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JP6572811B2 - 熱交換部材及び熱交換器 - Google Patents
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JP6572811B2 - 熱交換部材及び熱交換器 - Google Patents

熱交換部材及び熱交換器 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換部材及び熱交換器に関する。
室内空気の冷却と省エネルギーとを両立させるための装置として、水の気化を利用した熱交換器が知られている。例えば、特許文献1には、水の気化を利用した熱交換器の一例が記載されている。特許文献1に示されているように、伝熱部材を介して隔てられた2つの流路のうち一方の流路を室内空気が通過し且つ他方の流路に冷却用空気(外気)及び水が供給されることで、室内空気が冷却される。
特開2015−161456号公報
室内空気の冷却効率を向上させるためには、単位時間当たりに流路に流入する冷却用空気及び気化する水の量がより多いことが好ましい。しかしながら、冷却用空気及び水が流れる流路を単に大きくすると、装置全体が大型化する。このため、大型化を抑制でき且つ冷却効率を向上させることができる熱交換器が望まれている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、大型化を抑制でき且つ冷却効率を向上させることができる熱交換部材及び熱交換器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る熱交換部材は、冷却用空気及び水が通過する第1流路と被冷却空気が通過する第2流路とを隔てるための隔壁、及び前記第1流路に面する前記隔壁の内側表面から突出し且つ前記第1流路の流れ方向に沿うインナーフィンを備える中空部材と、前記隔壁の外側表面から突出するアウターフィンと、を備え、前記中空部材は、前記流れ方向で上流側の端面に傾斜面を備え、前記傾斜面における前記インナーフィンの先端側の端部は、前記傾斜面における前記インナーフィンの根本側の端部よりも前記流れ方向で下流側に位置する。
第1流路にインナーフィンが設けられることで、気化蒸発表面積の拡大が図られる。入口に傾斜面が設けられることで、中空部材は、冷却用空気及び水を内側に取り込みやすくなる。また、入口に傾斜面が設けられることで、水がインナーフィンの先端まで行き渡りやすい。これにより、インナーフィンの先端でも水が気化する。すなわち、インナーフィンの表面積が水の気化に有効利用される。これにより、第1流路の幅を大きくしなくても、被冷却空気の冷却が促進される。したがって、熱交換部材は、大型化を抑制でき且つ冷却効率を向上させることができる。
本発明に係る熱交換部材の望ましい態様として、前記隔壁は、前記流れ方向で上流側の端部に、前記内側表面及び前記外側表面の両方が前記冷却用空気及び水に接し且つスリットを有する露出部を備えることが好ましい。
これにより、熱交換部材は、中空部材の端面の開口及びスリットの2種類の開口を備えることになる。中空部材の端面の開口及びスリットは、互いに異なる高さに位置し、且つ互いに異なる方向に開口している。これにより、冷却用空気の流れる方向が変化する場合又は給水時に水が中空部材の外側に飛散した場合であっても、中空部材は、冷却用空気及び水を内側に取り込みやすい。このため、気化する水量が増え、被冷却空気の冷却効率が向上する。
本発明に係る熱交換部材の望ましい態様として、前記内側表面及び前記インナーフィンの表面は、凹凸面であることが好ましい。
凹凸面により第1部材及び第2部材の表面積が大きくなる。さらに、凹凸面に付着した水が毛細管現象により広範囲に広がるので、水の気化が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。
本発明に係る熱交換部材の望ましい態様として、前記内側表面及び前記インナーフィンの表面に、親水性が付与されていることが好ましい。
これにより、内側表面及びインナーフィンの表面に付着した水の接触角が小さくなり、水が拡散し易くなる。すなわち、内側表面及びインナーフィンの表面が濡れやすくなる。これにより、水の膜が薄くなり広がりやすいので、水の気化が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。
本発明に係る熱交換部材の望ましい態様として、前記内側表面及び前記インナーフィンの表面に、アルミニウム合金ろう材及びフッ化物系フラックスを含むスラリーが塗布され、且つ焼付けされていることが好ましい。
これにより、第1流路に供給された水がアルミニウム合金ろう材とフッ化物系フラックスの焼付けされた表面に浸透する。このため、内側表面及びインナーフィンの表面に保持される水の量が多くなる。さらに、フラックスの焼付けされた表面によって水が広範囲に広がるので、水の気化が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。
本発明に係る熱交換部材の望ましい態様として、前記アウターフィンは、アルミニウム合金ろう材を介して前記外側表面に接合されていることが好ましい。
これにより、中空部材とアウターフィンとの間の熱伝導が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。また、アウターフィンを中空部材に接合させる作業が容易となる。
本発明に係る熱交換部材の望ましい態様として、前記中空部材は、前記隔壁の一部及び前記インナーフィンの一部を含む第1部材と、前記隔壁の一部及び前記インナーフィンの一部を含み且つ前記第1部材に連結される第2部材と、を備えることが好ましい。
中空部材が第1部材及び第2部材を備えることで、第1部材及び第2部材を組み立てる前にアウターフィンを第1部材及び第2部材のそれぞれに取り付けることができる。このため、熱交換部材の組み立てが容易である。また、中空部材の内側に親水性部材の塗布又はスラリーの塗布等が施される場合、第1部材及び第2部材を組み立てる前に塗布することが可能である。このため、親水性部材又はスラリー等を塗布する作業が容易である。
本発明に係る熱交換部材の望ましい態様として、前記隔壁及び前記インナーフィンは、一体であり且つアルミニウム合金押出形材であり、前記アウターフィンは、アルミニウム合金であることが好ましい。
これにより、熱交換部材の熱伝導率が向上し且つ軽量になる。さらに、熱交換部材のリサイクルが容易になる。また、隔壁及びインナーフィンが一体であり且つアルミニウム合金押出形材であることにより、寸法精度が向上しやすい。このため、中空部材が複数部材(第1部材及び第2部材)で構成される場合、複数部材の嵌め合わせが容易である。
本発明に係る熱交換器は、熱交換部材を複数備え、複数の前記熱交換部材は、隣り合う前記熱交換部材の前記アウターフィン同士が対向するように並べられており、前記隔壁で隔てられた前記第1流路及び前記第2流路を備える。
熱交換器1には、熱交換効率の高い熱交換部材が複数用いられている。したがって、熱交換器は、大型としなくても冷却効率を向上させることができる。
本発明によれば、大型化を抑制でき且つ冷却効率を向上させることができる熱交換部材及び熱交換器を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る熱交換器を示す模式図である。 図2は、本実施形態に係る熱交換器を示す斜視図である。 図3は、本実施形態に係る熱交換器を示す正面図である。 図4は、本実施形態に係る熱交換器を示す側面図である。 図5は、本実施形態に係る熱交換器を示す平面図である。 図6は、本実施形態に係る熱交換部材を示す平面図である。 図7は、図3におけるA部拡大図である。 図8は、本実施形態に係る中空部材を示す平面図である。 図9は、図8におけるB部拡大図である。 図10は、図8におけるC−C断面図である。 図11は、図8におけるD矢視図である。
本発明を実施するための実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、一部の構成要素は用いられない場合もある。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係る熱交換器を示す模式図である。本実施形態に係る熱交換器1は、空調対象空間90内の空気(以下、被冷却空気という)を冷却するための装置である。空調対象空間90は、例えばインターネットデータセンター(IDC)又は商業施設建屋等である。熱交換器1は、第1ダクト91及び第2ダクト92で空調対象空間90と接続されている。第1ダクト91は、被冷却空気を熱交換器1に導くためのダクトである。第2ダクト92は、熱交換器1を通過した被冷却空気を空調対象空間90に導くためのダクトである。
熱交換器1は、例えば屋外100に配置されている。すなわち、熱交換器1は外気(以下、冷却用空気という)に曝されている。例えば、冷却用空気は、屋外100の風によって熱交換器1に流入する。また、熱交換器1は屋内にあって、送風機等によって外気等の冷却用空気が熱交換器1に流入させられてもよい。また、熱交換器1は、水供給装置80から水を受け取ることができる。水供給装置80は、例えば水を貯留するためのタンク及びタンクに貯留された水を熱交換器1に向かって噴霧する噴霧装置を備える。これにより、熱交換器1には、冷却用空気及び水が供給される。熱交換器1は、被冷却空気を冷却し、被冷却空気から受け取った熱を冷却用空気によって屋外100に排出する。
図2は、本実施形態に係る熱交換器を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る熱交換器を示す正面図である。図4は、本実施形態に係る熱交換器を示す側面図である。図5は、本実施形態に係る熱交換器を示す平面図である。図2から図5に示すように、熱交換器1は、ケース2と、複数の熱交換部材3と、を備える。
図2に示すように、ケース2は、上蓋21と、下蓋22と、横蓋23と、横蓋24と、を備える。上蓋21、下蓋22、横蓋23及び横蓋24のそれぞれは、例えば、アルミニウム合金製の板材が折り曲げられることで形成されている。上蓋21、下蓋22、横蓋23及び横蓋24のそれぞれにおいて、長手方向に対して垂直な平面で切ったときの断面は、例えば略U字状である。例えば、上蓋21は、下蓋22に対して鉛直方向で上方に配置されている。以下の説明において、鉛直方向での上方は単に上方と記載され、鉛直方向での下方は単に下方と記載される。上蓋21は、横蓋23の一端と横蓋24の一端とを連結している。下蓋22は、上蓋21と平行に配置されており、且つ横蓋23の他端と横蓋24の他端とを連結している。すなわち、上蓋21、下蓋22、横蓋23及び横蓋24により矩形が形成されている。図4に示すように、ケース2の正面側に第1ダクト91が接続されており、ケース2の背面側に第2ダクト92が接続されている。
図2から図5に示すように、第1ダクト91から第2ダクト92に向かう方向を+X方向とし、横蓋24から横蓋23に向かう方向を+Y方向とし、上蓋21から下蓋22に向かう方向を+Z方向とする。図2に示す冷却用空気及び水の流れ方向DF1は、+Z方向である。図2に示す被冷却空気の流れ方向DF2は、+X方向である。
熱交換部材3は、被冷却空気から冷却用空気へ熱を伝達させるための部材である。複数の熱交換部材3は、横蓋23と横蓋24との間で、互いに平行に並べられている。熱交換部材3は、ケース2に支持されている。具体的には、熱交換部材3は、上蓋21及び下蓋22に支持されている。熱交換器1の冷却能力は、熱交換部材3の数に依存する。熱交換器1に必要とされる冷却能力に応じて熱交換部材3の数は適宜調節される。
図6は、本実施形態に係る熱交換部材を示す平面図である。図7は、図3におけるA部拡大図である。図6及び図7に示すように、熱交換部材3は、中空部材4と、アウターフィン6と、を備える。図6に示すように、複数の熱交換部材3は、隣り合う熱交換部材3のアウターフィン6同士が対向するように並べられている。
図6に示すように、中空部材4は、第1部材41と、第2部材42と、を備える。第1部材41及び第2部材42は、例えばアルミニウム合金押出形材である。また、第1部材41及び第2部材42は、例えば互いに同じ形状を有する。平面視において、第1部材41の外形は、第2部材42の外形に対して点対称である。第1部材41の接合用突起413が第2部材42の接合用突起424に引っ掛かり、且つ第2部材42の接合用突起423が第1部材41の接合用突起414に引っ掛かることで、第1部材41と第2部材42とが連結されている。このように、第1部材41と第2部材42とが連結されることで、筒状の中空部材4が形成されている。中空部材4の内側には、冷却用空気及び水が通過する第1流路F1が形成されている。図7に示すように、中空部材4の外側(隣接する中空部材4の間)には、被冷却空気が通過する第2流路F2が形成されている。また、中空部材4は、図2に示す上蓋21及び下蓋22を貫通している。すなわち、中空部材4の上端は上蓋21よりも上方にあり、中空部材4の下端は下蓋22よりも下方にある。
図6に示すように、第1部材41は、隔壁411と、複数のインナーフィン412と、を備える。隔壁411は、第1流路F1と第2流路F2とを隔てる部材である。隔壁411のうち水の気化が生じる表面(内側表面411b)の裏面(外側表面411a)に被冷却空気が接することで、被冷却空気が冷却される。インナーフィン412は、隔壁411の内側表面411bから突出する部材である。インナーフィン412の長手方向は、第1流路F1の流れ方向DF1に沿っている。すなわち、インナーフィン412の長手方向は、Z方向に沿っている。また、複数のインナーフィン412は、例えば、互いに平行且つ等間隔に配置されている。インナーフィン412により第1部材41の表面積が大きくなるので、冷却用空気と第1部材41との間の熱伝達が促進される。
第2部材42の隔壁421は、第1部材41の隔壁411に対して、隔壁411に対する直交方向(Y方向)におけるインナーフィン412の長さの2倍よりも大きい間隔を空けて配置されている。隔壁421の内側表面421bから突出するインナーフィン422は、第1部材41のインナーフィン412に対して、隔壁411に対する直交方向(Y方向)で対向している。このため、インナーフィン412の先端とインナーフィン422の先端との間には、隙間が形成されている。インナーフィン422により第2部材42の表面積が大きくなるので、冷却用空気と第2部材42との間の熱伝達が促進される。
図6及び図7に示すように、アウターフィン6は、例えばアルミニウム合金等で形成されたコルゲートフィンである。アウターフィン6は、例えば中空部材4の両側に取り付けられている。アウターフィン6は、第1部材41の外側表面411a及び第2部材42の外側表面421aから突出している。具体的には、図7に示すように、第1部材41に取り付けられるアウターフィン6は、第1部材41の外側表面411aにアルミニウム合金ろう材60を介して接合されている。第2部材42に取り付けられるアウターフィン6は、第2部材42の外側表面421aにアルミニウム合金ろう材60を介して接合されている。具体的には、アルミニウム合金ろう材60においては、銅が23質量%以上37質量%以下含まれ、シリコンが4質量%以上10質量%以下含まれ、残部がアルミニウムであることが好ましい。また、アウターフィン6は、複数の孔61を備える。これにより、第2流路F2の被冷却空気の流れが複雑になるので、被冷却空気とアウターフィン6との間の熱伝達が促進される。例えば、隣り合う熱交換部材3のアウターフィン6同士の間には、隙間が設けられている。すなわち、隣り合う熱交換部材3のアウターフィン6同士が接しないように、複数の熱交換部材3が配置されている。
図8は、本実施形態に係る中空部材を示す平面図である。図9は、図8におけるB部拡大図である。図10は、図8におけるC−C断面図である。図11は、図8におけるD矢視図である。
図9に示すように、隔壁411の内側表面411b及びインナーフィン412の表面は、凹凸面である。言い換えると、隔壁411が凸部411pを備え、インナーフィン412が凸部412pを備えている。凸部411pの厚さT2は、隔壁411の厚さT1よりも小さい。具体的には、例えば厚さT1が約0.8mmであって、厚さT2が約0.2mmである。また、凸部412pの厚さT4は、インナーフィン412の厚さT3よりも小さい。具体的には、例えば厚さT3が約0.8mmであって、厚さT4が約0.2mmである。
隔壁411の内側表面411b及びインナーフィン412の表面には、親水性が付与されている。親水性の付与は、例えば親水性塗料の塗布等により行われる。すなわち、隔壁411の内側表面411b及びインナーフィン412の表面には、親水性塗料が塗布されている。例えば、親水性材料は、分散粒子径が5nm以上100nm以下のコロイダルシリカと、少なくともカルボン酸ポリマーを含む水溶性ポリマーと、水とで組成される。コロイダルシリカ及び水溶性ポリマーの固形分の重量比は、30:70から70:30までの範囲である。コロイダルシリカ及び水溶性ポリマーの合計含有量は、4重量%以上20重量%以下である。水溶性ポリマーに含まれるカルボン酸ポリマー中のカルボキシル基の含有量は、20重量%以上63重量%以下である。親水性材料は、全体のpH値が1以上5以下である水性親水性付与剤であることが好ましい。親水性材料は、隔壁411の内側表面411b及びインナーフィン412の表面の少なくとも一部に直接又は耐蝕性下地皮膜を介して、固形分付着量が0.3g/m以上1.5g/m以下になるように塗布された後、加熱乾燥される。
隔壁411の内側表面411b及びインナーフィン412の表面には、親水性塗料に代えて、アルミニウム合金ろう材及びフッ化物系フラックスを含むスラリーが塗布され、且つ焼付けされていてもよい。焼付けとは、対象物を加熱することによって融着させることを意味する。例えば、スラリーが塗布された第1部材41が加熱された空間に所定時間置かれることで、スラリーが焼付けされる。例えば、スラリーに含まれるアルミニウム合金ろう材においては、銅が23質量%以上37質量%以下含まれ、シリコンが4質量%以上10質量%以下含まれ、残部がアルミニウムであることが好ましい。フッ化物系フラックスは、固形分として11質量%以上のフッ化セシウムを含むK−Cs−Al−F系のフッ化物系非腐食性フラックスであることが好ましい。焼付け温度は540℃以上560℃以下が好ましい。
第2部材42においても、隔壁421の内側表面421b及びインナーフィン422の表面には、親水性塗料が塗布されている。もしくは、隔壁421の内側表面421b及びインナーフィン422の表面には、アルミニウム合金ろう材及びフッ化物系フラックスを含むスラリーが塗布され、且つ焼付けされている。第2部材42に塗布される親水性塗料及びスラリーは、第1部材41に塗布される親水性塗料及びスラリーと同じである。
図10に示すように、第1部材41は傾斜面415を備える。傾斜面415は、第1部材41において流れ方向DF1で上流側(−Z方向)の端面に設けられている。すなわち、傾斜面415は、第1部材41上端部に設けられている。傾斜面415におけるインナーフィン412の先端側の端部416は、傾斜面415におけるインナーフィン412の根本側の端部417よりも流れ方向DF1で下流側(+Z方向)に位置する。すなわち、傾斜面415は、端部416が端部417よりも流れ方向DF1で下流側(+Z方向)に位置するように傾斜している。例えば、傾斜面415が流れ方向DF1に対する直交平面となす角度θ1は、30度以上60度以下であることが好ましく、より好ましくは45度である。
図10に示すように、第2部材42は傾斜面425を備える。傾斜面425は、第2部材42において流れ方向DF1で上流側(−Z方向)の端面に設けられている。すなわち、傾斜面425は、第2部材42上端部に設けられている。傾斜面425におけるインナーフィン422の先端側の端部426は、傾斜面425におけるインナーフィン422の根本側の端部427よりも流れ方向DF1で下流側(+Z方向)に位置する。すなわち、傾斜面425は、端部426が端部427よりも流れ方向DF1で下流側(+Z方向)に位置するように傾斜している。例えば、傾斜面425が流れ方向DF1に対する直交平面となす角度θ2は、30度以上60度以下であることが好ましく、より好ましくは45度である。例えば、角度θ2は角度θ1と同じである。
図10及び図11に示すように、隔壁411は露出部411eを備える。露出部411eは、流れ方向DF1で上流側(−Z方向)の端部に配置されている。露出部411eにおいては、内側表面411b及び外側表面411aの両方が冷却用空気及び水に接する。すなわち、露出部411eは、上蓋21よりも上方に配置されている。露出部411eは、スリット419を備える。スリット419は、例えば図11に示すように矩形の穴である。例えば、隔壁411の短手方向(X方向)の長さL1が約120mmであって、スリット419の長手方向(X方向)の長さL2が約110mmであって、スリット419の短手方向(Z方向)の長さL3が約7mmである。
図10に示すように、隔壁421は露出部421eを備える。露出部421eは、流れ方向DF1で上流側(−Z方向)の端部に配置されている。露出部421eにおいては、内側表面421b及び外側表面421aの両方が冷却用空気及び水に接する。すなわち、露出部421eは、上蓋21よりも上方に配置されている。露出部421eは、スリット429を備える。スリット429は、スリット419と同様の矩形の穴である。
なお、第1流路F1の流れ方向DF1は、必ずしも鉛直方向に沿っていなくてもよい。例えば流れ方向DF1は、鉛直方向に対して角度をなしていてもよいし、水平方向に沿っていてもよい。
なお、冷却用空気は、必ずしも屋外の風によって第1流路F1に供給されなくてもよい。例えば、熱交換器1が冷却用空気を搬送するためのファンを備えており、ファンによって冷却用空気が第1流路F1に供給されてもよい。
なお、水供給装置80は、必ずしも噴霧装置を備えていなくてもよい。例えば、水供給装置80は、第1流路F1に対して水を滴下してもよい。水供給装置80による熱交換器1への水の供給方式は、噴霧方式であってもよいし、滴下方式であってもよいし、その他の方式であってもよい。
なお、中空部材4は、必ずしも第1部材41及び第2部材42を備えていなくてもよい。例えば、中空部材4は、筒状のアルミニウム合金押出形材等の単一部材で構成されていてもよい。このような場合、中空部材4としての単一部材が、隔壁411、インナーフィン412、隔壁421及びインナーフィン422を備える。
なお、第1部材41及び第2部材42には、必ずしも親水性塗料又はスラリーが塗布されていなくてもよい。ただし、第1部材41及び第2部材42には、親水性塗料又はスラリーが塗布されていることが好ましい。
なお、隣り合う熱交換部材3のアウターフィン6同士の間には、必ずしも隙間が設けられていなくてもよい。すなわち、隣り合う熱交換部材3のアウターフィン6同士が接していてもよい。例えば熱交換器1を組み立てる時に隣り合う熱交換部材3のアウターフィン6同士が干渉する場合、アウターフィン6を変形させながら熱交換器1が組み立てられてもよい。
なお、スリット419及びスリット429は、必ずしもそれぞれ1つずつでなくてもよい。すなわち、露出部411eが複数のスリット419を備えていてもよいし、露出部421eが複数のスリット429を備えていてもよい。
以上で説明した通り、熱交換部材3は、中空部材4と、アウターフィン6と、を備える。中空部材4は、冷却用空気及び水が通過する第1流路F1と被冷却空気が通過する第2流路F2とを隔てるための隔壁411及び隔壁421と、第1流路F1に面する隔壁411の内側表面411bから突出し且つ第1流路F1の流れ方向DF1に沿うインナーフィン412と、第1流路F1に面する隔壁421の内側表面421bから突出し且つ第1流路F1の流れ方向DF1に沿うインナーフィン422と、を備える。アウターフィン6は、隔壁411の外側表面411a及び隔壁421の外側表面421aから突出する。中空部材4は、流れ方向DF1で上流側の端面に傾斜面415及び傾斜面425を備える。傾斜面415におけるインナーフィン412の先端側の端部416は、傾斜面415におけるインナーフィン412の根本側の端部417よりも流れ方向DF1で下流側に位置する。傾斜面425におけるインナーフィン422の先端側の端部426は、傾斜面425におけるインナーフィン422の根本側の端部427よりも流れ方向DF1で下流側に位置する。
傾斜面415及び傾斜面425が設けられることで、中空部材4は、冷却用空気及び水を内側に取り込みやすくなる。特に、水がインナーフィン412及びインナーフィン422の先端まで行き易くなる。これにより、インナーフィン412及びインナーフィン422の先端でも水が気化する。すなわち、インナーフィン412及びインナーフィン422の全表面積が水の気化に有効利用される。これにより、第1流路F1の幅を大きくしなくても、被冷却空気の冷却が促進される。したがって、熱交換部材3は、大型化を抑制でき且つ冷却効率を向上させることができる。
また、熱交換部材3においては、隔壁411は、流れ方向DF1で上流側の端部に、内側表面411b及び外側表面411aの両方が冷却用空気及び水に接し且つスリット419を有する露出部411eを備える。隔壁421は、流れ方向DF1で上流側の端部に、内側表面421b及び外側表面421aの両方が冷却用空気及び水に接し且つスリット429を有する露出部421eを備える。
これにより、熱交換部材3は、中空部材4の端面の開口及びスリット419(スリット429)の2種類の開口を備えることになる。中空部材4の端面の開口及びスリット419(スリット429)は、互いに異なる高さに位置し、且つ互いに異なる方向に開口している。これにより、冷却用空気の流れる方向が変化する場合又は給水時に水が中空部材4の外側に飛散した場合であっても、中空部材4は、冷却用空気及び水を内側に取り込みやすい。このため、気化する水量が増え、被冷却空気の冷却効率が向上する。
また、熱交換部材3においては、内側表面411b及びインナーフィン412の表面は、凹凸面である。内側表面421b及びインナーフィン422の表面は、凹凸面である。
凹凸面により第1部材41及び第2部材42の表面積が大きくなる。さらに、凹凸面に付着した水が毛細管現象により広範囲に広がるので、水の気化が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。
また、熱交換部材3においては、内側表面411b及びインナーフィン412の表面に、親水性塗料が塗布されている。内側表面421b及びインナーフィン422の表面に、親水性塗料が塗布されている。
これにより、内側表面411b及びインナーフィン412の表面(内側表面421b及びインナーフィン422の表面)に付着した水の接触角が小さくなり、水が拡散し易くなる。すなわち、内側表面411b及びインナーフィン412の表面(内側表面421b及びインナーフィン422の表面)が濡れやすくなる。これにより、水の膜が薄くなりやすいので、水の気化が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。
また、熱交換部材3においては、内側表面411b及びインナーフィン412の表面に、親水性塗料に代えて、アルミニウム合金ろう材及びフッ化物系フラックスを含むスラリーが塗布され、且つ焼付けされていてもよい。内側表面421b及びインナーフィン422の表面に、親水性塗料に代えて、アルミニウム合金ろう材及びフッ化物系フラックスを含むスラリーが塗布され、且つ焼付けされていてもよい。
これにより、第1流路F1に供給された水がスラリーの焼付けされた表面に浸透する。このため、内側表面411b及びインナーフィン412の表面(内側表面421b及びインナーフィン422の表面)に保持される水の量が多くなりやすい。さらに、スラリーの焼付けされた表面によって水が広範囲に広がるので、水の気化が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。
また、熱交換部材3においては、アウターフィン6は、アルミニウム合金ろう材60を介して外側表面411aに接合されている。アウターフィン6は、アルミニウム合金ろう材60を介して外側表面421aに接合されている。
これにより、中空部材4とアウターフィン6との間の熱伝導が促進される。このため、被冷却空気の冷却効率が向上する。また、アウターフィン6を中空部材4に接合させる作業が容易となる。
また、熱交換部材3においては、中空部材3は、隔壁411及びインナーフィン412を含む第1部材41と、隔壁421及びインナーフィン422を含み且つ第1部材41に接合される第2部材42と、を備える。
中空部材3が第1部材41及び第2部材42を備えることで、第1部材41及び第2部材42を組み立てる前にアウターフィン6を第1部材41及び第2部材42のそれぞれに取り付けることができる。このため、熱交換部材3の組み立てが容易である。また、中空部材3の内側に親水性塗料の塗布又はスラリーの塗布が施され且つ焼付け等が施される場合、第1部材41及び第2部材42を組み立てる前に塗布することが可能である。このため、親水性部材又はスラリー等を塗布する作業が容易である。
また、熱交換部材3においては、隔壁411及びインナーフィン412は、一体であり且つアルミニウム合金押出形材である。隔壁421及びインナーフィン422は、一体であり且つアルミニウム合金押出形材である。アウターフィン6は、アルミニウム合金である。
これにより、熱交換部材3の熱伝導率が向上し且つ軽量になる。さらに、熱交換部材3のリサイクルが容易になる。また、隔壁411及びインナーフィン412(隔壁421及びインナーフィン422)が一体であり且つアルミニウム合金押出形材であることにより、寸法精度が向上しやすい。このため、中空部材4が複数部材(第1部材41及び第2部材42)で構成される場合、複数部材の嵌め合わせが容易である。
熱交換器1は、熱交換部材3を複数備える。複数の熱交換部材3は、隣り合う熱交換部材3のアウターフィン6同士が対向するように並べられている。隔壁411及び隔壁421で隔てられた第1流路F1及び第2流路F2を備える。
熱交換部材3は、第1流路F1に設けられたインナーフィン412、インナーフィン412に設けられた凹凸面、及びインナーフィン412に付与された親水性により、気化冷却で効率的に被冷却空気が冷却される。熱交換器1には、熱交換効率の高い熱交換部材3が複数用いられている。したがって、熱交換器1は、大型としなくても冷却効率を向上させることができる。
1 熱交換器
100 屋外
2 ケース
21 上蓋
22 下蓋
23、24 横蓋
3 熱交換部材
4 中空部材
41 第1部材
411 隔壁
411a 外側表面
411b 内側表面
411e 露出部
411p 凸部
412 インナーフィン
412p 凸部
413、414 接合用突起
415 傾斜面
416、417 端部
419 スリット
42 第2部材
421 隔壁
421a 外側表面
421b 内側表面
421e 露出部
422 インナーフィン
423、424 接合用突起
425 傾斜面
426、427 端部
429 スリット
6 アウターフィン
61 孔
80 水供給装置
90 空調対象空間
91 第1ダクト
92 第2ダクト
DF1、DF2 流れ方向
F1 第1流路
F2 第2流路

Claims (9)

  1. 冷却用空気及び水が通過する第1流路と被冷却空気が通過する第2流路とを隔てるための隔壁、及び前記第1流路に面する前記隔壁の内側表面から突出し且つ前記第1流路の流れ方向に沿うインナーフィンを備える中空部材と、
    前記隔壁の外側表面から突出するアウターフィンと、
    を備え、
    前記中空部材は、前記流れ方向で上流側の端面に傾斜面を備え、
    前記傾斜面における前記インナーフィンの先端側の端部は、前記傾斜面における前記インナーフィンの根本側の端部よりも前記流れ方向で下流側に位置する
    熱交換部材。
  2. 前記隔壁は、前記流れ方向で上流側の端部に、前記内側表面及び前記外側表面の両方が前記冷却用空気及び水に接し且つスリットを有する露出部を備える
    請求項1に記載の熱交換部材。
  3. 前記内側表面及び前記インナーフィンの表面は、凹凸面である
    請求項1又は2に記載の熱交換部材。
  4. 前記内側表面及び前記インナーフィンの表面に、親水性が付与されている
    請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  5. 前記内側表面及び前記インナーフィンの表面に、アルミニウム合金ろう材及びフッ化物系フラックスを含むスラリーが塗布され、且つ焼付けされている
    請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  6. 前記アウターフィンは、アルミニウム合金ろう材を介して前記外側表面に接合されている
    請求項1から5のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  7. 前記中空部材は、前記隔壁の一部及び前記インナーフィンの一部を含む第1部材と、前記隔壁の一部及び前記インナーフィンの一部を含み且つ前記第1部材に連結される第2部材と、を備える
    請求項1から6のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  8. 前記隔壁及び前記インナーフィンは、一体であり且つアルミニウム合金押出形材であり、
    前記アウターフィンは、アルミニウム合金である
    請求項1から7のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の熱交換部材を複数備え、
    複数の前記熱交換部材は、隣り合う前記熱交換部材の前記アウターフィン同士が対向するように並べられており、
    前記隔壁で隔てられた前記第1流路及び前記第2流路を備える熱交換器。
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