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JP6571122B2 - 陰イオン吸着剤組成物、繊維状陰イオン吸着剤、及び繊維状陰イオン吸着剤の製造方法 - Google Patents
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JP6571122B2 - 陰イオン吸着剤組成物、繊維状陰イオン吸着剤、及び繊維状陰イオン吸着剤の製造方法 - Google Patents

陰イオン吸着剤組成物、繊維状陰イオン吸着剤、及び繊維状陰イオン吸着剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、陰イオン吸着剤組成物、繊維状陰イオン吸着剤、及び繊維状陰イオン吸着剤の製造方法に関する。
環境汚染対策や、下水処理等を目的として種々の吸着剤が開発されている。例えば特許文献1には、有機高分子樹脂と無機イオン吸着体を含み、特定のフィブリル構造を有する多孔性成形体が記載されている。特許文献2には、ゼオライトとハイドロタルサイト様化合物とが結合した、陽イオン及び陰イオン吸着性の吸着材が記載されている。特許文献3には、セルロースに第4級アンモニウムイオンを結合させた陰イオン吸着剤が記載されている。特許文献4には、セルロース繊維を含む基材を陽イオン官能基で変性したイオン吸着剤が記載されている。
特許第4671419号公報 特開2015−13283号公報 特開2014−171997号公報 特開2013−136046号公報
特許文献1〜4に記載の従来の陰イオン吸着剤は粉末形状であり、造粒剤により顆粒状に成形すると吸着性能が著しく低下するという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、吸着性能が高い繊維状陰イオン吸着剤の製造に好適に用いることができる陰イオン吸着剤組成物、繊維状陰イオン吸着剤、及び繊維状陰イオン吸着剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[11]を包含する。
[1]活性アルミナと、ポリマー成分とを含む陰イオン吸着剤組成物。
[2]前記ポリマー成分が、ポリエーテルスルホンである[1]に記載の陰イオン吸着剤組成物。
[3]ゼオライトを含む[1]又は[2]に記載の陰イオン吸着剤組成物。
[4]活性アルミナの含有量が、前記ポリマー成分100質量部に対して50質量部以上1000質量部以下である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の陰イオン吸着剤組成物。
[5]鉄粉を含む[1]〜[4]のいずれか1つに記載の陰イオン吸着剤組成物。
[6]セリウムを含む[1]〜[5]のいずれか1つに記載の陰イオン吸着剤組成物。
[7]前記陰イオンがリン酸である[1]〜[6]のいずれか1つに記載の陰イオン吸着剤組成物。
[8]吸着繊維製造用である[1]〜[7]のいずれか1つに記載の陰イオン吸着剤組成物。
[9]活性アルミナと、ポリマー成分とを含む繊維状陰イオン吸着剤。
[10]活性アルミナの含有量が、前記ポリマー成分100質量部に対して50質量部以上1000質量部以下である、[9]に記載の繊維状陰イオン吸着剤。
[11][9]又は[10]に記載の繊維状陰イオン吸着剤の製造方法であって、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の陰イオン吸着剤組成物を調製する工程と、前記工程で得られた陰イオン吸着剤組成物を水中に押し出して繊維状に成形する工程と、を有する繊維状陰イオン吸着剤の製造方法。
本発明によれば、吸着性能が高い繊維状陰イオン吸着剤の製造に好適に用いることができる陰イオン吸着剤組成物、繊維状陰イオン吸着剤、及び繊維状陰イオン吸着剤の製造方法を提供することができる。
本発明の繊維状陰イオン吸着剤を用いた水処理装置の一例を示す概略図である。 実施例における、長期間吸着試験の結果を示すグラフである。 実施例における、長期間吸着試験の結果を示すグラフである。
<陰イオン吸着剤組成物>
本発明は、活性アルミナと、ポリマー成分とを含む陰イオン吸着剤組成物である。本発明の陰イオン吸着剤組成物は、繊維状、ビーズ状、シート状等所望の形状に成形することができ、中でも繊維状の吸着剤の製造に好適に用いることができる。また、フィルター基材に塗布することもできる。本発明によれば、セレン酸、ホウ酸、リン酸、亜ヒ酸等の陰イオンを吸着できる吸着剤を提供できる。
≪第1実施形態≫
本発明の陰イオン吸着剤組成物は、活性アルミナと、ポリマー成分とを含む。本実施形態の陰イオン吸着剤組成物は、ポリマー成分中に活性アルミナが分散していることが好ましい。
・活性アルミナ
活性アルミナ(以下、「(A)成分」と記載することがある)は、水酸化アルミニウムを含む活性アルミナ粒子である。活性アルミナ粒子は多孔構造をしている。このため本発明の陰イオン吸着剤組成物は、(A)成分を含むことにより陰イオンを吸着することができる。
活性アルミナは、示性式がAl・xHO(xは0以上3以下の値を取り得る)で表される多孔質フィラーである。活性アルミナの表面の構造は、アモルファス状のAl、γ―Al、ρ−Al、χ−Al、ギブサイトあるいはバイヤライト状のAl(OH)、ベーマイト状のAl・HOなどの構造となっていることが好ましい。
・ポリマー成分
ポリマー成分(以下、「(B)成分」と記載することがある)は、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、6,6−ナイロン、6−ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポリスチレンスルホン酸、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられる。なかでも、繊維状に成形した場合に成形性が良好であり、さらに繊維の強度を向上させることができることからポリエーテルスルホンが好ましい。
≪第2実施形態≫
本発明の陰イオン吸着剤組成物は、上記(A)成分、(B)成分に加え、ゼオライト(以下、「(C)成分」と記載することがある)を含むことが好ましい。(C)成分を含むことにより、吸着剤を製造した場合に吸着剤の親水性が向上し、水中の吸着対象物質に対する吸着性能が向上する。
≪第3実施形態≫
本発明の陰イオン吸着剤組成物は、上記(A)成分、(B)成分に加え、鉄粉(以下、「(D)成分」と記載することがある)を含むことが好ましい。陰イオン吸着剤組成物が鉄粉を含むことにより、磁力により容易に吸着剤を回収できるため好ましい。また、磁力により吸着剤を対流させることもできる。
≪第4実施形態≫
本発明の陰イオン吸着剤組成物は、上記(A)成分、(B)成分に加え、セリウム(以下、「(E)成分」と記載することがある)を含むことが好ましい。(E)成分を含むことにより、被処理水中に存在する低濃度の亜ヒ酸を吸着することができる。また、亜ヒ酸と吸着挙動が類似するセレン酸を好適に吸着することができる。
≪第5実施形態≫
本発明の陰イオン吸着剤組成物は、陰イオンとしてセレン酸、ホウ酸、リン酸、亜ヒ酸を好適に吸着することができるが、中でもリン酸吸着用、亜ヒ酸吸着用、セレン酸吸着用であることが好ましく、リン酸吸着用又は亜ヒ酸吸着用であることがより好ましく、リン酸吸着用であることが特に好ましい。
≪第6実施形態≫
本発明の陰イオン吸着剤組成物は、吸着繊維製造用であることが好ましい。本発明の陰イオン吸着剤組成物は、吸着成分が有機溶媒に溶解しており、シリンジ等を用いて水中に押し出し、相転換させることにより、多孔構造の繊維状吸着剤を容易に成形できる。
・有機溶媒
本発明の陰イオン吸着剤組成物は、各成分を有機溶媒に溶解させた組成物であることが好ましい。有機溶媒(以下、「(F)成分」と記載することがある)としては、N−メチルピロリドン、蟻酸、n−ブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等が好ましい。
・各成分の配合比
本発明の陰イオン吸着剤組成物が前記(A)成分と(B)成分とを含む場合、(A)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対して、50質量部以上が好ましく、150質量部以上がより好ましく、200質量部以上が特に好ましい。また、1000質量部以下が好ましく、600質量部以下がより好ましく、550質量部以下が特に好ましい。
上記上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。本実施形態においては、(A)成分の含有量が上記下限値以上であることにより、十分な吸着性能を付与できる。また、(A)成分の含有量が上記上限値以下であることにより、例えば繊維状に成形する場合の成形性を良好なものとすることができると推察される。
本発明の陰イオン吸着剤組成物が前記(A)成分と(B)成分と(C)成分とを含む場合、(C)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対して50質量部以上が好ましく、80質量部以上がより好ましく、100質量部以上が特に好ましい。また、250質量部以下が好ましく、200質量部以下がより好ましく、180質量部以下が特に好ましい。上記上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
(C)成分の配合量が上記の範囲であると、陰イオン吸着剤を成形した場合に、陰イオン吸着剤の親水性が向上し、通水性に優れた吸着剤を提供できると推察される。
本発明の陰イオン吸着剤組成物が前記(A)成分と(B)成分と(D)成分とを含む場合、(D)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対して1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましく、3質量部以上が特に好ましい。また、10質量部以下が好ましく、9質量部以下がより好ましく、8質量部以下が特に好ましい。上記上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
(D)成分の配合量が上記の範囲であると、陰イオン吸着剤を成形した場合に、磁力による回収が容易な吸着剤を提供できると推察される。
本発明の陰イオン吸着剤組成物が前記(A)成分と(B)成分と(E)成分とを含む場合、(E)成分の含有量は、(B)成分100質量部に対して10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましく、30質量部以上が特に好ましい。また、100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましく、80質量部以下が特に好ましい。上記上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
(E)成分の配合量が上記の範囲であると、亜ヒ酸やセレン酸に対する吸着性能が高い吸着剤を提供できると推察される。
<繊維状陰イオン吸着剤>
本発明の繊維状陰イオン吸着剤は、活性アルミナと、ポリマー成分とを含む。
本発明の繊維状陰イオン吸着剤は、前記本発明の陰イオン吸着剤組成物を用いて製造される。本発明の繊維状陰イオン吸着剤が含有する各成分、即ち、前記(A)成分、(B)成分、任意の(C)成分〜(F)成分に関する説明及びこれらの配合比に関しては、前記同様である。
本発明の繊維状陰イオン吸着剤は、繊維に微細孔が形成された構造となっており、通水性が良好であるとともに、水に溶解した陰イオンを極めて効率的に吸着することができる。
本発明の繊維状陰イオン吸着剤の繊維径は、吸着対象や吸着剤の設置場所等によって適宜調整すればよいが、例えば下限値は0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上が好ましく、0.25mm以上が特に好ましい。上限値は、1.0mm以下が好ましく、0.9mm以下がより好ましく、0.8mm以下が特に好ましい。
繊維径が上記下限値以上であると、繊維の表面積が大きくなり、吸着サイトが増加するため吸着性能が向上するため好ましい。また繊維径が上記上限値以下であると、繊維状吸着剤の強度が向上し、例えば流速の早い水路等に設置した場合にも繊維状陰イオン吸着剤が水圧に負けて流出することを防止できる。
本発明において、繊維状吸着剤の繊維径が0.5mm以上であると、例えば500時間程度の長期間にわたり、吸着性能を発揮することもできる。長期間に渡って吸着性能を発揮できる観点からは、繊維径は0.5mm以上が好ましく、0.55mm以上がより好ましい。また、上限値は1.5mm以下が好ましく、1.2mm以下がより好ましい。
本発明の繊維状陰イオン吸着剤は、被処理水中に存在する低濃度の亜ヒ酸を吸着することができる観点から、繊維の表面がセリウムでコーティングされていることが好ましい。
セリウムコーティングを施す繊維状陰イオン吸着剤は、前記(A)成分、(B)成分、(E)成分、(F)成分と、任意の(C)成分、(D)成分を含む陰イオン吸着剤組成物を調製して、これを水中に押し出すことにより成形することにより製造できる。
また、前記(A)成分、(B)成分、(F)成分と、任意の(C)成分、(D)成分を含む陰イオン吸着剤組成物を調製して繊維状に成形し、該繊維を常法によりセリウムでコーティングしてもよい。
<繊維状陰イオン吸着剤の製造方法>
本発明の繊維状陰イオン吸着剤の製造方法は、前記本発明の陰イオン吸着剤組成物を調製する工程(以下、「工程1」と記載する)と、前記工程で得られた陰イオン吸着剤組成物を水中に押し出して繊維状に成形する工程(以下、「工程1」と記載する)と、を有する。
[工程1]
本工程は、上記(A)成分及び(B)成分、さらに任意の(C)成分〜(E)成分を、溶媒に溶解し、陰イオン吸着剤組成物を調製する工程である。本工程においては、ポリマー成分の溶解性が向上する観点から、30℃〜100℃に溶媒を加熱することが好ましい。
[工程2]
本工程は、前記工程で得られた陰イオン吸着剤組成物を水中に押し出して繊維状に成形する工程である。射出に用いられる水の温度を50℃前後とすることにより、溶媒成分が溶出し、多孔構造の繊維を形成することができる。
<水処理装置>
本発明の陰イオン吸着剤を用いた水処理装置の一例について、図1を用いて説明する。図1に示す水処理装置1は、貯水槽10とノッチタンク20とからなる。被処理水は流入水Wとして貯水槽10に流入し、ポンプ11によってノッチタンク20に送水(図1中のW)される。ノッチタンク20は流入側仕切り材21と流出側仕切り材22とを備えている。繊維状に成形した本発明の陰イオン吸着剤23は、流入側仕切り材21と流出側仕切り材22との間に配置し、図1中の破線で示す経路で通水する間に陰イオン吸着剤23に接触することにより、陰イオン成分が吸着・除去される。その後、排水Wとして排出される。
陰イオン吸着剤23は、繊維状に成形した陰イオン吸着剤を例えばネットに入れた状態で設置することが好ましい。図1中は、ネットに入れた陰イオン吸着剤を4つ設置する例を記載しているが、本実施形態はこれに限定されず、陰イオン吸着剤を設置する水処理設備やタンクの形状によって適宜設計変更が可能である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<吸着剤組成物の調製>
ポリマー成分、活性アルミナ、その他表1に示す各成分を、表1に示す配合比で混合し、実施例1〜11の吸着剤組成物を調製した。
<吸着剤の製造>
実施例1〜5、10、11の吸着剤組成物を用いて、繊維状の吸着剤を製造した。実施例1〜5、10、11の各吸着剤組成物をシリンジに入れ、室温で、シリンジの先を水中に入れた状態でシリンジの先から吸着剤組成物を水中に押し出し、水中に繊維を形成した。製造した繊維の繊維径は、0.6mmであった。
実施例6〜9の吸着剤組成物は、溶媒成分を除去した粉末状の吸着剤とした。
≪吸着性能評価≫
実施例1〜11、比較例1の吸着剤について、リン酸(PO 3−)に対する吸着性能を評価した。
リン酸の吸着性能(mg/g)とは、リン酸を含む水溶液に、吸着剤を24時間浸漬させた際に、吸着剤が1g当たり吸着するリン酸の量をいう。
具体的には、pH6.5に調整したNaHPO溶液(リン酸換算で50ppm)100mLに、実施例1〜11の各繊維状吸着剤0.2gを添加し、振とうさせた後、24時間後にフィルターで濾過し、濾液水中の残留リン酸濃度を測定することによってリン酸吸着量を求めた。
Figure 0006571122
表1中、各記号は以下の材料を意味する。[ ]内の数値は配合量(質量部)である。
(A)−1;活性アルミナ(ナカライテスク社製、活性アルミナ200)。
(B)−1;ポリエーテルスルホン(BASF社製、ウルトラソーンS)。
(C)−1;ゼオライト(日東粉化商事、ゼオライト)。
(D)−1;鉄粉(三井金属工業社製、フェライト)。
(E)−1;セリウム(ナカライテスク社製、セリウム)。
(F)−1;N−メチルピロリドン(ナカライテスク社製)。
市販の吸着剤 ;市販のカルシウム含有リン吸着剤。
上記結果に記載のとおり、本発明を適用した実施例1〜11の吸着剤は、リン酸の吸着性能が市販の吸着剤に比べて5倍以上も高かった。
表1に示す結果の通り、活性アルミナ成分の配合量を多くすると吸着性能は向上した。また、実施例4と実施例10とを比較すると、活性アルミナの量が同じであるが、鉄粉を配合した実施例10はリン酸に対する吸着性能が向上していた。鉄粉を配合すると、リン酸に対する吸着性能が向上することが分かった。
さらに、実施例4と実施例11とを比較すると、活性アルミナの量は同じであるが、セリウムを配合した実施例11はリン酸に対する吸着性能が向上していた。セリウムを配合すると、リン酸に対する吸着性能は低下することなく向上した。このことから、セリウムを添加した場合には亜ヒ酸やセレン酸に対する吸着性能をも発揮できると推察される。
≪成形性評価≫
繊維状の吸着剤を製造する際の成形性について、下記の評価基準に従って評価した。その結果を表2に記載する。
・評価基準
◎;容易に押し出せる。
○;押し出せる。
△;押し出しにくい。
×;押し出せない(繊維状を呈していない)。
Figure 0006571122
表2に記載の通り、実施例1〜4、10〜11は繊維状に成形する際の成形性が良好であった。実施例5〜9は、繊維状に成形することは困難であったものの、粉末状の吸着剤としては充分に使用できる状態であった。
≪長期間のリン酸吸着試験≫
実施例4の繊維状吸着剤の繊維径(0.6mm)を、0.3mmと、1.0mmに変更した繊維状吸着剤を製造し、長期間のリン酸吸着試験を行った。
実施例4(繊維径;0.3mm、0.6mm、1.0mm)の各繊維径の吸着剤それぞれについて、リン酸(PO 3−)に対する長期間の吸着性能を評価した。
リン酸の長期間の吸着性能(mg/g)とは、リン酸を含む水溶液に、吸着剤を400時間以上浸漬させた際に、吸着剤が1g当たり吸着するリン酸の量をいう。
具体的には、pH6.5に調整したNaHPO溶液(リン酸換算で50ppm)100mLに、実施例4(繊維径;0.3mm、0.6mm、1.0mm)の各繊維径の吸着剤それぞれ0.2gを添加し、振とうさせ、フィルターで濾過し、濾液水中の残留リン酸濃度を経時的に測定し、リン酸吸着量を求めた。
その結果を図2に記載する。
図2に記載の結果の通り、繊維径が細い場合には、吸着性能は向上するものの、約150時間で吸着性能が飽和した。これに対し、繊維径を太くすると約400時間に渡って吸着能力を発揮できることがわかった。
実施例4(繊維径;0.3mm、0.6mm、1.0mm)の各繊維径の吸着剤と、市販の吸着剤(市販品2、3)をそれぞれ100時間リン酸を含む水溶液に浸漬した場合の残留リン酸濃度を経時的に測定し、リン酸吸着量を求めた結果を図3に記載する。
ここで、「市販品2」とは「粒状吸着材」であり、「市販品3」は「粒状吸着材」である。
図3に記載の結果の通り、市販品2及び市販品3の吸着剤は、そもそもリン酸に対する吸着量が低く、約20時間程度で吸着性能が飽和してしまった。
上記結果に示した通り、本発明の陰イオン吸着剤組成物を用いて形成した吸着剤は、リン酸に対して高い吸着能力を有していた。リン酸に対して高い吸着能力を発揮できることから、セレン、ホウ素、ヒ素等の他の陰イオンに対しても高い吸着能力を発揮することが十分推察される。
さらに本発明の陰イオン吸着剤組成物は、繊維状に成形でき、長期間に渡って吸着性能を発揮できるという優れた効果を奏することがわかった。
1:水処理装置、10:貯水槽、11:ポンプ、20:ノッチタンク、21:流入側仕切り材、22:流出側仕切り材、23:吸着剤、W:流入水、W:送水、W:排水

Claims (11)

  1. 活性アルミナと、ポリマー成分と、有機溶媒とを含み、
    前記有機溶媒の含有量は、前記ポリマー成分100質量部に対して233.3質量部以上650質量部以下である、陰イオン吸着剤組成物。
  2. 前記ポリマー成分が、ポリエーテルスルホンである請求項1に記載の陰イオン吸着剤組成物。
  3. ゼオライトを含む請求項1又は2に記載の陰イオン吸着剤組成物。
  4. 活性アルミナの含有量が、前記ポリマー成分100質量部に対して50質量部以上333.3質量部以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の陰イオン吸着剤組成物。
  5. 鉄粉を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の陰イオン吸着剤組成物。
  6. セリウムを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の陰イオン吸着剤組成物。
  7. 前記陰イオンがリン酸である請求項1〜6のいずれか1項に記載の陰イオン吸着剤組成物。
  8. 吸着繊維製造用である請求項1〜7のいずれか1項に記載の陰イオン吸着剤組成物。
  9. 活性アルミナと、ポリマー成分とを含み、繊維径が0.55mm以上1.5mm以下である繊維状陰イオン吸着剤。
  10. 活性アルミナの含有量が、前記ポリマー成分100質量部に対して50質量部以上333.3質量部以下である、請求項9に記載の繊維状陰イオン吸着剤。
  11. 請求項9又は10に記載の繊維状陰イオン吸着剤の製造方法であって、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の陰イオン吸着剤組成物を調製する工程と、
    前記工程で得られた陰イオン吸着剤組成物を水中に押し出して繊維状に成形する工程と、を有する繊維状陰イオン吸着剤の製造方法。
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