JP6580342B2 - トロポエラスチン発現促進剤およびエラスチン産生促進剤 - Google Patents
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Description
主な細胞外マトリックス成分としては、コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、ラミニン等の線維状タンパク質、およびヒアルロン酸等のムコ多糖類が知られている。
一方、同じ皮膚真皮の細胞外マトリックス成分であるエラスチンに対しては、ラット新生児の肺線維芽細胞において、不溶性エラスチンの沈着が減少すること、ケロイド線維芽細胞において、コンドロイチン硫酸により、細胞外マトリックスへのエラスチンの蓄積が減少することが報告されている(非特許文献1、2)。
[1]コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を含有する、トロポエラスチン発現促進剤。
[2]コンドロイチン二糖が、下記式(1)で示されるN−アセチルコンドロシンまたは下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体である、上記[1]に記載のトロポエラスチン発現促進剤。
[4]皮膚線維芽細胞のトロポエラスチンの発現を促進する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のトロポエラスチン発現促進剤。
[5]皮膚の老化の防止または改善用である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のトロポエラスチン発現促進剤。
[6]皮膚外用医薬品、皮膚外用医薬部外品または皮膚用化粧品である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のトロポエラスチン発現促進剤。
[7]コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を含有する、エラスチン産生促進剤。
[8]コンドロイチン二糖が、下記式(1)で示されるN−アセチルコンドロシンまたは下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体である、上記[7]に記載のエラスチン産生促進剤。
[10]皮膚真皮の細胞外マトリックスにおけるエラスチンの産生を促進する、上記[7]〜[9]のいずれかに記載のエラスチン産生促進剤。
[11]皮膚の老化の防止または改善用である、上記[7]〜[10]のいずれかに記載のエラスチン産生促進剤。
[12]皮膚外用医薬品、皮膚外用医薬部外品または皮膚用化粧品である、上記[7]〜[11]のいずれかに記載のエラスチン産生促進剤。
[13]細胞にコンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を作用させることによる、トロポエラスチンの発現の促進方法。
[14]コンドロイチン二糖が、下記式(1)で示されるN−アセチルコンドロシンまたは下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体である、上記[13]に記載の促進方法。
[16]細胞が皮膚線維芽細胞である、上記[13]〜[15]のいずれかに記載の促進方法。
[17]細胞にコンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を作用させ、トロポエラスチンの発現を促進することによる、エラスチン産生の促進方法。
[18]コンドロイチン二糖が、下記式(1)で示されるN−アセチルコンドロシンまたは下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体である、上記[17]に記載の促進方法。
[20]細胞が皮膚線維芽細胞である、上記[17]〜[19]のいずれかに記載の促進方法。
[21]上記[17]〜[20]のいずれかに記載の促進方法によって得られたエラスチン。
また、本発明のトロポエラスチン発現促進剤およびエラスチン産生促進剤は、経皮吸収性に優れ、エラスチンの減少、変性による皮膚の老化を有効に防止し、または改善することができる。
さらに、本発明のトロポエラスチン発現促進剤およびエラスチン産生促進剤は、皮膚線維芽細胞等の細胞に作用させて、該細胞のトロポエラスチンの発現を促進してエラスチンの産生を促進することができ、皮膚シートの生成等、再生医療分野においても有用である。
本発明において、コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルを構成するコンドロイチン二糖としては、下記式(1)で示されるN−アセチルコンドロシン[3−O−β−D−グルコピラヌロノシル−2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノース]、および下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体が挙げられる。下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体は、N−アセチルコンドロシンのグルクロン酸残基の4位水酸基が水素に置換され、4位と5位の間の結合が二重結合となった化合物である。
また、本発明においては、コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルの塩としては、薬学的に許容される塩であれば、特に限定されることなく用いることができるが、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が、好ましい塩として例示される。
本発明のトロポエラスチン発現促進剤またはエラスチン産生促進剤におけるコンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩の含有量は、その剤形の種類等にもよるが、トロポエラスチン発現促進効果またはエラスチン産生促進効果および製剤安定性等を考慮すると、トロポエラスチン発現促進剤またはエラスチン産生促進剤の全量に対し、コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルの量として0.001重量%〜10重量%とすることが好ましく、0.01重量%〜5重量%とすることがより好ましく、0.1重量%〜3重量%とすることがさらに好ましい。
特に、皮膚線維芽細胞のトロポエラスチン発現の促進に有効であり、皮膚真皮の細胞外マトリックスにおけるエラスチン産生の促進、エラスチン線維の再構築に有用である。
従って、本発明のトロポエラスチン発現促進剤およびエラスチン産生促進剤は、しわ、たるみ等、エラスチンの減少または変性に起因する皮膚の老化症状の発現、進行を防止し、または前記老化症状を改善するために好ましく用いられる。
上記基剤としては、オリーブ油、ダイズ油、ツバキ油、ゴマ油、落花生油、カカオ脂、牛脂、豚脂等の動植物性油脂;カルナウバロウ、ミツロウ等のロウ;オクチルドデカノール、セタノール、ステアリルアルコール等の脂肪族アルコール;オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸;スクワラン、白色ワセリン、流動パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素といった油脂性基剤、ゼラチン、マクロゴール等の親水性基剤が挙げられ、これらより1種または2種以上を選択して用いることができる。
さらに、本発明は、上記コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を細胞に作用させ、トロポエラスチンの発現を促進することにより、エラスチン産生を促進する方法を提供する。
コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を作用させる細胞としては、皮膚線維芽細胞が好ましく、皮膚線維芽細胞にコンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を作用させることにより、皮膚線維芽細胞において、エラスチンの前駆体であるトロポエラスチンの発現を促進することができるため、皮膚真皮の細胞外マトリックスにおけるエラスチン産生を促進し、前記細胞外マトリックスを構成する弾性線維の主成分であるエラスチン線維の構築を図ることができる。
なお、以下の試験例にて、特に製品名および提供元を記載しない試薬等は、和光純薬工業株式会社より入手した。
10(w/v)%牛胎仔血清添加ダルベッコ修正基礎培地(DMEM−10%FBS)3mLに正常ヒト皮膚線維芽細胞(胎児由来)を5×104個播種し、37℃、5%CO2にて24時間インキュベートした。
(2)試料
(i)コンドロイチン二糖トリ硫酸エステル四ナトリウム(CDi−TriS・Na4):コンドロイチン二糖(下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体)のグルクロン酸残基の2位、N−アセチルガラクトサミン残基の4位および6位に硫酸基が結合したトリ硫酸エステルの四ナトリウム塩(「Chondroitin disaccharide ΔDi−triS,sodium salt」(カタログNo.C3207)、デキストラ ラボラトリーズ(DEXTRA LABORATORIES)社)を用いた。
(ii)コンドロイチン二糖硫酸エステル二ナトリウム(CDi−S・Na2):コンドロイチン二糖(下記式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体)のN−アセチルガラクトサミン残基の6位に硫酸基が結合した硫酸エステルの二ナトリウム塩(「Chondroitin disaccharide ΔDi−6S,sodium salt」(カタログNo.C3203)、デキストラ ラボラトリーズ(DEXTRA LABORATORIES)社)を用いた。
(iv)高分子量の高硫酸化コンドロイチン硫酸(H−CS):グルクロン酸およびN−アセチルガラクトサミンよりなる二糖単位がトリ硫酸エステル化されたコンドロイチン硫酸(重量平均分子量=4,700Da)は、特開2012−157271号公報に記載された方法に従って調製した。重量平均分子量は、マルトペンタオースおよびプルランを標準試料として用い、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)−示差屈折計(RI)法により求めた。
(1)トロポエラスチン遺伝子発現に対するCDi−TriS・Na4、CDi−S・Na2およびH−CSの影響
(i)60mmディッシュにて、培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(培地3mL;細胞数=5×104個/mL)に各試料の水溶液(10μg/mL)を30μL添加(各試料の最終濃度=0.1μg/mL)し、37℃、5%CO2にて24時間インキュベートした後培地を除去し、3mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した。なお、試料を添加せずに同様に処理したものを対照とした。
(ii)PBSを除去し、RNA抽出試薬(RNA Iso Plus、タカラバイオ株式会社)を1mL添加し、細胞RNA抽出液を得た。
(iii)細胞RNA抽出液1mLとクロロホルム200μLを混和し、12,000×g、4℃の条件で15分間遠心分離した後、上清を回収し、クロロホルム200μLを加えて混和し、12,000×g、4℃の条件で15分間遠心分離した。
(iv)上清を回収し、イソプロパノール500μLと混和し、−30℃で一夜静置し、12,000×g、4℃の条件で15分間遠心分離した。
(v)上清を除去し、RNA沈殿物に冷70(v/v)%エタノール500μLを添加し、12,000×g、4℃の条件で15分間遠心分離した。
(vi)再度上清を除去し、RNA沈殿物に冷70(v/v)%エタノール500μLを添加し、12,000×g、4℃の条件で15分間遠心分離し、RNA沈殿物をジエチルピロカーボネート(DEPC)処理水(DEPC treated water、株式会社ニッポンジーン)で溶解して、マイクロプレートリーダー(日本モレキュラーデバイス株式会社)により吸光度を測定し、RNAの濃度および純度を算出した(260nm/280nm)。
(vii)逆転写キット(PrimeScript RT reagent KIT(P
erfect Real Time、タカラバイオ株式会社))および逆転写装置(Veriti 96 well Thermal cyclar(アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)社)を用いて、RNAを逆転写し、Real Time PCRキット(SYBR Premix EX taq(Tli RNase Plus、タカラバイオ株式会社))を用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い(PCR装置:Step One Plus リアルタイムPCRシステム、(アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)社)、トロポエラスチン遺伝子の発現量を求めた。
結果は、対照におけるトロポエラスチン遺伝子発現量を1とした場合の相対値にて、表1および図1に示した。
試料として、CDi−S・Na2の代わりにL−CSを用い、試料添加後のインキュベーション時間を8時間および24時間とした他は、上記(1)と同様に処理または操作し、各試料を8時間または24時間作用させた後のトロポエラスチンの発現量を求めた。
結果は、対照におけるトロポエラスチン遺伝子発現量を1とした場合の相対値にて、表2および図2に示した。
(1)培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(培地3mL;細胞数=5×104個/mL)に各試料の水溶液(30μg/mL)30μLを添加(各試料の最終濃度=0.3μg/mL)し、37℃、5%CO2にて24時間インキュベートした後、培地を除去し、3mLのPBSで洗浄した。なお、試料を添加せずに同様に処理したものを対照とした。
(2)PBSを除去し、タンパク質抽出用溶液(2(w/v)% ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、10(v/v)%グリセロール、10mMオルトバナジン酸ナトリウム、62.5mMトリス−塩酸緩衝液、pH=6.8)400μLを添加し、タンパク質を抽出した。
(3)ローリー法によりタンパク質量を定量し、対照および各試料添加群のタンパク質抽出液について、タンパク質含有量が同量になるように調整して、以下の通り、ウェスタンブロット法により、トロポエラスチンタンパク質を検出、定量した。
(4)(3)でタンパク質含有量を調整した各群のタンパク質抽出液と、SDS−PAGEサンプルバッファー(62.5mMトリス−塩酸緩衝液(pH=6.8)、2(w/v)%SDS、10(v/v)%グリセロール、1(w/v)%ブロモフェノールブルー)を1:1で混和し、95℃で3分間加温した後、7(w/v)%ポリアクリルアミドゲル(トロポエラスチン検出用)または10(w/v)%ポリアクリルアミドゲル(β−アクチン検出用)を用いて、ミニプロティアンTetraセル(バイオ−ラッド(BIO−RAD)社)にてSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を行った(泳動用バッファー:2.5mMトリス、190mMグリシン、0.1(w/v)%SDS水溶液)。
(5)SDS−PAGEにより分離したタンパク質をゲルからポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜(Amersham Hy bond −P、ポアサイズ=0.45μm、ジーイー ヘルスケア(GE Healthcare)社)へ転写(転写装置:criterion トランスブロットセル(バイオ−ラッド(BIO−RAD)社)、転写用バッファー:2.5mMトリス、190mMグリシン、15(v/v)%メタノール水溶液、転写条件:45分間、3A)し、ブロッキングバッファー(5(w/v)%スキムミルク、1(w/v)% Tween20、0.13M塩化ナトリウム、0.02Mトリス−塩酸緩衝液、pH=7.2)中にて90分間振とうした。
(6)Tween 20添加トリス緩衝生理食塩水(TBS−T;1(w/v)% Tween 20、0.13M塩化ナトリウム、0.02Mトリス−塩酸緩衝液、pH=7.2)で5分間振とうする操作を3回繰り返した後、1次抗体(トロポエラスチン検出用:Rabbit Anti−Elastin polyclonal Antibody、Unconjugated(バイオス(Bioss)社、β−アクチン検出用:β‐actin(13E5)Rabbit mAb(セルシグナリングテクノロジー(Cell signaling technology)社)反応溶液に一夜浸漬した。
(7)TBS−Tで20分間振とうする操作を3回繰り返した後、2次抗体(Amersham ECL Rabbit IgG、Horseradish Peroxidase linked whole antibody(ジーイー ヘルスケア(GE Healthcare)社)反応溶液中で1時間振とうした。
(8)TBS−Tで10分間振とうする操作を3回繰り返した後、化学発光試薬(Amersham ECL Prime Western Blotting Detection Reagent(ジーイー ヘルスケア(GE Healthcare)社)を添加し、高感度化学発光標識画像入力装置(LAS−1000 Plus、富士フィルム株式会社)にて画像を解析した。
培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞におけるトロポエラスチンタンパク質発現に対するCDi−TriS・Na4の影響について、CDi−TriS・Na4のインキュベーション時間を48時間とした他は、上記試験例2と同様にタンパク質を回収してウェスタンブロット法により解析し、CDi−TriS・Na4を48時間作用させた後におけるトロポエラスチンタンパク質発現に対する影響を評価した。
結果は、β−アクチンタンパク質の発現量に対するトロポエラスチンタンパク質の発現量について、対照における前記発現量を1とした場合の相対値により、表4および図4に示した。
(1)培養した正常ヒト皮膚線維芽細胞(培地3mL;細胞数=5×104個/mL)にCDi−TriS・Na4水溶液(30μg/mL)30μLを添加(CDi−TriS・Na4の最終濃度=0.3μg/mL)し、37℃、5%CO2にて24時間インキュベートした後、培地を除去し、3mLのPBSで洗浄した。なお、CDi−TriS・Na4を添加せずに同様に処理したものを対照とした。
(2)PBSを除去し、タンパク質抽出用溶液(2(w/v)% ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、10(v/v)%グリセロール、10mMオルトバナジン酸ナトリウム、6.27mMトリス−塩酸緩衝液、pH=6.8)400μLを添加し、タンパク質を抽出した。
(3)ローリー法によりタンパク質量を定量し、対照およびCDi−TriS・Na4添加群のタンパク質抽出液について、タンパク質含有量が同量になるように調整して、以下の通り、ウェスタンブロット法により、エラスチンタンパク質を検出、定量した。
(4)(3)でタンパク質含有量を調整した両群のタンパク質抽出液と、SDS−PAGEサンプルバッファー(2.5mM トリス−塩酸緩衝液(pH=6.8)、2(w/v)%SDS、10(v/v)%グリセロール、1(w/v)%ブロモフェノールブルー)を1:1で混和し、95℃で3分間加温した後、7(w/v)%ポリアクリルアミドゲル(エラスチン検出用)または10(w/v)%ポリアクリルアミドゲル(β−アクチン検出用)を用いて、ミニプロティアンTetraセル(バイオ−ラッド(BIO−RAD)社)にてSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を行った(泳動用バッファー:2.5mM トリス、190mMグリシン、0.1(w/v)% SDS水溶液)。
(5)SDS−PAGEにより分離したタンパク質をゲルからポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜(Amersham Hy bond −P、ポアサイズ=0.45μm、ジーイー ヘルスケア(GE Healthcare)社)へ転写(転写装置:criterion トランスブロットセル(バイオ−ラッド(BIO−RAD)社)、転写用バッファー:2.5mM トリス、190mMグリシン、15(v/v)%メタノール水溶液、転写条件:40分間、100V、3A)し、ブロッキングバッファー(5(w/v)%スキムミルク、1(w/v)%Tween20、0.13M塩化ナトリウム、0.02Mトリス−塩酸緩衝液、pH=7.2)中にて60分間振とうした。
(6)Tween 20添加トリス緩衝生理食塩水(TBS−T;1(w/v)% Tween 20、0.13M塩化ナトリウム、0.02Mトリス−塩酸緩衝液、pH=7.2)で15分間振とうする操作を3回繰り返した後、1次抗体(エラスチン検出用:Rabbit Anti−Elastin polyclonal Antibody、Unconjugated(バイオス(Bioss)社、β−アクチン検出用:β−actin(13E5)Rabbit mAb(セルシグナリングテクノロジー(Cell signaling technology)社)反応溶液に一夜浸漬した。
(7)TBS−Tで15分間振とうする操作を3回繰り返した後、2次抗体(Amersham ECL Rabbit IgG、Horseradish Peroxidase linked whole antibody(ジーイー ヘルスケア(GE Healthcare)社)反応溶液中で1時間振とうした。
(8)TBS−Tで10分間振とうする操作を3回繰り返した後、化学発光試薬(ECL Prime Western Blotting Detection (BIO−RAD社)を添加し、高感度化学発光標識画像入力装置(LAS−1000 Plus、富士フィルム株式会社)にて画像を解析した。
表6に示す処方に従い、水中油型乳剤性ローション剤を調製する。すなわち、表6中のスクワラン以下、モノステアリン酸グリセリンまでの成分を容器に秤量し、約75℃に加温し、撹拌溶解させて油相とする。別容器に、表6中のカルボキシビニルポリマー以下、精製水までの成分を秤量し、約75℃に加温し、撹拌溶解させて水相とする。前記油相に前記水相を加え、ホモミキサーで均一に乳化した後、室温まで冷却して水中油型乳剤性ローション剤を得る。
本発明のトロポエラスチン発現促進剤およびエラスチン産生促進剤は、エラスチンの減少、変性による皮膚の老化の防止または改善に有用で、皮膚外用医薬品、皮膚外用医薬部外品または皮膚用化粧品として提供することができる。
さらに、本発明により、皮膚シートの生成等、再生医療分野において有用な皮膚線維芽細胞等のトロポエラスチンの発現促進方法、およびエラスチン産生の促進方法を提供することができる。
Claims (12)
- コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を含有する、トロポエラスチン発現促進剤であって、コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルが、下記化学式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体のグルクロン酸残基の2位の水酸基、ならびにN−アセチルガラクトサミン残基の4位および6位の水酸基に硫酸基がエステル結合したものである、トロポエラスチン発現促進剤。
- 皮膚線維芽細胞のトロポエラスチンの発現を促進する、請求項1に記載のトロポエラスチン発現促進剤。
- 皮膚の老化の防止または改善用である、請求項1または2に記載のトロポエラスチン発現促進剤。
- 皮膚外用医薬品、皮膚外用医薬部外品または皮膚用化粧品である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトロポエラスチン発現促進剤。
- コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を含有する、エラスチン産生促進剤であって、コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルが、下記化学式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体のグルクロン酸残基の2位の水酸基、ならびにN−アセチルガラクトサミン残基の4位および6位の水酸基に硫酸基がエステル結合したものである、エラスチン産生促進剤。
- 皮膚真皮の細胞外マトリックスにおけるエラスチンの産生を促進する、請求項5に記載のエラスチン産生促進剤。
- 皮膚の老化の防止または改善用である、請求項5または6に記載のエラスチン産生促進剤。
- 皮膚外用医薬品、皮膚外用医薬部外品または皮膚用化粧品である、請求項5〜7のいずれか1項に記載のエラスチン産生促進剤。
- 培養細胞にコンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を作用させることによる、トロポエラスチンの発現の促進方法であって、コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルが、下記化学式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体のグルクロン酸残基の2位の水酸基、ならびにN−アセチルガラクトサミン残基の4位および6位の水酸基に硫酸基がエステル結合したものである、トロポエラスチンの発現の促進方法。
- 培養細胞が皮膚線維芽細胞の培養細胞である、請求項9に記載の促進方法。
- 培養細胞にコンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルまたはその塩を作用させ、トロポエラスチンの発現を促進することによる、エラスチン産生の促進方法であって、コンドロイチン二糖のトリ硫酸エステルが、下記化学式(2)で示されるN−アセチルコンドロシンの化学修飾体のグルクロン酸残基の2位の水酸基、ならびにN−アセチルガラクトサミン残基の4位および6位の水酸基に硫酸基がエステル結合したものである、エラスチン産生の促進方法。
- 培養細胞が皮膚線維芽細胞の培養細胞である、請求項11に記載の促進方法。
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