JP6586882B2 - 位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、この位相差フィルムを用いた偏光板及び画像表示装置、この画像表示装置を使用した3d画像表示システム - Google Patents
位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、この位相差フィルムを用いた偏光板及び画像表示装置、この画像表示装置を使用した3d画像表示システム Download PDFInfo
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Description
また位相差フィルムにおいて、位相差層と基材やパターン配向層との膜の屈折率差から発生する干渉縞を有効に抑制することができるようにすることを目的とする。
またさらにパターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、クリア系反射防止層を形成して反射防止を図る場合にあっても、干渉縞の発生を有効に抑制することができるようにすることを目的とする。
また本発明者は、位相差層中に低屈折率材料であるアルコキシシランを所定割合で含有させることで、クリア系反射防止層を形成して反射防止を図る場合にあっても、干渉縞を効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
またさらに本発明者は、位相差層中で低屈折率の所定の微粒子を含有させることによって、クリア系反射防止層を形成して反射防止を図る場合にあっても、干渉縞を効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明では、以下のようなものを提供する。
前記反射防止層は、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下のクリア系反射防止層であり、
前記位相差層は、前記重合液晶の屈折率より低い屈折率を有する微粒子を含有することを特徴とする位相差フィルムである。
前記反射防止層は、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下のクリア系反射防止層であり、
前記位相差層は、前記重合液晶の屈折率より低い屈折率を有する微粒子を含有することを特徴とする位相差フィルムである。
前記反射防止層は、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下のクリア系反射防止層であり、
前記透明基材の屈折率をn1、前記配向層の屈折率をn2、前記位相差層の屈折率をn3とした場合に、
n1<n2<n3であって、
n1とn3の平均値であるnAVE=(n1+n3)/2に対して、
nAVE+0.01>n2>nAVE−0.01
を満たすことを特徴とする位相差フィルムである。
前記反射防止層は、JISK7105によるヘイズ値が0.5%以下のクリア系反射防止層であり、
前記透明基材の屈折率をn1、前記配向層の屈折率をn2、前記位相差層の屈折率をn3とした場合に、
n1<n2<n3であって、
n1とn3の平均値であるnAVE=(n1+n3)/2に対して、
nAVE+0.01>n2>nAVE−0.01
を満たすことを特徴とする位相差フィルムである。
また本発明によれば、位相差層にアルコキシシランを所定割合で含有させることで、膜の屈折率差から発生する干渉縞を抑制することができる。しかも、このように位相差層に添加物を添加した場合でも、良好な配向性を維持したままで、干渉縞を有効に抑制できる。
また本発明によれば、クリア系反射防止層を形成して反射防止を図る場合にあっても、干渉縞の発生を抑制できる。
<画像表示装置及び画像表示システム>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置に適用されるパターン位相差フィルムを示す図である。この第1実施形態に係る画像表示装置は、垂直方向(図1においては左右方向が対応する方向である)に連続する液晶表示パネルの画素が、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分けられて、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動される。これにより画像表示装置は、右目用の画像を表示する帯状の領域と、左目用の画像を表示する帯状の領域とに表示画面が交互に区分され、右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。この画像表示装置は、この液晶表示パネルのパネル面(視聴者側面)に、パターン位相差フィルム1が配置され、このパターン位相差フィルム1により右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。これによりこの画像表示装置は、パッシブ方式により所望の立体画像を表示する。またこれによりこの実施形態に係る3D実施形態では、所望のソース源より3D画像表示に係る映像コンテンツを提供して画像表示装置で表示し、対応する円偏光メガネを装着して3D映像コンテンツを視聴する。なおこれにより画像表示装置は液晶表示パネルが適用されることを前提とするものの、この液晶表示パネルの出射面側に設けられる直線偏光板と貼り合せて、パターン位相差フィルムを含むようにして偏光板を供給するようにしてもよい。
パターン位相差フィルム1は、パターン状の位相差層を備えた位相差フィルムであり、基材11と、配向パターンを有する配向層であるパターン配向層12と、液晶化合物を含有する位相差層13とを含むものである。そして、このパターン位相差フィルム1においては、パターン配向層12に、高屈折率のエポキシモノマーを所定割合で含有することを特徴としている。
基材11は、透明フィルム材であり、パターン配向層12を支持する機能を有し、長尺に形成されている。
Re[nm]=(Nx−Ny)×d[nm]
で表わされる値である。Re値は、例えば位相差測定装置KOBRA−WR(王子計測機器社製)を用い、平行ニコル回転法により測定することができる。また、本明細書においては、特に別段の記載をしない限り、Re値は波長589nmにおける値を意味するものとする。
図2は、パターン配向層2の概略図である。パターン配向層2は、基材11上にパターン配向層用組成物(配向層組成物)を塗工(塗膜)して硬化させて得られた硬化物からなり、このパターン配向層2によりパターン配向層12が形成される。
ここで、光配向材料とは、偏光紫外線の照射により配向規制力を発現できる材料をいう。配向規制力とは、光配向材料を含む配向層を形成し、この配向層上に重合性液晶化合物(「棒状化合物」ともいう。)からなる層(位相差層13)を形成したとき、その液晶化合物を所定の方向に配列させる機能をいう。
さてここで、通常一般的なパターン配向層を構成する配向層の屈折率は1.54程度である。一方で、重合性液晶の屈折率は、1.55から1.75程度であり、パターン配向層の屈折率に比べて高い。このことから、パターン配向層と位相差層との屈折率差により、位相差層と基材との薄膜干渉によるムラが生じ、干渉縞が発生することがある。
配向層組成物中に用いる溶媒は、光配向材料や上述した高屈折率エポキシモノマーを所望の濃度に溶解できるものであれば特に限定されるものでなく、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン(CHN)等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等のエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、シクロヘキサン等のアノン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(以下「IPA」という。)等のアルコール系溶媒を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、溶媒は、1種類であってもよいし、2種類以上の溶媒の混合溶媒であってもよい。
位相差層13は、重合性液晶組成物を含有する。この重合性液晶組成物は、液晶性を示し分子内に重合性官能基を有する液晶化合物(棒状化合物)を含有する。
液晶化合物は、屈折率異方性を有し、配向パターンに沿って規則的に配列することにより、所望の位相差性を付与する機能を有する。液晶化合物として、例えば、ネマチック相、スメクチック相等の液晶相を示す材料が挙げられるが、他の液晶相を示す液晶化合物と比較して規則的に配列させることが容易である点で、ネマチック相を示す液晶化合物を用いることがより好ましい。
上述した液晶化合物は、通常、溶媒に溶かされている。溶媒としては、液晶化合物を均一に分散できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン(CHN)等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGME)等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等のエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、シクロヘキサン等のアノン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(以下「IPA」という。)等のアルコール系溶媒を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、溶媒は、1種類であってもよいし、2種類以上の溶媒の混合溶媒であってもよい。
また、液晶組成物は、必要に応じて他の化合物を含むものであってもよい。他の化合物としては、上述した液晶化合物の配列秩序を害するものでなければ特に限定されるものではなく、例えば、重合開始剤、重合禁止剤、可塑剤、界面活性剤及びシランカップリング剤等を挙げることができる。なお、例えば、レベリング剤としてシリコーン系の高分子量レベリング剤を添加する場合においての添加量は、0.1%以上1%未満程度である。
位相差層13の厚さとしては、特に限定されるものでないが、適切な配向性能を得るためには、500nm以上2000nm以下であることが好ましい。
次に、パターン位相差フィルム1の製造方法について説明する。なお、以下では、光配向方式によってパターン位相差フィルム1を形成する場合の製造方法について説明するが、パターン位相差フィルム1は賦型UV方式によって形成されたものであってもよい。
先ず、ロール31に巻き取った長尺フィルムから基材11を提供し、この基材11上にパターン配向層用組成物32を塗工する配向層組成物塗工処理を行う。
基材11の提供にあたっては、長尺フィルムを連続的に搬送できるものであれば、特に限定されるものではなく、一般的な搬送手段を用いる方法を用いることができる。具体的には、ロール状の長尺フィルムを供給する巻き出し機及び長尺フィルムを巻き取る巻き取り機等を用いる方法、ベルトコンベア、搬送用ロール等を用いる方法を挙げることができる。また、エアの吐出と吸引とを行うことにより、長尺配向層形成用フィルムを浮上させた状態で搬送する浮上式搬送台を用いる方法であってもよい。また、搬送時においては、所定のテンションを加えた状態で搬送することが好ましく、これにより、より安定的に連続搬送することができる。
配向層組成物32を塗工するにあたり、塗工方法としては、ダイコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法、キャスティング法、バーコート法、エクストルージョンコート法、E型塗布方法等を用いることができる。これら塗工方法により配向層組成物32を基材11に塗工することで、パターン配向層形成用層12’を形成する。
パターン配向層形成用層形成処理では、乾燥機33を用いて基材11に塗工した配向層組成物32を熱硬化させる。この処理では、配向層組成物32が塗工された基材11を乾燥機33に導き、その配向層組成物32を熱硬化させた後、半乾きの状態で次の工程に送出する。
続いて、パターン配向層形成用層12’に対して紫外線を照射する紫外線照射処理を行う。この紫外線照射処理では、先ず、図4の(A)に示すように、右目用の領域に対応する第1配向準備領域12’Aを遮光せず、左目用の領域に対応する第2配向準備領域12’Bだけを遮光したマスク21を介して、直線偏光による紫外線(偏光紫外線)をパターン配向層形成用層12’に向けて照射することにより、遮光されていない第1配向準備領域12’Aを所望の方向に配向させる。次に、図4の(B)に示すように、第1配向準備領域12’Aだけを遮光し、第2配向準備領域12’Bを遮光しないマスク22を介して、1回目の照射とは偏光方向が90°異なる直線偏光により紫外線をパターン配向層形成用層12’に向けて照射し、遮光されていない第2配向準備領域12’Bを所望の方向に配向させる。これら2回の紫外線照射により、2種類の配向パターンが形成される。
次に、位相差層形成用塗工液塗工処理では、形成したパターン配向層12上に、位相差層形成用塗工液の供給装置36から位相差層形成用塗工液を塗工する。塗工方法としては、パターン配向層12上に位相差層形成用塗工液からなる塗膜を安定的に塗布できる方法であれば特に限定されるものではなく、(A)配向層組成物塗工処理で説明したものと同じものを例示できる。
続いて、レベリング装置37を用いて、位相差層形成用層の層厚を均一にするレベリング処理を行う。位相差層形成用層は、その後に形成される位相差層13の面内位相差がλ/4分に相当するような範囲内の厚さとなるように、位相差層形成用塗工液を塗布することが好ましい。これにより、第1位相差領域13A及び第2位相差領域13Bを通過する直線偏光を、互いに直交関係にある円偏光にすることができ、結果として、より精度良く三次元映像を表示することができる。
続いて、位相差層形成用塗工液の塗膜に含まれる液晶化合物を、パターン配向層12に含まれる第1配向領域12A及び第2配向領域12Bの異なる配向方向に沿って、液晶化合物を配列させる。液晶化合物を配列させる方法としては、所望の方向に配列させることができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、乾燥機38を用いて液晶化合物を液晶相形成温度以上に加温する方法等が挙げられる。
その後、冷却機39を用いて、基材11/パターン配向層12/位相差層13からなる積層体を冷却する冷却処理を行う。この冷却処理は、例えば積層体が室温になる程度まで行えばよい。
続いて、重合性液晶化合物を重合し硬化させる硬化処理を行う。重合性液晶化合物を重合させる方法としては、重合性液晶化合物が有する重合性官能基の種類に応じて任意に決定すればよいが、適量の重合開始剤を加えて活性放射線の照射により硬化させる方法が好ましい。その活性放射線としては、重合性液晶化合物を重合することが可能な放射線であれば特に限定されるものではないが、通常は装置の容易性等の観点から紫外光又は可視光を使用することが好ましく、具体的には、パターン配向層12を形成する際に用いた紫外線と同様とすることができる。このような硬化処理を行うことで、液晶化合物が互いに重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることができ、列安定性を備え、かつ、光学特性の発現性に優れた位相差層13を形成できる。
続いて、フィルムを巻き取りリール41に巻き取る。その後、フィルムを所望の大きさに切り出す。以上のような工程を経て、パターン位相差フィルム1が作製される。
以下、実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
基材として、表面に防眩処理が施されたアクリルフィルム40μm(屈折率1.48)を用い、その裏面側に、硬化後の膜厚が200nmとなるように、ポリビニルシンナメート(PVCi)基を有する光配向材料100質量部と、屈折率1.70であるエポキシモノマー(フルオレン骨格を有する2官能タイプのエポキシモノマー、商品名:オクゾールCG−500,大阪ガスケミカル)3.0質量部とを、酢酸イソブチルを含む混合溶媒に溶解させて固形分比率5%とした光配向層組成物を用いてダイコート法により塗布した。そして、100℃で調整した乾燥機内で2分間乾燥させ、溶媒を蒸発させるとともに組成物を熱硬化させて光配向層(屈折率1.57)を形成した。
実施例1−1と同じエポキシモノマーを光配向材料100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
実施例1−1と同じエポキシモノマーを光配向材料100質量部に対して7.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.61である高屈折率樹脂(商品名:HIC−GL,共栄社化学(株)製)を光配向材料100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.61である高屈折率樹脂(商品名:HIC−GL,共栄社化学(株)製)を光配向材料100質量部に対して7.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.79である無機粒子含有樹脂(商品名:ASR−179S50,共栄社化学(株)製)を光配向材料100質量部に対して3.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.53であるエポキシエステル(商品名:M−600A,共栄社化学(株)製)を光配向材料100質量部に対して3.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.53であるエポキシエステル(商品名:M−600A,共栄社化学(株)製)を光配向材料100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.62であるアクリレート(商品名:EA−0200,大阪ガスケミカル(株)製)を光配向材料100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.48であるPETA(商品名:PET−30,日本化薬(株)製)を光配向材料100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.49であるDPHA(商品名:A−DPH,新中村化学工業(株)製)を光配向材料100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.49であるアクリルポリマー(商品名:バナレジン GH−1203,新中村化学工業(株)製)を光配向材料100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
実施例1−1と同じエポキシモノマーを光配向材料100質量部に対して2.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
実施例1−1と同じエポキシモノマーを光配向材料100質量部に対して9.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例1−1と同様にして位相差フィルムを得た。
実施例及び比較例にて得られた位相差フィルムについて、干渉縞の発生の程度及び配向性を評価した。
図5は、本発明の第2実施形態に係るパターン位相差フィルム101の一例を示す図である。この実施形態では、このパターン位相差フィルム101により画像表示装置、3D画像表示システムが構成される。パターン位相差フィルム101は、基材111と、配向パターンを有する配向層であるパターン配向層12と、液晶化合物を含有する位相差層113とを含むものである。そして、このパターン位相差フィルム101においては、位相差層113に、アルコキシシランを所定割合で含有することを特徴としている。
基材111は、第1実施形態について上述したパターン位相差フィルムに係る基材11と同一に構成される。
パターン配向層112は、第1実施形態について上述した高屈折率のエポキシモノマーを含有していない点を除いて、第1実施形態について上述したパターン配向層12と同一に構成される。なお高屈折率のエポキシモノマーを含有するように構成してもよい。
位相差層113は、アルコキシシランを所定割合で含有する点を除いて、第1実施形態について上述した位相差層13と同一に構成される。
ここで、各層の屈折率を検討すると、一般的に、基材の屈折率は、例えば基材としてTAC基材を用いた場合には1.48程度であり、また、パターン配向層を構成する配向膜の屈折率は1.54程度である。一方で、重合性液晶の屈折率は、一般的には、1.55から1.75程度であり、基材やパターン配向層の屈折率に比べて高い。このことから、基材やパターン配向膜と位相差層との屈折率差により、位相差層と基材との薄膜干渉によるムラが生じ、干渉縞が発生することがある。
低屈折率材料であるアルコキシシランは、通常、溶媒に溶かされている。溶媒としては、液晶化合物等を均一に分散できるものであれば特に限定されるものではなく、第1実施形態について上述した各種の溶剤を適用することができる。
パターン位相差フィルム101は、第1実施形態について上述したパターン位相差フィルム1と同一に作成することができる。
基材として、表面に防眩処理が施されたTACフィルム60μm(屈折率1.48)を用い、その裏面側に、硬化後の膜厚が200nmとなるように、ポリビニルシンナメート(PVCi)基を有する光配向材料を含有した光配向膜組成物(溶剤として酢酸イソブチルを使用)をダイコート法により塗布した。そして、100℃で調整した乾燥機内で2分間乾燥させ、溶媒を蒸発させるとともに組成物を熱硬化させて光配向膜(屈折率1.56)を形成した。
屈折率1.42で分子量262.5であるアルコキシシラン(デシルトリメトキシシラン)(商品名:KBM3103,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.35で分子量218.2であるアルコキシシラン(トリフルオロプロピルトリメトキシシラン)(商品名:KBM7103,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.42で分子量262.5であるアルコキシシラン(デシルトリメトキシシラン)(商品名:KBM3103,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して3.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.42で分子量262.5であるアルコキシシラン(デシルトリメトキシシラン)(商品名:KBM3103,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して7.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.42で分子量262.5であるアルコキシシラン(デシルトリメトキシシラン)(商品名:KBM3103,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して10.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.39で分子量570.3であるアクリルモノマー(商品名:LINC−162A,共栄社化学(株)製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.45で分子量114.1であるアクリルモノマー(商品名:ライトエステルM−3F,共栄社化学(株)製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.43で分子量236.3であるシランカップリング剤(商品名:KBM403,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.42で分子量221.4であるシランカップリング剤(商品名:KBE903,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
Si系レベリング剤(商品名:BYK323,BYK社製)を液晶化合物100質量部に対して0.15質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
Si系レベリング剤(商品名:BYK323,BYK社製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
Si系レベリング剤(商品名:KP341,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して0.15質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
Si系レベリング剤(商品名:KP341,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して5.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.42で分子量262.5であるアルコキシシラン(デシルトリメトキシシラン)(商品名:KBM3103,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して1.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
屈折率1.42で分子量262.5であるアルコキシシラン(デシルトリメトキシシラン)(商品名:KBM3103,信越化学工業(株)製)を液晶化合物100質量部に対して15.0質量部の割合で含有させたこと以外は、実施例2−1と同様にして位相差フィルムを得た。
実施例及び比較例にて得られた位相差フィルムについて、干渉縞の発生の程度及び配向性を評価した。
<1.パターン位相差フィルムの構成>
図6は、本発明の第3実施形態に係るパターン位相差フィルム201の一例を示す図である。この実施形態では、このパターン位相差フィルム201により画像表示装置、3D画像表示システムが構成される。
本発明においては、位相差層214が、重合性液晶材料を重合してなる重合液晶と、所定の屈折率を有する微粒子とを含有する。ここで、上記のように、透明基材212の屈折率は、アクリル系透明基材が1.50程度、TAC基材が1.48程度であり、概ね1.45から1.55程度である。一方、重合液晶の屈折率は、1.55から1.75程度と高い。この屈折率差により、位相差層と透明基材との薄膜干渉による干渉縞が発生する。
なお上述した第3の実施形態においては、反射防止層215、透明基材212、配向膜3、重合液晶を含む位相差層214がこの順で積層されてなるパターン位相差フィルム1の態様について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、図9に拡大断面図を示すように、反射防止層215、重合液晶を含む位相差層214、配向膜3、透明基材212がこの順で積層されてなるパターン位相差フィルム201Aとすることができる。
〔実施例〕
図6、図8の構成のパターン位相差フィルムを作製した。ここで、基材212及び反射防止層215は、アクリルフィルム40μm(屈折率1.50)上に形成されたクリアHC(ハードコート)と低反射防止層の積層体(10μm)である(ヘイズ0.3%)。この反射防止層と反対側の面の透明基材上に、配向層213(日産化学工業WO2011/126022(A)に記載される、光配向性基及びヒドロキシル基を有する化合物(低分子)、(B)ポリマー、架橋剤(C)の混合物)の塗工液をダイコーティングにより塗布乾燥した後、20mJ/cm2の光量による直線偏光による紫外線をパターン照射して厚さ0.1μm程度の配向層213を作製した。このときの直線偏光光は、搬送方向MDに対して±45度の角度を持った光とした。
実施例3−1において、屈折率が1.45で平均粒径2.0μmのシリカ微粒子を固形分質量比で0.5%含有させた以外は実施例3−1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
実施例3−1において、屈折率が1.40で平均粒径0.07μmの中空シリカ微粒子を固形分質量比で0.1%含有させた以外は実施例3−1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
図9の拡大断面図に示す構成のパターン位相差フィルムを作製した。すなわち、反射防止層215、位相差層214、配向膜3、透明基材212がこの順で積層されてなるパターン位相差フィルムとしたこと以外は、実施例3−1と同様にして作製した。
実施例3−1において、微粒子を含有させなかった以外は実施例3−1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
実施例3−1において、微粒子を15%含有させた以外は実施例3−1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
実施例及び比較例、並びに試験例のパターン位相差フィルムについて、CIE表色系の視認反射率である反射Y値(%):(株)島津製作所製分光光度計(UV−3100PC)を用いて、入射角と反射角がそれぞれ、5度のときの反射Y値(%)を測定した。また、位相差層の表面凹凸測定による表面粗さRa値(表面粗さ測定機SE−3400(小坂研究所製))の評価と、黒アクリル板に位相差層面側を貼合し、蛍光灯下にて反射防止層側からの干渉縞の目視評価、を行った。また、ヘイズメーター(HM−150:村上色彩製)にて位相差層形成後のフィルムのヘイズ(%)を測定した。その結果を表1に示す。
図10は、本発明の第3実施形態に係る位相差フィルム301の一例を示す図である。この実施形態では、この位相差フィルム301により画像表示装置、3D画像表示システムが構成される。
本発明においては、透明基材の屈折率をn1、配向層の屈折率をn2、位相差層の屈折率をn3とした場合に、
n1<n2<n3であって、
n1とn3の平均値であるnAVE=(n1+n3)/2に対して、
nAVE+0.01>n2>nAVE−0.01
を満たすように、前記配向層が形成されていることを特徴としている。すなわち、配向層の屈折率を、透明基材の屈折率と位相差層の屈折率との略中間値とすることで、干渉縞の発生を抑制することができる。
なお上述した第4の実施形態においては、反射防止層315、透明基材312、配向層313、重合液晶を含む位相差層314がこの順で積層されてなるパターン位相差フィルム301の態様について説明したが、本発明はこれに限らず、他の実施形態として、図12に拡大断面図を示すように、反射防止層315、重合液晶を含む位相差層314、配向層313、透明基材312がこの順で積層されてなるパターン位相差フィルム301Aとすることができる。
n1<n2<n3であって、
n1とn3の平均値であるnAVE=(n1+n3)/2に対して、
nAVE+0.01>n2>nAVE−0.01
を満たすように、配向層が形成されていることを特徴としている。このような構成のパターン位相差フィルム301Aによれば、配向層の屈折率を、透明基材の屈折率と位相差層の屈折率との略中間値とすることで、干渉縞の発生を効果的に抑制することができる。
<実施例4−1>
図11(a)の構成のパターン位相差フィルムを作製した。ここで、基材312及び反射防止層315は、アクリルフィルム40μm(屈折率1.50)上に形成されたクリアHC(ハードコート)と低反射防止層の積層体10μm(商品名ReaLook反射率1.0%:日油社製)である。この反射防止層と反対側の面の透明基材上に、配向層313(屈折率1.56の(「ROP-103」(Rolic technologies Ltd.社製)の塗工液をダイコーティングにより塗布乾燥した後、20mJ/cm2の光量による直線偏光による紫外線をパターン照射して厚さ0.1μmの配向層313を作製した。このときの直線偏光光は、搬送方向MDに対して±45度の角度を持った光とした。
実施例4−1において、屈折率1.52の光2量化高分子材料を用い、そこに屈折率が1.57で平均粒径1.5μmの酸化アルミナ微粒子を、屈折率調整微粒子として質量比で1%含有させて配向層全体の屈折率を1.54に調整した以外は実施例4−1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
図12の拡大断面図に示す構成のパターン位相差フィルムを作製した。すなわち、反射防止層315、位相差層314、配向層313、透明基材312がこの順で積層されてなるパターン位相差フィルムとしたこと以外は、実施例4−1と同様にして作製した。
実施例4−1において、位相差層314として、光重合性ネマチック液晶(重合液晶単独の屈折率1.58)の液晶層組成物(溶剤としてMIBK使用)を単独で用いた以外は実施例4−1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
実施例4−2において、配向層に微粒子を15%含有させた以外は実施例4−1と同様にしてパターン位相差フィルムを得た。
実施例4−及び比較例のパターン位相差フィルムについて、CIE表色系の視認反射率である反射Y値(%):(株)島津製作所製分光光度計(UV−3100PC)を用いて、入射角と反射角がそれぞれ、5度のときの反射Y値(%)を測定した。黒アクリル板に位相差層面側を貼合し、蛍光灯下にて反射防止層側からの干渉縞の目視評価、を行った。その結果を表1に示す。
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
11、111、212、312 基材
12、112、213、313、330 配向層
13、113、214、314 位相差層
214a 微粒子
215、315 反射防止層
330a 添加剤
Claims (10)
- 基材と、光配向材料を含有する配向層と、液晶化合物を含有する位相差層とを含む位相差フィルムであって、
前記配向層は、前記光配向材料100質量部に対し、屈折率1.60以上のエポキシモノマーを3.0質量部以上8.0質量部以下の割合で含有する光配向層組成物の硬化物である位相差フィルム。 - 前記光配向材料は、シンナメート、クマリンの一方又は両方を有する光二量化材料である請求項1に記載の位相差フィルム。
- 前記エポキシモノマーは、その屈折率が1.70以上である請求項1又は2に記載の位相差フィルム。
- 光軸測定したときの、標準偏差(σ)で定義される光軸の面内バラツキが、1.5未満である請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の位相差フィルム。
- 前記配向層が、配向パターンを有する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の何れかに記載の位相差フィルム。
- 請求項1から請求項5の何れかに記載の位相差フィルムを備える偏光板。
- 請求項1から請求項5の何れかに記載の位相差フィルムを備える画像表示装置。
- 請求項7に記載の画像表示装置を備える3D画像表示システム。
- 基材と、光配向材料を含有する配向層と、液晶化合物を含有する位相差層とを含む位相差フィルムの製造方法であって、
前記光配向材料100質量部に対して屈折率1.60以上のエポキシモノマーを3.0質量部以上8.0質量部以下の割合で含有する配向層組成物を用い、前記基材上に該配向層組成物を塗工して硬化させることで前記配向層を形成する位相差フィルムの製造方法。 - 位相差フィルムにおける光配向材料を含有する配向層を形成するための光配向層組成物であって、
前記光配向材料100質量部に対して屈折率1.60以上のエポキシモノマーを3.0質量部以上8.0質量部以下の割合で含有する
光配向層組成物。
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