JP6578650B2 - 複合糸及びこれを用いた布帛 - Google Patents
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Description
本発明の複合糸は、略C型断面糸と、弾性繊維とで構成される。
本発明の複合糸は、略C型断面糸を含む。
本発明の複合糸に使用する弾性繊維は、弾性を有する繊維であれば特に限定されないが、具体的には、ポリウレタン系弾性繊維、ポリエーテルエステル系弾性繊維、及びポリエステル系バイメタル複合繊維(ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/ポリトリメチルテレフタレート等)や高捲縮仮撚糸等が挙げられる。好ましくは、本発明の弾性繊維は、ポリウレタン系弾性繊維である。
本発明の複合糸は、上述の略C型断面糸と弾性繊維とで構成される。略C型断面糸と弾性繊維とは、混繊加工、合撚加工又はカバーリング加工により混用され、ストレッチ性の均一性から合撚加工、エアー混繊加工、カバーリング加工等が適用されることが好ましい。また、かかる加工では、弾性繊維を2.0〜4.0倍で延伸しながらポリエステルフィラメント系、ポリアミドフィラメント糸と加工すると、加工糸の芯部に弾性繊維が配置されてストレッチ性、伸長回復性が効率よく発揮できることから、特に好ましい。
また、ループ高さは、中空糸と弾性繊維とを複合した後、種々の条件(例えば、温度、緊張率など)を変えた処理を施すことによって制御することができ、上に列挙したループ高さより大きなもの、小さなものを後加工により作ることもできる。ループ高さが大きいほど、弾性繊維と略C型断面糸との間に多くの空気を含み、複合糸全体としての膨らみが大きくなる。
本発明の芯鞘糸の芯成分は、芯鞘糸の芯成分を溶出する一般的な方法によって除去することができ、例えば、アルカリ溶液を用いて溶出される。溶出に用いるアルカリ溶液は、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液が好ましい。芯成分の方が鞘成分よりも例えばアルカリ溶液に溶解しやすいという性質を利用して、芯成分を除去する。糸の状態で芯成分を溶出させる方法としては、従来の技術である糸染設備を利用し、アルカリ溶液で溶出する方法がある。具体的には、チーズの形状で処理するチーズ染色機、又はカセ形状で処理するカセ染色機、マフ染色機、スター染色機を用い、溶出を行う。溶出の均一性、糸の解舒性から、チーズ染色機を用いることが特に好ましい。
本願発明者らは、同じ組成の芯鞘型繊維であっても、芯成分の除去方法を変えることにより、種々の用途に適した様々な特性を有する複合糸及び布帛が得られることを発見した。以下に詳細を示す。なお、本明細書において、「布帛」とは、織物、編物、不織布等の生地をいう。織物の例としては、平織、綾織(斜文織ともいう)、朱子織、二重織等の織物がある。編物の例としては、丸編、経編、横編等の編物がある。
図2は、先混用後溶出法で得られる複合糸の顕微鏡写真である(倍率400倍)。図2の複合糸の製造法及び先混用後溶出法の詳細を、以下の実施例1に示す。図2において、中央部に弾性繊維が存在し、弾性繊維の周囲に、本発明の略C型断面形状を有する溶出型中空糸が交絡しており、大きなループ形状が形成されている。略C型断面糸と弾性繊維とを混用した後に略C型断面糸の芯成分を除去しているため、弾性繊維によって略C型断面糸が伸びきらない状態で保持され、芯成分を除去した後も中空部分の形状が保持されやすいと考えられる。実際に、図2によれば、略C型断面糸の捲縮がきれいに残っており、略C型断面糸同士の間、弾性繊維と略C型断面糸との間に空気を多く含む。また、細かい捲縮が存在するため、略C型断面糸のループがつぶれにくいと考えられる。
図3は、先溶出後混用法で得られる複合糸の顕微鏡写真である(倍率400倍)。図3の複合糸の製造法及び先混用後溶出法の詳細を、以下の実施例2に示す。図2と図3の複合糸は、複合糸の組成は同じであり、溶出法のみが異なる。図2と図3を比較すると明らかなように、溶出法を変えることによって、同じ組成から外観が著しく異なる複合糸が得られる。先溶出後混用法では、略C型断面糸の芯成分を溶出させた後、弾性繊維と混用する。図2の複合糸と同様に、中央部に弾性繊維が存在し、弾性繊維の周囲に、本発明の略C型断面形状を有する溶出型中空糸が交絡しており、大きなループ形状が形成されているが、略C型断面糸は、比較的滑らかな外観を有しており、捲縮はそれほど大きくない。
糸の状態で略C型断面糸の芯成分を除去する場合と比較して、製編織後溶出法によって得られる布帛では、略C型断面糸のループが比較的小さく、均一になる。そのため、得られる布帛は、非常に均一な保温性、カサ高性、ストレッチ性を有し、寸法安定性が高い。
(6.布帛)
本発明の複合糸を用いた布帛としては、織物、編物として好適に用いられる。
織物は、伸長率が5%以上、伸長回復率が80%以上であることが好ましい。伸長率が5%以上であれば、身体の動きに追随できるため好ましい。着用時の動きやすさとフィット性から、伸長率が5%〜40%であることが特に好ましい。本発明の織物の伸長回復率は80〜95%の範囲であることが好ましい。この範囲ではフィット感、着用快適性に優れる。また、型崩れが少なく形態保持性にも優れる。80%未満では回復が劣る場合がある。また、95%を超える物は一般的には製造できない。
本発明の布帛を起毛処理してもよい。起毛処理は、例えば、針布起毛機、バフ起毛機など一般的な起毛のための機械を用いて行うことができる。一般的に、針布起毛機を用いると、細かく密で長い毛羽が得られ、バフ起毛機を用いると、短く粗い毛羽が得られる。理論に束縛されるものではないが、起毛することによって、略C型断面糸の鞘部分が細かく切断され、割繊したり、クラックが入ったりすることで、従来にはない細かい特徴のある毛羽が得られると考えられる。布帛の裏面(人体に触れる側)を起毛すると、肌との摩擦が少なくなり、滑らかな質感が得られ、着用することで暖かく感じる。布帛の表面(外気側)を起毛すると、光沢、見栄え、手触りなどが良くなる。
(1.略C型断面糸、複合糸、布帛の分析)
本発明の方法によって作成した略C型断面糸、複合糸及び布帛は、以下の方法によって分析した。
(1)厚み(μm)
略C型断面糸の単糸を切断し、走査型顕微鏡を用い、倍率2000倍で糸断面を撮影した。得られた顕微鏡写真を用い、略C型断面糸の壁の厚み(単位:μm)を実測した。1本の糸についてC型断面の任意の10箇所を選んで測定した(n=10)。この測定を10本の糸について行い、測定値を平均した値を中空糸の厚み(μm)とした。厚みが小さいほど、糸は軽く、ソフトである。
上記(1)で得られた顕微鏡写真を拡大し、紙にコピーした。次いで、中空部を含めてC型断面を輪郭部分で切り落とし、質量(S0;単位g)を測定した。さらに、中空部を輪郭部分で切り落とし、中空部の質量(S1;単位g)を測定する。10個のC型断面についてS0、S1をそれぞれ測定した。以下の式で中空率を求めた。
(1−2.複合糸の評価方法)
本発明の複合糸を以下の方法によって評価した。
それぞれの糸について、デジタルマイクロスコープVHX−1000(株式会社キーエンス製)を用い、倍率400倍で拡大した顕微鏡写真を撮影し、糸の外観を評価した。
(2)ループ高さ
それぞれの糸を、精密万能試験機オートグラフAG−IS(株式会社島津製作所製)を用い、(a)荷重せずそのまま、又は(b)荷重0.5g、(c)荷重6gで引っ張り、デジタルマイクロスコープVHX−1000(株式会社キーエンス製)を用い、倍率400倍で拡大した画像を得た。中心部にある弾性繊維の位置を0とし、弾性繊維から垂直に各ループの一番大きな部分を測定し、ループ高さHa、Hb、Hcそれぞれについて20点ずつ測定し、その平均値としてループ高さHa、Hb、Hc(単位μm)を得た。
ループ高さHb=荷重0.5gで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHc=荷重6gで測定したループ高さ(μm)
(3)ループ保持率
上記(2)のループ高さから、Hb/Ha、Hc/Haを算出した(単位%)。Hb/Ha、Hc/Haの値が大きいほど、荷重を加えてもループがつぶれにくいことを示す。
2014年版のJIS L1013の8.5「引張強さ及び伸び率」の8.5.1「標準時試験」(JIS法)に従って測定した
それぞれの糸を初荷重0.5gで、引張試験機でつかみ、引張試験を行う。糸が切断するまでに糸に加えた力(cN)と糸のストローク(ひずみ)の関係をグラフにし、糸切断時の強力(cN)と伸度(%)を得た(n=10の平均値)。糸の強度を、1デシテックスあたりの強度(cN/dtex)として表した。
上述の(4)から、強伸度積(%・cN/dtex)=伸度(%)×強度(cN/dtex)を求めた。強伸度積の値が大きいほど、糸が粘り強く、靱性が大きいことを表す。
作成した布帛を、以下の方法によって評価した。
織物の軽さは、2014年版のJIS L1096の8.3.2に記載のA法(JIS法)に従って測定した織物の目付(g/m2)によって表した。値が小さいほど、軽い。
2014年版のJIS L1096の8.4のA法(JIS法)に従って測定した(一定時間:10秒間、一定圧力:23.5kPa)。
カサ高度(cm3/g)は、厚さ(mm)を目付(g/m2)で除し、1000を掛けた値とした。
評価機器:KES−FB4表面試験機(カトーテック(株)製)を用い、織物の裏面の表面粗さSMD値(μm)を測定した。織物の場合、裏面の経糸方向(タテ)と緯糸方向(ヨコ)をそれぞれ3ヶ所測定し、その平均値を求めた。編物の場合、編物のウェール方向とコース方向をそれぞれ5ヶ所測定し、その平均値を求めた。値が小さいほど、布帛に凹凸が少なく、良好である。
評価機器:KES−FB2純曲げ試験機(カトーテック(株)製)を用い、織物の場合には、織物裏面の経糸方向と緯糸方向に曲げた時の織物の平均の曲げ剛性B値(gf・cm2/cm)を測定した(経、緯それぞれN=3)。編物の場合には、編物のウェール方向とコース方向に曲げた時の平均の曲げ剛性B値(gf・cm2/cm)を測定した(それぞれN=5)。値が小さいほど、剛性は低く、ソフトな風合いである。
2014年版のJIS L1096の8.14.1項、A法(ストリップ法)に従って評価した。織物の場合、経方向と緯方向それぞれ3回測定し、平均値を算出した。編物の場合、ウェール方向及びコース方向に5回測定し、平均値を算出した。値が大きいほど、伸びが大きく良好である。
織物の場合:
2014年版のJIS L1096の8.15.1項、A法のbの「繰り返し定率伸長時伸長弾性率」(5回繰り返し)に従って、織物の緯糸方向又は緯糸方向を測定し評価した。値が高いほど、ストレッチ後の回復性が良好である。
2014年版のJIS L1096の8.16.2項、D法の「繰り返し定伸長法」に従って、編物のウェール方向及びコース方向にそれぞれ5枚測定し、荷重−伸び曲線を描いた。値が高いほど、ストレッチ後の回復性が良好である。
(1)溶出型中空糸(未溶出)の調製
芯成分として、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩4.8モル%及びポリエチレングリコール10.6質量%を共重合成分として含むポリエチレンテレフタレートと、鞘成分としてポリエチレンテレフタレートを用い、芯成分/鞘成分の質量比率が60/40になるように、鞘成分側がC字型となる芯鞘断面用C型口金ノズル(36ホール)から紡糸温度290℃で吐出させ、紡速3000m/分で紡糸し、繊維断面形状が略C字型の部分配向複合繊維糸として、総繊度140デシテックス、36フィラメントの糸条を一旦巻き取った。続いて、得られた部分配向複合繊維糸を、延伸仮撚機を用いて、熱セット温度165℃、延伸倍率1.7倍、加工速度600m/分で仮撚加工をして、芯/鞘質量比率が60/40、総繊度84デシテックス、36フィラメントの溶出型中空糸(未溶出)を得た。
次いで、上述の溶出型中空糸(未溶出)を6本引き揃え(総繊度504デシテックス)、44デシテックスのポリウレタン弾性繊維「ライクラ」(東レオペロンテックス(株)製)を3.3倍延伸しながら、エアーで交絡させ、混繊した。得られたポリエステル/ポリウレタン弾性繊維の混繊糸は、総繊度が548デシテックスであった。
その後、この複合糸を一旦、ソフトなチーズ形状に巻き返した。その後、糸染設備であるチーズ染色機に入れ、2.5%水酸化ナトリウム水溶液を用い、上述のようにして得た溶出型中空糸を100℃で40分間処理し、芯成分を完全に除去し、中空率が60%の溶出型中空糸(溶出済)を含む実施例1の複合糸を得た。総繊度は246デシテックス、単糸繊度が0.93デシテックスであり、中空糸の壁の厚みは1.73μmであった。得られた複合糸は、きわめて軽く、ソフトで布帛に広汎に用いられる好適な複合糸であった。評価結果は、以下の表1に示す。
実施例1の(1)で調製した溶出型中空糸(未溶出)の芯成分を実施例1の(3)と同じ方法で溶出させた後、実施例1の(2)に記載するように、溶出型中空糸(溶出後)を6本引き揃え、44デシテックスのポリウレタン弾性繊維「ライクラ」(東レオペロンテックス(株)製)を3.3倍延伸しながら、エアーで交絡させ、混繊し、実施例2の複合糸を得た。得られた中空糸は、きわめて軽く、ソフトで布帛に広汎に用いられる好適な複合糸であった。評価結果は、以下の表1に示す。
実施例1の(1)で調製した溶出型中空糸(未溶出)をウレタン弾性繊維と混用することなく、実施例1の(3)と同じ方法で芯成分を溶出させ、比較例1とした。
比較例として、従来の綿コアスパンヤーン(芯44デシテックスのポリウレタン弾性糸を、綿11.8番手でカバリング加工)を用いた。
実施例1及び2で得られた複合糸と、比較例1及び2の糸を用い、上述の「1−2.複合糸の評価方法」に基づき評価を行った。評価結果を表1に示す。
*2 ウレタン弾性繊維と混用していないため、測定せず
表1の結果から、実施例1及び実施例2の複合糸は、比較例の綿コアスパンヤーンと比較して、ループ高さが非常に大きい。また、荷重を加えたときの値(Hb、Hc)及びループ保持率の値から、0.5gまで荷重を加えてもループが保持されており(例えば、荷重0.5gで、実施例1ではループ保持率76.3%、実施例2では87.5%であるのに対し、比較例2では55.8%)、荷重を加えてもループがつぶれにくいことがわかった。また、本発明の複合糸は、糸の強力が比較例よりもかなり大きく、非常に強い糸であった。
実施例1に記載の方法に従って、さまざまな太さの中空糸を用いて複合糸を作成し、溶出後の壁の厚みを測定した。結果を以下の表2に示す。
(1)製織
経糸にネービー色にインディゴ染色した綿の9番単糸を用い、これを糊付け、整経し、これに実施例1で得られた複合糸を緯糸として打ち込み、生機織物にした。織物の組織は3/1の綾組織であり、また、生機幅175cm、経糸密度:68本/2.54cm、緯糸密度:45本/2.54cmであった。
次いでこの織物を拡布状に連続で糊抜き精練加工を行い、サンフォライズ加工し、180℃でセットした。更にこの織物を40℃で10分ワッシャーで洗いを行い(ワンウォッシャー加工)、最終仕上げした。
緯糸に実施例2で得られた複合糸を用いた以外は、実施例4と同じ手順でデニム生地を作成した。
緯糸に比較例1で得られた中空糸を用いた以外は、実施例4と同じ手順でデニム生地を作成した。得られたデニム地の伸長率は2%であり、伸長回復率は15%であり、身体への追随性はほとんどなかった。
緯糸に比較例2の綿コアスパンヤーンを用いた以外は、実施例4と同じ手順でデニム生地を作成した。
(1)芯鞘糸(未溶出)の調製
芯成分として、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩5.2モル%及びポリエチレングリコール10.4質量%を共重合成分として用いたポリエチレンテレフタレートと、鞘成分としてポリエチレンテレフタレートを用い、芯成分/鞘成分の質量比率が60/40になるように、鞘成分側がC字型となる芯鞘断面用C型口金ノズル(36ホール)から紡糸温度290℃で吐出させ、紡速3000m/分で紡糸し、繊維断面形状が略C字型の部分配向複合繊維糸として、総繊度140デシテックス、36フィラメントの糸条を一旦巻き取った。続いて、得られた部分配向複合繊維糸を、延伸仮撚機を用いて、熱セット温度165℃、延伸倍率1.7倍、加工速度600m/分で仮撚加工をして、芯/鞘質量比率が60/40、総繊度84デシテックス、36フィラメントの芯鞘糸(未溶出)を得た。
次いで、上述の芯鞘糸(未溶出)を2本引き揃え(総繊度504デシテックス)、22デシテックスのポリウレタン弾性繊維「ライクラ」(東レオペロンテックス(株)製)を3.3倍延伸しながら、エアーで交絡させ、混繊した。
経糸に上述の(1)の84デシテックス、36フィラメントの芯鞘糸(未溶出)を用い、緯糸に上述の(2)の混繊複合糸を用い、エアー織機を用いて生機織物にした。織物の組織は2/1の綾組織であり、また、生機幅159cm、経糸密度:178本/2.54cm、緯糸密度:100本/2.54cm、目付が148g/m2であった。
次いでこの織物を拡布状に連続で糊抜き精練加工を行い、180℃でセットした。その後、液流染色機中、2.0%水酸化ナトリウム水溶液を用い、105℃で35分間処理し、中空糸の芯成分を完全に除去した。次いで、この織物を、0.5%owfの青色分散染料を用い、130℃で染色した。次いで、160℃でセットし、最終仕上げした。
経糸に通常の丸断面のポリエチレンテレフタレートフィラメント(84デシテックス、36フィラメント)を用い、緯糸に通常の丸断面のポリエチレンテレフタレートフィラメント(84デシテックス、36フィラメント)とポリウレタン弾性繊維(44デシテックス)を複合した以外は、実施例6と同様の方法で生機織物にした。生機織物を作成した後に溶出減量加工をせずに、実施例6に従って染色し、最終仕上げした。
実施例1に従って、中空率が60%の溶出型中空糸(溶出済)を含む複合糸を得た。溶出後の繊度は、202デシテックス−216フィラメント+ウレタン44デシテックスであった。この中空糸の溶出減量率は60.3%であった。
実施例7の複合糸の代わりに、実施例1の芯/鞘質量比率が60/40、総繊度85デシテックス、36フィラメントの芯鞘糸(未溶出)を緯糸に用いた以外は実施例7と同じ手順を行い、平組織を有する生機織物を得た。
実施例1の(1)の溶出型中空糸(未溶出)を1本(総繊度84デシテックス、36フィラメント)と、22デシテックスのポリウレタン弾性繊維「ライクラ」(東レオペロンテックス(株)製)を3.3倍延伸しながら、合撚した。その後、この原糸を一旦、ソフトなチーズ形状に巻き返した。その後、糸染設備であるチーズ染色機に入れ、2.0%水酸化ナトリウム水溶液を用い、上述のようにして得た溶出型中空糸を100℃で45分間処理し、芯成分を完全に除去し、中空率が60%の略C型断面糸(溶出済)を含む複合糸を得た。
実施例8の中空率が60%の略C型断面糸(溶出済)を含む複合糸の代わりに、通常の丸断面のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(84デシテックス、36フィラメント)を、22デシテックスのポリウレタン弾性繊維「ライクラ」(東レオペロンテックス(株)製)を3.3倍延伸しながら合撚した。この複合糸を用い、実施例8と同じ手順で青色の天竺編物を得た。得られた生成は、幅が154cm、目付は195g/mm2であった。この生成を常法に従って精練し、180℃でセットし、次いで、青色分散染料を用い、130℃で染色し、仕上げ処理した。仕上げ処理後の編物は、幅が150cm、目付は162g/mm2、厚さ0.35mmであった。
実施例4(1)で得られたデニム地の生機織物を、実施例4(2)に従って精練、サンフォライズ、セットした。次いで、この生機織物を起毛加工した。針布起毛機を用い、織物の裏面を3回起毛した。起毛加工後、実施例4(2)に従ってワンウォッシャー加工し、仕上げた。ストレッチ率(ヨコ)31.4%、伸長回復率:89.2%であった。仕上製品は軽く、ソフトな色合いであり、裏面の毛羽は細かく、高密度であり、暖かいものであった。秋冬用途として好適なデニムが得られた。
Claims (15)
- 略C型断面糸と弾性繊維とで構成された複合糸であって、該C型断面糸の壁の平均厚みが0.2μm〜15.0μmであり、かつ略C型断面糸が弾性繊維に300μm〜5000μmのループ高さHa、HbおよびHcを満たす範囲で混繊又は合撚又はカバーリングされており、該弾性繊維が、該複合糸中に1〜70質量%含まれることを特徴とする、複合糸。
ループ高さHa=荷重せずそのままで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHb=荷重0.5gで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHc=荷重6gで測定したループ高さ(μm) - 略C型断面糸と弾性繊維とで構成された複合糸であって、該C型断面糸の壁の平均厚みが0.2μm〜15.0μmであり、かつ略C型断面糸が弾性繊維に300μm〜5000μmのループ高さHa、HbおよびHcを満たす範囲で混繊又は合撚又はカバーリングされており、該C型断面糸の中空率が55〜80%である複合糸。
ループ高さHa=荷重せずそのままで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHb=荷重0.5gで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHc=荷重6gで測定したループ高さ(μm) - 略C型断面糸と弾性繊維とで構成された複合糸であって、該C型断面糸の壁の平均厚みが0.2μm〜15.0μmであり、かつ略C型断面糸が弾性繊維に300μm〜5000μmのループ高さHa、HbおよびHcを満たす範囲で混繊又は合撚又はカバーリングされており、該弾性繊維がポリウレタン系である複合糸。
ループ高さHa=荷重せずそのままで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHb=荷重0.5gで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHc=荷重6gで測定したループ高さ(μm) - 該C型断面糸の中空率が55〜80%である、請求項1記載の複合糸。
- 該弾性繊維がポリウレタン系である、請求項1、2および4のいずれか1項に記載の複合糸。
- 該C型断面糸の単糸繊度が、0.1〜50デシテックスである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合糸。
- 該C型断面糸が仮撚糸である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合糸。
- 該略C型断面糸が、芯成分と鞘成分を有する複合糸の芯部分を溶出することによって中空部分が形成される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合糸。
- 該弾性繊維が、該複合糸中に1〜70質量%含まれる、請求項2〜8のいずれか1項に記載の複合糸。
- 略C型断面糸と弾性繊維とで構成された複合糸であって、該C型断面糸の壁の平均厚みが0.2μm〜15.0μmであり、かつ略C型断面糸が弾性繊維に300μm〜5000μmのループ高さHa、HbおよびHcを満たす範囲で混繊又は合撚又はカバーリングされており、かつ総繊度が10デシテックス以上500デシテックス以下である複合糸を用いて作られた布帛。
ループ高さHa=荷重せずそのままで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHb=荷重0.5gで測定したループ高さ(μm)
ループ高さHc=荷重6gで測定したループ高さ(μm) - 請求項1〜9のいずれかに記載の複合糸を用いて作られた布帛。
- であり、織物の伸長率が5%以上、伸長回復率が80%以上である、請求項10または11に記載の布帛。
- 該布帛が編地であり、編地の伸長率が90%以上、伸長回復率が80%以上である、請求項10または11に記載の布帛。
- 該複合糸の総繊度が10デシテックス以上500デシテックス以下である、請求項10〜13のいずれか1項に記載の布帛。
- 該布帛が起毛されている、請求項10〜14のいずれか1項に記載の布帛。
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