウンド形状部の形状を転写して前記シェード部を形成してもよい。
以下、本発明の一実施形態に係る車両用灯具について、図1から図3を参照して詳細に説明する。
本実施形態に係る車両用灯具1は、すれ違い時に照射するロービーム配光パターンを照射可能な車両用灯具である。図1は、本発明の第一実施形態に係る車両用灯具の断面図である。
ところで、シェード部21は、回転楕円面状のリフレクタ12の第二焦点の近傍に位置するので、リフレクタ12からの反射光が集中し、反射光のエネルギーを吸収して高温になりやすい。高温になってシェード部21が変形してしまうと、シェード部21の形状が投影されて形成されるカットオフラインCLの形状が乱れてその形状精度が低下してしまう。例えば、シェード部21が変形して稜線に凸凹が形成されてしまった場合には、図2のカットオフラインCLに凹凸が生じてしまう。このような問題は、特に高出力のLED素子を採用した場合に顕著となる。また、1つの半導体光源で配光パターンを構成する車両用灯具においては、高出力のLED素子を搭載するため、この問題がより顕著となる。
図3(a)は、本実施形態に係る車両用灯具1のシェード部21の灯具前方からから見た模式図である。図3(a)に示したように、シェード部21は、金属部31と、アンダーコート層32と、金属膜33とにより形成されている。
このアンダーコート層32の厚みは、5μm以上50μm以下とすることができる。アンダーコート層32の厚みが5μm未満では、その上面に形成する金属膜33の表面が十分に平滑にならない虞がある。アンダーコート層32の厚みが50μmより大きいと、その上面に形成する金属膜33にクラックが生じる虞がある。なお、図3では、アンダーコート層32および金属膜33の厚みを誇張して描いている。
金属膜33の厚みは、25nm以上1μm以下とすることができる。金属膜33の厚みが25nm未満では、均一に金属膜33を形成することが困難である。金属膜33の厚みが1μmより大きいと、金属膜33にクラックが生じる虞がある。
また、アンダーコート層32を設けることにより、シェード部21の表面が平滑となるため、シェード部21で反射された光が散乱することを効果的に防止することができ、シェード部21で反射された光を光学的に利用しやすくなる。このため、アンダーコート層32を設けることにより、光の利用効率を高めることができ、かつ、グレア光が生じることを効果的に防止できる。
また、図3(a)に示したように、シェード部21は、第一水平部41と、第一水平部41よりも下方に位置する第二水平部42と、第一水平部41と第二水平部42とを接続する傾斜部43とを備えている。第二水平部42と傾斜部43との接続部をなす金属部31の上部には、下方に向かって窪んだ凹部44が設けられている。この凹部44の谷部は、第二水平部42をなす水平な金属部31の部分よりも下方に位置する。なお、凹部44は図示した形状に限らず、溝形状、スリット形状などであってもよい。
このような形状の金属部31Aにアンダーコート剤を塗布した場合には、硬化するまでの間に、傾斜部43Aをなす金属部31Aの下部から第二水平部42Aをなす金属部31Aの上面にかけてアンダーコート剤がたまってしまう。その結果、傾斜部43Aの傾きと、第二水平部42Aからの傾斜部43Aの立ち上がり位置が、金属部31Aの上面が形成する形状からずれてしまう。より具体的には、傾斜部43Aの立ち上がりの角度が小さくなったり、傾斜部43Aの立ち上がり位置が図の左方にずれてしまいやすい。このように、所望の形状のシェード部21Aが得られない場合がある。
アンダーコート剤を金属部31に塗布してから硬化するまでの間に、アンダーコート剤は重力によって、アンダーコート剤は傾斜部43に沿って凹部44に向かって垂れ下がるが、第二水平部42からは凹部44に向かっては流れ込みにくい。つまり、凹部44に流れ込むアンダーコート剤の量について、傾斜部43に近い側には多くのアンダーコート剤が流れ込むが、第二水平部42に近い側には多くのアンダーコート剤が流れ込みにくい。そのため、凹部44を上記の形状に形成すれば、凹部44の傾斜部43側にアンダーコート剤がたまる空間が大きく確保されるので、アンダーコート層32の上面が所望の形状になるようにアンダーコート剤を硬化させやすく、好ましい。
しかし、紫外光によって重合が開始される光重合開始剤を含む紫外線硬化型樹脂をアンダーコート剤に用いた場合には、紫外線を照射すると直ちに硬化する。このため、紫外線硬化型樹脂が硬化する前に垂れにくく、明暗境界線の形状精度が低下しにくい。
なお、支持部材20を鋳造する場合には、シェード部21を形成する金型と、シェード部21以外の部位を形成する金型とを組み合わせて用いることが好ましい。
仕向け地が道路の左側を走行する地域である車両用灯具と、仕向け地が道路の右側を走行する地域である車両用灯具では、求められるロービーム配光パターンの形状が異なる。このように、異なる形状のロービーム配光パターンを形成するために、シェード部21についてもそれぞれ異なる形状が求められる。しかし、求められるロービーム配光パターンの形状が異なっている車両用灯具でも、シェード部21以外の部位については、共通している。そこで、シェード部21のみの形状が異なる複数種類の車両用灯具を、シェード部21以外の部位を形成する金型を共通して用いることで、安価に提供することができる。
このような金型において、上金型51は、交換金型54を装着可能な装着部51aを備えている。交換金型54は、シェード部21を形成する部位54aを備えている。例えば、部位54aの形状が異なる複数種類の交換金型54を用意しておき、所望の形状の部位54aを有する交換金型54を装着部51aに嵌め込んで金型成型することにより、所望の形状のシェード部21を有する支持部材20を作製できる。
このような方法によれば、複数種類の形状のシェード部21を形成する際に、上金型51そのものを複数種類用意する必要がなく、複数種類の支持部材を安価に提供できる。
なお、上述した第一実施形態では、リフレクタと投影レンズを用いたいわゆるPES光学系の車両用灯具に本発明を適用した例を説明したが、本発明はこれに限れらない。次に説明する第二実施形態は、本発明をいわゆる直射光学系の車両用灯具に適用した例である。第一実施形態と共通する第二実施形態の部材については、同じ符号を付してその説明は省略する。
図5に示したように、本実施形態に係る車両用灯具100は、半導体光源11と、投影レンズ13と、支持部材120を備えている。
上述した第一実施形態と第二実施形態では、いわゆるPES光学系の車両用灯具および直射光学系の車両用灯具に本発明を適用した例を説明したが、本発明はこれらに限られない。次に説明する第三実施形態は、本発明をいわゆるパラボラ光学系の車両用灯具に適用した例である。以降の説明において、第一実施形態と共通する第三実施形態の部材については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図6に示したように、本実施形態に係る車両用灯具200は、半導体光源11と、リフレクタ212と、支持部材220とを備えている。支持部材220は略直方体状の金属製の部材である。
半導体光源11は、発光面を上方を向けた姿勢で支持部材220の上面に搭載されている。リフレクタ212は、半導体光源11の後方で支持部材220の上面に取り付けられている。リフレクタ212の内周面は、略回転放物面形状の反射面とされている。半導体光源11は、リフレクタ212の回転放物面の焦点近傍に位置されている。
次に、図7から図13を用いて、本発明の第四実施形態に係る車両用灯具300を説明する。図7は第四実施形態に係る車両用灯具300の灯具ユニット310の側断面図である。図8は図7のB−B線断面図である。図9は図7のC−C線断面図である。図8および図9には、支持部材320のみを示している。
光源取付部321の上面には、発光面が上方を向く姿勢で半導体発光素子311が搭載されている。
水平カットライン形成部322は、投影レンズ313の後方焦点群に対応するように後方に向かって凹んだ円弧状に形成されている。また、上面部322aの段差に応じて、この水平カットライン形成部322にも段差が形成されている。
この円弧状の水平カットライン形成部322は、図7で示したように、前後方向を向く車両用灯具300の光軸と交差する方向に延びている。この水平カットライン形成部322の延びる方向と直交する断面において、水平カットライン形成部322の金属部の上方を向く上面部322aから前方を向く前面部322bにかけて形成される稜線は曲率半径0.1mm以上1.0mのラウンド形状とされている。なお、水平カットライン形成部322の金属部の表面に、第一実施形態で説明したようにアンダーコート層および金属膜などを設けてもよい。
OHS形成部328は、第一反射面328aと第二反射面328bとを備えている。第一反射面328aは第二反射面328bより大きな反射面である。第一反射面328aおよび第二反射面328bは、水平カットライン形成部322よりも前方かつ下方に設けられている。第一反射面328aは第二反射面328bよりも下方に設けられている。第一反射面328aは第二反射面328bよりも前方に設けられている。第二反射面328bは、正面から見て、半導体発光素子311を通過する中心線よりも側方に偏った位置に設けられている。図示の例では、第二反射面328bは、右方に偏った位置に設けられている。
本実施形態では、第一反射面328aは水平線より2〜4度上方の第一領域A1に光を照射し、第二反射面328bは水平線上の第二領域A2に光を照射する。
なお、本実施形態では、第一反射面328aと第二反射面328bとがそれぞれ離間して設けられた例を説明したが、第一反射面328aと第二反射面328bとを連続して形成してもよい。
本実施形態のように複雑な形状の支持部材320は、例えば3つの金型を用いて、金型成型により作製できる。図12あるいは図13のように、上下に移動可能な上金型401、上下に移動可能な下金型402、前後に移動可能な前金型403を用意して、支持部材320の形状をなすキャビティ404を形成する。
溶融した金属をキャビティ404に流し込み、冷却して金属を固化させ、金型を開いて、水平カットライン形成部322と一体の支持部材320を取り出す。このようにして、支持部材320を作製することができる。
あるいは、キャビティ404に、粉末状の金属を樹脂に混入させた混合物を射出し、この加熱して樹脂成分を飛ばすことにより、金属製の支持部材320を固め、金型を開いて、水平カットライン形成部322と一体の支持部材320を取り出すことができる(金属粉末射出成型)。
図13のように、水平カットライン形成部322は、一つの金型に形成した水平カットライン形成部322に対応する形状のカットライン転写部405Aを転写させることにより、形成することが好ましい。本実施形態では、上金型401Aに水平カットライン転写部405Aが形成されている。つまり、上金型401A、下金型402A、前金型403Aが、水平カットライン形成部322に金型の分割線PLが位置しないように配置されている。
このような金型を用いた製造方法によれば、水平カットライン形成部322にバリが生じない。また、図13の例によれば、上金型401Aと下金型402Aの分割線PLは、配光に寄与しない領域に位置している。このため、バリが除去されなかった場合でも、配光パターンに悪影響が及ぶことがない。
特に、本実施形態では、水平カットライン転写部405Aは、曲率半径0.1以上1.0mm以下の刃物で彫り込んで形成されている。金型の形状を転写する場合は、鋭く尖った形状を転写するよりも、ラウンド形状を転写する方が、その形状を安定的に転写しやすい。このため、水平カットライン転写部405Aの形状が転写されて形成される水平カットライン形成部322は曲率半径0.1mm以上1.0mm以下ラウンド形状を有し、形状精度のばらつきなく作製することができる。
2:ハウジング
3:アウタレンズ
10:灯具ユニット
11:LED素子
12:リフレクタ
20:支持部材
21:シェード部
22:フィン
13:投影レンズ
14:レンズ支持部材
31:金属部材
32:アンダーコート層
33:金属膜
41:第一水平部
42:第二水平部
43:傾斜部
44:凹部
100:車両用灯具
120:支持部材
121:シェード部
122:フィン
123:搭載面
200:車両用灯具
220:支持部材
221:シェード部
222:フィン
Claims (4)
- 半導体発光素子を備える光源と、
前記光源が搭載される金属製の支持部材と、を有し、
前記支持部材には、前記半導体発光素子から出射される光の一部を遮るシェード部が前記支持部材と一体に形成されており、
前記シェード部は、
第一水平部と、
前記第一水平部よりも下方に位置する第二水平部と、
前記第一水平部と第二水平部とを接続する傾斜部と、を有し、
前記シェード部は、前記車両用灯具の光軸と交差する方向に延びており、
前記シェード部の延びる方向と直交する断面において、前記シェード部の前記金属部の上方を向く上面部から前方を向く前面部にかけて形成される稜線は曲率半径0.1mm以上1.0mm以下のラウンド形状とされている、車両用灯具。 - 前記支持部材は、前記半導体発光素子から出射される光の一部を照射する投影レンズを保持するレンズホルダを機械的締結により支持している、請求項1に記載の車両用灯具。
- 前記投影レンズのフランジ部が、前記支持部材に支持された前記レンズホルダ部材に固定されている、請求項2に記載の車両用灯具。
- 前記支持部材は、前記シェード部の前方かつ下方に、前記半導体発光素子から出射される光の一部を反射する反射面を有している、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用灯具。
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