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JP6589447B2 - 光学反射フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、スライドホッパー塗布装置を用いて同時重層塗布を行なう光学反射フィルムの製造方法に係わる。
従来、反射防止フィルム、赤外反射フィルム、カラー感光材料等の多層積層膜は、乾式成膜又は湿式成膜で製造されている。生産性の面では、化学蒸着(CVD)や物理蒸着(PVD)等の乾式成膜よりも、塗布液の塗布及び乾燥により行われる湿式成膜の方が優れている。
スライドホッパー塗布装置は、複数の塗布液を同時重層塗布できる湿式成膜装置として、光学反射フィルムのような多層積層膜の製造に好適に用いられている。しかし、スライドホッパー塗布装置を用いた多層積層膜の製造においては、同時重層塗布の際の塗布ムラの発生があり、この塗布ムラを低減させる方法が求められている。
例えば、最下層の形成に粘度が15cP〜100cPの塗布液を用い、この最下層上の7層以上の形成に用いる塗布液の粘度を30cP以上とし、かつこれら7層以上を形成する塗布液の粘度の算術平均が60〜300cPとなるように調整するカラー感光材料の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この製造方法によれば、高速で安定して色ムラを生じない均一な塗布状態を得ることができることが記載されている。
特開平03−219237号公報
しかしながら、光学反射フィルムの製造では、粘度差が非常に大きい低粘度液と高粘度液とを使用し、これらを交互に積層して同時重層塗布を行う。スライドホッパー塗布装置を用いて、このような粘度差の大きい液体を交互に積層して同時重層塗布を行なう場合には、スライド面上で波立ちが発生し、塗布済みの製品に木目状の塗布ムラ(以下、木目状ムラとも称する)を発生させてしまうという問題がある。
上述した問題の解決のため、本発明においては、木目状ムラを改善した光学反射フィルムの製造方法を提供するものである。
本発明の光学反射フィルムの製造方法は、連続的に走行する基材フィルム上に、高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液を、スライドホッパー塗布装置を用いて10層以上40層以下の層を同時重層塗布する工程を含む。そして、各ブロック上の各界面におけるスライド面上の流下液膜のスライド面と平行な速度成分の高粘度液側の剪断速度をdとし、界面の各ブロック流下時間をtとした場合、各界面における(d×t)という数値の界面が形成されてから、塗布されるまでの積算値の最大値が、Σ(d×t)≦50という条件で同時重層塗布を行なう。
本発明によれば、木目状ムラを改善した光学反射フィルムの製造方法を提供することができる。
分散装置の一例のマイルダーの模式図である。 スライドホッパー塗布装置の一例を示す概略図である。 スライドホッパー塗布装置におけるスライド面上の同時重層流れの様子を示す図である。 高粘度液と低粘度液とが交互に積層された系において、スライド面上における剪断速度(d)と、スライド面膜厚(y)との関係を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.光学反射フィルムの概要
2.光学反射フィルムの製造方法
〈1.光学反射フィルムの概要〉
光学反射フィルムの製造方法の実施形態の説明に先駆けて、光学反射フィルムの製造方法により製造される光学反射フィルムの概要について説明する。
[光学反射フィルム]
上記製造方法により製造される光学反射フィルムは、基材上に、高屈折率層及び低屈折率層を含む積層体が配置された構成を有する。このような構成の光学反射フィルムは、高屈折率層及び低屈折率層の光学膜厚(膜厚×屈折率)を適宜制御した積層体を設けることにより、特定波長の光線を反射することができる。例えば、波長200〜400nmの光線(紫外線)を反射する場合には紫外遮蔽フィルムとなり、波長400〜700nmの光線(可視光)を反射する場合には可視光着色フィルムとなり、波長700〜1200nmの光線(赤外線)を反射する場合には赤外遮蔽フィルムとなる。また、積層体の光学膜厚等を適宜設計することで、反射する光線の波長及び反射率を制御し、金属光沢調フィルムとすることもできる。これらのうち、光学反射フィルムが遮蔽しうる光線は、波長200nm〜1000μmの紫外線〜赤外線領域の光線であることが好ましく、250〜2500nmの波長を有する光線であることがより好ましく、波長700〜1200nmの近赤外線領域の光線であることがより好ましい。
以下の説明では、光学反射フィルムの代表的な例として、赤外遮蔽フィルムの構成について説明する。なお、光学反射フィルムの構成としては赤外遮蔽フィルムに限らず、他の構成とすることも可能である。
[赤外遮蔽フィルム]
赤外遮蔽フィルムの構成は、基材フィルムと、高屈折率層及び低屈折率層から構成される1つ以上のユニット(積層体)とを有する。また、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された交互積層体の形態を有することが好ましい。また、赤外遮蔽フィルムは高屈折率層と低屈折率層とから構成されるユニット(積層体)が複数設けられていてもよい。
なお、積層体における高屈折率層とは、比較対象となる他の層によりも高い屈折率を有する層であり、低屈折率層とは、比較対象となる他の層によりも低い屈折率を有する層であり、各層における相対的な屈折率の関係から称される構成である。このため、これらの構成の名称は、積層体の構成や比較対象となる層との屈折率の関係により随時置き換えられる。
また、高屈折率層と低屈折率層とから構成されるユニットにおいて、高屈折率層と低屈折率層とがそれぞれ金属酸化物粒子を含む場合、低屈折率層に含まれる金属酸化物粒子(以下、「第1の金属酸化物粒子」と称する)と、高屈折率層に含まれる金属酸化物粒子(以下、「第2の金属酸化物粒子」と称する)とが2つの層の界面で混合され、第1の金属酸化物粒子と第2の金属酸化物粒子とを含む層が形成される場合がある。この場合、第1の金属酸化物粒子と第2の金属酸化物粒子との存在比により低屈折率層又は高屈折率層とみなす。具体的には、低屈折率層とは、第1の金属酸化物粒子と第2の金属酸化物粒子との合計質量に対して、第1の金属酸化物粒子が、50〜100質量%で含まれる層を意味する。高屈折率層とは、第1の金属酸化物粒子と第2の金属酸化物粒子との合計質量に対して、第2の金属酸化物粒子が、50質量%を超えて100質量%以下で含まれる層を意味する。なお、屈折率層に含まれる金属酸化物粒子の種類及び量は、エネルギー分散型X線分光法(EDX)により分析できる。
高屈折率層及び低屈折率層に用いられる金属酸化物粒子としては、特に制限されないが、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ケイ素(SiO)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化アンチモンスズ(ATO)等が挙げられる。これらのうち、低屈折率層用塗布液に含まれる第1の金属酸化物粒子として酸化ケイ素(SiO)を、高屈折率層用塗布液に含まれる第2の金属酸化物粒子として酸化チタン(TiO)を、それぞれ用いることが好ましい。酸化ケイ素としてはコロイダルシリカが好ましく、酸化チタンとしては後述のシリカ付着酸化チタンゾルが好ましい。
酸化チタン粒子は、含ケイ素の水和酸化物で被覆されていてもよい。含ケイ素の水和化合物の被覆量は、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは3〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である。被覆量が30質量%以下であると、高屈折率層の所望の屈折率が得られ、被覆量が3%以上であると粒子を安定に形成することができる。
酸化チタン粒子を含ケイ素の水和酸化物で被覆する方法としては、従来公知の方法により製造することができる。例えば、特開平10−158015号公報(ルチル型酸化チタンへのSi/Al水和酸化物処理;チタン酸ケーキのアルカリ領域での解膠後酸化チタンの表面にケイ素及び/又はアルミニウムの含水酸化物を析出させて表面処理する酸化チタンゾルの製造方法)、特開2000−204301号公報(ルチル型酸化チタンにSiとZr及び/又はAlの酸化物との複合酸化物を被覆したゾル、水熱処理)、特開2007−246351号公報(含水酸化チタンを解膠して得られる酸化チタンのヒドロゾルへ、安定剤として式R SiX4−nのオルガノアルコキシシラン又は酸化チタンに対して錯化作用を有する化合物を添加、アルカリ領域でケイ酸ナトリウム又はシリカゾルの溶液へ添加・pH調整・熟成することにより、ケイ素の含水酸化物で被覆された酸化チタンヒドロゾルを製造する方法)等に記載された事項を参照することができる。
一般に、赤外遮蔽フィルムにおいては、低屈折率層と高屈折率層との屈折率の差を大きく設計することが、少ない層数で赤外反射率を高くすることができるという観点から好ましい。赤外遮蔽フィルムでは、低屈折率層及び高屈折率層から構成されるユニットの少なくとも1つにおいて、隣接する低屈折率層と高屈折率層との屈折率差が0.1以上であることが好ましく、より好ましくは0.3以上であり、さらに好ましくは0.35以上であり、特に好ましくは0.4以上である。赤外遮蔽フィルムが高屈折率層及び低屈折率層のユニットを複数有する場合には、全てのユニットにおける高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が上記好適な範囲内にあることが好ましい。ただし、最表層や最下層に関しては、上記好適な範囲外の構成であってもよい。また、赤外遮蔽フィルムにおいて、低屈折率層の好ましい屈折率は、1.10〜1.60であり、より好ましくは1.30〜1.50である。また、高屈折率層の好ましい屈折率は1.80〜2.50であり、より好ましくは1.90〜2.20である。
光学反射フィルムにおいて、高屈折率層及び低屈折率層の屈折率は、下記の方法に従って求めることができる。
まず、基材フィルム上に屈折率を測定する各屈折率層を単層で塗設したサンプルを作製し、このサンプルを10cm×10cmに断裁する。そして、各サンプルの測定側の裏面を粗面化処理した後、黒色のスプレーで光吸収処理を行って裏面での光の反射を防止する。この後、分光光度計U−4000型(株式会社日立製作所製)を用いて、5度正反射の条件で可視光領域(400nm〜700nm)の反射率を25点測定した平均値から、平均屈折率を求める。
特定波長領域の反射率は、隣接する2層の屈折率差と積層数で決まり、屈折率の差が大きいほど、少ない層数で同じ反射率を得られる。この屈折率差と必要な層数については、市販の光学設計ソフトを用いて計算することができる。例えば、赤外反射率90%以上を得るためには、屈折率差が0.1より小さいと、200層以上の積層が必要になる。このような層数が必要となると、生産性が低下するだけでなく、積層界面での散乱が大きくなり、透明性が低下し、また故障なく製造することも非常に困難になる。反射率の向上と層数を少なくするという観点からは、隣接する2層の屈折率差の上限値は限定されないが、実質的には1.4程度が限界となる。
赤外遮蔽フィルムの積層体を構成する層数としては10〜40層、好ましくは10〜34層、より好ましくは10〜26層である。また、赤外遮蔽フィルムにおいて、積層体の最表層及び最下層は、高屈折率層と低屈折率層とのいずれからなる層であってもよい。赤外遮蔽フィルムとしては、基材フィルムに隣接する積層体の最下層が低屈折率層であり、且つ、最表層も低屈折率層であることが好ましい。
赤外遮蔽フィルムの全体の厚みは、好ましくは12〜315μm、より好ましくは15〜200μm、さらに好ましくは20〜150μmである。また、最下層を除く低屈折率層の1層あたりの乾燥後の膜厚は、30〜500nmであることが好ましく、30〜300nmであることがより好ましい。一方、最下層を除く高屈折率層の1層あたりの乾燥後の膜厚は、30〜500nmであることが好ましく、30〜300nmであることがより好ましい。最下層の乾燥後の膜厚は、最下層が低屈折率層であるか高屈折率層であるかに関わらず、300〜1500nmであることが好ましく、400〜1200nmであることがより好ましい。
赤外遮蔽フィルムの光学特性としては、JIS R3106:1998で示される可視光領域の透過率が、好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは85%以上であり、また、波長900〜1400nmの領域に反射率50%を超える領域を有することが好ましい。
また、赤外遮蔽フィルムは、さらなる機能の付加を目的として、導電性層、帯電防止層、ガスバリア層、易接着層(接着層)、防汚層、消臭層、流滴層、易滑層、ハードコート層、耐摩耗性層、反射防止層、電磁波シールド層、紫外線吸収層、赤外吸収層、印刷層、蛍光発光層、ホログラム層、剥離層、粘着層、接着層、高屈折率層及び低屈折率層以外の赤外線カット層(金属層、液晶層)、着色層(可視光線吸収層)、合わせガラスに利用される中間膜層等の機能層の1つ以上を有していてもよい。これらの層は、積層体が形成されていない側の基材フィルムの主面、又は、積層体の最表面層の上に設けることができる。
(基材フィルム)
赤外遮蔽フィルムの基材フィルムとしては、種々の樹脂フィルムを用いることができる。基材フィルムとしては、例えば、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、3酢酸セルロース等が挙げられる。基材フィルムとして好ましくは、ポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルムとしては、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分とを主要な構成成分とし、フィルム形成が可能なポリエステルフィルムであることが好ましい。
ポリエステルフィルムの主要な構成成分であるジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸等を挙げることができる。また、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオール等を挙げることができる。これらを主要な構成成分とするポリエステルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性等の点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、及びこれらのポリエステルの2種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
基材フィルムの厚さは、10〜300μmであることが好ましく、20〜150μmであることがより好ましい。また、基材フィルムは、2枚重ねたものであってもよく、この場合の積層される材料の種類は同じでもよく、異なっていてもよい。
また、基材フィルムは、JIS R3106:1998で示される可視光領域の透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。このような透過率の範囲であれば、赤外遮蔽フィルムとしたときのJIS R3106:1998で示される可視光領域の透過率を40%以上とするために有利となる。
基材フィルムは、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押し出し機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の基材フィルムを製造することができる。また、未延伸の基材フィルムを、一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、又は、チューブラー式同時二軸延伸等の公知の方法を用いて、基材フィルムの流れ(縦軸)方向、又は、基材フィルムの流れ方向と直角(横軸)方向に延伸して、延伸フィルムを製造することができる。この場合の延伸倍率は、基材フィルムの原料となる樹脂に合わせて適宜選択することができるが、縦軸方向及び横軸方向にそれぞれ2〜10倍であることが好ましい。基材フィルムとしては、未延伸フィルムでも延伸フィルムでもよいが、強度向上、熱膨張抑制等の観点から延伸フィルムが好ましい。
また、基材フィルムは、寸法安定性の点で弛緩処理やオフライン熱処理を行ってもよい。弛緩処理は、ポリエステルフィルムの延伸製膜工程中の熱固定した後、横延伸のテンター内、又は、テンターを出た後の巻き取り工程までの間に行うことが好ましい。弛緩処理は、処理温度が80〜200℃で行われることが好ましく、100〜180℃がより好ましい。また、長手方向、幅手方向ともに、弛緩率が0.1〜10%の範囲で行われることが好ましく、より好ましくは弛緩率が2〜6%の範囲で行われることが好ましい。弛緩処理された基材フィルムは、上記のオフライン熱処理を施すことにより耐熱性が向上し、さらに寸法安定性が良好になる。
基材フィルムは、製膜過程で片面又は両面にインラインで下引層塗布液を塗布することが好ましい。製膜工程中での下引塗布をインライン下引という。下引層塗布液に使用する樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレンイミンビニリデン樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、変性ポリビニルアルコール樹脂、又はゼラチン等を挙げることができる。これらの樹脂は単独又は2種以上混合して用いることができる。下引層には、従来公知の添加剤を加えることもできる。また、下引層は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレーコート等の公知の方法によりコーティングすることができる。下引層の塗布量としては、0.01〜2g/m(乾燥状態)程度が好ましい。
〈2.光学反射フィルムの製造方法〉
次に、光学反射フィルムの製造方法について説明する。光学反射フィルムの製造方法では、スライドホッパー塗布装置を用いて10層以上40層以下の層を同時重層塗布する工程(同時重層塗布工程)により、高屈折率層と低屈折率層とからなる積層体を作製する。この積層体の作製においては、スライドホッパー塗布装置のスライド面上において、高屈折率用塗布液と低屈折率用塗布液とを積層する。そして、この積層した高屈折率用塗布液と低屈折率用塗布液とを基材フィルムに塗布することにより、基材フィルム上に高屈折率層と低屈折率層とを形成する。
また、光学反射フィルムの製造においては、上述の同時重層塗布を、以下に示す条件により行なう。
まず、スライドホッパー塗布装置のコーターダイスを構成する各ブロック上のスライド面において、積層された高屈折率層用塗布液と低屈折率層用塗布液と同時重層流れの各界面における、流下液膜のスライド面と平行な速度成分の高粘度液側の剪断速度を、界面における剪断速度(d)とする。
また、流下液膜の界面が各ブロック(スライド面)上を流下する時間を、流下時間(t)とする。
ここで、同時重層塗布では、各ブロック上において、各界面に対して(d×t)という数値が計算できる。この各ブロック上において計算される(d×t)で表される数値は、積層数が増加されるたびに増加していく。そして、各界面毎に、(d×t)で表される界面が最初に形成されてから、流下液膜が塗布されるまで間において、(d×t)の積算値Σ(d×t)の最大値が50以下となる条件で同時重層塗布を行なう。
以下、光学反射フィルムの製造方法における、同時重層塗布の具体的な形態について説明する。スライドホッパー塗布装置を用いた光学反射フィルムの製造方法では、以下の調製工程、循環工程、供給工程を経た後に、上述の条件による同時重層塗布工程を行なうことが好ましい。さらに、同時重層塗布工程の後に、乾燥工程を行なうことが好ましい。
[調製工程]
調製工程においては、赤外遮蔽フィルムの高屈折率層及び低屈折率層を形成する塗布液をそれぞれ調製する。調製工程では、調製釜、送液装置及び濾過装置を用いる。
調製釜は、高分子含有塗布液を調製するための容器である。塗布液の調製方法は、特に制限されず、例えば、金属酸化物粒子、水溶性高分子、及び、必要に応じて添加される添加剤を溶媒と共に撹拌混合する。この際、各成分の添加順も特に制限されず、撹拌しながら各成分を順次添加し混合してもよいし、撹拌しながら一度に添加し混合してもよい。塗布液の調製方法は、塗布液ごとに適宜決められる。調製釜は、循環工程に含まれる貯蔵釜に塗布液を供給するために、貯蔵釜に接続されている。
送液装置は、調製釜から塗布液を移送する経路に設けられている。送液装置は、例えば、ポンプであり、調製された塗布液の移送、移送の停止を制御可能である。送液装置は、塗布液を移送させる際には、塗布液の流量や速度を適宜設定可能である。
濾過装置は、調製釜から塗布液を移送する経路に設けられている。濾過装置により、塗布液に混ざった異物や、塗布液中に発生した気泡、凝集した異物を除去する。異物を除去した塗布液は、循環工程に送られる。
(塗布液)
低屈折率層用塗布液及び高屈折率層用塗布液としては、塗布後の塗膜に後述するセットを行なうことで層間の混合を抑制できるという点から、ポリビニルアルコール類等の水溶性樹脂と、水又は水と水溶性有機溶剤とを含む水系溶媒とを含む水系塗布液を用いることが好ましい。
高屈折率層用塗布液、及び、低屈折率層用塗布液の40℃における粘度は、5〜200mPa・sであり、より好ましくは20〜180mPa・sである。なお、粘度は、ブルックフィールド粘度計により測定した値を採用する。
塗布液の固形分の濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。この範囲であると、固形分が低く塗布液の均一性が高いため、より膜厚均一性が向上すると考えられるからである。
低屈折率層用塗布液中の水溶性高分子の濃度は、0.1〜10質量%であることが好ましい。また、低屈折率層用塗布液中の第1の金属酸化物粒子の濃度は、1〜60質量%であることが好ましい。
高屈折率層用塗布液中の水溶性高分子の濃度は、0.5〜10質量%であることが好ましい。また、高屈折率層用塗布液中の第2の金属酸化物粒子の濃度は、1〜60質量%であることが好ましい。
なお、高屈折率層用塗布液に用いられる第2の金属酸化物粒子は、塗布液を調製する前に、別途、分散液の状態に調製して用いることが好ましい。すなわち、体積平均粒径が100nm以下のルチル型の酸化チタンを添加、分散して調製した水系の高屈折率層用塗布液を用いて、高屈折率層を形成することが好ましい。さらに、含ケイ素の水和酸化物で被覆された酸化チタン粒子を添加、分散して調製した水系の高屈折率層用塗布液を用いて、高屈折率層を形成することがより好ましい。分散液を用いる場合は、各層において任意の濃度となるように分散液を適宜添加すればよい。
(溶媒)
高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液を調製するための溶媒は、特に制限されないが、水、有機溶媒、又はその混合溶媒が好ましい。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられる。これら有機溶媒は、単独でも又は2種以上組み合わせて用いてもよい。環境面、操作の簡便性等から、塗布液の溶媒としては、特に水、又は、水とメタノール、エタノール、若しくは、酢酸エチルとの混合溶媒が好ましい。
(水溶性高分子)
高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液に用いられる水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはスチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等の酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩等の合成水溶性高分子;ゼラチン、増粘多糖類等の天然水溶性高分子等が挙げられる。これらの中で、特に好ましい例としては、製造時のハンドリングと膜の柔軟性の点から、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、及び、これらを含有する共重合体、ポリビニルブチラール、ゼラチン、増粘多糖類(特にセルロース類)が挙げられる。これらの水溶性高分子は、単独で用いてもよいし2種以上併用して用いてもよい。
ポリビニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、変性ポリビニルアルコールも含まれる。変性ポリビニルアルコールとしては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ノニオン変性ポリビニルアルコール、ビニルアルコール系ポリマーが挙げられる。
ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは、平均重合度が1000以上のものが好ましく用いられ、特に平均重合度が1500〜5000のものが好ましく、2000〜5000のものがより好ましく用いられる。ポリビニルアルコールの重合度が1000以上であると塗布膜のひび割れがなく、5000以下であると塗布液が安定するからである。なお、塗布液が安定するとは塗布液が経時的に安定することを意味する。以下、同様である。
また、ケン化度は、70〜100mol%が好ましく、80〜99.5mol%が水への溶解性の点でより好ましい。
高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液は、平均重合度が1000以上のポリビニルアルコールに加えて、重合度が100〜500でケン化度が95mol%以上の低重合度高ケン化ポリビニルアルコールを含むことが好ましい。このような低重合度高ケン化ポリビニルアルコールを含有させることにより、塗布液の安定性が向上する。
高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液の少なくとも一方は、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、一部が変性された変性ポリビニルアルコールを含んでもよい。このような変性ポリビニルアルコールとしては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ノニオン変性ポリビニルアルコール、ビニルアルコール系ポリマー等が挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号公報に記載されているような、第一〜三級アミノ基や第四級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールは、例えば、特開平1−206088号公報に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号公報及び同63−307979号公報に記載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−285265号公報に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号公報に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号公報に記載されている疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体、シラノール基を有するシラノール変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基やカルボニル基、カルボキシル基等の反応性基を有する反応性基変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
これらポリビニルアルコール類は、単独でも、又は重合度や変性の種類違い等の2種以上を併用してもよい。また、ポリビニルアルコール類は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。市販品の例としては、例えば、PVA−102、PVA−103、PVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−120、PVA−124、PVA−135、PVA−203、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−235、PVA−617等のポバール(株式会社クラレ製)、エクセバール(登録商標、株式会社クラレ製)、ニチゴーGポリマー(登録商標、日本合成化学工業株式会社製)等が挙げられる。
(添加剤)
低屈折率層用塗布液及び高屈折率層用塗布液には、必要に応じて各種添加剤を添加することができる。高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液に添加可能な各種の添加剤としては、例えば、特開昭57−74193号公報、特開昭57−87988号公報、及び特開昭62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、特開昭57−87989号公報、特開昭60−72785号公報、特開昭61−146591号公報、特開平1−95091号公報、及び特開平3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオン又はノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、特開昭59−52689号公報、特開昭62−280069号公報、特開昭61−242871号公報、及び特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、マット剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、滑剤、赤外線吸収剤、色素、顔料等の公知の各種添加剤等が挙げられる。
また、低屈折率層用塗布液及び高屈折率層用塗布液は、添加剤として硬化剤を含むことが好ましい。硬化剤の例としては、例えば、上記の水溶性高分子として好適なポリビニルアルコールと硬化反応を起こす硬化剤が挙げられる。具体的には、ホウ酸及びその塩が好ましい。硬化剤としては、ホウ酸及びその塩以外にも公知のものが使用でき、一般的にはポリビニルアルコール類と反応し得る基を有する化合物、又は、ポリビニルアルコール類が有する異なる基同士の反応を促進するような化合物を、適宜選択して用いることができる。さらに、他の硬化剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬化剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬化剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬化剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、アルミニウムミョウバン等が挙げられる。
上記硬化剤の総使用量は、ポリビニルアルコール類1g当たり1〜600mgが好ましく、ポリビニルアルコール類1g当たり100〜600mgがより好ましい。
ホウ酸又はその塩とは、ホウ素原子を中心原子とする酸素酸及びその塩のことをいい、具体的には、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸及び八ホウ酸及びそれらの塩が挙げられる。硬化剤としてのホウ素原子を有するホウ酸及びその塩は、単独の水溶液でも、また、2種以上を混合して使用してもよい。特に好ましいのはホウ酸とホウ砂との混合水溶液である。
ホウ酸とホウ砂との水溶液は、それぞれ比較的希薄水溶液でしか添加することができないが両者を混合することで濃厚な水溶液にすることができ、塗布液を濃縮化することができる。また、添加する水溶液のpHを比較的自由にコントロールすることができる利点がある。
硬化剤としては、ホウ酸とその塩、及び/又は、ホウ砂を用いることが層間混合をより抑制するという観点から好ましい。ホウ酸とその塩、及び/又は、ホウ砂を用いた場合には、金属酸化物粒子と水溶性バインダー樹脂であるポリビニルアルコール類のOH基とが水素結合ネットワークを形成し、その結果として高屈折率層と低屈折率層との層間混合が抑制され、好ましい近赤外遮蔽特性が達成されると考えられる。特に、高屈折率層と低屈折率層との多層重層をコーターで塗布後、一旦塗膜の膜面温度を15℃程度に冷やした後、膜面を乾燥させるセット系塗布プロセスを用いた場合には、より好ましく効果を発現することができる。
[循環工程]
循環工程(塗布液循環システム)においては、調製された塗布液を、適正な物性に保ちつつ循環させる。循環工程では、貯蔵釜、送液装置、分散装置、脱泡装置、濾過装置及び循環経路を用いる。脱泡装置及び濾過装置は、循環経路に設けられる。
貯蔵釜は、連続的に供給するための塗布液を貯蔵する。貯蔵釜は、貯蔵釜の内部においても塗布液を循環させるための攪拌装置を備えていることが好ましい。これにより、貯蔵釜内の塗布液の物性を均一にできる。貯蔵釜には、貯蔵釜から移送した塗布液を再び貯蔵釜に戻すための循環経路が接続されている。また、貯蔵釜には、塗布液を供給工程及び塗布工程に送るための供給経路も接続されている。
送液装置は、循環経路上に設けられている。送液装置としては、例えばポンプ等が挙げられる。送液装置は、貯蔵釜に貯蔵されている塗布液の移送、移送の停止を制御する。送液装置は、塗布液を移送する際には、塗布液の流量や速度を適宜設定可能である。
分散装置は、循環経路上に設けられている。分散装置は、塗布液に分散処理、又は、せん断処理を施す。これにより、塗布液中において、高分子の分子間及び分子内の末端基による結合(ファンデルワールス結合等)が切断され、分子どうしの絡み合いが解消され、塗布液の粘度が低下する。
分散装置は、塗布液を、分散、せん断できれば、構成は特に制限されず、例えば、市販のマイルダー、圧力式ホモジナイザー、高速回転せん断型ホモジナイザー等を用いることができる。分散装置がマイルダーの場合、例えば、固定歯と可動歯との間に流した塗布液が、固定歯と可動歯との速度勾配により生じたせん断力により、分散処理及びせん断処理される。分散装置として用いることが可能なマイルダーとしては、例えば、エバラマイルダー(株式会社荏原製作所製)、マイルダー(大平洋機工株式会社製MDN306)等を挙げることができる。
図1は、循環工程の分散装置として用いるマイルダーの模式図である。図1のマイルダーは、固定歯であるステーター歯31と、回転歯であるローター歯32とを有する。ステーター歯31とローター歯32との間隙(せん断間隙)Laを移動するせん断対象液34は、ローター歯32の半径方向に速度勾配(ずり速度)が生じる。この速度勾配により、ステーター歯31とローター歯32との間に内部摩擦力(せん断力)が発生する。せん断間隙Laへのせん断対象液35の導入は、ローター歯32のスリット間隙から半径方向に行うため、せん断間隙Laに流れるせん断対象液34と、導入したせん断対象液35とは、連続的に衝突を繰り返す。すなわち、図1のマイルダーによれば、せん断対象液に対してせん断及び混合が連続的に行われる。
分散装置として用いる際のマイルダーの回転速度は、1000〜9000rpmが好ましく、より好ましくは2000〜8000rpmである。また、分散処理に塗布液を供給するため、循環経路中の塗布液の流量は、3〜10L/minが好ましく、より好ましくは5〜10L/minである。マイルダーの回転速度及び塗布液の流量がこの範囲であると、塗布液の凝集防止の効果がある。
せん断間隙におけるステーター歯とローター歯との最小間隙は0.05〜0.5mmであることが好ましく、0.1〜0.4mmであることがより好ましい。せん断間隙におけるステーター歯とローター歯との最小間隙やローター歯の回転速度等を適宜設定することで、せん断速度を調節することができる。
脱泡装置は、塗布液中に含まれる気泡や塗布液内に溶け込んでいる溶存空気を除去する。脱泡方法としては、例えば、遠心力により気泡と液体を分離して、気泡を真空引きにより排出する方法や、超音波を利用する方法が考えられる。ただし、脱泡が可能であれば、どのような方法の脱泡装置を用いてもよい。
濾過装置は、塗布液に混ざった異物や、塗布液中に発生した気泡や凝集した異物を除去する。異物が除去された塗布液は、循環経路を通じて再び貯蔵釜に返送される。
以上のように、循環工程において、塗布液は、貯蔵釜から循環経路に移送し、分散装置、脱泡装置及び濾過装置による処理を施された後、貯蔵釜に戻る。ここで、貯蔵釜に収容されている塗布液のうちの一部は、貯蔵釜に接続された供給経路を通じて、供給工程に送られる。貯蔵釜に戻った塗布液は、貯蔵釜内で撹拌されつつ移動した後、再び循環経路に移送し、上記の処理が繰り返し行われる。このように、循環工程においては、調製された塗布液を循環させつつ、適切な強度において分散処理、脱泡処理、濾過処理等を連続的に施すことにより、塗布液の粘度等の物性を塗布に適した範囲内に保つことができる。循環工程における分散装置、脱泡装置及び濾過装置の処理強度は、赤外遮蔽フィルムの用途や使用する塗布液の性質等の条件に応じて、塗布液の物性が適正な範囲内に保たれるように適宜設定できる。
なお、循環工程においては、塗布液を循環させる回数が予め定められているものではなく、送液装置の設定等に応じて、一定時間あたり所定の流量の塗布液が、貯蔵釜から循環経路に順次送られて循環される。循環された塗布液は貯蔵釜に戻り攪拌されるので、貯蔵釜に収容される塗布液全体の物性を、常に塗布に適した状態に保つことができる。
また、循環経路上の、分散装置、脱泡装置及び濾過装置の順序は、適宜変更可能である。また、複数の上記装置の機能を統合した1つの装置が循環工程に提供されてもよい。例えば、分散装置及び脱泡装置の機能が統合した分散脱泡装置が循環工程に提供されてもよい。また、循環工程には、上記以外の装置が設けられていてもよく、また上記装置のいずれかが設けられていなくてもよい。
[供給工程]
供給工程は、調製及び循環された塗布液を、同時重層塗布工程へ供給する。供給工程は、送液装置、流量計、脱泡装置、濾過装置及び供給経路を用いる。供給経路は、循環工程の貯蔵釜から、塗布工程に、塗布液を供給するための経路である。送液装置、流量計、脱泡装置及び濾過装置は、供給経路に設けられる。
送液装置は、循環工程の貯蔵釜から移送させた塗布液を、供給経路に設けられる各装置に送る。送液装置は、例えば、ポンプであり、調製された塗布液の移送、移送の停止を制御可能である。送液装置は、塗布液を移送する際、塗布液の流量や速度を適宜設定可能である。
流量計は、供給経路を通過する塗布液の流量を計測する装置である。流量計によって計測された塗布液の流量に応じて、送液装置の流量が適切に制御される。流量計としては、例えば、コリオリ式、電磁式、フラップ式、熱線式、カルマン渦式、又は負圧感知方式等の流量計が使用される。流量計に加えて、又は、流量計の替わりに、供給経路内における塗布液の圧力を計測する圧力計が設けられてもよい。
脱泡装置は、塗布液中に含まれる気泡や塗布液内に溶け込んでいる溶存空気を除去する。脱泡の方法としては、例えば、遠心力により気泡と液体を分離して、気泡を真空引きにより排出する方法や、超音波を利用する方法が考えられる。だし、脱泡が可能であれば、どのような方法の脱泡装置を用いてもよい。
濾過装置は、塗布液に混ざった異物や、塗布液中に発生した気泡や凝集した異物を除去する。異物が除去された塗布液は、供給経路を通じて塗布工程に送られる。
なお、供給経路上の、流量計、脱泡装置、濾過装置の順序は、適宜変更可能である。また、複数の上記装置の機能を統合した1つの装置が供給工程に提供されてもよい。供給工程には、上記以外の装置が設けられていてもよく、また上記装置のいずれかが設けられていなくてもよい。
[同時重層塗布工程]
上記の供給工程により、高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液が同時重層塗布工程に供給される。同時重層塗布工程では、スライドホッパー塗布装置を用い、スライド面上において高屈折率用塗布液と低屈折率用塗布液とを積層する。そして、この積層した高屈折率用塗布液と低屈折率用塗布液とを基材フィルムへ塗布することにより、高屈折率層と低屈折率層とを形成する。
図2に、同時重層塗布工程で用いられるスライドホッパー塗布装置の概略図の一例を示す。連続的に搬送される基材フィルム1は、コーターダイス3に対面した位置にある基材フィルム1の搬送速度に合わせて同方向に回転しているバックロール2に保持されて、接液部6で塗布がなされる。コーターダイス3は、複数のブロック11(図2では、4層同時重層塗布の形態を示している)より構成されており、その上を塗布液4が流下する。また、コーターダイス3は、一定のスライド面の水平面に対する角度8を設けて、コーターダイス保持台(図示していない)に固定されている。バックロール2とコーターダイス3との間の下部には、減圧チャンバー5が設けられている。減圧チャンバー5は、接液部6で形成されるビードの安定化のため、ビードの上下に圧力差、具体的には下方部を減圧するため、減圧部10より排気して、減圧チャンバー5内を負圧とする。また、図2において、バックロール2の中心と接液部6とは角度7を有して配置され、基材フィルム1の走行面とスライド面とは角度9を有して配置されている。
同時重層塗布する際には、スライドホッパー塗布装置におけるスライド面上の同時重層流れの速度分布をシミュレーションで計算する。シミュレーションでは、スライド面上の同時重層流れの速度分布を計算することで、同時重層流れにおける積層された塗布液同士の各界面における高粘度液側の剪断速度(d)と流下時間(t)とから各界面における(d×t)を求め、各界面が形成されてから塗布されるまでの(d×t)の積算値Σ(d×t)を界面毎に計算する。そして、積算値Σ(d×t)の値が最大となる界面の積算値Σ(d×t)≦50となる条件で同時重層塗布を行なうことより、同時重層塗布による木目状ムラの発生を抑制することができる。
(剪断速度d)
まず、同時重層流れのシミュレーションにおける各層界面の高粘度液側の剪断速度(d)について説明する。
スライド面上の剪断速度は、層流のため単層流れの場合は、以下の式で表現され、人手計算が可能である。
Figure 0006589447
V:スライド面流下速度、y:スライド面上の流下厚さ、ρ:密度、μ:粘度、θ:スライド面の傾斜角度、D:スライド面の流下膜厚
一方、同時重層流れの場合には、人手計算はできないため、シミュレーションソフトでの計算が必要となる。シミュレーションソフトとしては、有限要素法、有限体積法、差分法等を適用できる。本形態においては、有限要素法を適用する。以下、シミュレーションによる同時重層塗布の最適化の概要について説明する。
図3に、スライドホッパー塗布装置における、スライド面上の同時重層流れの様子を示す。図3では、コーターダイス3が5つのブロック(ブロック11A、ブロック11B、ブロック11C、ブロック11D、ブロック11E)から構成されている。そして、ブロック11A〜ブロック11Eの間の各スリットから、ブロック11A上を除く、各ブロック11B,11C,11D,11E上のスライド面12B、スライド面12C、スライド面12D、及び、スライド面12E上に塗布液が供給され、同時重層流れが形成される。
図3に示す同時重層流れでは、まず、ブロック11Aとブロック11Bとの間のスリットから第1塗布液が供給されることにより、ブロック11Bのスライド面12B上に、第1塗布液層S1が形成される。
さらに、第1塗布液層S1下にブロック11Bとブロック11Cとの間のスリットから第2塗布液が供給されることにより、ブロック11Cのスライド面12C上では、第1塗布液層S1下に第2塗布液層S2が形成される。
同様に、第2塗布液層S2下にブロック11Cとブロック11Dとの間のスリットから第3塗布液が供給されることにより、ブロック11Dのスライド面12D上では、第2塗布液層S2下に第3塗布液層S3が形成される。これにより、ブロック11Dのスライド面12D上において、第3塗布液層S3、第2塗布液層S2、及び、第1塗布液層S1の積層流れが形成される。
そして、第3塗布液層S3下にブロック11Dとブロック11Eとの間のスリットから第4塗布液が供給されることにより、ブロック11Eのスライド面12E上では、第3塗布液層S3下に第4塗布液層S4が形成される。これにより、ブロック11Eのスライド面12E上において、第4塗布液層S4、第3塗布液層S3、第2塗布液層S2、及び、第1塗布液層S1の積層流れが形成される。
このように、スライド面流れでは、コーターダイス3から供給される塗布液により、まず2層流が形成され、逐次3層、4層、・・・、N−1層、N層流に増加して、同時重層流れが形成される。
また、本例の同時重層流れでは、最下層及び最上層を除き高屈折率層用塗布液(高粘度液)と低屈折率層用塗布液(低粘度液)とが交互に積層される構成を有する。このように、粘度が大きく異なる液が交互積層された系では、高粘度液層と低粘度液層との界面における剪断速度(d)が、高粘度液側と低粘度液側で大きく異なる。図4に、高粘度液と低粘度液とが交互に積層された系において、スライド面上における剪断速度(d)と、スライド面膜厚(y)との関係を示す。図4では、N層流において、同時重層流れの最下層を構成する塗布液層(第N塗布液層)が低粘度液層であり、第N塗布液層上に形成されている塗布液層(第N−1塗布液層)が高粘度液層であり、以降は低粘度液層と高粘度液層とが交互に積層された場合の系について示している。
図4に示すように、低屈折率層用塗布液(低粘度液)層と高屈折率層用塗布液(高粘度液)層とでは、剪断速度が大きく異なる。また、同時重層流れにおいては、スライド面の直上に形成される第N塗布液層の剪断速度が大きく、スライド面膜厚方向が大きくなるに従い、剪断速度が小さくなる。すなわち、同時重層流れにおいて、同粘度液の場合は、より上層に形成されている塗布液層ほど剪断速度が小さくなる。さらに、同時重層流れの最表面では、剪断速度は0になる。
図4に示すように、同時重層流れにおいては、低粘度液層における剪断速度が大きく、高粘度液層における剪断速度が小さい。このため、高粘度液層と低粘度液層との界面の剪断速度は、低粘度液層側と高粘度液層側とで異なる値で表すことができる。ここで、同時重層流れにおける本シミュレーションでは、高粘度液層側と低粘度液層側とで異なる値で表される各界面の剪断速度については、高粘度液側の剪断速度を用いる。このように、各塗布液層の界面における剪断速度(d)として高粘度液側の剪断速度を用いることにより、高粘度液側と低粘度液側とで大きく異なる界面の剪断応力を、一律に規定することができる。
(流下時間t)
次に、同時重層流れのシミュレーションにおける、各界面の流下時間(t)について説明する。
各界面の流下時間(t)は、コーターダイスを構成する各ブロックのスライド面上を、同時重層流れの各界面が流下する時間である。この流下時間(t)は、ブロック毎に規定される。従って、流下時間(t)は、図3に例示する構成では、コーターダイス3を構成する各ブロック(ブロック11B、ブロック11C、ブロック11D、ブロック11E)の厚さと、各界面の流下速度(界面流下速度u)に依存する。
第1塗布液層S1から第N塗布液層SNまでの同時重層流れでは、各ブロック上のスライド面ごとに、新たな界面が発生する。ここで、各界面を上流側から第1界面、第2界面、第3界面、・・・第N−1界面と規定する。
例えば、図3に例示す構成では、ブロック11Cのスライド面12C上に発生する第1塗布液層S1と第2塗布液層S2との界面を、第11界面(界面dt11)とする。また、ブロック11Dのスライド面12D上に発生する第1塗布液層S1と第2塗布液層S2との界面を、第12界面(界面dt12)とし、ブロック11Eのスライド面12E上に発生する第1塗布液層S1と第2塗布液層S2との界面を、第13界面(界面dt13)とする。
同様に、ブロック11Dのスライド面12D上に発生する第2塗布液層S2と第3塗布液層S3との界面を、第21界面(界面dt21)とし、ブロック11Eのスライド面12E上に発生する第2塗布液層S2と第3塗布液層S3との界面を、第22界面(界面dt22)とする。また、ブロック11Eのスライド面12E上に発生する第3塗布液層S3と第4塗布液層S4との界面を、第31界面(界面dt31)とする。
そうすると、第11界面dt11における流下時間(t11)は、第11界面dt11の界面流下速度u11と、ブロック11Cの厚さL1とにより規定される。同様に、各界面における界面流下速度u12,u13,u21,u22,u31,・・・と、各ブロック11C,11D,11E,・・・の厚さL1,L2,L3,・・・とにより、界面dtごとの流下時間(t)が規定される。
従って、図3に例示す構成では、第1塗布液層S1と第2塗布液層S2との界面においては、界面dt11、界面dt12、界面dt13、・・・界面dt1N−1の各界面において、それぞれに流下時間t11〜t1N−1が規定される。
同様に、第2塗布液層S2と第3塗布液層S3との界面においては、界面dt21、界面dt22、・・・界面dt2N−2の各界面において、それぞれに流下時間t21〜t2N−2が規定される。第3塗布液層S3と第4塗布液層S4との界面においては、界面dt31、界面dt32、・・・界面dt3N−3の各界面において、それぞれに流下時間t31〜t3N−3が規定される。
(各界面におけるd×t)
上述のように各界面dtにおける剪断速度(d)と流下時間(t)とを規定することにより、界面dt毎の剪断速度(d)と流下時間(t)との積(d×t)を求めることができる。さらに、第1塗布液層S1から第N塗布液層SNまでの各塗布液層間の各界面について、それぞれの界面毎に最初に発生する界面dtX1の(d×t)から、フィルムに塗布されるまでに発生するすべて界面dtXXの(d×t)までをすべて積算することにより、界面毎の積算値Σ(d×t)を求めることができる。
上述の界面毎に求められる積算値Σ(d×t)について、N層流れの場合の計算方法の概要を以下に示す。
Figure 0006589447
(上層膜厚D1、下層膜厚D2)
また、同時重層塗布におけるスライド面流れでは、塗布液層毎に流下速度が異なるため、同じ塗布膜厚の場合でもスライド面上では、各塗布液層の流下膜厚が異なる。各層の膜厚についてもシミュレーションソフトにより計算して、上層膜厚(D1)、下層膜厚(D2)を求める。例えば、図3に例示する構成においては、界面dt11〜dt13・・・における上層膜厚(D1)は、第1塗布液層S1の各界面での流下膜厚であり、下層膜厚(D2)は、第2塗布液層S2の各界面での流下膜厚となる。
そして、上述の積算値Σ(d×t)と同様の方法で、第1塗布液層S1から第N塗布液層SNまでの各塗布液層間の各界面について、界面dtX1から界面dtXXまでの(d×(D1/D2)×t)をすべて積算することにより、界面毎の積算値Σ(d×(D1/D2)×t)を求めることができる。
(積算値Σ(d×t)の最大値、積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値)
スライドホッパー塗布装置を用いた同時重層塗布工程においては、シミュレーションで計算される各界面毎の積算値Σ(d×t)の最大値を50以下の条件で同時重層塗布を行なう。積算値Σ(d×t)の最大値を50以下とすることにより、木目状ムラの発生を抑制することができる。さらに、光学反射フィルムの幅方向の均一性が高まり、幅方向の色ムラの発生を抑制することができる。
また、積算値Σ(d×t)の最大値は30以下であることが更に好ましい。積算値Σ(d×t)の最大値が30以下であることにより、上述の作用効果をより顕著に得ることができる。
さらに、上述のシミュレーションで計算される積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値は30以下であることが好ましく、25以下であることが更に好ましい。積算値Σ(d×t)の最大値とともに、積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値が上記範囲となることにより、上述の作用効果をより顕著に得ることができる。
なお、スライド面流れにおいては、上下界面の剪断速度差、上下流の膜厚差は粘度差により発生する。このため、上記のシミュレーションによる計算適用は隣接する層の粘度差が100cp以上ある系において好ましく適用することができる。特に、粘度差が150cp以上ある系において好ましく適用することができる。
なお、積算値Σ(d×t)の最大値及び積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値が上記値以下であることにより、同時重層塗布の成膜品質が向上する作用の詳細なメカニズムについては解明されていない。上記知見は、シミュレーション及び実験による結果として、積算値Σ(d×t)の最大値及び積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値が上記値以下であることにより、同時重層塗布の塗布品質が向上したことから得られている。
積算値Σ(d×t)の最大値及び積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値は、例えば、低屈折率層用塗布液及び高屈折率層用塗布液の粘度、スライドホッパー塗布装置のコーターダイスを構成する各ブロックの厚さ(流下距離)、塗布液の流下膜厚(流量)、スライド面の傾斜角、並びに、同時重層塗布を行なう層数(流下距離)の各パラメータを適宜設定することにより、上記値以下に調製することができる。
これらのパラメータによる積算値Σ(d×t)の最大値及び積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値への影響は、一概には言えないが、具体的には、下記のような傾向を有している。
例えば、塗布液の粘度が上がると、剪断速度(d)が低下し、流下時間(t)が増加する。このとき、粘度上昇による剪断速度(d)の低下率が、流下時間(t)の増加率を上回ることが多い。このため、塗布液の粘度を挙げると、結果的に(d×t)の値が低下する傾向となる。
ブロックの厚さや層数を増加させると、同時重層流れの流下距離が大きくなり、流下時間(t)が増加する。このため、(d×t)の値が増加する傾向となる。
スライド面の傾斜角が小さくなると、剪断速度(d)が低下し、流下時間(t)が増加する。しかし、剪断速度の低下率が、流下時間の増加率よりも大きいため、(d×t)は小さくなる傾向にある。
また、塗布液の膜厚(流量)が大きいと剪断速度(d)が増加するが、流下速度が大きくなり、流下時間が小さくなるが、流下時間の低下率の方が大きいため、(d×t)は小さくなる傾向にある。
[乾燥工程]
塗膜の乾燥処理は、基材フィルム上に上述の同時重層塗布を行った後、形成した塗膜の温度を、好ましくは1〜15℃にいったん冷却(セット)し、その後10℃以上の乾燥条件で行なうことが好ましい。より好ましい乾燥条件としては、湿球温度−10〜50℃、膜面温度10〜50℃の範囲である。例えば、セット後の塗膜に対し、50℃の温風を1〜5分間吹き付けて乾燥する。また、塗布直後の冷却(セット)方式としては、形成された塗膜の均一性向上の観点から、水平セット方式で行うことが好ましい。
乾燥方法としては、温風乾燥、赤外乾燥、マイクロ波乾燥が用いられる。また単一プロセスでの乾燥よりも多段プロセスの乾燥が好ましく、恒率乾燥部よりも減率乾燥部での温度が高くなる条件で乾燥処理を行なうことがより好ましい。この場合の恒率乾燥部の温度範囲は20〜60℃にすることが好ましく、減率乾燥部の温度範囲は45〜80℃にすることが好ましい。
ここで、冷却(セット)とは、塗膜に対して冷風等を当てて温度を下げる等、塗膜組成物の粘度を高めて各層間及び各層内の物質の流動性を低下させたり、またゲル化させたりする工程を意味する。冷風を塗布膜に表面から当てて、塗布膜の表面に指を押し付けたときに指に何もつかなくなった状態を、セット完了の状態と定義する。
塗布した時点から、冷風を当ててセットが完了するまでの時間(セット時間)は、5分以内であることが好ましく、2分以内であることがより好ましい。また、下限の時間は特に制限されないが、30秒以上の時間をとることが好ましい。セット時間が短すぎると、層中の成分の冷却が不十分となる虞がある。一方、セット時間が長すぎると、金属酸化物粒子の層間拡散が進み、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が不十分となるおそれがある。
[光学反射体]
上述の製造方法により作製される光学反射フィルムは、積層体の光学膜厚等を制御することで、所定の波長を有する光を遮蔽することができるため、遮蔽する光に応じて光学反射体として種々の用途に適用することができる。例えば、紫外線を反射する紫外遮蔽フィルムを用いた紫外遮蔽体、可視光を反射する光着色フィルムを用いた加飾体、赤外線を反射する赤外遮蔽フィルムを用いた赤外遮蔽体、所定の波長の光を反射する金属光沢調フィルムを用いた加飾体が挙げられる。
以下、光学反射フィルムの用途として、代表的な例である赤外遮蔽フィルムを用いた赤外遮蔽体について説明する。なお、光学反射フィルムの用途は、赤外遮蔽体に限定されない。
(赤外遮蔽体)
光学反射フィルムである赤外遮蔽フィルムは、幅広い分野に応用することができる。例えば、建物の屋外の窓や自動車窓等長期間太陽光に晒らされる設備に貼り合せ、熱線反射効果を付与する熱線反射フィルム等の窓貼用フィルムや、農業用ビニールハウス用フィルム等として用いられる。また、自動車用の合わせガラス等のガラスとガラスとの間に光学反射フィルム挟み込まれた構成の自動車用赤外遮蔽フィルムとしても好適に用いられる。この場合、赤外遮蔽フィルムをガラスで封止できるため、耐久性の観点から好ましい。
特に、赤外遮蔽フィルムは、接着層(粘着層)を介して赤外遮蔽フィルムがガラス又はガラス代替の樹脂等の基体に貼合された構成の、赤外遮蔽体として好適に用いられる。赤外遮蔽体においては、赤外遮蔽フィルムが基体よりも日光(熱線)入射面側に配置されることが好ましい。
赤外遮蔽体において、基体の厚みは特に制限されないが、通常0.1mm〜5cmである。赤外遮蔽体に用いられる基体としては、プラスチック基体、金属基体、セラミック基体、布状基体等を用いることができ、フィルム状、板状、球状、立方体状、直方体状等様々な形態の基体を用いることができる。例えば、ガラス、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、金属板、セラミック等が挙げられる。樹脂の種類は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂のいずれでもよく、これらは単独でも又は2種以上組み合わせて用いてもよい。赤外遮蔽体として使用される基体は、押出成形、カレンダー成形、射出成形、中空成形、圧縮成形等、公知の方法で製造することができる。
基体としては、板状のセラミック基体が好ましく、ガラス板に赤外遮蔽フィルムを設けた赤外遮蔽体がより好ましい。ガラス板の例としては、例えば、JIS R3202:1996に記載されたフロート板ガラス、及び磨き板ガラスが挙げられ、ガラス厚みとしては0.01mm〜20mmが好ましい。また、赤外遮蔽体としては、例えば、ガラスの両面に赤外遮蔽フィルムを設けた形態でもよいし、赤外遮蔽フィルムの両面に粘着層又は接着層を塗設し、赤外遮蔽フィルムの両面にガラスを貼り合わせた合わせガラス状の形態でもよい。
赤外遮蔽フィルムと基体とを貼り合わせる接着層(粘着層)としては、光硬化性若しくは熱硬化性の樹脂を主成分とする接着剤又は粘着剤を用いることが好ましい。接着層は紫外線に対して耐久性を有することが好ましく、アクリル系接着剤又はシリコーン系接着剤を用いることが好ましい。さらに接着特性やコストの観点から、アクリル系接着剤を用いることが好ましい。特に剥離強さの制御が容易なことから、アクリル系接着剤において、溶剤系を用いることが好ましい。アクリル溶剤系接着剤として溶液重合ポリマーを使用する場合、そのモノマーとしては公知のものを使用できる。
また、ポリビニルブチラール系樹脂、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂を上記の粘着層又は接着層として用いてもよい。例えば、可塑性ポリビニルブチラール(積水化学工業社製、三菱モンサント社製等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(デュポン社製、武田薬品工業社製、デュラミン)、変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー社製、メルセンG)等を用いることができる。なお、接着層又は粘着層には、紫外線吸収剤、抗酸化剤、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、充填剤、着色、接着(粘着)調整剤等が適宜添加配合されていてもよい。
基体に本形態の赤外遮蔽フィルムを設ける方法としては、上述のように赤外遮蔽フィルムに接着層又は粘着層を塗設し、接着層又は粘着層を介して赤外遮蔽フィルムを基体に貼り付ける方法が好適に用いられる。貼合方法としては、基体に直接フィルムを貼る乾式貼合や、上述の水貼り貼合する方法等が適応できる。基体と赤外遮蔽フィルムとの貼合は、基体と赤外遮蔽フィルムとの間に空気が入らないようにするため、及び、基体上での赤外遮蔽フィルムの位置決め等の施工のしやすさの観点から、水貼り法により行なうことが好ましい。
赤外遮蔽フィルム及び赤外遮蔽体において、断熱性能や日射熱遮へい性能は、一般的にJIS R3209:1998(複層ガラス)、JIS R3106:1998(板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法)、JIS R3107:1998(板ガラス類の熱抵抗及び建築における熱貫流率の算定方法)に準拠した方法により求めることができる。
日射透過率、日射反射率、放射率、及び可視光透過率の測定は、以下の(1)及び(2)の方法により求める。
(1)波長(300〜2500nm)の分光測光器を用い、各種単板ガラスの分光透過率、分光反射率を測定する。また、波長5.5〜50μmの分光測定器を用いて放射率を測定する。なお、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、熱線吸収板ガラスの放射率は既定値を用いる。
(2)日射透過率、日射反射率、日射吸収率、及び修正放射率の算出は、JIS R3106:1998に従い、日射透過率、日射反射率、日射吸収率、垂直放射率を算出する。修正放射率に関しては、JIS R3107:1998に示されている係数を、垂直放射率に乗ずることにより求める。
断熱性、日射熱遮へい性の算出は、以下の(1)から(3)の方法により求める。
(1)厚さの測定値、修正放射率を用いJIS R3209:1998に従って複層ガラスの熱抵抗を算出する。ただし、中空層が2mmを超える場合はJIS R3107:1998に従って中空層の気体熱コンダクタンスを求める。
(2)断熱性は、複層ガラスの熱抵抗に熱伝達抵抗を加えて熱貫流抵抗で求める。
(3)日射熱遮蔽性はJIS R3106:1998により日射熱取得率を求め、1から差し引いて算出する。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1の赤外遮蔽フィルムの作製>
[塗布液の調製(調製工程)]
(低屈折率層用塗布液L1の調製)
コロイダルシリカ(スノーテックス(登録商標)OXS、日産化学工業株式会社製、固形分10質量%)12質量部に、ポリビニルアルコール(PVA−I03、重合度300、ケン化度98.5mol%、株式会社クラレ製)の5質量%を水溶液2質量部、及び、3質量%ホウ酸水溶液を10質量部添加した後、40℃に加熱し、撹拌しながら、ポリビニルアルコール(PVA−117、重合度1700、ケン化度98.5mol%、株式会社クラレ製)の5質量%水溶液を20質量部、及び、界面活性剤(ラピゾール(登録商標)A30、日油株式会社製)の1質量%水溶液を1質量部添加し、純水を55質量部加えて低屈折率層用塗布液L1を調製した。ただし、純水は、低屈折率層用塗布液L1が下記表1に記載の粘度になるように量を調整した。
(シリカ付着酸化チタンゾルの調製)
15.0質量%酸化チタンゾル(SRD−W、体積平均粒径5nm、ルチル型酸化チタン粒子、堺化学工業株式会社製)0.5質量部に純水を2質量部加えた後、90℃に加熱した。次に、ケイ酸水溶液(ケイ酸ソーダ4号(日本化学工業株式会社製)をSiO濃度が2.0質量%となるように純水で希釈したもの)1.3質量部を徐々に添加した。次に、オートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理を行い、冷却後、限外濾過膜にて濃縮することにより、固形分濃度が、20質量%のSiOを表面に付着(被覆)させた酸化チタンゾル(以下、単に「シリカ付着酸化チタンゾル」とも称する)を得た。
(高屈折率層用塗布液H1の調製)
上記で得られたシリカ付着酸化チタンゾル(固形分20.0質量%)30質量部に、ポリビニルアルコール(PVA−103、重合度300、ケン化度98.5mo1%、株式会社クラレ製)の5質量%水溶液を2質量部、3質量%ホウ酸水溶液を10質量部、2質量%クエン酸水溶液を10質量部、それぞれ添加した後、40℃に加熱し、撹枠しながら、ポリビニルアルコール(PVA−617、重合度1700、ケン化度95.0mol%、株式会社クラレ製)の5質量%水溶液を20質量部、界面活性剤(ラピゾールA30、日油株式会社製)の1質量%水溶液を1質量部添加し、純水を27質量部加えて高屈折率層用途布液H1を調製した。但し、純水は、高屈折率層用塗布液H1が下記表1に記載の粘度になるように量を調整した。
[分散処理(循環工程)]
上述の方法で調製した高屈折率層用塗布液H1と低屈折率層用塗布液L1とに対し、循環工程における分散処理を行った。分散装置として、大平洋機工製マイルダー分散機MDN306を用いて、3000rpmの回転速度で分散処理を行なった。循環工程において分散装置に送液する塗布液の流量は、8L/minであった。
[赤外遮蔽フィルムの作製(同時重層塗布工程)]
40層重層塗布可能なスライドホッパー塗布装置を用い、低屈折率層用途布液L1と高屈折率層用塗布液H1とを40℃に保温しながら、厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(登録商標)A4300、両面易接着層)上に、それぞれ交互に、計38層の同時重層塗布を行なった。
このとき、基材フィルム側から第1層(最下層)と第2層とを低屈折率層、第3層以降は高屈折率層と低屈折率層とを交互に、そして、最上層が低屈折率層となるように、送液タンクを加圧して塗布液をスライドホッパー塗布装置に送液した。送液タンクとスライドホッパー塗布装置との間に設けた流量計(FD−SS2A、株式会社キーエンス製)により、流量を確認したところ、第1層〜最上層への送液流路では流量変動はほとんどない(平均流量に対して±1%未満)ことを確認した。このようにして、低屈折率層及び高屈折率層の合計が最大40層の赤外遮蔽フィルムを作製した。
[シミュレーション]
シミュレーションは、Altair社製有限要素法ソフト「HyperWorks」を使用し、Dell社製コンピューター「OPTIPLEX 9020」により行った。
各実施例及び比較例における、同時重層の塗布層数、シミュレーション結果、ならびに隣接する層の粘度差を、下記表1に示す。なお、塗布液の粘度は、落下式粘度計により測定した。
<実施例2〜5の赤外遮蔽フィルムの作製>
実施例2〜5の赤外遮蔽フィルムは、塗布層数、及び、各条件を下記表1に記載の条件とした以外は、実施例1と同様に作製した。
<比較例1〜2の赤外遮蔽フィルムの作製>
比較例1〜2の赤外遮蔽フィルムは、塗布層数、及び、各条件を下記表2に記載の条件とした以外は、実施例1と同様に作製した。
Figure 0006589447
Figure 0006589447
[赤外遮蔽フィルムの評価]
実施例1〜5及び比較例1〜2で作製した赤外遮蔽フィルムについて、目視による木目状ムラ及び幅方向色ムラの下記の性能評価を行った。幅方向色ムラについては、赤外遮蔽フィルムを黒紙の上に敷き、反射光で目視評価した。評価結果を下記表3及び表4に示す。
(木目状ムラ及び幅方向色ムラの目視評価)
○○:全く発生無
○:僅かに発生
△:弱く発生
×:強く発生
なお、赤外遮蔽フィルムは、木目状ムラ及び幅方向色ムラの目視評価結果において、いずれも強く発生(「×」)しないことが必要である。木目状ムラ及び幅方向色ムラは弱く発生(「△」)してもよいが、全てが僅かに発生(「○」)以上であることが好ましく、全く発生無(「○○」)が、特に好ましい。
Figure 0006589447
Figure 0006589447
表3及び表4の結果から明らかなように、塗布液のスライド面流下時の高粘度液側の剪断速度(d)、各ブロック上の流下時間(t)、隣接する2層の上層膜厚(D1)、及び、下層膜厚(D2)から計算される、積算値Σ(d×t)、及び、積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値が所定の範囲内である実施例は、比較例に比べて、木目状ムラ及び幅方向の色ムラが改善された。また、積算値Σ(d×t)の最大値が30以下、且つ、積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値が25以下の実施例2、3は、木目状ムラ及び幅方向色ムラの改善について、特に優れた結果が得られた。従って、積算値Σ(d×t)の最大値、及び、積算値Σ(d×(D1/D2)×t)の最大値が小さい方が、木目状ムラ及び幅方向の色ムラを効果的に抑制できることが予測できる。
なお、本発明は上述の実施形態例において説明した構成に限定されるものではなく、その他本発明構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
1 基材フィルム、2 バックロール、3 コーターダイス、4 塗布液、5 減圧チャンバー、6 接液部、7,8,9 角度、10 減圧部、11,11A,11B,11C,11D,11E ブロック、12B,12C,12D,12E スライド面、dt11,dt12,dt13,dt21,dt22,dt31,dt32 界面、S1,S2,S3,S4 塗布液層、u11,u12,u13,u21,u22,u31 界面流下速度

Claims (4)

  1. 連続的に走行する基材フィルム上に、高屈折率層用塗布液及び低屈折率層用塗布液を、スライドホッパー塗布装置を用いて10層以上40層以下の層を同時重層塗布する工程を含む光学反射フィルムの製造方法であって、
    各ブロック上の各界面におけるスライド面上の流下液膜のスライド面と平行な速度成分の高粘度液側の剪断速度dとし、
    界面の各ブロック流下時間をtとした場合、
    各界面における(d×t)という数値の界面が形成されてから、塗布されるまでの積算値の最大値が、Σ(d×t)≦50という条件で同時重層塗布を行なう
    光学反射フィルムの製造方法。
  2. 各界面における上層側の流下膜厚D1とし、下層側の流下膜厚D2とした場合、各界面における(d×(D1/D2)×t)という数値の界面が形成されてから塗布されるまでの積算値の最大値が、Σ(d×(D1/D2)×t)≦30という条件で同時重層塗布を行なう請求項1に記載の光学反射フィルムの製造方法。
  3. 各界面において隣接する塗布液の粘度差が、100cp以上である請求項1又は2に記載の光学反射フィルムの製造方法。
  4. 前記高屈折率層用塗布液、及び、前記低屈折率層用塗布液は、少なくとも1種以上の金属酸化物を含む請求項1から3のいずれかに記載の光学反射フィルムの製造方法。
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