JP6604134B2 - Euvリソグラフィ用反射型マスクブランクおよびその製造方法、ならびに該マスクブランク用の反射層付基板およびその製造方法 - Google Patents
Euvリソグラフィ用反射型マスクブランクおよびその製造方法、ならびに該マスクブランク用の反射層付基板およびその製造方法 Download PDFInfo
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Description
また、本発明は、EUVリソグラフィ(EUVL)用反射層付基板の製造方法に関する。EUVL用反射層付基板は、EUVL用マスクブランクの前駆体として用いられる。
吸収層には、EUV光に対する吸収係数の高い材料、具体的にはたとえば、クロム(Cr)やタンタル(Ta)を主成分とする材料が用いられる。
特許文献3では、多層反射膜の表面におけるEUV波長域の光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値が±0.25%以内とされている。また、多層反射膜上に保護膜が形成されている場合は、該保護膜の表面におけるEUV波長域の光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値が±0.25%以内とされている。
したがって、特許文献3では、多層反射膜表面または保護層表面におけるEUV波長域の光のピーク反射率の面内均一性については、そのレンジ(ピーク反射率の最大値と最小値との差)を0.5%以内とすることが求められている。
特許文献3では、多層反射膜表面におけるEUV波長域の反射光の中心波長の面内均一性に関する要求値は、±0.03nm以内とされている。また、多層反射膜上に保護膜が形成されている場合は、該保護膜の表面における中心波長の面内均一性に関する要求値は、±0.03nm以内とされている。
したがって、特許文献3では、多層反射膜表面または保護層表面におけるEUV波長域の反射光の中心波長の面内均一性については、そのレンジ(中心波長の最大値と最小値との差)を0.06nm以内とすることが求められる。
特許文献4に記載のEUVL用マスクブランク、および、EUVL用反射層付基板では、多層反射膜を構成する各層のうち、少なくとも1層を、基板の中心から半径方向に膜厚分布を設けた反射率分布補正層とすることにより、基板の中心から半径方向のEUV波長域の光のピーク反射率の面内分布を0.3%以下に抑制している。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、多層反射膜の表面における、EUV波長域の光のピーク反射率の面内均一性、および、EUV波長域の反射光の中心波長の面内均一性に優れたEUVL用マスクブランクおよびその製造方法、ならびに該EUVL用マスクブランクの製造に使用されるEUVL用反射層付基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
前記反射層が、低屈折率層と高屈折率層とを交互に複数回積層させてなる多層反射膜であり、
前記多層反射膜を構成する各層のうち、少なくとも1組の互いに隣接する低屈折率層および高屈折率層のうちの少なくともいずれか1層を反射率分布補正層とし、
前記反射率分布補正層が、前記基板の中心から半径方向に下記式(1)を満たす膜厚分布を有することを特徴とするEUVL用反射層付基板を提供する。
−0.011x2+0.1x+100−α≦ y ≦ −0.011x2+0.1x+100+α(1)
(式(1)中、xは基板の中心から半径方向の位置を、前記反射層が形成される前記基板の成膜面の中心を0%とし、該成膜面のうち中心から最も離れた反射率測定の位置である外端を100%とする相対値で示している。yは該反射率分布補正層の膜厚の最小値を0%とし、最大値を100%とする、該反射率分布補正層の膜厚の変化量を変化率で示している。αは25である。)
本発明のEUVL用反射層付基板において、前記反射率分布補正層の膜厚分布が、該反射率分布補正層を構成する高屈折率層の膜厚分布によってもよい。
本発明のEUVL用反射層付基板において、前記反射率分布補正層の膜厚分布が、該反射率分布補正層を構成する低屈折率層および高屈折率層の合計膜厚分布によってもよい。
前記反射層が、低屈折率層と高屈折率層とを交互に複数回積層させてなる多層反射膜であり、
前記基板の中心から半径方向のEUV波長域の光のピーク反射率の変化が0.18%以内であることを特徴とするEUVL用反射層付基板を提供する。
図1は、本発明のEUVL用反射型マスクブランク(以下、本明細書において、「本発明のEUVL用反射型マスクブランク」という。)の1実施形態を示す概略断面図である。図1に示すEUVL用反射型マスクブランク1は、基板11上にEUV光を反射する反射層12と、EUV光を吸収する吸収層14とがこの順に形成されている。反射層12と吸収層14との間には、吸収層14へのパターン形成時に反射層12を保護するための保護層13が形成されている。
なお、本発明のEUVL用反射型マスクブランクにおいて、図1に示す構成中、基板11、反射層12、および、吸収層14のみが必須であり、保護層13は任意の構成要素である。
以下、EUVL用反射型マスクブランク1の個々の構成要素について説明する。
そのため、基板11は、低熱膨張係数(0±1.0×10-7/℃が好ましく、より好ましくは0±0.3×10-7/℃、さらに好ましくは0±0.2×10-7/℃、さらに好ましくは0±0.1×10-7/℃、特に好ましくは0±0.05×10-7/℃)を有し、平滑性、平坦度、およびマスクブランクまたはパターン形成後のフォトマスクの洗浄等に用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましい。基板11としては、具体的には低熱膨張係数を有するガラス、例えば、SiO2−TiO2系ガラス等を用いるが、これに限定されず、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスや石英ガラスやシリコンや金属などの基板も使用できる。また、基板11上に応力補正膜のような膜を形成してもよい。
基板11は、二乗平均平方根粗さ(Root Mean Square Roughness)が0.15nm以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度を有していることが、パターン形成後のフォトマスクにおいて高反射率および転写精度が得られるために好ましい。
基板11の大きさや厚さなどはマスクの設計値等により適宜決定される。後で示す実施例では、外形6インチ(152mm)角で、厚さ0.25インチ(6.35mm)のSiO2−TiO2系ガラスを用いた。
基板11の成膜面、つまり、反射層12が形成される側の表面には欠点が存在しないことが好ましい。しかし、存在している場合であっても、凹状欠点および/または凸状欠点によって位相欠点が生じないように、凹状欠点の深さおよび凸状欠点の高さが2nm以下であり、かつこれら凹状欠点および凸状欠点の半値幅は、60nm以下が好ましい。
なお、反射層12上に保護層13が形成されている場合は、該保護層13の表面におけるEUV光のピーク反射率の面内均一性の要求値が、そのレンジ(ピーク反射率の最大値と最小値との差)で0.18%以内となり、好ましくは0.14%以内、より好ましくは0.10%以内、さらに好ましくは0.06%以内である。
また、多層反射膜は、特開2006−093454号の記載の多層反射膜のように、低屈折率層(Mo層)と、高屈折率層(Si層)と、の間に拡散防止層や膜応力緩和層などの中間層が形成されたものであってもよい。
なお、Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo層、Si層)は、(1)各層の膜厚分布が前述した波長分布の要求から0.4〜0.3%以内の均一な膜厚分布であり、(2)Mo層およびSi層それぞれの膜厚は、後述のγ比の調整から最大反射率が得られる膜厚に調整され、(3)Mo層およびSi層の合計膜厚(Bilayer)は、EUV波長域の反射光の中心波長が、約13.5nmとなるよう約7nmに調整される。
以下、本明細書において、図2に示す成膜手順を「スピン成膜」という。なお、中心軸とは、基板の中心を通る軸であり、図2に示す基板11のように、基板形状が円形の場合は、中心軸は円形の中心Oを通る軸であり、基板形状が正方形や矩形の場合は、正方形や矩形の対角線の交点を通る軸である。
なお、上記は、1枚の基板に対して成膜を実施する方法について例示したが、これに限らず、複数枚の基板に対して同時に成膜を実施する、いわゆる枚葉式成膜方法を実施してもよい。この枚葉式成膜方法の場合、中心軸を中心とする基板の自転に加え、基板の公転の動きも含めて成膜条件を与えるとよい。
EUV波長域の反射光の中心波長の面内均一性に関する要求値に関して、そのレンジ(中心波長の最大値と最小値との差)で0.06nm以内を満たす程度まで、Mo/Si多層反射膜の各層が均一に成膜されていることは、後述する比較例1に示されている。比較例1では、EUV波長域の反射光の中心波長の面内分布が0.04nm以内であり、EUV波長域の反射光の中心波長の面内均一性に関する要求値である、そのレンジで0.06nm以内を満たしている。なお、上記したEUV波長域の反射光の中心波長の面内分布(0.04nm以内)は、Mo/Si多層膜の基本構成であるMo層およびSi層の2層からなるBilayerの膜厚分布にして、0.04/13.53≒0.3%に相当する。
図6、図8、図10、図12、図14、図16において、破線で示す補正前では、基板の中心から該基板の外周部へと、EUV光のピーク反射率が低くなる面内分布が生じている。EUV光のピーク反射率の面内分布は0.6%超であり、ピーク反射率の面内均一性に関する要求値である、そのレンジ(ピーク反射率の最大値と最小値との差)で、特許文献4に記載の発明の出願時において技術水準であった0.6%以内を満たしていない。
本明細書における基板の外周部とは、EUV光のピーク反射率やEUV波長域の反射光の中心波長といった、多層反射膜の光学特性を評価する領域(光学特性評価領域)の外周部を指す。例えば、152mm角の基板の場合、光学特性評価領域は142mm角の領域である。この142mm角の領域の角部は、基板中心から半径方向に100mm付近に位置しているので、基板の外周部は、基板中心から半径方向に100mm付近に位置していることになる。
特許文献4に記載の発明において、上述したEUV光のピーク反射率の面内分布を抑制する目的で、多層反射膜を構成する各層(低屈折率層、高屈折率層)のうち少なくとも1層を、基板の中心から半径方向の膜厚分布を設けた反射率分布補正層とするのは、図3に示すように、多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率が、該多層反射膜を構成する各層(低屈折率層、高屈折率層)の膜厚に対し依存性があるからである。
図3は、Mo/Si多層反射膜を構成する各層のうち、最上層のSi層の膜厚と、Mo/Si多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率と、の関係を示したグラフである。
図3に示すように、Mo/Si多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率は、Si層の膜厚に対し依存性があり、極大値と極小値との間で周期的に増減を繰り返す。図3では、Mo/Si多層反射膜を構成する各層のうち、最上層のSi層の膜厚と、Mo/Si多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率と、の関係を示したが、Mo/Si多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率は、最上層以外のSi層の膜厚に対しても依存性があり、極大値と極小値との間で周期的に増減を繰り返す。また、Mo/Si多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率は、Mo層の膜厚に対しても依存性があり、極大値と極小値との間で周期的に増減を繰り返す。さらに、Si層とMo層の合計膜厚に対しても依存性があり、極大値と極小値との間で周期的に増減を繰り返す。
また、図3では、Mo/Si多層反射膜について、最上層のSi層の膜厚と、Mo/Si多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率と、の関係を示したが、上述した低屈折率層や高屈折率層がMo/Si多層反射膜とは異なる多層反射膜や、多層反射膜の低屈折率層と高屈折率層との間に拡散防止層が形成されたものでも、多層反射膜の表面におけるEUV光のピーク反射率が、該多層反射膜を構成する各層(低屈折率層、高屈折率層)の膜厚に対し依存性がある。
基板中心から半径方向にピーク反射率が高くなる膜厚分布は、上述した多層反射膜の表面におけるピーク反射率の面内分布と、反射率分布補正層とする層における、上述した膜厚依存性(Mo/Si多層反射膜の最上層のSi層を反射率分布補正層とする場合は図3に示す膜厚依存性)に基づいて設定すればよい、としている。
特許文献4に記載の発明では、基板の中心に向けて、反射率分布補正層の膜厚が増加するか、または、減少するように、半径方向に膜厚分布を設ければよい、としている。
このため、特許文献4に記載の発明では、図3において、ピーク反射率の極大値に対するピーク反射率の低下量が、約0.6%となるように、基板の中心における膜厚を設定しており、特許文献4に記載の発明の実施例1(本願発明の比較例1)では、基板の外周部における、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi層の膜厚が4.5nm、基板の中心における、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi層の膜厚が4.9nmになるように、半径方向に膜厚分布を設けている。この膜厚分布は、図5、図9、図11の(補正後(比較例))に示すように、半径方向における膜厚変化率はほぼ一定である。
これに対し、本願発明では、多層反射膜を構成する各層のうち、少なくとも1組の互いに隣接する低屈折率層および高屈折率層のうちの少なくともいずれか1層を反射率分布補正層とし、該反射率分布補正層が、基板の中心から半径方向に下記式(1)を満たす膜厚分布を有することにより、上述したEUV光のピーク反射率の面内均一性の要求値(0.18%以内)を満たす。
−0.011x2+0.1x+100−α≦ y ≦ −0.011x2+0.1x+100+α(1)
ここで、式(1)中、xは基板の中心から半径方向の位置を、該反射層が形成される該基板の成膜面の中心を0%とし、該成膜面のうち中心から最も離れた反射率測定の位置である外端を100%とする相対値で示している。yは該反射率分布補正層の膜厚の最小値を0%とし、最大値を100%とする、該反射率分布補正層の膜厚の変化量を変化率で示している。αは25であり、好ましくは20、より好ましくは15、さらに好ましくは10である。
ここで、上記式(1)を満たす反射率分布補正層の膜厚分布の達成手段は特に限定されず、該反射率分布補正層を構成する低屈折率層の膜厚分布によってもよいし、該反射率分布補正層を構成する高屈折率層の膜厚分布によってもよいし、該反射率分布補正層を構成する低屈折率層および高屈折率層の合計膜厚分布によってもよい。
多層反射膜を構成する少なくとも2組以上のBilayerを反射率分布補正層とする場合、反射率分布補正層をなす2組以上のBilayerの基板の中心から半径方向における膜厚分布の平均値が上記式(1)を満たす。
また、Mo/Si多層反射膜において、最も上側にあるBilayerを反射率分布補正層とする場合、該Bilayerを構成するSi層の膜厚分布により、反射率分布補正層の膜厚分布が上記式(1)を満たす場合、Mo/Si多層反射膜において、最も上側にあるSi層に膜厚分布を設けるため、スパッタリングプロセスにおける最終の成膜時のみ、他のSi層の成膜時のスパッタ粒子の入射角度等の条件から変更するだけでよいので、成膜プロセスが煩雑になりにくい利点がある。
なお、多層反射膜を構成する各層のうち、反射率分布補正層を構成する低屈折率層および高屈折率層は、上述した低屈折率層(Mo層)と高屈折率層(Si層)の膜厚の一構成例((2.5nm)および(4.5nm))の例外となる。
なお、Mo/Si多層反射膜の場合、Mo層およびSi層の積層の繰り返し数は、上述したように30〜60である。
また、保護層13は、保護層13を形成した後であっても反射層12でのEUV光線反射率を損なうことがないように、保護層13自体もEUV光線反射率が高いことが好ましい。
本発明では、上記の条件を満足するため、保護層13として、Ru層、または、Ru化合物層が形成される。Ru化合物層としては、RuB、RuNb、および、RuZrからなる少なくとも1種で構成されることが好ましい。保護層14がRu化合物層である場合、Ruの含有率は50at%以上、80at%以上、特に90at%以上であることが好ましい。但し、保護層13がRuNb層の場合、保護層13中のNbの含有率が5〜40at%、特に5〜30at%が好ましい。
保護層13表面の二乗平均平方根粗さが0.5nm以下であれば、該保護層13上に形成される吸収層14表面が十分平滑であるため、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度が悪化するおそれがない。保護層13表面の二乗平均平方根粗さは、0.4nm以下がより好ましく、0.3nm以下がさらに好ましい。
また、反射層(多層反射膜)12上に保護層13を形成する場合は、多層反射膜を構成する各層(低屈折率層および高屈折率層)、および、保護層のうち、少なくとも1層に前記基板の中心から半径方向に上記した膜厚分布を設ける。したがって、保護層13として形成するRu層やRu化合物層のみに上記した膜厚分布を設けてもよく、Ru層またはRu化合物層、および、多層反射膜を構成する各層(低屈折率層および高屈折率層)の両方に上記した膜厚分布を設けてもよい。
但し、反射層12がMo/Si多層反射膜の場合、EUV光線反射率を高くするためには、保護層13として形成するRu層やRu化合物層の膜厚よりも、Si層の膜厚を大きくすることが好ましいため、反射層(Mo/Si多層反射膜)12上に保護層13を形成する場合についても、Mo/Si多層反射膜を構成するSi層に膜厚分布を設けることが好ましい。
ここで、イオンビームスパッタリング法を用いて、保護層13としてRu層を形成する場合、ターゲットとしてRuターゲットを用い、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガス雰囲気中で放電させればよい。具体的には、以下の条件でイオンビームスパッタリングを実施すればよい。
スパッタリングガス:Ar(ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)
イオン加速電圧:300〜1500V
成膜速度:1.8〜18.0nm/min
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合も上記のガス圧とする。
本発明のEUVL用反射層付基板は、多層反射膜を構成する少なくとも1組のBilayerが、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層である。
なお、反射層上に保護層が形成されている場合は、多層反射膜を構成する少なくとも1組のBilayerが、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層である。
上記の特性を達成するため、EUV光の吸収係数が高い材料での構成が好ましく、少なくともTaおよびNを含有する層が好ましい。
なお、少なくともTaおよびNを含有する層であれば、結晶状態がアモルファスの膜を形成しやすい点でも好ましい。
TaおよびNを含有する層としては、TaN、TaNH、TaBN、TaGaN、TaGeN、TaSiN、TaBSiN、および、PdTaNからなる群から選択されるいずれか1つを用いることが好ましい。これらの吸収層の好適組成の一例を挙げると以下のとおりである。
Taの含有率:好ましくは30〜90at%、より好ましくは40〜80at%、さらに好ましくは40〜70at%、特に好ましくは50〜70at%
Nの含有率:好ましくは10〜70at%、より好ましくは20〜60at%、さらに好ましくは30〜60at%、特に好ましくは30〜50at%
TaおよびNの合計含有率:好ましくは50〜99.9at%、より好ましくは90〜98at%、さらに好ましくは95〜98at%
Hの含有率:好ましくは0.1〜50at%、より好ましくは2〜10at%、さらに好ましくは2〜5at%
TaとNとの組成比(Ta:N):好ましくは9:1〜3:7、より好ましくは7:3〜4:6、さらに好ましくは7:3〜5:5
TaおよびNの合計含有率:好ましくは75〜95at%、より好ましくは85〜95at%、さらに好ましくは90〜95at%
Bの含有率:好ましくは5〜25at%、より好ましくは5〜15at%、さらに好ましくは5〜10at%
TaとNとの組成比(Ta:N):好ましくは9:1〜3:7、より好ましくは7:3〜4:6、さらに好ましくは7:3〜5:5
Bの含有率:1at%以上5at%未満、好ましくは1〜4.5at%、より好ましくは1.5〜4at%
Siの含有率:1〜25at%、好ましくは1〜20at%、より好ましくは2〜12at%
TaとNとの組成比(Ta:N):8:1〜1:1
Taの含有率:好ましくは50〜90at%、より好ましくは60〜80at%
Nの含有率:好ましくは5〜30at%、より好ましくは10〜25at%
TaおよびNの合計含有率:好ましくは30〜80at%、より好ましくは30〜75at%、さらに好ましくは30〜70at%
Pdの含有率:好ましくは20〜70at%、より好ましくは25〜70at%、さらに好ましくは30〜70at%
TaとNとの組成比(Ta:N):好ましくは1:7〜3:1、より好ましくは1:3〜3:1、さらに好ましくは3:5〜3:1
吸収層14として、少なくともTaおよびNを含有する層を形成した場合、その結晶状態はアモルファスであり、表面の平滑性に優れている。具体的には、吸収層14としてTaN層を形成した場合、吸収層14表面の二乗平均平方根粗さが0.5nm以下になる。
吸収層14表面の二乗平均平方根粗さが0.5nm以下であれば、吸収層14表面が十分平滑であるため、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度が悪化するおそれがない。吸収層14表面の二乗平均平方根粗さは0.4nm以下がより好ましく、0.3nm以下がさらに好ましい。
エッチング選択比
=(吸収層14のエッチング速度)/(保護層13のエッチング速度)
エッチング選択比は、10以上が好ましく、11以上がさらに好ましく、12以上が特に好ましい。
一方、吸収層14の膜厚が大きすぎると、該吸収層14に形成するパターンの精度が低下するおそれがあるため、100nm以下が好ましく、90nm以下がより好ましく、80nm以下がさらに好ましい。
吸収層14としてTaN層を形成する場合、マグネトロンスパッタリング法を用いる場合には、Taターゲットを使用し、Arで希釈した窒素(N2)雰囲気中でターゲットを放電させることによって、TaN層を形成できる。
スパッタリングガス:ArとN2の混合ガス(N2ガス濃度3〜80vol%、好ましくは5〜30vol%、より好ましくは8〜15vol%。ガス圧0.5×10-1Pa〜10×10-1Pa、好ましくは0.5×10-1Pa〜5×10-1Pa、より好ましくは0.5×10-1Pa〜3×10-1Pa。)
投入電力(各ターゲットについて):30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:2.0〜60nm/min、好ましくは3.5〜45nm/min、より好ましくは5〜30nm/min
図4は、本発明のEUVL用反射型マスクブランクの別の実施形態を示す概略断面図である。
図4に示すEUVL用反射型マスクブランク1´では、吸収層14上にマスクパターンの検査に使用する検査光における低反射層15が形成されている。
したがって、257nm程度の検査光の波長に対する保護層13表面(または反射層12表面)と吸収層14表面との反射率の差が小さいと検査時のコントラストが悪くなり、正確な検査ができない場合がある。
図4に示すEUVL用反射型マスクブランク1´のように、吸収層14上に低反射層15を形成することにより、検査時のコントラストが良好となる。別の言い方をすると、検査光の波長での光線反射率が極めて低くなる。このような目的で形成する低反射層15は、検査光の波長領域(257nm近傍)の光線を照射した際の、該検査光の波長の最大光線反射率は、15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、5%以下がさらに好ましい。
低反射層15における検査光の波長の光線反射率が15%以下であれば、該検査時のコントラストが良好である。具体的には、保護層13表面(または反射層12表面)における検査光の波長の反射光と、低反射層15表面における検査光の波長の反射光と、のコントラストが、40%以上となる。
コントラスト(%)=((R2−R1)/(R2+R1))×100
ここで、検査光の波長におけるR2は保護層13表面(または反射層12表面)での反射率であり、R1は低反射層15表面での反射率である。なお、上記R1およびR2は、図4に示すEUVL用反射型マスクブランク1´の吸収層14および低反射層15にパターンを形成した状態で測定する。上記R2は、パターン形成によって吸収層14および低反射層15が除去され、外部に露出した保護層13表面(または反射層12表面)で測定した値であり、R1はパターン形成によって除去されずに残った低反射層15表面で測定した値である。
本発明において、上記式で表されるコントラストは、45%以上がより好ましく、60%以上がさらに好ましく、70%以上が特に好ましい。
このような低反射層15の具体例としては、Ta、酸素(O)および窒素(N)を以下に述べる原子比率で含有するもの(低反射層(TaON))が挙げられる。
Taの含有率 20〜80at%、好ましくは、20〜70at%、より好ましくは20〜60at%
OおよびNの合計含有率 20〜80at%、好ましくは30〜80at%、より好ましくは40〜80at%
OとNとの組成(O:N) 20:1〜1:20、好ましくは18:1〜1:18、より好ましくは15:1〜1:15
上記したように、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度の悪化を防止するため、吸収層14表面は平滑であることが要求される。低反射層15は、吸収層14上に形成されるため、同様の理由から、その表面は平滑であることが要求される。
低反射層15表面の二乗平均平方根粗さが0.5nm以下であれば、低反射層15表面が十分平滑であるため、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度が悪化するおそれがない。低反射層15表面の二乗平均平方根粗さは0.4nm以下がより好ましく、0.3nm以下がさらに好ましい。
スパッタリングガス:ArとO2とN2の混合ガス(O2ガス濃度5〜80vol%、N2ガス濃度5〜75vol%、好ましくはO2ガス濃度6〜70vol%、N2ガス濃度6〜35vol%、より好ましくはO2ガス濃度10〜30vol%、N2ガス濃度10〜30vol%。Arガス濃度5〜90vol%、好ましくは10〜88vol%、より好ましくは20〜80vol%、ガス圧1.0×10-1Pa〜50×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜40×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜30×10-1Pa。)
投入電力:30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:0.1〜50nm/min、好ましくは0.2〜45nm/min、より好ましくは0.2〜30nm/min
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合、その不活性ガスの濃度が上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。また、複数種類の不活性ガスを使用する場合、不活性ガスの合計濃度を上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。
導電性コーティングは、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、電解メッキ法を用いて形成できる。
なお、反射層上に保護層が形成されている場合は、多層反射膜を構成する少なくとも1組のBilayerが、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層である。
本実施例では、EUVL用反射層付基板を作製する。このEUVL用反射層付基板は、図1に示すマスクブランク1の吸収層14を除いた構造である。
(参考例1、補正前)
成膜用の基板11として、SiO2−TiO2系のガラス基板(外形6インチ(152mm)角、厚さが6.35mm)を使用する。このガラス基板の熱膨張率は0.05×10-7/℃、ヤング率は67GPa、ポアソン比は0.17、比剛性は3.07×107m2/s2である。このガラス基板を研磨により、二乗平均平方根粗さが0.15nm以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度に形成する。
平板形状をした通常の静電チャックに、上記の手順で形成されるCr膜を用いて基板11(外形6インチ(152mm)角、厚さ6.35mm)を固定して、該基板11の表面上にイオンビームスパッタリング法を用いて、図2に示すスピン成膜を実施し、Mo膜およびSi膜を交互に成膜することを40周期繰り返すことにより、合計膜厚280nm((2.5nm+4.5nm)×40)のMo/Si多層反射膜(反射層12)を形成する。なお、Mo/Si多層反射膜の最上層はSi膜である。Mo/Si多層反射膜は、基板11表面の152mm角の領域に形成する。
Mo膜の成膜条件
ターゲット:Moターゲット
スパッタリングガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度3vol%、Arガス濃度97vol%、ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:3.84nm/min
膜厚:2.5nm
Si膜の成膜条件
ターゲット:Siターゲット(ホウ素ドープ)
スパッタリングガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度3vol%、Arガス濃度97vol%、ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:4.62nm/min
膜厚:4.5nm
図5の補正前(破線)に示すように、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerの膜厚は一定である。
図6の補正前(破線)に示すように、基板の中心から該基板の外周部へとEUV光のピーク反射率が低くなる面内分布が生じている。EUV光のピーク反射率の面内分布は0.18%超であり、EUV光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値であり、そのレンジ(中心波長の最大値と最小値との差)で0.18%以内を満たしていない。
本比較例は、特許文献4の実施例1に同様の手順で、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi層を、半径方向の膜厚分布を設ける以外は、参考例1と同様の手順で、基板11上に反射層2として、Mo/Si多層反射膜を形成する。具体的には以下のとおり。
参考例1でEUV光のピーク反射率が最も低い基板の外周部における、反射率分布補正層(Si層)の膜厚を、図3でEUV光のピーク反射率が極大値となる膜厚付近の(4.49nm)とする。一方、比較例1でピーク反射率が最も高い基板の中心については、基板の中心から外周部へのEUV光のピーク反射率の低下量(約0.6%)に対応する膜厚(4.85nm)とする。
参考例1と同様に、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率を、図5(補正後(比較例))に示す。なお、図5(補正前)は、参考例1の膜厚変化率である。
図5(補正後(比較例))に示すように、半径方向における膜厚変化率はほぼ一定である。
参考例1と同様、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図6(補正後(比較例))に示す。なお、図6(補正前)は、参考例1のピーク反射率面内分布である。
図6(補正後(比較例))に示すように、基板の中心と基板の外周部との中間付近にかけてEUV光のピーク反射率が高くなった後、該中間付近から基板の外周部にかけて該ピーク反射率が低くなる面内分布が生じている。EUV光のピーク反射率の面内分布は0.18%超であり、EUV光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値を満たしていない。
本実施例は、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerを、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層とする。このため、反射率分布補正層を構成するSi層に膜厚分布を設ける。
参考例1と同様、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率を図5(補正後(実施例))に示す。
図5の(補正後(実施例))に示す半径方向における膜厚変化は、その近似式が下記式に示される関係である。
y=−0.0101x2+0.04x+100
参考例1と同様に、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図6(補正後(実施例)にす。
図6(補正後(実施例))に示すように、EUV光のピーク反射率は一定であり、面内分布は存在しない。
実施例1−1と同様に、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerを、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層とする。但し、反射率分布補正層を構成するMo層に膜厚分布を設ける。
参考例1と同様に、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率を図7(補正後(Moのみ))に示す。なお、図7(補正前)は、参考例1の膜厚変化率である。
図7の(補正後(Moのみ))に示す半径方向における膜厚変化は、その近似式が下記式に示される関係である。
y=−0.0114x2+0.16x+100
参考例1と同様に、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図8(補正後(Moのみ))に示す。なお、図8(補正前)は、参考例1のピーク反射率面内分布である。
図8(補正後(Moのみ))に示すように、基板の中心から該基板の外周部へとEUV光のピーク反射率が低くなる面内分布が生じているが、EUV光のピーク反射率の面内分布は0.18%以下であり、EUV光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値を満たしている。
実施例1−1と同様に、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerを、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層とする。但し、反射率分布補正層を構成するMo層およびSi層の両方に膜厚分布を設ける。
参考例1と同様に、Mo/Si多層反射膜の最も上側にあるBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率を図7(補正後(SiとMo))に示す。
図7の(補正後(SiとMo))に示す半径方向における膜厚変化は、その近似式が下記式に示される関係である。
y=−0.0106x2+0.08x+100
参考例と同様に、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図8(補正後(SiとMo))に示す。
図8(補正後(SiとMo))に示すように、基板の中心から該基板の外周部へとEUV光のピーク反射率が低くなる面内分布が生じているが、EUV光のピーク反射率の面内分布は0.18%以下であり、EUV光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値を満たしている。
本比較例は、半径方向の膜厚分布を設けるSi層を、Mo/Si多層反射膜の最上層から、低屈折率層(Mo層)および高屈折率層(Si層)の積層の繰り返し数が3番目のSi層(つまり、上から3番目のSi層)とする以外は比較例1と同様の手順を実施する。
参考例1と同様に、Mo/Si多層反射膜の上側から3ペア目のBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率を図9(補正後(比較例))に示す。なお、図9(補正前)は、参考例1の膜厚変化率である。
図9(補正後(比較例))に示すように、半径方向における膜厚変化率はほぼ一定である。
参考例1と同様に、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図10(補正後(比較例))に示す。なお、図10(補正前)は、参考例1のピーク反射率面内分布である。
図10(補正後(比較例))に示すように、基板の中心と基板の外周部との中間付近にかけてEUV光のピーク反射率が高くなった後、該中間付近から基板の外周部にかけて該ピーク反射率が低くなる面内分布が生じている。基板の中心から該基板の外周部へとEUV光のピーク反射率が低くなる面内分布が生じている。EUV光のピーク反射率の面内分布は0.18%超であり、EUV光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値を満たしていない。
本実施例は、Mo/Si多層反射膜の上側から3ペア目のBilayerを、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層とする。このため、反射率分布補正層を構成するSi層に膜厚分布を設ける。
参考例1と同様に、Mo/Si多層反射膜の上側から3ペア目のBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率を、図9(補正後(実施例))に示す。
図9の(補正後(実施例))に示す半径方向における膜厚変化は、その近似式が下記式に示される関係である。
y=−0.0115x2+0.19x+100
参考例1と同様に、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図10(補正後(実施例))に示す。
図10(補正後(実施例))に示すように、EUV光のピーク反射率が一定であり、面内分布は存在しない。
本比較例は、半径方向の膜厚分布を設けるSi層を、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi層と、低屈折率層(Mo層)および高屈折率層(Si層)の積層の繰り返し数が2番目のSi層(つまり、上から2番目のSi層)の二層にする以外は比較例1と同様の手順を実施する。
参考例1と同様の手順で、Mo/Si多層反射膜の上側から1ペア目および2ペア目のBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率の平均値を図11(補正後(比較例))に示す。なお、図11(補正前)は、参考例1の膜厚変化率である。
図11(補正後(比較例))に示すように、半径方向における膜厚変化率はほぼ一定である。
参考例1と同様に、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図12(補正後(比較例)に示す。なお、図12(補正前)は、参考例1のピーク反射率の面内分布である。
図12(補正後(比較例))に示すように、基板の中心と基板の外周部との中間付近にかけてEUV光のピーク反射率が高くなった後、該中間付近から基板の外周部にかけて該ピーク反射率が低くなる面内分布が生じている。EUV光のピーク反射率の面内分布は0.18%超であり、EUV光のピーク反射率の面内均一性に関する要求値を満たしていない。
本実施例は、Mo/Si多層反射膜の上側から1ペア目および2ペア目のBilayerを、基板の中心から半径方向における膜厚分布が上記式(1)を満たす反射率分布補正層とする。このため、反射率分布補正層を構成するSi層に膜厚分布を設ける。
参考例1と同様に、Mo/Si多層反射膜の上側から1ペア目および2ペア目のBilayerにおける、基板中心から半径方向の膜厚変化率の平均値を、図11(補正後(実施例))に示す。
図11の(補正後(実施例))に示す半径方向における膜厚変化は、その近似式が下記式に示される関係である。
y=−0.0106x2+0.08x+100
参考例1と同様に、EUV波長域のピーク反射率の面内分布を図12(補正後(実施例)に示す。
図12(補正後(実施例))に示すように、EUV光のピーク反射率は一定であり、面内分布は存在しない。
図13に示す反射率分布補正層の膜厚変化率を二次式でフィッティングすると、下記式となる。なお、x=0でy=100、かつx=0でy=100になる条件で下記式を求めた。
y=−0.011x2+0.1x+100
さらに、上記式に反射率分布を最適に補正する膜厚変化率に対して、良好な分布を得られる範囲を反映させたのが下記式(1)である。
−0.011x2+0.1x+100−α≦ y ≦ −0.011x2+0.1x+100+α(1)
上述したように、式(1)中のαは25である。
膜厚分布が式(1)を満たす反射率分布補正層における、基板の中心からの半径方向の位置と、膜厚変化率と、の関係を図14に示す。
11:基板
12:反射層(Mo/Si多層反射膜)
13:保護層
14:吸収層
15:低反射層
20:スパッタ粒子
30:中心軸
Claims (11)
- 基板上にEUV光を反射する反射層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射層付基板であって、
前記反射層が、低屈折率層と高屈折率層とを交互に複数回積層させてなる多層反射膜であり、
前記多層反射膜を構成する各層のうち、少なくとも1組の互いに隣接する低屈折率層および高屈折率層のうちの少なくともいずれか1層を反射率分布補正層とし、
前記反射率分布補正層が、前記基板の中心から半径方向に下記式(1)を満たす膜厚分布を有することを特徴とするEUVL用反射層付基板。
−0.011x2+0.1x+100−α ≦ y ≦ −0.011x2+0.1x+100+α(1)
(式(1)中、xは基板の中心から半径方向の位置を、前記反射層が形成される前記基板の成膜面の中心を0%とし、該成膜面のうち中心から最も離れた反射率測定の位置である外端を100%とする相対値で示している。yは該反射率分布補正層の膜厚の最小値を0%とし、最大値を100%とする、該反射率分布補正層の膜厚の変化量を変化率で示している。αは25である。) - 前記反射率分布補正層の膜厚分布が、該反射率分布補正層を構成する低屈折率層の膜厚分布による、請求項1に記載のEUVL用反射層付基板。
- 前記反射率分布補正層の膜厚分布が、該反射率分布補正層を構成する高屈折率層の膜厚分布による、請求項1に記載のEUVL用反射層付基板。
- 前記反射率分布補正層の膜厚分布が、該反射率分布補正層を構成する低屈折率層および高屈折率層の合計膜厚分布による、請求項1に記載のEUVL用反射層付基板。
- 前記多層反射膜における低屈折率層および高屈折率層の積層の繰り返し数が30〜60であり、前記多層反射膜の最上層から、前記積層の繰り返し数が20以内に、前記反射分布補正層が存在する、請求項1〜4のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板。
- 前記多層反射膜が、モリブデン(Mo)層とケイ素(Si)層とを交互に複数回積層させてなるMo/Si多層反射膜である、請求項1〜5のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板。
- 前記反射層上に該反射層の保護層が形成されている、請求項1〜6のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板。
- 前記基板上に、スパッタリング法により、前記低屈折率層と前記高屈折率層を交互に複数回積層させて多層反射膜を形成する、請求項1〜7のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板の前記多層反射膜上にEUV光を吸収する吸収層を形成してなるEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランク。
- 前記吸収層上に、マスクパターンの検査に使用する検査光における低反射層が形成された、請求項9に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
- 請求項9または10に記載のEUVL用反射型マスクブランクをパターニングしたEUVリソグラフィ用反射型マスク。
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