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JP6580447B2 - 粘着シート及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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JP6580447B2 - 粘着シート及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着シート及び半導体装置の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、及び高機能化が進んでいる。電子機器に搭載される半導体装置にも、小型化、薄型化、及び高密度化が求められている。半導体チップは、そのサイズに近いパッケージに実装されることがある。このようなパッケージは、チップスケールパッケージ(Chip Scale Package;CSP)と称されることもある。CSPを製造するプロセスの一つとして、ウエハレベルパッケージ(Wafer Level Package;WLP)が挙げられる。WLPにおいては、ダイシングにより個片化する前に、チップ回路形成面に外部電極などを形成し、最終的にはチップを含むパッケージをダイシングして、個片化する。WLPとしては、ファンイン(Fan−In)型とファンアウト(Fan−Out)型が挙げられる。ファンアウト型のWLP(以下、FO−WLPと略記する場合がある。)においては、半導体チップを、チップサイズよりも大きな領域となるように封止部材で覆って半導体チップ封止体を形成し、再配線層や外部電極を、半導体チップの回路面だけでなく封止部材の表面領域においても形成する。
例えば、特許文献1には、半導体ウエハから個片化された複数の半導体チップを、その回路形成面を残し、モールド部材を用いて周りを囲んで拡張ウエハを形成し、半導体チップ外の領域に再配線パターンを延在させて形成する半導体パッケージの製造方法が記載されている。特許文献1に記載の製造方法において、シリコンウエハはダイシング用のウエハマウントテープに貼着されてダイシング工程を施される。その後、エキスパンド用のウエハマウントテープに貼り替えられ、ウエハマウントテープ(支持テープ)を展延して複数のシリコンチップの間の距離を拡大させるテープエキスパンド工程を施される。
国際公開第2010/058646号
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法では、ダイシング工程で用いるテープとテープエキスパンド工程で用いるテープとが異なるため、テープを貼り替える工程が必要である。
本発明の目的は、半導体装置の製造工程を簡略化することができる粘着シート、及び当該粘着シートを用いた半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、第一基材面及び前記第一基材面とは反対側の第二基材面を有する第一基材層と、前記第一基材層の前記第二基材面側に積層された第二基材層と、前記第一基材層の前記第一基材面側に積層された第一粘着剤層と、を備え、前記第一基材層は、エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂を主成分として含み、前記第二基材層は、ポリウレタン樹脂を主成分として含み、前記第二基材層の破断伸度が400%以上である粘着シートが提供される。
この態様に係る粘着シートによれば、第一基材層がダイシング適性を有する基材であり、第二基材層がエキスパンド適性を有する基材であり、これらが積層されている。例えば、半導体ウエハを粘着剤層に貼着させ、この半導体ウエハをダイシングし、その後、別の粘着シートに貼り替えずに、ダイシング後の複数の半導体チップを貼着させたままエキスパンド工程を実施することができる。第二基材層の破断伸度が、400%以上であるので、この態様に係る粘着シートによれば、半導体チップ同士の間隔を大きく拡げることができる。よって、本発明の一態様に係る粘着シートによれば、半導体装置の製造工程を簡略化することができる。
本発明の一態様に係る粘着シートは、例えば、FO−WLPのプロセスに好適に利用できるため、ファンアウト型のウエハレベルパッケージを製造するプロセス用の粘着シートであることが好ましい。
本発明の一態様に係る粘着シートにおいて、前記第一基材層は、ダイシングシート用のフィルムであることが好ましい。
本発明の一態様に係る粘着シートにおいて、前記第一基材層と前記第二基材層との間に第二粘着剤層を備えることが好ましい。
この態様においては、第一基材層と第二基材層との間に第二粘着剤層を備えるため、エキスパンド工程において粘着シートを拡張させて第一基材層を破断させた際の衝撃が第二基材層に加わることを防止できる。
本発明の一態様に係る粘着シートにおいて、前記第二粘着剤層の厚さが2μm以上30μm以下であることが好ましい。
この態様においては、第二粘着剤層の厚さが2μm以上30μm以下であるので、ダイシング後に複数の半導体チップが粘着シートから脱離したり、飛散したりすることを防止し易くなる。また、第二粘着剤層の厚さが2μm以上であるので、ダイシング時にダイシングブレード等を用いて第一基材層をその上面から下面まで到達する深さで切断(フルカット)した場合でも、ダイシングブレードが第二基材層に到達することを防止し易くなる。第二基材層に切込みが形成されていなければ、エキスパンド工程において粘着シートを拡張させる際に第二基材層が破断することを防止できる。また、第二粘着剤層の厚さが30μm以下であるので、ダイシング時の振動を抑えチップ欠けを防止することができる。
本発明の一態様に係る粘着シートにおいて、前記第二粘着剤層の前記第一基材層及び前記第二基材層に対する粘着力は、1000mN/25mm以上20000mN/25mm以下であることが好ましい。
この態様においては、第二粘着剤層の前記第一基材層及び前記第二基材層に対する粘着力が1000mN/25mm以上20000mN/25mm以下であるので、第一基材層と第二基材層とが所定の強度以上の粘着力で貼り合された状態となる。そのため、この態様によれば、ダイシング後の複数の半導体チップが粘着シートから脱離したり、飛散したりすることを防止する効果がさらに向上する。
本発明の一態様に係る粘着シートにおいて、前記第一粘着剤層は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含み、前記第二粘着剤層は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含まないことが好ましい。
この態様においては、第一粘着剤層は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含み、第二粘着剤層は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含まないので、第一粘着剤層にエネルギー線を照射して粘着力を低下させ、第二粘着剤層の粘着力を維持したままにできる。そのため、ダイシング工程及びエキスパンド工程の後に粘着シートを剥離する際に、半導体チップと第一粘着剤層との界面で剥離し易くすることができる。
本発明の一態様によれば、第一基材面及び前記第一基材面とは反対側の第二基材面を有する第一基材層と、前記第一基材層の前記第一基材面側に積層された第一粘着剤層と、前記第一基材層の前記第二基材面側に積層された第二基材層と、を備え、前記第一基材層は、エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂を主成分として含み、前記第二基材層は、ポリウレタン樹脂を主成分として含み、前記第二基材層は、破断伸度が400%以上である粘着シートの前記第一粘着剤層に半導体ウエハを貼着する工程と、前記半導体ウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程と、前記粘着シートを引き延ばして、前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程と、を備える、半導体装置の製造方法が提供される。
この態様に係る半導体装置の製造方法においては、前述の本発明の一態様に係る粘着シートを用いているので、半導体装置の製造工程を簡略化することができる。この態様に係る半導体装置の製造方法によれば、破断伸度が400%以上の第二基材層を有する粘着シートを用いるので、半導体チップ同士の間隔を大きく拡げることができる。そのため、この態様に係る半導体装置の製造方法は、例えば、FO−WLPのプロセスとして好適に利用できる。
本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法において、前記半導体ウエハを個片化する工程において、ダイシングブレードを用いて前記第一基材層の上面側から切込み、前記第一基材層の下面まで到達させずに切込みを止めて、前記粘着シートを引き延ばす工程において、前記ダイシングブレードで切り込んだ際に形成された切込みに沿って前記第一基材層を破断させることが好ましい。
この態様に係る半導体装置の製造方法においては、第一基材層をフルカットせず、第一基材層の下面まで到達しない深さで切込みを止めるように切断(ハーフカット)する。そのため、ダイシング時にダイシングブレード等を用いた場合でも、ダイシングブレードが第二基材層に到達することを防止し易くなる。さらに、ハーフカットによるダイシング後、エキスパンド工程において、粘着シートを拡張させることで、第一基材層を破断させつつ、半導体チップ同士の間隔を大きく拡げることができる。
本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法において、前記粘着シートは、前記第一基材層と前記第二基材層との間に厚さが2μm以上30μm以下である第二粘着剤層を備え、前記半導体ウエハを個片化する工程において、ダイシングブレードを用いて前記第一基材層の上面側から切込み、前記第一基材層の下面まで到達させ、さらに前記第二粘着剤層の上面側から切込み、前記第二粘着剤層の下面まで到達させずに切込みを止めて、前記粘着シートを引き延ばす工程において、前記ダイシングブレードで切り込んだ際に形成された切込みに沿って前記第二粘着剤層を破断させることが好ましい。
この態様に係る半導体装置の製造方法においては、厚さが2μm以上30μm以下の第二粘着剤層を有する粘着シートを用いるので、第一基材層をフルカットする場合でも、ダイシングブレードが第二基材層に到達することを防止し易くなる。第二基材層には、切込みが形成されていないため、エキスパンド工程において粘着シートを拡張させる際に第二基材層が破断することを防止できる。
第一実施形態に係る粘着シートの断面図である。 第一実施形態に係る製造方法を説明する断面図である。 図2に続いて第一実施形態に係る製造方法を説明する断面図である。 図3に続いて第一実施形態に係る製造方法を説明する断面図である。 図4に続いて第一実施形態に係る製造方法を説明する断面図である。 図5に続いて第一実施形態に係る製造方法を説明する断面図である。 第二実施形態に係る粘着シートの断面図である。 第二実施形態に係る製造方法を説明する断面図である。
〔第一実施形態〕
以下、本実施形態に係る粘着シート及び半導体装置の製造方法について説明する。
(粘着シート)
図1には、本実施形態に係る粘着シート100の断面図が示されている。
粘着シート100は、第一基材層11と、第二基材層12と、第一粘着剤層13とを備える。粘着シート100の形状は、例えば、シート状、テープ状、ラベル状などあらゆる形状をとり得る。
・第一基材層
第一基材層11は、図1に示されているように、第一粘着剤層13と第二基材層12との間に設けられている。第一基材層11は、第一基材面11a及び第一基材面11aとは反対側の第二基材面11bを有する。
第一基材層11は、エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂を主成分として含む。本明細書において、エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂を主成分として含むとは、第一基材層11を構成する成分全体の質量に占める、エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂の割合が50質量%以上であることを意味する。本実施形態においては、第一基材層11中のエチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂の割合は、60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」及び「メタクリレート」の少なくともいずれか一方を表す場合に用いる表記であり、他の類似用語についても同様である。エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂とは、エチレンと、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくともいずれかとを共重合してなる共重合体であることが好ましい。さらに、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体には、エチレン、アクリル酸、及びメタクリル酸以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で他の単量体が共重合されていてもよい。他の単量体としては、例えば、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステル等が挙げられる。このような単量体から導かれる構成単位が、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体に含有されていてもよい。また、本発明の目的を損なわない範囲で、第一基材層11には、他の樹脂が混合されていてもよく、他の樹脂としては、低密度ポリエチレンやEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)などが挙げられる。
第一基材層11は、ダイシングシート用のフィルムであることが好ましい。
・第二基材層
第二基材層12は、図1に示されているように、第一基材層11の第二基材面11b側に設けられている。第二基材層12は、第一基材層11と接している。
第二基材層12は、ポリウレタン樹脂を主成分として含む。本明細書において、ポリウレタン樹脂を主成分として含むとは、第二基材層12を構成する成分全体の質量に占める、ポリウレタン樹脂の割合が50質量%以上であることを意味する。本実施形態においては、第二基材層12中のポリウレタン樹脂の割合は、60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
第二基材層12の破断伸度は、エキスパンド特性の観点から、400%以上であり、500%以上であることが好ましく、600%以上であることがより好ましい。第二基材層12の破断伸度の上限値は、エキスパンド工程において第二基材層12が破断しない程度の値であることが好ましい。なお、本明細書における破断伸度は、JIS K7127に準じて、引張速度を200mm/minとし、また、掴み治具間距離を50mmに設定し、測定することができる。
ポリウレタン樹脂を主成分として含むフィルム(ポリウレタンフィルム)は、ジイソシアナートとジオールとを重付加反応させることで得られる。ポリウレタンフィルムは、前述の破断伸度を満たすポリウレタンフィルムであればよい。
ジイソシアナートとしては、例えば、芳香族イソシアナートや脂肪族イソシアナートが挙げられ、多官能イソシアナートを用いてもよい。
ジオールとしては、例えば、ポリエーテル系ジオール、ポリエステル系ジオール、及びポリカーボネートジオール等が挙げられる。また、ポリウレタン樹脂にソフトセグメントを導入するために、ブタンジオール等の低分子量ジオールを用いてもよい。
また、ポリウレタン樹脂の柔軟性をさらに向上させるために、重付加反応の際に水酸基を含有するイソプレン等のゴム化合物などを一緒に反応させて、当該ゴム化合物に由来する構成単位がポリウレタンポリマー中に取り込まれるようにしてもよい。
また、ポリウレタン樹脂の強靭性を向上させるために、重付加反応の際に水酸基を含有する(メタ)アクリレート化合物などを一緒に反応させて、当該(メタ)アクリレート化合物に由来する構成単位がポリウレタンポリマー中に取り込まれるようにしてもよい。
第一基材層11及び第二基材層12の厚さは特に限定されない。
例えば、第一基材層11の厚さは、ダイシング時に切り込みを入れるため、ブレードの刃出し量に合わせて12μm以上150μm以下であることが好ましい。第一基材層11の厚さがこのような範囲であれば、厚すぎてエキスパンド時に切断されないという不具合や、薄すぎて第二基材層12まで切り込みが入ってしまうという不具合の発生を防止できる。
また、例えば、第二基材層12の厚さは、エキスパンドによって破断しないという観点から、30μm以上1500μm以下であることが好ましい。第二基材層12の厚さがこのような範囲であれば、薄すぎてエキスパンド時に破断するという不具合や、厚すぎてエキスパンド時に必要となる拡張力が強くなりエキスパンドが難しくなるという不具合の発生を防止できる。
・第一粘着剤層
第一粘着剤層13は、図1に示されているように、第一基材層11の第一基材面11a側に設けられている。
第一粘着剤層13に含まれる粘着剤は、特に限定されず広く適用できる。第一粘着剤層13に含まれる粘着剤としては、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、及びウレタン系等が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途や貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。
第一粘着剤層13は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含んでいてもよい。エネルギー線硬化型の粘着剤としては、エネルギー線重合性化合物を含有する粘着剤が挙げられる。エネルギー線硬化型の粘着剤を含んでいる場合には、第一粘着剤層13に第一基材層11側からエネルギー線を照射し、エネルギー線重合性化合物を硬化させる。エネルギー線重合性化合物を硬化させると、第一粘着剤層13の凝集力が高まり、第一粘着剤層13と被着体(例えば、半導体ウエハや半導体チップ)との間の粘着力を低下または消失させることができる。エネルギー線としては、例えば、紫外線(UV)や電子線(EB)等が挙げられ、紫外線が好ましい。
第一粘着剤層13の厚さは、3μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。第一粘着剤層13の厚さが3μm以上であれば、半導体ウエハや個片化された半導体チップが粘着シート100から離脱したり、半導体チップが飛散したりすることを防止できる。また、第一粘着剤層13の厚さが100μm以下であれば、個片化した後の半導体チップをピックアップする際に粘着シートから剥離し易くなる。
(粘着シートの製造方法)
粘着シート100の製造方法は、特に限定されない。例えば、以下の方法で製造できる。
第一基材層11と第二基材層12とは、従来の積層体を形成する方法を採用して積層させることができ、積層方法としては、例えば、共押出法が挙げられる。
第一基材層11と第二基材層12とを積層させて積層体を得た後、第一基材層11の第一基材面11aの上に粘着剤を塗布し、塗膜を形成する。次に、この塗膜を乾燥させて、第一粘着剤層13を形成する。その後、第一粘着剤層13を覆うように剥離シートを貼着してもよい。
また、粘着シート100の別の製造方法としては、次のような工程を経て製造される。まず、剥離シートの上に粘着剤を塗布し、塗膜を形成する。次に、塗膜を乾燥させて、第一粘着剤層13を形成し、この第一粘着剤層13に第一基材層11の第一基材面11aを貼り合わせる。このようにして剥離シート付きの粘着シート100が得られる。
第一粘着剤層13を塗布形成する場合、有機溶媒で粘着剤組成物を希釈してコーティング液を調製して用いることが好ましい。
(半導体装置の製造方法)
本実施形態に係る粘着シート100を用いて半導体装置を製造する方法を説明する。ここでは、粘着シート100を、ファンアウト型のウエハレベルパッケージ(FO−WLP)を製造するプロセス用の粘着シートとして利用する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、粘着シート100の第一粘着剤層13に半導体ウエハを貼着する工程(ウエハ貼着工程)と、半導体ウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程(ダイシング工程)と、粘着シート100を引き延ばして、複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程(エキスパンド工程)と、複数の半導体チップを第二粘着シートに転写する工程(転写工程)と、第二粘着シートを貼着した後、粘着シート100を剥離する工程(第一剥離工程)と、封止部材を用いて複数の半導体チップを封止する工程(封止工程)と、封止工程の後、第二粘着シートを封止体から剥離する工程(第二剥離工程)と、を実施する。以下に各工程について説明する。
[ウエハ貼着工程]
図2〜6には、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する概略図が示されている。図2(A)には、粘着シート100に貼着された半導体ウエハWが示されている。半導体ウエハWは、回路面W1を有し、回路面W1には、回路W2が形成されている。粘着シート100は、半導体ウエハWの回路面W1とは反対側の裏面W3に貼着されている。
半導体ウエハWは、例えば、シリコンウエハであってもよいし、ガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。半導体ウエハWの回路面W1に回路W2を形成する方法としては、汎用されている方法が挙げられ、例えば、エッチング法、及びリフトオフ法などが挙げられる。
半導体ウエハWは、予め所定の厚さに研削して、裏面W3を露出させて粘着シート100に貼着されている。半導体ウエハWを研削する方法としては、特に限定されず、例えば、グラインダーなどを用いた公知の方法が挙げられる。半導体ウエハWを研削する際には、回路W2を保護するために、表面保護シートを回路面W1に貼着させる。ウエハの裏面研削は、半導体ウエハWの回路面W1側、すなわち表面保護シート側をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。研削後の半導体ウエハWの厚さは、特に限定はされず、通常は、20μm以上500μm以下である。
粘着シート100は、半導体ウエハW及び第一のリングフレームに貼着されていてもよい。この場合、粘着シート100の第一粘着剤層13の上に、第一のリングフレーム及び半導体ウエハWを載置し、これらを軽く押圧し、固定する。
[ダイシング工程]
図2(B)には、粘着シート100に保持された複数の半導体チップCPが示されている。粘着シート100に保持された半導体ウエハWは、ダイシングにより個片化され、複数の半導体チップCPが形成される。ダイシングには、ダイシングソーなどの切断手段が用いられる。ダイシングの際の切断深さは、半導体ウエハWの厚さと、第一粘着剤層13の厚さとの合計、並びにダイシングソーの磨耗分を加味した深さに設定する。
本実施形態では、ダイシングブレードを用いて第一基材層11の上面(第一基材面11a)側から切込み、第一基材層11の下面(第二基材面11b)まで到達させずに切込みを止める。なお、このダイシング工程は、後述する第二のダイシング工程とは異なるため、第一のダイシング工程と称する場合がある。第一のダイシング工程後の半導体チップCP間の距離をDとする。
[エキスパンド工程]
図2(C)には、複数の半導体チップCPを保持する粘着シート100を引き延ばす工程を説明する図が示されている。
ダイシングにより複数の半導体チップCPに個片化した後、粘着シート100を引き延ばして、複数の半導体チップCP間の間隔を拡げる。エキスパンド工程において粘着シート100を引き延ばす方法は、特に限定されない。粘着シート100を引き延ばす方法としては、例えば、環状または円状のエキスパンダを押し当てて粘着シート100を引き延ばす方法や、把持部材などを用いて粘着シート100の外周部を掴んで引き延ばす方法などが挙げられる。
エキスパンド工程を実施することにより、ハーフカットの状態であった第一基材層11は、ダイシングブレードで切り込んだ際に形成された切込み(ダイシングライン)に沿って破断する。
本実施形態では、図2(C)に示されているように、エキスパンド後の半導体チップCP間の距離をD1とする。距離D1としては、例えば、200μm以上5000μm以下とすることが好ましい。第二基材層12の破断伸度が400%以上であることから、半導体チップCP間の距離を距離D1まで拡張できる。
[転写工程]
図3(A)には、エキスパンド工程の後に、複数の半導体チップCPを第二粘着シート200に転写する工程(転写工程)を説明する図が示されている。粘着シート100を引き延ばして複数の半導体チップCP間の距離を距離D1まで拡げた後、半導体チップCPの回路面W1に第二粘着シート200を貼着する。
第二粘着シート200は、第二基材フィルム201と、第三粘着剤層202とを有する。第二粘着シート200は、回路面W1を第三粘着剤層202で覆うように貼着されることが好ましい。
第二基材フィルム201の材質は、特に限定されない。第二基材フィルム201の材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリスチレン樹脂などが挙げられる。
第三粘着剤層202は、第二基材フィルム201に積層されている。第三粘着剤層202に含まれる粘着剤は、特に限定されず広く適用できる。第三粘着剤層202に含まれる粘着剤としては、例えば、第一粘着剤層13について説明した粘着剤と同様の粘着剤が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途や貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。第三粘着剤層202にも、エネルギー線重合性化合物が配合されていてもよい。
第三粘着剤層202の粘着力は、第一粘着剤層13の粘着力よりも大きいことが好ましい。第三粘着剤層202の粘着力の方が大きければ、複数の半導体チップCPを第二粘着シート200に転写した後に粘着シート100を剥離し易くなる。
第二粘着シート200は、耐熱性を有することが好ましい。後述する封止部材が熱硬化性樹脂である場合、例えば、硬化温度は、120℃〜180℃程度であり、加熱時間は、30分〜2時間程度である。第二粘着シート200は、封止部材を熱硬化させる際に、皺が生じないような耐熱性を有することが好ましい。また、第二粘着シート200は、熱硬化プロセス後に、半導体チップCPから剥離可能な材質で構成されていることが好ましい。
第二粘着シート200は、複数の半導体チップCP及び第二のリングフレームに貼着されていてもよい。この場合、第二粘着シート200の第三粘着剤層202の上に、第二のリングフレームを載置し、これを軽く押圧し、固定する。その後、第二のリングフレームの環形状の内側にて露出する第三粘着剤層202を半導体チップCPの回路面W1に押し当てて、第二粘着シート200に複数の半導体チップCPを固定する。
[第一剥離工程]
第二粘着シート200を貼着した後、粘着シート100を剥離する工程(第一剥離工程)を実施する。剥離工程において粘着シート100を剥離すると、複数の半導体チップCPの裏面W3が露出する。粘着シート100を剥離した後も、エキスパンド工程において拡張させた複数の半導体チップCP間の距離D1が維持されていることが好ましい。第一粘着剤層13がエネルギー線硬化型の粘着剤を含有している場合には、第一粘着剤層13に第一基材層11及び第二基材層12側からエネルギー線を照射し、エネルギー線重合性化合物を硬化させてから、粘着シート100を剥離することが好ましい。第一粘着剤層13へのエネルギー線の照射は、半導体ウエハWを粘着シート100に貼着させた後から、粘着シート100を剥離する前までのいずれの段階で行ってもよい。エネルギー線の照射は、例えば、ダイシング工程の後に行ってもよいし、エキスパンド工程の後に行ってもよい。エネルギー線は、複数回に分けて照射してもよい。
[封止工程]
図4には、封止部材30を用いて複数の半導体チップCPを封止する工程(封止工程)を説明する図が示されている。
封止工程は、転写工程の後に実施される。回路面W1を残して複数の半導体チップCPを封止部材30によって覆うことにより封止体3が形成される。複数の半導体チップCPの間にも封止部材30が充填されている。本実施形態では、第二粘着シート200により回路面W1及び回路W2が覆われているので、封止部材30で回路面W1が覆われることを防止できる。
封止工程により、所定距離ずつ離間した複数の半導体チップCPが封止部材に埋め込まれた封止体3が得られる。封止工程においては、複数の半導体チップCPは、距離D1が維持された状態で、封止部材30により覆われることが好ましい。
封止部材30で複数の半導体チップCPを覆う方法は、特に限定されない。例えば、金型内に、第二粘着シート200で回路面W1を覆ったまま複数の半導体チップCPを収容し、金型内に流動性の樹脂材料を注入し、樹脂材料を硬化させる方法を採用してもよい。
また、シート状の封止樹脂を複数の半導体チップCPの裏面W3を覆うように載置し、封止樹脂を加熱することで、複数の半導体チップCPを封止樹脂に埋め込ませる方法を採用してもよい。封止部材30の材質としては、例えば、エポキシ樹脂などが挙げられる。封止部材30として用いられるエポキシ樹脂には、例えば、フェノール樹脂、エラストマ―、無機充填材、及び硬化促進剤などが含まれていてもよい。
[第二剥離工程]
封止工程の後、第二粘着シート200を封止体3から剥離する工程(第二剥離工程)を実施する。第二粘着シート200が剥離されると、半導体チップCPの回路面W1及び封止体3の第二粘着シート200と接触していた面3Aが露出する。
[半導体パッケージの製造工程]
図5及び図6には、複数の半導体チップCPを用いて半導体パッケージを製造する工程を説明する図が示されている。本実施形態は、このような半導体パッケージの製造工程を含んでいることが好ましい。
[再配線層形成工程]
図5(A)には、第二粘着シート200を剥離した後の封止体3の断面図が示されている。本実施形態では、第二粘着シート200が剥離された後の封止体3に再配線層を形成する再配線層形成工程をさらに含むことが好ましい。再配線層形成工程においては、露出した複数の半導体チップCPの回路W2と接続する再配線を、回路面W1の上及び封止体3の面3Aの上に形成する。再配線の形成に当たっては、まず、絶縁層を封止体3に形成する。
図5(B)には、半導体チップCPの回路面W1及び封止体3の面3Aに第一の絶縁層41を形成する工程を説明する断面図が示されている。絶縁性樹脂を含む第一の絶縁層41を、回路面W1及び面3Aの上に、回路W2または回路W2の内部端子電極W4を露出させるように形成する。絶縁性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、及びシリコーン樹脂などが挙げられる。内部端子電極W4の材質は、導電性材料であれば限定されず、例えば、金、銀、銅やアルミニウムなどの金属、並びに合金などが挙げられる。
図5(C)には、封止体3に封止された半導体チップCPと電気的に接続する再配線5を形成する工程を説明する断面図が示されている。本実施形態では、第一の絶縁層41の形成に続いて再配線5を形成する。再配線5の材質は、導電性材料であれば限定されず、例えば、金、銀、銅やアルミニウムなどの金属、並びに合金などが挙げられる。再配線5は、公知の方法により形成できる。
図6(A)には、再配線5を覆う第二の絶縁層42を形成する工程を説明する断面図が示されている。再配線5は、外部端子電極用の外部電極パッド5Aを有する。第二の絶縁層42には開口などを設けて、外部端子電極用の外部電極パッド5Aを露出させる。本実施形態では、外部電極パッド5Aは、封止体3の半導体チップCPの領域(回路面W1に対応する領域)内及び領域外(封止部材30上の面3Aに対応する領域)に露出させている。また、再配線5は、外部電極パッド5Aがアレイ状に配置されるように、封止体3の面3Aに形成されている。本実施形態では、封止体3の半導体チップCPの領域外に外部電極パッド5Aを露出させる構造を有するので、ファンアウト型のWLPを得ることができる。
[外部端子電極との接続工程]
図6(B)には、封止体3の外部電極パッド5Aに外部端子電極を接続させる工程を説明する断面図が示されている。第二の絶縁層42から露出する外部電極パッド5Aに、はんだボール等の外部端子電極6を載置し、はんだ接合などにより、外部端子電極6と外部電極パッド5Aとを電気的に接続させる。はんだボールの材質は、特に限定されず、例えば、含鉛はんだや無鉛はんだ等が挙げられる。
[第二のダイシング工程]
図6(C)には、外部端子電極6が接続された封止体3を個片化させる工程(第二のダイシング工程)を説明する断面図が示されている。この第二のダイシング工程では、封止体3を半導体チップCP単位で個片化する。封止体3を個片化させる方法は、特に限定されない。例えば、前述の半導体ウエハWをダイシングした方法と同様の方法を採用して、封止体3を個片化することができる。封止体3を個片化させる工程は、封止体3をダイシングシート等の粘着シートに貼着させて実施してもよい。
封止体3を個片化することで、半導体チップCP単位の半導体パッケージ1が製造される。上述のように半導体チップCPの領域外にファンアウトさせた外部電極パッド5Aに外部端子電極6を接続させた半導体パッケージ1は、ファンアウト型のウエハレベルパッケージ(FO−WLP)として製造される。
[実装工程]
本実施形態では、個片化された半導体パッケージ1を、プリント配線基板等に実装する工程を含むことも好ましい。
本実施形態に係る粘着シート100によれば、第一基材層11がダイシング適性を有する基材であり、第二基材層12がエキスパンド適性を有する基材であり、これらが積層されている。例えば、本実施形態に係る半導体装置の製造方法においては、粘着シート100を用いているので、半導体ウエハWを第一粘着剤層13に貼着させ、この半導体ウエハWをダイシングし、その後、別の粘着シートに貼り替えずに、ダイシング後の複数の半導体チップCPを貼着させたままエキスパンド工程を実施することができる。さらに、第二基材層12の破断伸度が、400%以上であるので、粘着シート100によれば、半導体チップCP同士の間隔を大きく拡げることができる。よって、本実施形態に係る粘着シート100及び半導体装置の製造方法によれば、半導体装置の製造工程を簡略化することができる。粘着シート100は、FO−WLPのプロセスにおいて好適に利用できる。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法において、第一基材層11の下面(第二基材面11b)まで到達しない深さで切込みを止めるように切断(ハーフカット)する。そのため、ダイシング工程においてダイシングブレードを用いた場合でも、ダイシングブレードが第二基材層12に到達することを防止し易くなる。さらに、ハーフカットによるダイシング後、エキスパンド工程において、粘着シート100を拡張させることで、第一基材層11を破断させつつ、半導体チップCP同士の間隔を大きく拡げることができる。しかも、第二基材層12にダイシングラインが到達していないので、粘着シート100の拡張時に第二基材層12が破断することを防止できる。
〔第二実施形態〕
第二実施形態に係る粘着シートは、第一実施形態に係る粘着シートと構造が相違する。また、半導体装置の製造方法において、第二実施形態は、第一のダイシング工程における切込みの深さの点などで相違する。第二実施形態は、その他の点において第一実施形態とほぼ同様であるため、説明を省略または簡略化する。
(粘着シート)
図7には、本実施形態に係る粘着シート100Aの断面図が示されている。
粘着シート100Aは、第一基材層11と、第二基材層12と、第一粘着剤層13と、第二粘着剤層14と、を備える。第二実施形態に係る粘着シート100Aは、第一基材層11と、第二基材層12との間に第二粘着剤層14を備えている点で、第一実施形態に係る粘着シート100と相違している。
第一基材層11は、図7に示されているように、第一粘着剤層13と第二粘着剤層14との間に設けられている。第一基材層11の第一基材面11a側に第一粘着剤層13が設けられ、第二基材面11b側に第二粘着剤層14が設けられている。その他、第一基材層11は、第一実施形態と同様である。
第二基材層12は、図7に示されているように、第一基材層11の第二基材面11b側に設けられている。第二基材層12と第一基材層11との間には第二粘着剤層14が設けられている。その他、第二基材層12は、第一実施形態と同様である。
・第一粘着剤層
第一粘着剤層13に含まれる粘着剤は、特に限定されず広く適用できる。第一粘着剤層13に含まれる粘着剤としては、例えば、第一実施形態で説明した粘着剤と同様の粘着剤が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途や貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。第一粘着剤層13は、第一実施形態と同様にエネルギー線硬化型の粘着剤を含んでいてもよい。その他、第一粘着剤層13は、第一実施形態と同様である。
・第二粘着剤層
第二粘着剤層14の厚さは、2μm以上30μm以下であることが好ましく、5μm以上15μm以下であることがより好ましい。第二粘着剤層14の厚さが2μm以上であれば、第一のダイシング工程において、切込み深さを第二粘着剤層14の途中で止めて第二基材層12まで到達させないように加工し易くなる。また、第一のダイシング工程以後、個片化された半導体チップの飛散を防止する効果が向上する。また、第二粘着剤層14の厚さが30μm以下であれば、ダイシング時の振動を抑えチップ欠けを防止するという効果を奏する。
第二粘着剤層14の第一基材層11及び第二基材層12に対する粘着力は、1000mN/25mm以上20000mN/25mm以下であることが好ましく、3000mN/25mm以上15000mN/25mm以下であることがより好ましい。第二粘着剤層14の第一基材層11及び第二基材層12に対する粘着力が1000mN/25mm以上であれば、第一基材層11及び第二基材層12が所定の強度以上の粘着力で貼り合された状態となる。そのため、第一のダイシング工程以後、複数の半導体チップが粘着シート100Aから脱離したり、飛散したりすることを防止する効果がさらに向上する。第二粘着剤層14の第一基材層11及び第二基材層12に対する粘着力が20000mN/25mm以下であれば、ダイシング時におけるチップ欠け等の不具合の発生を防止できる。粘着力が20000mN/25mmを超えると、粘着剤の凝集力が低くなり、ダイシング時に基材が動いてチップ欠け等の不具合が発生するおそれがある。
なお、本明細書において、粘着力は、JIS Z0237:2009に準じた180度引き剥がし法により測定することができる。例えば、第二粘着剤層14の第二基材層12に対する粘着力を測定する場合は、次のような手順で実施することができる。まず、第二基材層12を支持板に両面テープを用いて固定する。第一基材層11に第二粘着剤層14を積層させた25mm幅のテープを作製する。このテープと第二基材層12とを、第二粘着剤層14側を第二基材層12に向けて貼付する。貼付する際は、重さ2kgのゴムローラーを用いる。貼付後、第二基材層12からこのテープを剥がして、第二粘着剤層14と第二基材層12との貼付界面の粘着力を測定する。第二粘着剤層14の第一基材層11に対する粘着力を測定する場合は、前述の手順における第一基材層11と第二基材層12とを入れ換えて実施することができる。
粘着剤層が、エネルギー線硬化型の粘着剤を含んでいる場合のエネルギー線照射後の粘着力は、次のような方法にて測定される。前述と同様に貼付した後、窒素雰囲気下にて、粘着シートの基材層側よりエネルギー線を照射した後、測定した値とする。粘着剤層が、紫外線硬化型の粘着剤を含んでいる場合は、紫外線照射(照度:230mW/cm,光量:190mJ/cm)した後、測定した値とする。
第二粘着剤層14に含まれる粘着剤は、特に限定されず広く適用できる。第二粘着剤層14に含まれる粘着剤としては、例えば、第一粘着剤層13と同様の粘着剤が挙げられる。ただし、第二粘着剤層14に含まれる粘着剤は、第一基材層11と第二基材層12とが貼り合された状態を維持するため、基材の材質等を考慮して選択される。第二粘着剤層14は、第一粘着剤層13と同様にエネルギー線硬化型の粘着剤を含んでいてもよい。
第一粘着剤層13と第二粘着剤層14との組合せとしては、半導体装置の生産性向上が可能という観点から、第一粘着剤層13は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含み、第二粘着剤層14は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含まないことが好ましい。このような組み合せであれば、例えば、粘着シート100Aにエネルギー線を照射し、第一粘着剤層13の粘着力を低下させ、第二粘着剤層14の粘着力を維持したままにできる。そのため、ダイシング工程及びエキスパンド工程の後に粘着シート100Aを剥離する際に、半導体チップと第一粘着剤層13との界面で剥離し易くすることができる。
(粘着シートの製造方法)
粘着シート100Aの製造方法は、特に限定されない。例えば、以下の方法で製造できる。
第一基材層11と第二基材層12とは、従来の積層体を形成する方法を採用して積層させることができる。積層方法としては、例えば、ドライラミネート法や、第一基材層11と第二基材層12とを粘着剤を介して貼り合せる方法が挙げられる。本実施形態では、これらの方法において第一基材層11及び第二基材層12の材質に応じた粘着剤を用いて、両層の間に第二粘着剤層14を形成する。
第一基材層11と第二基材層12とを、第二粘着剤層14を介して積層させて積層体を得た後、第一基材層11の第一基材面11aの上に粘着剤を塗布し、塗膜を形成する。次に、この塗膜を乾燥させて、第一粘着剤層13を形成する。その後、第一粘着剤層13を覆うように剥離シートを貼着してもよい。粘着シート100Aの製造方法に関して、その他の点については、第一実施形態と同様にして実施できる。
(半導体装置の製造方法)
本実施形態に係る粘着シート100Aを用いて半導体装置を製造する方法を説明する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、粘着シート100Aの第一粘着剤層13に半導体ウエハを貼着する工程(ウエハ貼着工程)と、半導体ウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程(ダイシング工程)と、粘着シート100Aを引き延ばして、複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程(エキスパンド工程)と、複数の半導体チップを第二粘着シートに転写する工程(転写工程)と、第二粘着シートを貼着した後、粘着シート100Aを剥離する工程(第一剥離工程)と、封止部材を用いて複数の半導体チップを封止する工程(封止工程)と、封止工程の後、第二粘着シートを封止体から剥離する工程(第二剥離工程)と、を実施する。
本実施形態においては、粘着シート100Aを用いる点で、第一実施形態と相違し、さらに第一のダイシング工程におけるダイシング条件において相違する。以下においては、ウエハ貼着工程、ダイシング工程及びエキスパンド工程について説明し、その他の工程については、第一実施形態と同様に実施できるため説明を省略または簡略化する。
図8には、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する概略図が示されている。
図8(A)には、ウエハ貼着工程を説明する図が示されている。ウエハ貼着工程を実施することにより、半導体ウエハWは、第一粘着剤層13に貼着され、粘着シート100Aと貼り合される。
図8(B)には、第一のダイシング工程を説明する図が示されている。
粘着シート100Aに保持された半導体ウエハWは、ダイシングにより個片化され、複数の半導体チップCPが形成される。ダイシングの際の切断深さは、半導体ウエハWの厚さと、第一粘着剤層13の厚さと、第一基材層11の厚さとの合計、並びにダイシングソーの磨耗分を加味した深さに設定する。
本実施形態では、ダイシングブレードを用いて第一基材層11の上面(第一基材面11a)側から切込み、第一基材層11の下面(第二基材面11b)まで到達させ、さらに第二粘着剤層14の上面側から切込み、第二粘着剤層14の下面まで到達させずに切込みを止める。第一のダイシング工程後、複数の半導体チップCPは、粘着シート100Aに保持されている。
図8(C)には、エキスパンド工程を説明する図が示されている。
ダイシングにより複数の半導体チップCPに個片化した後、粘着シート100Aを引き延ばして、複数の半導体チップCP間の間隔を拡げる。エキスパンド工程において粘着シート100を引き延ばす方法は、特に限定されず、例えば、第一実施形態と同様の方法を採用できる。
エキスパンド工程を実施することにより、ハーフカットの状態であった第二粘着剤層14は、ダイシングブレードで切り込んだ際に形成された切込み(ダイシングライン)に沿って破断する。
本実施形態では、図8(C)に示されているように、半導体チップCP間の距離をD1とする。距離D1としては、例えば、200μm以上5000μm以下とすることが好ましい。第二基材層12の破断伸度が400%以上であることから、半導体チップCP間の距離を距離D1まで拡張できる。
第二実施形態において、ダイシング工程以後の工程は、第一実施形態と同様にして実施できる。
本実施形態に係る粘着シート100Aによれば、第一実施形態と同様、半導体装置の製造工程を簡略化することができる。粘着シート100Aは、FO−WLPのプロセスにおいて好適に利用できる。
粘着シート100Aは、第一基材層11と第二基材層12との間に第二粘着剤層14を備えるため、エキスパンド工程において粘着シート100Aを拡張させて第一基材層11を破断させた際の衝撃が第二基材層12に加わることを防止できる。第二粘着剤層14によってエキスパンド時の衝撃を緩衝させることができるので、第一基材層11と共に第二基材層12が破断してしまうことを防止できる。
また、第二粘着剤層14の厚さが2μm以上30μm以下なので、第一基材層11をフルカットする場合でも、ダイシングブレードが第二基材層12に到達することを防止し易くなる。第二基材層12には、切込みが形成されていないため、エキスパンド工程において粘着シート100Aを拡張させる際に第二基材層12が破断することを防止できる。
〔実施形態の変形〕
本発明は、上述の実施形態に何ら限定されない。本発明は、本発明の目的を達成できる範囲で、上述の実施形態を変形した態様などを含む。
例えば、半導体ウエハや半導体チップにおける回路等は、図示した配列や形状等に限定されない。半導体パッケージにおける外部端子電極との接続構造等も、前述の実施形態で説明した態様に限定されない。前述の実施形態では、FO−WLPタイプの半導体パッケージを製造する態様を例に挙げて説明したが、本発明は、ファンイン型のWLP等のその他の半導体パッケージを製造する態様にも適用できる。
また、前記実施形態では、エキスパンド工程を1回実施した後に封止工程に進む製造方法を例に挙げて説明したが、エキスパンド工程を複数回、実施してもよい。この場合、粘着シートに保持された複数の半導体チップCPを、拡げられた間隔を維持したまま、別のエキスパンドシートに転写し、当該エキスパンドシートを引き延ばして、複数の半導体チップCP同士の間隔をさらに拡げることができる。
また、前記第二実施形態では、第一のダイシング工程において、第二粘着剤層14の厚さの途中まで切断(ハーフカット)する態様を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、粘着シート100Aを用いる場合において、第一基材層11をハーフカットの状態とし、第二粘着剤層14及び第二基材層12にはダイシングラインを形成しない態様の第一のダイシング工程としてもよい。この場合、その後のエキスパンド工程にて粘着シート100Aを拡張させ、第一基材層11を破断させて、複数の半導体チップCP同士の間隔を所定の距離にまで拡げればよい。
また、粘着シート100及び100Aは、長尺状のシートであってもよく、ロール状に巻き取られた状態で提供されてもよい。ロール状に巻き取られた粘着シート100及び100Aは、ロールから繰り出されて所望のサイズに切断するなどして使用することができる。
本発明は、半導体装置の製造方法において用いる粘着シートとして利用できる。
11…第一基材層、11a…第一基材面、11b…第二基材面、12…第二基材層、13…第一粘着剤層、14…第二粘着剤層、30…封止部材、100…粘着シート、100A…粘着シート、CP…半導体チップ、W…半導体ウエハ。

Claims (9)

  1. 第一基材面及び前記第一基材面とは反対側の第二基材面を有する第一基材層と、
    前記第一基材層の前記第二基材面側に積層された第二基材層と、
    前記第一基材層の前記第一基材面側に積層された第一粘着剤層と、を備え、
    前記第一基材層と前記第二基材層との間に第二粘着剤層を備え、
    前記第一基材層は、エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂を主成分として含み、
    前記第二基材層は、ポリウレタン樹脂を主成分として含み、
    前記第二基材層の破断伸度が400%以上である、粘着シート。
  2. 前記第一基材層は、ダイシングシート用のフィルムである、
    請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記第二粘着剤層の厚さが2μm以上30μm以下である、
    請求項1または請求項2に記載の粘着シート。
  4. 前記第二粘着剤層の前記第一基材層及び前記第二基材層に対する粘着力は、1000mN/25mm以上20000mN/25mm以下である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の粘着シート。
  5. 前記第一粘着剤層は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含み、
    前記第二粘着剤層は、エネルギー線硬化型の粘着剤を含まない、
    請求項から請求項のいずれか一項に記載の粘着シート。
  6. ファンアウト型のウエハレベルパッケージを製造するプロセス用の粘着シートである、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の粘着シート。
  7. 第一基材面及び前記第一基材面とは反対側の第二基材面を有する第一基材層と、前記第一基材層の前記第一基材面側に積層された第一粘着剤層と、前記第一基材層の前記第二基材面側に積層された第二基材層と、を備え、前記第一基材層と前記第二基材層との間に第二粘着剤層を備え、前記第一基材層は、エチレン−(メタ)アクリレート共重合樹脂を主成分として含み、前記第二基材層は、ポリウレタン樹脂を主成分として含み、前記第二基材層は、破断伸度が400%以上である粘着シートの前記第一粘着剤層に半導体ウエハを貼着する工程と、
    前記半導体ウエハをダイシングにより個片化し、複数の半導体チップを形成する工程と、
    前記粘着シートを引き延ばして、前記複数の半導体チップ同士の間隔を拡げる工程と、を備える、半導体装置の製造方法。
  8. 前記半導体ウエハを個片化する工程において、ダイシングブレードを用いて前記第一基材層の上面側から切込み、前記第一基材層の下面まで到達させずに切込みを止めて、
    前記粘着シートを引き延ばす工程において、前記ダイシングブレードで切り込んだ際に形成された切込みに沿って前記第一基材層を破断させる、請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記第二粘着剤層の厚さが2μm以上30μm以下であ
    前記半導体ウエハを個片化する工程において、ダイシングブレードを用いて前記第一基材層の上面側から切込み、前記第一基材層の下面まで到達させ、さらに前記第二粘着剤層の上面側から切込み、前記第二粘着剤層の下面まで到達させずに切込みを止めて、
    前記粘着シートを引き延ばす工程において、前記ダイシングブレードで切り込んだ際に形成された切込みに沿って前記第二粘着剤層を破断させる、請求項に記載の半導体装置の製造方法。
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