[本願発明の実施形態の説明]
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、二次電池の内部抵抗を算出する内部抵抗算出装置であって、所定の第1サンプリング周期で前記二次電池の電圧及び電流を取得する取得部と、前記二次電池の充放電の切替の有無を推定する推定部と、該推定部で切替有りと推定した場合、前記取得部が電圧及び電流を取得する際の前記第1サンプリング周期を該第1サンプリング周期より短い第2サンプリング周期に変更する変更部と、該変更部で変更した前記第2サンプリング周期で前記取得部が取得した電流に基づいて前記二次電池の充放電の切替を検出する切替検出部と、該切替検出部で充放電の切替を検出した場合、前記二次電池の充放電の切替時点前に前記取得部が取得した電圧及び電流、並びに前記二次電池の充放電の切替時点から所定の待機時間経過後に前記取得部が取得した電圧及び電流に基づいて、前記二次電池の内部抵抗を算出する抵抗算出部とを備える。
本発明の実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、二次電池の内部抵抗を算出させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、所定の第1サンプリング周期で前記二次電池の電圧及び電流を取得する取得部と、前記二次電池の充放電の切替の有無を推定する推定部と、切替有りと推定した場合、前記取得部が電圧及び電流を取得する際の前記第1サンプリング周期を該第1サンプリング周期より短い第2サンプリング周期に変更する変更部と、変更した前記第2サンプリング周期で前記取得部が取得した電流に基づいて前記二次電池の充放電の切替を検出する切替検出部と、充放電の切替を検出した場合、前記二次電池の充放電の切替時点前に前記取得部が取得した電圧及び電流、並びに前記二次電池の充放電の切替時点から所定の待機時間経過後に前記取得部が取得した電圧及び電流に基づいて、前記二次電池の内部抵抗を算出する抵抗算出部として機能させる。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出方法は、二次電池の内部抵抗を算出する内部抵抗算出方法であって、所定の第1サンプリング周期で前記二次電池の電圧及び電流を取得部が取得し、前記二次電池の充放電の切替の有無を推定部が推定し、切替有りと推定された場合、電圧及び電流を取得する際の前記第1サンプリング周期を該第1サンプリング周期より短い第2サンプリング周期に変更部が変更し、変更された前記第2サンプリング周期で前記取得部が取得した電流に基づいて前記二次電池の充放電の切替を切替検出部が検出し、充放電の切替が検出された場合、前記二次電池の充放電の切替時点前に取得された電圧及び電流、並びに前記二次電池の充放電の切替時点から所定の待機時間経過後に取得された電圧及び電流に基づいて、前記二次電池の内部抵抗を抵抗算出部が算出する。
取得部は、所定の第1サンプリング周期で二次電池の電圧及び電流を取得する。第1サンプリング周期は、例えば、10msとすることができるが、これに限定されるものではない。
推定部は、二次電池の充放電の切替の有無を推定する。すなわち、推定部は、実際に二次電池の充放電が切り替わる前に充放電の切り替わりを予測する。充放電の切り替わりの推定は、例えば、充放電電流の時間的な増減方向を監視し、電流の絶対値及び時間的な変化度合い(例えば、増加量又は減少量など)に基づいて所定の条件を充足する時点を推定時点とすることができる。
変更部は、推定部で充放電の切替の有無を推定した場合、取得部が電圧及び電流を取得する際の第1サンプリング周期を当該第1サンプリング周期より短い第2サンプリング周期に変更する。例えば、第1サンプリング周期が10msの場合、第2サンプリング周期は1msとすることができるが、これに限定されるものではない。
切替検出部は、変更部で変更した第2サンプリング周期で取得部が取得した電流に基づいて二次電池の充放電の切替を検出する。例えば、充電又は放電の一方を正と定めておき、電流が正から負又は0になった場合、電流が0から正又は負になった場合、あるいは電流が負から正又は0になった場合、充放電の切り替えを検出することができる。
抵抗算出部は、切替検出部で充放電の切替を検出した場合、二次電池の充放電の切替時点前に取得部が取得した電圧Vb及び電流Ib、並びに二次電池の充放電の切替時点から所定の待機時間経過後に取得部が取得した電圧Vc及び電流Icに基づいて、二次電池の内部抵抗を算出する。
二次電池は、電解液バルクの抵抗Rs、界面電荷移動抵抗Rc、電気二重層キャパシタンスC、拡散インピーダンスZwで構成される等価回路で表すことができる。そして、二次電池の内部抵抗は、電解液バルクの抵抗Rs及び界面電荷移動抵抗Rcが主要部分を占める。一方、交流インピーダンス法を用いて二次電池のインピーダンスを複数の周波数で測定した値をプロットしたインピーダンススペクトルにおいて、周波数を高周波数から低周波数へ変化させた場合、ある境界周波数域で、拡散インピーダンスZwが増加し、二次電池のインピーダンスが増加する。そして、待機時間Tは、拡散インピーダンスZwが増加する境界周波数域に基づいて求めることができる。待機時間Tは、例えば、100msとすることができるが、これに限定されるものではない。
充放電の切替前後の2点間の電圧、電流から求められる直線の傾きの絶対値が、二次電池の内部抵抗を示す。そこで、内部抵抗Rは、例えば、R=(Vc−Vb)/(Ic−Ib)で算出する。
上述の構成により、二次電池の充放電の切替が有ると推定された場合、実際の充放電の切替時点より前の時点でサンプリング周期を短くして電圧、電流を取得し、取得した電流に基づいて充放電の切替を検出するので、二次電池の電圧、電流が短い周期で変動する場合でも、充放電の切替時点を精度良く検出することができる。そして、充放電の切替時点を精度よく検出することができるので、待機時間T経過時点も精度よく特定することができるので、充放電切替前の電圧Vb及び電流Ib、並びに充放電の切替時点から所定の待機時間T経過後の電圧Vc及び電流Icを正確に取得することができ、二次電池の内部抵抗を精度よく算出することができる。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、前記変更部は、前記切替検出部で充放電の切替を検出した場合、前記推定部が推定した推定時点から充放電の切替時点まで前記第2サンプリング周期に変更する。
変更部は、切替検出部で充放電の切替を検出した場合、充放電の切替の有無を推定した推定時点から充放電の切替時点まで第2サンプリング周期に変更する。推定時点から充放電の切替時点まで第2サンプリング周期に変更するので、二次電池の電圧、電流が短い周期で変動する場合でも、充放電の切替時点を精度良く判定することができる。そして、充放電の切替時点が精度よく判定することができるので、充放電切替前の電圧Vb及び電流Ibを正確に取得することができる。また、待機時間T経過時点も精度よく特定することができる。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、前記変更部は、前記切替検出部で充放電の切替を検出した場合、充放電の切替時点から前記待機時間経過時点まで前記第2サンプリング周期に変更する。
変更部は、切替検出部で充放電の切替を検出した場合、充放電の切替時点から待機時間T経過時点まで第2サンプリング周期に変更する。充放電の切替時点から待機時間T経過時点まで第2サンプリング周期に変更するので、二次電池の電圧、電流が短い周期で変動する場合でも、充放電の切替時点から所定の待機時間T経過後の電圧Vc及び電流Icを正確に取得することができ、二次電池の内部抵抗を精度よく算出することができる。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、前記変更部は、前記切替検出部で充放電の切替を検出した場合、充放電の切替時点の後に前記第1サンプリング周期に変更し、前記切替時点及び前記待機時間経過時点の間で前記第2サンプリング周期に変更する。
変更部は、切替検出部で充放電の切替を検出した場合、充放電の切替時点の後に第1サンプリング周期に変更し、切替時点及び待機時間T経過時点の間で第2サンプリング周期に変更する。例えば、充放電切替時点を0msとし、待機時間Tを100msとすると、切替時点及び待機時間T経過時点の間の時点(所定時点)は、充放電切替時点から90ms経過した時点とすることができるが、これに限定されるものではない。所定時点を90ms、待機時間Tを100msとした場合、所定時点は、待機時間Tに対して10ms前の時点となる。
二次電池の内部抵抗を精度よく算出するためには、待機時間T経過後の電圧、電流をより正確に検出する必要がある。充放電の切替時点以降、サンプリング周期を短くすれば、待機時間T経過時には、確実に短いサンプリング周期で電圧、電流を取得することができる。一方で、サンプリング周期を短くすることは、処理労力を増大させる。そこで、待機時間Tに対して時間的に十分前の所定時点(100msの待機時間Tに対して、10ms前の時点)で、サンプリング周期を第1サンプリング周期から第2サンプリング周期へ短くすることにより、短いサンプリング周期で電圧、電流をサンプリングする時間幅を少なくすることができ、二次電池の内部抵抗の算出精度を高めつつ処理労力の増加を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、前記取得部が前記第1サンプリング周期で複数回取得した電流に基づいて電流の増加量又は減少量を繰り返し算出する増減量算出部を備え、前記推定部は、取得した電流が正であり、かつ前記増減量算出部が算出した減少量が所定の閾値以上となった場合、あるいは取得した電流が負であり、かつ前記増減量算出部が算出した増加量が所定の閾値以上となった場合、充放電の切替有りと推定する。
増減量算出部は、取得部が第1サンプリング周期で複数回取得した電流に基づいて電流の増加量又は減少量を繰り返し算出する。例えば、サンプリング時点を時系列に(t−2)、(t−1)、(t)とし、各サンプリング時点で取得した電流をI(t−2)、I(t−1)、I(t)とする。I(t−2)<I(t−1)<I(t)であれば、電流は増加している。また、I(t−2)>I(t−1)>I(t)であれば、電流は減少している。
推定部は、取得した電流が正であり、かつ増減量算出部が算出した減少量が所定の閾値以上となった場合、充放電の切替有りと推定する。なお、充電電流は正とし、放電電流は負とする。例えば、I(t)>0、かつ、I(t−1)−I(t)≧Th1である場合、充電電流が減少して0Aに近づいているので、充電から放電への切替が有ると推定することができる。なお、推定時点は、サンプリング時点tとすることができるが、これに限定されるものではない。
また、推定部は、取得した電流が負であり、かつ増減量算出部が算出した増加量が所定の閾値以上となった場合、充放電の切替有りと推定する。例えば、I(t)<0、かつ、I(t)−I(t−1)≧Th1である場合、放電電流が増加して0Aに近づいているので、放電から充電への切替が有ると推定することができる。なお、推定時点は、サンプリング時点tとすることができるが、これに限定されるものではない。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、前記二次電池の残存量を繰り返し算出する残存量算出部を備え、前記推定部は、前記残存量算出部で算出する残存量が減少し、かつ算出した残存量と所定の下限値との差が所定の下限閾値以下となった場合、あるいは算出する残存量が増加し、かつ算出した残存量と所定の上限値との差が所定の上限閾値以下となった場合、充放電の切替有りと推定する。
残存量算出部は、二次電池の残存量を繰り返し算出する。二次電池の残存量(残量)は、例えば、時点taで算出した二次電池の残量をC(ta)とし、時点taより後の時点tbで算出する二次電池の残量をC(tb)とすると、残量C(tb)は、C(ta)+(時点ta〜tb間の電流の累積値)で算出することができる。
推定部は、残存量算出部で算出する残存量が減少し、かつ算出した残存量と所定の下限値との差が所定の下限閾値以下となった場合、充放電の切替有りと推定する。残存量が減少し、下限値以下となると放電が停止されるので、残存量と所定の下限値との差が所定の下限閾値以下となった時点では、放電から充電の切替が行われると推定することができる。
また、推定部は、残存量算出部で算出する残存量が増加し、かつ算出した残存量と所定の上限値との差が所定の上限閾値以下となった場合、充放電の切替有りと推定する。残存量が増加し、上限値以上となると充電が停止されるので、残存量と所定の上限値との差が所定の上限閾値以下となった時点では、充電から放電の切替が行われると推定することができる。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、アイドリングストップの開始時点又は終了時点に関する情報を取得するアイドリング情報取得部を備え、前記推定部は、前記アイドリング情報取得部で取得した開始時点又は終了時点に基づいて充放電の切替の有無を推定する。
アイドリング情報取得部は、アイドリングストップの開始時点又は終了時点に関する情報を取得する。アイドリングストップの開始時点又は終了時点は、例えば、車両の走行状態(車速、交差点までの距離)、交差点の信号灯器の信号情報などに基づいて予測される交差点での停止時刻、停止時間などにより特定して取得することができる。
推定部は、アイドリング情報取得部で取得した開始時点又は終了時点に基づいて充放電の切替の有無を推定する。アイドリングストップの開始時点では放電に切り替わる。また、アイドリングストップの終了時点では、以下の2通りの場合がある。すなわち、アイドリングストップ中に二次電池の残存量が下限値以下となった場合には、アイドリングストップの終了時点では、充電から充放電なしの状態に切り替わる。また、アイドリングストップ中に二次電池の残存量が下限値より多い場合には、アイドリングストップの終了時点では、放電から充放電なしの状態に切り替わる。これにより、アイドリングストップの開始時点又は終了時点により、充放電の切替の有無を推定することができる。
本発明の実施の形態に係る内部抵抗算出装置は、オルタネータへの発電に係る指令を取得する指令取得部を備え、前記推定部は、前記指令取得部で取得した指令に基づいて充放電の切替の有無を推定する。
指令取得部は、オルタネータへの発電に係る指令を取得する。例えば、オルタネータへの発電に係る指令は、所定のECU(electronic control unit)がオルタネータへ出力するので、所定のECUが出力する指令を取得すればよい。
推定部は、指令取得部で取得した指令に基づいて充放電の切替の有無を推定する。例えば、ECUからオルタネータへ発電を停止する指令が出力された場合、充電から放電へ切り替わることを推定することができる。また、ECUからオルタネータへ発電を開始する指令が出力された場合、充電へ切り替わることを推定することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明に係る内部抵抗算出装置の実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の内部抵抗算出装置としての電池監視装置100を搭載した車両の要部の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、車両は、電池監視装置100の他に、二次電池ユニット50、リレー61、62、63、発電機(ALT)71、スタータモータ(ST)72、電池73、電気負荷74、75などを備える。
二次電池ユニット50は、例えば、リチウムイオン電池であり、複数のセル51が直列又は直並列に接続されている。二次電池ユニット50には、電圧センサ52、電流センサ53、温度センサ54を備える。電圧センサ52は、二次電池ユニット50の両端電圧及び各セル51の電圧を検出し、電圧検出線50aを介して検出した電圧を電池監視装置100へ出力する。電流センサ53は、例えば、シャント抵抗又はホールセンサ等で構成され、二次電池ユニット50の充電電流及び放電電流を検出する。電流センサ53は、電流検出線50bを介して検出した電流を電池監視装置100へ出力する。温度センサ54は、例えば、サーミスタで構成され、セル51の温度を検出する。温度センサ54は、温度検出線50cを介して検出した温度を電池監視装置100へ出力する。
電池73は、例えば、鉛電池であり、車両の電気負荷74(例えば、ライト、各種モータ、各種コントローラ等)への電力供給を行うとともに、リレー63がオンした場合には、スタータモータ72を駆動するための電力供給を行う。発電機71は、車両のエンジンの回転により発電し、内部に設けられた整流回路により直流を出力して電池73を充電する。また、発電機71は、リレー61、62がオンしている場合、電池73及び二次電池ユニット50を充電する。二次電池ユニット50は、リレー61がオンした場合には、電気負荷75(例えば、エンジン系電装、オーディオ等)へ電力を供給する。なお、リレー61、62、63のオン・オフは、電池73及び二次電池ユニット50の充放電バランスや負荷の程度に応じて、供給する電力を分配すべく不図示のリレー制御部が行う。
図2は本実施の形態の二次電池算出装置としての電池監視装置100の構成の一例を示すブロック図である。電池監視装置100は、装置全体を制御する制御部10、電圧取得部11、電流取得部12、温度取得部13、推定部14、サンプリング周期変更部15、通信部16、切替検出部17、抵抗算出部18、増減量算出部19、残存量算出部20、指令取得部21、所定の情報を記憶する記憶部22、計時のためのタイマ23などを備える。
制御部10は、CPU等で構成される。
電圧取得部11は、取得部としての機能を有し、二次電池ユニット50の電圧(二次電池ユニット50の両端電圧及び各セル51の電圧)を取得する。また、電流取得部12は、取得部としての機能を有し、二次電池ユニット50の電流(充電電流及び放電電流)を取得する。
より具体的には、電流取得部12は、AD変換器を備え、取得した電流を、サンプリング周期変更部15で変更したサンプリング周期でデジタル値に変換し、変換したデジタル値を制御部10へ出力する。サンプリング周期は、例えば、第1サンプリング周期(例えば、10ms)及び第1サンプリング周期より短い第2サンプリング周期(例えば、1ms)とすることができる。なお、サンプリング周期10ms、1msは一例であって、かかる数値に限定されるものではない。これにより、制御部10は、第1サンプリング周期及び第2サンプリング周期で二次電池ユニット50の電流値を読み取ることができる。
また、電圧取得部11は、AD変換器を備え、取得した電圧を、サンプリング周期変更部15で変更したサンプリング周期でデジタル値に変換し、変換したデジタル値を制御部10へ出力する。サンプリング周期は、例えば、第1サンプリング周期(例えば、10ms)及び第1サンプリング周期より短い第2サンプリング周期(例えば、1ms)とすることができる。なお、サンプリング周期10ms、1msは一例であって、かかる数値に限定されるものではない。これにより、制御部10は、第1サンプリング周期及び第2サンプリング周期で二次電池ユニット50の電圧値を読み取ることができる。
温度取得部13は、二次電池ユニット50の温度を取得する。
推定部14は、二次電池ユニット50の充放電の切替の有無を推定する。すなわち、推定部14は、実際に二次電池ユニット50の充放電が切り替わる前に充放電の切り替わりを予測する。充放電の切替の有無の推定は、例えば、充放電電流の時間的な増減方向を監視し、電流の絶対値及び時間的な変化度合い(例えば、増加量又は減少量など)に基づいて所定の条件を充足する時点を推定時点とすることができる。なお、充放電の切替時点の推定方法の詳細は後述する。
サンプリング周期変更部15は、推定部14で充放電の切替有りと推定した場合、電圧取得部11が電圧を取得する際及び電流取得部12が電流を取得する際の第1サンプリング周期を当該第1サンプリング周期より短い第2サンプリング周期に変更する。すなわち、サンプリング周期変更部15は、推定部14が充放電の切替有りと推定した場合、サンプリング周期を第2サンプリング周期に変更する。例えば、第1サンプリング周期が10msの場合、第2サンプリング周期は1msとすることができるが、これに限定されるものではない。
切替検出部17は、サンプリング周期変更部15で変更した第2サンプリング周期で取得した電流に基づいて二次電池ユニット50の充放電の切替を検出する。例えば、充電の場合の電流取得部12で取得した電流を正と定めると、充電と放電とでは、電流の方向が反対であるので、電流取得部12で取得した電流が負の場合には、放電であると判定することができる。すなわち、充電又は放電の一方を正と定めておき、電流が正から負又は0になった場合、電流が0から正又は負になった場合、あるいは電流が負から正又は0になった場合、充放電の切替を検出することができる。
抵抗算出部18は、切替検出部17で充放電の切替を検出した場合、二次電池ユニット50の充放電の切替時点前に取得した電圧Vb及び電流Ib、並びに二次電池ユニット50の充放電の切替時点から所定の待機時間T経過後に取得した電圧Vc及び電流Icに基づいて、二次電池ユニット50の内部抵抗を算出する。
二次電池ユニット50は、電解液バルクの抵抗Rs、界面電荷移動抵抗Rc、電気二重層キャパシタンスC、拡散インピーダンスZwで構成される等価回路で表すことができる。そして、二次電池ユニット50の内部抵抗は、電解液バルクの抵抗Rs及び界面電荷移動抵抗Rcが主要部分を占める。一方、交流インピーダンス法を用いて二次電池ユニット50のインピーダンスを複数の周波数で測定した値をプロットしたインピーダンススペクトルにおいて、周波数を高周波数から低周波数へ変化させた場合、ある境界周波数域で、拡散インピーダンスZwが増加し、二次電池ユニット50のインピーダンスが増加する。そして、待機時間Tは、拡散インピーダンスZwが増加する境界周波数域に基づいて求めることができる。待機時間Tは、例えば、100msとすることができるが、これに限定されるものではない。
交流インピーダンス法での周波数fと、直流を通電してから測定するまでの待機時間Tとの間には、T=1/(2×f)という関係がある。すなわち、待機時間Tは、例えば、周波数fの2倍の逆数という関係から特定することができる。例えば、周波数fが5Hzの場合、待機時間Tは0.1秒となる。なお、待機時間Tを周波数fの2倍の逆数とするのは一例であって、例えば、待機時間Tを周波数fの4倍の逆数としてもよい。
充放電の切替前後の2点間の電圧、電流から求められる直線の傾きの絶対値が、二次電池ユニット50の内部抵抗を示す。そこで、内部抵抗Rは、例えば、R=(Vc−Vb)/(Ic−Ib)で算出する。
上述の構成により、二次電池ユニット50の充放電の切替有りと推定された場合、実際の充放電の切替時点より前の時点でサンプリング周期を短くして電圧、電流を取得し、取得した電流に基づいて充放電の切替を検出するので、二次電池ユニット50の電圧、電流が短い周期で変動する場合でも、充放電の切替時点を精度良く検出することができる。そして、充放電の切替時点を精度よく検出することができるので、待機時間T経過時点も精度よく特定することができる。これにより、充放電切替前の電圧Vb及び電流Ib、並びに充放電の切替時点から所定の待機時間T経過後の電圧Vc及び電流Icを正確に取得することができ、二次電池ユニット50の内部抵抗を精度よく算出することができる。
図3は二次電池ユニット50の電流波形の一例を示す説明図である。図4は図3の電流波形の時間軸を拡大した場合の放電側の電流波形の一例を示す説明図である。図3、図4において、横軸は時間を示し、縦軸は電流を示す。電流が正の場合は充電電流を示し、電流が負の場合は放電電流を示す。図3、図4において、放電側の電流波形において、略30msの間隔で波高値が比較的大きい放電電流パルスが表れている。当該放電電流パルスは、例えば、エンジンの点火系負荷に流れるパルス電流であり、例えば、イグニッションコイルに流れる電流、燃料噴射ポンプの負荷電流などを含む。
次に、図3、図4に例示した二次電池ユニット50の電流のサンプリング方法について説明する。図5は本実施の形態の電池監視装置100による電流のサンプリング値の一例を示す説明図である。図5において、横軸は時間を示し、縦軸は電流を示す。電流が正の場合は充電電流を示し、電流が負の場合は放電電流を示す。符号Aで示す破線は図4に示す電流を第1サンプリング周期としての10msでサンプリングした電流値を示す。符号Bで示す細線は図4に示す電流を第2サンプリング周期としての1msでサンプリングした電流値を示す。また、符号Cで示す太線は符号Bで示す1msのサンプリンング周期でサンプリングした電流値の統計値としての5移動平均を示す。
図5においては、充放電切替時点は、電流が正から負に変化する時点であり、201ms時点としている。また、待機時間Tを100msとする。また、充放電の切替を推定した推定時点を190ms時点としている。本実施の形態によれば、充放電の切替を推定した190ms時点でサンプリング周期が10msから1msに変更される。その後、充放電の切替を検出する時点は201ms時点であり、待機時間Tが経過する時点は100ms後の301ms時点となる。
そして、充放電切替前の電流Ib、電圧Vbは、充放電の切り替わりを検出する時点201msの1ms前である200ms時点のデータとなる。また、待機時間T経過後の電流Ic、電圧Vcは、充放電の切り替わりを検出する時点201msから100ms経過後の301ms時点のデータとなる。また、図5の例では、待機時間T経過時点の301ms後はサンプリング周期は10msに戻っている。
すなわち、二次電池ユニット50の内部抵抗Rは、200ms時点の電流Ib、電圧Vb、及び301ms時点の電流Ic、電圧Vcに基づき、R=(Vc−Vb)/(Ic−Ib)で算出することができる。
そして、図4、図5に示すように、二次電池ユニット50の電流の変動の周期は、第1サンプリング周期である10msよりも短い。このため、仮に10msのサンプリング周期で電圧、電流をサンプリングした場合、図5の符号Aのチャートで示すように、201ms時点の充放電の切替を検出する時点は210ms時点となり、実際の充放電の切替時点(201ms時点)との間で9msの時間差が生じする。また、充放電の切替を検出する時点が210msであるため、待機時間T経過時点は100ms後の310ms時点となる。このように、第1サンプリング周期で電圧、電流をサンプリングした場合には、充放電の切替わりを検出する時点が実際の充放電切替時点からずれることになり、結果として待機時間T経過時点がずれるため、内部抵抗を算出するための電圧及び電流の取得時点がずれ、内部抵抗を精度よく算出することができない。
しかし、本実施の形態によれば、二次電池ユニット50の電圧、電流が短い周期で変動する場合でも、充放電の切替時点を精度良く検出することができる。そして、充放電の切替時点を精度よく検出することができるので、待機時間T経過時点も精度よく特定することができる。これにより、充放電切替前の電圧Vb及び電流Ib、並びに充放電の切替時点から所定の待機時間T経過後の電圧Vc及び電流Icを正確に取得することができ、二次電池ユニット50の内部抵抗を精度よく算出することができる。
また、仮に、第2サンプリング周期(例えば、1ms)で取得した電圧又は電流の少なくとも一方が比較的大きく変動する場合には、図5の符号Cで示すチャートのように、第2サンプリング周期で取得した電圧、電流の統計値(例えば、過去5回の5移動平均)を算出し、算出した電圧、電流を用いて二次電池ユニット50の内部抵抗を算出することもできる。
すなわち、抵抗算出部18は、電圧取得部11又は電流取得部12が第2サンプリング周期で複数回取得した電圧又は電流の少なくとも一方の変動幅が所定の変動閾値以上である場合、複数回取得した電圧又は電流の少なくとも一方の統計値を算出する。
変動幅は、例えば、複数回取得した電圧又は電流のサンプリング値の最大値と最小値との差分とすることができるが、これに限定されるものではない。複数回は、例えば、5回とすることができるが、これらに限定されない。統計値は、例えば、図5の符号Cで示す太線の如く、過去5回のサンプリング値の5移動平均とすることができるが、これに限定されない。
抵抗算出部18は、待機時間T経過後に算出した統計値に基づいて二次電池ユニット50の内部抵抗Rを算出する。例えば、電圧の統計値をVa、電流の統計値をIaとすると、内部抵抗Rは、R=(Va−Vb)/(Ia−Ib)で算出することができる。
待機時間T経過後に過去5回に亘ってサンプリングした値の変動幅が変動閾値以上である場合、過去5回のサンプリング値の移動平均を用いるので、待機時間T経過の前後で電圧又は電流が変動する場合でも、サンプリング値の変動を相殺して電圧、電流を取得することができ、二次電池ユニット50の内部抵抗を精度よく算出することができる。
なお、過去5回のサンプリング値に基づいて5移動平均を算出する場合、最後にサンプリングする5回目の電流、電圧のサンプリング時点が待機時間T経過後であればよい。別言すれば、過去5回のサンプリング時点のすべてが待機時間T経過後であってもよい。また、過去5回のサンプリング時点のうち最初の1回又は数回が待機時間T経過前であってもよい。
サンプリング周期変更部15は、切替検出部17で充放電の切替を検出した場合、推定時点(図5の例では、190ms時点)から充放電の切替時点(図5の例では、201ms時点)まで第2サンプリング周期に変更する。
推定時点から充放電の切替時点まで第2サンプリング周期に変更するので、二次電池ユニット50の電圧、電流が短い周期で変動する場合でも、充放電の切替時点を精度良く検出することができる。そして、充放電の切替時点を度よく検出ことができるので、充放電切替前の電圧Vb及び電流Ibを正確に取得することができる。また、待機時間T経過時点も精度よく特定することができる。
サンプリング周期変更部15は、切替検出部17で充放電の切替を検出した場合、充放電の切替時点(図5の例では、201ms時点)から待機時間T経過時点(図5の例では、301ms時点)まで第2サンプリング周期に変更する。
充放電の切替時点から待機時間T経過時点まで第2サンプリング周期に変更するので、二次電池ユニット50の電圧、電流が短い周期で変動する場合でも、充放電の切替時点から所定の待機時間T経過後の電圧Vc及び電流Icを正確に取得することができ、二次電池ユニット50の内部抵抗を精度よく算出することができる。
また、サンプリング周期変更部15は、切替検出部17で充放電の切替を検出した場合、充放電の切替時点の後に第1サンプリング周期に変更し、切替時点及び待機時間T経過時点の間で第2サンプリング周期に変更することもできる。
例えば、図5の例で説明すると、充放電の切替を検出した時点が201ms時点であり、待機時間Tを100msとすると、待機時間T経過時点は301ms時点となる。切替時点及び待機時間T経過時点の間の時点(所定時点)を、充放電切替時点から90ms経過した時点とすると、充放電の切替を検出した201msの後、サンプリング周期を10msに戻し、待機時間T経過時点である301msより10ms前の291ms時点でサンプリング周期を1msに変更することになる。
二次電池ユニット50の内部抵抗を精度よく算出するためには、待機時間T経過後の電圧、電流をより正確に検出する必要がある。充放電の切替時点以降、サンプリング周期を短くすれば、待機時間T経過時には、確実に短いサンプリング周期で電圧、電流を取得することができる。一方で、サンプリング周期を短くすることは、処理労力を増大させる。そこで、待機時間Tに対して時間的に十分前の所定時点(100msの待機時間Tに対して、10ms前の時点)で、サンプリング周期を第1サンプリング周期から第2サンプリング周期へ短くすることにより、短いサンプリング周期で電圧、電流をサンプリングする時間幅を少なくすることができ、二次電池ユニット50の内部抵抗の算出精度を高めつつ処理労力の増加を抑制することができる。
次に、充放電の切替の有無を推定する方法について説明する。まず、充放電の電流に基づく推定方法について説明する。図6は本実施の形態の電池監視装置100による電流に基づく充放電の切替の有無の推定方法の第1例を示す説明図である。図6は二次電池ユニット50の電流を示す。図6において、横軸は時間を示し、縦軸は電流を示す。図6の時点(t)、時点(t−1)の間隔は10msである。電流が正の場合は充電を示し、電流が負の場合は放電を示す。すなわち、図6は充電から放電へ切り替わる様子の一例を示す。
増減量算出部19は、第1サンプリング周期で複数回取得した電流に基づいて電流の増加量又は減少量を繰り返し算出する。例えば、サンプリング時点を時系列に(t−2)、(t−1)、(t)とし、各サンプリング時点で取得した電流をI(t−2)、I(t−1)、I(t)とする。I(t−2)<I(t−1)<I(t)であれば、電流は増加している。また、I(t−2)>I(t−1)>I(t)であれば、電流は減少している。
推定部14は、取得した電流が正であり、かつ増減量算出部19が算出した減少量が所定の閾値以上となった場合、充放電の切替有りと推定する。図6に示すように、例えば、I(t)>0、かつ、I(t−1)−I(t)≧Th1である場合、充電電流が減少して0Aに近づいているので、充電から放電への切替が有ると推定することができる。なお、電流が減少しているという条件の下では、I(t−1)−I(t)≧Th1という式は、図6に示すように、|I(t)−I(t−1)|≧Th1という式で置き換えることができる。また、推定時点は、サンプリング時点tとすることができる。なお、推定時点は、時点tの前後に所要の時点だけずらすこともできる。図6の例は、二次電池ユニット50の電流が比較的急激に変化するような場合に用いることができる。
図7は本実施の形態の電池監視装置100による電流に基づく充放電の切替の有無の推定方法の第2例を示す説明図である。図7の時点(t)、時点(t−1)、時点(t−2)の間隔は10msである。推定部14は、取得した電流が正であり、かつ増減量算出部19が算出した減少量が所定の閾値以上となった場合、充放電の切替有りと推定する。例えば、図7に示すように、I(t−2)−I(t−1)≧Th2、I(t−1)−I(t)≧Th2、かつ、Th3>I(t)>0である場合、充電電流が減少して0Aに近づいているので、充電から放電への切替が有ると推定することができる。なお、電流が減少しているという条件の下では、I(t−2)−I(t−1)≧Th2という式は、図7に示すように、|I(t−1)−I(t−2)|≧Th2という式で置き換えることができる。また、I(t−1)−I(t)≧Th2という式は、図7に示すように、|I(t)−I(t−1)|≧Th2という式で置き換えることができる。なお、Th1>Th2>Th3とすることができる。また、推定時点は、サンプリング時点tとすることができる。図7の例は、二次電池ユニット50の電流が比較的緩やかに変化するような場合に用いることができる。
図6、図7では、充電から放電に切り替わる場合について説明したが、放電から充電に切り替わる場合、すなわち電流が増加する場合も同様である。すなわち、推定部14は、取得した電流が負であり、かつ増減量算出部19が算出した増加量が所定の閾値以上となった場合、充放電の切替有りと推定する。例えば、I(t)<0、かつ、I(t)−I(t−1)≧Th1である場合、放電電流が増加して0Aに近づいているので、放電から充電への切替が有ると推定することができる。なお、推定時点は、サンプリング時点tとすることができるが、これに限定されるものではない。
次に、二次電池ユニット50の残存量(残量)、すなわちSOC(State of Charge:充電率)に基づく充放電の切替の有無の推定方法について説明する。図8は本実施の形態の電池監視装置100による残存量に基づく充放電の切替の有無の推定方法の一例を示す説明図である。図8は二次電池ユニット50のSOCの変化の一例を示す。図8において、横軸は時間を示し、縦軸はSOCを示す。なお、図8では、SOCを模式的に示している。
残存量算出部20は、二次電池ユニット50の残存量を繰り返し算出する。二次電池ユニット50の残存量(残量)は、例えば、時点taで算出した二次電池ユニット50の残量をC(ta)とし、時点taより後の時点tbで算出する二次電池ユニット50の残量をC(tb)とすると、残量C(tb)は、C(ta)+(時点ta〜tb間の電流の累積値)で算出することができる。
推定部14は、残存量算出部20で算出する残存量が減少し、かつ算出した残存量と所定の下限値との差が所定の下限閾値以下となった場合、充放電の切替有りと推定する。残存量が減少し、下限値以下となると放電が停止されるので、残存量と所定の下限値との差が所定の下限閾値以下となった場合、放電から充電の切替が行われると推定することができる。
例えば、図8の例では、時点t1において、充放電なしの状態から放電に切り替わり(例えば、車両が停止)、SOCがSOC(t1)から減少し始める。時点t2では、SOCはさらに減少してSOC(t2)となる。時点t3において、SOC(t3)と下限値との差が所定の下限閾値以下となった場合、時点t3で充放電の切替が有ると推定することができる。
なお、図8の例において、時点t2でのSOC(t2)と下限値との差が所定の下限閾値以下となった場合、時点t3より前の時点t2において、充放電の切替が有ると推定することができる。また、図8の例では、SOCが下限値になった時点で充電が開始され、充電の終了時点t4まで充電が行われ、その後は充放電なしの状態(例えば、車両が走行)となっている。図8の例では、SOCと下限値とを比較する例であったが、SOCと上限値とを比較する場合も同様である。
すなわち、推定部14は、残存量算出部19で算出する残存量が増加し、かつ算出した残存量と所定の上限値との差が所定の上限閾値以下となった場合、充放電の切替有りと推定する。残存量が増加し、上限値以上となると充電が停止されるので、残存量と所定の上限値との差が所定の上限閾値以下となった時点では、充電から放電の切替が行われると推定することができる。
次に、アイドリングストップに関する情報に基づく充放電の切替時点の推定方法について説明する。図9は本実施の形態の電池監視装置100によるアイドリングストップに関する情報に基づく充放電の切替の有無の推定方法の一例を示す説明図である。図9において、横軸は時間を示し、縦軸は二次電池ユニット50の電流を示す。電流が正の場合は充電電流を示し、電流が負の場合は放電電流を示す。図9は、時点t1で車両が停止し、二次電池ユニット50の放電が開始され、時点t3で二次電池ユニット50のSOCが下限値まで低下したので二次電池ユニット50の充電が開始され、時点t4で車両が走行開始し、二次電池ユニット50の充電が終了する様子を示す。
通信部16は、アイドリング情報取得部としての機能を有し、車両内の他のシステム(不図示)又は車外の路側装置(不図示)などから、ストップの開始時点又は終了時点に関する情報を取得する。アイドリングストップの開始時点又は終了時点は、例えば、車両の走行状態(車速、交差点までの距離)、交差点の信号灯器の信号情報などに基づいて予測される交差点での停止時刻、停止時間などにより特定して取得することができる。
推定部14は、通信部16で取得した開始時点又は終了時点に基づいて充放電の切替の有無を推定する。アイドリングストップの開始時点(図9の時点t1)では放電に切り替わる。また、アイドリングストップの終了時点(図9の時点t4)では、以下の2通りの場合がある。すなわち、図9に示すように、アイドリングストップ中に二次電池ユニット50の残存量が下限値以下となった場合には、アイドリングストップの終了時点では、充電から充放電なしの状態に切り替わる。また、図示していないが、アイドリングストップ中に二次電池の残存量が下限値より多い場合には、アイドリングストップの終了時点では、放電から充放電なしの状態に切り替わる。これにより、アイドリングストップの開始時点又は終了時点により、充放電の切替の有無を推定することができる。また、推定時点は、アイドリングストップの開始時点より所要時間(例えば、10ms)前の時点、又はアイドリングストップの終了時点より所要時間(例えば、10ms)前の時点とすることができる。
次に、オルタネータへの発電に係る指令に基づく充放電の切替の有無の推定方法について説明する。指令取得部21は、オルタネータ71への発電に係る指令を取得する。例えば、オルタネータ71への発電に係る指令は、不図示の所定のECU(electronic control unit)がオルタネータ71へ出力するので、所定のECUが出力する指令を取得すればよい。
推定部14は、指令取得部21で取得した指令に基づいて充放電の切替の有無を推定する。例えば、ECUからオルタネータ71へ発電を停止する指令が出力された場合、充電から放電へ切り替わることを推定することができる。また、ECUからオルタネータ71へ発電を開始する指令が出力された場合、充電へ切り替わることを推定することができる。この場合、推定時点は、発電を開始する時点より所要時間(例えば、10ms)前の時点、又は発電を停止する時点より所要時間(例えば、10ms)前の時点とすることができる。
次に、本実施の形態の電池監視装置100の動作について説明する。図10及び図11は本実施の形態の電池監視装置100の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下では便宜上、処理の主体を制御部10として説明する。制御部10は、第1サンプリング周期(例えば、10ms)で二次電池ユニット50の電圧、電流を取得し(S11)、充放電の切替の推定の可否を判定する(S12)。すなわち、充放電の切替の有無を推定する。
充放電の切替の推定ができない場合(S12でNO)、すなわち、充放電の切替が無いと推定される場合、制御部10は、ステップS11の処理を行う。充放電の切替の推定ができた場合(S12でYES)、すなわち、充放電の切替が有ると推定される場合、制御部10は、サンプリング周期を第2サンプリング周期(例えば、1ms)に変更し(S13)、第2サンプリング周期で二次電池ユニット50の電圧、電流を取得する(S14)。
制御部10は、充放電の切替の有無を判定し(S15)、充放電の切替がない場合(S15でNO)、すなわち、充放電の切替を検出することができない場合、ステップS15の処理を続ける。充放電の切替があった場合(S15でYES)、すなわち、充放電の切替を検出することができた場合、制御部10は、充放電切替直前の電圧Vb、電流Ibを記憶部22に記憶し(S16)、充放電の切替時点から待機時間T(例えば、100ms)が経過したか否か判定する(S17)。待機時間Tが経過していない場合(S17でNO)、制御部10は、ステップS17の処理を続ける。
待機時間Tが経過した場合(S17でYES)、制御部10は、待機時間Tが経過後に取得した電流が所定の電流閾値以上であるか否かを判定する(S18)。取得した電流が電流閾値以上である場合(S18でYES)、制御部10は、複数回取得した電圧、電流の変動幅が所定の変動閾値以上であるか否かを判定する(S19)。なお、電圧及び電流の両方の変動幅を判定してもよく、いずれか一方の変動幅を判定してもよい。
変動幅が所定の変動閾値以上でない場合(S19でNO)、制御部10は、待機時間T経過後の電圧Vc、電流Icを取得し(S20)、後述のステップS22の処理を行う。変動幅が所定の変動閾値以上である場合(S19でYES)、制御部10は、電圧の統計値Va、電流の統計値Iaを算出し(S21)、後述のステップS22の処理を行う。
制御部10は、二次電池ユニット50の内部抵抗値Rを算出する(S22)。内部抵抗値Rは、R=(Vc−Vb)/(Ic−Ib)という式、又はR=(Va−Vb)/(Ia−Ib)という式で算出することができる。
制御部10は、サンプリング周期を第1サンプリング周期に変更する(S23)。また、取得した電流が電流閾値以上でない場合(S18でNO)、制御部10は、ステップS19の処理を行うことなく、ステップS23の処理を行う。
制御部10は、処理を終了するか否かを判定し(S24)、処理を終了しない場合(S24でNO)、ステップS11以降の処理を続け、処理を終了する場合(S24でYES)、処理を終了する。
本実施の形態の内部抵抗算出装置(電池監視装置100)は、CPU(プロセッサ)、RAM(メモリ)などを備えた汎用コンピュータを用いて実現することもできる。すなわち、図10、図11に示すような、各処理の手順を定めたコンピュータプログラムをコンピュータに備えられたRAM(メモリ)にロードし、コンピュータプログラムをCPU(プロセッサ)で実行することにより、コンピュータ上で内部抵抗算出装置(電池監視装置100)を実現することができる。
上述の実施の形態では、二次電池ユニット50をリチウムイオン電池として説明したが、二次電池ユニット50はリチウムイオン電池に限定されるものではなく、例えば、ニッケル水素電池、ニッカド電池などにも提供することができる。
開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。