JP6582690B2 - 塩化スルホニルアルキルビニルエーテルの製造方法 - Google Patents
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Description
(A)三塩化リンを還流させながら三塩化リンと塩素ガスとの反応を行う、
(B)三塩化リン1モルに対して塩素ガスの合計投入量を1モル未満とする、又は、
(C)上記塩素化を60〜150℃で行う
ことを特徴とする製造方法でもある(以下、本発明の製造方法(2)ということがある)。
上記反応は、通常常圧で行われるが、−0.05〜0.6MPaGで実施できる。
三塩化リン及び上記ビニルエーテルを反応容器1に投入する工程、
三塩化リンを加熱することにより反応容器1内の三塩化リンを気化させる工程、
気化した三塩化リンを反応容器1から凝縮器に供給して凝縮器中で液化する工程、
液化した三塩化リンを凝縮器から反応容器2に供給する工程、
反応容器2に塩素ガスを投入し、三塩化リンと反応させて、三塩化リンに五塩化リンが溶解した溶液を調製する工程、
上記溶液を反応容器2から反応容器1に供給し、上記溶液と上記ビニルエーテルとを反応容器1内で混合して、五塩化リンと上記ビニルエーテルとを反応させて、CF2=CFOCF2CF2SO2Clを生成させる工程、及び、
反応容器1からCF2=CFOCF2CF2SO2Clを回収する工程、
を含むものであることが好適な態様の1つである。
反応容器1内では、常に三塩化リンが沸騰していることから、反応容器1内の反応溶液の温度は一定に保たれており、反応容器1内での五塩化リンと上記ビニルエーテルとの反応は、極めて安定に進行する。
しかも、三塩化リン及び塩素ガスを反応容器2に投入する速度、及び、反応容器2から反応容器1に上記溶液を供給する速度を適切に調整することができる。従って、反応容器1への五塩化リンの供給量を制御して、反応容器1内での塩酸ガスの発生量を容易に制御でき、五塩化リンを析出させることもない。
(A)三塩化リンを還流させながら三塩化リンと塩素ガスとの反応を行う、
(B)三塩化リン1モルに対して塩素ガスの合計投入量を1モル未満とする、又は、
(C)上記塩素化を60〜150℃で行う
ことを特徴とする。
上記工程において、三塩化リンを還流させながら三塩化リンと塩素ガスとの反応を行うことにより、反応中に生成する五塩化リンが反応容器に付着して各原料の供給口を閉塞させたり、付着した多量の五塩化リンが一度に脱落して反応を不安定にしたりする不利益を回避できる。上記還流は、フラスコ等の反応容器に還流冷却器を設置することにより実施できる。
上記工程において、三塩化リン1モルに対して塩素ガスの合計投入量を1モル未満とすることにより、塩素ガスとの反応により三塩化リンが消費され尽くすことがなく、反応容器内で溶媒として機能しつづける。従って、上記溶媒(但し三塩化リンを除く)を使用しなくても、反応中に生成する五塩化リンが反応容器に付着して各原料の供給口を閉塞させたり、付着した多量の五塩化リンが一度に脱落して反応を不安定にしたりする不利益を回避できる。
また、ビニル基に塩素が付加することによりCF2Cl−CFCl−OCF2CF2SO2Clを生成する副反応の進行も抑制できる。
上記工程において、上記塩素化を60〜150℃で行うことにより、反応中に生成する五塩化リンが反応容器に付着して各原料の供給口を閉塞させたり、付着した多量の五塩化リンが一度に脱落して反応を不安定にしたりする不利益を回避できる。上記塩素化の温度は、70℃以上であることが好ましく、140℃以下であることが好ましい。
また、ビニル基に塩素が付加することによりCF2Cl−CFCl−OCF2CF2SO2Clを生成する副反応の進行も抑制できる。
製造方法(1)の例を示す。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた200mlのガラス容器に三塩化リン97.1g(0.706モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、還流下で塩素ガス30.0g(0.423モル)を9時間にわたって供給した。生成した五塩化リンは三塩化リンに溶解し、固体状の五塩化リンのガラス容器壁面への付着は無かった。
一方、還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた300mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na78.4g(0.261モル)を投入した。その後、撹拌しながら300mLガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、上記の五塩化リンが三塩化リンに溶解した溶液の全量を2時間にわたって滴下した。この時、塩酸ガスの発生はあったが、滴下速度を調整しながら滴下したので、泡立ちによる反応液の溢れ出しはなかった。還流下で1時間保持した後、過剰の三塩化リンを抜き出した。その後、ガラス容器を140℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を253gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Cl 57.9g(0.195モル)を得た。
製造方法(2)の例を示す。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた100mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na10.0g(0.033モル)および三塩化リン40.0g(0.291モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、還流下で塩素ガス4.0g(0.056モル)を1時間にわたって供給した。生成した五塩化リンは三塩化リンに溶解し、固体状の五塩化リンのガラス容器壁面への付着は無かった。
塩素ガスの供給後、還流下で1時間保持した後、過剰の三塩化リンを抜き出した。その後、ガラス容器を150℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を30gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Cl 7.0g(0.024モル)を得た。
製造方法(1)の例を示す。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた200mlのガラス容器に三塩化リン97.1g(0.706モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、還流下で塩素ガス30.0g(0.423モル)を9時間にわたって供給した。生成した五塩化リンは三塩化リンに溶解し、固体状の五塩化リンのガラス容器壁面への付着は無かった。
一方、還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた300mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na78.4g(0.261モル)およびオキシ塩化リン38.8gを投入した。その後、撹拌しながら300mLガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、上記の五塩化リンが三塩化リンに溶解した溶液の全量を2時間にわたって滴下した。この時、塩酸ガスの発生はあったが、滴下速度を調整しながら滴下したので、泡立ちによる反応液の溢れ出しはなかった。還流下で1時間保持した後、過剰の三塩化リンを抜き出した。その後、ガラス容器を140℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を300gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Cl 66.3g(0.224モル)を得た。
製造方法(2)の例を示す。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた100mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na10.0g(0.033モル)、オキシ塩化リン6.0gおよび三塩化リン40.0g(0.291モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、還流下で塩素ガス4.0g(0.056モル)を1時間にわたって供給した。生成した五塩化リンは三塩化リンに溶解し、固体状の五塩化リンのガラス容器壁面への付着は無かった。
塩素ガスの供給後、還流下で1時間保持した後、過剰の三塩化リンを抜き出した。その後、ガラス容器を150℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を40gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Cl 8.1g(0.027モル)を得た。
製造方法(2)の例を示す。(B)及び(C)を実施する。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた200mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na10.0g(0.033モル)、オキシ塩化リン34.0gおよび三塩化リン13.7g(0.100モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器をオイルバスにて70℃に加熱し、塩素ガス4.0g(0.056モル)を1時間にわたって供給した。生成した五塩化リンはオキシ塩化リンに溶解し、固体状の五塩化リンのガラス容器壁面への付着は無かった。
塩素ガスの供給後、90℃で1時間保持した後、ガラス容器を150℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を65gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Cl 7.4g(0.025モル)を得た。
製造方法(2)の例を示す。(B)を実施する。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた200mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na68.6g(0.229モル)、オキシ塩化リン34.0gおよび三塩化リン49.6g(0.361モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器を氷浴で冷却し、塩素ガス20.0g(0.282モル)を6時間にわたって供給した。その際ガラス容器壁面および還流冷却器は生成した五塩化リンの白色結晶で覆われた。塩素ガスの供給後、オイルバスにてガラス容器を90℃まで徐々に昇温し、還流下で1時間保持したところ、ガラス容器壁面の白色結晶は消失した。過剰の三塩化リンを抜き出した後、さらにガラス容器を150℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を147gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Cl 14.8g(0.050モル)を得た。
製造方法(1)の例を示す。実験例1に比べてビニルエーテルに対する五塩化リンの投入量を減少させる。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた200mlのガラス容器に三塩化リン97.1g(0.706モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、還流下で塩素ガス18.4g(0.259モル)を9時間にわたって供給した。生成した五塩化リンは三塩化リンに溶解し、固体状の五塩化リンのガラス容器壁面への付着は無かった。
一方、還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた300mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na 78.4g(0.261モル)を投入した。その後、撹拌しながら300mLガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、上記の五塩化リンが三塩化リンに溶解した溶液の全量を2時間にわたって滴下した。還流下で1時間保持した後、過剰の三塩化リンを抜き出した。その後、ガラス容器を140℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を253gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Cl 38.7g(0.131モル)を得た。
製造方法(2)の例を示す。(A)および(C)を実施する。
還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた100mlのガラス容器にCF2=CFOCF2CF2SO3Na10.0g(0.033モル)、オキシ塩化リン34.0gおよび三塩化リン4.6g(0.033モル)を投入した。その後、撹拌しながらガラス容器をオイルバスにて90℃に加熱し、還流下で塩素ガス4.0g(0.056モル)を1時間にわたって供給した。三塩化リンが消費されるにつれて還流はなくなった。生成した五塩化リンはオキシ塩化リンに溶解し、固体状の五塩化リンのガラス容器壁面への付着は無かった。
塩素ガスの供給後、90℃で1時間保持した後、ガラス容器を150℃まで徐々に昇温し、105℃前後の留分を抜き出した。得られた留分を65gの冷水中に滴下して、2相に分かれた液の下部を抜き出し、CF2=CFOCF2CF2SO2Clを 4.9g(0.017モル)を得た。
Claims (6)
- CF2=CFOCF2CF2SO2Clで示される塩化スルホニルアルキルビニルエーテル化合物を製造する方法であって、
三塩化リン及び/又は溶媒(但し三塩化リンを除く)に五塩化リンが溶解した溶液を調製する工程、及び、
前記溶液と、一般式:CF2=CFOCF2CF2SO3M(MはH又はアルカリ金属原子)で示されるビニルエーテルとを混合して、五塩化リンと前記ビニルエーテルとを反応させる工程
を含むことを特徴とする製造方法。 - 三塩化リン1モルに対して1モル未満の塩素ガスを反応させることにより、三塩化リンに五塩化リンが溶解した溶液を調製する請求項1記載の製造方法。
- 飽和溶解度以下になるように五塩化リンを生成させる請求項2記載の製造方法。
- 三塩化リンと塩素ガスとの反応を60〜150℃で行う請求項2又は3記載の製造方法。
- CF2=CFOCF2CF2SO2Clで示される塩化スルホニルアルキルビニルエーテル化合物を製造する方法であって、
三塩化リンと、一般式:CF2=CFOCF2CF2SO3M(MはH又はアルカリ金属原子)で示されるビニルエーテルと、塩素ガスと、を反応容器に投入することにより、前記ビニルエーテルを塩素化する工程を含み、
(A)三塩化リンを還流させながら三塩化リンと塩素ガスとの反応を行う、
(B)三塩化リン1モルに対して塩素ガスの合計投入量を1モル未満とする、又は、
(C)前記塩素化を60〜150℃で行う
ことを特徴とする製造方法。 - 三塩化リン及び塩素ガスを連続的に反応容器に投入する請求項5記載の製造方法。
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