以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
<第1実施形態>
最初に、本発明の第1実施形態の空気調和機について、図1〜図3を用いてその構造と動作の概略を説明する。図1及び図2は各々空気調和機の概略構成図であって、冷房運転時及び暖房運転時の状態を示すものである。図3は空気調和機の構成を示すブロック図である。
空気調和機1は、図1及び図2に示すように室外機10と室内機30とで構成されるセパレート型の空気調和機である。そして、空気調和機1は遠隔操作装置であるリモコン60を備える。
室外機10は、例えば屋外の床面上に設置されるものであって、合成樹脂部品と板金部品とで構成される矩形箱型の筐体11を備える。筐体11の内部には圧縮機12、切替弁13、膨張弁14、室外送風機15、室外熱交換器16などを収納する。
切替弁13は冷房運転時、暖房運転時などの異なる運転モードにおいて冷媒の流通方向を切り替えるための四方弁である。膨張弁14には開度制御の可能なものが用いられる。
室外送風機15は筐体11の内壁に隣接して設けたプロペラファンと、これを回転させるモータとを組み合わせたものである。筐体11には不図示の空気の吸込口及び吹出口が設けられる。室外熱交換器16は室外送風機15に近接して配置される。室外送風機15を駆動すると、外部から吸込口を通って筐体11内に吸い込まれた外気が室外熱交換器16を通過し、室外熱交換器16とその外気との間で熱交換が行われる。
室外機10は2本の冷媒配管17、18で室内機30に接続される。冷媒配管17には液体冷媒が流れ、冷媒配管18に比較して細い管が用いられる。そのため冷媒配管17は例えば「液管」、「細管」などと称されることがある。冷媒配管18には気体冷媒が流れ、冷媒配管17に比較して太い管が用いられる。そのため冷媒配管18は例えば「ガス管」、「太管」などと称されることがある。冷媒には例えばHFC系のR410AやR32等が用いられる。
室外機10の内部の冷媒配管19、20に関して、冷媒配管17に接続される冷媒配管19には二方弁21が設けられ、冷媒配管18に接続される冷媒配管20には三方弁22が設けられる。二方弁21と三方弁22は室外機10から冷媒配管17、18が取り外されるときに閉じられ、室外機10から外部に冷媒が漏れることを防ぐ。室外機10から、あるいは空気調和機1全体から、冷媒を回収する必要があるときは三方弁22を通じて回収が行われる。
室内機30は、例えば室内の壁面の天井近くに設置されるものであって水平方向に延びる横長の形態をなし、合成樹脂部品で構成される筐体31を備える。筐体31の内部には図1及び図2に示す室内送風機32、室内熱交換器33などを収容する。
室内送風機32は、例えば筐体31の形状に沿って水平方向に横長に延びるクロスフローファンと、これを回転させるモータとを組み合わせたものである。筐体31には不図示の空気の吸込口及び吹出口が設けられる。室内熱交換器33はクロスフローファン同様に水平方向に延び、3個(室内熱交換器33A、33B、33C)が組み合わされて構成される。3個の室内熱交換器33は室内送風機32のクロスフローファンの上方や前方を覆うように配置される。室内熱交換器33には室外機10から送り出された冷媒が流入する。室内送風機32を駆動すると、吸込口を通って筐体31内に吸い込まれた室内空気が室内熱交換器33を通過し、室内熱交換器33がその室内空気との間で熱交換を行う。
空気調和機1の運転制御を行うためには各所の温度を知ることが不可欠である。このため、室外機10及び室内機30の複数箇所に温度検知部が配置されている。
室外機10においては、室外熱交換器16に温度検知部23が配置され、圧縮機12の吐出部となる吐出管12aに温度検知部24が配置され、圧縮機12の吸入部となる吸入管12bに温度検知部25が配置され、膨張弁14と二方弁21の間の冷媒配管19に温度検知部26が配置され、筐体11の内部の所定箇所に外気温検知用の温度検知部27が配置される。室内機30においては、室内熱交換器33に温度検知部34が配置され、筐体31の内部の所定箇所に室温検知用の温度検知部35が配置される。温度検知部23、24、25、26、27、34、35はいずれも例えばサーミスタで構成される。
なお、室内の温度を検知する温度検知部35は室内の環境を検知するための環境検知部として機能する。
また、室内機30は人体検知部36、告知部37及び通信部38を備える。
人体検知部36は室内の人の存在を検知するために室内機30の外装の近傍に配置される。人体検知部36は例えば赤外線や超音波、可視光などによって人の存在を検知する人感センサで構成される。
告知部37は周囲に対して例えば表示や音声、光などによって情報の告知を行うために室内機30の外装の近傍に配置される。告知部37は例えば液晶パネル等から成る表示パネルやスピーカ、LED(Light Emitting Diode)等から成る発光部を備える。
通信部38はリモコン60に対して情報を送信、受信するために室内機30の外装の近傍に配置される。通信部38は例えば赤外線の発光部及び受光部を備える。
リモコン60は空気調和機1を遠隔操作することができる。リモコン60は、図3に示す操作制御部61、表示部62、操作部63、告知部64及び通信部65を備える。操作制御部61は不図示の演算部や記憶部等を備え、リモコン60の各構成要素から情報を受信するとともにそれらを制御する。
表示部62はリモコン60の表面に設けられ、例えば液晶パネル等から成る表示パネルやLED等から成る発光部を備える。操作部63は表示部62に隣接したリモコン60の表面に設けられ、各種操作ボタンを備える。操作ボタンとしては例えば冷房運転や暖房運転の切替ボタン、停止ボタン、温度調整ボタン、風向切替ボタン、タイマーボタンなどが設けられる。
ここで、空気調和機1は空気調和運転の制御モードとして、予め設定した時刻に空気調和運転のオン、オフを切り替えるタイマーモードを有する。リモコン60のタイマーボタンを操作することにより、ユーザは予約した時刻に自動で運転を開始する入タイマーモード及び予約した時刻に自動で運転を停止する切タイマーモードでの運転を設定することができる。
告知部64は表示部62の表示パネルや発光部を共用するとともに、例えばスピーカや振動部なども備える。告知部64は周囲に対して例えば表示や音声、光、振動などによって情報の告知を行う。
通信部65は室内機30の後述する主制御部50に対して情報を送信、受信するためにリモコン60の外装の近傍に配置される。通信部65は例えば赤外線の発光部及び受光部を備える。
さらに、室内機30は室外機10を含む空気調和機1全体の動作制御を行うために、筐体31の内部に図3に示す主制御部50を収容している。主制御部50は不図示の演算部や記憶部等を備え、記憶部等に記憶、入力されたプログラム、データに基づき室内温度がユーザによって設定された目標値に達するように制御を行う一連の空気調和運転を実現する。
主制御部50は圧縮機12、切替弁13、膨張弁14、室外送風機15及び室内送風機32に対して動作指令を発する。また、主制御部50は温度検知部23〜27及び温度検知部34、35から各々が検知した温度情報に対応した出力信号を受け取る。主制御部50は温度検知部23〜27及び温度検知部34、35からの出力信号を参照しつつ、圧縮機12、室外送風機15及び室内送風機32に対して運転指令を発し、切替弁13と膨張弁14とに対して状態切り替え指令を発する。そして、主制御部50は人体検知部36からの出力信号に基づいて室内の人の存在や位置に係る情報を得て、例えば室内機30の不図示のルーバーを動作させて自動で風向を調整することも可能である。
図1は空気調和機1が冷房運転あるいは除霜運転を行っている状態を示す。このとき、圧縮機12は冷房時循環、すなわち圧縮機12から吐出された冷媒が先に室外熱交換器16に入る循環様式で冷媒を循環させる。冷媒は図1において冷媒配管17〜20等に近接して描画した矢印の方向に循環する。
圧縮機12から吐出された高温高圧気体の冷媒は室外熱交換器16に入り、そこで外気との熱交換が行われる。冷媒は外気に対し放熱を行い、凝縮する。凝縮して液体となった冷媒は室外熱交換器16から膨張弁14にて減圧される。減圧後の冷媒は室内熱交換器33に送られ、膨張して低温低圧となり、室内熱交換器33の表面温度を下げる。表面温度の下がった室内熱交換器33は室内空気から吸熱し、これにより室内空気は冷やされる。吸熱後、低温気体の冷媒は圧縮機12に戻る。室外送風機15によって生成された気流が室外熱交換器16からの放熱を促進し、室内送風機32によって生成された気流が室内熱交換器33の吸熱を促進する。なお、除霜運転では室内送風機32が動作せず、室内側で気流による熱交換を積極的に実行しない。
図2は空気調和機1が暖房運転を実行している状態を示す。このとき、切替弁13が切り替えられて冷房運転時と冷媒の流れが逆になる。圧縮機12は暖房時循環、すなわち圧縮機12から吐出された冷媒が先に室内熱交換器33に入る循環様式で冷媒を循環させる。冷媒は図2において冷媒配管17〜20等に近接して描画した矢印の方向に循環する。
圧縮機12から吐出された高温高圧気体の冷媒は室内熱交換器33に入り、そこで室内空気との熱交換が行われる。冷媒は室内空気に対し放熱を行い、室内空気は暖められる。放熱し、凝縮して液体となった冷媒は室内熱交換器33から膨張弁14にて減圧される。減圧後の冷媒は室外熱交換器16に送られ、膨張して低温低圧となり、室外熱交換器16の表面温度を下げる。表面温度の下がった室外熱交換器16は外気から吸熱する。吸熱後、低温気体の冷媒は圧縮機12に戻る。室内送風機32によって生成された気流が室内熱交換器33からの放熱を促進し、室外送風機15によって生成された気流が室外熱交換器16による吸熱を促進する。
主制御部50は冷房運転モード、暖房運転モード、除湿運転モード、自動運転モード、タイマーモードなどといった制御モードのほかに、告知モードという制御モードを有する。告知モードは他の制御モードと同様に、リモコン60の操作部63に設けられた操作ボタンによってその有効、無効を切り替えることができる。
告知モードでは室内機30の告知部37やリモコン60の告知部64が利用される。主制御部50は、告知モードにおいて、温度検知部35が検知した室内の温度が予め定めた第1所定温度に到達し、且つ人体検知部36が室内の人の存在を検知した場合に、告知部37、64に温度情報の告知を実行させる。
続いて、空気調和機1の告知モードの一例について、図4に示すフローに沿って説明する。図4は空気調和機1の告知モードの動作フローを示すフローチャートである。
告知モードが開始されると(図4のスタート)、ステップ#101において主制御部50が温度検知部35の出力を確認して室内の温度が予め設定した第1所定温度(例えば35℃)以上であるか否かを判定する。室内の温度が第1所定温度に到達していない場合、所定値に到達するまでステップ#101の判定が繰り返される。室内の温度が第1所定温度以上である場合はステップ#102に移行する。
ステップ#102では主制御部50が人体検知部36の出力を確認して室内に人が存在するか否かを判定する。室内に人が存在しない場合、ステップ#101に戻って再び室内の温度の判定が行われる。室内に人が存在する場合はステップ#103に移行する。
ステップ#103では主制御部50が告知部37、64に温度情報の告知を実行させる。告知部37、64は表示や音声によって、周囲に室内の温度が第1所定温度(例えば35℃)以上であることを告知する。告知部37、64はこのまま放置すると熱中症の発症の虞があることを告知しても良い。告知部37、64はチャイム音やブザー音、ベル音によって告知することもできる。また、告知部37、64はLEDの光(例えば赤色)を点滅させるなどして告知しても良い。さらに、告知部64はリモコン60自体を振動させることによって告知を実行することができる。告知を受けた人(ユーザ等)は空気調和機1の冷房運転を開始するなどして対処することができる。
ステップ#101〜ステップ#103の処理、すなわち告知は所定時間ごと(例えば5分ごと)に継続的に実行することができる。その間、空気調和機1は温度検知部35が検知した室内の温度が予め定めた第1所定温度に到達し(例えば35℃以上)、且つ室内に人がいる場合に告知を実行する。一方、空気調和機1は温度検知部35が検知した室内の温度が予め定めた第1所定温度に到達した(例えば35℃以上)としても、室内に人がいない場合には告知を実行しない。
なお、本実施形態では室内が比較的高温になって例えば熱中症を発症する可能性がある危険状態に対応することとしたが、室内が比較的低温になって例えば低体温症を発症する可能性がある危険状態に対応することにしても良い。この場合、空気調和機1は温度検知部35が検知した室内の温度が予め定めた第1所定温度に到達し(例えば18℃以下)、且つ室内に人がいる場合に告知を実行する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態の空気調和機について、図5を用いて説明する。図5は空気調和機の告知モードの動作フローを示すフローチャートである。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
第2実施形態の空気調和機1は、図5に示す動作フローの告知モードを実行する。
ステップ#203で告知を実行した後、ステップ#204では主制御部50が冷房運転を自動的に開始する。これにより、熱中症の発症の回避のための対処が自動的に実行される。なお、ステップ#201〜ステップ#203の処理を所定時間ごと(例えば5分ごと)に継続的に実行している場合、ステップ#204の冷房運転もそのまま継続される。
一方、冷房運転の開始後、ステップ#205では主制御部50が室内の温度が第1所定温度(例えば35℃)よりも低い予め定めた第2所定温度(例えば28℃)に到達したか(低下したか)否かを判定する。室内の温度が第2所定温度以下になっていない場合、ステップ#201に戻って再び室内の温度の判定が行われる。室内の温度が第2所定温度以下になった場合、ステップ#206に移行する。また、ステップ#202において室内に人が存在しなくなった場合、ステップ#206に移行する。
ステップ#206では主制御部50がステップ#204で開始した冷房運転を自動的に終了する。すなわち、室内の温度が第2所定温度に到達した場合、室内に人が存在しなくなった場合、いずれの場合も主制御部50は告知モードで開始した冷房運転を終了する。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態の空気調和機について、図6を用いて説明する。図6は空気調和機の告知モードの動作フローを示すフローチャートである。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
第3実施形態の空気調和機1は、図6に示す動作フローの告知モードを実行する。
ステップ#303で告知を実行した後、ステップ#304では主制御部50が冷房運転を自動的に開始する。
冷房運転の開始後、ステップ#305では主制御部50が室内の温度が第1所定温度(例えば35℃)よりも低い予め定めた第2所定温度(例えば28℃)に到達したか(低下したか)否かを判定する。室内の温度が第2所定温度以下になった場合、ステップ#306に移行する。ステップ#306では主制御部50がステップ#304で開始した冷房運転を自動的に終了する。
一方、ステップ#302において室内に人が存在しなくなった場合、ステップ#301に戻って再び室内の温度の判定が行われる。すなわち、室内の温度が第2所定温度に到達していない場合には、室内に人が存在しなくなっても、主制御部50は告知モードで開始した冷房運転を終了しない。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態の空気調和機について、図7を用いて説明する。図7は空気調和機の告知モードの動作フローを示すフローチャートである。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
第4実施形態の空気調和機1は、図7に示す動作フローの告知モードを実行する。
ステップ#402で室内に人が存在する場合、ステップ#403で主制御部50は操作部63が操作を受け付けたか否かを判定する。操作部63が操作を受け付けていない場合はステップ#403に移行して告知が実行される。操作部63が操作を受け付けた場合、告知は実行されず、ステップ#401に戻って再び室内の温度の判定が行われる。
このようにして、告知を所定時間ごと(例えば5分ごと)に継続的に実行している場合にユーザによる操作が行われたとき、その所定時間ごとの告知が休止される。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態の空気調和機について、図8を用いて説明する。図8は空気調和機の告知モードの動作フローを示すフローチャートである。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
第5実施形態の空気調和機1は、図8に示す動作フローの告知モードを実行する。
ステップ#502で室内に人が存在する場合、ステップ#503で主制御部50はタイマーモードが有効になっているか否かを判定する。タイマーモードが有効になっていない場合はステップ#505に移行して告知が実行される。タイマーモードが有効になっている場合はステップ#504に移行する。
ステップ#504では主制御部50がタイマーモードで設定された冷房運転のオン時間までの期間が所定値以上であるか否かを判定する。冷房運転のオン時間までの期間に係る所定値は例えば10分などといった一定値に予め設定しても良いし、室内の温度が高くなるに従って期間が短くなるように予め設定しても良い。冷房運転のオン時間までの期間が所定値以上である場合はステップ#505に移行して告知が実行される。一方、冷房運転のオン時間までの期間が所定値未満である場合、告知は実行されず、ステップ#501に戻って再び室内の温度の判定が行われる。
このようにして、タイマーモードで設定された冷房運転のオン時間までの期間が比較的長い場合は告知が実行され、冷房運転のオン時間までの期間が比較的短い場合は告知が中止される。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態の空気調和機について、図9を用いて説明する。図9は空気調和機の構成を示すブロック図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
第6実施形態の空気調和機1は、図9に示すように環境検知部としての湿度検知部39を備える。
湿度検知部39は室内の湿度を検知するために室内機30の外装の近傍に配置される。湿度検知部39は例えば高分子感湿材料を用いた静電容量式や電気抵抗式の湿度センサで構成され、室内の相対湿度を検知する。主制御部50は湿度検知部39が検知した湿度情報に対応した出力信号を受け取る。
告知モードでは、室内の温度が予め設定した所定値(例えば30℃)以上であり、さらに室内の湿度が予め設定した所定値(例えば相対湿度65%)以上であり、且つ室内に人が存在する場合に、主制御部50が告知部37、64に温度情報、湿度情報の告知を実行させる。温度と湿度との両方が比較的高い場合に熱中症の発生の危険性が増大するので、告知を受けた人(ユーザ等)は空気調和機1の冷房運転や除湿運転を開始するなどして対処することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態の空気調和機について、図10を用いて説明する。図10は空気調和機の構成を示すブロック図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
第7実施形態の空気調和機1は、図10に示すように環境検知部としての臭い検知部40と、イオン発生装置41とを備える。
臭い検知部40は室内の臭いを検知するために室内機30の外装の近傍に配置される。臭い検知部40は例えば半導体式や接触燃焼式の臭いセンサで構成される。主制御部50は臭い検知部40が検知した臭い情報に対応した出力信号を受け取る。
イオン発生装置41は室内機30の筐体31の吹出口のすぐ内側に配置される。イオン発生装置41はイオンを放出するための放電に用いる電極やその他電子部品がハウジング内に収容されてパッケージ化されている。イオン発生装置41は筐体31の内部において吹出口まで延びる不図示の通風路に隣接されて着脱可能に支持される。イオン発生装置41は通風路に臨む複数の電極を有し、通風路を流通する空気に対して電極で放電により発生させたイオンを含ませるように放出する。
イオン発生装置41は正放電電極及び負放電電極に高圧電気発生回路で生成した高電圧を供給して放電を発生させ、イオンを放出する。イオン発生装置41の正放電電極及び負放電電極には交流波形またはインパルス波形から成る電圧が印加される。正放電電極には正電圧が印加され、コロナ放電による水素イオンが空気中の水分と結合して主としてH+(H2O)mから成る正イオンを発生する。負放電電極には負電圧が印加され、コロナ放電による酸素イオンが空気中の水分と結合して主としてO2 -(H2O)nから成る負イオンを発生する。ここで、m、nは任意の自然数である。H+(H2O)m及びO2 -(H2O)nは空気中の臭い成分や浮遊菌の表面で凝集してこれらを取り囲む。
そして、式(1)〜(3)に示すように、衝突により活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH2O2(過酸化水素)を微生物等の表面上で凝集生成して浮遊菌や臭い成分を破壊する。ここで、m’、n’は任意の自然数である。したがって、イオン発生装置41は通風路を流通する空気に対して正放電電極及び負放電電極で放電により発生させた正イオン及び負イオンを含ませるように放出することによって室内の脱臭や除菌を行うことができる。
H+(H2O)m+O2 -(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(1)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ 2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(2)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ H2O2+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(3)
なお、本実施形態ではイオン発生装置41によって正イオン及び負イオンを発生しているが、正イオンのみまたは負イオンのみを発生しても良い。
また、ここで述べるイオンには帯電微粒子水も含むものとする。このとき、イオン発生装置41は静電霧化装置からなり、静電霧化装置によってラジカル成分を含む帯電微粒子水が生成される。すなわち、静電霧化装置に設けた放電電極をペルチェ素子により冷却することで放電電極の表面に結露水が生じる。次に、放電電極にマイナスの高電圧を印加すると、結露水から帯電微粒子水が生成される。また、放電電極からは帯電微粒子水とともに空気中に放出される負イオンも発生する。
イオン発生装置41は正イオンまたは負イオンのいずれかと、正イオンまたは負イオンの逆極性に帯電した微粒子水とを発生する静電霧化装置からなるものであっても良い。負イオン若しくは負に帯電した微粒子水が発生すると、室内の脱臭や除菌に加えて、リラックス効果も生まれるとされている。
空気調和運転のために室内送風機32を駆動すると、室内機30は吸込口から空気を吸い込み、吹出口から空気を吹き出すことで室内空気を循環させる。このとき、イオン発生装置41を動作させると、吹出口から室内に向かって吹き出される空気にイオンが放出される。
告知モードでは、室内の臭いが予め設定した所定値以上であり、且つ室内に人が存在する場合に、主制御部50が告知部37、64に臭い情報の告知を実行させる。告知を受けた人(ユーザ等)は空気調和機1のイオン送出運転を開始するなどして対処することができる。
なお、告知部37、64が臭い情報の告知を実行した後、主制御部50がイオン発生装置41を稼働させるイオン送出運転を自動的に開始しても良い。これにより、室内の脱臭や除菌が自動的に実行される。そして、室内の臭いが所定値に到達していない状態になった場合、また室内に人が存在しなくなった場合に、イオン送出運転を自動的に終了しても良い。また、室内の臭いが所定値に到達している場合には、室内に人が存在しなくなっても、主制御部50が自動的に開始したイオン送出運転を終了しないようにしても良い。
上記第1〜第7の実施形態のように、室内に対する空気調和運転が可能な空気調和機1は、室内の環境を検知するための環境検知部(例えば温度検知部35、湿度検知部39、臭い検知部40)と、室内の人の存在を検知するための人体検知部36と、周囲に対して情報の告知を実行する告知部37、64と、空気調和運転を制御するとともに制御モードとして告知部37、64を利用した告知モードを有する主制御部50と、を備える。主制御部50は、告知モードにおいて、環境検知部が検知した室内の環境が予め定めた第1所定値に到達し、且つ人体検知部36が室内の人の存在を検知した場合に、告知部37、64に環境情報の告知を実行させる。
この構成によると、空気調和機1は環境検知部が検知した室内の環境が予め定めた第1所定値に到達したとしても、室内に人がいない場合には告知を実行しない。したがって、空気調和機1の低消費電力化や利便性の向上を図ることが可能になる。
また、空気調和機1が環境検知部として室内の温度を検知する温度検知部35を備え、主制御部50は、告知モードにおいて、温度検知部35が検知した室内の温度が予め定めた第1所定温度(例えば35℃)に到達し、且つ人体検知部36が室内の人の存在を検知した場合に、告知部37、64に温度情報の告知を実行させる。
この構成よれば、空気調和機1は温度検知部35が検知した室内の温度が予め定めた第1所定温度に到達したとしても、室内に人がいない場合には告知を実行しない。したがって、不要な告知を低減させることができ、空気調和機1の低消費電力化や利便性の向上を図ることが可能になる。そして、告知を受けた人(ユーザ等)は空気調和機1の冷房運転を開始するなどして対処することができ、熱中症を発症する可能性がある危険状態を回避することが可能である。
また、第2実施形態のように、主制御部50は、告知モードにおいて、告知部37、64に告知を実行させるとともに空気調和運転を開始する。
この構成よれば、例えば熱中症の発症を回避するための冷房運転を自動的に開始することができる。これにより、ユーザは冷房運転のための操作を行う必要がないので、空気調和機1の利便性を一層向上させることが可能である。
また、第2実施形態のように、主制御部50は、告知モードにおいて、空気調和運転を開始した後、人体検知部36が室内の人の存在を検知しなくなった場合に、空気調和運転を終了する。
この構成よれば、例えば熱中症の発症を回避するために冷房運転を開始した後、ユーザが部屋から退出することで自動的にその冷房運転を終了することができる。したがって、空気調和機1の低消費電力化や利便性をより一層高めることが可能になる。
また、第3実施形態のように、主制御部50は、告知モードにおいて、空気調和運転を開始した後、温度検知部35が検知した室内の温度が第1所定温度(例えば35℃)よりも低い予め定めた第2所定温度(例えば28℃)に到達した場合に、空気調和運転を終了する。
この構成よれば、例えば熱中症の発症を回避するために冷房運転を開始した後、室内が28℃以下になっていない場合には、ユーザが部屋から退出してもその冷房運転を終了しないようにすることができる。すなわち、室内を確実に安全な状態(28℃以下)にすることができる。したがって、不要な告知の低減に加えて、室内環境の安全性の向上を図ることが可能である。
また、第4実施形態のように、空気調和機1がユーザによる操作を受け付けるための操作部63を備え、主制御部50は、告知モードにおいて、操作部63が操作を受け付けた場合に、告知部37、64に告知を休止させる。
この構成よれば、操作部63に対するユーザの操作に基づき自動的に告知を休止させることができる。これにより、不要な告知をより一層低減させることが可能である。
また、第5実施形態のように、空気調和機1が予め設定した時刻に空気調和運転のオン、オフを切り替えるタイマーモードを有し、主制御部50は、告知モードにおいて、タイマーモードで設定された空気調和運転のオン時間までの期間に基づき告知部37、64による告知のオン、オフを切り替える。
この構成よれば、例えばタイマーモードで設定された冷房運転のオン時間までの期間が比較的長い場合は告知を実行し、冷房運転のオン時間までの期間が比較的短い場合は告知を中止することができる。これにより、不要な告知をより一層低減させることが可能である。
また、第7実施形態のように、空気調和機1が環境検知部として室内の臭いを検知する臭い検知部40を備え、主制御部50は、告知モードにおいて、臭い検知部40が検知した室内の臭いが予め定めた所定値に到達し、且つ人体検知部36が室内の人の存在を検知した場合に、告知部37、64に臭い情報の告知を実行させる。
この構成よれば、空気調和機1は温度検知部35が検知した室内の臭いが予め定めた所定値に到達したとしても、室内に人がいない場合には告知を実行しない。したがって、不要な告知を低減させることができ、空気調和機1の低消費電力化や利便性の向上を図ることが可能になる。そして、告知を受けた人(ユーザ等)は空気調和機1のイオン送出運転を開始するなどして対処することができ、室内の脱臭や除菌を行うことが可能である。
また、第7実施形態のように、空気調和機1が室内に向けてイオンを放出するイオン発生装置41を備え、主制御部50は、告知モードにおいて、告知部37、64に告知を実行させるとともにイオン発生装置41を稼働させるイオン送出運転を開始する。
この構成よれば、室内の脱臭や除菌を行うためのイオン送出運転を自動的に開始することができる。これにより、ユーザはイオン送出運転のための操作を行う必要がないので、空気調和機1の利便性を一層向上させることが可能である。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態は各々を組み合わせて適用することができる。また、空気調和機1が環境検知部として例えば温度検知部35、湿度検知部39、臭い検知部40を備えることとしたが、その他の環境の検知機能を有する環境検知部を備えることとしても良い。
また、上記実施形態では、人体検知部36が例えば赤外線や超音波、可視光などによって人の存在を検知する人感センサで構成されることとしたが、他の手法で人の存在を検知するものであっても良い。例えば、照度センサによって室内の急な照度の変化を検出することで人の存在を検知しても良い。また例えば、音感センサによって室内の音を検出することで人の存在を検知しても良い。また例えば、加速度センサをリモコン60に設けて、ユーザがリモコン60を持ったときの振動(加速度)を検出することで人の存在を検知しても良い。また例えば、感度が比較的高くて微小な気圧の変化を検出できる気圧センサによって部屋のドアの開閉を検出することで人の存在を検知しても良い。また例えば、空気調和機1を含む複数の家電製品でネットワーク環境を構築し、他の家電製品(例えばテレビ)の電源オンを検出することで人の存在を検知しても良い。また例えば、空気調和機1とモバイル機器とのP2P(Peer to Peer)接続(例えばAdhoc、Bluetooth(登録商標)等)を検出することで人の存在を検知しても良い。また例えば、ユーザとの間で音声によって簡単な会話を行うことが可能な会話機能を空気調和機1に搭載し、その会話において応答があることを検出することで人の存在を検知しても良い。