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JP6571399B2 - 長尺屋根板設置装置及びこれを用いた屋根板施工方法 - Google Patents
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長尺屋根板設置装置及びこれを用いた屋根板施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば折板屋根材などの、長尺屋根板設置装置及びこれを用いた屋根板施工方法に関する。
建築物の長尺屋根板材施工では、コイル状に巻かれた金属板材をロール成形機で成型し、所定の長さに切断して長尺屋根板材を形成し、屋根の端から順番に整列させて梁に固定する。
50m前後若しくはこれ以上の長さの長尺屋根板材の場合は、5〜10m間隔でこれを支えて移動する。そうすると、1箇所当たりの荷重は20〜30kg程度となる。これらを人手で支えるとなると、足場の悪い屋根上で、中腰で作業するという重労働になるおそれがある。これを回避するために、屋根材の運搬器具と、屋根材の設置器具が開示されている。屋根板材は折板受具間に正確に置かれ、かつ軒先もそろっていなければならない。
運搬方法として、例えば、特許文献1には、ソリ型運搬治具で屋根板材を運搬する折板屋根葺き工法が記載されている。これは、折板を載せた木製ソリを折板屋根上で手押しして滑らせる運搬法である。
また、特許文献2には、ソリ上にスライド機構と吊り上げ機構を備えた、折板運搬装置及びこれを用いた折板屋根材の施工方法が記載されている。該折板運搬装置は折板置き場で折板を吊り上げた後、前記スライド機構を使って折板荷重を前記ソリ上に移動し、重心位置を安定させてから屋根上を移動する。所定の位置では、前記スライド機構で該折板を前方へせり出して、折板受具間に置くようにしている。
特開平6−212757号公報 特開2008−285956号公報
特許文献1には、屋根上での長尺屋根板材の運搬治具が開示されている。しかし、長尺屋根板材を運搬した後に、如何にして、H鋼材上に固定した折板受具間に折板を正確に設置するのかという課題が残る。運搬後に、高さ1m足らずのところから急激に落とすと、折板が歪んでしまったり、傷ついてしまったりすることがある。また、置かれた折板同士は軒先できちんそろえられている必要があり、不ぞろいに置かれてしまった折板を人手で少し持ち上げては調整してそろえるのは重労働である。このように、長尺屋根板材を運搬した後に、正確にゆっくりと降ろすという課題があった。
特許文献2に記載の折板屋根材の運搬装置は、折板の移動後に、該折板を所定の位置に置く機構を備えている。同装置は施工済みの屋根上に置かれ、折板屋根材を設置する場所と作業者の間に割り込む配置をとる。このように、施工済み屋根の上に装置が占めるデッドスペースが生じるという課題があった。また、折板を置く位置から離れて操作する為、微調整しながら置くのに不利であるという課題があった。
そこで、本発明は、折板の運搬後に、例えば、折板受具間などの所定の位置に、正確に置くことができる、長尺屋根板設置装置及び、これを用いた屋根板施工方法を提供することを目的とする。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、折板受具を跨いで自立して摺動移動可能な摺動台座と、該摺動台座に直立固定された支柱と、該支柱から水平方向に張り出した懸架腕と、該懸架腕に懸架された巻上機と、該巻上機が懸架する屋根材保持具を有し、前記摺動台座は台座移動防止機構を備え、該台座移動防止機構の台座移動防止機能の有効無効は、前記懸架腕に設けた操作レバーで操作可能にして、前記台座移動防止機能を無効したときは、前記懸架腕を押すことで前記摺動台座を移動可能とし、前記台座移動防止機能を有効としたときは、前記摺動台座が前記折板受具に固定されることを特徴とする長尺屋根板設置装置としたことにより、前記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項において、前記懸架腕は、前記支柱に設けられた孔を摺動自在にして押し移動用機構を有し、前記懸架腕を押したときは、前記押し移動用機構を介して、前記支柱と前記摺動台座に押圧力を及ぼすことができることを特徴とする長尺屋根板設置装置としたことにより、前記課題を解決した。
請求項3の発明を、請求項において、前記台座移動防止機能を無効したときは、前記懸架腕を押すことにより、前記押し移動用機構を介して、前記摺動台座を移動可能とし、前記台座移動防止機能を有効としたときは、前記摺動台座が前記折板受具に固定されるとともに、前記懸架腕を引き出すことができることを特徴とする長尺屋根板設置装置としたことにより、前記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項に記載の長尺屋根板設置装置を用いた屋根板施工方法であって、施工済み屋根板上領域の縁に屋根板材を準備し、該施工済み屋根板の領域の縁に隣接して前記折板受具上に前記摺動台座を配置し、前記屋根保持具と前記巻上機で、前記屋根板材を懸架し、前記操作レバーで台座移動防止機能を無効にした状態で、前記懸架腕を押して前記摺動台座を移動させ、前記摺動台座が前記屋根板材の幅分移動したところで停止し、前記台座移動防止機構を有効とし、前記巻上機を操作して、前記屋根板材の長手方向と幅方向の位置を調整しながら、前記屋根板材を前記折板受具間に設置することを特徴とする屋根板施工方法としたことにより、前記課題を解決した。
請求項5の発明を、請求項又はに記載の長尺屋根板設置装置を用いた屋根板施工方法であって、施工済み屋根板上領域の縁に屋根板材を準備し、前記施工済み屋根板の領域の縁に隣接して、前記折板受具上に前記摺動台座を配置し、前記操作レバーで前記台座移動防止機能を無効にした状態で、前記懸架腕を押して前記摺動台座を移動させ、前記摺動台座が前記屋根板材の幅分移動したところで停止し、前記台座移動防止機構を有効とし、前記懸架腕を手前に引き出して、前記屋根保持具と前記巻上機で前記屋根板材を懸架し、前記屋根板材が懸架された状態で、前記懸架腕を押して前記屋根板材を移動させ、前記巻上機を操作して、前記屋根板材の長手方向と幅方向の位置を調整しながら、前記屋根板材を前記折板受具間に設置することを特徴とする屋根板施工方法としたことにより、前記課題を解決した。
請求項1の発明には、長尺屋根板設置装置は折板受具上を跨いで置かれているので、施工済み屋根上にデッドスペースを作らずに配置できる効果がある。更に、設置される屋根板材と作業者の間に装置等が入らないので、該屋根板材を正確に設置しやすいという効果がある。さらに、前記摺動台座の移動を防止する台座移動防止機構により、不用意に前記摺動台座が移動しないので、安全に正確に屋根板材を設置しやすいという効果がある。また、前記台座移動防止機構の操作は、懸架腕に設けた操作レバーで操作可能なので、作業者が未施工屋根の領域へ立ち入る必要が無く、転落事故を防止できるという効果がある。
また、請求項2の発明には、作業者が施工済みの屋根上から前記懸架腕を押して、前記摺動台座を移動できるので、未施工屋根の領域へ立ち入る必要が無く、転落事故を防止できるという効果がある。
また、請求項3の発明には、前記摺動台座の移動を防止する台座移動防止機構により、不用意に前記摺動台座が移動しないので、安全に正確に屋根板材を設置しやすいという効果がある。また、施工済み屋根上まで前記懸架腕を引き出して、屋根板材の懸架作業ができるので安全に作業ができるという効果がある。
また、請求項4の発明には、前記巻き上げ機に懸架された屋根板材を、設置すべき位置の上方へ移動した後は、前記巻上機を操作して、該屋根板材の長手方向及び幅方向の位置を微調整しながら、ゆっくりと、正確に置くことができるという効果がある。また、前記巻上機で上下移動するので、人手で前記屋根板材を上げ下げするという重労働から解放されるという効果がある。
また、請求項5の発明によれば、前記摺動台座は屋根板材を懸架せずに移動するので、前記摺動台座同士の移動タイミングを図る必要が無く、特に多数の装置を必要とする、長い屋根板材の施工に有利であるという効果がある。
は本発明の長尺屋根板設置装置例の斜視図を示す図である。 (A)は本発明の、長尺屋根板設置装置例の側面図、(B)は同長尺屋根板設置装置の正面図、(C)は摺動台座正面の拡大図、(D)は摺動台座を固定した後に、長尺屋根板材を所望の位置に設置作業している図である。 は本発明に長尺屋根板設置装置の重量バランスの条件を説明する図である。 (A)は、本発明の第1実施形態に係る長尺屋根板設置装置を用いた屋根板施工方法において、屋根材保持具に折板を懸架した図、(B)は折板を懸架しながら、摺動台座を摺動させた図、(C)は折板受具間に折板を設置している図である。 (A)は折板の長手方向を左右に見たときの、軒先をそろえながらの折板設置作業の図であって、(B)は同図(α)領域拡大図、(C)は同図(β)領域拡大図である。 は第1実施形態に係る長尺屋根板設置装置による屋根板施工フローの図である。 (A)は本発明の長尺屋根板設置装置の第2実施形態であって、施工済み折板の縁に隣接している長尺屋根板設置装置の図、(B)は摺動懸架腕を押している図、(C)は摺動懸架腕を引き出している図である。 (A)は、本発明の長尺屋根板設置装置の第2実施形態を用いた屋根板施工方法において、屋根材握持具に折板を懸架した図、(B)は折板を懸架しながら、摺動懸架腕を押している図、(C)は折板を所望の位置に設置している図である。 は第2実施形態に係る長尺屋根板設置装置による屋根板施工フローの図である。
本発明の長尺屋根板材設置装置2の構成例を図1と図2(A)、(B)、(C)に基づいて説明する。該長尺屋根板材設置装置2は、摺動台座21と、支柱22と、懸架腕23と、巻上機3と、屋根材保持具4を主要部材として構成される。巻上機3は懸架ワイヤ31で懸架腕23に懸架され、屋根材保持具4は懸架ワイヤ32で巻上機3に懸架される。設置すべき屋根板材5、例えば折板51は、屋根材保持具4に設けられた掴持部42で掴持される。懸架された折板51の上下方向の動きは巻上機3の巻上げ動作と巻き戻し動作による。そしてH型鋼材1の方向への移動は、摺動台座21の摺動動作による。
図2(C)は、摺動台座21の正面拡大図である。同図に示すように、摺動台座21は、折板受具11に載る跨り部212と、その両側に台座側部211が設けられている。そして、断面形状は略コ字型の台座である。折板受具11はH型鋼材1の上面に一定間隔で溶接若しくはボルト締めで固定されている。そして、摺動台座21は、両台座側部211が折板受具11を挟むようにして配置にして、H鋼材1からは、おおよそ浮いた状態で自立している。折板受具11の側部と、台座側部211の間には若干の遊び空間があり、摺動を妨げないものの、H型鋼材1方向に垂直な方向、すなわち、折板51を葺いた時の長手方向へのがたつきは最小に抑えられている。
摺動台座21の跨り部212の摺動面には、合成樹脂版213を貼り付けることができる。これは、折板受具11の天端に傷が付くことを防止すると共に、摺動台座21が摺動する際の抵抗を軽減している。本発明の長尺屋根板材設置装置2の第1実施形態では、支柱22は摺動台座21に固定されていて、懸架腕23は支柱22に固定されている。そして、折板51を、屋根材保持具4を介して懸架した状態で、摺動台座21をH型鋼材1の方向に摺動するために、懸架腕23を作業者が手押しすることによって行う。
摺動台座21にはストッパピン241を設けることができる。ストッパピン241は両台座側部211に設けられた孔を貫通するピンで、抜差し自在に設けられていて、ばね(図示せず)により、ストッパピン241が前記孔を貫通するように付勢されている。貫通するストッパピン241は折板受具11に当たることにより、摺動台座21の摺動移動が防止される。ストッパピン241の抜差しは、操作用ワイヤ26を介して、操作レバー25で操作することができる。操作レバー25を手放せば、前記ばねの付勢により、ストッパピン241は前記孔を貫通して、摺動台座21の摺動移動は防止される。作業者が操作レバー25を握るとストッパピン241が前記孔から引き抜かれ、摺動台座21は摺動移動可能となる。操作レバー25から手が離れると、再びストップピン24により移動が防止される。
当実施形態において、ストッパピン241は、自転車のブレーキパットを押し付ける仕組みを利用して実現した。しかしこれに限るものでなく、操作レバー25の操作で、摺動台座21の移動を防止する機能を作用させたり解除したりすることができる機構であればよい。この機構を台座移動防止機構24と呼ぶこととする。
懸架された折板51の上下移動は巻上機3の操作による。巻上機3は手動式でも良いし電動式でも良い。また、電動動力を備えていない巻上機でも、巻上げ軸に電動インパクトドライバと噛合わせて、該電動インパクトドライバの動力を利用して、巻上機3を動作させても良い。
本発明の長尺屋根板材設置装置2は、軽量に構成した方が、屋根上での扱い、特に折板受具11を跨いで行う摺動動作は容易になる。ところで、厚さ0.8mmの鉄板からなる長尺屋根板材は、7〜8m間隔で懸架すると、各懸架装置には30kg前後の荷重が掛かる。そこで、本発明の長尺屋根板材設置装置2は、この折板荷重が懸架腕23に掛かる事を想定して構成する必要がある。特に、摺動台座21はある程度の重量を必要とする。
図3は、本発明の長尺屋根板材設置装置2に掛かる荷重と重心の位置関係を示した図である。上記したように、摺動台座21はある程度の重量を要する一方で、支柱22と懸架腕23は必要な強度を満たせば軽い方が良い。このため、例えば、支柱22と懸架腕23は軽く構成し、摺動台座21は略均質な重量で構成したとすると、長尺屋根板材設置装置2自体の重心位置は摺動台座21のほぼ中央のG1になる。そして、このG1に荷重W1が掛かっているとすることができる。これに、折板荷重W2を懸架すると、折板51の中央部G2に折板荷重W2が掛かる。
そうすると、折板51を懸架した長尺屋根板材設置装置2の重心は、例えば、G3に移動し、ここに全荷重W1+W2が掛かる。このとき重心G3が、摺動台座21下から外れないように、懸架腕23に懸架する懸架ワイヤ31の位置を設計することと、摺動台座21の重量を重くする必要がある。
摺動台座21の重量が不足していると、全荷重W1+W2についての重心G3の位置が、該摺動台座21から右側に外れて、時計回りに転倒させるモーメントが作用する。
次に、本発明の第1実施形態に係る長尺屋根設置装置2を使った屋根板施工方法を説明する。図4は、第1実施形態に係る長尺屋根設置装置2を使った長尺屋根板施工方法を説明する図である。図4(A)では、右側に3枚の屋根板52が施工済みであるとする。折板仮置き台6上には次に施工すべき折板51が仮置きしてある。第1実施形態に係る長尺屋根板設置装置2は、未だむき出しになっている折板受具11を跨いで、施工済み屋根板52に隣接して配置してある。そして、懸架腕23は、施工済み屋根板52の上方に張り出している。懸架腕23に懸架されている屋根材保持具4で折板51を掴持する。これは、施工済み屋根板52上の作業である。
次いで、巻上機3で適宜巻上げて折板51を折板仮置き台6から浮かせる。そして、図4(B)に示すように、操作レバー25を握りながら、懸架腕23を前方に押す。同図においては、左方向に押すことになる。操作レバー25を握ることにより、ストッパピン241が摺動台座21の孔から引き抜かれて摺動可能となっているから、摺動台座21が前方に移動する。折板51の幅分移動したところで、操作レバー25を離すと、ストッパピン241が前記孔に挿入され、摺動台座21、すなわち長尺屋根板設置装置の位置が固定される。
ここで、摺動台座21と施工済み屋根板52の間に、折板1枚分幅の隙間が空いている状態となる。そこで、同図(C)に示すように、巻上機3を操作して、適当な速度で折板51を折板受具11上へ降ろす。折板51は懸架ワイヤ31と32を介して懸架されているため、降ろしながら、幅方向及び長手方向に若干の調整移動をさせることが可能である。このように調整移動しながら降ろすので、軒先の折板をそろえて配置することが容易になるという効果がある。
新たに施工した屋根板上に次の折板51を用意する。屋根上の所望の位置への折板の移動は、特許文献1に開示のソリ型運搬治具を用いるほか、多数のローラー付台車で運んでも良いし、無限軌条付の台車で運んでも良いし、レール上を移動する台車で運んでも良い。折板51が施工済み屋根板52の縁に用意されたなら、図4(A)〜(C)に示す手順で作業すれば、長尺屋根板を施工することができる。
図5は折板の長手方向を左右に見たときの、折板設置作業の図である。複数の長尺屋根板設置装置2によって懸架された折板51は、巻上機3を操作することにより、ゆっくりと降ろすことが可能で、長手方向にも数ミリメートル調整移動しなから降ろすことができる。これにより、軒先の折板を容易にそろえることができる。
図6は、上記に説明した、本発明の第1実施形態に係る長尺屋根板設置装置による、折板51などの屋根板材5の施工フローである。図6において、施工済み屋根板52上領域の縁に屋根板材5を準備する(step a1)。
次に、施工済み屋根板52の領域の縁に隣接して、折板受具11上に摺動台座21を配置する。若しくは、既に配置している(step a2)。そして、屋根保持具4と巻上機3で、屋根板材5を懸架する(step a3)。
操作レバー25で台座移動防止機能を無効にした状態で、懸架腕23を押して、摺動台座21を移動させる(step a4)。摺動台座21が、屋根板材5の幅分移動したところで停止し、台座移動防止機構を有効にする(step a5)。
次いで、巻上機3を操作して、長手方向と幅方向の位置を調整しながら、屋根板材5を折板受具11間の所定の位置に設置する。そして、屋根板材5を折板受具11に固定する(step a6)。以上の施工フローにより、屋根板材1枚が施工される。
本発明の第1実施形態に係る長尺屋根板設置装置を用いると、折板51を人力で持ち上げて所定の位置に降ろすという重労働が不要になるという効果がある。また、巻上機3を使って折板の上下移動ができるので、ゆっくりと降ろすことも可能で、軒先がそろうように長手方向の調整を加えながら、折板51を設置することができるという効果がある。また、施工する折板51と作業者の間には一切の装置が入らないため、設置位置の調整が精度良く行えるという効果がある。
また、巻上機3の動力に電動インパクトドライバを適用することにより、同装置の電源を特に用意する必要がないという効果がある。また、摺動台座21のストッパピン241の抜差しは、操作用ワイヤ26を介して、懸架腕23に設けた操作レバー25で行えるため、作業者は屋根が未施工のH型鋼材上に立ち入ることが無く安全に作業できるという効果がある。
本発明の第1実施形態に係る長尺屋根板設置装置は、摺動台座21に支柱22を固定し、該支柱22に懸架腕23を固定した構造にして、未施工のH型鋼材1及び折板受具11上に在って、施工済み屋根という安全な作業空間を無駄に占めることが無いという効果がある。また、巻上機3を使って折板を適切な速度で降ろすことが可能で、落とし込みによる折板歪を防止できる効果がある。また、摺動台座21の跨り部212の摺動面に合成樹脂版213が貼り付けられると、摺動によって、折板受具11に傷が付かないという効果がある。
次に、本発明の長尺屋根板設置装置の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る長尺屋根板設置装置は図7(A)に示す。該長尺屋根板材設置装置2は、摺動台座21と、支柱22と、摺動懸架腕27と、巻上機3と、屋根材保持具4を主要部材として構成される。巻上機3は懸架ワイヤ31で摺動懸架腕27に懸架され、屋根材保持具4は懸架ワイヤ32で巻上機3に懸架される。設置すべき長尺屋根、例えば折板51は、屋根材保持具4に設けられた掴持部42で掴持される。折板51の上下方向の動きは巻上機3の巻上げ動作と巻き戻し動作による。H型鋼材1の方向への移動は、摺動台座21の摺動動作による。
摺動懸架腕27は、第1実施形態に係る懸架腕23よりもおおよそ、折板幅分だけ長く構成されている。懸架腕27は支柱22に対して直交を保ちながらも、水平方向に摺動して可動である。そして摺動懸架腕27の、懸架ワイヤ31の無い方の端部には抜け防止機構272が設けられている。更に、該抜け防止機構272から、およそ、折板幅分内側に、押し移動用機構271が設けられている。
上記の通り、操作レバー25を握ると、ストッパピン241の作用で、摺動台座の摺動移動は防止され、操作レバー25を離すと、摺動台座は折板受具11上を摺動移動可能となる。ここで、図7(A)において、摺動懸架腕27を左方へ押すと、押し移動用機構271が支柱22に当接してこれを押す。このとき、操作レバー25を握っていれば、摺動台座21を含めて、長尺屋根板設置装置2全体を左方へ移動させることができる。次いで、操作レバー25を離して右方へ引くと、摺動台座21と支柱22はその場に固定されているので、摺動懸架腕27のみが右方へ移動する。摺動懸架腕27の左端には抜け防止機構272が設けられているため、およそ折板幅分引き出したところで止まる。
当実施形態において、ストッパピン241は、自転車のブレーキパットを押し付ける仕組みを利用して実現した。しかしこれに限るものでなく、操作レバー25の操作で摺動台座21の移動を防止する機能を作用させたり解除したりすることができる機構、すなわち、台座移動防止機構24を適用できる。
本発明の第2実施形態の長尺屋根板設置装置も、第1実施形態と同様に、重心位置が、摺動台座21から外れないように、該摺動台座21に重量を確保する必要がある。第2実施形態は、摺動懸架腕27が、第1実施形態のそれよりも、折板51の幅分長く張り出している。そのため、懸架された折板51の重量により、重心位置も摺動台座21から外れやすくなる。このため、第2実施形態においては、第1実施形態よりも更に、摺動台座21の重量を増す必要がある。
図7(A)〜(C)と図8(A)〜(C)に基づいて、第2実施形態に係る長尺屋根板設置装置による屋根板施工方法を説明する。図7(A)において、該長尺屋根板設置装置2は、未だむき出しになっている折板受具11を跨いで、施工済み屋根板52に隣接して配置してある。
ここで同図(B)に示すように操作レバー25を握って、摺動懸架腕27を左方向、すなわち、未だ施工されていない領域側へ押す。すると、押し移動用機構271が支柱22を押すので、長尺屋根板設置装置2は左方へ移動する。折板51の幅分移動したところで操作レバー25を離すと、ストッパピン241の作用で、摺動台座21は固定される。
次いで同図(C)に示すように、操作レバー25を離した状態で摺動懸架腕27を右方向、すなわち、施工済み屋根板52の領域側に引き出す。摺動懸架腕27の左端の、抜け防止機構272のために、およそ折板幅分引き出したところで止まる。以上の動作により、摺動台座21と施工済み屋根板52の縁との間に、折板51の幅分の間隔が空く。そして、引出し動作により、摺動懸架腕27に懸架された屋根保持具4は、これから設置すべき折板51の上にある。これは、施工済み屋根板52上に準備されていたものである。
図8(A)に示すように、折板51を屋根保持具4で掴持する。そして、巻上機3により、適宜高さに巻上げる。次いで同図(B)に示すように、操作レバー25を握らずに摺動懸架腕27を押す。すると、摺動懸架腕27は、押し移動用機構271が支柱22に当接するまで移動する。同時に、懸架された折板51も移動し、施工すべき折板受具11間の上に位置することとなる。
そこで同図(C)に示すように、巻上機3を操作して、適当な速度で折板51を降ろす。折板51は懸架ワイヤ31と32を介して懸架されているため、降ろしながら、幅方向及び長手方向に若干の調整移動をさせることが可能である。このように調整移動しながら降ろすので、軒先の折板をそろえて配置することが容易になるという効果がある。また、ゆっくりと降ろすことができるので、折板受具11に激しく当たって、折板51が歪むことを防止できる。以上説明した方法により、施工済み屋根板52が一枚増え、長尺屋根板設置装置2は、未だむき出しになっている折板受具11を跨いで、施工済み屋根板52に隣接して配置している。これは図7(A)の状態である。以後これらの作業を繰り返すことで、屋根板を施工することができる。
本実施形態では、押し移動用機構271を摺動懸架腕27に設けた突起として実現した。しかし、これはこの構成に限るものでなく、摺動懸架腕27が支柱22に開けた孔を摺動移動するのを防止して、支柱22を押す機能があればよい。また、本実施形態では、抜け防止機構272を摺動懸架腕27の端部に設けた突起として実現した。しかし、これはこの構成に限るものでなく、摺動懸架腕27が支柱22に設けた孔から抜けることを防止する機能があればよい。
図9は、上記に説明した、本発明の第2実施形態に係る長尺屋根板設置装置による、折板51などの屋根板材5の施工フローである。図9において、施工済み屋根板52上領域の縁に屋根板材5を準備する(step b1)。
次に、施工済み屋根板52の領域の縁に隣接して、折板受具11上に摺動台座21を配置する。若しくは、既に配置している(step b2)。ここで、操作レバー25で、台座移動防止機能を無効にした状態で、摺動懸架腕27を押して、摺動台座21を移動させる(step b3)。摺動台座21が、屋根板材5の幅分移動したところで停止し、台座移動防止機構を有効にする(step b4)。
次に、摺動懸架腕27を手前に、屋根板材5の幅分引き出す(step b5)。そして、屋根保持具4と巻上機3で、屋根板材5を懸架する(step b6)。その後、屋根板材5が懸架された状態で、摺動懸架腕27を押して、屋根板材5を移動させる(step b7)。
次いで、巻上機3を操作して、長手方向と幅方向の位置を調整しながら、屋根板材5を折板受具11間の所定の位置に設置する。そして、屋根板材5を折板受具11に固定する(step b8)。以上の施工フローにより、屋根板材1枚が施工される。
本発明の第2実施形態に係る長尺屋根板設置装置を用いると、折板51を人力で持ち上げて所定の位置に降ろすという重労働が不要になるという効果がある。また、巻上機3を使って折板の上下移動ができるので、ゆっくりと降ろすことも可能で、軒先がそろうように長手方向の調整を加えながら、折板51を設置することができるという効果がある。また、施工する折板51と作業者の間には一切の装置が入らないため、設置位置の調整が制度良く行えるという効果がある。
また、摺動台座21のストッパピン241の抜差しは、操作用ワイヤ26を介して、懸架腕23に設けた操作レバー25で行えるため、作業者は屋根が未施工のH型鋼材上に立ち入ることが無く安全に作業できるという効果がある。
本発明の第2実施形態に係る長尺屋根板設置装置は、摺動台座21に支柱22を固定し、該支柱22に懸架腕23を固定した構造にして、未施工のH型鋼材1及び折板受具11上に在って、施工済み屋根という安全な作業空間を無駄に占めることが無いという効果がある。また、巻上機3を使って折板を適切な速度で降ろすことが可能で、落とし込みによる折板歪を防止できる効果がある。
長大な屋根板を施工する場合は、屋根板材の長手方向に7〜8m間隔ごとに、10台前後の長尺屋根板設置装置2が必要である。ここで、本発明の第2実施形態に係る長尺屋根設置装置は、施工フロー(step b3)に示すように、屋根板材5を懸架する前に摺動台座21を移動させる。これは、前記10台前後の長尺屋根設置装置の摺動台座21同士を、非同期に個別に移動させることができることを意味する。このことから、第2実施形態に係る長尺屋根板設置装置は、特に、多数の装置を必要とする、長大屋根板材を施工する際に扱いやすいという効果がある。
1…H型鋼材、11…折板受具、2…長尺屋根板材設置装置、21…摺動台座、
211…台座側部、212…跨り部、212a…摺動面、213…合成樹脂版、
22…支柱、23…懸架腕、24…台座移動防止機構、241…ストッパピン、
25…操作レバー、26…操作用ワイヤ、27…摺動懸架腕、271…押し移動用機構、
272…抜け防止機構、3…巻上機、31,32…懸架ワイヤ、4…屋根材保持具、
41…保持具フレーム、42…掴持部、5…屋根板材、51…折板、
52…施工済み屋根板、6…折板仮置き台。

Claims (5)

  1. 折板受具を跨いで自立して摺動移動可能な摺動台座と、該摺動台座に直立固定された支柱と、該支柱から水平方向に張り出した懸架腕と、該懸架腕に懸架された巻上機と、該巻上機が懸架する屋根材保持具を有し、前記摺動台座は台座移動防止機構を備え、該台座移動防止機構の台座移動防止機能の有効無効は、前記懸架腕に設けた操作レバーで操作可能にして、前記台座移動防止機能を無効したときは、前記懸架腕を押すことで前記摺動台座を移動可能とし、前記台座移動防止機能を有効としたときは、前記摺動台座が前記折板受具に固定されることを特徴とする長尺屋根板設置装置。
  2. 請求項において、前記懸架腕は、前記支柱に設けられた孔を摺動自在にして押し移動用機構を有し、前記懸架腕を押したときは、前記押し移動用機構を介して、前記支柱と前記摺動台座に押圧力を及ぼすことができることを特徴とする長尺屋根板設置装置。
  3. 請求項において、前記台座移動防止機能を無効したときは、前記懸架腕を押すことにより、前記押し移動用機構を介して、前記摺動台座を移動可能とし、前記台座移動防止機能を有効としたときは、前記摺動台座が前記折板受具に固定されるとともに、前記懸架腕を引き出すことができることを特徴とする長尺屋根板設置装置。
  4. 請求項に記載の長尺屋根板設置装置を用いた屋根板施工方法であって、施工済み屋根板上領域の縁に屋根板材を準備し、該施工済み屋根板の領域の縁に隣接して前記折板受具上に前記摺動台座を配置し、前記屋根保持具と前記巻上機で、前記屋根板材を懸架し、前記操作レバーで台座移動防止機能を無効にした状態で、前記懸架腕を押して前記摺動台座を移動させ、前記摺動台座が前記屋根板材の幅分移動したところで停止し、前記台座移動防止機構を有効とし、前記巻上機を操作して、前記屋根板材の長手方向と幅方向の位置を調整しながら、前記屋根板材を前記折板受具間に設置することを特徴とする屋根板施工方法。
  5. 請求項又はに記載の長尺屋根板設置装置を用いた屋根板施工方法であって、施工済み屋根板上領域の縁に屋根板材を準備し、前記施工済み屋根板の領域の縁に隣接して、前記折板受具上に前記摺動台座を配置し、前記操作レバーで前記台座移動防止機能を無効にした状態で、前記懸架腕を押して前記摺動台座を移動させ、前記摺動台座が前記屋根板材の幅分移動したところで停止し、前記台座移動防止機構を有効とし、前記懸架腕を手前に引き出して、前記屋根保持具と前記巻上機で前記屋根板材を懸架し、前記屋根板材が懸架された状態で、前記懸架腕を押して前記屋根板材を移動させ、前記巻上機を操作して、前記屋根板材の長手方向と幅方向の位置を調整しながら、前記屋根板材を前記折板受具間に設置することを特徴とする屋根板施工方法。
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