JP6587608B2 - 化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布およびその製造方法 - Google Patents
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Description
上記1層以上のセルロース系混合繊維層は、各層中にて、第1のセルロース系繊維を50質量%以上で、および熱接着性繊維を8質量%以上、40質量%以下で含み、構成繊維の交点の少なくとも一部が、熱接着性繊維によって熱接着されており、
上記第1のセルロース系繊維は、繊維長が20mm以上、110mm以下であり、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、およびトリアセテートから成る群から選択される少なくとも1種であり、下記(a)または(b)の条件:
(a)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下(0質量%も含む)であり、灰分が5質量%以下(0質量%も含む)であるセルロース系繊維
(b)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、屈折率が1.6未満の無機化合物の含有量が5質量%以上、50質量%以下であり、灰分が5質量%より大きく50質量%以下であるセルロース系繊維
を満たし、
上記不織布は、全体で25g/m2以上、48g/m2以下の目付を有し、
上記不織布全体における、第1のセルロース系繊維の含有量が40.5質量%以上であり、熱接着性繊維の含有量が8質量%以上である化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布が提供される。
各シート中にて、第1のセルロース系繊維を50質量%以上で、および熱接着性繊維を8質量%以上、40質量%以下で含む、1枚以上のセルロース系混合繊維シートであって、上記第1のセルロース系繊維は、繊維長が20mm以上、110mm以下であり、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、およびトリアセテートから成る群から選択される少なくとも1種であり、下記(a)または(b)の条件:
(a)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、灰分が5質量%以下であるセルロース系繊維
(b)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、屈折率が1.6未満の無機化合物の含有量が5質量%以上、50質量%以下であり、灰分が5質量%より大きく50質量%以下であるセルロース系繊維
を満たす、1枚以上のセルロース系混合繊維シートを、
場合により、繊維長が0.5mm以上、20mm未満である第2のセルロース系繊維もしくは繊維長が110mmを超える第3のセルロース系繊維を50質量%より多く含む別のセルロース系繊維シート、または繊維長が110mmを超えるか連続繊維であり、かつ灰分が0.5質量%以下である熱可塑性樹脂系繊維から成る長繊維不織布シートと共に、
押圧処理および熱処理に付して、該1枚以上のセルロース系混合繊維シートおよび該別のセルロース系繊維シートまたは該長繊維不織布シートをそれぞれ上記1層以上のセルロース系混合繊維層および上記別のセルロース系繊維層または上記長繊維不織布層とし、これにより得られる不織布の表面を平滑化し、ならびに、熱接着性繊維の少なくとも一部を溶融させて、構成繊維の交点の少なくとも一部を熱接着性繊維によって熱接着することを含む、製造方法が提供される。
(a)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、灰分が5質量%以下であるセルロース系繊維
(b)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、屈折率が1.6未満の無機化合物の含有量が5質量%以上、50質量%以下であり、灰分が5質量%より大きく50質量%以下であるセルロース系繊維
を満たすものを選択し、かかる第1のセルロース系繊維を50質量%以上で、および熱接着性繊維を8質量%以上、40質量%以下で含むセルロース系混合繊維層を用いて、構成繊維の交点の少なくとも一部を、熱接着性繊維によって熱接着し、不織布全体について、目付を25g/m2以上、48g/m2以下とし、第1のセルロース系繊維の含有量を40.5質量%以上とし、熱接着性繊維の含有量を8質量%以上としている。
これにより、化粧料を含浸した状態(湿潤状態)において、高い透明感を示し、かつ取扱性が向上した化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布が提供される。また、本発明によれば、かかる化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布の製造方法およびこれを用いた化粧料含浸皮膚被覆シートも提供される。
本実施形態は、1層のセルロース系混合繊維層から構成される単層タイプの化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布およびその製造方法ならびにかかる不織布を用いた化粧量含浸皮膚被覆シートに関する。
(a)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、灰分が5質量%以下であるセルロース系繊維
(b)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、屈折率が1.6未満の無機化合物の含有量が5質量%以上、50質量%以下であり、灰分が5質量%より大きく50質量%以下であるセルロース系繊維
なお、本発明において、セルロース系繊維に関して、灰分とは、JIS L1015 8.20(2010)に準拠した方法、あるいは後述する方法で測定される灰分を言う。灰分は、所定の対象繊維中の全無機化合物(屈折率によらない)の含有量を表しているものと考えられる。
また、本発明において、無機化合物の屈折率は、屈折率ベッケ線法によって求められる。屈折率ベッケ線法は、プレパラート上に無機化合物の粉末をセットし、分散液を滴下した後、顕微鏡により無機化合物の縁の内側と外側に生じるベッケ線を目視により観察する。この時、鏡筒を上下させ、ベッケ線が確認できるまで、分散液の屈折率を調節し、分散液の屈折率から無機化合物の屈折率を求める方法である。
かかる第1のセルロース系繊維は、湿潤状態で高い透明感を示し得る。よって、セルロース系混合繊維層が、第1のセルロース系繊維を主成分として(50質量%以上で)含むことは、最終的に得られる不織布の湿潤状態における透明感向上に寄与する。セルロース系混合繊維層(本実施形態においては、即ち不織布全体)における第1のセルロース系繊維の含有量は、50質量%以上であればよいが、より高い透明感を得るには、より高いほうが好ましく、不織布全体の目付にもよるが、例えば60質量%以上、更には70質量%以上であってよい。
本実施形態は、1層または2層のセルロース系混合繊維層と、別のセルロース系繊維層または長繊維不織布層とから構成される積層タイプの化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布およびその製造方法ならびにかかる不織布を用いた化粧量含浸皮膚被覆シートに関する。
セルロース系混合繊維層については、実施形態1における説明と同様の説明が当て嵌まる。2層のセルロース系混合繊維層を用いる場合、各層につき、実施形態1における説明と同様の説明が当て嵌まり、これは互いに同じであっても、異なっていてもよい。但し、本実施形態においては、最終的に得られる不織布全体における、第1のセルロース系繊維の含有量を40.5質量%以上とし、熱接着性繊維の含有量が8質量%以上とする。不織布全体における第1のセルロース系繊維の含有量を40.5質量%以上、好ましくは50質量%以上とすることにより、不織布全体で、湿潤状態において高い透明感を示すことができる。また、不織布全体における熱接着性繊維の含有量を8質量%以上、好ましくは9質量%以上とすることにより、不織布全体で、湿潤状態における高い取扱性を得ることができる。不織布全体における第1のセルロース系繊維および熱接着性繊維の各含有量は、高い透明感と優れた取扱性を達成し得るように、不織布全体の目付に応じて選択することが好ましい。
別のセルロース系繊維層は、1層または2層の上記セルロース系混合繊維層と積層され、かつ、セルロース系混合繊維層と区別されるものである。別のセルロース系繊維層は、繊維長が0.5mm以上、20mm未満である第2のセルロース系繊維または繊維長が110mmを超える第3のセルロース系繊維を50質量%より多く含む層である。第2のセルロース系繊維は、セルロースをベースに構成されており、かつ、繊維長が0.5mm以上、20mm未満である限り、任意の適切な繊維を使用し得る。かかる第2のセルロース系繊維を50質量%以上含む別のセルロース系繊維層としては、第2のセルロース系繊維を主体とした湿式不織布が一例として挙げられ、かかる湿式不織布は保水性が高いため、化粧料含浸皮膚被覆シートを使用している際に、化粧料が垂れて落下する、『液だれ』を防ぐ効果が得られると考えられる。別のセルロース系繊維層における第2のセルロース系繊維の含有量は、50質量%以上を超えるものであればよいが、例えば60質量%以上、更には70質量%以上であってよい。
長繊維不織布層は、別のセルロース系繊維層に代えて用いられ、1層または2層の上記セルロース系混合繊維層と積層され、かつ、セルロース系混合繊維層と区別されるものである。長繊維不織布層は、繊維長が110mmを超えるか連続繊維であり、かつ灰分が0.5質量%以下である熱可塑性樹脂系繊維から成る不織布層である。
なお、本発明において、熱可塑性樹脂系繊維に関して、灰分とは、JIS L1015 8.20(2010)に準拠した方法、あるいは後述する方法で測定される灰分を言う。灰分は、所定の対象繊維中の全無機化合物(屈折率によらない)の含有量を表しているものと考えられる。
本実施形態における不織布は、実施形態1にて説明したセルロース系混合繊維と同様の1層または2層のセルロース系混合繊維層と、上記の通り説明した別のセルロース系繊維層または長繊維不織布層とから構成される。
第2のセルロース系繊維および第3のセルロース系繊維については上記と同様の説明が当て嵌まる。この別のセルロース系繊維シートは、上述した別のセルロース系繊維層の前駆体であり、特に説明のない限り、別のセルロース系繊維層と同様の説明が当て嵌まる。
長繊維不織布シートを構成する、繊維長が110mmを超えるか連続繊維であり、かつ灰分が0.5質量%以下である熱可塑性樹脂系繊維については上記と同様の説明が当て嵌まる。この長繊維不織布シートは、上述した長繊維不織布層の前駆体であり、特に説明のない限り、長繊維不織布層と同様の説明が当て嵌まる。
[第1のセルロース系繊維]
・レーヨン: 繊度1.7dtex、繊維長40mmのビスコースレーヨン(製造時のビスコース溶液に酸化チタンを添加せずに製造。灰分0.09質量%、商品名「BH」、ダイワボウレーヨン(株)製)
[熱接着性繊維]
・芯鞘A: 繊度1.7dtex、繊維長51mmのポリプロピレン(芯部)/高密度ポリエチレン(鞘部)から成る芯鞘型複合繊維(灰分0.05質量%、ヒュービス社(Huvis Corporation)製)
・芯鞘B: 繊度1.7dtex、繊維長51mmのポリプロピレン(芯部)/高密度ポリエチレン(鞘部)から成る芯鞘型複合繊維(灰分0.06質量%、商品名「NBF(H)」、ダイワボウポリテック(株)製)
・芯鞘C: 繊度2.2dtex、繊維長51mmのポリプロピレン(芯部)/高密度ポリエチレン(鞘部)から成る芯鞘型複合繊維(灰分0.06質量%、商品名「NBF(H)」、ダイワボウポリテック(株)製)
・芯鞘D: 繊度3.3dtex、繊維長51mmのポリプロピレン(芯部)/高密度ポリエチレン(鞘部)から成る芯鞘型複合繊維(灰分0.06質量%、商品名「NBF(H)」、ダイワボウポリテック(株)製)
・分割A: 繊度2.2dtex、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート/高密度ポリエチレンの組み合わせから成る、分割数8の分割型複合繊維(分割により形成される繊維のうち最小の繊度を有するものの繊度は0.275dtex(商品名「DFS(SH)」、ダイワボウポリテック(株)製)
[第2のセルロース系繊維を含む別のセルロース系繊維シート]
・パルプ繊維100質量%から成る湿式不織布(目付17g/m2または26g/m2、平均繊維長5mm)、ハビックス(株)製
セルロース系繊維および熱可塑性樹脂系繊維の灰分は、JIS L1015 8.20(2010)に準拠した方法、あるいは後述する方法(手順)で測定することができる。より詳細には、かかる灰分は、JIS L1015 8.20(2010)に準拠した方法で測定できない(例えば、これに指定されている装置等を準備できない)場合や、より簡便に測定する場合に、以下の手順で測定することができる。
まず、るつぼを用意し、600℃に設定した電気炉にて1時間以上加熱し、冷却後の質量(るつぼの恒量:M1(g))を測定する。次に灰分を測定する繊維(試料)を1〜10g用意し、その質量(試料の質量:Mf(g))を電子天秤にて測定する。次に、ガスバーナーを用い、恒量を測定したるつぼを2分間加熱し、るつぼを充分に加熱する。るつぼを充分に加熱した後、試料(質量を測定した繊維)を少し投入し、入れた繊維が黒い灰状になるまで加熱する。投入した繊維が黒い灰状になったら、残りの試料を少しずつ入れる動作を、試料(質量を測定した繊維)を全てるつぼに投入するまで繰り返す。
試料を全てるつぼに入れ、るつぼから煙が出なくなるまで加熱する。るつぼから煙が発生しなくなったら、少し隙間ができるように、るつぼに蓋をした後、マッフルの内部に入れ、再びガスバーナーにて1時間以上強熱する。試料が完全に白い灰状になったことを確認した後、マッフルからるつぼを取り出し、デシケーターに入れてからるつぼに蓋をして冷却する。冷却後、蓋を外して、るつぼと灰とを合わせた質量(M2(g))を測定する。
よって、上記の試料を用いて得られた灰の質量は、M2−M1(g)であり、灰分(質量%)は下記の式で計算される。
(実施例1)
・セルロース系混合繊維シート(単層体)の作製
第1のセルロース系繊維として上記「レーヨン」80質量%と、熱接着性繊維として上記「芯鞘A」20質量%とを混合して、パラレルカード機を用いて、目付(ウェブ狙い目付)約35g/m2でパラレルウェブ(セルロース系混合繊維シート)を作製した。
・水流交絡処理
このウェブ(セルロース系混合繊維シートの単層体)をネット上に載置して速度4m/分で進行させながら、水流交絡処理に付した。水流交絡処理は、孔径0.10mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられているノズルを備えたウォータージェット装置を用いて、単層体の上面に対して水圧1MPaおよび2MPaの柱状水流を1回ずつ噴射し、その後、同様のウォータージェット装置を用いて、単層体の下面に対して水圧1MPaおよび2MPaの柱状水流を1回ずつ噴射した。単層体の表面とオリフィスとの間の距離は15mmとした。ネットには、経糸の線径が0.132mm、緯糸の線径が0.132mm、メッシュ数が90メッシュの平織りポリエチレンテレフタレート製ネットを用いた。
・押圧処理
水流交絡後の単層体を、一対のマングルロール間に通して線圧350N/cmで押圧処理に付した。
・乾燥処理および熱処理
その後、単層体を140℃の熱風に約1分間曝して、乾燥処理と熱処理とを同時に行った。この熱処理により、熱接着性繊維を構成する高密度ポリエチレンのみを溶融させて、高密度ポリエチレンによって構成繊維同士を熱接着して、不織布を得た。
第1のセルロース系繊維の割合、熱接着性繊維の種類および割合(比較例1では使用せず)、ならびに目付(ウェブ狙い目付)を表1に示すとおりとしてウェブ(セルロース系混合繊維シートの単層体)を作製し、その後、実施例1で採用した条件と同じ条件で水流交絡処理、押圧処理および熱処理(乾燥処理を兼ねる)を実施して不織布を得た。
(実施例11)
・セルロース系混合繊維シートの作製
第1のセルロース系繊維として上記「レーヨン」80質量%と、熱接着性繊維として上記「芯鞘A」20質量%とを混合して、パラレルカード機を用いて、目付(ウェブ狙い目付)約11.5g/m2でパラレルウェブ(セルロース系混合繊維シート)を2枚作製した。
・積層体の作製
これら2枚のウェブ(セルロース系混合繊維シート)の間に、パルプ繊維100質量%から成る湿式不織布(目付17g/m2、平均繊維長5mm)(別のセルロース系繊維シート)を挟んで積層し、三層構造の積層体を作製した。
・水流交絡処理
この積層体(セルロース系混合繊維シート(上)/別のセルロース系繊維シート(中)/セルロース系混合繊維シート(下)から成る積層体)をネット上に載置して速度4m/分で進行させながら、水流交絡処理に付した。水流交絡処理は、孔径0.10mmのオリフィスが0.6mm間隔で設けられているノズルを備えたウォータージェット装置を用いて、積層体の上面に対して水圧1MPaおよび2MPaの柱状水流を1回ずつ噴射し、その後、同様のウォータージェット装置を用いて、積層体の下面に対して水圧1MPaおよび2MPaの柱状水流を1回ずつ噴射した。積層体の表面とオリフィスとの間の距離は15mmとした。ネットには、経糸の線径が0.132mm、緯糸の線径が0.132mm、メッシュ数が90メッシュの平織りポリエチレンテレフタレート製ネットを用いた。
・押圧処理
水流交絡後の積層体を、一対のマングルロール間に通して線圧350N/cmで押圧処理に付した。
・乾燥処理および熱処理
その後、積層体を140℃の熱風に約1分間曝して、乾燥処理と熱処理とを同時に行った。この熱処理により、熱接着性繊維を構成する高密度ポリエチレンのみを溶融させて、高密度ポリエチレンによって構成繊維同士を熱接着して、不織布を得た。
第1のセルロース系繊維の割合、熱接着性繊維の種類および割合(比較例2では使用せず)、ならびに目付(ウェブ狙い目付)を表2に示すとおりとしてウェブ(セルロース系混合繊維シート)を2枚作製し、パルプ繊維の湿式不織布(別のセルロース系繊維シート)を表2に示すとおりの目付として、これら2枚のウェブの間に挟んで積層し、三層構造の積層体を作製し(セルロース系混合繊維シート(上)/別のセルロース系繊維シート(中)/セルロース系混合繊維シート(下)から成る積層体)、その後、実施例11で採用した条件と同じ条件で水流交絡処理、押圧処理および熱処理(乾燥処理を兼ねる)を実施して不織布を得た。
不織布の実測目付(目付の実測値)は、所定寸法の試料片を、化粧料や水等で濡らさない状態で、質量測定して算出した。
不織布の厚さは、厚み測定機(商品名「THICKNESS GAUGE」、モデル CR−60A、(株)大栄科学精器製作所製)を用い、化粧料や水等で濡らさず、かつ試料1cm2あたり3gの荷重を加えた状態で測定した。
不織布の比容積は、目付(実測値)および厚みから算出した。
JIS L 1096 6.12.1 A法(ストリップ法)に準じて、定速緊張形引張試験機を用いて、試料片の幅5cm、つかみ間隔10cm、引張速度30±2cm/分の条件で引張試験に付し、切断時の荷重値(引張強度)、破断伸度、ならびに10%伸長時応力を測定した。引張試験は、化粧料や水等で濡らさない状態(乾燥時)の試料片と、試料100質量部に対して、200質量部の蒸留水を含浸させた状態(湿潤時)の試料片の双方につき、縦方向(MD)および幅方向(CD)の2つの引張方向にて実施した。評価結果はいずれも3点の試料について測定した値の平均で示している。
本発明の不織布をウェットシートにして使用した場合の使用感を評価するため、下記の方法で官能評価を行った。
不織布を縦20cm×横20cmの大きさに裁断した。次に、前記不織布の試料100質量部に対し、600質量部となるように市販の化粧料(ロート製薬(株)製 極潤(登録商標) ヒアルロン液)を秤量した。裁断した不織布をまず3つ折りにし、その後に長辺方向に2つ折りした状態でポリエチレン製の袋に入れ、その中に秤量した化粧料を入れ、不織布試料が折られた状態を維持しつつ、無加重の状態で平面にて24時間放置して、不織布に化粧料を十分に含浸させた。ポリエチレン袋から試料を静かに取り出し、折り畳んだ状態から広げ、その際の展開性(広げやすさ)と耐伸び性(伸びにくさ)を評価した。シート状に広げた試料表面を成人女性が指先で触り、不織布の柔らかさを評価し、その後、顔面に貼り付けて透明感と密着感を評価した。透明感、密着感、柔らかさ、展開性(広げやすさ)、展開後の耐伸び性(伸びにくさ)の評価基準は下記のとおりである。
(1)透明感
+++:装着者の肌の色が透けて見え、不織布の色がほとんど確認できない。
++:装着者の肌の色が透けて見えるが、不織布の色も確認できる。
+:装着者の肌の色が透けて見えるが、不織布の色により肌の色が確認しにくい。
−:装着者の肌の色が、全く透けて見えない。
(2)密着感
+++:肌への密着性が極めて高く、装着時に剥がれが全く生じない。
++:肌への密着性が良好で、装着時に剥がれにくい。
+:肌への密着性が多少劣るが、化粧料含浸皮膚被覆シートとして使用できる。
−:肌に装着しても密着感がなく、剥がれやすい。
(3)柔らかさ
+++:非常にソフトで肌あたりが良く、不織布表面に刺激感が全くない。
++:触感がソフトで肌あたりもよく、不織布表面の刺激も少ない。
+:触感に硬さがあるが、強い刺激感はなく、化粧料含浸皮膚被覆シートとして使用できる。
−:不織布が硬く皮膚にチクチクした強い刺激を感じる。
(4)展開性
+++:不織布同士の貼り付きがなく、簡単に、短時間で完全に開くことができる。
++:不織布同士の貼り付きはあるが、簡単に完全に開くことができる。
+:完全に開くことができるが、不織布同士の貼り付きにより、開くまでに若干時間を要する。
−:一部において開くことができない、または完全に開くのに相当な時間を要する。
(5)展開後の耐伸び性
+++:開いた後に、不織布がほとんど伸びない。
++:開いた後に、不織布が若干伸びている。
+:開いた後に、不織布が伸びているが、形の崩れは使用できる程度である。
−:開いた後に、不織布が伸び、形が大きく崩れている。
Claims (14)
- 1層以上のセルロース系混合繊維層を含む不織布であり、
前記1層以上のセルロース系混合繊維層は、各層中にて、第1のセルロース系繊維を50質量%以上で、および熱接着性繊維を8質量%以上、40質量%以下で含み、構成繊維の交点の少なくとも一部が、熱接着性繊維によって熱接着されており、
前記第1のセルロース系繊維は、繊維長が20mm以上、110mm以下であり、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、およびトリアセテートから成る群から選択される少なくとも1種であり、下記(a)または(b)の条件:
(a)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、灰分が5質量%以下であるセルロース系繊維
(b)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、屈折率が1.6未満の無機化合物の含有量が5質量%以上、50質量%以下であり、灰分が5質量%より大きく50質量%以下であるセルロース系繊維
を満たし、
前記不織布は、全体で25g/m2以上、48g/m2以下の目付を有し、
前記不織布全体における、第1のセルロース系繊維の含有量が40.5質量%以上であり、熱接着性繊維の含有量が8質量%以上であり、
前記熱接着性繊維が、芯鞘型複合繊維、および/または、分割型複合繊維に由来する繊維を含み、
前記芯鞘型複合繊維の繊度が、0.5dtex以上、4.0dtex以下であり、
前記分割型複合繊維の繊度が、1.1dtex以上、5.8dtex以下である、
化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。 - 芯鞘型複合繊維が、第1のポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂を含む芯部と、該第1のポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂の融点より低い融点を有する第2のポリオレフィン系樹脂を含む鞘部とから構成されている、請求項1に記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 分割型複合繊維が、第1のポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂と、該第1のポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂の融点より低い融点を有する第2のポリオレフィン系樹脂との組み合わせから構成されている、請求項1または2に記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 第1のセルロース系繊維が、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース、および銅アンモニアレーヨンから成る群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 1層の前記セルロース系混合繊維層から成る、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 1層の前記セルロース系混合繊維層と、繊維長が0.5mm以上、20mm未満である第2のセルロース系繊維もしくは繊維長が110mmを超える第3のセルロース系繊維を50質量%より多く含む別のセルロース系繊維層、または繊維長が110mmを超えるか連続繊維であり、かつ灰分が0.5質量%以下である熱可塑性樹脂系繊維から成る長繊維不織布層とが積層されている、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 2層の前記セルロース系混合繊維層の間に、繊維長が0.5mm以上、20mm未満である第2のセルロース系繊維もしくは繊維長が110mmを超える第3のセルロース系繊維を50質量%より多く含む別のセルロース系繊維層、または繊維長が110mmを超えるか連続繊維であり、かつ灰分が0.5質量%以下である熱可塑性樹脂系繊維から成る長繊維不織布層が積層されている、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 前記不織布全体における、第2のセルロース系繊維もしくは第3のセルロース系繊維の含有量または熱可塑性樹脂系繊維の含有量が50質量%以下である、請求項6または7に記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 前記別のセルロース系繊維層が、第2のセルロース系繊維としてパルプ繊維を50質量%より多く含む、請求項6〜8のいずれかに記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布。
- 化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布の製造方法であって、
各シート中にて、第1のセルロース系繊維を50質量%以上で、および熱接着性繊維を8質量%以上、40質量%以下で含む、1枚以上のセルロース系混合繊維シートであって、前記第1のセルロース系繊維は、繊維長が20mm以上、110mm以下であり、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、およびトリアセテートから成る群から選択される少なくとも1種であり、下記(a)または(b)の条件:
(a)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、灰分が5質量%以下であるセルロース系繊維
(b)屈折率が1.6以上の無機化合物の含有量が0.5質量%以下であり、屈折率が1.6未満の無機化合物の含有量が5質量%以上、50質量%以下であり、灰分が5質量%より大きく50質量%以下であるセルロース系繊維
を満たす、1枚以上のセルロース系混合繊維シートを、
場合により、繊維長が0.5mm以上、20mm未満である第2のセルロース系繊維もしくは繊維長が110mmを超える第3のセルロース系繊維を50質量%より多く含む別のセルロース系繊維シート、または繊維長が110mmを超えるか連続繊維であり、かつ灰分が0.5質量%以下である熱可塑性樹脂系繊維から成る長繊維不織布シートと共に、
押圧処理および熱処理に付して、該1枚以上のセルロース系混合繊維シートおよび該別のセルロース系繊維シートまたは該長繊維不織布シートをそれぞれ前記1層以上のセルロース系混合繊維層および前記別のセルロース系繊維層または前記長繊維不織布層とし、これにより得られる不織布の表面を平滑化し、ならびに、熱接着性繊維の少なくとも一部を溶融させて、構成繊維の交点の少なくとも一部を熱接着性繊維によって熱接着することを含む、製造方法。 - 押圧処理が、前記1枚以上のセルロース系混合繊維シートを、場合により前記別のセルロース系繊維シートまたは前記長繊維不織布シートと共に、一対のロール間に通すことによって実施される、請求項10に記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布の製造方法。
- 押圧処理および熱処理の前に、前記1枚以上のセルロース系混合繊維シートを、場合により前記別のセルロース系繊維シートまたは前記長繊維不織布シートと共に、水流交絡処理に付すことを更に含む、請求項10または11に記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布の製造方法。
- 押圧処理が、前記1枚以上のセルロース系混合繊維シートおよび場合により前記別のセルロース系繊維シートまたは前記長繊維不織布シートに対して、湿潤状態にて実施される、請求項10〜12のいずれかに記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の化粧料含浸皮膚被覆シート用不織布を基材とし、該基材100質量部に対して、化粧料が150質量部以上、2500質量部以下の範囲内にある割合で含浸されている、化粧料含浸皮膚被覆シート。
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