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JP6572466B2 - 基板収納容器 - Google Patents
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本発明は、半導体ウェハなどの基板を収納する基板収納容器に関する。
従来、半導体の製造工程において、工場間・工程間の搬送や保管のために、半導体ウェハなどの基板を収納する基板収納容器が使用されている。
この種の基板収納容器として、開口を有する容器本体と、この容器本体の開口に着脱自在に嵌合される蓋体と、容器本体に嵌合した蓋体を施錠する施錠機構と、容器本体と蓋体との間に介在してシールする弾性変形可能なガスケットと、を備えるものが知られている(特許文献1参照)。
特開2012−182304号公報
これらの基板収納容器から基板を取出す場合は蓋体を開放するが、このとき開口がガスケットによりシールされているため、瞬間的に基板収納容器の内部空間が減圧状態となる。
しかしながら、従来のガスケットは、シールリップの肉厚が全て均等な厚さに形成されているため、外部空間との差圧により空気が流入しようとすると、ガスケットの一部のシールリップが変形し、そこから空気が流入するため、その一部のシールリップが振動され共鳴することで、不快音が発生していた。
そこで、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、蓋体を開放するときに、不快音が発生しない基板収納容器を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る一つの態様は、開口を有し基板を収納する容器本体と、前記開口を閉鎖する蓋体と、前記蓋体の外周部に設けられ、前記容器本体を密封するシール部材と、を備える基板収納容器において、前記シール部材は、直線部における前記シール部材のバネ定数を、コーナー部における前記シール部材のバネ定数より大きくすること。
(2)上記(1)の態様において、前記シール部材は、前記直線部における前記シール部材のバネ定数を、前記コーナー部における前記シール部材のバネ定数の1.2倍から2.5倍以内としてもよい。
(3)上記(1)又は(2)の態様において、前記シール部材は、シールリップの先端部から前記シールリップの根元部までの距離の1/3から1/2までの範囲を、均等な厚さに、残りの範囲を、前記根元部に向けて徐々に肉厚化し、前記根元部の肉厚を、前記先端部の肉厚の1.5倍から3倍以内としてもよい。
(4)上記(1)から(3)までのいずれか1つの態様において、前記シール部材は、シールリップの厚さを前記コーナー部から前記直線部にかけて徐々に厚くする徐変領域を有してもよい。
(5)上記(4)の態様において、前記徐変領域は、前記コーナー部の末端から10mmの範囲としてもよい。
本発明によれば、蓋体を開放するときに、不快音が発生しない基板収納容器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る基板収納容器1を示す斜視図である。 図1のA−A線で切断した容器本体2と蓋体3との密封状態を示す断面図である。 容器本体2と蓋体3との密封状態を開放した状態を示す断面図である。 ガスケット4を示すシール側の平面図である。 ガスケット4を示す反シール側の平面図である。 ガスケット4のコーナー部を示す拡大図である。 図4のB−B線で切断した断面図である。 図4のC−C線で切断した断面図である。 図4のD−D線で切断した断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書の実施形態においては、全体を通じて、同一の部材には同一の符号を付している。
図1は、本発明の実施形態に係る基板収納容器1を示す斜視図である。
図1に示される基板収納容器1は、図示されない複数の基板を収納可能なものであり、容器本体2と、蓋体3とを備える。
容器本体2は、前面などの一方の開口(図示せず)と、天井面2aと、背面(図示せず)と、左右の側面2cと、底面(図示せず)とを有する略立方体のもので、いわゆるフロントオープンボックスタイプのものである。
容器本体2及び後述する蓋体3は、樹脂材料を用いた射出成形などにより形成される。樹脂材料としては、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、液晶ポリマー、シクロオレフィンポリマーなどの従来公知の合成樹脂やこれらのアロイ樹脂が挙げられる。また、これらの樹脂に、カーボンパウダー、カーボン繊維、カーボンナノチューブなどを添加して、導電性を付与したものを用いてもよい。
一方、蓋体3は、容器本体2の開口をシール可能な外形形状及び寸法で形成されるもので、開口(図示せず)を有する筐体3aと、筐体3aの開口を覆うカバープレート3bとを有する。
筐体3aは、一方に開口を有し、他方が容器本体2の開口と対向する略直方体の箱状である。筐体3aの側壁の外周部には、後述するガスケット4が取付けられている(図2A参照)。
カバープレート3bは、筐体3aの開口を覆うものであり、ネジなどで筐体3aに固定される。
なお、蓋体3は、容器本体2を密封した状態で、蓋体3を容器本体2に固定するラッチ機構(図示なし)を備える。ラッチ機構は、蓋体3の内外に出没可能なもので、上下の2辺にそれぞれ2箇所設けられる。
ところで、容器本体2又は蓋体3の少なくとも一方は、基板収納容器1の内部空間と外部空間とを連通し、フィルタを有する内圧調整機構5を備える。この内圧調整機構5は、基板収納容器1が航空機で輸送されたりや工程ベイ内で高速輸送されたりする場合に、内部空間と外部空間との圧力差を解消するためのものである。
ガスケット4について説明する。図2Aは、図1のA−A線で切断した容器本体2と蓋体3との密封状態を示す断面図であり、図2Bは、容器本体2と蓋体3との密封状態を開放した状態を示す断面図であり、図3Aは、ガスケット4を示すシール側の平面図であり、図3Bは、ガスケット4を示す反シール側の平面図であり、図4は、ガスケット4のコーナー部を示す拡大図であり、図5は、図4のB−B線で切断した断面図であり、図6は、図4のC−C線で切断した断面図であり、図7は、図4のD−D線で切断した断面図である。
ガスケット4は、シール部材であって、容器本体2の開口の周縁と蓋体3との間に挟み込まれ、密封状態にするものである(図2A,2B参照)。このガスケット4は、例えば耐熱性や耐候性に優れるポリエステル系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、シリコーン系のエラストマーなどで形成されている。
ガスケット4の形状について説明すると、ガスケット4は、略矩形枠体で(図3A,3B参照)、2つの第1の直線部L1と、2つの第2の直線部L2と、4つコーナー部R1と、8つの徐変領域L3とで構成されている(図4も参照)。
また、ガスケット4の断面形状について説明すると、ガスケット4は、本体40と、本体40から外方に延びるシールリップ41及びリブ42とを備える(図5−7参照)。
シールリップ41は、容器本体2の開口の周縁に接触し、密封するもので、斜め外方に突出して形成されている。一方、リブ42は、ガスケット4が筐体3aの側壁の外周部に取付けられたときの位置ズレを防止するもので、側方に突出する複数の凸条として形成されている。
ここで、コーナー部R1おけるシールリップ41は、図5に示されるように、先端部41aと、先端部41aに続く中間部41bと、根元部41cとで形成されている。先端部41aは、シールリップ41の先端から根元までの距離(シールリップ41の全長)の1/3から1/2までの範囲であり、残りの範囲が中間部41bとなる。なお、直径450mmのウェハを収納する基板収納容器1のサイズであれば、先端部41aは、1/3の範囲でよい。
コーナー部R1では、先端部41a、中間部41b及び根元部41cの肉厚Ta,Tb,Tcは、全て均等な厚さである。コーナー部R1でのシールリップ41は、コーナーに沿う屈曲によって、全体として剛性が他の部分より増大しているため、空気が流入する起点とはならない。
つぎに、第1の直線部L1及び第2の直線部L2おけるシールリップ41は、コーナー部R1と同じく、図6に示されるように、先端部41aと、先端部41aに続く中間部41bと、根元部41cとで形成されている。ただし、シールリップ41の突出長さは、実際には、第1の直線部L1側と、第2の直線部L2側とで異なっている。
この第1の直線部L1及び第2の直線部L2では、先端部41aの肉厚Taは、コーナー部R1の肉厚Taと同じで、均等な厚さである。これは、シール性を確保するためには、シールリップ41の先端部41aは柔らかい方が好ましいからである。
続く中間部41bの肉厚Tbは、先端部41a側から根元部41c側に向けて徐々に肉厚化されている。このとき、容器本体2と接触するシール側とは反対の反シール側が厚くなっている。これは、シール側を厚くすると、ガスケット4のシール機能が低下するため、反シール側を肉厚化して、剛性を高めているからである。
そして、根元部41cの肉厚Tcは、先端部41aの肉厚Taの1.5倍から3倍以内とされる。なお、直径450mmのウェハを収納する基板収納容器1のサイズであれば、2倍でよい。これは、シールリップ41全体の曲がりを防止するためには、根元部41c側が硬い方が好ましいからである。
最後に、徐変領域L3おけるシールリップ41は、コーナー部R1と同じく、図7に示されるように、先端部41aと、先端部41aに続く中間部41bと、根元部41cとで形成されている。
この徐変領域L3では、先端部41aの肉厚Taは、コーナー部R1の肉厚Taと同じで、均等な厚さである。
続く中間部41bの肉厚Tbは、コーナー部R1から第1の直線部L1又は第2の直線部L2に向かって徐々に変化して厚くなっており、最終的に第1の直線部L1又は第2の直線部L2おける中間部41bの肉厚Tbに等しくなっている。このとき、第1の直線部L1及び第2の直線部L2と同様に、容器本体2と接触するシール側とは反対の反シール側が厚くなっている。なお、図7において、中間部41bの肉厚Tbより下方の外形線は、第1の直線部L1及び第2の直線部L2の中間部41bの外形線であり、この肉厚差が、徐変領域L3で徐々に解消される。
また、根元部41cの肉厚Tcも、コーナー部R1から第1の直線部L1又は第2の直線部L2に向かって徐々に変化して厚くなっており、最終的に第1の直線部L1又は第2の直線部L2おける根元部41cの肉厚Tcに等しくなっている。
この徐変領域L3の範囲は、コーナー部R1と第1の直線部L1及び第2の直線部L2間の肉厚Tb,Tcの差に応じて設定されるが、直径450mmのウェハを収納する基板収納容器1のサイズであれば、コーナー部R1の末端から10mm程度でよい。
このようにして、ガスケット4は、第1の直線部L1及び第2の直線部L2におけるシールリップ41のバネ定数k1,k2を、コーナー部R1におけるシールリップ41のバネ定数k3より大きくしている。好ましくは、第1の直線部L1及び第2の直線部L2におけるシールリップ41のバネ定数k1,k2を、コーナー部R1におけるシールリップ41のバネ定数k3の1.2倍から2.5倍以内とする。本実施形態では、コーナー部R1のバネ定数k3が0.36N/mmであったのに対して、第1の直線部L1のバネ定数k1は0.43N/mmであり、第2の直線部L2のバネ定数k2は0.78N/mmであった。
一方、ガスケット4の第1の直線部L1及び第2の直線部L2のバネ定数k1,k2を、ガスケット4のコーナー部R1のバネ定数k3の2.5倍より大きくすると、コーナー部R1の方が第1の直線部L1及び第2の直線部L2よりも剛性が低くなる。そのため、コーナー部R1で、不快音が発生し始める。
なお、上記実施形態では、ガスケット4のシールリップ41を、第1の直線部L1側と、第2の直線部L2側とで、異なる長さとしたが、同じ長さとしてもよい。
以上のとおり、本発明の実施形態に係る基板収納容器1は、開口を有し基板を収納する容器本体2と、開口を閉鎖する蓋体3と、蓋体3の外周部に設けられ、容器本体2を密封するシール部材(ガスケット)4と、を備えるものにおいて、シール部材4は、第1の直線部L1及び第2の直線部L2におけるシール部材4のバネ定数k1,k2を、コーナー部R1におけるシール部材4のバネ定数k3より大きくするものである。また、シール部材4は、第1の直線部L1及び第2の直線部L2におけるシール部材4のバネ定数k1,k2を、コーナー部R1におけるシール部材4のバネ定数k3の1.2倍から2.5倍以内とする。
これにより、第1の直線部L1及び第2の直線部L2におけるシール部材4のシールリップ41の剛性を増大させることができ、空気の流入でシールリップ41が振動することがないか、振動しても非常に狭い範囲であるから、共鳴を抑えることができる。また、シールリップ41の先端部41aの肉厚Taを厚くしていないため、シール部材4の反発力が微増するものの、SEMI規格のドア閉め力で蓋体3の開閉不良が起きることがない。また、シール部材4のシールリップ41のうち、剛性が必要な範囲の肉厚のみを厚くするから、全てのシールリップ41の剛性を増大させる場合よりも、シール部材4の反発力が大きくなり過ぎず、材料を削減することもできる。
なお、第1の直線部L1及び第2の直線部L2におけるシール部材4のバネ定数k1,k2が、コーナー部R1におけるシール部材4のバネ定数k3の2.5倍より大きくなると、コーナー部R1から不快音が発生し始める。
本実施形態では、シール部材4は、シールリップ41の先端部41aからシールリップ41の根元部41cまでの距離の1/3から1/2までの範囲を、均等な厚さに、残りの範囲を、根元部41cに向けて徐々に肉厚化し、根元部の肉厚Tcを、先端部41aの肉厚Taの1.5倍から3倍とする。これにより、シールリップ41は、先端部41aが柔らかく、根元部41cが硬いため、シール性を確保できるとともに、シールリップ41全体の曲がりを防止することができる。
本実施形態では、シール部材4は、シールリップ41の厚さをコーナー部R1から第1の直線部L1又は第2の直線部L2にかけて徐々に厚くする徐変領域L3を有する。また、徐変領域L3は、コーナー部R1の末端から10mmの範囲とする。これにより、シールリップ41の肉厚Tb,Tcが急激に変化することがないから、局所的な応力集中がなく、耐久性の問題が起きない。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 基板収納容器
2 容器本体、2a 天井面、2c 側面
3 蓋体、3a 筐体、3b カバープレート
4 ガスケット(シール部材)
40 本体、41 シールリップ、41a 先端部、41b 中間部、41c 根元部、42 リブ
5 内圧調整機構
L1 第1の直線部、L2 第2の直線部、L3 徐変領域
R1 コーナー部
Ta,Tb,Tc 肉厚
k1,k2,k3 バネ定数

Claims (5)

  1. 開口を有し基板を収納する容器本体と、
    前記開口を閉鎖する蓋体と、
    前記蓋体の外周部に設けられ、前記容器本体を密封するシール部材と、
    を備える基板収納容器において、
    前記シール部材は、直線部における前記シール部材のバネ定数を、コーナー部における前記シール部材のバネ定数より大きくする
    ことを特徴とする基板収納容器。
  2. 前記シール部材は、前記直線部における前記シール部材のバネ定数を、前記コーナー部における前記シール部材のバネ定数の1.2倍から2.5倍以内とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。
  3. 前記シール部材は、シールリップの先端部からシールリップの根元部までの距離の1/3から1/2までの範囲を、均等な厚さに、残りの範囲を、前記根元部に向けて徐々に肉厚化し、前記根元部の肉厚を、前記先端部の肉厚の1.5倍から3倍以内とする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板収納容器。
  4. 前記シール部材は、シールリップの厚さを前記コーナー部から前記直線部にかけて徐々に厚くする徐変領域を有する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の基板収納容器。
  5. 前記徐変領域は、前記コーナー部の末端から10mmの範囲とする
    ことを特徴とする請求項4に記載の基板収納容器。
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